2016年04月27日

奮闘記・第999回 研修会のツボ/東京都

●2016年● 東京都清瀬市

「希望のファンタジスタ」

【かいごの学舎in清瀬 2016】



皆さま、お元気ですか。

さて、今回は、清瀬市にある日本社会事業大学で開かれた、【かいごの学舎in清瀬2016】を取り上げます。まぁ佐藤も1コマ担当させて頂きました。テーマは「希望のファンタジスタ」らしいです。ハハハ。希望のなんたらっていったら訂正されましたわい。

佐藤は、この日、このイベントへの参加にひどく消極的な「ひゃ〜参謀」(だって面白そうじゃないんだもの、だって)を無理やり研究所の車・やぼちゃんに押し込み、清瀬市を目指した。

「清瀬市って東京? なんか騙されたって感じ」

快調に暴言を吐き続けていた。

この日は朝から冷たい雨が降り、前途多難な状況。実は、前日事務局から頂いた情報では、佐藤が担当する講座には、なんと107名の参加申し込みがあったという。あと1人で煩悩に達してしまうではないか。

てっきり20人くらいでぼんやり出来るものと思っていたが、これではそうはいかん。会場内で走り回らなければいけなくなる。

今回、佐藤は『自分を大事にする他者との関わりかた 〜対人援助技術〜』と題して、交流分析のツールを使用して、参加者に「自分を知る」ということにチャレンジして頂くことを考えていた。

そこで、例のごとく(株)ヒューマンスキル開発センターのツールを人数分用意し、出向いたというわけだ。アハハ。

途中、ファミレスにて朝食。めどをつけておいた駐車場を目指した。すると、なんてこったい。そこは薬局と化していた。仕方がないので車を走らせていると100mもいかないうちにパーキングを発見。

無事(遠いんですど・・・)にやぼちゃんを収納した。そこから、会場のキャンパスまでなんと1.3kmなのだ。こりゃ丼丸のテイクアウトギリギリであろうか。夏場は買って10分で食べろとのこと。だから丼丸の弁当は食えなくなったと「ひゃ~参謀」。

さて、佐藤は、傘をさして、バックとツールの入った紙袋を持ちあるいた。歩いた歩いた歩いた歩いた歩いた歩いた歩いた歩いた歩いた歩いた。

そして、学校に着いた時には、ズボンの裾はびしょぬれであった(泣)。

この会場は2回目ということもあり、校内の移動はスムーズにできた。ただ、校内には、「かいごの学舎はこちら」などという案内板などはない(この大学主催でないからであろうな)。

初めての人は迷いそうだ。いや、初めてでなくても、なんとなく迷っているのだ。

案の定、前を歩いていた女性2人が、「どこかなぁ?」とつぶやいているのを耳にしたので、佐藤はそのつぶやきに応え、「たぶんあっち」と指さす。

すると、「どうもありがとうございます」と答えてくれた。ハハハ。

まずは、かいごの学舎の校長先生である大山閣下を受付あたりで探す。あいにく大山閣下は他の来客を相手をして忙しそうである。遠目には、なんとなく「(横に)デカくなられた」気もする(笑)。

そこで、なんと、実行委員の山田氏(山田パパ)の奥さま(山田ママ)を発見!再会のごあいさつをしていると、そこへ大山閣下が来たのでごあいさつ。

その後、講師控室へ移動。

係の人々に、荷物を預け、佐藤も学生となって、出番までは、授業を二コマ受けられるので、1時間目の某教室を受けにいった。

うううん。1時間目の内容については佐藤はパス(笑)。以下は、「ひゃ~参謀」のボヤキである。

授業が始まると、ただでさえ、朝から機嫌が悪かった「ひゃ~参謀」の機嫌がさらに悪くなった。「この講師の方」のブログも読み、それなりに高く評価していたらしい。しかし、雑誌の掲載記事を見て、評価が暴落。そして、たまたまやっていたから、参加したのだ。

「難しいことばや、専門用語を多発し過ぎるな。これは自分自身がよくわかっていない証拠だよ。高齢者や家族は哲学者じゃないぞ」

「照れ隠しにせよ、この風体(服装)や話し方は、対人援助の専門職としては資質に欠けるんじゃないか」

「未完成な教え方。一体いつこのメソッドは完成するんだ? 褒め合うことしかしない、仲良しクラブでやっているから、全然進化しないんだよ」


などなど。

まぁ、あまり期待し過ぎるのも気の毒というもの。

本人は本人で一生懸命なのだから。とは言え、閉ざされた世界でやっているものでは、批評や批判はもちろんないわけで。そのようなものではやはり限界がありますねぇ。

終わっても、「ひゃ~参謀」はブツブツ言ってました。

さて、2時間目は、かの有名なわれらが、篠崎良勝先生の授業に参加した。

●篠崎先生の授業がスタート●.jpg

●篠崎先生の授業がスタート●


●佐藤も受講生(笑)●.jpg

●佐藤も受講生(笑)●


彼は、この4月から、城西国際大学准教授に転職しているのだ。さて、今回のテーマは「「介護の証」〜P・E・I・Pによる観察、確認視点〜」という。よくわからんな。

またまた、こちらも1時間目の講師と同じく、専門用語を振り回すのではないだろうな? はたまた・・・。佐藤はどのような話になるのか興味津々で参加した。ついでに「ひゃ~参謀」も(笑)。

その内容は、「介護福祉職の専門性である観察・確認視点の中心主題に着目し、その中心主題の中核的構成要素(P、E、I、P)ごとに分類する際の規定について」説明を始めた。

Pは「Personality(個人的要素)」
Eは「Environment(環境的要素)」
Iは「Independence(自立的要素)」
Pは「Physical(身体的要素)」


の英文の頭文字である。

詳細は、篠崎先生の講義に譲るとして、参加者は、いつものごとく、テンポよく進む彼の話しに釘付けとなっていく。

彼は途中で、参加者に次々に質問を出す。参加者は、問題を4肢択一から選択し、答えを4色のカラ―のチップ(赤・青・緑・黄)から選び、その答えの色のチップ(選択肢が色で分けられている)を係がまわす貯金箱に入れるというもの。

はたして質問の答えは何色のチップなのか? 自分が選択したチップは正解であったのか。参加者はドキドキしながら見守る。

ちなみに、参加者全員の答えが同じであれば、観察・確認視点の中心主題はぶれないのだが、残念。大多数は同じカラーを選択するが、中には違ったチップを選択したのである。

さすれば、彼が考えるように、それらの基本的な教育訓練が必要になる。この理論はまだ発展途上だという。そうだな多職種連携などや、その他、まだまだクリアすべき課題はあるかもし知れない。

しかし、1年で各段と前に進んでいる。仲間とは言え、昨年はかなりのダメ出しをしたものである。まぁ、反対者は生半可なレベルの攻撃ではないだろうから、なぁなぁの意見ではしないほうがましである。

さすがは篠崎先生、バージョンアップされましたねぇ。ますますの活躍に期待したい。「ひゃ~参謀」は気持ちよく寝ておられましたが(笑)。

「5時間分の内容を1時間で話すなんてさ、早回しで『風と共に去りぬ』をみせられたようなもんだぜ。いくら名作でも別な意味できつい」と「ひゃ~参謀」。

いや〜、参加型の講義は面白い。しかも理にかなった内容であった。久しぶりに熱く熱く語る、篠崎節を聞いた佐藤でありました。

最後は、自分の分類法を「ICFの相関図」にあてはめたところなんざ、憎いねぇ篠崎先生(笑)。

さて、佐藤の担当は4時間目。

そこで、3時間目はおとなしく講義の準備をして過ごした。まずは身支度を整える。朝、講師控室で、白番の裏にこっそりとかけておいてスーツを持ち、トイレに移動して着替える。

●会場前に貼られていた案内●.jpg

●会場前に貼られていた案内●


●身支度を整え予習中●.jpg

●身支度を整え予習中●


そして、開始時間を待った。

14:00には会場入り。

会場は前の講義を受講した人々が、会場を後にしている所であった。佐藤は、静かに教壇に立ち、開始時間を待つ。

教室には、顔なじみの方々の姿もあり、手を振り、お互いの存在(生存?)を確認し合った(笑)。中には、わざわざ、佐藤の所にきて自己紹介をしてくれた方もいた。こりゃ緊張しますわい。でも、有り難いです!

佐藤は今回の研修は、グループ演習をしようと考えていたが、会場は、多くの人が入れる階段状の大教室であったため断念した。

●いよいよ授業がスタートした●.jpg

●いよいよ授業がスタートした●


●「これなんだ」君●.jpg

●「これなんだ」君●


◆本日の授業内容のツボ
(1)ものの見方と捉え方は人それぞれ。
(2)自分が何者であるかを考える(5分)。
(3)他者とかかわる(5分)。
(4)エゴグラム・ストローク表を作成。
(5)自分自身の存在価値を値引かないで。
(6)こどもや、親の感情から脱却して大人として客観的にかかわる。
(7)いつもと同じと見える人でもその時々により違う。


まずはアージリスの理論を使い、子どもと大人の違いを紹介。そして、参加者に自分は大人だと思うか、子どもだと思うかを問いかける。

多くの方が大人の方に手をあげた。ただし、1人だけ子どもだと思うという方に手をあげた、かなり勇気のある正直な方である。

(1)ものの見方と捉え方は人それぞれ
次に、恒例の「これなんだ」君に登場していただき、同じものでも人それぞれ見方や捉え方が違うということを説明し、だから、わからない時には、本人に答えを尋ねてみることも大事(尋ねても構わない)そこから人とのかかわりがスタートするのだから。

(2)自分が何者であるかを考える(5分)
次は、いよいよ本題、各自に「自分が何者であるか」を5分間考えていただいた。
参加者は、できるだけ多くの自分をノートに書き出す。

結 果:自分のことをポジテイブに表現できる方は、多くの自分を表現できること。逆にネガテイブに表現する人は、書いているうちに嫌になって、自分を多く表現できなくなることなどを解説した。

すると、参加者の中から「なるほど!」とため息が漏れた(笑)。あれ、たくさんかけた方が多かったのでは?

(3)他者とかかわる(5分)
次は、お隣の方と5分間自分について(自分の好きなことなど)語り合って頂いた。さすが、4時間目ともなると、皆さんすでに自己を開示できる体制となっていたようで、すぐに和気あいあいに、賑やかに語り合っていた。

佐藤は5分が経過したところで終了の合図を出すが、まあ、終わらないったらありゃしない。

「終了してくださいませ!(怒)」

ワイワイ・ガヤガヤワイワイガヤガヤガヤガヤワイワイガヤガヤガヤガヤワイワイガヤガヤ・・・(卍?)。

ここで質問。

「さて、自分で考えた5分間と、他者と関わった5分間はどちらが長く感じましたか?」一堂に「1人で考えているとき」との返事が返ってきた。

そうです。人は1人でポツンといると、同じ時間でも長く感じるというもの。1人で過ごすお年寄りも同じである。

どうぞ、少しでの時間でも良いから利用者とかかわって下さいませ。参加者は大きくうなずかれていた。

(4)エゴグラム・ストローク表を作成
さて、次は自分を知るツール(エゴグラムとストローク)に挑戦である。佐藤が質問を読み、皆さんはインスピレーションで答えを記入していく。

ただ、解答を書いて頂き、集計をグラフ化する時に、思いのほか時間がかかってしまったのだ。

(5)自分自身の存在価値を値引かないで
われわれは、みんながビックカメラやドンキというわけではないのだ。さて、ここからは少々補足説明を着けながら解説する。終盤。今回の研修の題目である、「自分を大事にすること」という意味を説明していった。

ストロークとは、自分の存在、あるいは他者の存在を認めているという何らかの働きかけである。

佐藤は、上から3番目の柱である、「自分自身へのストローク」について。これは、自分が、自分自身にどれだけ肯定的ストロークを与えているのか、その度合いが測定できるのだ。

介護の仕事はすべて対人援助である。

そこで、当然、自分が自分自身に肯定的なストロークをため込んでいる方が、他者に対しても肯定的なストローク(ポジテイブな見方)で関わることができる。

逆に、自分自身に否定的なストロークや、デイスカウント(値引き)をしている度合いが多いと、他者の存在対しても、否定的な関わり方(ネガテイブな見方)や、デイスカウント的(無視・興味を持たない)な心の関わり方をしてしまうかもしれない。

だからこそ、対人援助を行う人は、まずは自分が、自分自身に「肯定的なストローク」をたくさんためていることが大事なのだ。ここまでは講義の中で説明することはできた。

●会場で図表のつくり方を伝える●.jpg

●会場で図表のつくり方を伝える●


●図の解説をする●.jpg

●図の解説をする●


ただし、そのため方について説明する時間がなかったので、この場で補足したい。

【自分自身に肯定的なストロークを溜めるためには】
自分自身に肯定的なストロークをためるためには、他者に求めるのが手っ取り早い。だが、自分がいかに頑張っているのかを上司に表明するのが恥ずかしかったり苦手な方もいて、難しいかもしれない。

他者に認めてもらうことを躊躇するのであれば、自分自身で自分に肯定的なストロークを発信(良くやった。頑張ったね。大変だってけどできて良かったね、などなど)するのが効果的である。

できれば、それらを寝る前にでも記録化すると更に良い。

@今日も1日笑顔で対応できた。
A〇〇さんからありがとうを言ってもらえた。
B入浴介助が時間内に終了することができた。

✕「今日も元気だ たばこがうまい!」といわれた。うそ。これは昭和32年のたばこ、「いこい」のキャッチコピーである(だから?)。

などなど。このように自分が常日頃当たり前としてしていることを認めてほめること。そのような習慣から、いつの間にか自分自身に自信が付き、仕事(対人援助)にもゆとりが出てくることであろう。まぁ、なかなか出てこないのも仕事の面白さなのであるが・・・。

(6)こどもや、親の感情から脱却して大人として客観的に関わる
次にエゴグラムについて簡単に解説するエゴグラムのグラフは、A(大人)を中心になだらかな曲線を描くのが望ましい。

デコボコしたグラフは、その頂点にあるものが、時として自分のドライバーとなって、自分に対しても、他者に対しても良い意味でも、悪い意味でも影響を与える可能性がある。

まだまだ、成長過程にある方々は、親的存在のPが高かったり、子どもの感覚(C)が高かったりする。このようなグラフを描く人は、ものごとを判断するときに、その時々の感情で処理する傾向が強い可能性がある。

その結果、うまくいかないと、そんなつもりではなかったとつぶやいたり、時には相手のせいにしてしまい、他者とのかかわりがうまくいかないということにもなりかねない。

まぁ、それらの感情や傾向性も自分の価値観(人間性)として大事にすることも必要だ。とは言え、そのような態度行動(援助者のエゴのみ)で援助をされるなるとと、利用者にしてみれば迷惑なこともある。時には援助をする人々の顔色をうかがいながら頼みごとを依頼するようなことになりかねないのだから。

そこで、ふたたびエゴグラムの質問事項を読んでみる。

左から3番目の項目(Aの判断基準)の質問において、回答欄に「0」や「1」を選んだら、「なぜ、その答えとなるのか?」と自己分析をしてみると良い。

また、常にその文章と、他者とくり返される、反応行動を意識することも重要。そうすることで、自分自身が、慣れ親しんだ反応行動に変化をもたらせ、結果行動変容することができるであろう。

今回佐藤が使用した「交流分析」とは、自分の価値観や、他者との傾向性を知り、よりよく生きていくためのヒントを得ること。そして、よりよい生き方ができるように行動変容を促すことにあるのだ。

しかし、それは、誰かに言われてすることではない。自らが、変わろうと思わない限り、無理なのだ。なぜならば、もう我々のボスは自分自身なのだから(笑)。その外側にいる、ボスよりも強そうな者は、いかんともしがたいからだ(笑)。

(7)いつもと同じと見える人でもその時々により違う
最後は、いつものごとく「これなんだ君」にふたたび登場してもらう。外見をみて、参加者は、「さっきの〇m〇ね」とつぶやいている。さて、どうであろうか。

そこで、佐藤は皆さんに、「あなたはだあれ?」とたずねて頂いた。すると、あれあれ、外見は同じでも中は「さっきの方」とは違っていたのだ(笑)。

そう、人はその時、その時で気分はちがうし、感情も違う。なんせ高齢者ですよ。

「こんにちは!」と言って相手が好感を持てる態度を示してくれたとすれば、相手が大人だからである。対人援助者は、あいさつをした時に好感を持てる対応をしなくても、こちらは平常心でいなくてはならない。だからこそ、自分の感情の動きを捉える目。大人の視点が必要なのである。

ちなみに、「ひゃ~参謀」は、むかし、夕方某特養にお見舞いに行き、

「こんにちは!」と入ると、利用者さんから、「こんばんはだろ!」と怒られ、

「こんばんは!」と言って入れば、「こんにちはでしょ!」と指導されたという(笑)。

同じ時間帯でも、出身地域が混在しているので、あいさつの時間帯の基準も変わるのだ。

さてさて、これにて佐藤の講座は終了。朝の雨の午後にはやみ、良い天気となった。「ひゃ〜参謀」と駐車場まで歩く1.3qの道のりは軽快であった。

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●真剣なまなざしで見つめる参加者●


皆さま、躑躅(つつじ)が色とりどりの花を咲かせています。皆さんの足音を近づきをベッドで待つ利用者にも素敵な香りを届けてくださいませ。くれぐれもご自愛をお忘れ無く。

また、どこかで合えるといいですねぇ!

「天災は忘れた頃に来る」どんなときでもご自愛ください。


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●今年は紫らんがたくさん蕾を付けました!●


(日本一長い駅名である「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」が、熊本の震災で「南阿蘇水の生まれた里白水高原駅」になってしまうかも知れない。それは切ない。うううん、頑張れ阿蘇!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 15:40| 島根 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月01日

奮闘記・第997回 研修会のツボ/東京都

●2016年● 東京都世田谷区

世田谷区社会福祉事業団

訪問介護サービス提供責任者研修 
研修計画作成のすすめ
〜専門性が発揮できる人材育成に向けて〜


皆様、お久しぶりです。4月ですねぇ。花粉はうまくやり過ごしていますでしょうか(涙)。さて、今日のブログは、第三者評価の合間にせっせと世田谷区で行った研修会のお話。

世田谷区では、区内の訪問介護事業所で働くサービス提供責任者向けの研修を計画的に行っている。今回、佐藤は、訪問介護計画作成及びケア手順の書き方について担当することになった。

対象者は「サービス提供責任者」であり開催時間は、18:30〜20:30というグッドな時間帯である。

この研修の目的は、「サービス提供責任者の業務のひとつである「訪問介護員等に対する研修、技術指導等を実施すること」をテーマに取り上げている。

地域包括ケアシステムがなんとなく(?)推し進められるなか、より一層、専門性あるサービス提供が求められ、事業所での人材育成が重要となる。もはや人材が育つか育たないかは国は考えてはくれないようだ。

今回の研修では、「あるべき人材育成についておさえつつ、人材育成に欠かせない研修計画について学びます。」とあった。

佐藤は、この目的を果たすために、事務局と打ち合わせ、資料を作成し当日を迎えたのだ(やるときはやらねばダメなのよ)。

研修日、会場へ入ると、担当者より最終的な参加人数が伝えられ、その中の1名は1時間遅れるという。1時間遅れても参加したいというのだから素晴らしいね!


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●事務局のあいさつで研修スタート!●


●仕事を終えて続々駆けてくる●.jpg

●仕事を終えて続々駆けてくる●


なんせ、サービス提供責任者は、ヘルパーの1人としても働いているのだ。研修に出たくても、そこはそれ、そうは思い通りにはいかないのだ。

■研修で行ったこと
(1)自己紹介。
(2)ヘルパー育成の必要性とそのポイント。
(3)効果的な研修計画の作成について。
   計画作成の意義、具体的な作成方法、留意点など。

研修は、グループ形式で、1グループ5名である。スタート時点では、まだ、5名に達していないグループもあったが、自己紹介が終わるころには、ほぼ満席状態となった。さて、佐藤の研修手法。

実は、これもサービス提供責任者には必見である(笑)。なぜならば、サービス提供責任者だからと言って、そうは他者の前に出て、司会進行をするなどというのは簡単にはできない。

佐藤だって、同じである。

だからこそ、参加者に協力を仰ぐのである。まぁ、いうなれば、指導者は、司会者兼ファシリテーターとなる方がやりやすいのだ。だから、佐藤流が良ければいくらでも導入して頂きたいと思う。


●参加者がそろいました●.jpg

●参加者がそろいました●


●サ責は自分の技術に自信を持つこと●.jpg

●サ責は自分の技術に自信を持つこと●


1.自己紹介
番号は自己紹介の手順。
@ ルール説明。
1分間スピーチの方法について。
 話す時間:1分。5秒前になったら伝え、1分で終了する。
 話す内容:氏名、事業所名など言える範囲で話す。今回の研修に参加する目的について話し、次に話す人を指名する。
A 各グループ内で1番に話す人を選出する。
B 1人目がスタートする。
ここでは、話しても聞きても、まだ緊張している段階。だから会場に漂う空気が重い。1分も長く感じるのだ。「5秒前です」「はい。1分経ちましたありがとうございました」
(パチパチパチ:拍手)
C 2人目の方を指名する。
「さて、1番目の方、さぞ緊張されたと思います。お疲れさまでした。次に2番目の方を指名して頂きたいのですが。そうですねぇ、判断基準は、この方は自分の話を聞いてくれた方だからとか、この方は、あまり聞いていなかったとか、お好きなように判断して指名してくださいませ」

と話す。ここで、再び会場はざわざわと笑いがこぼれ穏やかな空気になる。

さて、2番目の方となると、1番目の方が話している間に、考えることができたわけなので、結構すらすらと話せる。聞く方も、ゆとりが出てきて、聞く姿勢も、前のめりとなり、ウンウンとうなづくようになる。

こうなると、あっという間に1分が経過する。「5秒前です。はい、1分経ちました」というと、「え、もう」と言う顔でこちらを見る。

D 時間的空間を体験していることを伝える。
そこで、「そうです。皆さんには時間的空間も体験して欲しいと思います」なんせ、夢中になると時間はあっという間に過ぎていくもの。

E 指導者は、会場をまわり、参加者の話に耳を傾け情報収集。
佐藤は、さらに、自己紹介をしているときには、会場をまわり、今回の研修に参加する目的をうかがっていた。「自分が、ケアに出ないとまわらないから研修する時間がない」「どうやって研修をしたらよいかわからない」「サービス提供責任者になったばかりで、どうしたら良いかわからない」

結構、もんもんとした怒りを蓄えている方もいた。さてさてどうしましょう。

こうして、1グループ5名の自己紹介が終了した。これだけで、20分は過ぎている(笑)。

2.ヘルパー育成の必要性とそのポイント
グループメンバーがお互いに気心が知れたころ、ここでは資料に基づいてスーパービジョンについての講義を行った。

参加者の資格は、多くが介護福祉士である。つまり、国家資格の介護福祉士を持っている(あるいは何らかの有資格者)ということは、当然ながら、他者からはすでに介護技術を持っているとみなされてしまうのだ。

そこで、まずは、他のヘルパーより優れた介護技術を持っているということが大前提(もし自信がない方は自己研鑽するしかない)。

その上で、サービス提供責任者が、ヘルパーを教育するのである。教育手法には、講義形式で行う座学と、一緒にケアをしながら行うOJT(On-the-Job Training)がある。

まぁこれは教えてる時間はあまりないから、横で手伝いながら仕事を覚えてよってこと(笑)。訪問介護のOJTはすなわち同行訪問である。

そこで、同行訪問がをヘルパー教育として捉えて指導を行ったとなれば、おのずと研修記録を残す必要がある。ここでは、佐藤は、皆さんに示した帳票をもとに研修記録簿について説明を行った。

《研修に必要な帳票類》
「OJT記録・研修記録・参加者名簿・研修計画書・ヘルパーの研修記録簿・事業所の研修記録」などなど。このような帳票さえ作っておけば、後は実行あるのみである。

また、訪問介護事業所では、ヘルパーが集まる実績報告の時には、一堂に会すのは困難でも、1人ひとりに対して連絡事項などを渡しているはず(口頭で伝える場合もあるだろう)。例えば、苦情や事故、感染症対策などだ。

《ここがポイント「研修記録を残そう」》
@ OJTをしたら研修記録。
A 苦情や事故などについて、ヘルパーに報告をしたら、研修記録。
B 食中毒や、インフルエンザなどの感染症について、手洗いやうがいの励行について伝えたら研修記録。

このような話をしたら、大きくうなづき、皆さんの目が輝いた。そうそう、このようなことは皆さんにとっては日常的なことであるはずだ。

研修というスタイルにとらわれ無くても、ちゃんと指導はしているのだ(たぶん)。何も難しいことではないのである。

しかも、記録を書くのは、ヘルパーなのだ!(笑) もちろん、自分も先輩ヘルパーと同行した時には、バイジーとしてOJT記録を書く必要はあるのだが。

もうひとつ重要なことは、ヘルパーさんに、研修記録簿の台帳を持たせること。ヘルパーは、自分が受けた研修が多くあれば、体験上それはそれで励みになるのではないかと思う。

3.効果的な研修計画の作成について
計画作成の意義、具体的な作成方法、留意点など。

さてさて、最後は、いよいよ研修計画を作成してみよう。そもそも、なぜ、研修計画を作成しないといけないのだろうか?

それは、指定基準第二十八条サービス提供責任者の責務第3項七にて、「訪問介護員等に対する研修、技術指導等を実施すること」と規定されているからだ。

そうはいっても、自己紹介の時に様々な意見が出されていたように、研修を開催することは厳しいの事実。であれば、とにかく研修計画を作り、ヘルパーさんに「研修」をすることを周知しよう。まずは研修計画を作ってみる。


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●参加者の相談にのる佐藤●


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●今できていることを認めることも大事●


●なんと、研修計画ができた●.jpg

●なんと、研修計画ができた●


■研修計画作成手法
ここでは、KJ法で行う。

《必要物品》
@摸造紙。
A名刺大の付箋。
B名前ペン(メンバー分)、なければ各自のボールペンでも可。
Cマジック(あれば黒・赤・緑など)。これらは100円均一で販売しているものでいい。

事業所内で行う時には、ヘルパーさんに参加してもらっても良いでしょう。

1)摸造紙を使用して研修計画が記入できるように枠組みを作成する。
縦に半分に折る。次にそれを3等分に折る。3等分したものを更に2つにあわせる。そして、広げると、そこには12等分の枠組みが出現する(笑)。
つまり、1年間の研修計画が作成できる枠組みとなるというわけだ。もちろん、各事業所で、1か月に1回の開催は難しいとなれば、2か月に1回としても良いのだ。それは、事業所の都合で決めればよいのである(ただし、市区町村による指導や監査には従ってくだされ)。

2)付箋に、下記内容を1枚にひとつ記入する。
ヘルパーさんがいて、助かっていること。あるいは、良いサービスしているなぁと感心すること。または、失敗して困ったこと。あるいは、こんな技術は必要だと思うこと。

この時に注意したいのは、記入した付箋を自分でため込まず、模造紙に張り付けること。他の方が空いた紙からヒントを得て更に書くことができるのだ。
  
3)同じような内容が書かれた付箋を集めてまとめる。
さらに、それを12項目か、あるいは6項目に振り分ける。

4)研修名を作成する。
付箋を眺めながら、研修名を決める。ここで重要なのは、ヘルパーさんが参加したくなるような“キャッチコピー”を作成することだ。

例えば、時間をまもれなくて困る、約束の時間に入ってくれる、休みが出てら代替えを引き受けてくれる、などなど。

ここで、研修名としてあがるのは、「法令遵守」であろうか。でも、それでは硬すぎる。だから、“時は金なり”なんていかがと思ったら、参加者が書いたキャッチコピーは「Time is money」であった。流石である(笑)。

そうそう、そうやって考えれば、研修計画も楽しくなるのではないだろうか。

5)カレンダーを見て、研修日程を確定する。
事業所の中で人が集まりやすい日程を確保する。できれば、ヘルパーさんが選択しやすいように、昼と夜の開催が望ましいが・・・。

6)講師を振り分ける。
もちろん、すべてをサービス提供責任者がしても良い。ただ、ヘルパーさんに助けていただくことも重要。なぜならば、「教えることは、学ぶこと」につながる。料理の得意な人には、調理教室を担当して頂いたり。おむつ交換がうまい人には、そのあたりをお願いしたりするなど。

7)事業所に掲示する。
研修名・日程・講師・付箋(模造紙から落ちないようにテープで止める)。付箋を付けておく理由は、のちに担当した講師が、どのような研修にするかというヒントになるのだ。


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●冨樫さんもお手伝い●


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●本日の研修も無事に終了●


本日の研修では、残念ながら、最後まで作成することはできなかったが、参加した皆さんは、それぞれ、ヒントを得ることはできたようである。さてさて、これにて研修は終了。

最後に、訪問介護事業所に求められている研修内容が掲示されている場所を案内しましょう。

 http://www.fukunavi.or.jp/fukunavi/kohyo/
 
 東京都福祉ナビゲーション@「介護サービス情報の公表」

また、来年度も、世田谷区社会福祉事業団(※修正しました)さんが主催する研修にかかわります。次回再会できるといいなぁ。

いよいよ春本番。お互い、新たな年に向けて張り切りましょう。ではでは!


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●自分へのご褒美(笑)●


(介護職賃金、厚労省の調査結果の「上がった」に対して「実感なし」が現場の声。事業所の問題もあるが上がっても下がらない楽な仕事の役人さんにいわれましても!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 12:32| 島根 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月09日

奮闘記・第996回 見聞録/島根県

●2016年● 島根県出雲市

驚安の殿堂ドン・キホーテ、山陰に上陸!

「ドン!ドン!ドン! ドンキ〜ィ ドンキ〜ィホーォテ!」


これじゃなんのブログかわからんな(笑)。

皆さま、お疲れ様です。暖かい日が続くと思っていたら、またまた、寒波が到来。この季節、出張に出ていると、衣類の調整に困ってしまう。あんましたくさんの洋服を持ち歩けないからだ。

さて、今回は、島根県にて、国道9号線を移動しているときのお話(うん?)。

ことのおこりは、研修担当の情報通のスーパー事務局・Kさんから、出雲市の国道9号線沿いにあの、「驚安の殿堂」ドン・キホーテがオープンしたという情報を得たからだ。しかもドンキの重要店にあるという「エンペラー・ドンちゃん(ドンペン)」(勝手に命名)もあるという。

東京だって、北池袋店くらいしか知らんのにぃ。まぁ下関長府店にもあるらしいから、こちらにもあるとすれば大したものだ。ぜひぜひ宣伝せんとな。

この日も、研究所の「ひゃ〜参謀」を引きずり(いや珍しくノリノリ)、早朝に羽田を飛び立って、出雲(中略)空港へ。そして、ホスピタリティ日本一のトヨタレンタ出雲空港店でいつも通りにヴィッツ君に乗る。

出雲大社・長浜神社・須佐神社などを久しぶりに参拝し、国道9号線を走行し、某神社を目指していた。


●石畳みに替わった出雲大社の参道●.jpg

●石畳みに替わった出雲大社の参道●


●長浜神社を参拝●.jpg

●長浜神社を参拝●


●仰ぎ見る須佐神社本殿●.jpg

●仰ぎ見る須佐神社本殿●


ケア〇ランに、全く課題ではないものを載せるケアマネはあまたあれど、このときのわれわれには、はっきりとした課題があった(笑)。

ブルーで、右手を空に掲げている、エンペラー・ドンちゃんを捜すことであった。

「果たして、このようなところ(失礼)にあるのだろうか?」

しばし走行し、目を凝らしてみていると、右手側にゆるゆると回転するドンちゃんを発見した。ハハハ、ほんとにいた。「ひゃ〜参謀」は、ドンちゃんを写真におさめようと、デジカメを構えている。

「無理!」

ブルーインパルスでも、のけ反りながら、写真に収めた「ひゃ〜参謀」でも無理・・・、というか、それに合わせてスピードを出したり緩めたりする運転に問題ありとも。

とにかく、撮れたのは、ドンちゃんのかわゆいうしろ姿のみ。通過時点でうしろ姿ならばいかんともしがたい。


●MEGAドン・キホ―テ出雲店だし!●.jpg

●MEGAドン・キホ―テ出雲店だし!●


●うしろ姿の出雲の「エンペラー・どんちゃん」●.jpg

●うしろ姿の出雲の「エンペラー・どんちゃん」●


この日は、先を急いでいたので、林元幹事長のように、米子空港のメロディー道路のために引き返したりはせず、ひとまず断念。再会を約束して、その場を去った。

次週は「ひゃ〜参謀」が、JR池袋駅前にある、ドン・キホーテ池袋東口で入手した、新発売のドンちゃん(ドンペン)とともに再度、出雲空港へ降り立ったのであった。ちなみにこの店舗はせまく、エレベーターも乗りにくいし、店員も高〇車な若い女性店員がいるので、あまりお勧めの店舗ではない。やはり北池袋店だな!

この日、出雲大社から秋鹿なぎさ公園のフォーシーズンでランチ。美保神社に参拝し、その後、熊野大社八重垣神社を参拝し、ゆるゆると出雲市へ移動した。ふふふ。ようやく念願のドン・キホーテの駐車場に車を置いた。

もちろん、駐車場は無料! さすが島根!!

われわれは、早速、くるくる回転している、エンペラー・ドンちゃんにあいさつ。そして、正面を向いたエンペラー・ドンちゃんと記念写真を撮ることに成功したのであった(執念)。


●出雲の「エンペラー・ドンちゃん」●.jpg

●出雲の「エンペラー・ドンちゃん」●


●出雲にそびえるエンペラー・ドンペン!●.jpg

●出雲にそびえるエンペラー・ドンペン!●


使命を終えほっとした2人は、お店の入口に向かった。造りはヤマダ電気時代のまま! すると、例の黄色い袋を両手に持ったお客さんが次々に出てきた。おお、繁盛しているようですな! 良かった、良かった。

島根社協の最終兵器・Iさんが

「いや〜、東京(荒川区)で買い物袋を下げたおばちゃんを初めてみましたよ、ハハハ」

ええ、ええ、一応、東京にも人が住んでますから!

東京ローカルも立派な田舎町ですぞ。まぁ、東京で都会と言えるのは、港区や千代田区、中央区みたいなところ。でもそれらのほうがレアなんですけど。

さて、入口のかどあるモニター横には、ドンちゃんぬいぐるみのM(中)とS(小)が座っていた。あっちにも、こっちにも、ドンちゃんだらけ。

うきうきわくわくしながら店内を散策。すると、中央部分に子供が遊べるコーナーが設けられており、そこには、人サイズのドンちゃん(固いヤツ)が置かれていたのであった。

これも写真に撮りたかったが・・・、店内ということもあり、遠慮しました。残念!店内は都内のドンキの淫靡さ(?)もなく、健全な、あまりに健全なドンキであった。

こういうと、「ダメなドンキ」と思われるかもし知れないが全く違うのだ。接客もいいし、品ぞろえも、多くの店舗のような、「思いっきり不要なもの」はあまりない(笑)。そこが弱点といえなくもないが、「やや」エロっぽい品物なんて、ほんとは東京だっていらないと思う。

この品質や接客態度をどう維持・展開していくかが問題。なんせ東京の店舗の店員さんは疲れているのか、そういう規則なのか、笑顔もないし、言葉もあらぬ方向をみて発している。

セブンなんとかなど、ただ流行の表面的な便利さを手に入れるよりも、地元の力を活かしながら、どう足りない部分を補っていくかが大事。

そのためには、自分たちの町を良く知らなければならないのだ。出雲のドンキが果たして増えていくのか、消えていくのか。また来る機会があれば、エンペラー・ドンちゃんに会いに来たいな!

皆さま、寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒いです。くれぐれもご自愛ください。

【お店データ】
MEGAドン・キホーテ出雲店
〒693-0068
島根県出雲市姫原2-7-5
電 話  0853-24-9311
営業時間 10:00〜 2:00
定休日  なし
営業時間 10:00〜 2:00
※データは2016年3月データです。ネットなどでご確認ください。


(「There is always light behind the clouds.(雲の向こうはいつだって青空。)」新潟や島根のドンよりした空だって人生の本質を教えてくれるのさ!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 16:13| 島根 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月02日

奮闘記・第995回 研修会のツボ/島根県

●2016年● 島根県浜田市&松江市

島根県社会福祉協議会 福祉人材センター

平成27年度
介護支援専門員実務研修・更新(実務未経験者)兼再研修
【後期研修】


皆様、お疲れ様です。寒くて大変ですねぇ。

さて、今回は島根県での研修会のお話。

島根県の介護支援専門員実務研修・更新(実務未経験者)兼再研修後期の研修がスタート。受講生は、前期から後期までの間の約3週間の間に実習を終え、課題を提出した。

事務局からその課題を受け取り、1人ひとりの成果物を点検し添削を行った。今回は浜田会場:実務者43人・更新者12人・再研修者27人の計82人。松江会場:実務者52人・更新者28人・再研修42人の計122人。総勢204人である。

研修は3回に分けて行われ、1回の参加者は100名に満たない。どこそこの研修のように1会場200人を超えるようなことはない。

今さらではあるが、こういう多人数での研修会の意義がわからない

確かに「聴くだけでも素晴らしい」とされる研修会をなされる実力派の講師もいらっしゃるのだろうし、もうすでに実力を備えている受講生で「ただ(資格を)更新してくれれば良いよ」というツワモノもいないとは限らない。

とは言え、某大都市圏の大御所講師のセンセイには、現在の力が怪しい方々(恐い恐い)も「まだ」現役でやっていらしたりする。ICFを流用した概念の共有がなかなか進んでいかない要因にもなっている。なんせ、その方々は、自分ができないこと、やってないことは認めないときている。まぁ今さら・・・ですよ。

さて、それはそれ。

佐藤は、添削しながら、優秀な成果物に対しては「good」や「お花マーク」(花には見えないといううわさもある)を付けている。

「good」は、実習報告書がしっかり記載され気づきや学びが前向きな方に贈らせて頂いている。「お花マーク」は、アセスメントおよび居宅サービス計画の作成内容がすぐれていると思える方々に贈らせている。ハハハ。

ということは、「good」と「お花マーク」の両方がついている方は、素晴らしい成果物が作れたということになるわけだ。幸か不幸か、「Bad」と「ドク〇マーク」はいまだ現れていない。フフフ。

もちろん、この研修では、講師が合格者の適性をはかる役割は担っていない。しかし、提出された課題について評価を行うのは、講師の役割であろう。

そこで、せっせと夜なべをし、必要に応じて(?)わら人形と五寸釘も用意しつつ、添削を続けていた。

さらに、提出された物の中から、会場別に1事例を選抜する。その事例をもとにアセスメント内容を課題整理総括表に落とし込んで、新たな居宅サービス計画を作成している。

もちろん、これは後期研修の事例検討で使用するものである。こうして、準備を整えて、各会場の研修がスタートした。


●売布神社にて、研修の無事を願う●.jpg

●売布神社にて、研修の無事を願う●


●白潟天満宮へあいさつ●.jpg

●白潟天満宮へあいさつ●


■後期研修内容
《1日目》
 ・事例検討。各自が行った課題について各グループの中で事例検討を行う。
 ・各グループにファシリテーターがついて検討後評価を伝える。
《2日目》

 ・午前中、事例検討の続き。
 ・相談援助技術(自己の傾向性に気づく)。
 ・チェレンジ課題整理総括表。
《3日目》
 ・地域包括支援センターの概要。
 ・医療職との連携方法。
 ・課題整理総括表から導いた居宅サービス計画の作成。
 ・チャレンジ介護予防支援サービス計画表。
《4日目》
 ・介護予防サービス計画作成続き。
 ・サービス担当者会議の要点(帳票のつくり方)。
 ・KJ法(決意表明:今回の学びや気づきを通して)。

1日目
事例検討。各自が行った課題について各グループの中で事例検討を行う。各グループにファシリテーターがついて検討後評価を伝える。


佐藤は開催にあたり、皆みな様の労をにぎらい、その上で今回の課題についての評価を伝えた。なんと、今回の評価は素晴らしい。多くの方が「good」「お花マーク」を付けることができたと伝えた。

もちろんん、会場はざわめく(笑)。そして、皆様の事例はグループ討議の後に担当のファシリテーターの方から、返していただくことを伝えた。

その後、後期研修に先立ち、佐藤が選抜した事例提供者の協力を得て、事例検討会の手法をデモンストレーションにて行なった。デモンストレーションは、1時間半かけるが、グループ内の検討会は1人40分をかける。まぁ40分でも足りないのだが、そこは協力していただくとして(笑)。

もちろん、事例提供者は朝会場に来てから、佐藤が依頼するまでは、自分の事例がそのようなことになっているなんて知る由もない(はず)。それでも、どの会場も提供者が快く協力してくれたので助かった。皆様どうもありがとうございました!


●グループを励ます花本さん●.jpg

●グループを励ます花本さん●


●アセスメントシートを修正する●.jpg

●アセスメントシートを修正する●


最後は、その事例をもとに佐藤が手を入れた、「課題整理総括表」と新たな「居宅サービス計画書(2)」を説明して事例検討のデモは終了する。

事例協力者は、皆さんからの質問にも丁寧に答え、さらに佐藤からの新たなサービス計画の提示を受けて、アセスメント手法や、考え方によっては、計画が変化するということを確認することができた(はず)。

午後からは、各グループ内での事例検討会がスタートした。検討会は、発表・質疑応答・気づきを伝えあうという手順。

お互いに、協力者の家を訪問して、認定調査シートやアセスメントチェックシートを作成したり、地域の社会資源を探して、居宅サービス計画を作成するという工程を経てきた仲間である。その苦労や大変さは身にしみてわかっている。

だから、事例検討もおのずと盛り上がるというわけだ(笑)。そこで、熱くなった会話を、それはそれは、冷静なファシリテーターの皆さんが、クールダウンするというわけである。


●課題整理総括表が作成できた●.jpg

●課題整理総括表が作成できた●


●整理された基本情報●.jpg

●整理された基本情報●


松江会場実務組には、内田さん・高橋さん・花本さん・内藤さん・錦織(にしこおり)さん。浜田会場は、牛尾さん、田中さん、三浦さん、大野さん(1号?)松江会場更新・再研修組には、内藤さん、高橋さん、大野さん(2号? 嘘。浜田会場と同一人物)がそれぞれ手伝ってくれました(この時点では、松江の更新・再研修組は次週に開催)。

皆様、お仕事を調整しながらご協力をして下さり有り難うございました!

●グループの成果物●.jpg

●グループの成果物●


●成果物の前で錦織さんと記念写真●.jpg

●成果物の前で錦織さんと記念写真●


2日目
午前中事例検討の続き。相談援助技術(自己の傾向性に気づく)。チャレンジ課題整理総括表。


午前中は昨日の続き。ここで全員の事例検討が終了した。

午後からは、交流分析のツールを使用して「自己理解・他者理解」を深めた。皆さんには、各自でエゴグラムとストロークチェック表を作成して頂き、解説資料をもとに、佐藤が解説を行った。

人間には、それぞれの個性がある。その個性の強いところや弱いところが対人援助をする時の強みになったり弱みになったりする。

そこで、対人援助をする人は、自分の中にある強みや弱みを理解した上で、それらを対人援助するときにはコントロールする必要がある。

すなわち、対象者に合わせて、「ふるまう」ことが必要と解説した。

日本の文化とは、いってみれば「謙遜の美徳」を持った「へりくだりの文化」と言えるかも知れない。だが、対人援助では、対象者およびサービス提供事業者、あるいは関係するすべての人々とは平等なのだ。

しかも、介護支援専門員は、公平中立、利用者に寄り添う人でなけらばならない。常に自分の感情と向き合い、他者の前では平常心を持ち続ける態度行動が求められる。

皆さんには、この交流分析の結果が非常に衝撃を与えたようで、後半の研修では、お互いの傾向性を知った仲間どうし、さらに絆を深められたようである。

後半は、各グループの中で、1事例を選抜し、その事例をもとに「課題整理総括表」を作成して頂き、その分析結果をもとに「居宅サービス計画書(2)」を作成する演習を行った。

まずは、利用者の現状と、自立を阻害している要因を導き出す。

次に、その現状を踏まえ、サービス導入後の状況を「改善・維持・悪化」の中から選択して頂いた。そして、自立を阻害している要因に対して、サービス利用後の結果どのように変化していくと考えるか、見通しを立てて頂いた。

すると、どうであろう。事例を選抜された人を中心に、各自が「課題整理総括表」を埋めていくことができるではないか!(なんてこったい!!)

さらに、自立を阻害する要因には、「認知症」「糖尿病」という疾患名ではなく、阻害している要因である、「短期記憶障害/見当識障害」「血糖値がコントロールができない」などの要因をしっかりと記入できている。これが実習を行った成果であろうか。素晴らしい!

もちろん、この間、ファシリテーターの皆さんは、自分が受け持ったグループをまわり、質問に答えたりアドバイスをしたり、時に、グループメンバーを励ましたり、先輩らしい働きをしてくださいました。


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●気づき・学びをまとめ決意も新たに!●


3日目
地域包括支援センターの概要。医療職との連携方法。課題整理総括表から導いた居宅サービス計画の作成。チャレンジ介護予防支援サービス計画表。


この日は、9:00〜11:00までは、テキストに沿って、みっちりと講義。とかく、介護・福祉系の介護支援専門員は、医師との連絡調整が苦手とされている。

そこで、今回のテキストでは、どのように病院と連携をしていくのか。

そのために必要な相談の仕方やコミュニケーションのとり方など、かなり具体的に記述されていた。

テキストを読み進めていくと、多くの参加者がうなずいたり、マーカーで印をつけたりして、興味深く聞かれていることが分かった。佐藤は、前もって下読みをしているとはいえ、内容が濃い。やはり1時間半では足りなかったなぁ。あとは、実践で困らないように更に自分の能力を高めてくださいませ(笑)。

さてさて、残りの1時間で、課題整理総括表を仕上げて、「居宅サービス計画書(2)」を作る。並行して、摸造紙に、事例のタイトル、利用者の生活歴、病歴、家族図などの基本情報を書く。ここからは手分けして作業が進められていった。

午後は、2時からは、介護予防サービス計画にチェレンジ。

ここでも、事例提出者の中から佐藤が選抜しておいた方に協力を依頼した。もちろん、提出したものは介護度のある方であるが、比較的軽度の方に協力を依頼したというわけ。

介護予防支援サービス計画は、1枚の様式で左側がアセスメント、中央が介護支援専門員の提案と家族の意向のすり合わせ部分。右側が支援サービス計画になっている。

最初に、佐藤が事例提出者に利用者の状態について質問を行い、利用者像を抽出する。皆さんには、佐藤のインタビューから、得た情報を紙に記録して頂いた。

その後は、各自がその情報をもとに、支援サービス計画の記入方法に則って作成していく。ここでは、現役のファシリテーターの皆さんの力が頼り。ファシリテーターの1人には同時進行で解答例を作成していただく。

先ほどまで、「居宅サービス計画書(2)」を作成していた皆さんは、さらにペンを走らせる作業にいささかお疲れのようで、いやぁパソコンって便利なんだねぇと、つぶやく(笑)。今さらながら「文明の利器」の力に感銘したようだ。


●浜田会場の風景●.jpg

●浜田会場の風景●


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●グループワークを励ます●


●事例検討の風景●.jpg

●事例検討の風景●


4日目
介護予防サービス計画作成続き。サービス担当者会議の要点(帳票のつくり方)。KJ法(決意表明:今回の学びや気づきを通して)。


本日は最終日。

午前中は、介護予防サービス計画を作成し、午後1番で、サービス担当者会議の要点について書き方を練習し、最後にKJ法で、後期研修の気づきや学びを抽出し、各グループの今後の意気込み(決意表明)をまとめていただき、最後に壁に展示してある、事例を発表する作業を行った。

もう、ここまでくれば、放置しても大丈夫!

いや、逆にいささか距離を置いて参加者どうしに考える時間をあげる必要がある。なんせ、いつまでたっても、有能な先輩はついていてくれないのだから。

まずは、介護予防支援サービス計画を各グループで完成させ、その後、ファシリテーターが作成した、「介護予防支援サービス計画」を披露。最後に事例提供者に感想を伝えて頂いた。


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●浜田ファシリテーターの皆様●


介護予防のプランニングは、「していること」「できること」に着目して作成していくのだが、そのしていることや、できることに焦点を当てたプランニングは当然のことながら難しかったようだ。そのなかで、課題をICFの視点で押さえることにより、利用者の全生活を網羅できるということに気づいたことが、、まさに成果であった。

最後のKJ法の作業の時間になると、どのグループも解放感に浸り、素晴らしい決意表明を作成することができた。

さてさて、これにて、研修は終了。

というか、現在は浜田では、ただ今、実施中。松江の実務研修の結果を中心に、「研修会のツボとしてまとめさせて頂きました。


●雪の聖地・いわみーる(浜田会場)●.jpg

●雪の聖地・いわみーる(浜田会場)●


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出雲大社石見分祠にお参り●


来年度は、実務者研修の研修内容も大きく様変わりすることでしょう。そこでは、素晴らしい皆様の先輩たちがその力を発揮してくれると思います。

また、今回は受講される側にいらした皆様の中でも、すぐに先輩となって、教える側になるのです。今回の学びはもちろん、自分が学んだものを活かして、更新の指導にも力を入れて下さい。

介護支援専門員にはならないで、現場でサポートをする人々も、今回の学びを通して、介護支援専門員の役割について理解が深まったことと思います。医療・福祉・保健の分野で活躍されながら、よりよい地域包括ケアシステムを構築していってください。

応援しています! 寒暖の差に気をつけつつ、春を待ちましょう。

「冬来たりなば春遠からじ」

得意の心境です(笑)。

そして、受講生・ファシリテーター・担当の川上さん、山田さん、ご協力頂いた皆様、有り難うございました。くれぐれもご自愛ください。

ええと、岩田さん、有り難うございました。お元気で!


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●「ローソン浜田長沢店」に立ち寄る(笑)●


(錦織選手の迂闊な(?)一言、「ノドグロとかあったら食べたい」、おかげで需要が増えて、値段が高騰。島根県民が食えなくなったとは、浜田のタクシーの運転手さん。有名人は気をつけて発言せんとな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 16:01| 島根 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月05日

奮闘記・第993回 研修会ツボ/島根県

●2016年● 島根県浜田市&松江市

島根県社会福祉協議会 福祉人材センター

平成27年度
介護支援専門員実務研修・更新(実務未経験者)兼再研修


今年も介護支援専門員実務研修の季節がやってきた。佐藤は島根県でこの研修を平成18年から担当している(しかし年齢を聞いてはいけない)。

この研修は、国が定めた研修であり、全行程44時間かけて実施される。なお、参加者は、前期から後期までの間に実習が課せられる。

もっとも、現在の形式での研修は今年度限りで、来年からは、87時間+実習となる。また、昨年度までは、基礎資格によっては免除科目があったが、今回の試験より、介護支援専門員実務研修受講試験の内容も変更。免除科目がなくなり、すべての参加者が、基礎資格に関係なくすべての科目を受験することになった。

ちなみに今回研修会に研修風景の写真を撮ってないので、アトランダムに佐藤が撮った写真を入れておきます(笑)。


●いわみーるから見る雪景色●.jpg

●いわみーるから見る雪景色●


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●様変わりしてしまったJR松江駅●


■前期研修で行ったこと
1.介護保険制度の理念と介護支援専門員(講義)
  介護支援サービス〈ケアマネジメント〉の基本(講義)
2.介護支援サービスの基礎技術(講義・演習)
  ・受付及び相談と契約
  ・アセスメント、ニーズの把握の方法
3.介護支援サービスの基礎技術(講義・演習)
  ・居宅サービス計画等の作成
  実習オリエンテーション


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●これぞ島根!さすがJR出雲市駅●


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●OH!白潟天満宮に参拝●


すべての講義は、テキストに沿って行った。島根県が今回採用したテキストは下記の通り。

『介護支援専門員養成研修教本 基礎編 五訂版』
(2015年6月刊)東京都福祉保健財団

『[四訂]居宅サービス計画書作成の手引 第2版』
(2010年12月刊)長寿社会開発センター


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●大吉の宝庫・売布神社●


1.介護保険制度の理念と介護支援専門員(講義)
ここでは、介護保険制度の基本である介護保険法の理念について解説。利用者の尊厳の保持・自立支援・国民の共同連帯を理念としていること。

介護支援専門員は、利用者に対して尊厳を保持し、自立支援の視点を意識しつつ、支援する。さらに介護保険制度は、国民の共同連帯の理念の上に運営されているという意識が必要であること。

次に介護保険制度の変遷について、平成18年・21年・24年・27年、改定の歴史を振り返り、制度はどのように変化してきたのか。まずは概論から説明し、この中で常に「介護支援専門員の質の向上」が求められてきたことにも解説した。

また、時代とともに、アセスメント(課題分析)の手法や考え方が変化してきていること。そこで、介護保険法六十九条三十四《介護支援専門員の義務》として、「介護支援専門員は、要介護者等が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識及び技術の水準を向上させ、その他その資質の向上を図るよう努めなければならない」とし、努力義務が課せられていることを伝えた。


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 ●宍道湖でたたずむ●  


2.介護支援サービスの基礎技術(講義・演習)

 ・受付および相談と契約
 ・アセスメント、ニーズの把握の方法


3.介護支援サービスの基礎技術(講義・演習)
 ・居宅サービス計画等の作成

佐藤は「生活全般の解決すべき課題」を抽出するときには、ICFの視点を用いてまとめることができるように解説している。

もちろん、これは今回の介護報酬改定に向けて、第106回社会保障審議会介護給付費分科会で示された(居宅サービス事業所に求められる機能)が明確になったからである。

その資料には、居宅サービスは利用者の「心身機能の維持向上」「活動の維持向上」「参加の促進」、これらの機能を果たすことで家族介護者の負担の軽減につながるとある。

そこで、居宅サービスが一定期間サービスを実施した後で、これの機能をはたしているどうかを評価できるようにするためには、おのずと介護支援専門員が作成する計画の課題に「心身機能の課題」「活動の課題」「参加の課題」「環境(家族)の課題」が明記されている必要がある。

2日目からは、講義に加え、事例を用いて生活歴や家族図を作成する演習、アセスメントチェックポイントシートを用いて、訪問面接の手法や必要な情報収集の仕方、および課題分析の方法などについて、演習した。

もちろん、ここで、先輩のファシリテーターの方々のお手伝いがあった。

《浜田地域》
 三浦氏・田中氏・牛尾氏・大野氏。
《松江地域》
 内田氏・花本氏・高橋氏・内藤氏・錦織氏。

である。今回の事例は佐藤が提供した。当ブログでもおなじみの「玉前(たまさき)さん事例」である。

玉前和子さん、年齢58歳、第2号被保険者。

学校の先生をしていたが、56歳のときに脳梗塞で倒れ、左麻痺。リハビリ病院にて杖歩行ができるまで回復し、退院。その後も転倒を繰り返し、昨年左大腿部頸部骨折・入院手術・車いす自立にて退院。脳梗塞で倒れた後、夫(60歳)・娘(27歳)とともに実家に戻り、母親(80歳)と同居している。このような想定で行った。

まずは、各グループ内で「役者」2名を募り、その方々には別室にて、佐藤から事例の概略を説明。こうして、にわか夫婦ができ上がった。

残った人々は、介護支援専門員役となり、相談面接がスタートする。家族構成を聞き出して、ジェノグラムにまとめたり、生活歴を聞き出したり、それはそれは賑やかであった。

そうは言っても、他者の前で、必要な情報を得るための質問をするのは至難の業である。言葉が詰まったり、同じ質問を繰り返したり、また、答えるほうも「役者」に慣れないためにギクシャクしている。

それでも、さすがは「大人」の集団である。ふふふ、3日目には団結力を結集し、「居宅サービス計画書(2)」を作成できた。

皆さんが苦労したのは、 「フェルトニーズ」  (本人・家族の欲求)と、「ノーマティブニーズ」(専門家が必要と思うニーズ)とのすり合わせであろう。

とは言え、ノーマティブニーズは、介護支援専門員役が地域にある社会資源を知ったうえで、(〇〇が必要)(〇◇する必要がある)など、具体的な提案材料を持っていないとなかなかできないのだ。

結果、課題がどうしても、「利用者および家族」のフェルトニーズとなってしまうのはいた仕方がないことであるのだが。

さて、ここに1つのグループが作成した居宅サービス計画を掲載する。

もちろん、本人たちの承諾を得ている。この作品は、本人の生活歴にある「学校の先生」だったことに着目している点である。


●「水のお城」島根県立美術館 ●.jpg

●「水のお城」島根県立美術館 ●


◆課 題◆
【心身機能】
 健康管理をしながらここでの生活を続けたい。

【長期目標】
 健康を維持しながらここで生活できる。

【短期目標】
 @定期受診ができる。
 A栄養指導を受け体重を2キロ減らせる。
 B確実に服薬する。


【サービス内容】
 a)診療・療養上の指導・薬の処方・指示。
 b)通院付添・送迎・相談。
 c)健康チェック(体重測定他)。
 d)薬の管理。
 e)栄養指導。
 f)食事の提供。


【サービス種別】
 a、e)医療
 b、d、f)家族・本人
 c)通所リハビリ


◆活 動◆
 自分でできることは自分で行い、できないところを手伝ってもらいながら、少しでもできるところを増やしたい。

【長期目標】
 今より身の回りのことがスムーズにできるようになる。

【短期目標】
 @ベッドから車いすへの移乗が転倒の心配なくできる。
 A家の中を自由に移動できる。
 B週2回以上入浴できる。
 C日中はトイレで排泄できる。


【サービス内容】
 a)移乗に関する訓練。
 b)個別機能訓練計画による訓練の実施。
 c)移乗時の見守り必要に応じて介助する。
 d)入浴介助(アドバイス)。
 e)浴室内転倒予防および浴槽を不安なくまたぐための福祉用具購入する。


【サービス種別】
 a、b、c、d、e)通所リハビリ・本人。
 c、d)家族。
 e)福祉用具販売。


◆参 加◆
 近所の方が気にかけてくれて嬉しい。
 教え子と本の話をすることが楽しい。
 この交流を続けたい。


【長期目標】
 近所の方や、教え子と交流を続け自分の作ったものでもてなしたい。

【短期目標】
 @今まで通り教え子や近所の方に来て頂く。
 A自分の読んだ本の感想を教え子に伝えられる。


【サービス内容】
 a)幼馴染や知人の訪問。
 b)教え子たちの訪問。
 c)書店へ本を購入に行く。


【サービス種別】
 a)近所の方々。
 b)教え子たち。
 c)家族。
 a、b、c)本人。


◆環 境◆
 夫や母や娘たちと泉や湖などに行きたいが、今は自信がない。近い将来一緒に行けるようになるといいな。また、以前得意だった料理をみんなに振舞いたい。

【長期目標】
 @外出の機会を増やすことで自信がもてる。
 A母と一緒に料理を作って振舞える。


【短期目標】
 @週に1回以上外出できる。
 A夫や母と食材を買いに行く。
 B調理動作ができるようになる。


【サービス内容】
 a)自宅環境に応じた生活行為向上訓練。
  ・自助具の選定アドバイス
 b)野菜の収穫・買い物同行。
 c)調理訓練に参加する。
 d)介護(支援)方法を体得する。


【サービス種別】
 a)通所リハビリ。
 b、d)家族。
 b、c、d)本人。


もちろん、サービス内容などは、ギクシャクしている部分もあるが、見事に課題を抽出して、長期目標や短期目標を掲げているではないか。まさしく、本人を真ん中に置いた支援方法として評価できる内容だと思う。

さてさて、宿題提出まで約2週間という短い期間でありますが、どうぞ、自分の力と、実習をさせて頂く協力者の方の力を頼りに1人ひとりの感性に応じて、計画を作成してくださいませ。応援していますよ!


(日本医師会と日本航空が、搭乗する医師情報をJALが把握できる仕組みを始める。まずは急病人発生すると、客室乗務員はその医師に対応を頼む。医師が協力をためらわないために、医療事故の賠償はJAL側の加入保険で賄うらしい。医師の正義感も不安だが、専門馬鹿になってしまい、総合診療ができる医師の不足を考えると、まさに「機上の空論」になりそうな気がしますけど!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 11:13| 島根 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月18日

奮闘記・第992回 研修会のツボ/東京都

●2016年● 東京都板橋区

板橋区全事連/日本ケアプラザ協動事業

「現任スキルアップ研修会(ケアマネジャー)」

(全4回)


お久しぶりです。

東京は、昨晩の降雪で、道路がまたまた大変なことになっていおりますが、皆様の地域は大丈夫でしょうか。

と言いつつ、それは「伝聞」で、佐藤は降雪を見越して、1日早く島根県に入っておりましたよ、はい(笑)。いよいよ、介護支援専門員の実務研修がスタートするのです。

さて、今回のブログは、東京都板橋区で、昨年の6月から今年の1月にかけて行った介護支援専門員のスキルアップ研修の報告である。


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●板橋区にある中丸熊野神社に参拝●


佐藤は、日本ケアプラザさんからの依頼を受け、板橋区で働介護支援専門員の研修を担当した。

研修に先立って、佐藤は事務局の方々と打ち合わせ、この研修を全4回シリーズで行うことに決まった。

また、参加者には研修資料の蓄積して頂くため、事務局からまとめるための「ファイル」を用意し、参加者に配布して頂いた。


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●研修風景(1)●


◆研修項目
【1回目】 2015年 6月 ケアマネジメントの基礎を再確認
【2回目】 2015年 8月 チャレンジアセスメント
【3回目】 2015年11月 ケアプラン作成法
【4回目】 2016年 1月 多職種連携法


 時間は、13:20〜16:20までの3時間である。

《【1回目】ケアマネジメントの基礎を再確認》
初めに、が示した「課題整理総括表と評価表」および、東京都が示している「リ・アセスメントシート」を用いて今後の動向を紹介した。もうこの話題もそろそろ周知されないといえけないのだが、まだなかなか・・・。

東京都は、今年度の実務研修で、この「リ・アセスメントシート」を使用しての研修を行っていること。先輩である皆さんには自分自身で、スキルを高める努力義務があるということを伝えた。

次に皆さんに自分がしているエントリーから介護サービスの提供が始めるまでの、居宅サービスの支援の流れを書いて頂いた。

「いつも自分でしていることだけど、その流れをあらわすのは難しい」ともらす人も・・・。

ここでは、例のごとく、「指定基準」(「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」というもの)を用いながら、介護支援専門員の業務について解説を行っていく。

エントリーでは、

・相談者の主訴を把握すること。
・介護保険制度について説明すること。
・居宅サービス計画を作成する必要があること。

などなど。

ここで重要なポイントは、介護支援専門員が介護保険制度について説明し、居宅介護支援のサービスについて、その提供方法を利用者や家族に説明するということ。

これは利用者サービス(居宅介護支援事業所)の「選択に資する援助」であるはずなのだが・・・。

その上でケアマネジメントで使用する帳票を用いて、居宅サービス計画の作成への道のりについて説明することである。

ただし、この行為は非常にまどろこしい。

そこで、利用者によっては「わかってるから!」とか、「君にまかせる!」などとのたまい、全く聞き入れない人もいるであろう。なんと言っても、介護支援専門員は素人が役所以外で、初めて接する介護側の窓口なのである。

だからこそ、介護支援専門員は「あなたのいら立ちは最もです」ということを〈認める〉支援を行うこと。

そして、今後の道のりを視覚的に理解できるように「工程表」を作成するということを伝え、工程表の作成方法を案内した。

参加者の中には、基準にある「サービスの提供方法について説明する」ということを、居宅介護支援の提供方法とは思わず、訪問介護や通所介護について説明するもの(笑)と勘違いをされていた方もあり、大きな気づきを得られたようであった。

後半は、「交流分析」のツールを使用して自己理解を深めて頂いた。介護支援専門の方々はやはりベースがきちんとある(?)せいか、あるところまではサクサクいく。そうあるところまでは。

介護支援専門員の仕事は、対人援助であるから、自分の価値観や生活などが、他者の支援をするにあたって、他者に対しても、自分に対しても「どのような影響を(他者および他者の環境に)与えるか」を理解していたほうが良いのである。

皆さんは自分が作成した、エゴグラムストローク図表をみながら、そうそう、私ってすぐに行動したくなるのよね。とか、なかなか断れないのよねえなどとつぶやいておりましたぞ(笑)。

まぁ、他者の支援をするときには、計画的に、客観的に、熱くならず、冷めもせずに行動できる能力が必要なのだ。さっぱり冷たくてもこの世界にはしっくりと来ないもの。

皆さんも行動変容にチャレンジしてみてくださいませ!
(・・・と言いつつ、実は最終日にはすっかり成長されていた。さすがは介護支援専門員、か?)

《【2回目】チャレンジアセスメント》
ここでは介護支援専門員の実務研修と同様に、ケアマネ役と、利用者役に分かれ、介護支援専門員が利用者から支援に必要な情報を得るというワークを行いました。

これは、皆さんが常日頃やっていることであるから得意のはず。でも、他者に観察されながらやるというのも、この情報収集、かなり照れ臭く、難しかったようだ。

ここからは、事例を用いて、研修を展開していく。

そこで、佐藤があらかじめ作成しておいた、おなじみの「玉前さん事例」(各種バージョンあり)を用いて、基本情報アセスメント項目について情報の取得方法の解説を行った。

皆さんは常日頃は、ソフトを使用していることもあり、パソコン入力なのかも知れないが、アセスメントで重要なことは、状況の事実だけを把握するのではなく、現在の「状況の事実」の中で、利用者が何をどのように困っているのか(困りごとを明確にする)、その困りごとをどのようにしたいのか(要望)を聴くことにある。

次に課題整理総括表を用いて、皆さんに「見通し」を考えて頂いた。

ここでは、昨年の社会保障審議会介護給付費分科会において、居宅サービスに求められる機能について説明。居宅サービスの果たす機能は利用者の「心身機能の維持向上」「活動の維持向上」「社会参加の促進」「環境(家族介護者の負担の軽減)」とされた。

居宅サービスは、介護支援専門員が作成する「居宅サービス計画」に沿って提供される。そこで、居宅サービス計画が、これらの機能を意識して作成する必要が出て来るのだ。

心身機能活動参加環境、これらはICFの言語である。

そこで、課題整理総括表の見通し欄を「ICF」の視点で立てることで、課題も「心身機能の課題」「活動の課題」「参加の課題」「環境の課題」として導くことができるのだ。

3時間という短い時間であったが、皆さんは張り切って見通しを考えていた。もちろん、ICFの示す言語の理解ができないとなかなか先へは進むことはできない。まぁ、そこは宿題ということで(笑)。

《【3回目】ケアプラン作成法》
いよいよ、今回は居宅サービス計画を作成する。前回示した「玉前さん事例」を用いて行った。皆さんには、課題整理総括表の見通し欄まで入れたものを配布。そこから、課題をまとめて頂いた。

もちろん、前回用いたアセスメントチェックポイントシートなどを参照してかまわない。

「生活全体の解決すべき課題(ニーズ)」を導き出すためには、ニーズとは何かを知る必要がある。

ケアマネジメントでは、利用者・家族が自ら要求している支援を「フェルトニーズ(felt needs:体験的ニーズ)」といい、ケアマネジャーなどが専門的知識に基づいて判断したものを「ノーマティブニーズ(normative needs:規範的ニーズ)」とし、この両者が信頼関係を築きながら、合意したものを「リアルニーズ(real needs:真のニーズ)」として援助しようと考えるのだ。

すると、会場からため息がちらほら。なぜなら、いつもは、利用者家族がヘルパーさんに来てほしいとか通所へ行きたいというからそのサービスを結び付ける課題を考えていたのだとか・・・。

なるほど、正直な方である。

これは俗に言われる「サービスありきのプランニング」であるのだが。

確かに、介護支援専門員の客観的な意見をすり合わせるという作業はまことに大変だけど、そこが醍醐味であり、仕事として成立しているキモの部分でもある。誰でもやれれば、職業としてはなかなか成立しないだろう。

さて、佐藤が示した課題整理総括表・アセスメントチェックポイントシートから紐解いて、居宅サービス計画が作成されたところで、佐藤が作成した居宅サービス計画を示して解説した。


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●研修風景(2)●


《【4回目】多職種連携法》
いよいよ今回が最終日。「多職種」がまた「他職種」になっていたようで申し訳ない。この場合は多職種のほうである。

さて、参加者もいつにも増して参加され、会場は満席状態であった(笑)。それに合わせて事務局も、例の研修ファイルを準備し、初めて参加される方にもファイルを渡していた。

本日は、サービス担当者会議についてふれ多職種連携法を学ぶ。サービス担当者会議は、居宅サービス計画に位置付けられたサービス提供者から専門的な意見を頂く場である。

そのために、介護支援専門員は、事前に「居宅サービス計画原案」なるものを作成し、参加者に配布しておく必要がある。


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●そしてとうとうグリーンホールで第4回目●


【2回目以降のサービス担当者会議の開催方法】
@ 利用者・家族などと、開催できる日時の候補日を数日用意する。
A 居宅サービス事業所等と日程調整を行う(@Aは前回の終了時に決めておくことが有効)。
B 居宅サービス事業所にモニタリングを行い、評価を出してこちらに提示して頂くように依頼する。
C 同様に自分でもモニタリングを行い、評価して、再アセスメントを行う。
D サービス事業所からの評価結果を参考にして、居宅サービス計画原案を作成する。
E サービス担当者会議の検討項目を考える。
F 居宅サービス計画原案と検討する項目を記載した「サービス担当者会議の要点」を参加者へ事前に配布する。


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●ラストはまた増えた●


さて、皆さんには「玉前さん事例」の居宅サービス計画を見て、サービス担当者会議で「検討する項目」について考えて頂いた。

ここまで来ると、検討する項目立てが、すらすらとできる人と、どうしてよいかわからない人などに分かれ、参加者の「能力」(嫌な表現)が明らかに差が出てきた。

まぁ、初めて参加された方は、事例を読み込む時間もなかったから、無理もないであるが。それでも常日頃、なされていることですから・・・。


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●研修風景(3)●


佐藤が会場をまわっていくと、

「こういうことですか?」と自分の書いたものを見せてくれる方もいた。

そうそう、「そういうこと」ですよ。

つまり、担当者会議で、検討する項目は、@心身機能・活動・参加・環境に位置付けた短期目標のを達成するための手立てについて。もちろん、そこには具体的な「短期目標」が入る。A利用者家族の移行の確認。B主治医の意見(照会)など。

そして、当日は各サービス事業所が具体的にどのようにサポート(サービス実施)をするかを伝えて頂き、それに対して専門的な意見交換を行い、短期目標の妥当性を吟味して、介護支援専門員は、それらの意見をまとめ必要に応じて短期目標やサービス内容を変更するという作業を行うのである。


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●研修風景(4)●


最後は、「サービス担当者会議の要点」、玉前さんの「訪問介護計画」と「通所介護計画」の作成例を配布した。

ちなみに、ここで配布した通所介護計画は、昨年(2015年)の3月に国が示した「興味関心シート」「居宅訪問チェックシート」、「個別機能訓練計画」「通所介護計画」の帳票を用いて説明した。

昨年から介護支援専門員は、居宅サービス事業所から、居宅サービス計画を頂くことが明記された。それは、計画を保管するだけではなく、内容を把握する必要があるということでもある。

さてさて、これにて、一連のケアマネジメントの研修は終了である。

続いて、残りの1時間20分を利用して、「マップ研修」を行った。これは、円滑なコミュニケーションについてゲーム感覚で学びを深めるというものだ。

ここでは、株式会社ヒューマンスキル開発センターが開発した「カード」を使用した。1グループは6名から8名程度。

通常は2時間かけて行いますが、今回は1時間しかない。そこで、佐藤が「キーカード」を示し、演習はそこから始まった。

キーカードを聞いて同時にスタートしたものの、グループによってはキーカードの受け取り方が違い、おかしな方向へ向かうグループもあった(笑)。このゲームは、サービス担当者会議の縮図でもあるのだ。

おかしな方向へ向かっているな、そんな時には原点に返り、キーカードで述べられていることは、こういうことですよと解説する。

「なるほど、そうだったんだ」と情報の受け取り方にも、違いがあるということがよくよく理解できたようである(笑)。

そして、ああでもない、こうかな、等々いいながら、あっという間に1時間が経過。するとどうでしょう。このような中でもひとつのグループは見事に作成することができたのである。


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●研修風景(5)●


ああ、よかった! 

他のグループもそこそこはできたのであるが、中には地図の描き方の基本である、東西南北がいつのまにか東西が入れ替わり、解答地図と左右が逆という珍しいケースもあった。ある意味すごい。

さて、佐藤は、第4回目にして、ようやく皆さんの笑顔をみることができた(笑)。居宅介護支援の仕事も、笑顔が必要な仕事である。どうか、自分の仕事も計画的に展開させてください。これにて研修は終了!

さてさて、介護保険制度がスタートして、17年目に突入しました。この間に介護保険料も給付内容も右上がりの状況です。それに比べてサービス提供している人々の給料は横ばいか下降傾向にあります。いずれにせよ厳しい状況が続くのは間違いありません。

そのよう中で、居宅介護支援事業所は、平成30年には市町村が指定することになります。つまり、市町村の皆さまを「見る目」が今までとは変わることになるのですよ

その時にも「選ばれる事業所」を目指して、引き続き張り切ってください。応援しております。

寒いです。皆さま、くれぐれもご自愛ください。


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●研修風景(6)●


(星の王子さまが映画になった。彼はバラと別れて地球に来る。Au revoir!(フランス語で「さよなら、またね」)ではなく、Adieu!(もう会わないつもりの「さよなら」) という別れ言葉しか選ばない。あのキツネにでさえも。でも飛行機の操縦士の「ぼく」にはそうは言わなかった。だからこそ、「ぼく」は王子さまとの再会を期待できるのだ。では、皆さま!How long will this last?)
posted by さとうはあまい at 18:24| 島根 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月16日

奮闘記・第990回 研修会のツボ/千葉県

●2015年● 千葉県千葉市

千葉市市社会福祉協議会 千葉市社会福祉センター

「訪問介護計画作成の研修と介護記録の書き方研修」


■番外:ここは広島、牡蠣がうまい
今年も、残すところ。あと15日となりました。昨日訪れた安芸の宮島の厳島神社でも大掃除が行われておりました、ということで本日も広島県におりますが。

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●高齢、いや恒例の白神社に早朝参拝●


厳島神社の境内で販売されている宮島の新名物・牡蠣カレーパン(BIG SET 宮島本店)が絶品でした。なんせ、大粒の牡蠣が2個も入っているんだから。

その牡蠣が、カレーの具材と、カリカリのパンとマッチングしてとにかく美味い。牡蠣入りカレーパンは「牡蠣」が旬の今しか味わえないからぜひ逸品でっせ!

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●BIG SET 宮島本店のカレーパン●


と言いつつ、本日のメインは千葉県で行った研修の報告である。

千葉市社会福祉センターさんでは、毎年介護指導者養成研修を計画的に行っている。併せて、その時々のテーマに合わせ、一般公募を行い、介護職員のスキルアップに努めているのだ。その中で佐藤は「訪問介護計画作成の研修と介護記録の書き方研修」を担当した。


《平成27年度訪問介護員フォローアップ研修(11)》
「ICFに基ずくアセスメント及び訪問介護計画の作成」
 訪問介護事業者のサービス提供責任者として専門的知識技術の向上をはかる。

■研修で行ったこと
(1)居宅サービスに求められる機能
(2)サービス提供責任者の業務と責務
(3)ICFの視点で作成する訪問介護計画の作り方
(4)評価の方法

1.居宅サービスに求められる機能
というわけで、佐藤の本年度の研修の肝は、昨年の「社会保障審議会第106回介護給付費分科会」で示された、「居宅サービスに求められる機能」を介護現場で活躍されている人々に伝えることにある。

そこで早速その資料を提示しながら、居宅サービス事業所に求められている機能について解説を行った。

今までは、利用者の支援をするにあたっては「生活機能」の維持向上を図るという話しが多くなされてきた。この生活機能とは、国際生活機能分類(ICF)で示された言葉である。

今回は、この「生活機能」が、さらに細分化されて、「心身機能」の維持向上、 「活動」の維持向上、「社会参加」の促進となったのである。
 
そこで、居宅サービスに求められるサービスが、上記の内容であるならば、おのずと訪問介護計画も、この生活機能を意識して作成する必要がある。

ただし、訪問介護計画は介護支援専門員が作成する居宅サービス計画に沿って作成されることが求められるので、居宅サービス計画がこのICFを意識して作成される必要があるのだが・・・。

2.サービス提供責任者の業務と責務
ここでは、居宅サービス計画が作成されるまで工程を図を用いて紹介。併せてサービス提供責任者の業務と責務についても、指定基準を示しながら案内した。サービス提供責任者の業務については指定基準第24条「訪問介護計画の作成」に示されており、責務につては第28条「管理者及びサービス提供責任者の責務」にて定められている。

@相談受付(サービスの申し込みにかかる調整」
A事前訪問(サービスの選択に資する援助)
Bアセスメント(利用者の身体状況やおかれている環境を把握する)
C訪問介護計画の作成(利用者家族の要望を踏まえ、訪問介護の目標を示した計画の作成)
Dサービス担当者会議へ参加(介護支援専門員及び他職種と連携)
E訪問介護員へ援助方法を伝える。
F利用者の状態の変化を把握する(同行訪問及びモニタリング)
G定期的に利用者の身体状況を把握して必要に応じて計画を変更する(評価及び再アセスメント)
H訪問介護員へ技術指導を行う。

などなどもちろん、サービス提供責任者は、これら1人ひとりに対して、これから行うサービス内容について、管理する必要がある。

管理していると言うことは、サービス提供責任者の業務や責務を果たしているという記録すなわち経過記録が必要になるのだ。

もちろん、参加者の中には経過記録を残している人もおり、「大変だけど残すことによって、次にすることが見える」との声もあった。

作成されていない人々には、している人からの作成方法を聴くことにより、自分たちの励みにも繋がったようだ。まぁ、できるところからコツコツ始めることが一番である。

3.ICFの視点で作成する訪問介護計画の作り方
ここからは、今年使用している玉前さん事例を用いて、介護支援専門員が作成する課題整理総括表を案内しながら、ICFの視点について説明を行った。そして、「玉前さん事例」を用いて、介護計画を作成した。

この事の中で訪問介護のサービスとして、

「心身機能」に対するサービスは何だろうか。

「活動」への支援はどこにあるのか。

「参加」とはどのようなことなのか。

そして、環境である家族への支援とは何か。

佐藤は、これらを記入できるようにワークシートを作成し、グループに配布した。まずは自分で考える。

次にグループで考える。すると、どうであろう。皆さんが、枠の中に自分の考えを書いていくではないか。

おやおや、もしかして、これならば「介護支援専門員」よりも記入できそうだ。これが、現場で直にサービスを提供している能力なのかも知れない。「相談援助」が主な役割である介護支援専門員では、把握できない情報量とその範囲が満載って感じであった。

4.評価の方法
最後は、介護支援専門員に国から示されている評価表(強制間近?)を用いて、モニタリングと評価について解説を行った。

先ほど、介護計画を作成した後などで、心身機能・活動・参加・環境という言語がスムーズに伝わり、モニタリングの視点及び評価方法が良くよく理解でき、短期目標の考え方も理解されたようであった。

特に介護指導者養成研修を受講している方々は、他の先生からの受けている指導内容も加味され、自分たちが介護支援専門員へ積極的に働きかける必要性もあると言うことを意識されたようでした。今回はここまで(以下の写真3点:Photo by Mr.furudate)。

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●事業所に必要な帳票とは?●


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●計画作成には事前訪問が重要●


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●参加者の質問に答える●


広島は、島田さん情報によれば(?)今日までは暖かいらしい。皆さま、明日以降もくれくれもご自愛ください! しかしあんなデカい牡蠣が2個も入っているとは!


(愛媛県松山市の男性教諭、怒りこみ上げて生徒を十数回平手打ち、約2週間のけがですと。最近の先生ってなかなか大人になれないねぇ・・・うん?でもその先生40歳ですから!To Be Continued!)
posted by さとうはあまい at 14:06| 島根 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月14日

奮闘記・第989回 研修会のツボ/新潟県

●2015年● 新潟県長岡市&新潟市

新潟県ホームヘルパー協議会

平成27年度
新潟県介護員資質向上等推進事業
「訪問介護計画作成・展開研修」


佐藤は、毎年10月から11月にかけて、新潟県で働く訪問介護員の方々とかかわっている。この研修は、新潟県介護員資質向上等推進事業として、新潟県ホームヘルパー協議会さんが新潟県から委託されている事業である。

佐藤は、研究所の愛車・デミオ(通称・やぼちゃん)にすでにおなじみ“ひゃ〜参謀”を押し込んで新潟を目指した。

とはいえ、東京からJR長岡駅まで行くと276キロ。さらにJR新潟駅まで行けば328キロである。これを一気に制覇するのは難儀である。そこで例のごとく、あちこちの馴染みの神社を参拝しながらゆるゆると新潟に入るのだ。

まぁ、見聞録はそのうちまとめてあげたいと思うのであるが・・・さて?


●JR長岡駅構内の「良寛さん」にごあいさつ●.jpg

●JR長岡駅構内の「良寛さん」にごあいさつ●


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●金峯神社を参拝●


本日も研修会のご報告をしたい。ちなみに本日は千葉県で介護支援専門員さんたちとかかわっております。

新潟県の研修の参加対象者は、もちろん訪問介護員であるが、中には次期サービス提供責任者や、すでにサービス提供責任者として働いている方もいる。

佐藤は、群馬県・富山県・新潟県などで継続的研修を行っているが、この3県、圧倒的に女性の参加がに多い。そのような中で、このころは、男性の参加者も見られるようになってきた。もちろん、まだ多勢無勢、いやアイドル状態(笑)というべきか。

そこで、その方々にどのような職種なのか伺ってみると、特定施設(有料老人ホーム)の管理者であったり、サービス付き高齢者住宅で働いていたりとのこと。

この方たちは、特養や老健などと違い、人員配置が少ないため、仕事のやりくりが大変らしい。

そういえば、知人のそれら施設の管理者が人員が少ないからおむつ交換までやっている方がいた(苦笑)。まことに過酷な仕事である。佐藤もこの分野の認識が少ないから、もう少し知識を付ける必要がありますな。

■研修で行ったこと(4日間)
(1)サービス提供責任者の業務と責務の理解
(2)対人援助職に求められる能力
(3)ケアマネジメントの理解(課題整理総括表と評価表について)
(4)研修計画立案法
(5)事例検討
(6)訪問介護計画作成演習
(7)サービス担当者会議へ参加するためにすることの理解。

この研修は4日間通して行われる。すべてグループ講義演習方式である。まずは、グループ内での自己紹介から始まる。いつものように1分間スピーチである。

はじめは緊張しているメンバーも順番が進むとだいぶリラックスしてくる。それはそれは目に見えてくる。最後の1人が終わることは「同じグループの人」という仲間意識が生まれてくるのである。

ただし、介護支援専門員の集い(笑)の場合は、同じように研修会場で自己紹介をしても、こう和やかにはならない。その原因はなんだろうか。

もしかして、お互いの基礎資格が違うから、それぞれのプライドが邪魔をするのか。はたまた、同じ職種同士で比べられることはあっても、助け合うことは意外と少ない。だから警戒心がなかなか抜けないのかも知れない。介護支援専門員はひとり業務がメインだものな。

とにかく、介護支援専門員は、同じ職種同士でも他職種でも、グループワークは苦手な人が多いよなぁ(笑)。そんなに話すのが好きでないなら、なぜ相談援助職をやるのかはいまだに不明である。


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●長岡会場の風景●


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●演習を見守る佐藤●


【1日目】
1.サービス提供責任者の業務と責務の理解
ここでは、指定基準を用いて、訪問介護の第二十四条「訪問介護計画の作成」と第二十八条「管理者及びサービス提供責任者の責務」を案内しながら、サービス提供責任者が行う業務と責務を「介護過程の展開」を案内し、説明していった。

そして、介護保険制度は「利用者に選択していただく」ことが大切である。サービス提供責任者として「説明責任」を果たす方法と、自分の行動の記録を残す手法を具体的に伝えていった。

実は、この「サービスの選択に資する援助」がなかなかできていないのも事実。その原因は、介護支援専門員の「サービス担当者会議」の開催が先行することにもよるし、サービス提供責任者が自社サービスについて、十分に説明する時間を取れていないことにあるようだ。もっとも、これは今始まった問題ではない。

そのような中でも、サービス提供責任者の行動記録(経過記録)を残していくという手法はなんとか定着してきた。

これは毎年の継続研修を通して、サービス提供責任者の行動の記録がいかに必要かを説いてきた成果のひとつと考えている。とは言え、伝えるのは佐藤だが、それを継続していくのは、皆さんがやってきたこと。つまり、先輩方から皆さんまでが頑張ってきたからである。素晴らしい!

2.対人援助職に求められる能力
ここでは、対人援助職に必要な「自己理解」を深めることを行った。対人援助を行う人々は、他者の援助を行う時に、自分の価値観や考え方、振る舞い方が他者はもちろん、自分自身にも影響を及ぼしてしまうということを自覚している必要がある。

そのためには、まずは、自分自身で、自分を良く知ることが重要。ここでは、交流分析の手法を取り入れて、自分のパーソナリティーと、他者とのかかわる傾向性(ストローク)について自己分析をして頂いた。

その結果、皆さん1人ひとりが、様々な感想や気づきを得る機会となった(と思う)。まぁ、自分の価値観や性格を変えることは難しいが、他者の前で、その価値規範が「時に邪魔になる」ということが理解できただけでも良かったのではないだろうか。


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●長岡会場の「新たな計画」●


【2日目】
3.ケアマネジメントの理解(課題整理総括表と評価表について)
ここでは、介護支援専門員が行うアセスメントから、居宅サービス計画が作成される工程を通して、1日目のサービス提供責任者の業務と責務をさらに深めていった。

今回の研修のポイントはここ、「課題整理総括表」についてである。国は平成26年6月に介護保険情報Vol.379「課題整理総括表・評価表」の手引きを出した。いや、出してしまった(笑)。そこで、現在この課題整理総括表の使用方法については、介護支援専門員を中心に様々なところで研修が行われている。

一方、平成26年8月に開催された、社会保障審議会の資料では、居宅サービスに求められる機能が明確にされ、居宅サービス事業者には「生活機能の維持向上」することが明確にうち出された。

居宅サービス事業所が作成する個別援助計画(訪問介護計画等)は、介護支援専門員が作成する、居宅サービス計画に沿って作成されている。そこで、居宅サービス計画で示される目標には、生活機能が細分化された目標が表記される必要があるのだ。

具体的には、個別の利用者ごとの居宅サービス計画に、「生活機能」を細分化した「心身機能」に関する課題、「活動」に関する課題、「参加」に関する課題、「環境」に関する課題が記載されていること。

そして、それぞれの課題に対して、「長期目標」および、長期目標を達成するために細分化された「短期目標」が導き出されている必要がある。

居宅サービス事業所は、この短期目標を達成するための具体的なサービス内容を記した、個別援助計画を作成する。さらにサービス提供責任者は、その具体的なサービス内容の中で、訪問介護員がどのような援助を展開するのかという「ケア手順」を導き出して、ヘルパーに指示書として渡すのである。

ヘルパーは、それらの情報をもとに、一定期間の援助を行う。最終的に短期目標の期間終了時期に、サービス提供責任者がモニタリングを行い、利用者の生活機能について、その変化を評価する。

事例をもとに、居宅サービス計画の作成される工程を説明した後は、佐藤の《最新版》の訪問介護計画書の様式と、記載方法について説明した。

新潟県の研修では、佐藤が日本医療企画さんから出した『よくわかり、すぐ使える新 訪問介護計画書のつくりかた』をテキストに使用してきたので、参加者の多くがそのテキストで示している帳票を使用している。

今年からは、さらに勝手にバージョンアップした(笑)ので、新たな帳票を用いて解説しました。その帳票は、2枚組である。

1枚目は、表紙となっており、利用者の基本情報と本人・家族の意向。提供されたサービス区分・サービス内容と担当者職員を記入する欄など。

2枚目が、課題・訪問介護の目標・具体的なサービス内容および備考が記入できるようになっている。課題は、ICFの視点をもとに居宅サービス計画から導き出す。

もちろん、今回用いた事例は、佐藤がICFの視点を用いて作成した、「課題整理総括表」「居宅サービス計画書」であるから、そこに記載された「短期目標」を課題とした、訪問介護計画書の作成方法も、良く良く理解できたようであった。

.研修計画立案法
午後からは、サービス提供責任者の責務のひとつ、訪問介護の育成方法について。資料をもとに講義。その後、KJ法を利用して研修計画を作成した。まぁ、この時間はまさに水を得た魚。各グループとも賑やかに、常日頃の援助内容などを交えながら、研修計画を作成することができた。


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●「気づき」を発表する●


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●計画作成のプロセスを説明する●


【3日目】
5.事例検討
ここからは、各グループメンバーが提出した、事例をもとに事例検討を行った。もちろん、ここでも佐藤は皆さんから出された事例については、先に赤ペンチェックを行っている。そして、アセスメント内容や提出物の内容によっては、お馴染み(?)の「good」のマークを付けてあるのだ。イマイチなのには💀ドクロマーク・・・は付かないが(笑)。

余談であるが、この事例提出物は、実は介護支援専門員の実務研修の時に受講者に提出して頂いている内容と同様なものである。この事例の表紙やアセスメント情報を、きちんと記入できる能力はサービス提供責任者にも必要な能力なのだ。

そのような説明の後、事例を返すと、各グループから「すごい、これgoodって書いてあるぅぅぅ」「う〜、みせてみせてぇぇぇ」などの歓声があがった(笑)。

さて、事例検討は1人40分かける。

発表し、質問、共感、アドバイスを行う、という工程を繰り返すうちに、お互いのしていることに、大きな違いはなく、皆同じように頑張っているということが共感できるのだ。

6.訪問介護計画作成演習
最後は、各グループの中から、事例をひとつ選択する。今回佐藤が示した、訪問介護計画の様式に当てはめ、新たな「訪問介護計画」を作って頂いた。

いや〜、これが素晴らしいのよ。

今まではサービス提供の手順に沿って作成したものが、自立支援を視野に入れ、生活機能ごとに「している援助」を見える化することに成功したのである。

この時に、参加者の中から「養成校でしたことを思い出しました!」という感想も聞くことができた。これでこそ、さすがは介護福祉士(の有資格者)と言われる資格がある。


●グループ演習を見守る●.jpg

●グループ演習を見守る●


●新潟会場の風景●.jpg

●新潟会場の風景●


【4日目】
7.サービス担当者会議へ参加するためにすることの理解
この日は、再び、「玉前さん事例」に戻る。ちなみに、玉前(たまさき)は、千葉県の上総国一の宮・玉前神社から拝借しました。・・・あっ、それだけではあるが(笑)。

ここでは、評価表についての説明を行った。短期目標の期間が終了したら、事業所内でモニタリングを行い、短期目標の推移をはかり、その結果を評価する。評価表の凡例によって行うことを説明した。もちろん、評価表は介護支援専門員が情報収集するものではあるのだが。

サービス提供責任者としての、今まではモニタリングは・・・というと、どうしても利用者の「心身機能」にのみ視点が行ってしまっていたかもしれない。

今後は、「活動」「参加」として、利用者のできていることに着目した評価を行うように伝えた。

そして、2回目以降のサービス担当者会議へ参加する時には、自分たちも、「訪問介護計画(原案)」なるものを持参できるように準備することも大事であることを伝えた。

ふう、これにて研修は無事に終了!

4日間、同じグループでやってきた研修です。最後は、皆さん参加メンバー恒例のメルアドの交換や記念写真、自分たちの成果物の写真を撮ったり。なかなか、帰路につかない姿が印象的でしたね。

さて、今回も事務局の勢能さんには大変お世話になりました。彼女は事務局を1人できりもりされています。

そのご苦労は一言ではとても言えないものだと思います。引き続きご自愛くださいませ。また、来年も新しい皆さんに会えたらいいなぁ〜。

研修の参加者の皆さま、ブログを見て頂いている皆さま、ご自愛ください!
 

●修了証書を手渡す佐藤●.jpg

●修了証書を手渡す佐藤●


●事務局の勢能さんには毎回お世話になってます●.jpg

●事務局の勢能さんには毎回お世話になってます●


●新潟白山神社の紅葉●.jpg

●新潟白山神社の紅葉●


(第18回ケアマネ試験の合格発表があったが、おおよそ合格率15%くらい。数は少ないがまさに精鋭部隊と考えればそんなものかな!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 11:16| 島根 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月20日

奮闘記・第987回 研修会のツボ/宮崎県

●2015年● 宮崎県宮崎市

社会福祉法人宮崎県社会福祉協議会/宮崎県老人福祉サービス協議会

平成27年度
在宅サービススキルアップ研修会
(訪問介護編・居宅介護編・通所介護編〉 


ただ今、佐藤は富山県にいます。昨日、高岡市にある高岡古城公園を歩きましたが、公園内のつつじやもみじが見事な紅葉を見せてくれました。近くに北陸新幹線・新高岡駅も開通し、あっという間に市内も整備が進んでいたようです。

雪深い富山県を象徴するかのごとく、木々には雪の重みで枝が折れることがなきよう、雪吊りが施されて、すでに冬を迎える準備が整っていました。11月もすでに20日になりますが、平年よりはずいぶんと温かい気がしますからね。

そんで、本日は、訪問介護事業所のサービス提供責任者の方々と関わっております。まぁそれはそれで、またの機会があれば報告すると致しましょう。ハハハ。


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●高岡古城公園で雪吊りに出会う●


さて、今回のブログは、宮崎県での研修会のお話。

宮崎県社会福祉協議会さん、宮崎県老人福祉サービス協議会さんでは、毎年、在宅サービススキルアップ研修会〈訪問介護編・居宅介護編・通所介護編)を開催している。

この研修は、宮崎県の訪問介護事業所・居宅介護支援事業所・通所介護事業所において、今後、より質の高いサービスを提供していくために、サービス計画書の作成等についての講義・演習を通して理解を深め、職員の資質の向上を図ることを目的に開催されている。

会場は、お馴染みの太平洋を一望できる、シーガイアコンベンションセンターである。

佐藤は、研修に先立って、宮崎県社会福祉協議会村氏とメールで打ち合わせ、すべてのサービスに共通する「事例集」を作成し、講義演習をすると言うこととした。

もちろん、1日前に宮崎入りし、あちこち見聞したことは言うまでもない。う〜ん、その話題は後日まとめて、ということになると思われます(笑)。

ホテルは、ほぼ常宿のルートイン系、ルートイン宮崎である。

ご存じルートインホテルズは、ポンタと提携してルートイン・ポンタを数量限定で販売している。佐藤は、すでに2体入手している。ハハハ。今回の同行者は、なんと、新潟の長岡ポンタ君、別名・五十六ポンタ(それは嘘)。


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●ルートイン宮崎で朝食●


研究所の同行者は、みやざき犬(けん)ひぃくんむぅちゃんかぁくんである(これが正式表記)。

ちなみにひぃくんは、今回の旅程で新たに入手した。何か問題でも! 移動はすべて、宮崎空港のトヨタレンタカーで借りたヴィッツ君である。

この研修は、訪問介護・居宅介護支援・通所介護の順番で、3日簡に分けて開催された。研修時間は、10:00から16:00の5時間である。

佐藤は、毎日ホテルを8:00に出て、宮崎神宮江田神社住吉神社(住吉大社の大元らしい)を参拝して会場に入った。何というぜいたくなことであろうか!!

もちろん、毎日おみくじをひき、同行者の「ひゃ〜参謀」と結果を激しいバトルであったのは言うまでもない。えっ?大吉の数ですか。それは企業秘密(笑)。


●宮崎神宮にごあいさつ●.jpg

●宮崎神宮にごあいさつ●


■研修で行ったこと
(1)居宅サービスに求められる機能 〜居宅サービス計画と個別サービス計画との連動性について〜。
(2)生活機能分類を意識した介護計画の立案方法。
 

■部門別
〇訪問介護 軽度者に提供している生活援助は、実は自立生活支援のための見守り的援助ではないのか。事例を通して介護記録を考える。
〇居宅介護支援 課題整理総括表の作成法。ICF(国際生活機能分類法)の視点で見通しを記載する。
〇通所介護 国が示した帳票類の作成法。通所介護記録に挑戦。活動・参加を記録に残そう。

さて、今回の研修も、話題は盛りだくさんである。そこで、焦点を先に押さえておく。今回の研修のポイントは、昨年の社会保障審議会第106回介護給付費分科会に提出された1枚のスライドである。そこには、介護保険制度の中で、居宅サービスが果たすべき役割が明らかにされた。

そこで「期待されている役割とは何か」この役割を果たすためには、各事業所が、何をどうすればその役割を遂行出来るのかを具体的に説明した。


●訪問介護研修がスタート!●.jpg

●訪問介護研修がスタート!●


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●介護記録へ挑戦(台本を読む)●


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●介護支援専門員の研修がスタート●


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●「ニーズ」の導き方について説明●


■居宅サービス事業所に求められる機能
「心身機能の維持向上」「活動の向上」「社会性の促進」+生活援助。家族介護者の負担の軽減(レスパイトは、このの機能を発揮することで果たされる機能)。認知症高齢者・重度者への対応。

〈すべての事業所で実施すべき基本的な取り組み〉
〇アセスメントに基づく個別サービス計画の立案。計画に基づくサービス提供。計画の評価見直しといった、PDCAに基づくサービスの提供。
〇地域の他の事業所や専門職等との連携を通じたサービスの提供。
〇利用者の社会性の維持。


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●豪華な昼食を頂く●


【今回の研修会のツボ(その1)】
今回示された「心身機能の維持向上」「活動の向上」「社会性の促進」や、「家族の負担軽減」を、居宅サービス事業所が、個別の利用者に対して、一定期間サービスを実施いたあと、その効果を測定できる必要があること。

ここで示された、内容は、まぎれもなく、ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)「人間の生活機能と障害の分類法」の視点である。

そこで、1番重要なことは、介護支援専門員が作成する居宅サービス計画が「ICFの視点」に基づいて作成される必要があるのだ。


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●チャレンジ課題整理総括表●


【今回の研修会のツボ(その2)】
〇アセスメントに基づく個別サービス計画の立案。計画に基づくサービス提供。計画の評価見直しといった、PDCAに基づくサービスの提供。

さらに、ここに示されている「全ての事業所で実施すべき基本的な取り組み」である、「PDCAに基づくサービスの実施」をしているという根拠(証拠)を記録に残す必要があること。以上2点に重点を置いて研修を展開したのであった。

◆今回の研修会のツボ(その1)
介護支援専門員が「ICFの視点」に基づいた居宅サービス計画を作成するための手法。課題整理総括表の「見通し」欄を記入する時に、このICFの言語を意識した見通しを立てること。国は、平成26年6月に、「介護保険最新情報Vol.379」において、「課題整理総括表・評価表の手引き」を提示し、これらの帳票の使用を推奨している。

ここで示された、課題整理総括表には、介護支援専門員が、利用者家族と関わり抽出した「生活全般の解決すべき課題」に漏れがないかをチェックする機能があるのだ。

佐藤が、着目したのは、課題整理総括表の「見通し」欄である。手引きでは、ここに「利用者の自立した日常生活を妨げている要因」の解決に向けて、多職種からのアドバイスを受けつつ、当該ケアプランの短期目標の期間を見据えて、「どのような援助を実施すること」により(要因の解決のために必要と考えられる援助内容)、「状況がどのように変化すること」が見込まれるか(援助を利用した場合に到達が見込まれる状況)を記入するとある。


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●通所介護記録に挑戦●


さらに、この「利用者の自立した日常生活を妨げている要因」とは、病名ではなく、病気と共に現れてくる、「生活のしずらさ」となる根本的な要因を記載することになっており、ここは(いや、ここ、こそ)優秀な介護支援専門員でも頭を悩ますところなのである。

ただし、この手引きが出された時期は、平成26年6月である。今回の社会保障審議会で提示された「居宅サービスが果たす機能」の考え方は入っていないのだ。

そこで、佐藤からの提案(試案)である。見通し欄には、「心身機能の見通し」「活動の見通し」「参加の見通し」「環境」の見通しを意識して記入する。

◇「玉前さん事例」
要介護3: 58歳女性。
脳梗塞後遺症(高次脳機能障害):後に左大腿骨頸部骨折で車椅子生活。脳梗塞をきっかけに、先生として勤めていた学校を退職。看護師の娘と、定年退職している夫と共に、独り暮らしをしていた母が住む、実家に戻って生活している、という想定。

母親は、娘が倒れて障碍者となってしまったことが不憫でならない。そこで、自分の体もままならない中、娘の介護をしている状況とした。

その結果、不活発な状況となり、体重増加も見られる状況にある。介護支援専門員は、相談助言を行う中、まだ若いことに着目し、「主婦の役割の再構築」に焦点をあてたプランニングを作成することにした。

その結果、通所介護では「生活行為向上訓練」を行い、また、訪問介護では「自立生活支援のための見守り的援助」(身体介護)を行うこととした。

もちろん、居宅サービス計画には、心身機能・活動・参加・環境において、それぞれの課題が抽出され、長期目標及び短期目標が明記されている。


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●グループワークに寄り添う佐藤●


■《訪問介護編》研修で行ったこと
今後の動向として、平成27年10月9日 財務省 財政制度審議会より、軽度者に対する生活援助は、日常生活で通常負担する費用であり、介護保険給付を中重度者に重点化する観点、民間サービス事業者の価格・サービス競争を促す観点から、原則自己負担(一部補助)の仕組みに切り替えるべき。

軽度者へのその他の給付(例:要介護1・2の高齢者に対する通所介護)については、現在の地域支援事業への移行状況も踏まえつつ、介護保険給付を中重度者に重点化する観点、地域の実情に応じたサービスを効率的に提供する観点から、柔軟な人員・設備基準として自治体の裁量を拡大し、自治体の予算の範囲内で実施する枠組み(地域支援事業)へ移行すべき。その際には、メニューの統合等により、簡素で分かりやすい体系とすべき。

上記が示されていること。これは時期介護報酬改定を見据えての内容である。介護報酬改定は3年後に行われる。

このままでいくと、平成30年には軽度者に対する「生活援助」は自費のサービスに切り替えられる可能性が大きい。訪問介護事業所は、それでも良いのか・・・。

軽度者における「生活援助」が真の「生活援助」であるか。それは「自立生活支援のための見守り的援助」(身体介護)ではないのか。

そこで、「玉前さん事例」をもとに、ICFの視点で作成された訪問介護計画書を説明しながら、「自立支援」「尊厳の保持」「利用者にできることをして頂くための支援」とは何かを改めて説いてみたのであった。

最後は、介護記録に挑戦ということで、佐藤が事前に用意した台本に基づき、参加者に手伝って頂き、実際のサービス場面を言葉で再現(笑)。

自分が主人公の鈴木ヘルパーであったら、どのような記録を残すかを考えて頂き、その後はグループミーテイング。いや〜。水を得た魚ではないが、まあ、賑やかなこと(笑)。中には、実際の援助方法について議論を始めるグループもあり、身体介護とわかっていても、介護支援専門員が「生活援助で!」と言えば、生活援助でするしかないとか、身体介護でとるのは難しいなども声も聞こえてきた。

まぁ、お互いの境遇を共感することも大事。その上で、そろそろ、前を向いて行動を起こすことが必要なのではないか。

最後は、佐藤から介護記録の解答例を示した。皆さんこれでスッキリ!のはず。ヘルパーの介護記録は「伝票」の役割を果たしている物が多い。

自由記述はほんの数行書ける程度である。今後は心身機能の記述だけでなく、効果的な評価ができるように活動・参加も意識して、書くようにしたい。


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●すべての研修が終了●


■《居宅介護編》研修で行ったこと
「課題整理総括表」作成演習。居宅サービス計画と個別サービス計画の連動性について、今回の研修で1番参加者が多かったのがこの居宅介護編である。

このことからも、皆さんの「課題整理総括表」に対する関心の高さが伝わってくる。

というのも、平成26年度のこの研修は本年(2015年)1月に行っている。すでに、その時にも、課題整理総括表については説明していた。

参加者の中には、その後、各地域や事業所内で研修を重ねている方もいて、課題整理総括表作成演習では、自分がしていることの再確認の場でもあった。

居宅サービス計画と個別サービス計画の連動性についてでは、今年から、介護支援専門員には、今年からサービス提供事業所より、個別サービス計画の提示を求めることになったことを受けて、今回は、居宅サービス計画書をもとに作成された、訪問介護計画書や通所介護計画書を示し、記載されている内容や読み方を説明したのでした。

〈訪問介護計画書では、身体介護と生活援助の違い〉
特に軽度者に提供している「生活援助」が家事代行のみであるのか。ヘルパーは利用者の安全確保のために見守り的な支援はしていないか(活動への支援)。本人の意向を把握したり、選択権を示したりしてはいないか(参加への支援)。

これらがあれば、それは紛れもない「自立生活支援のための見守り的援助」(身体介護)となる可能性が高いこと。そのようなことを説明し、再点検をするように伝えた。

通所介護計画書では、今年国から示された「興味関心チェックシート」「居宅訪問チェックシート」「個別機能訓練計画書」「通所介護計画書」を案内し、通所介護の相談員も、事業所の外に出て、活動できるようになったことを説明し、相談員等がサービス担当者会議の前に居宅訪問ができるよう、利用者家族等との日程を調整する必要があることを伝えのであった。

■《通所介護編》で行ったこと
〈通所介護に求められる機能(生活行為訓練について)、国が提示した新たな帳票の作成法〉
ここでは、先の社会保障審議会で示された「居宅サービス事業所に求められる機能」を
もとに、通所介護が提供している「心身機能」「活動」「参加」「環境」
への具体的なサービス内容について解説。

その上で「生活行為訓練」とはどのようなことなのかを説明した。そこでは、通所介護が提供している「事業所内通貨」の使用方法について、例えば、事業所内ギャンブル(笑)これは、事業所内で通用する通過を用いて、利用者の脳の活動を活発するためや、楽しみの提供を目的として実践されている。

しかし、これは、利用者の金銭管理に対する「自立を支援している」援助なのだ。でも、通所介護の職員は、なかなか、そのように答えてくれない。ともすると、通所介護は、余暇活動をする場所と考えている人々もいるのだ。

この「生活行為訓練」とは、通常我々が意識せずにしている行為である。例えば、「ドアを開ける」「エレベータの行先ボタンを押す」「リビングへ移動して食事を食べる」「トイレを使用したら水を流す」「自由に動き回る」など。

利用者は、何らかの障害があり、これら通常であれば、何気なくできる行為が思うようにできなくなっている。

そこで、生活行為訓練とは、通所介護等を利用して、繰り返し行う事(反復訓練)で、いつの間にかできるようになる。あるいは、専門下の視点を加えて、訓練を行うことでできるようになることなのだ。

そして、佐藤が「玉前さん事例」をもとに、新たに示された帳票で作成した計画等を用いて、生活課題の導き方や、書き方について説明した。

最後は、こちらも参加者の協力のもと、介護記録に挑戦。皆さんは、改めて、利用者の活動(日常生活動作)や、参加(他者との交流・楽しみへの支援)と参加の内容を具体的に残す必要性を再確認できた。

◆今回の研修会のツボ(その2)
ここでは、サービス提供責任者が残す経過記録と、相談員が残す経過記録の重要性について、「指定居宅サービスの事業の人員設備及び運営に関する基準」を用いて、解説した。

サービス提供責任者も、相談員も、実は訪問介護員や介護職を兼務しているので、なかなか、経過記録は残しにくいもの。そこで、まずは残す必要がある「情報」を意識する。そのために、利用者ごとの経過記録用紙を作成する。まずは、新規利用者からでも始めて見る。

そして、1人で抱え込まないで、他の職員やヘルパーの力を頼りにする。などを、実際に記載してある帳票を用いて、具体的な残し方を解説した。

さて、今回の研修会のツボはここまで。介護職の皆さま、介護の神髄である、介護の知識や、技術を高め、自分たちの地位の向上を目指せるような「心身機能」の記録にとどまらず、「活動」「参加」に働きかけ、「していること、できること」を維持しつつ、「できないことを少しでもできることに繋げている」そのような関わりが他者にもわかるよう・・・。

家族が見ても思わず、「うるうる来るような」そんな素敵なかつ、詳細な介護記録を残しましょう。

もうすぐ12月です。皆さま今年も残すところ、あと1か月、お互い健康に過ごしましょう。くれぐれもご自愛ください!


●研修後はやはり神社(笑)、小戸神社を参拝●.jpg

●研修後はやはり神社(笑)、小戸神社を参拝●


(マクドナルドが年内に150〜160閉店するという。閉店店舗に貼られたポスターにはDマクドナルドが後ろ姿で右手を上げてバイバイスタイル。横には「See you」の文字。おいおい、切ないじゃないか!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 15:28| 島根 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月05日

奮闘記・第986回 研修会のツボ/埼玉県

●2015年● 埼玉県川越市&行田市&川口市


医療生協さいたま職員研修

『ICFの概念を用いた介護計画書の作成の仕方』 



皆さまお元気でしょうか。佐藤は現在、秋になっても暑い宮崎県で、熱く熱く研修中です。さすが南国・宮崎県ですよ、昼間は半袖で十分だ。ハハハ。しかし来週は、ザ・雪国の新潟県だからなぁ冬装備が必要だろうなぁ、ハハハハハ。

ということで、宮崎県の様子はそのうちにご報告ということで。さても今回は、医療生協さいたまさんでの研修のお話。

佐藤は、共創未来メディカルケア株式会社(旧・日本化薬メディカルケア株式会社)企画部の山下氏より、医療生協さいたまさんでの研修を請け負いました。

依頼内容は、居宅介護支援・訪問介護・通所介護・訪問介護などで働く人々に向けた研修で、内容は『ICFの概念を用いた介護計画書の作成の仕方』である。

研修時間は9:30から13:30である。会場は3か所。川越師・行田市・川口市である。

佐藤は、7:00前に研究所を出発。もちろん、車は研究所の赤いデミオのやぼちゃんである。途中で「ひゃ〜参謀」を強引に車に押し込んで会場を目指した。

川口市以外は、高速道路を使う。川越は関越自動車道、行田は東北道である。途中朝食を摂り、本日の研修に備える。なんせ、終了時間は13:30であるから、お腹の虫が騒がないようにしないといかん(笑)


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●ウエスタ川越のエントランス●


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●コパトンと記念撮影(笑)●


■研修で行ったこと
(1)介護保険制度のPDCAについて
  〜正しい展開方法とは〜
(2)事例で紹介
  〜ICFの概念を用いた介護計画書の作成の仕方〜


各会場とも、40名前後の参加者で、介護支援専門員・サービス提供責任者・通所介護の相談員・看護師や管理者などその職種は様々。

いつものようにはじめは自己紹介から。グループ内にて参加者同士が1分間スピーチを行う。その中身は、自己紹介と今年の楽しかった思い出を語り合うというもの。

はじめは緊張していた人々もだんだん和み、会場内は穏やかな空気に包まれていった。そうそう、みんなが緊張していると佐藤もあがってしまうからね(笑)。


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●川越会場のひとこま●


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●参加者の問いに答える佐藤●


1.介護保険制度のPDCAについて 〜正しい展開方法とは〜
さて、今回の研修のキモは、昨年(2014年)の第106回社会保障審議介護給付費分科会の資料として出された、「居宅サービス事業所に求められる機能」という図に描かれている内容である。

今までは、居宅サービス事業所の役割は「利用者の生活機能の維持向上を目指す」ものであった。ここでも「生活機能」という言葉は使用されていたが、生活機能そのものが細分化はされてはいなかった。

しかし、今回は、その図の中で生活機能が細分化され、居宅サービスは「利用者の心身機能の維持向上」「活動の維持向上」「参加の促進」+生活援助=家族介護者の負担の軽減、認知症高齢者・重度者への対応と明記されている。

さらにすべての事業所で実施すべき取り組みとして、

〇アセスメントに基づく個別サービス計画の立案。計画に基づくサービスの提供。計画の評価及び見直しといったPDCAに基づくサービスの提供。
〇地域の他の事業所や専門職等との連携を通じたサービスの提供。
〇利用者の社会性の維持。


としているのである。

つまり、制度開始から15年も経過した現在、すべてのサービスに対してPDCAのサイクルに基づくサービスの提供が求められているのである。佐藤にしてみれば、「なんで今頃 ?????」である。

介護支援の「大きな歯車)をまわしているのは、サービス事業者1つひとつの「小さな歯車」だったんじゃないのだろうか?

そりゃ人間でも、0歳から15歳まで成長すれば、ごまかすことも大いに覚えるけどねぇ(笑)。介護保険制度という法の中で仕事をしているのですから。そこはほら、シャンとしてもらわないとね。


●行田会場のひとこま●.jpg

●行田会場のひとこま●


●参加者と語り合う佐藤●.jpg

●参加者と語り合う佐藤●


ここでは、居宅介護支援事業所の指定基準と、居宅サービス事業所の指定基準の主だったところを紹介し、解説した。

〇利用者の選択に資する援助をしたことを記録に残すこと。
〇各サービスの作成方法について利用者に説明すること。
〇各サービスがそれぞれの立場で利用者の情報収集を行い計画を立てること。などなど。


そのためには、介護支援専門員は、サービス担当者会議の前に計画を作成し、サービス種別を選別して、利用者に提供可能なサービス事業所を案内すること。

紹介されたサービス事業者は、サービス担当者会議の前に事前訪問し、利用者のサービスの選択に資する援助を行い、援助に必要な情報を得て、個別サービス計画を作成すること。そして、各事業所が契約終了後にサービス担当者会議を開くことなどを説いた。

2.事例で紹介 〜ICFの概念を用いた介護計画書の作成の仕方〜
ここからは事例を用いながら、居宅サービス計画と各サービスが作成する個別サービス計画の整合性と評価方法について説明した。

厚生労働省老健局振興課は、平成26年6月17日に「課題整理表・評価表の活用の手引きの活用について」という介護保険情報VOl.379を出した。

ここで提示された「課題整理総括表及び評価表」の活用を推奨していることを伝えた。

実は、この「課題整理総括表及び評価表」についての素案は、平成25年3月には出来上がっていたのだが、当時は様々な理由から、出てこなかったのである。

それが、東京都が平成26年3月に「保険者と介護支援専門員がともに行うケアマネジメントの質の向上ガイドライン」を作成。この中で「リ・アセスメントシート」なるものを提示した。

厚労省が、このことを受けて、「それならば」と行動を起こした・・・か、どうかはさだかではないが(笑)。同年の6月、この「課題整理総括表及び評価表」の活用の手引きを出した。

長寿社会開発センター発行の『[七訂]介護支援専門員基本テキスト』では、この帳票が挿入されており、今年の合格者はこのシートの使い方を学ぶことになる。

来年の合格者からは、実務者研修の時間数も大幅に増える。そのような中で、現役の介護支援専門員がこの新たな帳票の使い方を知らないというのでは困るであろう。そのようなことを説明しつつ、課題整理総括表と評価表の役割を説明した。


●川口会場のひとこま●.jpg

●川口会場のひとこま●


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●課題作成法について説明する●


(1)「課題整理総括表」とは
利用者の状態等を把握し、情報の整理・分析等を通じて課題を導き出した過程について、多職種協働の場面等で説明する際に適切な情報共有に資することを目的としている。

(2)「評価表」とは
ケアプランに位置付けたサービスについて、短期目標に対する達成の度合いを評価することで、より効果的なケアプランの見直しに資することを目的としている。

佐藤は、課題整理総括表を用いながら、事例の登場人物について案内した。そして、課題整理総括表の【見通し】欄を考えるときに、インプットとアウトプットの考え方について佐藤の試案を伝えた。

介護保険制度のスタート時には、介護支援専門員は「課題分析標準項目」というインプットの部分である情報収集の項目が決められていた。

この、課題分析標準項目(27項目)は客観的な課題分析を行うための⦅目安⦆となるもので7つの次元に分かれている。ただ、この時点でのアウトプット(課題の出し方)は曖昧そのものであった。

居宅サービス計画記載要領「課題」欄には、利用者の「自立を阻害する要因等であって、個々の解決すべき課題(ニーズ)についてその相互関係をも含めて明らかにし、それを解決するための要点がどこにあるのかを分析し、その波及する効果を予測して原則として優先度合いが高いものから順に記載する」とある。

ややややや、なんだか、怪しいぞ。

そして、研修を担う講師たちは「その人らしい生活を送るために解決が必要な課題」を抽出しましょう」などと、アバウトな説明したために混乱が続くことになるのだが。

その後、平成18年に介護予防・支援サービス計画書という新しい帳票が登場した。この帳票は、平成14年に和訳され、厚生労働省のホームページにも掲載されている、ICF生活機能分類の視点を取り入れたシートになっている。

ICFの生活機能分類の視点とは、すなわち、「心身機能」「活動」「参加」「環境」である。介護予防・支援サービス計画のアセスメント項目は、

@「運動・移動について」
A「日常生活「家庭生活」
B「社会参加・対人関係コミュニケーションについて」
C「健康管理について」
D「その他の事項について」


であるが、@とAは「活動」、B「参加」、C「心身機能」、D「環境」である。これらのことを踏まえた上で佐藤の提案として、ここの要点に漏れがないようにICFを意識して【見通し】欄を考えるのだ。

「課題整理総括表」とは、もともと、アセスメントから導き出された「課題」を整理するものである(だからきちんと情報収集がなされていないと整理する以前の問題である)。

現在の介護支援専門員の実務研修で行っていることは、生活全体の解決すべき課題を導き出す方法として、ケアマネジメントでは、利用者・家族が自ら要求している支援をフェルトニーズ(felt needs:体験的ニーズ)といい、ケアマネジャーなどが専門的知識に基づいて判断したものをノーマティブニーズ(normative needs:規範的ニーズ)とする。

この両者が信頼関係を築きながら、合意したものをリアルニーズ(real needs:真のニーズ)と捉え、援助しようと考えているのだ。

このような過程を経て、居宅サービス計画は作成されていく。介護支援専門員は、利用者や家族などと関わりながら、課題を導き出し、課題を克服するための「長期目標」を定めて、「長期目標」を達成するための道筋としての細分化された「短期目標」を定める。

その「短期目標」を達成するために必要なサービス内容を選別し、ようやく、利用者に担当可能なサービス提供事業所を案内する。

さて、評価表について、である。

評価表は、ケアプランに位置付けたサービスについて、短期目標に対する達成の度合いを評価することで、より効果的なケアプランの見直しに資することを目的としている。

ここで、今回の研修の「キモ」である。

研修のキモは、第106回社会保障審議介護給付費分科会の資料として出された、「居宅サービス事業所に求められる機能」という図式である。

居宅サービスが「利用者の心身機能の維持向上」や「活動の維持向上」「参加の促進」「家族介護者の負担の軽減」などの項目について、評価ができるようにするためには、短期目標がICFの視点を用いて細分化されている必要がある。

佐藤が示した事例は「ICFの視点」を用いて作成されている。それによって、おのずと課題が4つに分類され、各項目に短期目標がある。

それらが均等に、サービス事業所のサービス内容に振り分けられているために、各サービス事業所も、利用者の「心身機能」「活動」「参加」「環境」についての評価がしやすくなっているのだ。

各会場の参加者は、このようなくどい文章、いや実のところ、最近はそれほど、くどいとは思わなくなった(笑)。

「ほたるこい」の歌詞(「こっちの水は甘いぞ」ってやつ)じゃあるまいし、プロたるものをそうそう「甘いもの、甘い考え」で釣ったところで、誰もうまくも楽にもなりゃしない。だからそんな方法を提案しても、結局信頼を失ってしまうのだ。

どんな有力なツール(そんなの見たことはないけど)を使おうと、特殊な方法を使おうと、きちんとアセスメントをやらなければ情報自体がないし、作文能力(国語能力)が怪しければ、まとめようもないのですよ。

そもそも「職種が違う」社会福祉士と介護福祉士を「名刺の飾り」として併せて取るくらいなら(「名刺の飾り」にケアマネと併せて三種持っている人もいる)、例えばケアマネであれば、ファイナンシャルプランナーを併せて取るなど、相談援助職なら相談援助のエキスパートとしての能力向上と守備範囲の強化を図ったほうが良いと思うし、「名刺の飾り」でも、そろそろ自分なりに考えた方がいいと思うのだが。

さて、研修会では、佐藤の説明を食い入るように見つめ、うなづかれていたのが印象的であった。その後、この居宅サービス計画から作成された「訪問介護計画書」と今年提示された帳票で作成した「通所介護計画書及び機能訓練計画」などを簡単に説明したのでありました。


●居宅サービスが果たす機能について説明●.jpg

●居宅サービスが果たす機能について説明●


後に送られてきたアンケート結果では、

「居宅サービス計画から個別サービス計画が作成されていく道筋が良くわかった」
「自分たちの計画を見つめ直す良いきっかけとなった」
「新たな情報を知ることができて良かった」

などなどが寄せられていた。まぁいいところだけピックアップしているわけではないがおおむね好意的であった。

とは言え、佐藤は現状起きていることを自分なりに考え、皆さんに伝わるように説いているだけである。課題整理総括表や評価表を作成するのは皆さんですからね。

自分自身のスキルを向上されることはもちろん、組織としてもよりいっそう地域に根差したサービスを向上させてくださいませ!


●蓮馨寺のおびんづる様●.jpg

●蓮馨寺のおびんづる様●


●川越氷川神社に参拝●.jpg

●川越氷川神社に参拝●


●前玉神社を思わず参拝●.jpg

●前玉神社を思わず参拝●


(NASAによる人工衛星の観測で南極の氷増えていたそうな。国連の報告書とは明らかに食い違う観測結果であった。とは言え、国連にしろ、NASAにしろ、多くの人間にとって どちらも胡散臭い組織でしかないからなぁ!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 15:36| 島根 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月30日

奮闘記・第985回 見聞録/島根県

●2015年● 島根県出雲市&飯南町

島根県、東西南北、右往左往!

〜神仏に見守られ本日も晴天也〜


皆さま、お久しぶりです。佐藤は、昨日、茨城県での研修を終えて、本日は埼玉県の川口にて研修中です。今回は島根県での見聞録です。

佐藤は、日頃地域で開催される研修前には時間にゆとりを持って、前日には現地へ入るようにしている。理由の一番は「間に合わない」と困るから(笑)。

身もふたもない答えである。まぁ、地方では今のところ経験はないのだが、かつて都内ではあった(汗)。

言い訳になってしまうが・・・、ええ、言いわけですよ、言いわけです。でも都内はですねぇ、車か電車かの選択が都内は難しいのです。車は渋滞、電車は止まる可能性が常にある。どこでもそうだと言われるかもしれんが、JRの中央線や山手線は人身事故や信号故障などが毎日のように起きるんですよ、今の政権に希望がないものねぇ・・・。

もちろん、それだけではない。その地域を巡り、その地域の自然や文化や民芸などに触れることも楽しみのひとつなのだ。

さて、この日は通い慣れた島根県への移動。

「どうする?」とひゃ〜参謀にたずねると、右目がうさぎみたいになっているから、一畑薬師さんにでもお参りに行った方が良いのでは? ハーン先生も知り合いを連れて行ったし。

ということで久しぶりに一畑薬師さんに向かうことにした。なんと、この日は目の疲れか、はたまた単なる加齢によるものか、右目が充血していたのだ。

自分では痛みもないので、さして気にならないが、自信過剰と言われるかもしれないが、こちらをみている相手の目線が痛いのだ(笑)。

移動はトヨタレンタカー出雲空港店のヴィッツ君である。一畑薬師は、標高300mの一畑山の山頂にある。ナビ様に導かれ、宍道湖のほとりから、田畑が続く山あいをくねくねと山を登っていった。

やがて広い空間に出ると、そこが駐車場であった。車から降りて参道へ向かうと、先に台座が見える。その上に、かの、水木しげる先生が生み出した目玉おやじがいるではないか!

なぜに目玉おやじが・・・?(いてもいいけけどさ)

これはどうやらというか、やはりというか、一畑薬師が目の薬師であることに因んでつくられたものであろう。そばによると、格言らしきお言葉と説明(説教?)が書かれた案内板があった。

吾唯足るを知る(われただたるをしる)

よくにころばないように元気でおまいりください。
「目のお薬師さま」に「心の目」をひらいていただきましょう。
ないことを嘆かず今あることに感謝をします。

と書かれていました。そこには、目玉おやじ が置かれている場所が地図で示されていた。

●「目玉おやじ」を発見!●.jpg

●「目玉おやじ」を発見!●


●まぁこんなかんじである(笑)●.jpg

●まぁこんなかんじである(笑)●


●ところどころに説教(?)が・・・、「吾唯足るを知る」●.jpg

●ところどころに説教(?)が・・・、「吾唯足るを知る」●


佐藤は、もみじの色づきを愛でながら、参道を歩いて行った。目玉おやじに励まされながら、階段を登り薬師堂に着いた。

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●一畑薬師本堂である●


この日も参詣者がけっこういて、皆さんんお参りを済ませた方々は、羅漢の前で記念写真を撮ったり、境内を散策されていた。佐藤は、お堂の前にたたずみ「どうぞ、この目がよくなりますように」と手を合わせたのでした。

お寺の創開は、平安期(寛平6年・894年)、一畑山の麓、日本海で漁師与市(よいち)さんが引き上げた薬師如来をご本尊としておまつりしたのが始まりという。

東京・浅草の浅草寺も海中、毛色はちと違うが長野・善光寺も川中から引き上げた仏像である。

その与市さんのお母さんの目が開いたり、小さな幼児が助かったりなどのことから、「目のやくし」「子供の無事成長の仏さま」として広く信仰されてきているという(ホームページ参考)。

臨済宗のお寺さんで、本尊が当然、薬師瑠璃光如来(薬師本堂)、そして、釈迦如来(法堂)、瑠璃観世音菩薩(観音堂)もいらっしゃる。拝殿の扁額「醫王山」は、幕末の勝海舟が揮毫したもの、勝親子で信仰があったとか。

もともと、宍道湖畔の一畑電車は、ここへの参詣者のために敷設されたという。今はなくなったが、スイッチバック形式の電車で一畑山の寺院近くまできたらしいが、今では車道になっており、車やバスでの参詣である。

ちなみに、水木しげる先生の『のんのんばあとオレ』(講談社漫画文庫/1997、こちらはコミック版、ちくま文庫は文章版微妙に違うらしい)に出てくる、のんのんばあさんらしい。

水木先生、この「のんのんばあ」さんと一畑寺へのお参りしたという。先生も一畑寺を信仰しているらしく、「のんのんばあまつり」が開かれたり、境内に「のんのんばあとしげる少年」と「目玉おやじ」のブロンズ像が建立されている。

まぁ一畑薬師さんは「目の薬師さん」であるからな。ううううん、さすがは水木先生、あまりにもど真ん中のストレート過ぎて打てませんぜ!出雲の「目玉商品」になるよう期待します(笑)。

さて、おみくじはともかく、本日は、このあと、島根県と広島県の県境にある島根県の「飯南町」を目指す。常々、研修会に参加する飯南町の人々からは、

「なんせ、山の中にある町でして、結構不便なところにあるんです」

という文言が、話の枕にされるほど、聴かされていたからなぁ・・・。佐藤はナビ様の導きの元、山間の道をひたすら走り続けた。車窓には、色づき始めた木々が、太陽の光を受けてきらめいている。

田んぼはすでに稲刈りが終わり、あぜ道にはコスモス、色とりどりの小菊の花が咲き、季節が足早にすぎて行くのを感じさせてくれる。

やがて、いつの間にか山は遠くに去り、開けた地域(注:山がないということ)に入って行った。

家々は石見瓦を配し、まぶしいくらいに輝いていた。「皆が言うほど山間部じゃないじゃない(笑)」とつぶやきながら先を急いだ。

そして、ナビ様が導いた先には鳥居が見え、赤穴八幡宮があった。八幡宮の階段下にあった空きスペースに車をおいた。

そして、その階段を仰ぎ見た。・・・・・なんという急な坂であろうか!

●赤穴八幡宮に辿り着いた●.jpg

●赤穴八幡宮に辿り着いた●


島根県の神魂神社なんてものではない。粟島神社の階段みたい、いや、もっと急なのだ。しかも、こちらには手すりなどない。・・・とにかく登ろう。

途中、階段が斜めになっていたり、くずれそうになっていたりする。冷や冷やしながら登った。もう、「ひゃ〜参謀」は文字通り「ひゃ〜状態」に突入していた。

何とか登り終えるとそこには木々に囲まれた空間が広がっていた。そして、みれば、右側には、なんというか、当たり前なのだが、なだらかな坂道があった。

つまり、いわゆる「女坂」。ならば先の階段がさしずめ「男坂」なのだろう。神社はたいがいセットであるのだ。

そりゃそうだ。もし男坂しかないなら、子供や高齢者はなかなか参詣できないだろう。そんな神社では信仰されないし、氏子もいなくなるだろう。おお、どうやら、そこまで車で登ることができた様子(笑)。

赤穴八幡宮の社殿は右奥。早速、参拝させて頂く。

●赤穴八幡宮拝殿●.jpg

●赤穴八幡宮拝殿●


●赤穴八幡宮本殿、なかなか良い●.jpg

●赤穴八幡宮本殿、なかなか良い●


「ようやくこちらまで来ることができました。ええ、ええ、そうですね。飯南町の方々ならご存じです。また来れますように・・・むにゃむにゃむにゃ」

すると、「また」杉林から風が吹き始め、佐藤の体をかけのぼっていった(笑)。神仏から返事があるのさ、たびたび(笑)。すると、こちらの神社の宝物のご由緒が書かれた案内板を発見。


【赤穴八幡宮】
 八幡三神像:重要文化財 
 木造八幡神(大鞆和気命) 坐像三躯及び木札2枚
 息長足姫(神功皇后) 比売神
 制作時期:鎌倉時代後期 嘉暦元年(一三二六)丙寅 八月十二日
 作  者:山城国 大仏師慶覚(鏡覚)
 重要文化財指定・昭和34年(1959年)6月27日
 所有者:赤穴八幡宮


日本でも有名なご神像で、宝物なのだが、どうやら、ただいま他所の博物館に「ご出張中」らしい。「だからさ、また来いよ」だってさ。ハハハ。

●案内版なるほどなるほど(笑)●.jpg

●案内版なるほどなるほど(笑)●


神社の案内板によると、赤穴八幡宮は、元松尾神社と称し「丹塗箭神話」に語られているがその成立時代は不明である。つまり、上賀茂神社の神様が元々祀られていたらしい。そもそも、「八幡」という神様はいろいろな神様(時には仏様とも)「習合(集合)」された神様を指し、単に応神天皇ファミリーではないのだ。悪いが、応神天皇(大王)にはそんな(八幡大神とされるような)事跡が記紀には見当らないのだ。

社殿が創建されたのは宝亀元年(770年)。平安時代になって、京都石清水八幡宮の荘園が開かれ、松尾神社に赤穴別宮を併設し、地頭を派遣した。ここに八幡宮御分霊を勧請した経緯は詳らかではないが、この地方で「弥山さん」と呼ばれる「琴引山」の裏鬼門に当たり、八幡神勧請当時存在していた真言宗四十二坊に深く関係していると考えられる。木札によると、一枚には「當荘地頭紀季實、大佛師山城國鏡覺 社殿當圓昭性」とあって墨書きで「慶覺」と訂正してあり、もう一枚には「八幡宮御正躰造立 奉結縁事 沙弥順蓮 尼忍阿弥陀佛 土用夜叉女」となっていて、仏門との密接な関係が窺える。八幡神はカヤ材、息長足姫と比売神はヒノキ材で、一部彩色してあるが、素木の寄木造り。鎌倉後期神像彫刻の基準作として重要な位置を占めている。

佐藤は木々の間にぽっかりと空いた空間から青い空を眺めながら、ご神気を体に蓄えた。ただ、おみくじがなかったのは極めて遺憾であった(笑)。

もちろん、帰りはなだらかな坂道(女坂)を選んだのはいうまでもない。山道を降り、目にした風景は、盆地に広がる穏やかなものであった(ここが冬は雪深い町になるなどとは想像できないぜ)。

●赤穴八幡宮近隣風景●.jpg

●赤穴八幡宮近隣風景●


さて、松江に向かう。

ナビ様に「松江駅」をインプット。導かれるままにスタート。途中「道の駅・頓原(とんばら)」に立ち寄った。

佐藤は、道の駅、PAやSAが大好きなのだ(笑)。特産品やその地域の案内もあるし、食べ物もあるのだ。

例えば、関越自動車道・寄居PA(上り線)星の王子さまパーキング、はたまた、東北自動車道・羽生PA(上り線)「鬼平江戸処」なんてのがお勧め。

これは池波正太郎先生の小説『鬼平犯科帳』シリーズに出てくる江戸の街並みを再現。これがまた良くてねぇ。どちらも埼玉県なのだが、ハハハ。うん、頑張ってますね。いずれまた機会があれば紹介したい。

さて、ここ、道の駅・頓原は、山陰と山陽を結ぶ国道54号線沿い、神話の山・琴引山の麓に位置する飯南高原にある。

近隣には森林セラピー、スキー場、炭酸温泉などの施設があり、四季を通じて自然の恵みを堪能できる。佐藤は、手作りアイスクリームの看板をみつけた。その「ラムネMILK堂」さんの中に入ると、奥の山側の斜面に白いものを発見! なんと、そこにはヤギさんが放牧されていて、草を食んでいた。

なんとも、のどかな風景だ。近くには親子連れがいてほのぼのとヤギさんと戯れていた。アイスクリームを購入し、テーブルに座るとそこには、

「本日は外庭にヤギの店員がいます。会いにきてね!こやぎもいるよ。」

と書かれたチラシが置かれていた。なんとものどかな風景なのだ。季節でアイスクリームの種類がかわり、ミルクの味も変わるらしい。他にもレストランや売店も充実している。ただ、帰る日でないと生ものはなぁ(笑)。

またまた行きたい道の駅が増えました。飯南町の皆さま、その他の地域の皆さま、寒くなってまいりました。くれぐれもご自愛ください!


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●道の駅・頓原にて小休止●


●しばし、くつろぐ佐藤、結局はアイスクリームなのだ●.jpg

●しばし、くつろぐ佐藤、結局はアイスクリームなのだ●


●ラムネMILK堂データ
所 在 地:島根県飯石郡飯南町花栗48番地(道の駅 とんばら)
定休日など:年末・年始
問い合わせ:0854☆72☆1720
営業時間:9:00〜17:00(※冬季9:30〜17:00)
(島根県飯南町 公式観光ガイド:飯南さとやまにあ)
http://www.satoyamania.net/spot/2015/01/milk.html


(NPBは、野球賭博問題で戦々恐々、そんな中「火元」の某球団は投手が減ることが予想されるため、育成を含めて新人投手をたくさん指名した。ああ、これもまた大博打と言えるだろうな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 11:01| 島根 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月15日

奮闘記・第984回 見聞録/青森県

●2015年● 青森県弘前市

竜飛経由、岩木山へ

岩木山に魅せられて92.8キロ制覇!(笑)


皆さまお元気ですか。佐藤はただいま島根県でのケアマネさんとの研修で張り切っております。

さて、今回は青森県でのお話。

佐藤は、以前青森県に来たとき、竜飛岬(たっぴみさき)を見聞している。その時には、青函トンネル記念館に入館して、青函トンネルとは、いかにして、掘られ、完成に至ったのか、その様子を見学し、人間の知恵と勇気に感激した。再度、今回もあの壮大な景色を体験すべく、青森駅から竜飛岬にむかった。

ちなみに竜飛岬(龍飛岬とも)は、「公式」には竜飛崎(たっぴざき)とされる。その点で引き合いに出されるのが、石川さゆり さんの大ヒット曲「津軽海峡・冬景色」の歌詞で「阿久 悠(あく・ゆう)先生が竜飛岬と勝手に書いたから・・・」という非難(?)がある。

長くなるからあまり書きたくないのだが、単なる語呂合わせとも言えないのだ。

「竜飛崎」とは国土地理院が全国統一の基準で、ほぼ画一的に決めたものだ。おおむね、地方では中央のお役所や国(国土地理院は、民部省、現・国土交通省が上部組織)が決めたことには逆らわないであろう。ただ、そうは呼ばないだけで。


例外として、山の高さの基準で「赤城山」(あかぎさん)とされたものを、何十年も交渉して、古来からの「赤城山」(あかぎやま)の読み方を公式に認めさせた例だろう。まさに群馬県(上野国)人の骨太な精神がわかろうというものだ。

国土地理院(お上)が付けたなら、竜飛崎が正解で竜飛岬は間違いだ、という感覚は「お上のやることに間違いはない」という江戸時代の町人(市民)感覚に近い。

地元の人に聞けば結局「どちらでもいい」とはいうのだが、彼らの多くは「竜飛」と呼んでいる。

おそらく地元ではない近隣の人間はそれこそ、呼びにくいから、竜飛岬と呼んでいたフシがある。試しに、新潮文庫で、青森県弘前市(竜飛の近隣)出身の作家・太宰 治の名作・『津軽』(巻頭の口絵の手書き地図)を見れば、「竜飛岬」となっている(作品中では「竜飛」だけ)。つまり、竜飛の近隣では昔から呼ばれていた呼び方のひとつなのだ。それを間違いというのか?

加えて「津軽海峡・冬景色」の歌詞で、青函連絡船からは竜飛岬を指させない(見えない)という指摘である。

この歌詞、どこにも「見えた」とは書かれていてないのだ。歌詞の主人公が指を指された方面をみてみたが「遥かに霞みみえるだけ」と歌われている。

つまり、主人公は竜飛岬を見たわけではないし、そもそも、船中の世間話である。物理的に見える、見えないを問うのは、フィクションにおいては、ただのヤボである。

島崎藤村『夜明け前』などの名作内でもあるという。悪くいわれがちの阿久 悠先生をふと擁護したくなって、またまた書いてしまった。それにしても、解釈力がねぇ・・・。

さて、気を取り直して、久しぶりの青森県である。今回は、青森空港で借りたトヨタのヴィッツ君。昨日より同行している「ひゃ〜参謀」を助手席に押し込み、いざ出発。

佐藤はナビ様に従い、奥州街道(国道7号線)をひたすら走る。左側には青森港が広がり、その先には、下北半島が見える。

ここは、陸奥湾をはさんで、西に津軽半島があり、東に下北半島がある場所。佐藤は海の向こうに大きな陸地が見えるから、「おお北海道だぁ!」と思いきや、そこはまだ青森県であった(笑)。知らないのは恐ろしい。

佐藤が通過している辺りは、北海道新幹線が近くを走行する道だ。街道沿いには、その北海道新幹線が開通することを知らせる案内板があちらこちらにあった。

相変わらず、信号機もない道(笑)をひたすら本州の最北端を目指してひたすら走る。すると、 「道の駅いまべつ」(半島プラザアスクル)という場所を発見。立ち寄ってみたら、そこは新幹線の奥津軽いまべつ駅であった。


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●荒馬祭りの案山子●


今別町(いまべつまち)には郷土芸能の「荒馬祭り」がある。まだまだ寂しい道の駅近辺には、その荒馬祭りを模した案山子が飾られている。また、売店には地域でとれた特産物はもちろん、新鮮なお魚までも売られていた。ううん、高級感のある市場って感じだ。


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●道の駅いまべつに立ち寄る●


北海道新幹線はまだ開通していないが準備は着々と進んでいるようだ。たまに銀河鉄道999が通る(ウソ)。

ここで佐藤は餅菓子を購入。外はモッチリ餡は甘過ぎず美味しかった。道の駅には、その土地ならではの味わいがあって面白い。「餡なんてみんな同じ」とは、どんな饅頭でも食べる「ひゃ〜参謀」の言。リラックスしたところで出発。

今別を過ぎると再び海が見えてくる。そこが津軽海峡だ。本日の海峡は晴天也。今度は本当にはるか向こうに北海道が見えた。ほう、やはりえらく遠いなぁ。

佐藤はさらに北上していく。

すると、道路際に「みちのく松陰道」(考えようにいっては凄い表現)なる案内板を発見。思わず車を停め、記念写真を撮った。


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●吉田松陰先生の足跡を発見!●


そうそう、かの吉田松陰先生も津軽海峡を渡る外国船見物にここまで来ており、この細道を徒歩で竜飛へ向かったようだ。しかも歩いてなんだよなぁ・・・。

さらに国道を進むと、今度は太宰治文学碑と書かれた看板を発見! この先には、その、よくわからないオブジェを横目に太宰 治が定宿としていたホテルも健在であった。


●太宰治文学碑の案内版(笑)で記念写真●.jpg

●太宰治文学碑の案内版(笑)で記念写真●


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●津軽海峡は本日晴天也●


目的の青函トンネル記念館は、この丘の上にあるのだ。ナビ様に導かるままに走り、駐車場に車を置き、記念館でこちらのゆるキャラもぐらの「もっ君」を手に入れた(結局それだ)。ハハハ。

さて、こんどは津軽国一の宮岩木山神社を目指した。その距離、92.8キロだ。ナビ様は、国道339号線を導いている。ここは、竜飛から小泊を結ぶラインで通称竜泊まりラインと呼ばれている。

ルート上には「眺瞰台」というパーキングスポットがあった。佐藤も何気なく車を停めて周囲を眺めてみた。

すると、はるか遠くに目指す霞んで岩木山が見えるのだ。そして、津軽海峡の向こうには、なんと函館山も見えたのである。この日は珍しい快晴(と言われた)で、360度を見渡すことができた。


●「もっ君」の鼻先に見えるのが岩木山●.jpg

●「もっ君」の鼻先に見えるのが岩木山●


その後、連続するカーブに「ひゃ〜参謀」の体がとろけるころ、ようやく道は、遥かに続く一本道となった(笑)。

道には、信号も横切る道もない。直線が延々と続く。気づけばスピードメーターが〇〇キロを指す。物陰から「赤い光」が点灯してくるかも〜! スピードメーターに注意しながら先を進む。

目指す神社のある、岩木山はどこからも見える。距離を稼ぐと同時に山の姿は、どんどん大きくなっていく。

先日、青森県の研修会で理事さんが、岩木山の魅力についてたっぷりと語ってくれた。春には、菜の花が山麓に咲き、それは美しい景色を見せてくれるという。秋には、赤いリンゴがたわわに実る中から山を見上げることができる云々を実体験することになる。

そんな言葉を思い出しながら、やがて、岩木山山麓をぐるりと右まわりに回り込む。車は岩木山神社の鳥居前にある駐車場についたのであった。


●弘前、弘前、弘前へ!はるかに続く一本道●.jpg

●弘前、弘前、弘前へ!はるかに続く一本道●


●見えて来た、来た、岩木山♪●.jpg

●見えて来た、来た、岩木山♪●


●か・な・り・でかく見えてきた岩木山●.jpg

●か・な・り・でかく見えてきた岩木山●


【津軽国一の宮・岩木山神社】
やっと着いたのは昼時。先に食事にしましょうということで、いろいろ迷って、参道わきにあった山陽(さんよう)さんに入った。こちらは、旅館も兼ねているようで、入口には足湯場も設置されていた。お店は、甘味処兼そば・うどんのお茶屋さんである(詳しくは、ホームページ「食べたもん勝ち」に掲載)。ちなみに、ご祭神は、顕国魂神・多都比姫神・宇賀能売神・大山祇神・坂上刈田麿命で、いわゆる神仏習合の神社(以前は寺)であるが、神社については、当ホームページ「蔵の中」「開運・強運神社」のコーナーにひっそりと、詳しく乗せてあるのでよろしければご覧くだされ。

●岩木山神社参道に着いた●JPG.jpg

●岩木山神社参道に着いた●


佐藤はお店のお勧め「カレーうどん」「カレーそば」であるが、佐藤はカレーうどんを所望した。ちなみに「ひゃ〜参謀」はカレーそばを頼んだ。

しばらくすると、両者にそれぞれの注文したものが運ばれてきた。みれば、上に乗っているカレーの色が違う。うどんの方がそばよりもクリーミーっぽい色をしていた。

ちょっと失礼!

佐藤は、「ひゃ〜参謀」のスープをひと匙すくって食べてみた。すると、そばのカレーはやや濃い目、うどんのカレーはマイルドなのだ。いや〜、これは凄いよ。さすがはお勧めの逸品だ。その結果汁まで完食した。

さて、大満足でお店を出ると、佐藤ら以外にいなかった店内に、入れ替わりにたくさんのお客さんが入って来た。まさに呼び水のようであった(笑)。

さて、拝殿を目指して緩やかな階段を登っていった。境内には多くの参拝客がいて、賑わっていた。

岩木山神社の楽しみのひとつは、玉垣に貼りついている狛犬と再会することだ。階段の両端には、右側に上を向いている狛犬と左側には下を向いている狛犬がいる。なんでも、この狛犬さんと写真を撮ると、上を向いている狛犬は金運上昇のご利益が、下を向いている狛犬には恋愛成就のご利益があるという噂がある


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●独特の狛犬さん(右)●


●独特の狛犬さん(左)●.jpg

●独特の狛犬さん(左)●


いずれにせよ。この2対の狛犬の表情がなんともかわいくてついつい微笑んでしまう。「また来ることができました。ありがとう!」と語りかけながら、両方と記念写真を撮った。

その後、拝殿にて参拝、おみくじは大吉


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●岩木山神社の拝殿●


境内はおごそかなご神気が漂っていた。「ふたたびこの地に来ることができました、云々」と願いを込めた。その後、岩木山神社の右後方にある、白雲神社を参拝。こちらは杉林に囲まれた、おそらく地主神であろう、小さな池の中央に祠があった。

こちらでは、もちろん、一方的に商売繁昌を願った(笑)。さてさて、岩木山神社の参拝は終了である。


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●末社・白雲神社●


これから理事さんに教えていただいたルートで岩木山の8合目を目指す。とはいううものの、ナビ様にルートの入力方法がわからない。

すると、「ひゃ〜参謀」が「このままいけば、たぶんスカイラインが見えてくるはず」という言葉に騙され、もとい、励まされて車を発進。

すると、街道沿いに、これまた理事さんお勧めの嶽キビ(とうもろこし)を売っているお店があった。

佐藤は、その店で情報を取集し、「ゆでもろこし」200円もゲット(他の店より50円安)。ここでスカイラインへの道をたずねてみた。

すると、「スカイラインはここをまっすぐ行くと、右手にスカイライン入り口があります。ただし、スカイラインは有料で、1800円もかかります。もし、入口で山頂あたりを見て、曇っていたら行っても何も見えないからやめた方がいいですよぉ」と有意義なアドバイスも頂いた。


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●岩木山山麓のとうもろこし!●


くどいようだが本日は朝から快晴。竜飛岬から岩木山までさえぎる雲ひとつない日。山の天気は変わりやすいが、いくらなんでもこれならば…ということで、佐藤は料金所で迷うことなく、スカイラインを突入した。

ここは「津軽岩木スカイライン」というただの山道である(笑)。この津軽岩木スカイラインについては「株式会社岩木スカイライン」のホームページによりかかる。

津軽岩木スカイラインは、青森県で初めての有料自動車道で、県道弘前〜鯵ヶ沢線の嶽温泉をすぎ、羽黒温泉郷付近から岩木山の8合目まで上る有料自動車道である。

開設に向けての調査が開始されてから4年余りの歳月を費やし、昭和40年8月25日に開通したものだという。

全長9.8キロ、その間69カーブあり、起点から1キロのところにゲート(料金所)がある。このゲートからいよいよ、急カーブの連続だ。うんこらどっこいとハンドルを切る。

「いや〜、カーブを曲がると、前の車がハザード出して止まってたらやだなぁ」

とは「ひゃ〜参謀」。バカもの!やだどころではない。そうしたら激突である。

周囲は、密生するブナの原生林が続く。標高が高くなるにつれ、視界もだんだん広がり、日本海の波打ち寄せる海岸までも見えてきた。

風景は、終点の駐車場へ近づくに従ってその雄大さを増し、北は遠く北海道の松前崎、津軽半島の権現崎と十三湖、なだらかな弧を描く七里長浜、そして鯵ヶ沢から大戸瀬へと一目で見渡せるという。

とはいうものの、見てもどのあたりがその地名なのかわからん?立て看板の「見え過ぎている写真」に地名が書かれていたため、それを参考に眺めて推定した。なるほど、あちらが北海道かぁ!(たぶん)

こちらの駐車場からは9合目の鳥の海(鳥海山)までリフトがある。さらに山頂まで40分ほどで、ほどよいヒル・クライミングが楽しめるとのこと。もうとても楽しめる状態ではないので下から仰ぎ見るにとどめた。


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●岩木山8合目の駐車場●


「津軽岩木スカイライン」のホームページでは、「昭和59年3月の下旬スカイライン山麓ハウス付近を、雪上車でテスト走行中のこと。前方に頭が白く、胴体が黒い飛び跳ねる不思議な動物を発見。恐る恐る近付いてみると、なんとこれが市販の1リットル入りの牛乳パックに頭を突っ込んで抜けなくなったオスのタヌキであったとのこと。

前足で必死になってパックを取ろうと七転八倒する様子があまりにもコッケイで、一同涙が出るほど大笑い。スカイラインでは、ちょうどマスコットを検討中であったので、このとき満場一意でタヌキに決定した」という。

そして、公募の中から愛称を「ポンタ」と命名したとのこと。ポンタ? ううん、しかし…。そう言いつつ、佐藤はこのポンタをゲットしたことは言うまでもない。

何か問題でも? 佐藤は8合目からの絶景を目に焼き付けて・・・、まぁ問題と言えば、休憩所(+売店)の男性トイレが・・・、展望スペースの真後ろにあり、用を足されている方の上半身が・・・ずらっと見えることぐらいか。ある意味、凄い景観だ。なんとかならんかなぁ(笑)。

リフトで上に向かっている方々を横目に、弘前城を目指したのでありました。城が動く!城が動く!城が動く!らしいですよ。今回はこちらまでのご案内です。

くれぐれも皆さまご自愛ください!


●津軽岩木スカイラインを登り切る、もちろん車で!●.jpg

●津軽岩木スカイラインを登り切る、もちろん車で!●


(たびたび、ケアマネジャーの有資格者の知人と連絡を取ると、返信がなかなか帰って来ない。緊急の用事でも、仕事でもおよそ確認というものをしない人種が多いのだ。そんなとき、ふとつぶやいてしまう。「そこが介護支援専門員」と。でも困るんだよな、利用者もさ!To Be Continued!!))
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2015年10月06日

奮闘記・第983回 研修会のツボ/青森県

●2015年● 青森県青森市

平成27年度
青森県ホームヘルパー連絡協議会 上級者研修会
『サービス提供責任者の仕事はこれで万全』


皆さま、お元気でしょうか? 

佐藤はただいま新潟県長岡市でヘルパーさんたちと研修中です。季節の変わり目で着るものの選択が難しいですね。うちの「ひゃ〜参謀」は寒さのため、「どこかにドテラでも落ちてないか?」と探しておりました。ハハハ。

さて、こちらの研修に関しては別の機会に・・・と考えておりまする。今回は青森県での研修のお話。


●ルートイン青森中央インターにて朝食●.jpg

●ルートイン青森中央インターにて朝食●


【研修の目的】
サービス提供責任者とは、訪問介護事業所において中心的な存在である。職務のスキルいかんによっては、介護サービスの質が大きく左右されてしまう重要なポジションである。

業務内容としては、訪問介護計画の作成や利用者への対応、ホームヘルパーへの指導など、重要な役割を担う一方で、職種としての認知度が低くく、加えて専門性や重要性が評価されにくいという現状もある。

本研修会では、サービス提供責任者の職務や役割などについて再認識するとともに、グループ演習を通じて、より良きサービス提供に向けた知識の習得や技術の向上を図ることを目的に開催された。

会場は、JR青森駅にほど近い、県民福祉プラザの4階の大・中研修室であった。参加者は予想人数70名を遙かに超えた130名余りとのこと。

会場は、グループワークができるように設定されていたため、より多くの方が集っているように見えた。そのような状況で、研修会をスタートした。

■研修で行ったこと
(1)「今後の動向」介護保険内の訪問介護の役割。
(2)サービス提供責任者の業務と責務の理解。
(3)事例をもとに考える。自立支援のための見守り的援助。
(4)ヘルパーの実践場面から介護記録を考える。

はじめに、まずは、グループ内の自己紹介から。これはいつものごとく、今年の出来事の楽しかった思い出を語るという1分間スピーチである。

はじめは、硬い表情で座っていた方々も、1人、また1人と語るうちに笑顔がこぼれていく。さすが、対人援助職の方々というべきか、他者との交流の仕方がうまいのだ。こうして、会場から、緊張感が薄れていった。


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●研修スタートまずは自己紹介から●


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●研修を見守る事務局●


1.「今後の動向」介護保険内の訪問介護の役割
ここからは、パワーポイントの資料をもとに講義を行った。まずは、今年の4月に開かれた、財政制度分科会の資料から、

「軽度者に対する生活援助は日常生活で通常負担する費用であり、原則自己負担(一部補助)の仕組みに切り替える必要がある。また、地域支援事業へ移行した訪問介護についても、同様の観点から見直しを行う必要がある」

ということを伝え、訪問介護が軽度者に対して提供している「生活援助」が、真の生活援助のみなのか、を考える所にきているという話をした。

そして、「訪問介護におけるサービス行為の区分等について」、いわゆる老計第10号を示し、身体介護生活援助の違いについて解説した。

軽度者は、自分で意思伝達もできれば、移動することも可能な方である。そのため、ヘルパーは、通常生活援助と言われている「掃除・洗濯・調理」を行う時には、「これから行うことを説明し、同意を得ていること」

また、自立支援のために「本人ができる所は、本人ができるように励まし、うまくできるように見守ったりしていること」を説明。

さらに、ヘルパーの側について、あれこれ指示をされるときには、ヘルパーは利用者に転ぶことがないように注意を喚起していることなどを伝えると、参加者は大きくうなずくのであった。

そうであるならば、これらの援助は身体介護の「利用者の日常生活動作能力(ADL)や意欲の向上のために用者と共に行う自立支援のためのサービス」であると説いた。

そして、居宅サービス事業所には、昨年の社会保障審議会において、生活機能の維持向上が求められていることを、図を示して解説。

この中で、使用されている「心身機能・活動・参加・環境(家族介護者の負担の軽減)」は、ICF(国際生活機能分類)の言語であること。これらの言語を使用して、居宅サービス事業所が果たす役割を明確にされたので、ヘルパーもこれらの言語の意味することを理解しておく必要があることを伝えた。

「心身機能」とは健康状態のこと。「活動」とは、日常生活動作能力のこと。「参加」とは社会性の維持、ないしは他者との交流のこと。「環境」とは、その方の背景要因である生活歴や家族との関係性のこと。

これらについて、ヘルパーは現状維持はもちろん、更なる向上ができるように関わることが求められているということを解説した。

2.サービス提供責任者の業務と責務の理解
ここでは「居宅サービス等の事業の人員設備運営に関する基準」いわゆる指定基準を示して、サービス提供責任者の業務と責務について解説した。

サービス提供責任者は訪問介護計画の作成いわゆる、P(計画)、D(サービスの調整および実行・評価)、Cモニタリング、A評価及び再アセスメントをしていること。これら、介護過程の展開に置いては、経過記録を残す必要があること。

さらに、サービス提供責任者の責務には訪問介護員の育成が課せられていることを説明した。

すると、会場からはため息をつくような動揺がみられた。中にはこんな大変な仕事だとわかっていたら受けなかったなどの声も聞こえてくる。

まぁ、そうではなくて、あなたの仕事ぶりが、すでに評価されていて、この職についているのである。自分の能力をディスカウント(discount)しないで頂きたい。


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●居宅サービス事業所が果たす機能を説明●


3.事例をもとに考える。自立支援のための見守り的援助
ここでは、「玉前さん事例」を使用して、介護支援専門員の役割と居宅サービス計画が作成する工程について解説した。

そして、居宅サービス計画が、ICFの視点にのっとって作成されることで、はじめて社会保障審議会で、語られている「居宅サービス事業所が果たす役割」が達成できることを説明。

すると、今までは、「心身機能ばかり」を気にかけていたけど、利用者の日常生活動作(活動)の維持向上や、本人の「していること」「できること」の援助(参加)、家族の支援を支える役割(環境)を評価する必要性が理解できたという声も聞くことができた。

4.ヘルパーの実践場面から介護記録を考える
最後は、事務局の須藤さんの力を借りて「玉前さん」に登場してもらい、実際の援助場面を再現した物語を語り合った。

参加者には、自分がこのヘルパーだったとしたら、どのような記録を残すかを考えて頂いた。まずは自分で考える。次にグループで考え、答えをA3判用紙に記載して頂いた。


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●訪問介護の一場面を須藤さんと演ずる●


佐藤が各グループを廻り、書いてもらった介護記録を紹介した。中には、常に書き慣れているチェック方式を採用したグループもあった。

最後に、佐藤が解答例を伝えると、自分たち記録用紙には、このような内容を書くスペースがないとのこと。

まぁ、そうなったのにはそうなったで「原因がある」のだが(笑)。しかし、訪問介護の支援とは、「目配り・気配り・心配り・思いやり・腹配り」であるとすれば、それら他者からは目に見えない支援を記録に残す必要があるのではないだろうか。


●まずは自分で考えグループで深める●.jpg

●まずは自分で考えグループで深める●


●介護記録を読み上げる佐藤●.jpg

●介護記録を読み上げる佐藤●


今回の「物語」を聞いて、少なからずもヘルパーのしている援助を目に見える形に残そうとされた皆さんであれば、常日頃の訪問介護についても、ICFを意識できれば、心身機能のみならず、活動や参加についても書きたい内容はあると思う。

ヘルパーの支援は、健康管理だけではなく、本人のしていること、できることを維持向上することである。これからも、利用者が日常生活動作を維持できるように、本人が社会性(他者を気遣うこと)や、役割を継続できるように、自立支援を意識した援助をして頂きたい。


●各グループが焦点を捉えていた●.jpg

●各グループが焦点を捉えていた●


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●不可視的介護について説明する●


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●無事に研修が終了した●


研修後、港近くの青森県観光物産館アスパムに足を運びました。海よし、山よし、お土産よしの青森県を堪能できました(いくべぇっていいなぁ)。

青森県ホームヘルパー連絡協議会および関係者の皆さま、もちろん研修参加者の皆さま、有り難うございました!いつかまたお会いできたら喜びます。

青森県に限らず、全国各地の介護職の皆さま、このような援助を行っていくためには、まずは援助者である皆さんの健康が第一です。寒い季節に向かいますがどうぞ半袖と長袖の交換のタイミングに気をつけてくださいね。くれぐれもご自愛ください!


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●アスパムの展望室でいくべぇに会う●


●展望室から望む八甲田山●.jpg

●展望室から望む八甲田山●


●青森県下北半島・北海道方面●.jpg

●青森県下北半島・北海道方面●


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●アスパム全貌ですだ●


(プロ野球の元監督・野村克也氏の語録、「無視、賞賛、非難(無視されて三流、称賛されて二流、非難されて一流)」が痛い。二流や三流の人は器がまだ小さく、成功体験もあまりない。そんな人を叱ったり非難しても、なかなか受け容れることはできない。さらに自分を守るために「自己正当化」を始めて、すべて人のせいにしてしまうから(ほめる)という。やはり器って大事だよなぁ!To Be Continued!!)
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2015年09月22日

奮闘記・第981回 研修会のツボ/神奈川県

●2015年● 神奈川県横浜市金沢区

金沢区訪問介護事業所連絡会・金沢区ケアマネ倶楽部合同研修会

「ICFの視点を生かし【生活援助】を見直そう」
〜自立支援を意識したケアプランと多職種連携〜


だんだんと寒さに後を追われているのが体感できる季節となりましたが、皆さま体調はいかがでしょうか。今回は、金沢区訪問介護事業所連絡会さんと金沢区ケアマネ倶楽部さんとの合同による上記研修での報告です。

さて、日本は介護保険制度だけではなく、あらゆる制度が改悪されている。そのせいもあってか「制度改悪」に対して鈍感になっているが、そろそろケアマネ業界も本気になって取り組む時期が否応なしに迫ってきている。研修内容は、標題にあるように、基本の「き」、ICFの視点を生かして【生活援助】を見直そうということにある。

介護保険制度がめざす自立支援を根底に置き、本人のしていることを維持向上できるように支援するためには、訪問介護が軽度者に提供している援助が、単なる家事代行(生活援助)であってはならないのだ。

そこで、今回の研修では、自立支援と生活機能の維持向上に焦点を当てたケアプランの作成や訪問介護計画が作成されるように、指定基準の解説と事例を資料とした。

参加者は、介護支援専門員サービス提供責任者である。時間は18:30〜20:30の2時間。会場は金沢区三師会館で、約70名の方に集まって頂いた。


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●研修がスタート!●


■研修で行ったこと
(1)ケアマネジメントのPDCAのサイクルと指定基準。
(2)事例から読み解く居宅サービス計画作成法と訪問介護計画作成法。

1.ケアマネジメントのPDCAのサイクルと指定基準
はじめに参加者にワークシートに沿って、介護支援専門員の方々には「ケアマネジメントの展開法」を、サービス提供者の方々には「介護の展開法」を書き出して頂いた。

その間、佐藤は会場をまわり、皆さんの「アセスメント」を行っていた。皆さんが知りたいところはどこなのか? あるいは知っている必要があるのはどこなのか? 皆さんが書いている内容から、その後の研修方法を決めているのである。


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●総勢70名余りが参加した●


もちろん、介護支援専門員の方々は、法定研修を受けている。であるから、自分達のPDCAサイクルを書き出すことは、できて当たり前なのだ。その点、研修制度が整備されていない、サービス提供責任者は、自分のしていることを書いていてもいかにも自信がなさそうである。

でも、大丈夫。わからん所は解説しまっせぇ!

そうこの辺りが介護保険制度のひずみと言えなくもない。「業界ピラミッド」の頂点をなんとなく設定してから、おざなりの研修で「上層部」を設定し、以下、「中・下層部」の設定の際の指導や育成を委ねる形式である。

このやり方で、「力量のある上層部」が構成できればなんら問題はない。しかし、現状の主任ケアマネ制度の育成・活用・再構築(笑)を考えると、この泥縄式のやり方では難しいことが誰でも実感できるに違いない。もちろん、力量のある人もいる。そうでも思わないと暗澹たる気持ちになってしまう

さて、国は介護支援専門員に対して「強制的」に研修を行っているが、サービスを提供する側に対して段階を追った研修を行っていないし、する気もない。

元々「介護なんて素人でもできる」と考えてる人間が制度を作ったわけだから、介護職員が定着できないのも無理はない。介護職やケアマネは、「ホテルマン」でも「コンシェルジュ」(本来はただの「集合住宅の管理人」の意)でもない。そもそも介護保険の理念と「その種のサービス」とは相いれないものなのだ。

◆居宅介護支援のPDCAのサイクル
《P(計画)》
@相談受付(エントリー)介護保険制度について説明し同意を得る。
A居宅サービスの提供方法について説明し同意を得る。
B事前訪問(インテーク)契約書及び重要事項説明書について説明し同意を得る。
 市町村に対して、居宅サービス計画作成依頼書を提出する。
C利用者等に居宅サービス計画の作成方法について説明し同意を得る。
D支援に必要な情報を収集し、分析を行い、課題を抽出する。
E居宅サービス計画原案を作成し、サービス提供種別を確定する。
F利用者等に、居宅サービス計画原案を提示して、同意を得た上で、サービス種別を示し、利用したいサービス事業所の有無の確認や、提供事業者についてを説明し、利用者の選択に資する援助を行う。
G利用者や家族とサービス担当者会議の日程調整を行い開催日を確保する。

《D(サービスの実行・連絡調整)》
@利用者が利用を希望するサービス事業所へ連絡して、サービスの空き情報を把握する。
Aサービス提供が可能な事業所には、居宅サービス計画原案及びサービス提供に必要な情報を提供する。
Bサービス提供事業所が事前訪問を行い、利用者の選択に資する援助が行われるように支援する。
Cサービス担当者会議の日程を調整。
Dサービス担当者会議の検討する項目を決めてサービス提供事業所へ提示し、サービス提供者等が、専門的見地からの意見をまとめられるように支援する。
Eサービス担当者会議を開催して、サービス提供者等が、専門的見地からの意見を伺い、総合的な援助の方針を確定する。
F居宅サービス事業所へ連絡して各個別援助計画を提示して頂き、内容を確認する。
G居宅サービス計画が滞りなく実践されるように連絡調整し、相談助言を行う。
H給付管理(実績報告・次月の利用表等を作成し、交付)する。

《C(モニタリング)》
@1か月に1回、利用者宅を訪問して、利用者の状態の変化を把握する。
A短期目標の期間の終了時期には、モニタリングとその評価を行い、居宅サービス計画の変更の必要性について考える。
B短期目標の終了時期には、サービス提供事業所に対して、短期目標の達成の度合いを把握して頂き、その内容をまとめて、居宅サービス計画を変更する必要性について吟味する。
C必要に応じて事故処理・苦情処理を行う。

《A(再アセスメント)》
@毎月のモニタリングの結果を受けて、居宅サービス計画の変更が必要な場合には再アセスメントを行い、新たな課題を明確にし、居宅サービス計画を変更する。
Aサービス提供事業所からのモニタリングの結果を受けて、必要に応じて再アセスメントを実施し、新たな課題を明確にし、居宅サービス計画を変更する。
B利用者の状態の変化に応じて、再アセスメントを行い、新たな課題を明確にして、居宅サービス計画を変更する。
C要介護認定更新時期には再アセスメントを行い、居宅サービス計画を更新する。
D居宅サービス事業所に居宅サービス計画原案を配布して、サービス担当者会議の日程を調整する。
Eサービス担当者会議の検討する項目を決めてサービス提供事業所へ提示し、サービス提供者等が、専門的見地からの意見をまとめられるように支援する。

再度《D》へサービス担当者会議へ戻る。


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●場内を巡り、アセスメントをしてまわる佐藤●


◆居宅サービス事業所のPDCAのサイクル
《P(計画)》
@相談受付(エントリー)居宅介護支援事業所より、サービス提供の可否について問い合わせが来る。
A利用の申し込みに係る調整を行う。ヘルパーの空き状況を把握して、サービスの受託が可能かどうかを検討する。
Bサービス提供が可能な場合には、介護支援専門員へ伝え居宅サービス計画原案を頂く。
C事前訪問(インテーク)訪問介護事業所のサービス内容について説明し同意を得る。
D契約書及び重要事項説明書等を説明し、利用者の選択に資する援助を行う。
E訪問介護計画の作成方法について説明し、計画作成に必要な情報を得る。
F居宅サービス計画に沿って、訪問介護計画書を作成する。
Gサービス担当者会議へ参加して、事前訪問で得た、専門的見地からの意見を伝える。また、他職種と、統一した援助ができるように援助方法について協議する。
H訪問介護計画書を確定し、利用者へ交付及び介護支援専門員へ提示する。

《D(実行)》
@訪問介護員へ、介護計画等について説明し、具体的なサービス内容や、留意事項を伝達する。
A同行訪問。担当ヘルパーと同行して、必要なケアを提供し、詳細なケア手順を確定する。
B訪問介護記録や、ヘルパーとの面談を通して、利用者の状態についての情報を得る。
C毎月実績を把握して、介護支援専門員へ報告する。

《C(モニタリング)》
@ヘルパーからの報告や相談等で、利用者の状態に変化が見られるときには、利用者宅を訪問してモニタリングを行う。
Aサービス提供責任者は、短期目標の期間が終了するまでの間に、利用者宅を訪問して、モニタリングを行う。
B居宅サービス計画の短期目標の終了時期には、モニタリングをして、その評価を行い記録に残す。モニタリングの結果を介護支援専門員へ伝える。
C利用者の状態やその置かれている環境に変化が有る場合には、担当の介護支援専門員へ報告し居宅サービス計画の変更が行われるように支援する。

《A(再アセスメント)》
@サービス担当者会議へへ参加して、利用者の状態の変化を共有する。
A再アセスメントを行い、必要な援助方法について再構築する。
B居宅サービス計画の更新に伴い、再アセスメントを行い、訪問介護の援助の目標を更新し、訪問介護計画を更新する。
C更新した訪問介護計画を説明し同意を得て交付する。
D更新した訪問介護計画書を介護支援専門員へ提示する。

このような過程を、介護支援専門員サービス提供責任者も、少なからず展開させているのである。ただ、なかなか自分のしていることを「順番に記載する」のは難しいようだ。

佐藤は、資料にて、これら双方がしている展開図を示していた。そこで、展開図をもとに、各事業所にあったフローチャートなどの作成を推奨した。

もちろん、このケアマネジメントの根拠は、全て指定基準で定められている。そこで、介護支援専門員の「支援経過記録」や、訪問介護事業所のサービス提供責任者が残す行動の記録(経過記録)には、当然記載されている必要があることを強調した。

また、もしかしたら現在このような方法をとらず、サービス担当者会議後に、サービス提供事業所が契約を交わしたり、サービス担当者会議のすぐ後でサービス提供が行われている場合には「指定基準違反となる場合」もあるので、この手順を遵守するように伝えた(もちろん、緊急事態への対応などの例外はあるのだが・・・)。

佐藤は指定基準を示しながら説明をしていくと、皆さんは熱心に耳を傾けて聞いくれたた。特に、サービス提供責任者の方々は、指定基準を紐説きながら、根拠を示すたびに、
なるほど、そうだったのかと新たな気づきを得ることができた。

2.事例から読み解く居宅サービス計画作成法と訪問介護計画作成法
後半は「玉前さん事例」を用いて、居宅サービス計画が作成される手法を説いた。まずは、基本情報から。

◇利用者の家族図(ジェノグラム)の重要性。
生活歴(利用者の生い立ちのエピソード把握)の重要性。
病歴とその病気が生活に及ぼす影響を把握する重要性。

これらを解説。次に課題整理総括表を用いて、利用者の状態を説明、そして、介護支援専門員には、見通しを考える時にICF生活機能分類の概念である、心身機能・活動・参加・環境のそれぞれについて見通しを立てる必要があることを説明した。


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●ICFについて力説●


ここで注意が必要なのは「活動」と「参加」である。活動は「日常生活動作(ADL)」を指していること。だから、見通しを立てる時に、食事・排泄・入浴など行為を細分化した視点で考えずに、活動としてトータル的に見通しを立てることが重要である。

さらに、我々元気な人々は「手段的日常生活動作(IADL)」は、家事活動として活動に含まれるが、要介護認定を受けている方々は、IADLが良くても、必ずしも自立とはいかなはない。だからと言って、いきなり、家事代行(生活援助)ともならないはず。

特に軽度者であれば、自分のできる所は自分でしたいし、どのようにしたいかその都度伝えたいと願うに違いない。まして、軽度なだけに、1人で移動できるのだ。

そこで、ヘルパーは「転ぶことがない」ように注意を喚起したり、「危険が無い」ように見守ったりする必要があるのだ。

そのへんの大変さを、とても厚労大臣達がわかっているようには思えない。まぁそもそも介護業界のトップからして理解しているかが怪しいくらいだ(空しいなぁ)。

さて、それはそれ。

となると、このヘルパーの見守りのもとに行われる生活援助と言われている行為は、老計第10号「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」では、身体介護 T−6 自立支援のための見守り的援助とされているのだ。

まずは、介護支援専門員、サービス提供責任者の双方が、この「老計第10号」の存在を知っていること。その上で、介護支援専門員は、課題を分析する際には、役割の抽出(参加)の視点を持ち、利用者が家事活動に参加できるようなサービス内容を考えることが重要なのだ。

次に「課題整理総括表」から導かれた「居宅サービス計画書(2)」を説明。もちろん、課題は「心身機能」「活動」「参加」「環境」の4つの分類で構成されている。

そして、各課題には、「長期目標」「短期目標」が明記されており、短期目標を達成するためのサービス内容が細分化され、各サービスに提供者に漏れることなくサービス内容が振り分けられている。

これで、居宅サービス事業者も、心身機能の維持向上活動の維持向上社会参加の促進家族介護者の負担の軽減等についてのモニタリング及び評価ができるという具合である。


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●事例を用いて解説●


最後は、ある日、ヘルパーが援助をしたことを想定しての想定・介護記録を披露。すると、会場からはため息のような、感嘆の声が漏れ聞こえた。

皆さんには、軽度者に提供されている「生活援助」と言われているサービス区分がまぎれもなく「身体介護」であることが理解されたに違いない(と思いたい)。さてさて、これにて本日の研修は終了である。

今年は夏が早々に終わり、秋が足早に近づいておりまする。体調に留意してなお一層ご活躍くださいませ!


(まぁ青森から帰ったせいか、「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」のマスコットキャラクターが「いくべぇ」が頭から離れん。そうそう、頭に星をかぶっているヤツなんだな(笑)。星同様頭から離れないぜ!To Be Continued!!)
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2015年08月27日

奮闘記・第978回 研修会のツボ/島根県

●2015年● 島根県浜田市&松江市


島根県社会福祉協議会福祉人材センター

平成27年度
島根県介護支援専門員基礎研修【後期】
ケアマネジメントの点検演習
「ネットワーク作りをしよう」



皆さまお元気ですか? 昨日は寒かったですね。

さて、今回は遅くなりましたが島根県でのケアマネ研修のお話。

国が定めている「介護支援専門員基礎研修」ケアマネジメント点検演習の目的は、「自らのアセスメント手法や、策定したケアプランについて点検し、問題点・課題を明確にして改善方策を見い出す」ことである。

研修内容は、これまで【前期】の講義を踏まえ、小グループに分かれて「各自が担当している事例をもちより、アセスメント、ケアプラン、介護支援経過を報告し、どのようなプロセスを経て計画に位置づけたのか。また、どのようなサービスを必要と考えたのかを発表、ディスカッションをする」というもの。

前期・後期と合わせて、33時間というロングランの研修である。でも、こういう場でなければ訊けないこともある。「研修の恥はかき捨て」とばかりに活用しておかないともったいない。

通常、仕事場で、「なんでも聞ける恵まれた環境」などめったにないはずだ。いや、地域の勉強会や法定研修会ですらないと思う。自分が「できないケアマネ」と思われることは、自他(自組織)ともにプラスにはならないからだ。もちろん、あったほうがいいが、それはケアマネ周囲の願望であり、現実的にはまぁ困難であろう。

だから、地域に呼んで頂いても、「ほんとは赤入れ指導して頂きたいんですが・・・」という主催者の方々の多いこと多いこと。

まぁ、他人事ですから、「どこか」でちゃんとやって(点検等してもらって)いれば、よいのだが・・・。そうでないと、このままではそのケアマネさんは淘汰されるか、自ら退場せざるを得なくなるだろう。それは寂しいことだなぁと思う。

さて、佐藤が担当している箇所は、後期研修で、ケアマネジメントを点検するところである。だから、参加者には事前に事例を提出して頂き、(佐藤が)添削をしているのである。

皆さんが提出する課題は、利用者の「基本情報・アセスメントシート・ケアプラン・支援経過の振り返りまとめたもの」である。もちろん、ある個人が特定できないように加工して頂くのは基本ルールだ。

参加者にすれば、提出課題(成果物)を日頃の業務の間に作成するのは、さぞかや大変なことであったと思うのだが、しかしである、同じ条件の中で作成する課題のはずが、提出内容にかなりの差があるのに驚かされる。もしもし、大丈夫ですか?と(笑)。

もちろん、佐藤は添削しながら、実務研修と同様に、優秀な成果物を提出した方には表に「good」を付け、さらに、惜しくも、goodではなかった方でも、それぞれの様式の記入内容がおさえられている所には「OK」などの文字を残していった(ちなみに、あまりひどいものには、「Oh, My Gad!」「ひゃ〜南無八幡大菩薩!」「なんてこったい!」を付けているというのはあくまでも噂である)。

そして、いよいよ研修がスタートした。

しかし、何ということか、浜田地域では強烈な雨男と雨女の善男善女の皆さまが大集合したのか、大型台風の接近し、受講生の安全を確保するために、4日間の内容を3日間で行うこととなった。短縮しても研修時間を変えるわけにはいかない。3日間とも、昼食時間は30分、終了時間の延長での対応となった。

この場合、島根のこの研修は佐藤が「全工程」を担当していたことが「吉」と出た。ハハハ。研修内容を組み立てることに支障はないとは思うが、台風はぐんぐん近づいて来る。はたして最後まで無事にできるだろうか。

参加者は、片道2時間程度かけてきている方もいるから、心配であったが、参加者の協力を得ながら、何とか規定の時間をクリアできた。

アンケートには、日程が1日短くなって残念だったなどの言葉も寄せられていた。まぁ建築会社なくても、安全第一ですから。ご協力ありがとうございました!


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●ロビーに地域でのサロン活動が展示されていた●


■研修で行ったこと
日にちの短縮・・・、いや、

(1)事例検討。
(2)チャレンジ課題整理総括表。
(3)ケアプラン作成演習。
(4)介護支援専門員のやりがい探し。

1.事例検討
各会場とも、事例検討前に佐藤がデモ(デマではない)を行った。事例検討を行うために、まずは「見本」を行ってお見せするのだ。あくまでも見本である。

佐藤は成果物から、

@提出物のできが標準以下。
A支援経過記録がない。
Bケアプランが御用聞きプランである。(そんなの選びますかいな)


@提出事例が丁寧に作成していること。
A支援経過記録が読みやすくまとめられていること。
Bケアプランがバランスよく作成されていること。


などを考慮しつつ、ケースを選抜、会場で事例を共有しながら、事例検討のデモを行った。

浜田会場と松江会場の、どちらの協力者からも、佐藤の突然の申し入れ(デモ協力)に、気持ちよく協力して頂いた。これにはおおいに助かりましたよ。協力してくれた方々、有り難うございました。


●浜田会場でのデモ風景●.jpg

●浜田会場でのデモ風景●


●松江会場でのデモ風景●.jpg

●松江会場でのデモ風景●


【事例検討方法】
@発表する。
A質問を集める。
B質問に答える。
C気づきを伝え合う。

参加者の前で、事例を発表するだけでも緊張する。その上で質問を受け付けるのだからもう大変(笑)。

佐藤は、よりよい学びができるようにと、質問には即答しないように伝えている。質問をある程度ため込む間に、発表者が答えを考えることができるからだ。

こうすることで、パニック状態気味になるのが防げるし、質疑応答も意外とスムーズにいくのだ。最後に、発表者から、発表してみての「気づき」を伝えて頂き、デモは終了。

佐藤は、このデモを有効に活用するため、前もって、提出者の事例をもとに「課題整理総括表」「居宅サービス計画(2)」を作成していた。

そして、デモの最後に、参加者に「課題整理総括表」をもとに、ケアプラン作成法についての再確認を行った。

皆さんは、今疑問に思っていたことが、課題整理総括表の形式でまとめておいたので、1人ひとり、様々な気づきを得ることができたと思う。また、事例提供者からは、新たな気づきができたと喜ばれた。

とは言え、それは「ひとつの考え方」に過ぎない。参考にできるところは参考にして頂けると喜びます。


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●課題整理総括表を作成した(松江会場)●


その後は、各グループ内で事例検討を行った。

ひとつの事例を検討する時間は40分。事例検討といえども、実務研修と違って、今回は実際に支援を行っている人々。

だから、質問に深みがあるし、それぞれの事例に共感を持てる部分もあった。話題は多岐にわたり、発展していくのであった(笑)。

まぁ、事例検討自体が、お互いの情報共有の場にもなる。多いに語り合って頂き、その結果、様々な学びや気づきを得ることができた・・・と思う。

2.チャレンジ課題整理総括表
2日目は、今回自分が提出した事例をもとに、課題整理総括表を作成して頂いた。ここでは、国が示した「課題整理総括表・評価表の活用の手引き」を参照しながら作成する。

「課題整理総括表」を作成する時に、参加者が難儀したのは、「自立した日常生活の阻害要因」欄の記入内容である。手引きには、ただ「病名を記入するのではなく、疾患に応じた療養や健康管理等も含めて整理して記入する」とある。それなのに、なぜか病名を入れたくなるらしい(笑)、まずは書かれている文言をよく読むことから始めないと。

佐藤は、参加者のそばに寄り添い、1つひとつの病状から、考えられる状況をアドバイスしていく。すると「そういうふうに書けばいいんだ」とか、「なるほど、そういうことね」と笑みがこぼれていく。

病気がもたらす、どのような症状が、どう生活に影響を及ぼすのかなどということは、医師ではないので、短期間で該当する言葉を選択・抽出はできないかもしれないが、そこはそれ、調べて見ることも大切なのだ。

次に難儀なのが「見通し」欄。

ここは、「手引き」をなんど見てもどうも理解できない。おそらく「手引き」作成自身の理解が怪しいのだろう。ハハハ。

そこで、佐藤はここは見通しをICFの視点で考えるように伝えている。ずばり、個別の利用者の「心身機能」「活動」「参加」「環境(家族等)」と振り分けることで、利用者の日常生活についてもれなく全てを見通せるからだ。

それでも「活動」「参加」がうまく分類ができない。そりゃそうだ。なんせ、生活機能は相互に影響し合っているのだ。ここでも、会場をまわりながら、参加者の個別の問いに答えていった。

3.ケアプラン作成演習
3日目は、各グループ内で、全体で共有したい事例を選抜して頂き、その事例のケアプランを再構築するという演習を行う。

ここでは、先に作成した「課題整理総括表」をもとに、課題(ニーズ)を抽出して長期目標・短期目標・サービス種別を確定していただく、いわゆる「居宅(および施設)サービス計画(2)」を作成する。

佐藤は、皆さんがその人らしい(抵抗がある言い方だが)「真の課題」を導けるように「課題導き表」なるものを示し、それに沿って課題を抽出して頂いた。

「課題導き表」とは、「見通し」(各項目)に対して、「利用者の困りごと、要望」「家族の困りごと、要望」「介護支援専門員の意見」をそれぞれ文章化し、考えをすり合わせるという役割を果たす帳票となるものなのだ。

本来は、課題整理総括表には、各自がアセスメントを行い、課題を抽出した後に作成するものである。さすれば、この「課題導き表」は最後の課題チェックシートの役割もあるのだ。

それぞれの思いを視覚的に理解することで、課題(ニーズ)もその人らしさが出てきた。その後の「長期目標」「短期目標」の文章もその人が到達できる目標らしくなる。

そしてその短期目標を達成するための「サービス内容」を考え、「サービス種別」を導き出していくと、ややや、実際のプランのサービス種別と違いが出てきたのだ(笑)。

もうこのあたりになってくると、グループ内で「これは面白い!」などと賑やかに演習が展開されていく。ここまでくると、佐藤の役割は、参加者の質問に答えるだけで良くなるのだ。さすが実務者である。


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●アセスメントを再確認●


後半は、新たに作成した成果物を皆さんの前で披露して頂いた。今回、浜田地域は、日程短縮ということもあり、発表にかける時間があまりなかったが、すべてのグループでケアプランが作成できたことは良かった。

松江会場では、実務研修を他県で受けて、佐藤の研修に初めて参加したという方もあり、課題(ニーズ)の導き方が良くわかったという感想も頂いた。


●計画を見直してみた(浜田会場)●.jpg

●計画を見直してみた(浜田会場)●


●皆の前で発表した(松江会場)●.jpg

●皆の前で発表した(松江会場)●


佐藤は、このケアプラン点検は、たとえ主任ケアマネになったとしても、必要なことではないかと思う。なぜならば、介護保険制度はどんどん更新されていく。

もはや、平成12年に実務研修で行っていた内容とはかけ離れ、より高度な技術が必要になっている。それが体系的ではなく、ときには全然違う方式が導入されたり、「ピンポイント」で知識に放り込まれるため、なかなか教える方も教わる方も理解が難しいのだが。

介護保険制度では、介護給付費が適正に利用されているかを測るために、保険者がケアプラン点検を実施している。平成24年度の介護給付費適正化実施状況調査によれば、全国平均は63%である。島根県も同じくらいであった。今後も、正しい給付を行うためにも、今回のようなケアプラン点検を行っていく必要があると思いますが・・・。


●参加者の疑問に答える佐藤●.jpg

●参加者の疑問に答える佐藤●


4.介護支援専門員のやりがい探し
最後は、グループ内で相談援助の演習を行った。「介護支援専門員のやりがい」を明らかにするというもの。

演習は、@質問者、A答える人、B質問者の書記をする人、C答える人の書記をする人、D観察者。各人すべての人がこれらの役割を交替して行う。

1人にかける時間は「15分」。語り合う時間が10分、振り返りが5分である。

佐藤が、ルールを伝えると、「ええ、うまくできるかなぁ」と心配する声も聞こえてきた。だが、そこはほら、相談援助の専門職(たしか・・・ですよね)の皆さんである。演習がスタートすれば、結構賑やかに話し合うことができていた。

これにて、基礎研修のすべての課程が終了。次回は、専門課程で再会できると思います。どうぞ、ご自分の健康に留意されて、島根の海のように輝いて活躍くださいませ!

佐藤も応援していますが、お天気ばかりはなぁ・・・。ご自愛ください。


●OH!JR神楽模様の車両●.jpg

●OH!JR神楽模様の車両●


●浜田のヴィタルで夕食●.jpg

●浜田のヴィタルで夕食●


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●出雲空港のレストラン八雲にて●


(「かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ 大和魂」吉田松陰先生は、近くにいたら迷惑だけど、やはり凄いかたですねぇ!To Be Continued!!)
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2015年08月14日

奮闘記・第977回 研修会のツボ/宮城県

●2015年● 宮城県大崎市

宮城県社会福祉協議会介護研修センター

「訪問介護の専門性を考える」


暑い、暑いで8月もはや半分が過ぎた。皆様お元気でしょうか。

佐藤は、相変わらずドタバタしておりますよぉ、はい!

見聞録も事例検討よろしく、研修会のツボもため込んだのなんのって。

研修に参加された方には、


「今ごろかよ!」


とおしかりを受けそうですが・・・。


「今ごろだよ!!」


・・・って逆ギレしてもしかたがないし(笑)。まぁ個人的な行動記録ということで・・・ご勘弁を。ははは。

さて、今回は宮城県で活躍するサービス提供責任者及び訪問介護員の方々とのかかわりかりの個人的記録(笑)。

宮城県介護研修センター(宮城県社会福祉協議会)さんでは、高齢社会に向けて県民の皆様がお互いに「支えあい、共に暮すため」お年寄りの方の自立や、介護等の研修、福祉用具の紹介・住宅改修の相談等の活動している。

佐藤はその中の「介護講座」を担当して訪問介護事業所で働く人々とかかわった。その研修報告が先に社協さんのホームページに載ってました。以下がそれ。

 「介護講座はじまりましたC」
  http://www.miyagi-sfk.net/kkc/node_5778/node_11234

この研修には宮城県各地より、サービス提供責任者はもちろん、訪問介護員や介護支援専門員など合計44名の方が参加して下さった。


●宮城県介護研修センターへ入る佐藤●.jpg

●宮城県介護研修センターへ入る佐藤●


●会場前におかれた案内板●.jpg

●会場前におかれた案内板●


■研修で行ったこと
(1)今後の動向 介護保険内の訪問介護の役割。
(2)他者とかかわるということ(コミュニケーション演習)。
(3)ヘルパーの実践場面から介護記録を考える。


1.今後の動向 介護保険内の訪問介護の役割
はじめに、今年度(平成27年)よりスタートした、地域支援事業の取組について。国は、平成27年度より、介護保険の予防給付のうち、介護予防訪問介護と介護予防通所介護を外し、地域の実情に応じた地域支援事業からのサービス提供を行うことにした。

この取り組みは、平成29年4月までは猶予されているため、各市町村によっては、まだスタートしていな場所もある。この取り組みを始めた地域では、もはや、介護予防訪問介護には「自立支援」という考えはなく(適応されずというべきか)、訪問介護の専門性が問われない状況も発生している。

また、現在軽度者に提供している「生活援助」についても、国は、近い将来、「自己負担」で行うサービスと考えていることなどを説明した。

「なんでも反対」は論外だが、「なんでも賛成」しているとこうなる。意見を言わないで、江戸時代あたりからの庶民心理、

「お上は悪いようにはしない」

という考え方はもう改めないといけない。

財政難と謳いながら、そして定数配分を違憲ないし違憲状態とする判決が出ても何のその。国家公務員や国会議員の人数も給与も下げないどころか、上げているくらいだ。もはや国民も遠慮はいらんね。

さて、それはそれ、こちらはこちらで頑張らんといかん(笑)。

「老計第10号」訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等を示しながら、「身体介護」「生活援助」の違いを説明する。

皆さんが軽度者に提供している「生活援助」は、真の生活援助なのか。それとも、利用者の自立を支援する「身体介護」「自立支援の見守り的援助」なのかを検討してする必要があることを説明した。

どんな有効な制度でも15年も経つと「動脈硬化状態」となる。走りながら作っている介護保険制度もそうだ。なんせ国が示した「老計第10号」の存在すら知らない人々が多くなった。

まぁこれらを作成した人たちに都合が悪くなったのか(国の方針の急変など)、作成した方々も「沈黙」気味のため、さらに広がりにくくなっているせいもある。でも国が示したものにであることには変わりはない。


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●研修がスタート●


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●資料を読む参加者●


困った問題は、介護支援専門員でも知らない人がいることであろう。先のように制度(予防介護など)が変われども、重要な概念であることには変わりがないのだから。「これからの介護保険制度」はともかく、現状ではこの概念なくして、専門性のある介護サービス計画の構築は難しいと考えられる。

専門性のない、よりイージーな「生活援助」が横行してしまうのは、しかたがないことかもしれない。でも今ここで、訪問介護事業所が踏ん張らないと、訪問介護の専門性の確立は闇の中で見えてこないのだ。

このままでは、「その人らしい生活を支援する」ことが、保険給付での提供ができなくなるかもしれない瀬戸際にいると思わねばならない。

2.他者とかかわるということ(コミュニケーション演習)
午後からは、事例を使用してのグループ演習だ。グループ演習を活発に行うためには、グループメンバー同士がお互いのことを知っている方が良い。

佐藤は、参加者同士2人1組になって頂き、この半年で起こった、恐ろし・・・ではなく、楽しかった思い出について、語り合って頂いた。すると、はじめは戸惑いがあった方々も、徐々に語り合えるようになり、やがて、会場は皆さんの語り合う声で、賑やかになっていった。これで、グループワープも賑やかにできることだろう。


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●昼食は施設の厨房で作られたという●


3.ヘルパーの実践場面から介護記録を考える
次に「玉前さん事例」を用いて、介護支援専門員が作成する「居宅サービス計画」の読み方についてである。

ICF生活機能分類)を意識した「訪問介護計画書」の作成方法などを説明。その後、参加者に手伝ってもらって、ある日の「ヘルパーの支援」について、物語的にまとめたものを、2人で掛け合いながら朗読した。

皆さんは、佐藤が語る物語を聞きながら、熱心に文字にマーカーを付けていった。「朗読」終了後、佐藤は、参加者に「自分がこの援助を行ったとして、この場面での「介護記録」を書くとすればどのように書くか」を考え、そしてワークシートに書いて頂いた。


●さて、「これは何でしょう?」●.jpg

●さて、「これは何でしょう?」●


●良い本は他の先生の本でも紹介●.jpg

●良い本は他の先生の本でも紹介●


次に、グループ内で話し合い、まとめた介護記録をA3判用紙に書いて頂き、ホワイトボードに貼り出して頂いた。

1人で考えているときは「うん? これでいいかしら」と不安を口にされていた方もグループ内で語り合ううちに、自分の考えが間違っていないことがわかり、安心できた様子。そうそう、皆さん、訪問介護の専門家ですからねぇ、そうそう間違った答えは出てきま・・・せんよ!

皆さんが、張り出してくれた記録には、ICFの視点(「心身機能」「活動」「参加」「環境」)
に配慮した介護技術とともに、ヘルパーの目に見えない介護、すなわち「目配り・気配り・心配り・思いやり・腹配り」などが詳細に記載されていた。


●「援助」を再現してみる●.jpg

●「援助」を再現してみる●


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●「成果物」が並んだ●


最後に佐藤から「介護記録の解答例」を配布。そこには、支援内容とともに「ヘルパーがした援助」「本人ができたこと」を区別して書いておいた。

参加者からは、「本人のしたことや、できたことが書いてあるとわかりやすい」「自分の記録には体調の変化しか書いていなかったことに気付いた」「利用者のできたことを書くという視点が無かった」などの感想があった。

そこで、介護記録には、専門性を発揮して行った援助を「声かけ」や「見守り」とまとめてしまわずに、具体的に書く必要があること。「声かけ」と書きたくなったら、「説明し、同意を得たこと」「注意を喚起したこと」「励ましたこと」「労をねぎらったこと」「共感したこと」など。お互いに交わした言葉を「  」を用いて記録に残せば良い。

また、見守りでは「転ばないように見守ったこと」「うまくできるように見守ったこと」「けがをしないように見守ったこと」など、ヘルパーのしている行為を具体的に記録に残す必要があるということを説いた。

さてさて、これにて研修は終了! 参加者の皆さま、主催者の皆さま、お疲れ様でした。また有り難うございました。くれぐれもご自愛ください。


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●夕食はやはりピザ●


《研修の翌日編》
研修会で、宮城県の介護職の真剣度とその力を見せて頂いたのち、佐藤は、古川に泊まり、石巻の「石ノ森萬画館」を訪問し、久しぶりに陸奥国一の宮塩竃神社も参拝した。

石ノ森萬画館の一帯は、東日本大震災で大変な被害をこうむった地域であったが、職員やボランティアさんたちの力もあり、外観上ではあるが見事に復興されていた。まずはそこからはじめなければ進まない。

館内には、トキワ荘の模型とともに石ノ森先生が活躍された足跡が展示され、佐藤も幼いころ楽しみだった、サイボーグ009の戦士たちが語りかけてくれる。あちこちになつかしいキャラクターがあり、時間をかけて見入ってしまった。「ひゃ〜参謀」は仮面ライダー・コーナーですっかり果てていた(笑)。

塩竃神社では、炎天下の中、神楽「恵比寿・大国」が奉納されており、ここでもしばらく見とれて見とれたいた次第である(神楽好き)。

さて、こうして復興はしているにはしているが、見えない部分ではまだまだ震災から立ち直ってはいないでしょう。

とは言え、完全復活には、やはり自分自身の力と、適度な継続する自立支援が不可欠。人間の復活する力強さに感銘を受けつつ、佐藤自身も頑張らないとなぁと励まされて帰路に就いた。

まだまだ暑い日が続きます。東北の皆さま、それ以外の皆さまも、どうぞご自愛くださいませ。


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●「石ノ森萬画館」外観●


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●「ロボコン」たちにも会えました●


(幕末の大老・井伊直弼の名言に「人は上なるも下なるも楽しむ心がなくては一日も世を渡ることは難しい」がある。いまの安倍総理よりも評価されてもいい人物だ。そろそろ石破さん頑張ってくだされ!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 15:22| 島根 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月11日

奮闘記・第976回 研修会のツボ/群馬県

●2015年● 群馬県前橋市

群馬県健康福祉部障害政策課地域支援係・主催

「平成27年 第1回サービス提供責任者現任研修」



今回のブログは、群馬県で行われた研修の報告です。

佐藤は2008年から群馬県健康福祉部障害政策課さんからの依頼を頂いて、県内で働くサービス提供責任者の方々とかかわっている。

当初は、障害者の「居宅介護計画」というより、介護保険の「訪問介護計画」の作成方法を重点的にしてきた。

この研修は2日間にわたって行っている。


●群馬の某デニーズで朝食●.jpg

●群馬の某デニーズで朝食●


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●研修がスタート●


1日目は、指定基準を押さえ、サービス提供責任者の業務と責務について講義、介護手順をおさえる。介護計画の立案法を演習を交えて行う。

2日目は、参加者どうしが、交流を深めることができるように、各自が事例を持ち寄りその事例をもとに事例検討を行う。

主な研修手法には大きな違いはないが、障害者自立支援法(現・障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)の成立に伴い、障害者のケアマネジメントが制度化され、障害者の自立支援の考え方が定着してきた。

そのような中、2010年(平成22年)の法改正を受けて、平成27年3月31日までに、障害福祉サービスを利用する全障害者に対して、相談支援専門員「サービス等利用計画書」を作成することになった。

佐藤はこれを受けて、昨年から障害者サービスに必要なこの「サービス等利用計画書」を作成し、居宅介護計画の作成法についても力を入れてきた。もちろん、佐藤は相談支援専門員ではないが、様々な資料を読み込み、自分なりに学びを深めて事例を作成していった。

このような流れの中、障害者のサービスを提供している参加者も増え、研修の中身も障害者の話題が多く出るようになっていった。


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●サービス担当者会議について説明●


●すでに佐藤の書籍を熟読済み、ひゃ〜●.jpg

●すでに佐藤の書籍を熟読済み、ひゃ〜●


■研修会で行ったこと
(1)指定基準と居宅介護等のサービスについて:PDCAに沿った記録を残そう。 
(2)ICFと居宅介護計画の作成法
(3)ケア手順と介護記録の書き方
(4)事例検討


研修はグループ演習方式をとった。佐藤がはじめにすることは、参加者のみなさんの緊張を解くこと。まず、自己紹介をして頂く。これは1分間スピーチで「この半年で1番楽しかった出来事」を語るというものだ。

佐藤が自己紹介の仕方を伝え、そのやり方に沿って自己紹介が進み、全員が語り終わると参加者の緊張も解け、雑談もできるようになっている。

そうそう、そうでなくっちゃ。グループ形式の研修ですもの、お互いの名前も知らないままでは肩が凝ってしまいますからね。


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●昼食のお弁当、これがまたいい!●


1.指定基準と居宅介護等のサービスについて:PDCAに沿った記録を残そう
ここでは、先だって前橋市で行われた「指導監査」の結果により、指摘があがった場所を伝えながら、そのような指摘を受けないために必要な手立てを解説していった。

そして、サービス提供責任者が行うPDCAとは何か。その時々に残す帳票とその内容について、具体的に解説した。

訪問介護事業所の「サービス提供責任者」とは、「常勤の訪問介護員」であり、介護福祉士などの資格保持者の一定要件がある。

訪問介護員は、介護計画に沿って必要な援助を提供し、介護記録を残すことが仕事である。サービス提供責任者は、訪問介護員の仕事をしながらも、さらに、その利用者にまつわるケアマネジメントの記録を残さねばならない。

つまり、1人の利用者には、訪問介護員が残す「介護記録」と、サービス提供責任者が残す「経過記録」との2つの記録が残ることになる。

1日目は、サービス提供責任者の記録(経過記録)の残す手法についてケアマネジメントの段階をおさえながら細かく解説した。

2日目は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(平成十八年九月二十九日厚生労働省令第百七十一号) 最終改正:平成二七年一月一六日厚生労働省令第五号 第ニ章 居宅介護、重度訪問介護、同行援護及び行動援護
を読み上げて、

1日目の復習を行った(読み上げはたっぷり1時間半かかった。ふう、しんど(笑))。

本来は、このようなことは事業所の管理者が、サービス提供責任者等に説明し、「あなたの仕事は、このようなことなのですよ」とマニュアルなどを用いて解説せねばならない。

だが、参加者からは、

「あなたが今回の研修でしっかり学んできて、必要な帳票を作成するように」

と言われたと言う方が、多くいたのにはびっくり!

そうはいっても管理者さん、「今までできていなかった」のは、この方々の責任ではありませんぞ。お間違えのなきように!

もちろん、ここでは、介護保険制度で求められている。「サービス提供責任者の責務」についても案内した。


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●2日目がスタート!バックに群馬県庁●


2.ICFと居宅介護計画の作成法
ここでは、昨年の社会保障審議会の資料より、「居宅サービス事業所に求められる機能」をもとに、生活機能の維持向上について、ICFを細分化して解説し、佐藤が作成した事例を元に、平成26年6月に厚生労働省が提示した「課題整理総括表・評価表」を案内した。

佐藤の経験則では、このICFの話をすると、多くの参加者が「わからない」という表情をして、顔を伏せる方もいるのだが・・・。

今回の参加者は、皆さんが一様に佐藤の顔を熱心に見つめて、時々、「うんうん」とうなずき、同意してくれているのである。こうなると、こちらの気分も高まり(?)、ついつい熱く語ってしまうのだ(笑)。

もちろん、佐藤が作成した「サービス等利用計画書」「居宅サービス計画書」「訪問介護計画書」、いずれもICFの視点を元に造られている。

3.ケア手順と介護記録の書き方
次は、「ケア手順」について考えて頂いた。まずは、簡単に「コーヒー(お茶)を入れる」手順から。ここでは「行為」と「手順」の違いについて理解を深めて頂く(佐藤がほんの少し解説すると、手順についての理解が深まるところが専門家と言えるゆえんである)。

手順についての理解が深まったところで、次は「入浴の手順」と伝える。すると、皆さんの「文章が長文となるから面白い」そうそう、手順を書くとなると文章が「くどく」なってしまう。

まぁ、現在はパソコンがあるから、手順を作成するのもそう大変ではないだろう。佐藤のもう1つのブログ、「新・寺子屋の休み時間」にも多く掲載しているので、参照して頂ければ幸いである。

いよいよ、最後は、「玉前さん事例」を使う。「あなたが援助に入り、玉前さんと《ポテトサラダ》をつくったと仮定して、ケア手順を考える」のだ。

これは、かなり高度な演習である。なぜならば、「ポテトサラダの作り方」を知らないとだめだし、「高次脳機能障害の特徴」を理解している必要がある。それに左に半身麻痺がある人に対して、調理に参加して頂く方法(アプローチ)を知らないと困難を極めるにちがいない。

まずは自分で考え、次ぎにグループで考える。

このときの賑やかなことといったらない(笑)。まずは、ポテトサラダのつくりかたで盛り上がる。1人ひとりの価値観が違うように「これが正しい」というレシピは無い。

ひとしきり、つくりかたや味付けの話しで盛り上がった後は、今度は「手順をどこから書くのか」でまた盛り上がる。

このころになると、なんだか机の上に見覚えのある書籍が並んでいた。それは佐藤がかつて日本医療企画から出した。『よくわかり、すぐ使える訪問介護計画書のつくりかた』であった(笑)。

ただのぼやきであるが、サービス提供責任者、いや介護業界自体も、「できる」「できない」が二極化してきた。この本が出たころは、書式も方法もあまりなく、手探りでやっていた時期でもあり、みな「できない状態」であった。

だから「入門から中級の初め」くらいあればだいたいカバーできた(笑)のだが、今では初級くらいまでだろうか。それぐらい進歩してきたと言える。

本来、中級くらいになると、書籍も参考にはなるがあくまでも参考であり、それに加えて自分自身の事例やまわりの事例を取集・蓄積していくのがスタンダードだと思う。でもこれは「上級」の話になりがち。

では「中級」はというと、「すべての文例集」「あらゆるケースが載っている事例集」「すべてに使える知識集」を所望されることが多い(笑)。

それじゃページがいくらあっても足りないし、値段が高くなるいっぽうである。第一、まぁ作るのも難しいし、できん(笑)。厚くはなっても万能にはならないのだ。「中級」にみえても、考えていることはやはり「初級」範囲なんだろうな。

そもそも「万能な本」など見たことがない。好きな著者の本はあっても万能ではない。最近は「上流」の人材でも上記のようなことをいい出すから困る(笑)。ならば、批評家になるよりも自らまず書いてみるべし(笑)。きっと売れるに違いない。万能ならば。

担当ケースが「終わった」ら、やれやれ、だけではなく、次回に使えるように、あるいは同じ失敗をしないように方法を吟味し、ある程度つめておくことが次回のピンチで自分を救うことにつながり、ひいては周りの人間をも救うことにつながるのだが。早く忘れたいだけではなぁ。

さて、話を戻す。

とりあえず、入門者として、この本をしっかり読んで学びを深めている方々は、「車を駐車場において・・・」などと声を出している。そこで、「家に、入室して、本人と本日のすることを決めた」その後、手順を書くようにと指示を出した。ぜいぜいと息が切れました(笑)。

そして、このケア終了後の介護記録を書いて頂いた。

佐藤の方からは、事例の手順書と、《ポテトサラダ》を作った時の「介護記録例」を紹介。皆さんは、自分たちが考え、取り組んだ後だったので、記録のポイントがすんなりと理解できていた。


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●互いに工夫していることも共有できた●


4.事例検討
2日目は、事例検討である。1人約30〜40分かけながら、自分たちが用いている帳票等を見せながら、実際の援助での困りごとや工夫している点などを伝え合っていた。

佐藤も各グループを周り、様々なアドバイスや提案をさせて頂いた。この事例検討で気づいたのは、皆さんが自分のサービス提供方法に、プライドを持っているということである。これは大事なことである。

言い方を変えれば、「ただ、仕事が大変」というよりも「対応方法に困難さがあるなかで、それなりに自分の仕事を楽しんでいる」ように見えるということ。

佐藤が、個別のグループをまわっているときに、各グループから出されたのは、「国が帳票を統一しないのか」ということである。実は、今年「通所介護や通所リハビリ」に向けての帳票が提示された。そこで、今後、もしかしたら統一された帳票が出てくるかも知れない。

そして、今回の改正でもICFの言語、「心身機能」「活動」「参加」「環境」の維持向上が求められていることから、今回、佐藤が提示した訪問介護計画書の様式を用いて、個別援助計画書も、これらの生活機能の評価ができるように作成する必要があるということを伝えた。


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●事例検討に参加する●


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●気づきなどを伝え合う●


さてさて、この2日間で学んだことや気づかれたことを実践するのは皆さんです。どうぞ、行動計画を立て、まずはできるところから、コツコツと手直ししてみてください。

群馬県(上野国)に神留まります神々様も、もちろん佐藤も、皆さんを応援しております。

暑い日が続きますが、どうぞご自愛くださいませ。


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●参加者の労をねぎらう大竹さん●


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●修了証を手渡す●


(「過ちがないことではなく、過ちを改めることを重んじよ」安倍総理、松陰先生が泣いてますよ!To Be Continued!!)
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2015年08月05日

奮闘記・第975回 見聞録/島根県

●2013年● 島根県大田市


現代版『風土記』 五十猛町ふるさと神話

【今も語り継がれる神々の足跡】


皆様、暑いですね。さて、今回はある日の島根県での見聞録。

出雲縁結び空港から国道9号線(山陰自動車道の経由も可)を浜田方面へひた走る。やがて、大型店舗が連なる大田市の繁華街を抜けると、車窓にはドドーン!と日本海が広がって来る。

空港からは約60kmほどの漁師町。そこが大田市五十猛町である。ここには、素戔嗚尊(スサノオノミコト)と五十猛命(イソタケルノミコト)にまつわる伝説がある。

今回は、その物語の場所を見聞した時の話である。はじまり、はじまり・・・。

大田市の国道9号線沿いには、和田珍味本店という、ふぐ珍味生産加工メーカーが経営する食料品店がある。ここは、自社工場で生産する、ふぐを使った珍味や島根県の特産品やお酒などが販売されている。

さらに、このお店のから観る日本海の眺めが「とるぱ」(国土交通省が指定する「写真を撮るぱーきんぐ(略して、とるぱ)」で全国人気ランキング第1位を獲得していスポットなのだ。


●青空の下に神島と神上島●.jpg

●青空の下に神島と神上島●


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●国道9号線沿いに神島の説明が置かれている●


この店に、素戔嗚尊五十猛命にまつわる伝説にまつわる箇所を示した案内図が置かれており、自由に頂くことができるのだ。

案内をゲットし、せっかくだからご当地のお酒を眺めてみた。すると、陳列棚に「死神」(しにがみ)という銘柄のお酒(本醸造)があった。なんとも薄気味悪い名称である。しかも血の滴りをイメージするパッケージなのだ。思いもよらぬ名前で有ったため、購入には躊躇した。

このお酒、加茂福酒造さん(島根県邑智郡邑南町の蔵元)のお酒。この名称は、落語の古典落語の演目の『死神』によるという(詳しくは同蔵元のHPをご覧くだされ)。

この演目は、明治期の大名人にして、落語中興の祖、三遊亭圓朝(さんゆうてい・えんちょう)師匠が『グリム童話』を日本に輸入・翻案(日本物に作り直したもの。いまなら揉めるが当時は著作権はゆるい)したものという。

この師匠、二葉亭四迷の言文一致、おそらく初期の夏目漱石の歯切れ良い文体などにも影響を与えているかも知れない。そう、文学界に多大な影響を与えている文化人なのだ。

さらにお酒の「死神」には、「裏 死神」(純米大吟醸)があるという(笑)。

「裏の裏は表」、つまり縁起が良いらしい(笑)。まぁラベルが裏返しで印刷されており、けっこう美味いらしい。

まぁ、佐藤は、出雲大社に参拝するようになってから、「四(または4)」に対してはあまり気にしなくなった。東京では、コインパーキングなどの「4番」は、混んでいてもたいてい空いている。佐藤はさくさくと入れてしまう(笑)。飛行機の席も「4番」でも気にせず取るが、さすがにこれは・・・ハードルが高い。

ましてや島根の方々は、コインパーキングも「4番」や「9番」は不吉だからと、11番くらいからはじまり、13 番の次は、なんと14番を飛ばして15番なぐらいだ。そういう県でも売れているのだから美味いに違いないだろうが・・・。まぁねえ。


●「14番抜け」の島根県の「一般的な」駐車場●.jpg

●「14番抜け」の島根県の「一般的な」駐車場●


そう言いながら、佐藤は、とりあえず同蔵元の別のお酒と、ふぐのみりん干し1枚を購入した。すると、店員さんが、「お宅までのお時間は?」とのたまう。

「へ? あの・・・、私は東京から来てますから、これから浜田に向かいますので」

「では、浜田までの時間に温まらないように」


と、ふぐのみりん干し1枚を丁寧に保冷剤でくるんでくれたのだ。これにはびっくりした! 後日、ひゃひゃひゃ、この珍味とお酒を美味しく頂いたのは語るまでもない。おもてなしの心が全開でした。

話を戻す。

店を出て、駐車場のそばに面した案内版によれば、この店の駐車場(とるぱ)より見える大きな岩礁がどうやら「神島」(かみしま)のようだ。

ここからは、五十猛歴史研究会資料によりかかる。

この五十猛町には、素戔嗚尊と五十猛命にまつわる伝説が伝承されてきた。しかし、地域が過疎による人口の減少、高齢化が進み、神話素語ることができる古老の数が少なくなってきており、このままでは、次の世代へこの町の伝承が途絶える事態になりかねない。

そこで、五十猛歴史研究会では五十猛命にかかわる伝説を取りまとめ、地域の人々や子供たちに語り継ぎ、郷土の町に対する、誇りを醸成したいと考えて、伝承事業を始めたという。

ここ島根県大田市五十猛町には、新羅国(現在の朝鮮半島)から帰られた素戔嗚尊が、息子の五十猛命、娘の抓津姫命(つまつひめのみこと)、大屋姫命(おおやひめのみこと)とともに木の種を携えて大浦海岸に上陸されたという伝えられる。

そうそう、『日本書記』では神々様の上陸地点については何もふれていない。いや、それどころか御陵の位置もよくわからない。

鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)の長子にして、初代・神武天皇の兄・彦五瀬命の御墓の場所が書かれている。このことのほうが珍しいのだ。神社のご祭神にしても同じ。

勝手に裏読みすれば、原『風土記』は、当時(713年)の日本の各地方の文化・風土・地勢など、それぞれ記録・編纂させ、天皇に献上させた報告書ということになる。しかし、この時点でそれほど強固な強制力は政権にはない。

この時、『記紀』のアウトライン、つまりヤマトタケル神功皇后、その他の著名人(?)はどのように扱われるかは未定であったのかも知れない。

もしかして、おおむねの「中央の系譜情報」を地方に流し、各地で「整合性」をつけさせ、うまくつけば「採用した」のかも知れない。そうすれば、ヤマトタケルが天皇になっている地方があるのもわかる。部分採用すれば、その『風土記』自体は廃棄させたのかも知れない。整合性がなくなるもの。

出雲国は早くから、政権に協力体制を示し、『出雲国風土記』の内容をある程度政権の事情に合わせ、再構築・完成・献上している。でも、長い年月がかかり過ぎ、「ウラ情報」が政権事情と距離ができ、親密な多氏の衰退などにより、中央とずれたのだろう。

『記紀』にある「八俣大蛇伝説」などの話は、地元であるはずの『出雲国風土記』には伝承されていない(類似話はあるが主役はスサノオではない)。つまり、他国の話を出雲国にヤマト政権が勝手に付加して編集した可能性が高い。出雲側でおいしいネタを外すわけがないからだ。

スサノオノミコトは、佐藤の大好きな神様である。でも、スサノオミコトを出雲大社に祀ったのは戦国大名らであり、本来は八束水臣津野命(やつかみずおみつののみこと)、大己貴命(おほなむちのみこと)、『古事記』で天照大御神(あまてらすおおみかみ)以外に「大御神」と称される迦毛大御神(かものおおみかみ)などの系譜が主祭神であったと考えるのが自然だろう。

なんせ、根の国とされる紀伊国の須佐神社(和歌山県有田市)は「名神大社」であるが、『出雲国風土記』でスサノオミコト(須佐之男命)の御終焉の地とされる霊地、われらが須佐神社は「式内小社」でしかない。

後々スサノオ一族が出雲に住み着いたとしても、スサノオミコトと出雲との地縁が、紀伊よりも、やや遠いという判断が政権側にあったことは否めないであろう。でも大好きなんだ、この神社(笑)。

この時期は、まだまだヤマト政権が、物部・大伴・蘇我・忌部・天皇家などの各氏の伝承が優劣なく集められた段階であり、天皇神話も絶対ではなかっただろう。

さすれば、神代で、出雲が国譲りをした話が優先して採用されても、その後、人皇天皇の項で日向国の話が採用されれば、天孫降臨の地は日向とする(考えるとかなりおかしい)。そういうフレキシブルな妥協をせねばならない不安定政権だったのだ。まぁそう考えるのは自由であろう(笑)。

そこで、五十猛命である。

この神の伝承は、主に紀伊国(和歌山県)で「採用された」ためか、あまり出雲神話の周辺には見られないようだが、地域伝承としては、イソタケルノミコトはこの地に上陸したという伝承が、五十猛町の地元住民のアイデンティティー(Identity)として、強固におり込まれているのだ。

また、神話の由縁を伝える地名も少なくない。想像すれば、出雲国でのスサノオノミコトの活躍はイソタケルノミコト伝承であったのかも知れないのだ。彼は、やがて日本海沿岸を進み、新潟・弥彦山に鎮まり、佐渡島へ渡って行くというイソタケルノミコト伝承へと繋がっていく。

五十猛町の伝承のひとつが、このスサノオ一行が舟をつなぎとめて海岸の様子をうかがったという「神島」(かみしま)、上陸された「神上島」(しんじょうしま)、その後スサノオと三兄妹神が別れた「神別れ坂」、薬草を上育てた「薬師山」(くすしまや)、また兄妹神が和歌山の地にそろって旅だっ時に逢ったと言われる「逢浜」(おうはま)などがある。

この五十猛町の海岸線には、これらの神話をほうふつさせる地名が点在しているのだ。これらの神々を祀る神社として、スサノオノミコトを主祭神とする韓神新羅(からかみしらぎ)神社、イソタケルノミコトを祀る五十猛(いそたけ)神社、隣町の大屋町には、オオヤツヒメノミコトを祀る大屋津姫(おおやつひめ)神社、川合町には、ツマヅヒメノミコトを祀る漢女(からめ)神社がある。

佐藤は、それらの神話となった場所を駐車場から見える景色の中で思い描いた。その後車に乗り込み、「和田珍味本店」で手に入れた地図を頼りに韓神新羅神社に行ってみることにした。

五十猛漁港(いそたけぎょこう:大浦港に続く、集落の間を走る道は、両面通行であっても狭い。例のごとく「対向車よ来るな来るな」「逆走社来るな!!」と念じつつ行くが、対向車は、そんな時ほど、必ず現れる。ただ、ここに住む人々は心優しき人々。回避できる場所で待っていてくれるのだ。

「どうも、すみません! ありがとうございます」とつぶやきつつ、頭を下げて通り抜ける。頼りになるのは地図だけだが、いわゆる「地図を読めない女」(古い)。あれよあれよという間に、漁港に出てしまった。

はたして、神社はどこなのか? もしかしたら「都市伝説」なのか?

不安な気持ちをいだきつつ、フロントガラスから外の景色を眺めてみた。すると、左手前方の丘に鳥居が見える。

「あそこかもしれない!」とひゃ〜参謀がささやく。

佐藤は、その指さす方向を目指し路地を進む。どうやら道は神社へとつながっており、つきあたりに開けた場所があり「神社駐車場」となっていた。

佐藤は、そこに、車を置き、鳥居をくぐった。するとそこには神社の由緒が書かれた案内板が掲げられていた。


●神社の由来が掲示されていた●.jpg

●神社の由来が掲示されていた●


それによると、

 韓神新羅神社(からかみしらぎじんじゃ)は、地元では通称「大浦神社」「明神さん」と呼ばれている。日本でこの神社だけが「韓神」と称し続けているということで、日韓関係の深い神社として注目されている。
 この神社の祭神は武進雄尊(たけすさのおのみこと)(天照大神の弟君であり出雲の国で八岐大蛇を退治して、その後、御子、三兄弟(五十猛命、大屋津姫命・抓津姫命)を連れて韓国に渡り植林の技術を伝え、また母神のまします日本に帰って来られ、その時、先ずこの地に上陸したという神話が残っている。
 この五十猛周辺には、異国名の地名が多くあり、『韓』の付く地名だけでも韓島(からしま)(宅野町)、韓郷山(五十猛町)(からごやま)があり、この大浦の地も昔は「韓浦」(からうら)と呼ばれていた。
 スサノヲ神話のあるこの大浦地区には「グロ」という特殊な正月の伝統行事がある。千木(せんぼく)と呼ばれる大竹を立て周りに木や、竹や、むしろで円形の仮屋をつくり、その中で火に当り餅などを焼いて食べると病気をせず豊漁になるという言い伝えがあり、今も守り伝えられている。


とあった。なんと、この「グロ」というお祭りは国の重要無形民俗文化財となっており、現在も行われているのだ。これは続けんと行けませんねぇ! 

昔、神事をあまり知らない頃(今もあまり知らないが)、某所で「左義長」という幟がたくさん立っているのをみて、

「ひだり・よしなが? 島左近(しま・さこん)みたいな武将か?」

と思いきや、正月十五日に行う火祭りであった(笑)。知らんというのはこわい。

さて、この境内は掃き清められ、清々しいが、なんとなく古いこの神社で、佐藤は「幾久しくこの地域をお守りください」と祈念した。もはや地域の命運は住人だけではいかんともしがたい状況なのだ。


●韓神新羅神社を参拝●.jpg

●韓神新羅神社を参拝●


さて、先を急ごう。

先ほどの地図を見ると、この先に続く道をいけば国道9号線へ出られるようだ。佐藤は、地図を信じて、さらに細い道を行く。途中には田んぼもあった。

山陰本線(単線状態)の下につくられた車一台がようやく通れるくらいの細いトンネルを抜け、無事に国道へ出ることができた。ちなみにこれがまた、一方通行ではないんだな(笑)。

よくひゃ〜参謀から、

「大将、直近はゴ●ブリの生まれ変わりでは? しかもゴ●ブリホイホイに簡単に入り込む間抜けなヤツだな」

と言われるくらい。細い道に突っ込んで行く(笑)。

いや〜、これを逆コースから入ったら、それはそれは不安になること間違いない。神社巡りの方々、佐藤は、和田珍味本店さんからの参拝をお勧めしますわい。

その後、佐藤は通い慣れた国道9号線を走り抜けた。「しおさい」方面を遥拝して(?)、しおさいロードを走り抜け(しおさいの皆様、Nさんお元気で!)、仁摩サンドミュージアムに手を振り、ようやく道の駅・ゆうひパーク浜田へたどり着いた(この間、出雲縁結び空港からの移動距離115q、車で寄り道せずに約2時間はかかる)。


●「しおさい」の皆さまお元気ですか!●.jpg

●「しおさい」の皆さまお元気ですか!●


●仁摩サンドミュージアムが見えてきた●.jpg

●仁摩サンドミュージアムが見えてきた●


お目当ては、海鮮レストラン・会津屋八右衛門真イカ丼である。イカは夏が旬で、この時期しか食べることができない。

この極意は、介護保険制度も同じ。エライ人が自分のやり方を教えるのもいいが、国が決めた方法を退け、無理やり押し込むとなると、どこかの大都市のケアマネのような「無用な手続き」をふまなければならない惨事を招きかねない。

しょせん、「〇〇の父」などと言われるような人物でもあって、必ずしも人格者とは限らない。よい評判よりも金や名誉が大切なのかも知れない。

佐藤は、ご飯を小盛りにして頂いたのだが、そのご飯は真イカに埋もれていた(笑)。食べ方は、たれの入った器に、添えられた卵黄を入れ、軽く割ってから
そのたれをイカの上にかけて食べるのだ。

このときばかりは、甘みのある醤油と卵黄のとろみが、真イカとタッグを組み、独特のハーモニーを醸し出して口の中で転げまわる。“ひゃひゃひゃ、こりゃあたまらん”うまいのなんのってなぁ。やみつきになること間違いなし。

日本海に面した島根県の海は美しい。日本海に沈む夕日の景色は、美しすぎるぜ。

佐藤は、松江でガシガシ研修中、ある意味熱いです! 皆さまご自愛くだされ!! 


●そんでゆうひパーク浜田で旬をいただくわけだ●.jpg

●そんでゆうひパーク浜田で旬をいただくわけだ●


(自民・武藤氏の見解に対して、TPP不参加など、全否定ではないが、世界各国は平和のために戦争も辞さないが、戦争は回避の努力が大原則だ。とにかく戦争をやりたい安倍総理のために誰が死ねますか。安倍政府が「利己的」そのものなのだ。戦争好き、でも自分は戦場不参加の若輩議員に大事な一票を入れてはいけませんぞ!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 16:52| 島根 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月16日

奮闘記・第974回 研修会のツボ/東京都

●2015年● 東京都昭島市

昭島市訪問介護部会研修

介護を可視化しょう
〜している支援をICFの視点で記録に残そう〜


2015年の日本プロ野球は、DeNAベイスターズがなんと17年ぶりに前半線を首位(なんと5割!)で折り返し。「ひゃ〜参謀」が小躍りして喜んでいた。ところが台風が西日本に直撃のため足止めにあってしまった。やれやれ(村上春樹ふう)、であるが仕方がない。

さて、今回のブログは、東京都昭島市での研修会のお話。

このごろ、「介護記録の書き方研修」が続いている。対象はアバウト(笑)だが、介護職員である。まぁ、施設も在宅も介護職がしている支援には大きな差はないとは言えるのだが・・・。

今回は、昭島市で活躍しているホームヘルパーさん達への介護記録の書き方研修である。施設の介護職員さんが残す記録と、ヘルパーさんが残す記録とは、施設と本人の家でサービスを提供しているのであるから、大きな違いがある。なにしろ、そこには常に本人や家族の視線があるからだ。

研修開始時間は、18:30〜20:30までの2時間。場所は東京の奥座敷(?)昭島市である。

佐藤は、研究所の車(マツダ)“やぼちゃん”に乗り込み、研究所の「ひゃ〜参謀」を助手席に飾って(笑)首都高速に乗り、国立インターで下車した。

まずは、やぼちゃんの守り神・谷保天満宮へあいさつに立ち寄った。境内では、あじさい祭りがあやしく(?)開催されていた。天満宮本殿後方にある、境内社・厳島神社と弁天池のまわりのあじさい園には、色とりどりのあじさいが咲き乱れていた。

春は梅、梅雨にはあじさい、秋はもみじと四季折々の風情がある境内がすばらしい。佐藤は、参拝後おみくじを引き、開運招福の鶯守を頂いて神社を後にした。先を急ぐ。


●谷保天満宮のあじさい園●.jpg

●谷保天満宮のあじさい園●


続いて、昭島市東部地域包括支援センターの所長・大山さんと面談。こちらは、佐藤からお願いして、時間を設けて頂き、様々な情報交換を行った。彼は、主任ケアマネで「かいごの学舎」の校長先生でもあり、知る人ぞ知る、スーパー・ケアマネなのだ。

佐藤は、店頭に出始めたばかりの『[七訂]介護支援専門員基本テキスト』長寿社会開発センター)と、『介護支援専門員養成研修教本 基礎編[五訂版]』東京都福祉保健財団)を持ち、今回の介護支援専門員の試験内容の傾向や、東京都の介護支援専門員実務研修が取り入れている「リ・アセスメント支援シート」などについて約1時間半ほど語り合った(すまないねぇ、大山さん)。

介護支援専門員とは、つまるところ厚生労働省の任用資格なのであり、実務研修を受講した上で、各都道府県に登録することで資格者証を入手し働ける資格である(文部科学省に気兼ねなく、厚生労働省が自由にできる数少ない資格であることも留意しておかなければならない)。

だから、それぞれ、都道府県で「独自のやり方」が出てくるのかもしれないが、介護支援専門員は、今後、各都道府県の考え方しだいで、様々なツールを提示されたり、ひと手間もふた手間も、かけさせられるかもしれない。ああ、しんどいなぁと思う次第である。

佐藤は、「また」大山さんと語り合うことによって、有意義な時間を過ごせた(大山さん、まことにすまない)。その後、私たちは彼が教えてくれたお店で夕食をとり、いそいそと会場へ入った。


●会場へ無事到着●.jpg

●会場へ無事到着●


会場の昭島市役所市民ホールでは、昭島市訪問介護部会の深石さんが迎えてくださり、早速研修についての打ち合わせた。

本日の研修は、事例をもとに、ヘルパーさんのある日の支援内容を、リアルなダイアローグ形式で表現し、それを題材に介護記録を書いて頂くという流れである。

そこで、深石さんにダイアログに登場する「ヘルパーさん役」を選定して頂いた。

■研修で行ったこと
(1)老計第10号「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分について」の生活援助についての考え方。
(2)ICF生活機能分類の考え方。
(3)ダイアログ再現法より、介護記録を考える。

まずは、平成27年4月27日に開かれた、財政制度等審議会の財政制度分科会から。

先に行われた、介護保険の利用内容の集計によれば、生活援助のみの利用件数は要介護5では全件数の5%未満であるのに対して、要介護1では、全件数の5割を超えていること。そして、生活援助の内容は掃除・調理・配膳が多いことから、これらの軽度者に対する生活援助は日常生活で通常負担する費用であり、原則自己負担(一部補助)の仕組みに切り替える必要があるとしていること。

さらに、今年からスタートしている地域支援事業へ移行した訪問介護についても、同様の観点から見直しを行う必要があるとしていることについて説明した。


●老計第10号について解説●.jpg

●老計第10号について解説●


つまり、このままの状況を続けていると、近い将来、軽度者に対する訪問介護のサービスが無くなる可能性もあるのだ。これは放置することはできない(はず)。

そこで、ヘルパーのしている援助をICFの視点をとり混ぜながら、「老計第10号:訪問介護のサービスごとの行為等」にもふれつつ解説。

現在軽度者に提供されている生活援助だと言われているものをサービス行為の流れにあてはめると、

サービス準備→健康チェック→ ヘルパー自身の清潔動作→ 説明(本日の支援内容について確認)→ 本日の希望に沿って物品整理ゴミ出し→ 屋内の移動の見守り→ 掃除機かけ→ 雑巾がけ→ 本人とともに物品をもとに戻す→ 安全確認→ 相談助言→ 利用者の清潔動作→ ヘルパー自身の清潔動作→ 記録

などとなる。

一方、老計第10号の生活援助で記載されている掃除は、サービスの準備・健康チェック・相談助言・居室内やトイレ、卓上等の清掃・ゴミ出し・あと片づけである。

こちらには、利用者がヘルパーと一緒に右往左往している様子はなく、利用者が転倒しないように見守ったり、一緒に物品を片づけている様子はない。それこそ、ヘルパーが淡々と家事代行をしているのだ。

そうなると、軽度者に提供されている生活援助は、老計第10号で示されている「1−6 自立生活支援のための見守り的援助」(自立支援、ADL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)ではないのか。さすれば、これは「生活援助」ではなく「身体介護」となるはずだ。


●熱心に耳を傾ける参加者●.jpg

●熱心に耳を傾ける参加者●


しかし、これが介護保険制度で、浸透していないのだ。なぜ、こんなことが起きるのかというと、それは、この老計第10号が平成12年3月に厚生省が示しているということにある。

介護保険制度も、15年も経過した現在、援助者の世代交代がすすみ、もはや、介護支援専門員も、訪問介護事業所のサービス提供者さえも、この存在を知らない人間が増えたのだ。

これでは、軽度者の「生活援助」が増えてしまうのも無理はない。また、一方では、老計第10号の存在を知っていても「身体介護」にすると、単位数がかさむ。支給限度額にも響いてくる。だから「生活援助」でも仕方ないという考え方にある(この考え方は根本からおかしい)

だが、もう、そんな悠長なことを言ってはいられない。訪問介護事業所が、介護保険制度の中で生き残るためにも、ヘルパーが行う、その人らしい生活を支援する「自立支援の見守り的援助」を視覚化し、正々堂々と「身体介護」であることを表明する必要がある。


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●参加者を励ますカッパ君●


佐藤は、これらの内容を実際の支援の場を説明しながら、参加者に熱く語っていった。すると、ヘルパーさん達も大きくうなずき、賛同を得ることができた(と思う)。

後半は、簡単に事例を紹介し、例のダイアローグ方式の記録の書き方に突入。深石さんから、指名を受け、ヘルパー・鈴木さん役の坂元さんが、壇上に登場。

彼女は、研修開始間際に、自分の役割が決まったといのに、とても上手にヘルパー役を演じてくれた。

これが良かった。なんせ、佐藤1人がすべてを読んでも臨場感に欠けるからね。坂元さんありがとうるんるん


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●ヘルパーのしている援助を朗読●


利用者は、脳梗塞後遺症で、高次脳機能障害である、58歳の女性(玉前さん事例)であった。通所系サービスを利用し、片手でできる調理訓練を受けている。訪問介護は、通所でした調理訓練を、在宅環境内で復習するという設定である。

実際の作業は「1時間」と想定した。ダイアローグでの物語は20分かけて行われた。皆さんは、真剣にシナリオを眺め、重要だと思われるポイントにマーカーなどで印をつけていった。

そして、演技終了後は、自分で考えるところの、介護記録を書いて頂いた。時間は5分。皆さんは、テーブルが無い中、膝などを頼りに文章をまとめていった。すると、どうだろう?ほとんどの方が、箇条書きではあるのだが、「ポイント」をきちんと抽出することができていた。

その後は、前後でグループを作って頂き、グループ討議だ。最初は、事例の介護記録の中身について議論が成されていたが、そのうち、実際の介護記録の話に発展。会場は、賑やかになっていった。

そうそう、お互いの情報交換をする時間も大事である(笑)。15分程度話し合って頂いたのち、佐藤なりの解答例を示した。

すると、会場から「なるほど、そうだよね」とか。「伝えたいことはわかるけどねぇ。このように文章がつくれない」などの声が聞こえてきた。まぁ、文章が作れない場合は、訓練するしかないのだが(笑)。


●鈴木さん役を演じる坂元さんさすがにうまい●.jpg

●鈴木さん役を演じる坂元さんさすがにうまい●


さてさて、「星の王子さま」いわく、

「大事なものは目に見えない」

だから、支援のたびに会う利用者は、一見、前回と変わっていないかのように見えるかもしれない。でも生きている限り、誰もが、喜怒哀楽を抱えて生きて行かざるをえない。

常に「大事なものを」意識しつつ、日々の支援を張り切ってくださいませ。また、会えるといいな〜。ということで、佐藤は、先に述べたように台風前の島根県で研修中。皆さまも台風に気をつけて、くれぐれもご自愛ください。ではでは!


(安保法案強行採決で安倍自民は滅んだ。このままでは日本も滅んでしまう。とは言え、石破自民くらいしか選択肢がないのがつらい。なんせ民主も維新も絶対信じられんからな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 10:49| 島根 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月14日

奮闘記・第973回 研修会のツボ/東京都

●2015年● 東京都港区

平成27年度
日本ホームヘルパー協会 指導者研修
「訪問介護計画と訪問介護員への指導のポイント」
〜自立支援に資する訪問介護の留意点〜


皆様、お元気ですか? 信じられないような暑さが続き、参りますねぇ〜。佐藤は、ただいま、島根県浜田市で研修中、今回の研修は「台風との戦い」になりそうです(泣)。

さて、本日のブログのほうは、日本ホームヘルパー協会さんでの研修のお話。

この「指導者」をされている人々に対する研修である。なぜか、アウトロー(?)の佐藤が、この研修を担当する経緯は下記の通り(笑)。

話は今年の3月、昭島市東部地域包括支援センター竹口病院の伝説にして、炎の管理者・大山弘一郎氏が校長を務められた「かいごの学舎in清瀬」で、一(ひと)講座を受け持ったことにさかのぼる。

佐藤はともかく、今回はこの「かいごの学舎(まなびや)」では、こちらも伝説の和光市福祉部長東内京一氏を始め、幅広い範囲の「大物」を呼び過ぎた(笑)。その中に、かの一般財団法人長寿社会開発センター・理事審議役にして、日本ホームヘルパー協会事務局長石黒氏も公演されていた。

当日の講義待機中、かいごの学舎の資料を見ていたの石黒氏が佐藤がICFについて講義することを知った。そのため、大山校長経由で、今回の日本ホームヘルパー協会の指導者研修(アセスメントとICFについて話して欲しい云々)との相談を頂いたのだ。

なお、かいごの学舎での様子は「かいごの学舎ホームページ」をご覧くだされ。
http://kaigo2015.web.fc2.com/index.html

佐藤は石黒氏とは、以前お仕事をさせて頂いたこともあったため、喜んで務めさせて頂くこととしたのだ。今回は、会場が港区だったため、電車で移動。定刻時間30分前には会場である東京グランドホテルの芙蓉の間に入った。


●会場はグランドホテルだ●.jpg

●会場はグランドホテルだ●


ここでは、北海道から鹿児島まで、津々浦々(ふるい)で活躍する日本のホームヘルパーの指導者の方々が集合していらした(笑)。みれば、佐藤が出没している島根県や新潟県からも、知っている人々がみえており、思わず駆け寄りあいさつを交わしてしまった。しかも、島根ではケアマネさんもしていらっしゃる方だったので、懐かしかったぁ(笑)。

もちろん、東京でお世話になっている方々もいて、まぁ大変ですわい。このような著名な方の前で話をするとはね! 光栄なことであるが緊張もする。ああ、胸が高鳴りますわい(大げさ?)。

開会に際して、長寿社会開発センター介護研修部岡本氏より開会の挨拶があった。その後、日本ホームヘルパー協会会長より、ホームヘルパーを取り巻く現状が伝えられた。

続いて、石黒氏の話術が堪能できる「今後の生き方(逝き方)」などについて楽しく語られ、佐藤の出番となった。石黒氏が緊張をほぐしてくれたこともあり、少し気が楽になった。やはりうまいですわ(笑)。


●開会を告げる岡本氏●.jpg

●開会を告げる岡本氏●


●因会長からの挨拶●.jpg

●因会長からの挨拶●


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●石黒氏の現状報告●


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●出番までかぶりつきで見て、メモする佐藤●


■研修会のツボ
(1)軽度者に対する生活援助サービス等の在り方
(2)居宅サービスに求められる機能
(3)ヘルパーのしている援助をICFにあてはめて考える
(4)居宅サービス計画の読み方(課題整理総括表と評価表)について


1.軽度者に対する生活援助サービス等の在り方
ここでは、平成27年4月27日に行われた財政制度等審議会の財政制度分科会より、「訪問介護のサービスのうち、生活援助(掃除・調理・配膳)のみを利用している件数は、要介護5が、全件数の5%未満であるのに、要介護1では、5割を超えていること。

そのため、軽度者に対する生活援助は日常生活で通常負担する費用であることから、原則自己負担(一部補助)の仕組みに切り替える必要があるとしていること。

さらに、今年スタートした、地域支援事業へ移行した訪問介護についても、同様の観点から見直しを行う必要がある」と審議されたことを伝えた。


●研修スタート!●.jpg

●研修スタート!●


●軽度者に対する生活援助について●.jpg

●軽度者に対する生活援助について●


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●ICFの考え方を伝える●


指導者や現役のサービス提供責任者等は、原点に立ち返り老計第10号「訪問介護のサービス行為ごとの区分等」をもとに、軽度者に提供している「生活援助」が真の生活援助なのか、それとも、「自立支援のための見守り的援助」の身体介護なのかを見極める必要があること。

それには、老計第10号「訪問介護のサービス行為ごとの区分等」を訪問介護事業所はもとより、介護支援専門員にも浸透させる必要があることを説明した。


2.居宅サービスに求められる機能
ここでは、昨年の社会保障審議会の介護給付費分科会で示された、「居宅サービスに求められる機能」の図を引用して、ICFの相関図とともに解説。居宅サービスに求められる機能は、以前は「生活機能の維持・向上」というアバウトな捉え方であった。

それが、今度の社会保障審議会では、「参加」を主目標に、「活動」「心身機能」の維持・向上を目指すなどの記述が目立つようになり、その結果、居宅サービスに求められる機能は「心身機能」の維持・向上、「活動」の維持・向上、「参加」の維持・向上、これらが満たされることで、家族介護者の負担の軽減につながる(「環境」の維持・向上)とした。

しかし、介護支援専門員が作成する居宅サービス計画は「その人らしい生活を支えるためのプラン」なので、

課  題:「入浴をして清潔を保ちたい」
長期目標:「入浴をして清潔を保てる」
短期目標:「週に2回入浴できる」
サービス内容:「入浴介助」
サービス種別:「訪問介護」

となる場合が多い。これでは、訪問介護が「心身機能」の維持・向上を測っているのか、「活動」「参加」の維持・向上を測っているかという評価ができにくい。

3.ヘルパーのしている援助をICFにあてはめて考える
そこで、「入浴介助」をICFの相関図をもとにケア手順を作成する。

まあ、簡単にかけば、下記のようになる。

心身機能:「あいさつし、体調をうかがう」(健康チェック)
活  動:「これからすることを説明し、同意を得る」(本人らしい入浴の提供)
      「その日の本人のできること、できないことを見極め、できることは、
維持できるように、できない部分は改善できるように援助する」
参  加:「本人が、頑張ってしていることを認め、励まし、さらにできるように導く」
     (本人の役割の抽出)
     「その結果、本人の意欲の向上につながるようにかかわっている」
環  境:「環境整備(風呂場の準備・後片付け)家族への配慮」
     (介護負担の軽減)
     【例】家族に対する支援(健康に気遣ったり、
      連絡帳に本人のできたことや、頑張っていたことを連絡帳に記録する。
      など。

4.居宅サービス計画の読み方(課題整理総括表と評価表)について
ここでは、佐藤が作成した「玉前さん事例」をひも説き、介護支援専門員のケアマネジメントと、サービス提供責任者が行う「介護過程の展開」の違い。そして、ICFの視点から作成される「居宅サービス計画」について解説し、さらに、ICFの視点を意識した、「訪問介護計画の作成法」について説明した。ここでは、当然、国が介護支援専門員に打ち出した「課題整理総括表」「評価表」を使用して、訪問介護の展開法を説いた。

しかし、現実は介護支援専門員が作成する居宅サービス計画が、ICFの視点で作成されているとは限らない。そこでサービス提供者側が、再度、居宅サービス計画をじっくり眺めた上で、サービス担当者会議の席上などで、介護支援専門員に「専門職としての意見」を聞いて頂けるように伝えることが重要である。


●入浴介助の手順を考える●.jpg

●入浴介助の手順を考える●


●考え方を伝える●.jpg

●考え方を伝える●


●最後は山本五十六氏の言葉で閉めた●.jpg

●最後は山本五十六氏の言葉で閉めた●


◆(専門職としての意見の)ポイント
「心身機能」に関する目標に「健康チェック」をサービス内容に追加して頂く。
「活動」では、「日常生活動作の維持向上」に関する目標に、「移動の見守り」などをサービス内容に追加して頂く。
「参加」では、「社会性の維持や」「意欲の向上」に関する目標に、「本人のできる所を、できるように励ます」や「できたことをともに喜び共感する」などを追加して頂く、そして、すべての「サービス種別欄」に「訪問介護」を入れて頂く。

◆結 果
・「心身機能」「活動」「参加」「環境」において、やっと、評価(改善・維持・悪化」ができるのである。

最後は、山本五十六連合艦隊司令長官の名言で締めさせて頂いた。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」

「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

「苦しいこともあるだろう。云いたいこともあるだろう。不満なこともあるだろう。腹の立つこともあるだろう。泣き度いこともあるだろう。これらをじつとこらえてゆくのが男の修行である。」

さてさて、訪問介護を取り巻く環境はますます厳しさを増しております。今後も介護保険制度の中で、訪問介護が「正々堂々」と活躍できるようにともに頑張りましょう! 暑いです!水分補給を忘れずに、皆さまご自愛ください。


(某国営放送の世論調査によると、安倍内閣を「支持する」41%、「支持しない」43%だそうな。うううん、ああいう強引なやり方をするならば、「支持しない」200%って気分ですわい。でも問題は安倍総理にとって変わる人材(安倍総理はただの「人災」)が自民党自体にも枯渇していることなんだよな!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 10:30| 島根 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする