2018年08月03日

奮闘記・第1063回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都町田市

共催:町田市・町田市介護人材開発センター

2018年度 相談援助研修・初級編(第2回目)
『私のアセスメント・自己覚知 〜他者と交流し、自己理解を深める〜』



もう語るのもなんですが、暑いですね! 皆さま・・・大丈夫ですか(危ないのはこちらかも)。

さて、そんな中、この研修は、町田市町田市介護人材開発センターさんが共催して行っている研修である。しかも主任介護支援専門員の研修を受講するための通り道にある研修でもあるのだ。参加者は、相談員はもちろん、その多くが介護支援専門員である。

この研修は全3回シリーズで行われつつあり、今回はその第2回目第1回目の内容は前回のブログにて報告済み)。今回は、相談援助を行う自分自身をアセスメントして、自己覚知を深めようというものだ。

この日も、暑い暑い暑い暑い暑い中、会場には多くの方が集合してくださった。


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●いざ町田市へ!なーに都内ですからw●



【研修で行ったこと】
自己分析(交流分析のツールを使用して自己に気付く)。
自分で×とする部分を少しでも○に近づけるように意識する。


佐藤は、『[八訂]介護支援専門員基本テキスト』(介護支援専門員テキスト編集委員会 編)、長寿社会開発センター刊、2018 (第3巻)高齢者保健医療・福祉の基礎知識「高齢者福祉の基礎知識」のソーシャルワークとケアマネジメントの中の「相談面接技術」より一部を引用して資料を作成した。


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●町田市より激励を頂く●



そこには、対人援助を行う人の「価値観」が、その方が行う「相談面接過程を牽引している」とあった。

介護支援専門員のケアマネジメントのプロセスは、介護保険法の中で決められた多様な責務が継続するものであり、行わなければならないことが明確に規定されている。

しかし、相談援助自体は、行わなければならないことが、はじめから決められている(答えがある)のではなく、目的と関係性を熟慮して見つけ出していくものであろう。

ケアマネジメントのプロセスが業務として決定されているがゆえに、自分がなぜ、それを行っているのか、どのような方向へ向かっているかについて見落としがちになってしまう。

だからこそ、自分の中に、相談面接の全容を牽引する価値観を置くことによって、事務的な手続きも明確に行いながら、その本質をあるべき方向に向けて行くことが可能となる。

そのためには、自分を牽引する「エンジン」部分である価値観や倫理を、援助者自身が深く認識し、「エンジン」を常にメンテナンスする(常に見直していく)ことが大切なのだ。

そう、すべての対人援助を行う人は、はじめに自分の価値観(自分がどのような人間なのか)を認識しておく必要がある。確かに、相談面接の専門家と言われる「社会福祉士」の方々であれば、学校などで、様々な手法を体験し「自己覚知」に励んで来たはずである。

しかし、医療や福祉の現場で働き続けた人々に取っては案外この部分はスルーしている内容かも知れない。どちらも特殊な状態が一時的な場合であればしかたがないのかも知れないからだ。

そこで、今回は、自分の「価値観」を1人ひとりが意識できるように、(株)ヒューマンスキル開発センターが開発した交流分析ツール「エゴグラム・ストローク」表を使用して、皆さんに自己分析をして頂いた。


●用紙を配布する●.jpg

●用紙を配布する●



手始めとして、皆さんに「自分はどのような人間なのか」を、5分間自分と向き合って「私はこのような人間である」を箇条書きに書き出して頂いた。

例えば、私は優しい。何事にも控えめ。短期。人には親切にしてあげたい。1人仕事が好き。片付けられない。などなど。30秒に1個書ければ最低でも10個は書けるはず・・・ハハハ。

佐藤は皆さんが自分と格闘している間、会場をめぐりみなさんの書いた文字を見て歩いた。

ある方は、小さい文字で、点々と。ある方は大きな文字で、ずっしりと。またある方はb振りながら、書き進めていた。また、中にはなかなか書く事ができずに「難しい」とこぼす方もいた。

そうこうしているうちに、タイマーが終了時間を告げる。


そこで佐藤は、皆さんに、

「自分が書いた自分」を眺めて見て、「良いと思うところには○印。駄目、嫌いだと思う部分には×印、どちらとも言えないと思う部分には△印を付けてください」

と伝えた。そして、それぞれの数を数えて頂いた。

その上で○印×印のどちらが多いのかを、それぞれ挙手して頂く。すると、何と言うことか、自分が書いた自分に×印を付けた方が多かったのだ(笑)。ひゃ〜い。もしかしたら、物事を見る目が厳しい方が多いのかな。

ただねぇ、自分を表現する時に、×印の部分しか思い浮かばないっていうのは、つらいのではないか?

×(バツ)探しをする方は、知らない間に相手に対しても×(バツ)探しをしがちですからねぇ。それではもったいない。

昔から、長所と短所は裏表というように、自分が×印としてとらえた事柄を○印の言葉に置き換えてみることも重要なこと。また、常に、いいとこ探しをするように心がけることも対人援助職には必要なことなのだ。・・・人は、そうそう、いいことばかりないものなのかも知れないからね(笑)。


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●では、自己と向き合いましょう●



さてさて、その後エゴグラムや、ストロークの図表を作成して頂き、資料に基づき解説を行った。

皆さんが描いたエゴグラム表はどのようなものだったであろうか。親の影響を受けて自分の中に取り込んだ、批判的ペアレンツと、保護的ペアレンツの割合はいかがであろうか。

両者がバランスがとれているとよいのだが、いずれかが極端に高い、あるいは極端に低いと、高い方のエネルギーだけが働き、偏ったものの見方をしてしまうかも知れない。

また、チャイルドのエネルギーはいかがであったろうか。こちらも、緩やかなカーブを描いていればよいのだが、いずれかの子どもが突出していると、そのエネルギーが強く働き、歪んだ物事の見方とらえ方をしてしまうかも知れない。

ただ、この自分の中にあるペアレンツチャイルドのもつ特徴を理解しておくことも重要なこと。これらの特徴をつかむことによって、「なぜ、こうなってしまったのか」と悩むことは少なくなるかもしれないのだから。

さらに、唯一この親からの影響を受けないで、自分で育むことができるものがある。それが、アダルト(成人)なのだ。

佐藤は資料の中で、低い部分のはぐくみ方を説いた。成人の物事の見方とらえ方考え方を育むためのコツとしては、自分の「言いたいことやしたいこと」を文書にして書いてみる。

あるいは、他の人なら、「どう判断し行動するか」を考えてみる。または、相手の話を鵜呑みにしないで「相手の話の内容」を確認してみるなど。

さらに、感情に揺り動かされるのではなく、「計画を立てて行動する」ように意識してみる。または、「自分の行動に無駄がないか常にチェックする習慣を付ける」などなど。

さてさて、次はストローク表について。TA(交流分析)理論の中にストローク(Stroke)ディスカウント(Discount)の理論がある。ここではこのストロークとディスカウント理論をもとに、自分の傾向性をみて頂いた。


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●この部分は自分でそう思っているだけかも●



「ストローク」とは
「相手(あるいは自分)の存在・価値・行動を“認めている”ということを伝える、何らかの行動や働きかけ」である。つまり、自分が自分の存在・価値・行動を認めているかも自分が描いた図表から捉えることができる。

「ディスカウント」とは
「相手(あるいは自分)の存在・価値・行為について値引く」ことである。相手(あるいは自分)についてバカにしたり、軽く見たり、無視したり、否定したり、排除したりするこころのメカニズムと、それが表面化した言動すべてなのだ。

そう、このストローク表は、皆さん1人ひとりの、他者(自分自身)とのかかわり方を図表(数値)で表しているのだ。

他者と積極的にかかわる傾向性はどうか? 自分が現在働いている環境の中で、自分のことをどのくらい認めてもらっていると思っているか? また、自分自身が自分自身の存在価値をどのぐらい大事にしているか? はたまた、他者に対して「肯定的ストローク・否定的ストローク」を効果的に発信しているかどうか?

さらには、他者からのストローク(感謝及び苦情)を素直に受け取ることができるのか否か? さらには、自分の「できることやできないこと、あるいはして欲しいことなど」素直に他者に伝えることができているか? などなど。

皆さんが、図表を作成する間、佐藤は会場をめぐり皆さんが書かれた図表を眺めて見た。するとどうだろうか。自分自身の存在価値をディスカウントしている方が多くいることがわかった。

ちょっと、ちょっと、相談援助や、対人援助をする人が、自分が自分の存在価値をディスカウントしてどうするの? 利用者や家族は誰を頼りにすれば良いのか(笑)。

まぁ、日本には、「謙譲の美徳」という考え方もあり、自分より他者をたてるという考え方が根強く存在していますからねぇ。言葉の中にも、(使えるかはともかく)尊敬語・謙遜語があるし・・・。

ただ、これは物事の考え方や行動の仕方であって、根っこの所では、自分の存在を大事にした上で、他者を敬おうという考え方が存在しているのだと思う。

なかなか、そのような思いはやはり言葉として表現されていないので難しいことなのかも知れない。

だとしたら「自分の存在価値を認める」という考え方や働き方を意識しないとねぇ。そのためにも、自分が、いま、ここにいる自分自身を愛おしく思い、大事にしないとね。人間は自分を愛するしか分しか他者を愛することができないんですって!


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●これにて解説は終了●



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●最後にグループ内で語り合う●



さてさて、国はいずれは介護支援専門員の働きに対して、利用者から負担して頂くことを真剣に考えているようだ。そう、相談援助の分野にも明るい光が差し込んできているともいえるし、人によればそうでないとも。

いよいよ、介護支援専門員自身が、自分の能力「何がどのようにできて、何がどのように、なぜできないか?」を説明して選択して頂く時代がやって来るかもしれないのだ。

その時代を見据えて、今だからこそ、自分自身へのストロークを満杯にしておくことは大事なことであろう(「私はこういう人間だ」において、○印を増やすこと)。


さてさて、これにて第2回目の研修は終了です。

相談援助の研修という割には、佐藤が話している時間が多いような(反省)。

いやいや、大丈夫? 次回は皆さん1人ひとりが主人公。たっぷり、相談援助の醍醐味を味わって頂きますから。どうぞ、次回も楽しみに参加してくださいませませ!


迷走台風が去り、再び猛暑がやってきちゃいました。なんだか日の出が遅くなり、日の入りが早くなってきたような・・・。

暑くても、うっかり電車の座席の下にはさまらないようにご注意ください。危険は思いもよらないところにこそあります。皆さま、引き続きご自愛ください。ではまた!



(岐阜県多治見市で、今年3度目の40℃超。これはもう災害認定レベルに違いないのだが、熱中症対策が抜群の街で被害が少ないらしい。やはり人間ってすごいのかも!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 16:46| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月16日

奮闘記・第1062回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都町田市


町田市・町田市介護人材開発センター:共催

2018年度 相談援助研修・初級編
『利用者の自立支援とは』



暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか? いや書くだけでも暑い!

佐藤は、昨今、寄る年波で文庫本の文字を追うのが一苦労となっておりますが、なんと先日行きつけの本屋で、前野ウルド浩太郎氏の『バッタを倒しにアフリカへ』(光文社新書)を手に入れて読みふけっております。

車を運転中に某TBSラジオから、前野氏の話が流れてきました。話を来ている内に興味津々となり、早速手に入れたと言うわけです。

お目当ては「サバクトビバッタ」(砂漠飛蝗、学名:Schistocerca gregaria)の集団。しかし、いざそいつらを探そうとすると安易に見つけることができない。そして、ようやく見つけたは良いが、それは自分がめざしていた大集団ではなかった。

つまり、サバクトビバッタの大群はそうやすやすとは見つからないのです。読み進める内にグイグイと物語の中に引き込まれていく。いやぁ前野氏の奮闘ぶりがリアルに伝わって来てワクワクしながら読んでおりますよ、はい。皆さんは夢中になっている書籍はありますか。熱中症にならないように涼しいところで、好きな本でも読み、体力を温存しつつ、頑張りましょう。

さて、今回のブログは、35℃の関東、先だって東京都の町田市で行った、相談業務を生業にしている人々を対象に行った研修報告です。当日は、昼を府中のマンマパスタで頂き、ちょい大國魂神社に参拝し、会場は向かいました。


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●昼を頂いてから会場へ(マンマパスタ府中店)●



●大國魂神社で大吉(摂社住吉・大鳥神社)●.jpg

●大國魂神社で大吉(摂社住吉・大鳥神社)●



この研修は、町田市町田市介護人材開発センターさんの共催で行われた。会場には、60名を超す参加者が集合。参加者の職種は、相談員やサービス提供責任者など若干名を除き、ほとんどが介護支援専門員である。

この研修は、相談援助研修の初級編として、下記の目的で開催される。

「研修目的:「相談業務」と一言で言っても皆様は、様々な役割の中で仕事を進めていきます。相談援助者として何をすればよいのか。どのように進めていけばよいのか等、分からないことがいっぱいあります。面接等に際し「御用聞き」にならず、専門性のある相談援助をするにはどのようにすればよいのか、利用者にとって正しいアセスメントとはなど、一緒に考えてみませんか。

この研修は、自分の仕事を説明する力、判断する力を身に付けたい方、相談援助者としてご自身を振り返りたい方など、初心に戻れる機会を提供します」
というもの。

研修は全3回のシリーズで行う予定で、開催時間は平日の14:00〜16:00までの2時間である。



その《第1回目》相談援助とは何か 〜相談援助の展開(PDCA)と記録〜 


研修で行ったこと
(1)自己紹介
(2)ケアマネジメントのPDCAについて(利用者の選択に資する援助)
(3)情報共有

佐藤の研修は、グループワーク中心である。たまに、研修に参加する方から、「自分はグループワークは苦手」と言われることがある。

まぁ、そのような人がいるのも当たり前なのであるが、講義形式の座学で学べるものは、多くが独学でも習得可能な技術や知識が多いし、集団で受ける意味を特にないであろう。もちろん、ものにもよるのだが。

しかし、対人援助を生業にしている人であるならば、他者との交流術も重要な技術のひとつである。というか、人と話すのが苦手では対人援助のエキスパートになるのはなかなか至難の道ではなかろうか?


以前は、講義形式が好きで、知っている人以外とは話すのはイヤという、能力はあっても、対人(相談)援助職はちと難しいかなというような、適正に疑問のある方でも、なまじ能力があるため、しぶしぶ組織から(対人援助職を)やらされている方も多かった。しかし、最近そういう方々は減って来てはいると思う。

そこはそれ、仕事と割り切って積極的に参加して欲しい。グループワークとは「他流試合」でもある。そこで、他者と手合わせをすることによって、自分の弱点を知り、また良き点を認識することが大事なのではないだろうか? こればかりは座学だけでは体験できない。

ということで、まずは自己紹介から!


(1)自己紹介
自己紹介は「1分間スピーチ」というカタチを取る。まずはグループメンバーの中から、はじめに話す方を決めて頂く。話す人が決まったら本日のお題(伝えること)を伝える。

今回のお題は「自分の仕事について」であった。まぁ、これが難しい場合は、自事業所の宣伝でも構いませんよ、ということで、1番目の方が語りはじめる。ココの時点では、皆さんすでにご存じの方もいると思うが、会場には凛とした空気が流れるのだ。

佐藤は、例によってピンクの子ぶた君のタイマーを利用して、タイムを切っていく。1人目が終わったら、その方に次の方を指名して頂く。

さすが、今回は、(生業として)相談援助業務をしている方々である。自己PRが上手であり、しっかり持ち時間の1分を使い切っていた。実は、ここで自己開示ができない人だと、この1分間が結構辛くなる。

佐藤は、タイマーのメモリを徐々に伸ばして、6番目の方には1分15秒間ほど、長めに話をして頂くのだ。

そして、自己紹介終了後には、佐藤が話す時間を徐々に伸ばしていたこと。最後は1分15秒あったことを伝えると、会場がざわつく。

「えっ? だんだん時間が短くなっていると思っていたのに!」

そうなのだ。参加者同士の自己開示が進むと時間的感覚は短く感じるものらしい。相談業務は、まず相談に来られた方から「充分に話を聞いてもらえた」と思って頂くことが重要である。案件自体はなかなか困難を極めるとしても、だ。

そのためには、限られた時間の中で、相談に来た方がいかに速やかに自己開示ができるのかがカギとなる。そこで相談援助職は自らが正当な自己開示を行える技術を蓄えておく必要があるというわけである。

(2)ケアマネジメントのPDCAについて(利用者の選択に資する援助)
さて、次は、平成30年の介護報酬改定から。ここからは居宅介護支援事業所の改定に特化して話を進めた。

平成30年の介護報酬改定において、「居宅介護支援」分野では下記の内容が示された。

[改定事項]
 @医療と介護の連携の強化
 A末期の悪性腫瘍の利用者に対するケアマネジメント
 B質の高いケアマネジメントの推進
 C公正中立なケアマネジメントの確保
 D訪問回数の多い利用者への対応
 E障害者福祉制度の相談支援専門員との密接な連携


今回はこの中の、「C公正中立なケアマネジメントの確保」につい皆さんに考えて頂いた。この改定の概要では、「利用者との契約時における説明等」として、利用者の意思に基づいた契約であることを確保するため、利用者やその家族に対して、

1)「利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めること」が可能であること。
2)「当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めること」が可能であることの説明を行うことが義務付けられた。その上で、これらに違反した場合は報酬を減額するとしている。


であるならば、参加された皆様は、いつの段階で上記の内容を説明しているのか? とりあえず、皆さんが現在行っているPDCAの順番を、言葉や図を用いて描いて頂いた。この時には、自分が行っている「利用者の選択に資する援助」を、いつ行っているのか意識して書いて頂いた。

考える時間は10分。

そこで、PDCAをすべて書かなくても、サービス担当者会議までにしていることを書いて頂けば結構と案内した。すると、どうだろうか?

あるグループから「先生、PDCAって何ですか?」という質問が出たのだ。これには佐藤もびっくり! もちろん、以前実務研修の講師を務めていた時にも、同様な質問が出てきて、「PDCAのサイクルを知らずにケアマネになったのぉぉぉぉぉ」と驚いた(怒ったりは決してしません)が、まぁ、実務研修の受講者ですから仕方ないかなと思った。

しかしですよ、しかし、現役のケアマネさんからこの言葉を聞くとは思わなかった。ハハハ。東京都の実務研修はこのままで大丈夫なのだろうか?と心配になる。

もっとも、佐藤も東京都の研修を受講しているが、参加者が多過ぎて、細部にまで講義が届かないと言うこと。つまり、現場に登場する介護支援専門員は、研修は受けているが、実践はしていないということなのだ。

そうであるならば、即戦力となるケアマネを育成するのはやはり雇っている事業所が行うことが当然なのだろうなぁ。だから主任介護支援専門員が管理者になるんだっけな。

ただ、その主任さんも大丈夫か? その能力を疑いたくなる方もいないわけではない。いや、そもそも、日本の資格は、医師・看護師でも、古株の技能の再検査などはほとんどなく、新制度が出来てもスルーされることが多いだろう。主任介護支援専門員も、初期は甘々で取れたわけだから、その方々が指導するとなれば、そうそう期待はできないのだが。

だからこそ、主任介護支援専門員の皆さんも新たなテキストを片手に指導できるように自己研鑽に励んでほしい。

元々、政府は得意のアリバイ作り(ちゃんと研修やってますよ!)なのだから、そのうち司法取引ならぬ、研修取引(お金を出せば、受けたことにしますよ)みたいにならなければ良いが・・・。しかも研修は、ただ増やせば良いわけではない。要は質とタイミング(いつ、何をやるか)で有ろう。

ということで、佐藤は、問い合わせのあったグループに潜り込み、「ケアマネジメントには、エントリーやインテークの段階、ケアプラン原案を作成する段階、モニタリングや再計画など、各段階がありますよね。それらをPDCAのサイクルというのです。皆さんが各段階において、いつ、利用者さん等に選択に資する援助をしているかを書いて欲しい」と説明した。

その後も佐藤は他のグループを周り皆さんが書いている文字をみて廻った。中にはPDCAのサイクルをフローチャートで見事に描ける猛者もいた。職種を伺うと、地域包括支援センターの職員さんであった。

やはり、(真剣に)地域包括支援センターで働く方々は、常日頃からエントリーの段階の方々とかかわる分、その苦労がにじみ出ていると思った。いや、ほんと、とても真剣とは思えないところ(地域包括支援センター)がありましてね・・・。どことは言えないが。

それはともかく、こちらでは佐藤が求めていた解答をすらすらと描けるのだ。まぁ実際問題、他の通常の居宅介護支援事業所の介護支援専門員さんもこれらをスラスラ書けないと困るのであるが。介護支援専門員とは、ある種「事務のエキスパート」でもあるからだ。

さて、タイマーが鳴り、自分で考える時間の終了を告げた。今度はグループ内でどのようにしているかその情報を共有する時間である。

皆さん、ここぞとばかり、水を得た魚のごとく、ワイワイ、ガヤガヤと話に没頭した。そうそう、介護支援専門員のふだんの苦労を分かち合えるのは、働く場所は違えども同じ職種、仲間であるからこそである。

佐藤もお邪魔にならない程度にグループに入り情報を共有した。そして、最後は佐藤から別紙(解答例)を用いて、PDCAのサイクルについて説明を行った。

佐藤は、今研修の資料を作成する前に、『八訂 介護支援専門員基本テキスト』(一般財団法人長寿開発センター)を購入した。ちなみにこのテキストを「受験テキスト」ととらえ、合格後は購入しない介護支援専門員が多くいるようだ。

まぁ、仕方がない面もある。以前のはほんとうに、●どかった(笑)。間違いとか何とかいうよりも、そこから試験のい出ることが唯一の勝ちであったが、独禁なんたらに引っかかるから、どんどん出題数も落ち、とうとう使わなくても受かる者が増えてきた。でも、これじゃ売れないだろうに・・・。

しかし、前回の改定ぐらいからか、執筆者の顔ぶれが変わってきた。また、介護支援専門員だけではなく、介護保険周りの知識の取得に有効なものになって来たのだ。

介護保険制度の改正ごとに更新され、保険者側の旬の情報がぎっしりと詰まっており、まさに現役の介護支援専門員に必要なバイブル・・・に近くなって来た(まだまだ不満はあるが他にまとまった代替書はない)。皆さんも、手にとってじっくりご賞味くだされ。

とはいえ、本体価格が6300円もするのだから、とりあえず事業所で1セット購入して頂いてもよいのではないだろうか。


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●介護支援専門員基本テキストを紹介する●



ということで、演習の解答は、「第1巻介護保険と介護支援」より、「介護保険制度におけるケアマネジメント」(p.204〜208)から一部引用、佐藤が加筆したものを作成した。

ここはそのPDCAの一部分を案内したい。
(※なお、詳細は当ホームページの連載「介護支援専門員の仕事塾」に掲載。)


利用者の選択に資する援助として重要なポイント
(順番はフローチャートにするとわかりやすいと思う。)

@エントリーの段階 利用者の選択に資する援助(その1):介護保険制度を利用するかどうか。

利用者になり得る方が、皆さんの前に登場した段階である。ここでは、介護保険制度の仕組みについて行政が作成しているパンフレットなどを用いて説明する。

要介護認定を受ける必要があること。要介護認定で行われる手順について説明する。そして、結果によって、介護予防および居宅サービス計画(いわゆるケアプラン)を作成する必要があることを説明する。

ちなみに、近頃は、この段階の説明は、地域包括支援センターがしていることが多くなっているようである。とはいえ、介護支援専門員も、行政が出しているパンフレットなどを用いて、一通りの説明ぐらいしたいところである。

ただし、この段階に利用者等に説明したという記録がされていないことが多いようだ。その理由は、「この段階はまだ利用者になってないから!」といいうわけが多いが、利用者になり得る方が、問い合わせてきたのだ。

ここは、すでに支援ははじまっている段階と考えた方がいい。まぁ、相談したら「やはり他(の事業所)の介護支援専門員がいい」と頻繁に断られるような事業所では、かなり無駄になるかも知れないのだが。

さて、そこで「相談受付」などの帳票を用いて、支援の記録を開始する。受付簿があれば、その後に問い合わせがあった場合も、継続した支援につなげることができるし、どのように関わったのか記録も蓄積し情報を共有できる。

そうすれば、この相談受付の帳票は、その後の契約が成立するまでの経過記録となるわけだ。介護保険制度を十分理解して頂き、利用者が介護保険制度を利用する意向を表明したら、居宅介護支援事業所を案内する。

これは先の算定要件にある、1)「利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めることが可能」であることを実践する場面である。

ここでは、行政が出している居宅サービス事業所一覧などを用いて、事業所を選択できることを説明する。

その上で、利用者が、当該事業所を選択した場合には、その旨を記録するが、この段階はまだ契約には至っていない。契約は次の段階である。


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●書いている内容を見守る●



Aインテークの段階 利用者の選択に資する援助(その2):自社を利用するかどうか。
この段階は、契約を目的とした面談を行うことを指している。

介護支援専門員(相談員等)が利用者宅を訪問して、自社サービスに付いて説明し、同意を得て契約を行う段階である。

この頃は、地域包括支援センター経由で自社サービスを選択された上で、地域包括支援センターや、利用者等から連絡が来るらしい。

その場合は、利用者には、下記内容を説明する段階で、再度、居宅サービス事業所は選択することができるということを案内しょう。

さて、インテーク面接(契約を目的にした面接)にて、重要なポイントは「居宅介護支援(ケアマネジメント)の仕組みや、介護支援専門員の役割について丁寧に説明をするということである。

言い換えれば、「居宅サービス計画を作成すること」やその手法についての説明をするということ。

担当者は、この段階で、ケアマネジメントのPDCAのサイクルを再度説明し、介護支援専門員の役割について理解を得る必要がある。なんせ、介護支援専門員は、ことあるごとに利用者宅を訪問し、結果、毎月一度は訪問者となるのだから。

そこで、支援に必要となる、アセスメント様式[リ・アセスメント支援シート(東京都の場合)・課題整理総括票]などや、居宅サービス計画書(1)(2)(3)、利用票及び利用票別表、サービス担当者会議の説明、モニタリングや評価票などについて様式を用いて、利用者等が理解できるように説明する、

また、この居宅サービス計画書(ケアプラン)は、自分で作成することも可能であり、その際には居宅介護支援事業所との契約は必要ないことを案内する。


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●素直な参加者と向き合う●



これらを説明した後に、結果、利用者等から当該事業所にお願いしたいという意向の確認ができたら、契約書や重要事項説明書など契約に必要な帳票を用いて説明し、同意を得る。契約書を説明する際には、費用について「かからない」という案内はしないように!

確かに、現在は全額給付であり、利用者負担はない。しかし、居宅介護支援事業所には、その方を支援すれば、該当する報酬の金額が振り込まれてくるだから、いわゆる「ただ働き」をしているわけではない。「あなたを担当することで事業所には毎月これだけの金額が入ります」という説明を行う必要があるだろう。

契約終了後は、速やかに「居宅サービス計画作成依頼書」の申請手続きを支援する。


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●大丈夫かと見守る石原さん●



Bケアプラン原案を作成する段階 利用者の選択に資する援助(その3):サービス提供事業所を選別する

ここは、先の算定要件にある、2)「当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めること」が可能であることの説明を行う場面である。

うん? ケアプランに位置づけた理由は、利用者さんが「○○サービスを利用したい」と言ったからですって! サラダ記念日じゃあるまいし。

それは、御用聞きプランといって、「位置づけた理由」にはならない。なぜなら、サービス提供事業所(種別)はケアプランの作成段階に浮上してくるものだからである。

ここでは、アセスメント(課題分析)を行い、居宅サービス計画書(ケアプラン)原案を作成する。

「生活全体の解決すべき課題」を導き出し、「長期目標・短期目標」を設定する。次ぎに短期目標を達成するために必要な「サービス内容」を確定する。そしてそのサービス内容を提供するのに「適したサービス種別」を検討するのだ。

このサービス種別を検討する際に、利用者が必要としていたサービス種別であれば、問題は無いであろう。

ただし、アセスメントの結果、利用者等が希望していたサービス種別より、他のサービス種別が必要だという場合も出てくることもある。

例えば、利用者は、「訪問介護」に来てもらいたいと訴えていたが、アセスメントの結果「訪問看護が必要」となったり、または「通所介護」へ行きたいと訴えていたが、現時点では「訪問リハビリが必要である」ととらえた場合などである。

いずれも、利用者と一緒にケアプランを作成していれば、会話の中でその職種が必要な理由を伝えていると思うが・・・。

この段階でなぜ、そのサービス種別が必要ととらえたのかを充分に説明し理解を得るようにしたい。また、理解を得られない場合には、とりあえずケアプランに記載しておいて保留としても良いであろう。

さて、利用者等と協議の結果「サービス種別」が確定したら、その地域の「サービス事業所一覧」などの表を提示しながら、サービス事業所が選別できるように案内しょう。

その上で、担当者は、利用者が選別した事業所に連絡し、空き情報を確認し、利用者に可否の結果を伝え、否の場合には再度選択して頂こう。

こうして、提供可能な事業所が見つかったら、ケアプランにサービス事業所名を記載して、居宅サービス計画原案とします。ここが介護支援専門員の腕(能力)の見せどころ、多いに相談援助を駆使したいところである。


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●この間にしていることは?●



C利用者とサービス提供事業所が契約をできるように支援する。

利用者が利用するサービス事業所を選択できるように支援する

居宅サービス計画書(ケアプラン)原案を作成し、その事業所にケアプラン原案を提示します。

その上で、サービス提供事業所に「事前訪問を依頼」して、利用者とインテーク面接(契約を目的とした面接)をして頂く。

つまり、利用者と契約ができるように支援を行うのだ。せっかく案内しても、実際に会ったら、「この事業所はイヤだ」ということもある。そのようなことが後々起きないように、この時点でサービス提供事業所が、自社サービスを説明する機会を設けるのである。

「えっ、それはサービス担当者会議で行うことではないの?」

キタ〜。まぁ、今まではそれがまかり通っていたようであるが、本来は、サービス提供事業所にも「サービス内容に付いて説明すること」が求められている(指定基準第四節 運営に関する基準・内容及び手続の説明及び同意を参照ください)。

ちなみにこの事前訪問では、同時に、サービス提供に必要なアセスメントをして頂き、原案に対する専門的な見地からの意見をまとめて頂こう。

その結果、サービス提供事業所は事前訪問を行い、サービス内容等の説明し、利用者と契約行為を行うことが可能となる。そして、個別援助計画書の原案を作成するための情報収集を行うのだ。

同時に、サービス担当者会議において専門家としての意見を伝えられるように内容を吟味する。また、サービス種別によっては見学なども必要になるであろう。

さてさて、こうして、利用者さんは、自分を支援してくれるすべてのサービス提供事業書の方々から、それぞれのサービス内容を伺うことができ、今後の自分たちの生活について再考できたことであろう。


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●問い合わせに応じる佐藤●



Dサービス担当者会議の段階である。

サービス担当者会議を開催する前には、根回しが必要である。事前訪問をした事業所では、個別援助計画の原案を作成して送ってくださる場所もあるかも知れません。もちろん、ケアプランが確定するまではその義務はありませんがね・・・。

また、介護支援専門員として、専門的見地からの意見を収集しておく必要もある。同時に開催日程を調整する。もっとも、これまでの段階で、もう日程が決まっているとは思うのだが・・・。その上で、サービス担当者会議の検討する項目をまとめる。

サービス担当者開催連絡(参加依頼)を出す。

この時に検討する項目を伝えて、意見などを出して頂けるように根回しをする。

サービス担当者会議では、サービス提供事業所間において、各サービス内容の提供方法についての調整を行う。利用者はすでにすべてのサービス事業所と会っているわけだから、話もスムーズに進めることができるであろう。

結果、利用者及びサービス提供事業所に時間的負担をかけることが少なくて済むと思われる。

さてさて、ここまでが長いが、PDCAの「P」と「D」の説明である。

この後に「C」定期的なモニタリングと、「A」評価と再アセスメントとつながっていくのだが、今回の研修はここまでである。

今回の研修は、

1)「利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めること」が可能であること。
2)「当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めること」が可能であることの説明をどの時点で行うのかを焦点に説明を行ってきた。

参加者は一様に情報を共有することができて良かったようである。

さて、次回は、「私のアセスメント・自己覚知 〜他者と交流し、自己理解を深める〜」と題して、相談援助の要といえる、自分の価値観について向き合って頂きますぞ。

まだまだ、いやこれから、ガンガン暑い日が続きます。どうぞご自愛くださいませ!



(連日、東京の気温も35℃の猛暑日である。しかし、都道府県や市区町村の温度計は比較的涼しいところに設置されているから3〜6℃くらいはサバが読まているから信用できん。なんせ車の車外温度計はいつだって37℃を割らないのだ。ああもうだめ!To Be Continued!!)
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2018年07月06日

奮闘記・第1061回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都世田谷区

世田谷区福祉人材育成・研修センター

職務別研修 サービス提供責任者研修【現任2】
「介護が伝わる言葉を学ぶ 〜サービス内容を適切に伝えるために〜」



皆様、お久しぶりですね。お元気でしょうか? 7月に入ったばかりだというのに、関東地方は、もう梅雨が明けてしまいました。しばらくは、東京の空は夏休みのような青空が広がっておりましたが、梅雨明け後のここ数日はかえって雨空です。

やはり、《四季》というものはキチンと存在して欲しいものなのですねぇ。そのために梅雨という、ある種の「儀式」も必要なんでしょうが、いきなり全開の夏はキツイですよね。まぁ長すぎる梅雨もなんですけど・・・。

とはいえ、東西(南北?)に長い形の日本列島では、竜巻が発生したり、豪雨に見舞われたりする地域もあります。九州は台風の勢いがあるまま、とりあえず来るので被害が凄くなります。

特に長崎・福岡・佐賀は直近で行ったから大変心配ですね。その他にも大変な地域が有りすぎ。せめて被害が拡大しないこと、皆様の無事を祈っております。


●夕食を食べてから会場入り●.jpg

●夕食を食べてから会場入り●



さて、今回は、世田谷区福祉人材育成・研修センターさんで行った、訪問介護事業所サービス提供責任者研修【現任2】の研修会のツボです。この研修は、実技を通して学び合う研修として、18:30〜20:30の時間帯で行われました。会場には5台のベッドを設置し、1グループ5名で開催されました。以下、その報告です。


■研修の目的
「伝える」技術は、サービス提供責任者の業務を行う上でとても重要である。この研修では、介護内容を適切に言葉にするスキルを学び、ヘルパーへの指導や訪問介護計画書及ぶ手順書の作成に活用することをめざしている。


●中村さんからエールをいただく●.jpg

●中村さんからエールをいただく●



■研修で行ったこと
(1)介護内容を言葉にする意味 利用者及びヘルパーに通じる言葉。
(2)介護内容を言葉にする前に/介護内容の手順方法などの再確認。
(3)介護内容を言葉にしてみよう。


すでに、ご存知のように、平成30年度介護報酬改定において、訪問介護に関しては、身体介護に重点を置き、報酬を引き上げるとともに、「生活機能向上連携加算の見直し」「自立生活支援のための見守り的援助の明確化」「訪問回数の多い利用者への対応」を行うことにより、自立支援・重度化防止に資する訪問介護を推進・評価することにしている。

そのため、訪問介護事業所では、この自立支援・重度化防止に資する訪問介護の提供をしているということを計画及び記録で示すことが求められ、同時に、各ヘルパーさんは「自立支援・重度化防止に資する訪問介護とは何か」を理解している必要があるのだ。

そうなれば、サービス提供責任者は、各ヘルパーに対して、「あなたが担当しているこの方の、どの部分が、自立支援・重度化防止に資する介護技術であるか」ということを伝えなければならない。

佐藤は、介護報酬改定によって示された「自立生活支援のための見守り的援助」を題材に、演習問題を作成、研修会をスタートした。

ちなみに佐藤は、利用者に対して、必要な援助を提供する際には、ユマニチュード(Humanitude)のかかわり」を意識すると良いと思う。



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●手順を語り合う●



●笑顔で見守る●.jpg

●笑顔で見守る●



■『ユマニチュードを意識したかかわり(技術)を言葉(文章)にすること
あなたは、ユマニチュードというかかわり方をご存知だろうか? 一時期、かなり話題になってテレビなどでも取り上げられたのでご存知かも知れない。いや、老計10号も知らない介護職がいるのだ。常識は疑ってかからなければいけない。

介護職員は、常にこのかかわり方を意識して、利用者とかかわれれば、自立支援も重度化防止も叶えることができるのではないか。ユマニチュードでは、利用者とかかわる時には「見る」こと、「話す」こと、「触れる」こと、「立つ」ことが重要だとする。

《「見る」こと》
これは、利用者に支援者を認めていただくことからはじまる。認めていただくこと、つまり支援者は利用者の視野に入る必要があるのだ。利用者の視野に入るためには、職員はおのずとかがむ姿勢を取る必要であろう。そこで、ここで職員が語りかけの場面では常に利用者の視野をとらえて話しているとご理解いただきたい。

《「話す」こと》
これはケアをしている時には、常に職員が何をするのか、しているのかを語りかける(説明)ことを意味している。ここでは、1ケアごとにNo.をつけて案内しているが、この場面は括弧ごとに途切れるのではなく、支援は言葉とともに穏やかに流れるように進んでいるとご理解していただきたい。

《「触れる」こと》
これは、支援が利用者の体に触れながら進んでいることを意味している。決して握るとか、持ち上げるとかではない。サポートする意味での触れることとご理解いただきたい。

《「立つ」こと》
日常生活動作には、立つことや移動することが不可欠である。そこで、上記の3つのポイントを駆使して、利用者に立つ気持ちになっていただけるように支援する。


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●うまいじゃないの!●



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●今度は私の番ね!●



■演習問題
(1)ベッド上からポータブルトイレ等(イス)へ利用者が移乗する際に、転倒等の防止のために付き添い、必要に応じて介助を行う。
(2)認知症等の高齢者がリハビリパンツやパット交換を見守り・声かけを行うことにより、1人でできるだけ交換し、後始末ができるように支援する。


参加者の多くは介護福祉士の資格取得者であり、資格取得の時に介護技術講習を受講された方も多かったという。さすれば、皆さんこれらの支援はお得意なはずであろう(?)。

佐藤が「各グループで順番を決めて実践してみてください」と伝えると、さすが現役である。躊躇することなく問題を実践していかれた。素晴らしい!

でも、専門家ゆえに、技術(手の置き場所や、立ち位置など)に論を唱えることに始終してしまいがちで、ヘルパーがしている本来の自立支援・重度化予防の言葉感謝を伝える言葉や、励まし、称賛の言葉、さらには協力動作に感謝を伝える言葉)が抜けてしまうのが残念であった。


●言葉によってつながっている●.jpg

●言葉によってつながっている●



●佐藤がやってみる●.jpg

●佐藤がやってみる●



●シャジ―君とまた会えました!●.jpg

●シャジ―君とまた会えました!●



そこで、佐藤は各グループにシュバっと入り込み、ええ、ええ、介護技術は皆さんのおっしゃる手順で間違えはありませんが・・・、本来のヘルパーがしている大事な援助が抜けてしまっているようにも思うのですが。いかがでしょう?

例えば、1人で起き上がった時にはどのような言葉をかけているのか?

すると「すごい、1人でできたじゃない」とか、「今日は元気そうで良かった」とか。そうそう、その言葉が重要なのに、今の演技の中ではそのような言葉が無かったのはなぜか?

また、他のグループでは、1人でイスに座る時に、そばに付き添ってはいるが、寡黙に立っているだけで、「どう? できそう? 大丈夫?」などと気遣う言葉が無かったのはなぜか?

さらには、「1人でズボンをはけますか?」と本人ができるかどうかを伺いながら、本人がするのをひたすら待っていたが、「自分でやろうという気持ちがあるのは素晴らしい。はけるようになってすごいじゃない!」など励ましの言葉が無かったのはなぜか?

などなど。あちこちで助言をしていった。すると、参加者は、一同に「そういえば、そう言っているわ! うまくできたら拍手もしているし」また、うまくできたら「良かったとか、こうしてくださいとお願いして、答えてくれればありがとう」も言っている、などなど。

こうして、皆さんは、お互いの身体を使いながら、介護技術のおさらいと、かかわっている時の「言葉」を意識することができたようであった。

最後は佐藤が解答例を示して解説した。


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●ええと、例えば…●



【1】ベッド上からポータブルトイレ等(いす)へ利用者が移乗する際に、転倒等の防止のため付き添い、必要に応じて介助を行う。

(1)その時々のあいさつと、自己紹介を行い、体調を把握する。
  「○○さん、おはようございます。ヘルパーの○○です。お体の具合はいかがですか?」
  「そうですか。あまりよく休めなかったと。蒸し暑い日が続いていますからねぇ」
  などなど。

(2)これからする事を説明し同意を得る。
  「そろそろ、お食事になりますがお手洗いはどうされますか?」
  「では、起き上がりましょう。ご自分で起き上がれますか?」

(3)掛け布団を外すことを依頼する。
  「掛け布団を外せますか?」

(4)問いかけに、応じて動き出したら、続けてできるように応援する。
  「そうです! だいぶ力が戻ってきたみたいですね。自分でできて良かったです」
  「ありがとうございます。1人で外せるようになって良かったです」

(5)起き上がりを支援する。
  「自分で起き上がれそうですか」
  「無理をしない程度に起きてみましょう」

(6)問いかけに、応じて動き出したら、うまく起き上がれるように励ます。うまくできたら称賛する。
  「そうです、そうです! うまいですね。」
  「自分で起き上がれるようになりましたね。素晴らしい」

(7)起き上がり後は気分の確認を行い、倒れないように依頼する。
  「ふらふらしませんか?」
  「倒れないように左手で手すりをつかんでいてください。しっかりつかまってくださりありがとうございます」

(8)ポータブルトイレを手前に近づける(ベッドサイドに置くこと)ことを説明し、倒れないように注意を喚起する。
  「ポータブルトイレを近づけます(お持ちする)」
  「自分はそばを離れますので倒れないようにご注意ください」

(9)ポータブルトイレの位置を伝え、了承を得る。協力動作に感謝を伝える。
  「トイレは、ここでよろしいでしょうか?」
  「お待ちいただきありがとうございます」

(10)転倒しないように注意を喚起し、立ち上がりを見守る。
  「では、転ばないように気をつけながら、立ち上がりましょう」

(11)下着衣をおろすように伝え、必要に応じて介助することを伝える。
  「ご自分でズボンなどおろせますか? 難しい場合はお手伝いさせてください」

(12)便座へ着座するように伝える。
  「では腰を後方へ押し出すようにして、ゆっくりと腰をおろしてください」

(13)座り心地を把握し、プライバシーに配慮して腰部にバスタオル等をかける。
  「座り心地はいかがですか? よろしければバスタオルをかけます」

(14)終わったら、呼んで頂くように依頼してそばを離れる。
  「私は外にいますので、終わりましたら呼んでください」

などなど。介護技術の先生には、まだまだ足りないと言われそうだが・・・。ぜひ皆さんは、ご自分の対象の利用者さんを例にあげて、佐藤のたりないところを補いつつ詳細な手順を示してほしい。結果。自立支援・重度化防止に資する援助だということが証明できると思う。


《佐藤の着目点》
「常時介助できる状態で行う見守り等」とは、利用者のそばに寄り添っている状態を指す。また、ここで言われている「見守り」とは、単に目視で確認していることではない。利用者のそばに寄り添い、見守るということは、そこには何かしらのコミュニケーション(会話)が行われるはずである。

ここでは、職員が常時介助できる状態でしている行動を文字化した上で、職員が利用者にどのようなことを語りかけているのかを括弧を用いて言葉を例示した。

ポイントは、重度化予防・自立支援・意欲の向上である。「倒れないように注意を喚起する」こと、本人に「選択肢を示す」(〜できますか?)また、本人ができるように「応援する」こと、「協力動作に感謝を伝える」ことなどが、そのポイントを抑えている文章となるだろう。


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●まとめに加筆する佐藤●



【2】認知症高齢者等がリハビリパンツやパッドの交換を見守り・声かけを行うことにより1人でできるだけ交換し後始末ができるように支援する。

※利用者がリハビリパンツを交換する時は、おおむね排泄介助時や衣類交換のと時などが想定される。今回は排泄後にトイレにてリハビリパンツの交換を行うとして案内している。


(1)本人のそばに寄り添い本人の視線を捉えて挨拶をして、自己紹介を行う。
  「こんにちは、〇〇さん。○×です」

(2)本人の視線をとらえて、お手洗いへお誘いする。
  ここでの注意点は、自分でトイレに行けると思っている方に、いきなり他者からトイレへ誘われるということは、気分を害することである  と言うこと。そこで、なぜ、トイレに行く必要があるのか。その理由を伝えることが重要である。

  例えば、
  「食事の前ですのでトイレによりましょう」
  「お部屋に戻る前にトイレに行きましょう」
  「お風呂場に行く前に行く前にトイレよりましょう」など。

  どうしても拒否がある場合には、しばし時間を空け、気分が落ち着いたら再度お誘いする。

(3)物品準備を行う。
  リハビリパンツやパッドなど、交換する物品を用意する。所定の位置より、リハビリパンツを出す。

(4)視点を捉えて立つことを依頼して協力動作に感謝を伝える。
  立ち上がる方法を伝え本人ができるように見守る。
  「私が側に付きますから立ちましょう」と立つことを依頼する。

  本人が応じてくれたら、
  「ありがとうございます」と感謝を伝える。

(5)気分を把握する。
  本人が立ち上がったら、気分を把握する。
  「ふらふらしませんか? 大丈夫ですね?」など。

(6)これからトイレまで一緒に付きそうことの断りを入れ、転倒しないように見守る。
  「ご一緒させてください。転ばないようにご注意ください」
  先に用意した新しいリハビリパンツを持参する。

(7)トイレのドアを開けることができるように支援する。
  「トイレにつきましたよ」
  「ご自分で、ドアを開けて中に入りましょう」

  本人が開けられない場合には、自分が開けることの断りを入れてから開ける。
  「私が開けますね。はい、どうぞ」

(8)トイレに入ったら、座位での排泄ができるように向きを変えていただくように伝える。
  「○○さん、便器に腰掛けますのでこちらを向いてください」
  「ありがとうございます」

  リハビリパンツをトイレ内の棚などに置く。

(9)下着衣を降ろすように支援する。
  1人でできる場合には、外にいることを伝えそばを離れる。1人でできない場合は、断りを入れてから、降ろす介助を行う。
  「1人でできそうですね」
  「ちょっと難しそうですから、私がズボンを下げましょう」

(10)便座に座れるように支援する。
  「後方に便座がありますのでお座りください」

  不安がる場合には、目視で確認していただく。
  「後方に便座がありますので、ちょっと見て下さい」
  「ほら、イスみたいに座れますよ」
  「腰掛けてみましょう」
  「あるいはそちらに座りましょう」などなど。

  本人が座ることを躊躇する場合には、体に触ることを伝えて、座れるように支援する。
  「○○さん、ちょっと、お手伝いします。腰を触りますが驚かないでくださいね」

※座位介助を行う時には、向かい合わせになり、自分の腰をかがめ、腸骨に両手を当てて前方へ押し出すようにして着座を支持する(利用者は腰を後方へ行く形になる)。



(11)座り心地を把握する。
  「うまく座れましたね。大丈夫そうですね」
  「良かった。これでゆっくりできますね」

(12)排泄時は羞恥心に配慮して外で待機することを説明しそばを離れる。
  「自分は外にいますから、用が済みましたらおしらせください」

  本人が呼べない場合もあるので、情況を把握する。
  本人の声がしたら中に入る。あるいは様子をうかがいながら中に入る。
  「終わりましたね。入りますよ」

(13)後始末ができたか把握する。
  「うまく拭けましたね」
  「温かいおしぼりをお持ちしました。汚れた所を拭かせて下さい」など、必要に応じた支援行う。

  「あったかくて気持ちが良いですね」
  「さっぱりしましたね」などなど。本人の気分を代弁する。

(14)本人に新しいリハビリパンツに履き替える必要性を伝えて。履き替えられるように支援する。
  「下履きを新しいのに履き替えましょう」あるいは「こちらのパンツに履き替えましょう」など。

(15)パンツが脱げるように支援する。
  パンツ等は膝下にまとまっているので、本人が前屈みになって足を使用するなどして脱げるようであれば脱ぐのを見守る。
  この時も、なるべく腰を下ろして見守る。
  「自分で脱げそうですね。もう少しです」など、本人のしていることを認め励ます。

  1人で脱げない場合には手伝う。
  「難しそうなので手伝させて下さい」と依頼して、手伝わせてくれたことに
  「ありがとう」と感謝を伝える。

(16)新しいパンツが履けるように見守る。
  リハビリパンツを渡して、履けそうであれば転ばないように見守る。
  「どうそ、はいてください」
 
  膝までくくりあげられたら、立って引き上げるように説明する。
  腰部にかけてあったバスタオルを外して立ち上がりを支持する。
  「立った方がパンツを持ち上げやすいと思いますので立ちましょう」

  手すりがある場合には、手すりをつかんで立ち上がりを支援する。無い場合には、職員が利用者の手に触れて、
  本人がつかんで立ち上がれるように支援する。
  「立てましたね。パンツを上げますよ」
  「新しいパンツは気持ちが良いですね」などなど、新しいパンツに履き替えた爽快感を言葉に出して伝える。

(17)ズボン等を整える。
  パンツの履き心地を伺いながらズボンも引き上げて履き心地を伺う。
  「ズボンも上げられますか?」
  「うまく履けましたね。良かったです」

(18)一連の行為が無事に済んだことを伝え、労をねぎらい、感謝を伝える。
  「リハビリパンツを履き替えることができましたね。さすがです」
  「○○さんが協力してくださったので無事に交換できました。良かったです、ありがとう」

(19)トイレから出るように説明しで出られるように支援する。転ばないように注意を喚起する。
  「では、手洗いをしますので外へ出ましょう」
  「転ばないようにゆっくりと洗面所へ行きましょう」

(20)洗面所へお誘いして手を洗うように伝える。一緒に手洗いを行う。
  「〇〇さん一緒に手を洗いましょう」「自分でできそうですね」
  「私が水を出しますから、石けんを付けて洗いましょう」
  「冷たくて気持ちが良いですね」
  「さっぱりしますね」
  「タオルで手を拭きましょう」などなど。

(21)居間まで、転ぶことが無いように注意を喚起して居間に着くまで転ぶことが無いように見守る。
  「さあ、お部屋に戻りましょう。くれぐれも転ばないようにご注意ください」
  「足がふらつかなくなりましたね。安心しました」

(22)イスに座っていただく。
  「こちらのイスに座りましょう」


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●やはり現職は熱いぜ●



《佐藤の着目点》
認知症高齢者への支援は、その方の病気の度合いや、理解度によってコミュニケーションの取り方を見極めることが重要となる。「見る」「話す」「触れる」「立つ」などを意識しながらケアを進めていく。常に介護は利用者の同意を得ながら行うことが大前提である。

そこで、職員は、利用者に開かれた質問(意向を確認)を行う。ただし、利用者の中には、開かれた質問(意向を確認)をすると、「あんたに任せる」「わからない」等と答える方もいるので注意する。

特に、認知症高齢者は、開かれた質問(意向を把握)をすることで、一連の流れが止まってしまい、急に不穏になる場合もある。そこで、支援の途中に本人の意向を把握するような「開かれた質問」(意向を把握する)をされると、継続された行為が止まってしまい不穏になる場合もあるかも知れない。

そこで、介護者は先々の行動ができるように導こう(案内する)。また、うまくできた時には、できたことを共感し、「うまくできましたね」さらに感情を言葉にして伝え、「新しいのにしたらさっぱりしましたね。気持ちいいですね」などなどである。

このように成功体験を通して得た、ポジティブな感情を体験することで、拒否反応が少なくなることもある。さてさて、これにて、本日の研修は終了である。

今年の夏は長くなりそうです。皆様ご自愛くださいませ!



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●成城学園駅に着く。お疲れ様でした●



(「あおり運転」で死人が出れば、それはもう殺人である。そもそも、車の免許のペーパー試験が簡単すぎるだろうし、自転車も免許制にしたい。どちらもバ○では取れないようにして欲しい。まずは大阪のあおり殺人容疑の×ズは容疑者こそ「しまい」にしてやってくれ!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 22:13| 島根 ☔| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月29日

奮闘記・第1057回 研修会のツボ/長崎県

●2018年● 長崎県長崎市


長崎県社会福祉協議会 福祉人材研修センター

「介護記録の書き方研修会〈指導編〉」



皆さま、お元気でしょうか。東京は、昼間は暑く、朝夕は寒かったりもしますが、風邪をひかないように気をつけないといけませんね。さて、今回は、先だって長崎県での研修会のツボです。

佐藤は、例のごとく、前日に長崎入りして、例のごとく、レンタカーを借りて県内を移動しあちこち見聞しました。その見聞内容は、後日順次報告するとして、以下は、「介護記録の書き方研修か(指導編)」についての報告です。


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●前日から長崎入り(長崎空港)●



●今年も来れました長崎諏訪神社(大吉)●.jpg

●今年も来れました長崎諏訪神社(大吉)●



長年、佐藤は介護記録の書き方研修会を請け負っているが、今回の依頼はぜひ指導者に対して、記録の書き方について指導できるように、その指導方法を伝えて欲しいというものであった。

そこで、研修内容に指導者としての心構えを入れて頂き、記録の書き方については、介護職がしている援助の場面を切りとり、言葉を紡いで作成する、ダイアローグ方式を用いた演習問題を作成した。しかし、これはあくまでも佐藤の事例である。

後には、参加者自身が各事業所の利用者や職員を題材とした演習問題を作るようにと案内しておいた。もちろん、佐藤の事例の演習問題については、解答例も作成し、提供したことはいうまでもない。


●会場の長崎県総合福祉センター●.jpg

●会場の長崎県総合福祉センター●



■研修で行ったこと
(1)指導者としての構え。自己理解、他者理解。
(2)介護記録の必要性と、その根拠。
(3)まずは「している援助」を文章化してみよう。
(4)記録の書き方指導編。


佐藤の研修会は、ほとんどがグループ形式である。なぜならば、グループ内で参加者同士がお互いに情報交換を行い、意見を交わしていく中で、新たな気づきを得ることができるからだ。しかも、他事業所の人材と関わる機会は大きな意味を持つ。

そこで、まずは各グループ内で、「1分間スピーチ」を取り入れて自己紹介をして頂いた。職業柄、自己紹介能力は重要である。

いつまで経っても、相手の名前を覚えられない、相手に覚えてもらえないのは、どこか職業人として、「欠けているもの」があると考えたほうがいい。まぁ相手のほうが欠けている場合も少なくはないのも事実だが、相手にあまり期待し過ぎてはいけないのだ。

スピーチでは、自分の氏名や所属等を伝えた後で、自分が働いている事業所の「売り」を語って頂いた。

佐藤はタイムを測りながら、皆さんが次のかたにバトンを渡せるように導いていった。こうして各グループ内での、自己紹介が終わる頃には、それまで漂っていた緊張の空気が緩やかに解け、会場は、ほんわかとした空気に包まれた。


●主催者からの挨拶でスタート●.jpg

●主催者からの挨拶でスタート●



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●書籍の案内●



1.指導者としての心構え
参加者は介護の専門家ではあっても、リーダーや指導者としての専門家ではない。そこで、「指導者として、自分自身が他者と関わるときに、どのように関わっているのか」それを客観的に捉えて頂けるよう、(株)ヒューマンスキル開発センターが開発したエゴグラムとストロークの帳票を使用し、皆さんに自己分析して頂いた。


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●グラフの作り方を説明する●

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●個別に解説を行う●



「エゴグラムから指導者に必要なスキルとは」
指導者は、客観的な視点を持つことが大事なので、「アダルト=Aを高めること」。そのためには自分が作成したグラフでAの点数が低かった方は、意識して低い部分を高めるように気にかけること。

「ストロークから指導者に必要なスキルとは」
ストロークとは、自分あるいは他者の存在を認めること。ディスカウントとは値引きであり、自分の存在や他者の存在を値引くということ。

そこで、自分が作成したグラフにおいて、「自分自身を肯定的に捉える」という部分が少ない方には、まずは自分自身が自分の存在価値を認めることが大事であると説いた。

自己肯定感を増やすためには、夜寝る前などに1日を振り返る機会を設け、今日の評価を行うこと。可能であれば紙に書き出してみる。その際には「できなかったこと」だけではなく「できたこと」をたくさんあげるように意識することが大事であると伝えた。

その上で、育成段階では、山本五十六(1884−1943)さんが残した名言を用いて、指導者としての心構えを伝えた。


●お昼にお弁当を頂く●.jpg

●お昼にお弁当を頂く●



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●窓から、浦上川と稲佐山が見える●



2.介護記録の必要性とその根拠
佐藤はあらかじめ資料のなかに下記のような枠組みを設けておいた。

・介護記録がないと困ること。
・実際していること。
・今後自分(組織)が取り組みこと。

はじめに「介護記録がないと困ること」及び「実際にしていること」を書いて頂いた。佐藤は皆さんが書いている間にグループを巡り、記入している内容を把握しに行った。その上で皆さんの書いた内容をまとめるため、ホワイトボードに四角い空欄を4カ所書いた。

そう、この4つの空欄は、ICF(国際生活機能分類)である(心身機能・活動・参加・環境)。

心身機能:利用者の健康状態に関する情報。血圧、体温、病気など痛みの訴え、食事量。排泄の有無・入浴の有無等々。たしかに利用者支援をするのに健康状態に関する情報共有は必要なことは確かである。ただし、これは看護師や栄養士が管理している情報なのであるが(これがダントツ!)。

活動:次に多かったのが、活動(日常生活動作)に関する情報であった。利用者の自立を支援する介護職には、各利用者のしていることや、できること、できないことを共有することは必要不可欠なことである。

参加:他者との交流や意欲の向上のためにしている支援内容について。特に意欲の向上のために介護職がしている支援内容いついての記録が必要なのだが、このことを記載したかたがいなかったのが残念であった。

環境:これは生活機能ではないが、生活機能に影響を与える背景因子である。それは、家族や地域の方々との関わりやボランティアさんなどとの関わりの記録である。こちらも意識して残す必要があるとしている方が少なかったなぁ・・・。また福祉用具点検の必要性を記録すると書かれたかたもいた。

そこで、ここでは看護と介護の違いを説明。介護は、日常生活動作の維持・向上をめざしている。そのためには、介護職は利用者と関わり(ストローク)、様々な言葉を発しているはずなのだ。それをうっかり、「声かけ」や「確認」「見守り」という文章に「まとめ」てしまう傾向がある。そう、うっかりである。

そこで意欲を向上させるための言葉として「すごい」「素晴らしい」「さすが」などがあり、介護職はこれらの言葉を巧みに使用できていること。また、協力動作(○○してください)を依頼し、協力してくれたことに対して、感謝の意(ありがとう)を伝えている。

これらの関わりが利用者のやる気につながっているのだ。そうであれば、これらの具体的な言葉を記録しておかないと、職員同士で共有などできないではないか。

また、家族との関係性を維持するために、面会があったときには、本人の最近の様子を伝えたり、家族の困りごとを伺ったりしているはずだ(でなきゃ何をしているのか?)。

また、面会終了後の利用者の感想なども伺っていると思う。それらを記録する必要もあるだろう。

もちろん、地域での生活を維持するためには、外出時の様子やボランティアとの関わりも職員同士で共有する必要があるのでないか。

結果、指導者として、このICF(国際生活機能分類)を意識して、介護記録の書き方を指導する必要があることを伝えた。

蛇足だが、介護職だけではなく、「プロフェッショナル」と言われる職業人は、皆、記録が細かく要求されている。時間があるとか、ないとかは問題ではなく、「必要なこと」をやれるのがプロなのだ。時間がなければ、できなくてもよいなら、その人はプロとは呼ばれないだろう。

3.まずはしている援助を文章化してみよう
いよいよ、後半は皆さんが主役。佐藤が書いた問題をもとに介護記録に挑戦して頂いた。ここでは、参加者の協力を得て、ダイアローグを再現したのだ。

参加者には、登場人物(介護職員)佐藤は利用者のセリフを読み上げた。こうすることにより、皆さんにはその場面をより身近に感じられたのでは無いだろうか。少なくとも、他人ごとでは無くなる(笑)。


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●参加者の協力を得る●



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●山口さんが記録写真を撮る●



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●さすが現役、職員役がうまい●



その後、介護記録に挑戦。書く時間は5分だ。すると、どうだろう? 皆さんは、さらさらさらさら〜と文章を作成していくではないか! これなら、大丈夫。

佐藤は、側に寄り添い、「いつもこのように書いていますか?」と伺うと、「もっと短いです」とのこと。また、このように物語が書かれていると書きやすいとも・・・。でも、物語は皆さんが常に作っていることなんですよねぇ。

ふたつの事例を用いて演習をして頂き、グループ内で書いた内容を共有して頂いた。同じ場面だけど、いろいろな書き方があることを共有できたようであった。演習終了時には佐藤の解答例を示し、解説した。


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●休み時間にも質疑応答●



4.記録の書き方指導編
いよいよ最終段階である。皆さんには、自分たちが実際書いている介護記録の帳票を持参して頂いていた。今までの演習を通して、自分の事業所の記録物を眺めて維持する必要があるところや、改善が必要な所などを考えて頂き、持参した帳票類をもとに情報交換をして頂いた。

もう、ここまで来れば、佐藤の出番はない(笑)。お互いに持ち寄った帳票を用いてそれぞれ工夫しているところや困っている所を語り合っていた。


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●自分で考え他者と共有する●



佐藤も会場を巡り、実際の記録を見せて頂く。その内容は手書きで書いているところ、パソコン入力しているところ。すでに記録の書き方が示されており、その通りに記入している所など様々であった。

特に医療系のサービスが中心となっている事業所では、やはり医療職が必要な情報が多いという傾向が見られた。

また、中には、フォーカスチャーチング(看護記録の手法のひとつ)を用いた介護記録を書いている事業所もあった。ここからも、現場では、介護記録よりも看護に必要な記録が求められていることが伝わって来る。

看護は、医療(医師)に寄り添おうと考えた結果、本来望んでいた患者さんとの関わりを捨て、医師の行為の代行を多く担うようになってしまった。では看護の仕事は? そう、看護助手や介護職が担うのだ。

介護職がお手本とした存在していた、看護師はもはやいない。おむつ交換すらできない者もいるくらいだ。でも、介護職は、まだまだ介護技術自体が未熟な者も多い(修練時間が全然違う)のだから、看護師もどきの仕事はさせないでもらいたい。

しかし、政府が、安く、早く、育てられると勘違いしている限り、この暴挙は終わらないだろうな。しかも、そんな馬鹿げた、医療知識の特集を、介護系の出版社が、雑誌で組んでいるくらいだから、あきれてものもいえない。

さてさて、研修はこれにて終了。


●本日のまとめをする佐藤●.jpg

●本日のまとめをする佐藤●



●山口さん、皆さま、いろいろ有り難うございました●.jpg

●山口さん、皆さま、いろいろ有り難うございました●



介護記録の書き方については、こうすればよいという正解はない。なぜならば、各事業所で考え、当該自治体とすり合わせて、決める。それが、その事業所の正解(ともかぎらないが)となるのだ。もちろん、不備を感じれば、修正が必要。

まずは事業所に戻ってすることとして、提案をさせて頂いた。

@介護記録実行委員会などを立ち上げること。
A各事業所に即した介護記録マニュアルを作成すること。
B業務マニュアルに、各業務内に「記録」を書く時間を設けること。

今回、皆さんに示した資料が役に立つといいなぁと思っています。

今回の研修会で、担当交代から終始ご協力頂いた、山口さん、長崎県社会福祉協議会の松本さん、甲能さん。ご協力頂きました皆さま。有り難うございました。おかげさまで無事に研修会が行えました。

そして、ご多忙のおりご参加頂きました、介護職の皆さま、ほんとうに有り難うございました。引き続き、身体が資本です。どうかご自分の身体を大切にし、ご活躍ください。応援していますよ。

皆さま、くれぐれもご自愛ください!



(どっかの国の首脳同士が、「会えない」が「会いたい」劇を演じている。でも、○スラエルと仲の良いどっかの国と、その天敵イ○ンに核技術を横流ししているどっかの国が仲良くなれるとはそうそう思いませんて!To Be Continued!!)


posted by さとうはあまい at 12:23| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月22日

奮闘記・第1056回 研修会のツボ/東京都


●2018年● 東京都世田谷区


世田谷区社会福祉事業団
世田谷区福祉人材育成・研修センター

職務別研修 サービス提供責任者研修【現任1】
「自立支援につながる訪問介護計画書」



さてさて、5月の大型連休も終わりました。各職場では、いよいよ、新しい職員がひとりだちをする頃かも知れませんねぇ(願望)。

一方、今年度は介護報酬の改定に伴い、利用料金に変化が出たことから、重要事項説明書の料金の書き換え及び利用者への説明や差し替えなどでまだまだ忙しくされている方々もいることと思います。

そのような中、世田谷区では、いち早く訪問介護のサービス提供責任者現任研修を開催しました。今回のブログは、世田谷区での研修会のお話。

この研修は、シリーズで行われており、今回は第1回目である。30名定員の会場には、何と27名の方が参加して頂いた。

佐藤が担当するサービス提供責任者向けの研修の特徴は、ひとつの事例を用いて、ケアプラン作成から各サービス計画(ここでは訪問介護計画)を作成するまでの、一連の流れを事例を用いて説明する所にある。

東京都の場合では、介護支援専門員の実務研修で利用している「リ・アセスメント支援シート」を用いて、居宅サービス計画(ケアプラン)を作成し、その後、サービス事業書が行うアセスメントツールを用いて訪問介護計画を示している。

ちなみに、かくいう、佐藤は、ただいま、長崎県で記録の書き方研修で熱く語っております。詳しくは、また別の機会に!


●長崎市の鎮西大社諏訪神社に参拝(大吉)●.jpg

●長崎市の鎮西大社諏訪神社に参拝(大吉)●




■研修で行ったこと
(1)訪問介護計画書の重要性(老計第10号を踏まえて)
(2)訪問介護計画書の作成手順
(3)各手順について/ICFをいかした情報把握(アセスメント生活課題の特定など)


研修は、グループ形式で行った。まずは自己紹介から。グループ内で、各自1分間の持ち時間内で、自分の所属と今年の抱負を語って頂いた。そして、場が和んだ頃に本題に入るのだ。


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●研修風景(その1)●



1.訪問介護計画書の重要性(老計第10号をふまえて)
ここでは、資料として、厚労省が出している「介護保険最新情報」「訪問介護におけるサービス行為ごと等の一部改正について(Vol.637)」(平成30年3月30日)を用いて説明した(一部引用抜粋)。

平成30年度介護報酬改定においては、訪問介護について、身体介護に重点を置いて、報酬を引き上げるとともに、生活機能向上連携加算の見直し、「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化、訪問回数の多い利用者への対応を行うことにより、自立支援・重度化防止に資する訪問介護を推進・評価することとなった。

そのため、ここでは身体介護における「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化を行うために、「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について(平成12 年3月17日老計第10号)」について、別紙のとおり見直しを行い、平成30年4月1日から適用するとしている。

そこで、改正後の「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」の趣旨及び内容が、訪問介護事業所のサービス提供責任者、居宅介護支援事業所の介護支援専門員等の関係者に周知されることが重要であるとしている。

この「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」、いわゆる『老計第10号』については、佐藤のブログや研修において、さんざん登場しているので、詳細は先の「介護保険最新情報」に譲るとして(皆さんも要確認を願いしまする)

改正前の「1−6 自立生活支援のための見守り的援助」(自立支援、ADL向上の観点から安全を確保しつつ、常時介助できる状態で行う見守り等)

改正後の「1−6 自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助」(自立支援、ADL・IADL・QOL向上の観点から安全を確保しつつ、常時介助できる状態で行う見守り等)となっている。

先のADL(Activity of daily life)(日常生活動作)のみならず、IADL(Instrumental activities of daily living)(手段的日常生活動作)、QOL(quality of life)生活の質の向上までが含まれていた。

これこそ、画期的なことなのだ。ただし、ここで言われている「自立生活支援」「重度化防止のための見守り的援助」を具体的にできないことには話にならないのは言うまでもない。

そんな、こんなで、ここでは「老計第10号」という区分があること、生活援助との違いについて説明した。

2.訪問介護計画書の作成手順
ここでは、財政制度等審議会財政制度分科会(2018年4月11日)に提出された資料を用いて説明した。

具体的には資料社会保障(p.66)「ケアマネジメントの質の向上と利用者負担について」の中で用いられている、「ケアマネジャーの業務の主な流れ」を引用して、介護支援専門員の業務とサービス提供責任者の業務を案内した。


【介護支援専門員(ケアマネジメント)のプロセス】
 @面接・面談(インテーク)
 Aアセスメント(課題抽出)
 Bケアプラン作成
 Cサービス調整
 Dサービス担当者会議
 Eモニタリング
 F給付管理業務
 G長期・短期目標の達成の評価
 H評価をふまえたケアプランの変更

ここで着目すべき点は、Cサービスの調整であろう。介護支援専門員のテキストでは、Cはサービス担当者会議になっているため、多くの介護支援専門員が、サービス担当者会議の席上で居宅サービス計画書(原案)を出しているからだ。

もちろん、佐藤は前々から、サービス担当者会議の前にはサービスの調整があり、サービス提供事業所が事前訪問を行い、利用者の「サービスの選択に資する援助」を行う必要があることを提唱しておりました。

ここに来てようやく、Cサービスの調整が明確化されたことは、画期的なことだと言えよう。さて、サービス提供責任者(介護過程の展開)のプロセス、ケアマネジメントのプロセスCからスタートである。


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●研修風景(その2)●



【Cサービスの調整】
 @サービスの問い合わせ(相談受付)
 Aサービスの申込みにおける調整(責務)
 B受託の可否を伝え、可能な場合には「居宅サービス計画書」を受け取る。
 C事前訪問(サービスの選択に資する援助・契約書・重要事項説明書・個人情報)を行う。
 D訪問介護計画書案作成(基本情報・アセスメント・間取り図)
 Eサービス担当者会議への準備・検討項目を把握する(生活機能分類を意識)
 Fサービス担当者会議へ参加する(居宅サービス計画書の承認・情報共有)
 G訪問介護員への説明
 H利用者への紹介(同行訪問)
 Iモニタリング(介護支援専門員へ実績報告)
 J給付管理(管理者) L居宅サービス計画更新を踏まえた、訪問介護計画書の更新
(→Dに戻る。)


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●研修風景(その3)●



3.ICFをいかした情報把握(アセスメント生活課題の特定など)
午後からは、具体的に事例をひもときながら解説を行った。ここで重要なことは、やはり生活機能分類(ICF)です。
なぜならば、国が居宅サービス事業所の果たす機能として、「心身機能維持・向上」「活動の維持・向上」「参加の促進」=「介護者の負担の軽減」であるとしているからだ。
躁であるならば、ケアプランはもちろん訪問介護計画書も、一定期間が経過した後で、上記の内容について評価「改善・維持・悪化」をしなけ
 K短期目標の達成の評価・居宅サービス計画書変更に対する支援
ればならない。

そこで、訪問介護計画書の具体的なサービス内容はケアプランにおいて提供されたサービスについて、「心身機能に対する具体的なサービス内容」「活動に対する具体的なサービス内容」「参加に対する具体的なサービス内容」「環境(家族や地域)に対する具体的なサービス内容」等が分類されて記載されている必要があるのだ。

まぁ、そうはいっても、各事業所では、すでに介護ソフトを利用して訪問介護計画書を作成しているので、なかなか変更することは難しいであろう。

ここに、須藤さん事例の訪問介護計画書の訪問介護の目標と具体的なサービス内容を紹介しておこう。

○心身機能に対する目標と具体的なサービス内容
目標:体重を意識しながらバランスの良い食事をとり、確実に服薬が出来るように支援します。

@あいさつ後、ヘルパー名を告げて、感染予防のための手洗いうがいを洗面所で行います(ユニットバス内)。
Aベッドサイドへ伺い、あいさつをして体調を覗います。連絡帳を確認して、他の支援者と情報を共有します。
B本日の食事内容を把握し、一緒に献立を考えます。

○活動に対する具体的なサービス内容
目標:トイレに間に合うようにお誘いし、移動時にはそばに付き添い、転ばないように支援します。

@これからする事を説明し、同意を得ます。作業に入る前には、トイレにお誘いします。
A作業をする時には、そばに付き添い転ばないように注意を喚起し、転ばないように見守ります。頑張る姿を励まし、できたことを共に喜び称賛します。

○参加に対する具体的なサービス内容
目標:一緒に掃除ができるように支援します。また、通所介護の献立などを参考に一緒に献立を考え調理します。

@床面にある品物を一緒に仕分けられるように支援します。
A冷蔵庫の食材をみながら、一緒に献立を考えます。
B献立が決まったら、折りたたみテーブルを出して、できる作業を提案します。
この時にもやり方については見本を示し、その都度説明を加えて行い協力動作に
感謝を伝え、労をねぎらいます。
C常に疲労の確認をしながら無理のない範囲でできるように支援します。

○環境に対する具体的なサービス内容
目標:他の支援者たちと情報を共有し、統一した支援を行います。

@本人にポストを開けることを説明して、ポスト中を確認します。ポストの中に入っていたものを持参し一緒に分別します。手続きが必要な書類については内容を説明し、手続きができるように支援します。
A生活の中で新たな困りごとがある場合には、関係機関に報告し、解決ができるように支援します。連絡帳にて情報を共有します。

最後の演習時間には、皆さんに具体的なサービス内容を書いていない用紙を渡して、自分だったらどのように書くのかチャレンジして頂いた。

演習時間は15分かけた。最初は何を書いて良いかわからないと嘆いた人々も、やがて時間経過と共にペンを走らせて、やがては白いスペースが文字で埋め尽くされていたのだ。中には佐藤の解答例を転記している方もいたが(笑)。まぁ、それでも良いのである。

そうやって書いているうちに自分なりの文章が浮かんで来ることもある。もちろん、佐藤は皆さんが演習をしている間には、各グループに入り、実際の悩みや困りごとを伺って、助言などもしていたのだが・・・。このかかわりの時間に「実は」が聞けて佐藤のためにもなるのだ。

さてさて、演習時間が終わった。佐藤は先ほど得た情報を皆さんと共有した。


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●研修風景(その4)●



【参加者から出された表現の一部抜粋】
@薬が正しく飲めているか、落薬がないかを確認します。
(飲み忘れだけではなく、薬を落としていないかを気遣うとは素敵。)
A移動する前には、移動する行程の安全確認を行います。
(これぞ、重度化予防には必要な援助ですよね。さすがである。)
B定期的に使用している歩行器のゴムの部分を点検して、劣化が認められるときには交換できるようにケアマネに伝えます。
(道具の点検を考えるなんてさすが現役素晴らしい。)


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●研修風景(その5)●



どうでしたか? 皆さん素晴らしいでしょう。佐藤が気づかない視点があるなぁと感心した。さてさて、これにて研修は終了である。

参加者どうし、たくさん情報交換もできたようでホッとしております。次回、現任研修IIでも会えるといいなぁ!(願望)

これからは雨の季節。在宅を訪問する皆さんにとっては大変な季節でもあります。どうぞ、ご自愛ください。暑くなってきて、けっこう危険です。皆さま、ご自愛ください。



(何度も行った、長崎市の国指定史跡・出島和蘭商館跡を久しぶりに見たら、なんと出島表門橋ができていた。この出島は、作ってほったらかしじゃない。萩市同様、古きを再現する事によって、街自体が進化しているのだな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 14:52| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月07日

奮闘記・第1054回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 葛飾区&江戸川区

訪問介護事業所連絡会研修

「自立支援のための見守り的援助」



またまた、皆さまお久しぶりです!

いやいや、今年は、の咲くのも散るのも、早いこと早いこと(笑)。

おととい、上野公園を通り抜けたところ、桜の樹の下(ポツンと八重桜は咲いておりましたが)で、罰ゲームのように座っていらっしゃる方々がおりました。そう、もはやすっかり青々とした桜の樹の下ですからねぇ・・・。それでもやりますか!という感じですが(大きなお世話です!はい)。

まぁ、例年この時期に満開の桜の樹の下で会社で宴会をして楽しんできたのでしょうね。でも、なかなか、自然は人間の思うようにはいかないもの。

中には「人生ゲーム」をやっている団体もありました。まさにこういうのも人生そのものです。楽しいときもたくさんありますからね! 仕方がないです。

さてさて、いよいよ訪問介護事業所の方々から研修のお誘いを頂きましたよ。佐藤の専門の原点は、こちら訪問介護なのです。今回は葛飾区江戸川区で行った同内容の研修会のツボです。

今回の介護報酬の改定での《訪問介護のポイント》は、なんといっても、「生活援助」とされている援助の中に、本来は「身体介護」である自立支援のための見守り的援助が含まれているという指摘があること、そこで見守り的援助を明確化するというのだ。

おお、それは素晴らしい! 佐藤が、平成17年に介護福祉士学会にて、動画を用いて発表した、ずばり、《勝浦さん事例:洗濯物を一緒に干すこと生活援助と身体介護》の内容が着目されたということになるのだ。

それならば、ここが訪問介護事業所の踏ん張りどころではないか! 

そのこともあり、今回は、葛飾訪問介護事業連絡会さんから、そういう法改正について、話してほしいということであった。すると、江戸川区訪問事業所連絡会さんからも、同様の話を!との連絡があったとのこと。

そこで年度末に開催の運びとなった。こういうことは、その組織の強みが伝わってくるよね。なんと、葛飾区は会場定員を上回り、江戸川区でも70名を超えての参加者であった。いや有り難いですねぇ。

佐藤は葛飾区でも、江戸川区でも、以前にサービス提供責任者向けの研修を担当させて頂いた。葛飾区の参加者は多くが顔見知りで、江戸川区は久しぶりであった。

今回の研修は、佐藤にしては珍しいスクール形式での講義となった。


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●亀有香取神社から始まる(笑)●


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●さすがは亀有のゲーセンです●



【研修で行ったこと】
(1)訪問介護の介護報酬改定のポイント
(2)自立支援のための見守り的援助を明確化する。

1.訪問介護の介護報酬改定のポイント
今回の訪問介護の介護報酬改定では、身体介護生活援助の2区分であった。今回はこの生活援助の報酬は、軒並みダウンである。

20分以上45分 未満が183単位➡181単位。
45分以上225単位➡223単位。

これに引き換え、身体介護では、

20分未満が165単位➡165単位変わらず。
20分以上30分未満は245単位➡248単位。
30分以上1時間未満388単位➡394単位。
1時間以上1時間30分未満564単位➡575単位。
以降30分ますごとに算定 80単位➡83単位。
生活援助加算67単位➡66単位。

これだけを見ても、もう「生活援助」に関しては、介護福祉士等の有資格者の仕事としては、考えていないことが明白だ。

その証拠に訪問介護事業所における、さらなる人材確保の必要性を踏まえ、介護福祉士は「身体介護」を中心に担うこととした。


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●葛飾区にて介護報酬改定について説明●


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●ヘルパーのしている援助とは何か●


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●葛飾区で解答例を配布する●



そして、「生活援助」中心型の援助は、人材の裾野を広げて、担い手の確保を行うとして新たな研修制度を設けるとしているのだ。そう簡単に拡がればいいが。裾野のほうがより狭くなると不安定な花瓶みたいになりかねないのだが・・・。

また、訪問介護事業所の指定基準の人員配置基準も、この研修を受けた人々が2.5人いれば良いというのだからなんともかんとも驚きである。まぁ、その0.5人!が2人になるか3人になるかだけでも、えらく違うことになるのだが・・・。

さらに、この「生活援助」を担当するのが、たとえ介護福祉士であっても報酬は変わらないとしている。それならば、ヘルパー2級制度をなぜ辞めてしまったのだろうか? 全く場当たり的なやり方。まさにお役所のすることはこんなことの繰り返しだ。

愚痴を言っていたら先へ進まないからこの辺で次へ移る。実はここからが本題なのだ。


●会場の江戸川区総合文化センターに入る●.jpg

●会場の江戸川区総合文化センターに入る●


●近くの新小岩香取神社にも顔を出す(笑)●.jpg

●近くの新小岩香取神社にも顔を出す(笑)●



2.自立支援のための見守り的援助を明確化する
これは、まさに、『老計第10号』の身体介護における「1一6 自立支援のための見守り的援助」の明確化である。

(『老計第10号』って何?という方は、ここでまた説明すると先に進まないので、ネットでまず検索してみてくだされ。)

訪問介護計画の中で、いかに訪問介護員が自立支援をしているかを明確にするためには、訪問介護員自身が、自分している「どの部分」が利用者の自立支援にあたるかを理解している必要があるだろう。


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●江戸川区での研修は久しぶり●


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●江戸川区は会長さんのあいさつでスタート●



そこで佐藤は参加者に問いかけた。

「皆さんのしている自立支援とは何か?」と。

すると呪文のような、あの言葉が聞こえてくるのだ・・・。

「利用者のできるところは、利用者にして頂き、できないところを支援する」と。

そうそう、まぁ確かにそうなんだけど、これではヘルパーのしている援助がわからないでしょう? もし、わかるんなら、ここまで訪問介護がジリ貧にならないわけだから。

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●皆さんのまなざしが痛いぜ●



実は、この言葉通りに捉えると、利用者は1人でできるところをやり、ヘルパーは、本人のできない部分のみを黙々としているかのように思われるだろう。

えっ! そうじゃないのかって?

ハハハ。ヘルパーは、実は、利用者さんのそばに付き添っているときに、ただ、ボーっと付いているだけではなく(いや、そういうのもいるけど)、実は、東で、利用者さんが行っている動作を見れば、していることを「すごいね!」と褒め称える。

また、西で、できそうなことにチャレンジしている利用者さんの姿を見れば、「もう少しですよ! 頑張りましょう」などと励ましている。

そう、東へ西へと、頑張ている姿にエールを送ったり、また、協力動作があれば、感謝して、労をねぎらっているのだ。

それでも、やはりできないことはある。

それを十分踏まえた上で、本人ができないところを本人に「どのようにしたら良いか?」を伺い、そばにいて頂きながら、「これで良いですか?」と本人の意向を伺いながら、本人が「自分でしたような気持ちになれる」支援をしているのだ。

これは、真っ当なヘルパーとしたら、ごく当たり前の行為であろう。これらの関わりが利用者さんの意欲を向上させて、やる気につなげているのだ。そう、人は誰かに認めてもらったときにさらなる生きがいを感じるものなのだ。


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●生活援助、それとも身体介護か●



一方、「身体介護」の報酬は、わずかだが上がっていた。であるならば、現在「生活援助」で提供している援助に「身体介護」が含まれているかいないかを検証することが必要なはずだ。一緒くたにして「生活援助」ではおかしい。

すると、みなさんは大きくうなずかれている。さてここで演習である。

自立支援のための見守り的援助を「掃除」で文字化してみましょうと、皆さんに考えて頂いたが、江戸川区では時間の関係でそこまでは進められなかったが・・・。

最後に、佐藤が解答例を示して解説した。

例えば、利用者さんに「どこからするか?」と聞くという行為は、利用者さんに、これからすることを説明して、本人の意向を把握して手順を把握する。もくもくと作業を進めるのではなく、掃除機をかけることを伝え断りを入れて窓を開ける、とか。

利用者さんにそばにいて頂き、自分の希望を伝えて、指示を出して頂く、とか。もちろん利用者さんに、協力動作を求めたら感謝を伝えることも明記しておきましょうね。


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●解答例を読み上げ解説する●



参加者からは、「ふう。これで身体介護になるというわけね!」とやり方を理解され、安堵の声が聞こえてきた。そう。ヘルパーのしていることは、本来、奥が深いのだ。だからこそ、そこまで見える化をしないといけない。

以上で、熱い研修会の報告を終えたい。

さてさて、皆さんから新たな年度が始まりましたねぇ。過去ばかりどうこう言っても、仕方がありません。それはそれ、これから前を向いてはりきりましょう。皆さま、ご自愛ください!



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●夜間くら寿司風景(笑)●


(どっかの大統領が不倫の口止め料に約1400万円を支払ったのも、某ポルノ女優が受け取ったのを、某大統領がその支払いを知らなかったというのもわかる。真偽はともかく、彼の人格に最高権力者としての品格はゼロである。まさに「永久のゼロ」って感じだな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 00:16| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月24日

奮闘記・第1052回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都町田市

町田市高齢者支援センター 主催
町田市ケアマネジャー連絡会 共催

町田市ケアマネジャー スキルアップセミナー
「事例を通して、自分のケアプランと比べてみよう!」


皆さま、まったくをもって、お久しぶりです。お元気でしたか?

さて、いよいよ3月も終盤に突入し、桜の花も咲き、なんとなく鼻もむずむずし、春本番となりましたねぇ~、東京でも、まーだ雪なんかも降ったりしてますけど。

しかし、介護業界の春はなかなか厳しい。介護報酬改正、単価改正、人材不足などなど・・・。まぁ多くが自ら「ほったらかして」きた案件ですから、仕方がないのかもしれませんが。

介護業界も、多人数を誇るときに、某医師会や某看護協会のように団結をもって、政治的な動きをしておけばねぇ・・・。むしろ、他の職能団体の言いなりでしたし。

挙句の果ては、あの、忖度政府に対して、「お上(かみ)のやることに間違いはない」的で理解不能な信頼感を持ってきたこと、業界内でお互いに足を引っ張り合ったことなどが、今日の介護業界の惨状を招いただけですもの。でも、最近大人しくなりましたね、足を引っ張り合っていた方々は。

まぁ、お上としても、今頃、あれは、ソレ、実は、身体介護でして・・・と言われても、元々聴く気もないわけだから、効果のほどは期待できませんが、それでも言わないよりもマシである。何事も(たいてい)遅過ぎるということはないのですよ、ええ。

そういえば、介護支援専門員の報酬が上がったとか! それはそれは良かった。おめでとうございます!

国は、今まで介護支援専門員の「できていないこと」ばかりを指摘し、「できていること」は、当たり前として、褒めることなどなかったですからねぇ(本来《プロの扱い》とはそういうものなのですが・・・)。その割に現場には難癖ばかりつけてきました。

その一方では、その人らしくとかいう、抽象的で、耳ざわりだけはなんとなくいい、あやかしの言葉でやらせてきたのに、急に「適正なケアプランの作成しろ!」「保険者のケアプランチェック機能を強化するぞ!」「政府は一切関知しないぞ!(ってこれはさすがに言わないが・・・)」では、介護支援専門員の皆さまもそうそう簡単に喜べますまいて。

真面目にしてるケアマネほど大変である。うん? 真面目でないケアマネは大変ではないのかって? そりゃ大変でしょうが、身から出たさびでしょうし。すでに自分のするべきことを見失っていて、何が大変なのかもわかっていないでしょう。

むしろ、そんなのに担当されて来た、利用者さんやご家族、連携してきた他事業所の方々のほうが大変ですよ、そりゃ。だから大変だ!と言っているのは優秀な証拠(?)でもある。

そんなおり、ケアプランチェック強化の話が出てきた昨年のこと。佐藤は町田市の地域包括支援センターの方からメールを頂いた。地域包括支援センターとは、地域で働く介護支援専門員の相談役およびケアプランの作成方法についての助言を行っている(はず)のだ。

しかし、介護支援専門員が作成しているプランが、みんなバラバラで統一性に欠け、基準がなければ、何が正しくて正しくないのか判断がつきにくい。そこで、私が推奨しているところのICFの視点を用いたケアプランの作成法についてのレクチャーの依頼を受けたのだ。

なんと、担当者さんは、当・対人援助スキルアップ研究所のホームページの記事「介護支援専門員の仕事塾」を読んで頂いたそうで、ぜひとのことで今回の研修になった。

この間、様々なやり取りを行い、内容をつめにつめた。その結果、佐藤が事例を提供して参加者がその事例をもとに、リ・アセスメント支援シートの「介護支援専門員の意見」の項を考えてくるということとした。

この研修は、本来、今年の1月22日に開催をする予定であった。その日の東京は大雪。日程を延期しての開催となったのだ。皆さんも、日程が空きすぎて自分がどのように考えたのか記憶が薄れていた(笑)。


■研修で行ったこと
(1)「保険者と介護支援専門員が共に行うケアマネジメントの質の向上ガイドライン」の策定背景。
(2)インプットとアウトプットの関係性。
(3)アウトプットにICFの視点を用いるという手法について。

今回は、参加者を地域包括支援センターのメンバーと、町田市で働く主任介護支援専門員にしぼって行うこととした。なんせ、今改正において、居宅介護支援事業所の管理者は「主任介護支援専門員」と定められた(3年間猶予期間有り)。すべての主任介護支援専門員が同じ方向を向かないことには、いかんともしがたいからねぇ。



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●早くから研修会場の駐車場入り●


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●開場前の静けさ●



1.「保険者と介護支援専門員が共に行うケアマネジメントの質の向上ガイドライン」の策定背景
佐藤は、パワーポイントと資料をもとに、なぜ、リ・アセスメント支援シートが誕生したのか、その作成背景について説明した。

そもそもの発端は、平成23年度に「介護支援専門員の資質向上と今後のあり方に関する検討会」において、現場で働く介護支援専門員を対象に多くのケアプラン提出について協力を求め、提出されたケアプランの傾向性について調査検討が行われたことからはじまっている(この検討会がはじまったのは現状把握が目的・その結果を今後の研修制度に役立たせようというもの)。

そして、平成25年に「介護支援専門員資質向上と今後のあり方に関する検討会」の中間報告がなされたのだ。

その結果、

(1)「適切なアセスメント(課題把握)が必ずしも十分でない」
(2)「サービス担当者会議における多職種協働が十分に機能していない」
(3)「ケアマネジメントにおけるモニタリング、評価が必ずしも十分ではない」

といった課題が指摘された(個人的には(4)「この検討会のメンバーが適切ではない」が抜けてるのではないと思うが)

このため、国は、「課題整理総括表」「評価表」という新たな帳票を作成し、研修現場に導入。介護支援専門員に使うことを推奨した。

しかし、この時点で日本介護支援専門員協会や地域で介護支援専門員が設立している協議会などから「現場の介護支援専門員にこれ以上負担をかけないでほしい」という要望などから厚労省も1度はトーンを下げたのだが・・・。

まぁ、何かを「より厳しくする」ときは、たいがい、書類の多寡でやろうというのは、他人ごとで、官僚的な浅墓な考えであるのは、歴史が証明していることとは思うのだが、それで成功した例があれば、どーか示して頂きたい。

さて、その一方、東京都では(国を出し抜くためであろう)「保険者によるケアプランチェック機能を強化する」のための委員会を発足し、「保険者と介護支援専門員がともに行うケアマネジメントの質の向上ガイドライン」出した。

自らのメンツや利益を守るためなら、他府県とのバランスなどは知ったことではない、とでもいわんばかりの所業である(のちのち、各市区町村から《意外な抵抗》に遭うのだが・・・)。

もちろん、これは先の「課題整理総括表」と主旨は違う。しかし、厚労省(いちおう国の機関)としてみれば、「課題整理総括表」があるんだから、こちらを使用して欲しい(いや使用しろ!だろうが)と考えるのは当たり前の事であろう。いちおう、国の機関が作ったのだから。

そこで、急遽「リ・アセスメント支援シート」が出た3か月後の6月、「介護保険最新情報 vol.379」において「課題整理総括表・評価表の活用の手引き」を出した。もはや、大東亜戦争末期の陸軍と海軍なみの仲の悪さといえる。何? 知らない? 歴史から学ばないと、無駄な戦争に巻き込まれますよ、そのうち。

ともかく、佐藤は、この「課題整理総括表」と「リ・アセスメント支援シート」のどちらを使用するにしても、1人の利用者に対して作成される「ケアプラン」が違うものができるのはおかしいと考えた。

(まぁ、元々、作成の基準があいまいだから、プランなんて、どうとでも作れてしまうのではあるが、それじゃ点検なんて無意味だとなってしまう。)

しかし、佐藤もそこは自分が推奨している「課題をICFの視点をもちいた抽出法」で行えば、両者に大きな違いがないことが経験上わかっているのだ。

この方法は平成18年には介護予防のプランニングのときには「介護予防のケアプラン」の帳票にすでに登場したているのであるが。

さてさて、話が思い切りそれたので戻そう。



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●研修スタート●


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●資料をもとに案内する●



2.インプットとアウトプットの関係性
国は、介護保険制度がスタートするときに、介護支援専門員の偏った判断による情報収集は良くないとし、「課題分析標準項目」を整備して、アセスメント項目を示した。

それを受けて、各都道府県は介護支援専門員実務者研修を開始したのではあるが、そもそも介護業界は当初から(今にいたるまで)、人材も制度もやり方も他業界の寄せ集め(オリジナルを作ればでたらめに近いし)。

そんな世界の住人に「課題分析」というややこしい概念は、指導する人々ですら、それこそ難題であったであろうと思う。

その結果、無理に絞り出した課題の概念こそ、

「その人らしい生活をはばむもの」=「その人らしい生活を阻んでいる課題を抽出すること」

というような考えが主流になってしまった(その時点で、皆、もう考える気がなかったのかも知れない)。

まぁ、一見(一聴?)「その人らしく」と言えば、聞こえは良いかもしれないが、作成する方は大変である。なんせ、正解はその人の中にあるわけだが、われわれはどうやっても「他者の頭の中の住人」にはなれないのだから。

さてさて、そのような中で世界は大きく変化していった。

それは、平成13(2001)年5月、世界保健機関(WHO)総会において採択されたICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)が、人間の生活機能と障害の分類法として、採択されたのだ。

これを真に受けて、日本でも、厚生労働省が、平成14(2002)年に、ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)「生活機能・障害・健康の国際分類(国際生活機能分類)」の日本語版を作成し、ICFの日本語訳である「国際生活機能分類−国際障害分類改訂版−」をホームページに掲載した。

(ちなみに「改訂版」は「改定版」の間違いであろうがこれを見ても本気度がわかろうというもの。)

その中で、今後のICFの活用場面としては、「障害や疾病を持った人やその家族、保健・医療・福祉等の幅広い分野の従事者が、このICFを用いることにより、障害や疾病の状態についての共通理解を持つことができる。様々な障害者に向けたサービスを提供する施設や機関などで行われるサービスの計画や評価、記録などのために実際的な手段を提供することができる」としている。

これをいちおう、しぶしぶ受けて、介護支援専門員のテキストにもICFは登場してきたのだが、案内程度にとどまっており、それを効果的に活用する所までにはいたってはいない。

当たり前である。

この時点の指導者層が、急に入って来た《新しいやり方》を熟知しているはずがない。それどころか普及への「抵抗勢力」になる可能性すらある(実際そうなった)。

本来は、政府としては、それらの指導層もパスさせずに「教育する」か、指導者層を「挿げ替える」しか方法はなかったのだ。でもやらなかったから、結局10年くらい無駄になった。

この間、佐藤は介護支援専門員の実務研修を長期間担い、参加者から課題提出を受けて赤ペンチェックを重ね、多くの現場データを見ることができた。

その中から、アウトプット=課題抽出方法をICFの視点を用いることにより、平準的なプランができることを確信するにいたった。

その後、平成26年には、平成27年度の介護報酬改正に向けた議論が行われ、社会保障審議会に出された資料には「居宅サービスに求められる機能」として、心身機能の維持向上・活動の維持向上・参加の促進+生活援助=家族負担の軽減という図が出された。

この図を見たとき、佐藤は自分の考えは(おおむね)間違っていなかったと確信できた。

なぜならば、居宅サービス事業所が上記の内容を果たすためには、ケアプランの課題に「心身機能の課題」「活動の課題」「参加の課題」「環境(家族や地域)の課題」がなければ、求められているような評価など、とうていできないからである。



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●お互いの成果物を語り合う●


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●直接話をする●



3.アウトプットにICFの視点を用いるという手法について
佐藤は、資料をもとに皆さんに熱く語りかけた。そして、参加された方々が大きく頷かれ目に輝きがあふれるように思えた(まぼろし?)。

さて、現実に戻ろう(笑)。

では、今回皆さまに課題として出した「リ・アセスメント支援シート」であるが、項目としてまとめたものに「心身機能・活動・参加・環境」という4つの課題はあるか?

そのために、介護支援専門員(専門職の意見欄)はこれらを意識して記入されているか?

としてグループで情報を共有して頂いた。この間、佐藤も会場を巡り、皆さんの感想及び直接的な疑問をうかがってまわった。

すると、リ・アセスメント支援シートのどの部分が、ICFの視点の「どの部分」にあてはまるのかが、イマイチわからないということが判明した。

そこで、最後にその部分を解説した。そんなこともあろうかと、基本資料の後方に参考資料として、「リ・アセスメント支援シートの各項目と関連領域の目安」として、各項目をICFのどこに分類するか、その重要度を考えるときの目安としましょう、としておいたのだ(参加された方はその部分を参照)。


※参加されなかった方は、後日掲載予定の佐藤のもう1つのブログ、「寺子屋の休み時間」を参照ください。


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●役所の担当者さんも見守る●


●解答例を見つめる●.jpg

●解答例を見つめる●


●事務局からの閉会の挨拶●.jpg

●事務局からの閉会の挨拶●



そうして最後は、佐藤が作成した解答例を用いて解説した。ちなみに、どこの研修へ行っても、これだけ内容の濃い事例はそうはありませんよ(自画自賛?)。

なんせ、アセスメントから「居宅サービス計画書(1)(2)(3)」と、その計画に連動した「訪問介護計画書」および「評価表」までついているのですから!

でも、ちとボリュームがありすぎたかも(笑)。まぁ、ないより良いでしょう・・・。

18:30から20:30という限られた時間ではあったが、参加された方々は多くのヒントを得た様子であった。

どうか、ICFを毛嫌いせず、そろりそろりと歩みよって見てみて下さい。もう言い古したが、すでに介護支援専門員の中には平成生まれの方も出てきた。先輩である主任介護支援専門員として、適度なプライドをもち、後輩の指導にあたって下さいませ。いいですか、適度でお願いしますよ(笑)。

ではでは、皆さまご自愛ください。


(奈良県と国土交通省が、世界遺産の奈良・平城宮跡に「平城宮跡歴史公園」をオープンし、朱雀門ひろばや、遣唐使船を公開(復元)。いや素晴らしい。福岡や佐賀などにも作ってほしいな!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 21:14| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月20日

奮闘記・第1051回 研修会のツボ/群馬県

●2018年● 群馬県前橋市

群馬県 障害政策課

平成29年度サービス提供責任者現任研修


寒い日が続きますねぇ。ふう、今回のブログは、先だって開催された、群馬県障害政策課さんでの研修会のお話。

群馬県障害政策課さんでは、毎年訪問介護事業所で働くサービス提供責任者に向けて研修会を開催している。今年は介護保険制度や、医療保険制度など、法改正の年であるため、佐藤も改正内容も加味した研修ができるように資料を用意した。

今回の研修は、2日間にかけて行われ、会場は最近定番となった、県庁のぐんま男女共同参画センター(愛称「とらいあんぐるん」)で行った。

●会場入りする佐藤●.jpg

●会場入りする佐藤●



佐藤は、前日から群馬県へ入り、群馬の神々様に新年の挨拶を済ませてきた。それはそれでまた、見聞録として、別の機会(汗)になんとなく上げるとして、今回はまず研修会のご報告である。

今回も、なんとなく連れてきた、所員の「ひゃ〜参謀」と研修会場に向かった。我々は、素晴らしき高崎にある定宿を飛び出し、朝食を済ませると、上野国総社神社に参拝した。

二年前、激しい節分祭に参加したことを思い出しつつ、参拝したが、おみくじは小吉であった(笑)。

会場では、新担当者の能登さんと名刺交換。能登さんには新年度早々、研修設定のためにメールのやりとりをさせて頂き、大変お世話になっていた。

聞くところによると、群馬県障害政策課さんでは、新メンバーには障害者施設での実習を体験して頂くらしい。群馬県は教育熱心であるから、そのうち自衛隊の特殊部隊でも体験入隊をやるかもしれない(無いだろ)。

能登さんも、研修に励み、最後の方では利用者との関わりを楽しまれたとか。その話を上官、いや上司の野中さんも笑みを浮かべて聞かれていた。

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●資料の確認と進め方を考え中●



■研修で行ったこと
【1日目】
 障害者総合支援法について。講義・演習
(1)総合支援法(改正を見据えて)。
(2)相談支援員が行うこと。
(3)サービス提供責任者が行うこと。
   指定基準で求められていること。
(4)居宅介護計画(訪問介護計画)の作成演習。
 @アセスメント手法(ICFの考え方)
 A居宅介護計画(演習・持参事例で考える)
 Bケア手順について。
 Cモニタリングについて
 Dサービス担当者会議への参加。

【2日目】
(1)情報共有から居宅介護支援を事例検討で深める。
   事例検討:1事例35分かけてグループ内で全員が行う。
(2)居宅介護計画の作成演習。
   1事例を選抜し、グループ内でICFの視点をもとに作成。
(3)発表・質疑応答。
(4)閉校式・講評。

さて、はじめは自己紹介から。佐藤の研修はグループワークが中心である。だから、1人ひとり、1分間スピーチを行って頂くのだ。実はこれ、話す人より聞く人々の態度が重要になってくる。

同じ1分間を話すにしても、聞く人の態度や行動によって、人はその時間が非常に長く感じたり、話し気が失せたり、ノリノリで短く感じたりするものだ。

つまり、聞く人が、話す人(話している人)に、興味を持って、聞く姿勢(視線を合わせる、うなずく等)を示せば、話しているも聞かれていることを実感できて、気持ちよく話せるのだ。

逆に、聞く人が、自分が話している内容であるにせよ、書くことに集中して、下を向いてばかりいると、話す人もどう続ければ良いのか思い浮かばなくなり、話せなくなるのだ。

佐藤は「ブタさん」のストップウオッチwwwを片手に、聞く人々に協力を求めつつ、タイムを管理していった。もちろん途中から、少しずつタイムを伸ばしていったのは言うまでもない(笑)。


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●他者の話に耳を傾ける●



なんせ、人は自己開示が進むにつれ、グループメンバー同士で心が開かれ、同じ1分が短く感じるようになるのである。佐藤は、こうして、会場が「あたたまった」所で研修をスタートさせた。

午前中は資料を使って、障害者総合支援法の概論から講義を行った。なんせ、参加者はサービス提供責任者になってそれほど経っていないようで、まだ、わからないこともわからないという状態である(笑)。

佐藤は、障害者福祉の歴史をひもときながら説明し、皆さんに障害者サービスについての理解をふかめて頂いた。

●お弁当を頂く●.jpg

●お弁当を頂く●


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●控室の窓から利根川の見える風景●



昼食後、午後から介護報酬改定について資料を用いて説明。今回の改定の中で佐藤が1番伝えたかったのは「自立生活支援のための見守り的援助の明確化」であった。

これは平成12年にとっくに出ている、老計第10号「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等」に関することである。

社会保障審議会の資料では、「訪問介護の自立支援の機能を高める観点から、身体介護と生活援助の内容を規定している通知(老計第10号 訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について)身体介護として行われる「自立生活支援のための見守り的援助」を明確化する。」としているのだ。

そこでまた、佐藤は参加者に老計第10号を知っているかをたずねてみた。すると、聞いたことはあるけどわからない、知らないという方がほとんどであった。

そうなんですよ。この通知(老計第10号)の内容を、現役のサービス提供責任者や、介護支援専門員が知らないんだから、サービス内容が生活援助に偏るのも無理ないことなのかもしれない。

そうは言っても、家事代行は生活援助でとして請求でき、自立生活支援のための見守り的援助は身体介護介で請求を行うことができるのだ。

介護報酬では下記のように差が出てしまう(一部のみ掲載)。

(新単価)
生活援助中心45分以上        225単位 → 223単位へ。
身体介護中心型30分以上1時間未満   388単位 → 394単位へ。

この差って、かなり大きいのではないでしょうかね。そこで、具体的な事例を取り上げながら、「自立支援のための見守り的援助」を文字化することにチャレンジして頂いた。

皆さんは、自分達のしていることを言葉で伝えるのはできるけれど、文章にするのって難しいとつぶやきつつ、各自が張り切って文章化することができた。

その後はグループワーク。各自が考えた内容をグループで共有する。もちろん、このときには脱線がつきもの。お互いに現時点でしているサービスをふり返りながら、自分たちが生活援助でしていることの多くに身体介護が含まれていることを再認識されていた。

まぁ、今回の法改正では、介護支援専門員もいろいろと考慮して頂けるだろうと思うし、第一利用者にも説明がしやすくなるのではないかと思われる。もちろん、説明するのは、皆さん、サービス提供責任者の役割なのだ。張り切ってほしい。


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●自立支援のための見守り的援助とは●



夜は、県庁近くの馴染みのピッザの店、ラ・ピッツェリアである。店前の広い駐車場に車を置いて、入り口に行く・・・、あれ? 本来であれば、ここにブリキのロボット君が立っていて、「いらっしゃい!」と出迎えてくれるのだが・・・。


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●ブリキのロボット君は?●



今回はその姿が見えないのだ。トイレ休憩? 引退? 「ひゃ〜参謀」がトイレをのぞきに行ったがいなかった(そこにいたらいたで恐いが)。さて、どこにいるのかが気になった。

それはそうと、こちらでは、コース料理を注文すれば、前菜からドルチェまで頂ける。我々は、パスタとピッザをシェアし、両方の味を楽しんだ。


●ぐんまちゃんファミリーと夕食●.jpg

●ぐんまちゃんファミリーと夕食●



会計時に、店のお姉さんに気がかりなことをズバリたずねてみた。

「あの〜、店頭のロボット君は何処へ行かれました?」

すると、今は病気静養中(部品を直す必要がある)とのこと。

「トイレにいるかと思って見たんだけど、いませんでした」

「ハハハ、・・・そうですか。やはり、(ロボット君が)いた方が良いでしょうかね?」

と聞かれたので、「もちろん!」と笑顔で答えたのは言うまでもない。ロボット君の早い回復をご祈念しております。はい!!

さて、2日目は、とうとう、総社神社大吉を得た。


●総社神社で大吉!●.jpg

●総社神社で大吉!●


●群馬県庁を仰ぎ見る●.jpg

●群馬県庁を仰ぎ見る●



佐藤は、その勢いで研修に突入。各自が持ち寄った事例を発表し、お互いのしていることを語り合って頂いた。事例検討は。1人35分かけて行うのだ。

 @発表する。
 A質問する。(質問はため込む。)
 Bある程度ため込めたら、回答する。
 C気づきや助言を語り合う。

佐藤は、事例検討をしているグループに入り込み、1つひとつの事例検討の内容に助言をしていった。中には、それって、問題では?と思えるようなケースもあったが、そこはほら、事例ですから・・・。

我々は一場面だけを見て、聞いて、「それは良くない!」とは一概に決めつけることはできないのだ。むかし、厚労省主催でやった、厚労省が依頼した、事例発表なんかそのままアウトの事例でしたから(笑)。


●事例検討に入り込む●.jpg

●事例検討に入り込む●


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●みんなのしていることは素晴らしい●



佐藤は、常々こうした事例検討を通して、本当に現場の訪問介護員さんの技術のすばらしさに頭が下がる思いである。

特に障害者の方々は、人生の中で築いてきた「その人なりのやり方」がある(保護者や関係者が育んできたのだ)。

その中でどうしても無理な方法をなされている方もいる。でも、そのような場面であっても、訪問介護員は専門家であるから、そのやり方を受容しつつ、その時々に助言し、現時点に合った介護方法を伝えているのだ。

また、中には、痰の吸引などの医療的行為が必要な方の支援を行っている方もいて、参加者同士が勉強になったという場面もあった。

最後は、各グループから1事例を選択して頂き、ICFの視点を用いて、訪問介護計画書を作成して頂いた。


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●グループ発表ができた●



先ほどまで討論をしてきた仲間である。最後になっても語り合いは続き、その結果、計画完成には最後までは到達できなかったが、作成過程において、いろいろな気づきを得ることができたと思われた。

特に、利用者の活動(日常生活動作)を維持・向上するための支援や、参加(役割の提供・自立支援)を維持・向上するための支援について。

側に付き添い転ばないように注意を喚起して、転ぶことがないように見守る移動への支援や、本人のしていることや、できそうなことについて協力動作(役割の提供)を求め、協力動作がみられたら感謝を伝えるなどなど。

訪問介護がしている、いわゆる「声かけ・見守り」を文章化できるようになっていた

いやあ、これには感激した。佐藤の励みにもなりましたよ。最後は、群馬県知事からの修了書の授与(佐藤毎回代行)があり、今回の研修は終了した。


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●修了書授与式●



さてさて、サービス提供責任者は、訪問介護の仕事をしつつ、介護計画作成や、モニタリング、サービス担当者会議への参加、ヘルパーさん育成などなど、することがてんこ盛りだと思います。どうぞ、つぶれそうになる前に、今回のグループメンバーも、皆さん同じように張り切っているんだと、仲間の顔を思い出してくださいませ。

きっと、笑顔がこぼれてくると思います。仲間とはそういうもの、言い方は悪いかもしれませんが、「戦友」なのです。とはいえ、1人ひとりの健康が第一、どうか身体を大事にしてください。

こうして、佐藤は、研修後、名残惜しい群馬県を出ると、毎回、埼玉県の寄居 星の王子さまPA(上り)に立ち寄り、新製品がないかどうかを調べつつ、ここも行きつけのレストラン、ル・プチ・プランスで夕食を摂って帰路につくのであった。いや~、寒いです。皆さま、くれくれもご自愛ください!



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●寄居 星の王子さまPAのル・プチ・プランスにて●


(記者に「殺すぞ」の西宮市長辞職だそうな。公人だからしかたがないが、まぁなんとなく言いたくなる気持ちもわかるけどな。そうそう、小平奈緒選手おめでとう。凄すぎ!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 00:00| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月08日

奮闘記・第1047回 研修会のツボ/福岡県

●2017年● 福岡県福岡市

福岡市介護保険事業者協議会

平成29年度 在宅サービス部会 研修会
「在宅で困った時の対処法」



皆さまお久しぶりです。お元気でしょうか? 佐藤は、ただいま千葉県にてICF関連の研修中です。今回のブログは、先に福岡県で行いました研修会のツボです。


【在宅における高齢者の処遇困難と感じる事例】
(1)訪問介護員だって人間よ 〜自分を大事にして他者を援助する〜
(2)事例検討:事例を通して訪問介護の役割を共有する

この研修は、佐藤のホームページからの依頼であった。相談内容は、介護保険制度の中で訪問介護員が利用者から、サービス内容にない援助を依頼されたり、あれこれ無理難題を言われたり、自分でできることもヘルパーだからやってなどと言われて、ほとほと疲れている。そこで皆さんに元気を出してもらえる、そんな研修をして欲しいという話でした。

日程調整を行い、この時期の開催となった。研修が近づいてき、再び事務局と打ち合わせ。すると、佐藤のブログで過去にアップしている内容と同じような内容の研修をして欲しいとのこと。このような具体的な依頼はありがたい。

結果、今回の2つにテーマとなったというわけである。もちろん、事例検討を行うには誰かの協力を得る必要がある。事務局が、主催者と相談して発表者を決めて、事例発表者の協力を得て、事例を提出して頂いた。佐藤なりの解決策を導き出し、研修に備えた。

この事例のやりとりをしていると、担当(吾郷さん)から、参加者の多くが介護支援専門員だという情報が入ったが、まぁ、それも良いかな。

この日佐藤は早朝(4:30)に、故障者リスト入りの「ひゃ〜参謀」を車で連れ去り、羽田空港に無事に到着。第1便にて福岡空港に降り立った。レンタカーを借り、福岡のご神仏に挨拶をしての会場入りした。


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●筥崎宮から参拝!●


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●研修会場はこちら!●


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●会長さんの挨拶で始まる●



会場では、事務局の吾郷さんを始め、皆さんが暖かく迎えてくださった。また、主催者である福岡市介護保険事業者協議会会長江原さん、事例提供者の方と名刺を交換をさせて頂いた。

江原さんは、佐藤の住む地域にもちょくちょく来られているようで、名刺をみて、しばし地元の話題で盛り上がった。いや〜、偶然とは言え、世間は狭いですなぁ。さて、すでに会場には、20名の方がグループに分かれて着席していた。

■研修で行ったこと
(1)訪問介護員だって人間よ〜自分を大事にして他者を援助する〜
自己理解・他者理解エゴグラムとストローク表を作成して自分を深く理解する。
他者と語り合い他者から見える自分を理解する。
(2)事例検討:認知症高齢者家族会介護者の負担を軽減するために
ヘルパーの支援が入れないケース。

研修は2部構成である。はじめは交流分析(自己理解・他者理解)からスタート。

(1)訪問介護員だって人間よ 〜自分を大事にして他者を援助する〜
まずは各グループ内での自己紹介から。1分間スピーチである。自分の名前とともに、今年1年で、1番印象に残っていることをかたって頂いた。また、各グループ内で話した方から指名制で順番に語る。順番が進むに連れて各グループと穏やかな空気に包まれていきました。さすが在宅を支援している人たコミュニケーションがうまい。

《エゴグラムとストローク表の作成》
本来はエゴグラムストロークは別々にグラフを作るのだが今日はタイトなスケジュールなので、2つの心理テストを一気に仕上げて解説した。そして、自分らしさとはいつ育んできたものなのか?ということを交流分析の解説を元に説明を行った。

実は自分らしさとは、自分の親あるいは親に代わる誰かから愛され、慈しまれて行く中から育まれてくるものなのだ。だから、利用者のその人らしさを引き出すためには、その方の生まれた場所や、その方のお父さんの職業やお母さんとの関わりが重要になってくるのだ。だから、生活歴はその人らしさを知るために重要なことなのだ。これはICFの個人因子の部分である。

また、他者とどのようなかかわり方をするかは、ストローク表に現れてくる。他者と積極的に関わる傾向があるのか。はたまた、自分が今いる環境の中での居心地ぐあいはどうか。さらに、自分が自分自身の存在をどのくらい自分で大事に捉えているかどうか。他者に対しては、効果的にストローク(かかわり方)をしているかどうかなどなど、その傾向がグラフになって現れるのである。

結果、なんと、参加者の多くが、自分自身の存在価値を、ディスカウント(値引き)していることがわかった(笑)。


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●見慣れないものに動揺する(笑)●



まぁ、これは仕方が無いのかもしれない。なぜならば、誰でも、幼い頃から少なからずディスカウントを受けてきているのだから仕方が無いのかも知れない。親はしつけのつもりでしていることが、幼い子供にとっては素直に受け取ることは出来ず、自分は怒られてばかりいるダメな子として受け取ってしまう。そうなると、自分にマル(〇)をつけれらず、ついついダメな自分、すなわちバツ(×)な自分だと思いこんでしまうというわけ。

そこでだ、もう我々は、成人して1人の大人として生活ができているのだから、そろそろ親から頂いたダメだと思い込んでいる自分を捨てて、自分が自分にOKを出す必要があるのではないかとチカラ強く解説した。解説はやや消化不良気味になったかもしれないが、資料を広げて自分なりの分析もしてみてくだされ。


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●2人で語り合う●


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●個別に寄り添う佐藤●



(2)事例検討
ここからは事例提供者の某さんの事例をみんなで検討した。

@発表
A質問を溜め込む
B質問に答える
C追いかけ質問を受け付ける
D質問に答える
E共有・助言
F左様からの講評(事例の修正プランの提示)

今回はあえて、利用者が認知症で、被害妄想があり、家族も援助者も困っているという事例とした。認知症高齢者の援助は、それはまぁ難しい。もちろん、病気があるから、病気ではない方と比べて本人が忖度(笑)出来ないからである。

援助者は利用者に必要な援助を行う前には、必ずこれからすることを説明し、本人の同意を得て援助を行っている。ヘルパーは必要な援助をしつつ、その時々の状況でアセスメントを行い、のうちに手順を変えたりもする。もちろん、この時には利用者の協力動作が必要となるのは言うまでもない。


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●事例検討開始●



それが認知症高齢者の場合は理解力の低下にともない、説明と同意を得る作業に時間がかかるのである。しかし、この時に(相手の)理解力が低下しているからと言って、説明もせず、必要な援助を「援助者の思い」だけで提供してしまうと、それは利用者からの拒否を生むだけで、良い結果には、繋がらない。ただし、これはその援助者だけに問題があるとはいえない。なぜならば、現在はケアプランや訪問介護計画に沿って、援助が行われているからなのだ。

もしかしたら本人に理解して頂くために、必要な時間が取れていななのかもしれない。この声かけ見守りは「本人が理解できるように説明し、本人の意向をうかがい、援助の必要性を伝え、同意を得る」「本人ができるようにそばに寄り添い、本人ができるように励まし、本人が出来たことをともに喜ぶ」あるいは「できるように励ます」ことであるのだが・・・・。文章が長くなるよねぇ、そりゃ。

さてさて、事例検討はというと先の手順に沿って行われ、かなり質問も出されて発表者も参加者もそれぞれの気づきを得ることができた

最後に、資料をもとに居宅サービス提供事業者に求めれられている機能について解説。そこには、居宅サービス事業所には、利用者の心身機能を維持・向上すること、活動を維持向上すること、参加の促進、これらの役割を果たすことで、家族介護者の負担の軽減が図れるとある。

そこで、佐藤が前もって、提供者の事例をもとにICFの視点を用いて作成しておいた、課題整理総括表と居宅サービス計画書、それに基づいて作成した訪問介護計画書を提示して解説を行った。


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●質問はため込むに限る●


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●質問に素直に応じられる●



佐藤が作成した居宅サービス計画「生活全般の解決すべき課題」には、「心身機能の課題」「活動の課題」「参加の課題」「環境(家族や地域)の課題」という4つの課題があること、そしてすべての課題に対して、すべてのサービス種別が入っていることを説明した。

その結果、サービス事業所が作成する介護計画もおのずと、心身機能に対するサービス内容、活動に対するサービス内容、参加に対するサービス内容、環境に対するサービス内容となるのである(なかなか、このような帳票が登場しないからかけないかも知れないが・・・、ソフト会社さんもう少しまともな帳票をつくってほしいな)。

そして「各項目について評価(改善・維持・悪化)も出しやすくなる」ということを説明したのであった。皆さんは佐藤が作成した事例をみながら具体的な表現方法を見ることで、この事例の解決方法のヒントを得ることができたのではないかと思う。


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●課題整理総括表を披露する●


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●密かに締めを待つ某(なにがし?)●



最後に事例提供者の方に感想をうかがうと、課題整理総括表の書き方のヒントを得ることができたとのこと。居宅サービス計画のサービス内容を具体化することが重要だということに気づいたとの感想を得ることができた。

さてさて、これにて本日の研修は終了。吾郷さん、江原さん、福岡市介護保険事業者協議会の皆さま、そして参加して頂きました皆さま、有り難うございました。

午後の限られた時間ではありましたが、皆さんの熱心な態度に佐藤もハッスルできました。また何処かで会える機会があれば喜びます。くれぐれもご自愛ください。


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●ずるいぞ、ナガタパン。うまいですやん●


(都内のとある八幡宮界隈で神職殺人事件が起きた。基本的に神仏は世界中でそれらに関与しないと思うが、それにしても武勇の神様だから日本刀かと考えつつ、家内安全のご利益はないのはわかった。現代では殺人はいけませんよ!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 14:04| 島根 ☔| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月28日

奮闘記・第1046回 研修会のツボ/新潟県

●2017年● 新潟県長岡市&新潟市

新潟県ホームヘルパー協議会

訪問介護員研修 【訪問介護計画・訪問介護展開演習】
★Niigata Special★



皆さま、お久しぶりです! 福岡県の研修会もなかなか熱かったです。さて、今日はニュージュンタラ帰りですが(?)、今回のブログは先だって行いました新潟県の長岡市と新潟市の研修会のツボです。ちなみに写真は多数のためww、Niigata Specialとして終わりにまとめて載せております。

新潟県ホームヘルパー協議会さんでは、平成13年から新潟県の委託を受け、上記研修を4日間かけて行っている。佐藤は平成17年から担当している。当初は50名を超える参加者がいたため、新潟会場だけでは手狭で、新潟県自体がひろい。そのため、現在は長岡市と新潟市の2会場で行われることとなった。

とは言え、この頃は、徐々に参加メンバーが少なくなってきており、各会場とも30名ぐらいになって来ている。

1人で事務局を担当している勢能さんによれば、(協議会自体の)活動が活発ではないせいもあってか、会員も減少傾向にあるという。

介護保険制度の導入に伴い、市場には競争原理が働き、協議会に入って互いのスキルを高め合おうという法人自体が少なくなってきているのかもしれない。

そのような中で参加された方からは、先輩が順番に参加していて、「今年はあなたが行きなさい。絶対にためになるよ」と後押しされたので参加したと言ってくれる方もいる。そう言われると、勢能さんも佐藤もうれしくなってしまう。

さて、この研修では、事例検討を行うことになっており、事務局から事前に参加者に向けて提出事例の帳票を送付し、事例の提出を依頼しているのだ。

参加者はこれを受けて、自分が受け持つ利用者を題材に示された帳票を埋める作業を行って、事務局へ返送する。

そして、事務局は参加者から提出された事例に過不足がないかを確認してから佐藤に郵送してくれるのだ。まぁ、地味局って勢能さんしかいないから大変。

佐藤は届いた事例を読み込み、参加者が書いた内容に赤ペンを入れている。そう、そこには、利用者の基本情報(フェースシート)アセスメント居宅サービス計画書訪問介護計画書などが添付されている。

佐藤が赤字を入れるところは、書き方に不備があったり、利用者の状態が正しく表現されていない部分についての助言を書き入れている。

この事例であるが、参加するメンバーによっては、介護支援専門員が作成した「課題整理総括表」なども添付されており、介護支援専門員の育成にも携わっている佐藤からすれば、興味津々な所でもある。でもあちこちでやっている割には、全然流行っている感じがしない。聞くと「ああ、なんかそんなのやってましたね」って・・・他人ごとかい!

いくつかの事例を見て、その内容は様々ではあるが、なかにはICFの視点を活かしたとしか思えない「心身機能の課題」「活動の課題」「参加の課題」「家族や地域(環境)の課題」を抽出している方もおり、感動した。もちろん、課題は1つで、長期目標短期目標を三分割している方もいるのだが・・・。

まぁ、それでも全体的に素敵なプランが多かったと思う。さて、こうして準備万端。ちなみに今回の新潟会場は、研究所の「ひゃ〜参謀」も同行している(長岡場所はビール瓶?は関係ないが骨折のため休場)。

■研修で行ったこと
【1日目】
訪問介護計画の作成と展開の原則(講義)
(1)介護保険制度とサービス提供責任者の業務の理解
 ・介護保険制度の変遷を理解する。
 ・介護報酬の改定について理解する。
 ・訪問介護のサービスを理解する。(演習・講義)

【2日目】
訪問介護計画の作成と展開(事例演習)
(2)居宅サービス計画が作成される過程を理解する
 ・訪問介護計画の作成と展開(PDCA)を理解する。
 ・事例検討(演習)

【3日目】
訪問介護計画の作成と展開(演習・講義)
(3)自己理解・他者理解。他者とのかかわり方について理解を深める
 ・事例検討続き。

【4日目】
苦情対応・緊急時対応及びリスクマネジメント(講義演習)
(4)訪問介護サービスの内容に関する管理及び指導業務(講義演習)
 ・スーパービジョンについて理解する。
 ・社会人的基礎力について理解する。
 ・チャレンジ研修計画を作成する。

そうそう、この研修は、『よくわかり、すぐ使える 新 訪問介護計画書のつくりかた』日本医療企画・刊)をテキストとして利用している。

【1日目】
1.介護保険制度とサービス提供責任者の業務の理解
まずは、各グループ内での自己紹介から。いつものように1分間スピーチ。この手法毎回しているけど、参加者同士がすぐに打ち解けて、会場が和むから効果的だと思っている。参加者が緊張していると、こちらも緊張するからねぇ・・・。

午前中は、介護保険制度の概説と、訪問介護の指定基準を解説、講義オンリー。佐藤が資料を読み進めていくのを、皆さんは目で追いかけて、時々マーカーを塗ったり、付箋を付けたり。真剣に見つめている姿に感動した。佐藤は90分ごとに休憩を入れ、皆さんの緊張をほぐしていく。

午後からは、平成の「犬神家の一族」と呼び声が高い大作(ウソ)、動画「勝浦さん事例」を使って、「ヘルパーのしている援助を文字化する」という演習を行った。

この動画は、利用者と一緒に洗濯物を干すというシロモノである。皆さんには、動画を見て頂いた後、自分で考え、グループで考え、発表するという演習を行った。劇中、若い佐藤に会えますよ(ホント)。

佐藤は、それぞれで得意のタイマーを使用し、時間を区切っていく。この時間を区切る事って結構重要。皆さんは限られた時間の中で必死に課題と向き合った。

グループ演習は、4日間の研修を通してくり返し行っていくのだ。そこで、各グループ内で順番に、司会・書記・発表者を決めて行っていくことになるという説明した。メンバーからは「えー」という大歓喜(笑)の声が聞こえてきた(なに?違う?聞こえませんなぁ)。

グループメンバーが出してくれた答えは、佐藤の期待通り。

@利用者に声をかけ、移動を見守る。
A洗濯機から衣類を取り出してしわをのばすためにパンパンとたたく本人の要望。
Bベランダに出て、洗濯物を一緒に干す。

などなど。そこで、佐藤から厳しい指摘が・・・。

皆さん

@利用者に声をかけ、移動を見守るとは、どのようなことでしょうか?」
「ご本人に、洗濯物を干しに行きませんかと声をかけると言うことです」

なるほど、それを、手順に変換すると、

@利用者さんに、これからする事を説明し、意向を伺う」

ということではないかしら。

「なるほど、ヘルパーのしている事を表現するわけね」

とのたまう。佐藤は初めからそのように説明していたんだけど・・・。もう、会場は大爆笑。
参加者は、なるほど、言うことは理解できるが、文章にするのは難しいとのこと。

いやいや、皆さんはある意味、《介護の専門家》という穴に落っこちているだけ。今までは、ヘルパー教育の中でも、なんでも「声かけ・見守り」で通してきましたからね。

そろそろ、文字は多くなるけど、自分たちの《していること》を利用者や家族、ヘルパー同士にもわかるように表現できるようになんないとねぇ。

そんなこんなで、午後は老計第10号、「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分」などに触れながら、ヘルパーのしている援助について語り合った。

【2日目】
2.居宅サービス計画が作成される過程を理解する
はじめに介護支援専門員が行うアセスメントと、居宅サービス計画の作成方法について解説。

《介護支援専門員が行うこと》
@生活全般の解決すべき課題を抽出する。
A長期目標を立てる。
B長期目標を細分化した、短期目標を立てる。
Cサービス目標を達成するために必要なサービス内容を導く。
Dそのサービスを提供するにふさわしいサービス種別を提示する。
Eその地域にあるサービス提供事業所を案内する。

本来は、この工程を経て、訪問介護事業所にサービス依頼がかけられるはずなのだが・・・。
なかなか、現状はこうはいかない。

@利用者から利用したいサービスを提示される。
A訪問して状態を把握する(アセスメント)
B訪問介護事業所の空き情報を確認し、サービス依頼を行う。
Cサービスありきの居宅サービス計画書を作成する。
Dサービス担当者会議を開催する。
なんてね。

おっと、正当な介護支援専門員の皆様からおしかりがきそうであるが、多くの方がいまだにこの路線から抜け出せないのだから仕方ないよね。

《サービス提供責任者が行うこと》
@介護支援専門員から、サービス依頼が来る。
 サービスの申込みにおける調整を行い、利用の可否を伝える。
Aサービス提供が可能な場合にはr、利用申込用紙を提示し、居宅サービス計画原案を併せて頂く。
B事前訪問を行い、利用者の選択にする援助を行う(契約書・重要事項説明
Cアセスメントを行い、訪問介護計画書原案を作成する。
Dサービス担当者会議へ参加して、専門家からの見地を伝える。
E初回訪問。訪問介護計画書を説明し、同意を得て交付する。
 サービス提供責任者が、ケア内容を構築する。(ケア手順を作成)
Fヘルパーへオリエンテーションを行う。(事前説明)
Gヘルパーと同行訪問(OJT)
Hモニタリング
I再アセスメント・再計画

おおよそ、このような経過をたどる。ここで重要なことは、サービス提供責任者は、このような仕事をしたということを経過記録に残す必要がある。

さて、午後からは、皆さんが持参した事例をもとに、「利用者の状況・希望」を踏まえた、訪問介護計画書を作成するため、新たなにアセスメント用紙を作成して頂いた。

すると、
「現状はわかるけど、本人、家族の希望が書けないなぁ」
とつぶやく人が出てくる。もちろん、中には、すらすらと書いていく方もいるのだけど・・・。

ICFの視点を意識して訪問介護計画書を作成して頂いた。訪問介護が行う、心身機能に関する支援、活動に関する支援、参加に関する支援、そして環境に関する支援とは?

皆さんは、佐藤が提示した見本を見ながら、自分のケースに当てはめて訪問介護計画書を作成して行った。

これが、また、思いのほか時間がかかった。というか、参加者が皆さん熱心で、途中で終了するわけにいかなかったのだ(笑)。

こうして、2日目が終了した。

【3日目】
3.自己理解・他者理解。他者とのかかわり方について理解を深める
いよいよ、研修も折り返し地点である。今日は、対人援助を行う人に必要な自己覚知を行う。人間は、他者のことはよく見えるのだが、自分のことは結構わからないものだ(わかってたまるか)。

ここでは、ヒューマンスキル開発センター「エゴグラム・ストローク」表を作成し、佐藤が解説。まぁ、皆さん自分が、どのような人なのか、それはどのようにして育まれたのかを知ると、

「なるほどねぇ・・・、ここに《自分らしさ》があったんだぁ。やっぱり、自分が思っていた通り」

などなど。皆さんお互いの図表を見ながら、笑顔で語り合っていたのが印象的であった。

午後からは、いよいよグループ内にて事例検討である。例検討は1人40分かけて行った。

@発表。
A質問タイム(質問はため込む)。
B質問に答える。
C事例を共有し、助言などあれば行う。

佐藤も、各グループに入り、参加した。皆さん、他者の発表に耳を傾け、頷くなどして共感している。この姿勢がいいなぁ。

そして、質問タイム。これが結構難しい。なんせ、質問されると答えたくなるのは仕方がない。でもすぐに答えてしまうと、けっきょく座談会になってしまい、発表者が何かに気づくことができにくくなる。だから、がまん、がまん、がまんである。

佐藤が、40分ごとに、「そろそろ、次の方が始めてください!」とコールする。皆さん、だいぶ他者と話をするのがうまくなって来たみたい。良かった!

こうして、事例検討が進んで行くと、他者の事例は、自分にも当てはまることが多く。今後の仕事の役にたつという声も聴くことができた。

【4日目】
いよいよ最終日。本日は、事例検討の残って方を行い、その後、リスクマネジメントについて講義した。

事故が起こる前には、必ず、ヒヤリとする場面がある(はず)。それを見落とすことがないように。1つの気づきが事故を予防できることもある。誰も事故なぞ、起こしたくないからねぇ・・・ふつうは。

午後からは、グループ内で研修計画を立て、これはいわゆるKJ法で作成した。これはかなりにぎやかに、ああでもないこうでもないと皆さん主体的に関わり、素晴らしい研修計画ができ上がった。でき上がりは、インスタ(写メは死語らしい)にてお持ち帰りである。おお、文明の利器は素晴らしいねぇ・・・たぶん。

最後は、全大会。各グループが作成した研修計画を発表し、1人ひとりに自己紹介と感想を伝えて頂いた。こうして、4日間の研修が無事に終了。

後に、勢能さんから、皆さんが出してくださったアンケートが届いた。多くの方が、ヘルパーとして、働いていたけど、目からウロコの内容が多く、自分の仕事を振り返ることができて良かった。

とか。利用者さんと語り合うことが大事と言うことが良く分かった。苦手と思っていたのは自分の方で、歩み寄りも大切だとわかった。

などなど。前向きな意見が多く記載されていた。ふう、一安心である。これにて終了。

さてさて、新潟県もすでに雪が降り、本格的な冬になるころ。ヘルパーの仕事ではないはずの雪かきもしないといけないと聞く。

働く皆さんの健康が第一。どうぞ、皆さま!ご自愛ください。佐藤も、弥彦山のように(?)、見守っております。

また、逢えるといいなぁ!



【Niigata Special】


★★★長岡編★★★


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●各グループの意見がそろった●


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●介護とは何か●


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●ポンタとその仲間たち●


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●ワークに夢中になる●


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●自分の意見を伝える●


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●自分の事例を整理する●


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●情報を出し合う●


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●他者と語り合う●


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●他者の意見をうかがう●


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●立ち上がり、全体を把握する●


★★★新潟編★★★


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●みんな頑張ってるね●


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●研修計画を作成中●


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●研修計画完成●


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●みんなで協力できたね●


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●みんなの前で発表●


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●仲間を気にかける●


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●緊張したけど楽しかったね●


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●動画を見ながら考える●


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●おなじみ八彩茶屋●


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●連日の「ぐりるかんだ」責め(笑)●


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●そうそう、そうやって書いてね●


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●感想を伝える●


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●この声かけって何?●


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●勢能さんのおかげで無事終了●


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●研修後、弥彦山に陽が落ちて●


(K朝鮮がまたまたレーダー稼働、ミサイル発射準備って、まぁいったいあのヒマ人はなにがしたいのやら!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 14:24| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月08日

奮闘記・第1045回 見聞録/長野県

●2017年● 長野県大町市


同窓会に参加し、故郷にある素晴らしい神社をまわる

〜映画・「犬神家の一族」は長野県が舞台なのだ〜



知ってますよね? そんなの(笑)。

さて、気づけばもう11月。皆様はいかがお過ごしでしょうか。

佐藤は、現在は新潟県で研修中ですが、こちらの報告は後日の予定ですが、今回は長野県某所で開かれたわが同窓会と、長野県の日本最古の神明造、国宝・仁科神明宮の報告と見聞です。

佐藤は、中学の同窓会のために、先だって、信州・松本に向かった。参加者は、先生を含め20名ほどである。

いや〜、先生に再会したのは何年ぶりであろうか? 先生は、すでに齢(よわい)80歳を超えている。そりゃそうだ佐藤自体が・・・。さて、お元気そうで何よりである。

同級生とは、すでに昨年の同窓会で何人かと再会していた。前回来られなかったメンバーとも、今回再会できてので、嬉しかったwww。

お互いに齢を重ね、年輪を感じる様相となってはいたが、そこはそれ、口を開けば、名前よりも、古式ゆかしい(?)アダ名(ニックネーム)が出てくる(笑)。しばし談笑後、いよいよ会がスタート。

初めに「乾杯」・・・といきたいところであるが、おや? なんと、飲み物が来てない。そこで、飲み物が来るまでの間、ビンゴゲームをすることになったwww!

先生が、名簿を持ち、参加者の名前を呼び順番に籠をまわして、ナンバー(No.)の書かれたボールを取り出す。

先生が「〜さん」というと、呼ばれた生徒が「はい!」と言って手をあげて立ち上がり、前に出て籠をまわす。いや〜、このときの先生の声がなんとも張りがあって、素敵なこと。当時と全く変わっていない気がする。

場が盛り上がってきたところで、ようやくビールが届けられ「乾杯」となった。初めに、同級生の中で「亡くなってしまった方」に黙祷を捧げた。参加者がおのおのその方に思いを寄せるのだ。

乾杯終了後、再びビンゴゲームであるwww。やがて、リーチ(?)だ、ビンゴ(?)だとかで会場は大賑わい。酒宴は賑やかに続き、佐藤もあちこちで情報交換を行ってまわった。もちろん、先生にも、今していることや、本を出版したことなどを報告した。

話を聞くと、先生は目を丸くして、

「本を出したの? すごいね!」

と褒めてくださったが、中学生時代の私を知る恩師にとっては、よもや考えられないことであったのだろう。


「へえ、あの、ちよみがねぇ・・・」


と先生に感心されちゃいましたよ(笑)。

こうして、穏やかに時間は流れ、やがてお開きの時間となった。そして、お約束通り、みんなで《ふるさと》と県歌の《信濃の国》の合唱とあいなった。

《信濃の国》とは、長野県の県歌である。当たり前なのだが、佐藤は最近歌う機会がない(笑)。

もともと、この歌で「県民」の心をまとめようと試みたのは、江戸期に至るまで、信州は交通の要所でもあったことが大きい。

明治政府の考えは、旧来の「藩」などの地域を割って、県を組み替え、仲悪い集団(政府に反乱しにくくなる)にさせることが政策であった。交通の要所は「独占」ではなく「分権」されるため、明治期に成立した長野県は、他県よりも「特に」複数地域が寄り集まる、多地域の連邦県(違う藩)的になったのだろう。

県としてはそれでは困る。「長野」という名称を普及させ、県民の一体感を高めるために歌わせたのだろう(この歌、元々は信州大学教育学部附属長野小学校の校歌である)。今では考えにくいが、長野県民と言われることにそうとう抵抗があったのだ。

それでもこの歌ならみんな歌詞カードがなくてもすらすら口ずさめるから不思議である(笑)。まずは、楽しいひとときであった。みんな、ありがとうね。また逢えるといいなぁ〜!

さて、翌朝、佐藤はJR松本駅にいた。

そう、ここで、佐藤は研究所の「某007所員」が来るのを首を長くして待っていた。新潟県での仕事前に、チラと見聞し、新潟県へ入ろうという算段だ。

某所員は、朝っぱらの暗いうちから家を出、新宿駅始発のスーパーあずさ1号に乗らされ、2時間半しのぎ、無事JR松本駅に着いた。そこから降りてくると、


「7:00ちょぉぉどの〜あずさ1号でぇぇぇ〜」

というノリで降りて来たwww。しかし、松本市では残念なことに小雨が降っている。しかも、昨日より寒い。いかんぞ。佐藤は、出発直前の寒さを問うメールに対して、

「松本は暖かいから薄いので大丈夫!(冬装備不要)」

というメールを送った。ところが一晩開けるとなんとも寒い。すでにあずさに乗り、松本駅に着く直前の奴にメールしてあげた。


「やはり、松本は朝から寒い。厚手でもいいかも!」

とメールを送ったが、後の祭りであったwww。某007所員が、杖をつきながら改札を出てきた。佐藤は長旅の労をねぎらい、感謝した。

そう、某007所員は、約1か月前に左足腓骨を骨折したのだ。足はシーネ固定をしており、先日ようやくそのシーネが外れたというかwww、まぁ、外したばかり。無理はできない。

佐藤に対し、寒いだの朝が早すぎるなどと、ぼやく某所員を励ましつつ、研究所の車・カナメイシ君に、押し込んだ。向かうは、犬神・・・いや、仁科神明宮なのだ。

佐藤は長野出身だが初めてである。まぁ、研修も松本市自体では、たまにしかないし、通過もしない。JR松本駅から北へ約45分ぐらい。国道147号線を進むのだが、この日はあいにくの小雨。天気が良ければ車窓には、青木湖の背景として、北アルプスの山々が見えるはずなのだが・・・。

この神社は、角川映画「犬神家の一族」(1976年/原作・横溝正史)でロケ地になっている。

もちろん、架空の市が舞台であり(映画ではたしか那須神社だったかな?)、足が湖から着き出していたシーンは、少し離れた青木湖である(部分的には近辺の他の湖もある)。

本来の原作は諏訪湖がモデルだ。犬神家も生糸関連の名家がモデルらしいが、リアルはいかんので、ぼやかすためにいろいろ本や映画で変えてあるのだ。

さて、佐藤は、ナビ様に促されるままに、仁科神明宮に着いた。なんと、駐車場には湘南ナンバーの車や、多摩ナンバーの車が置かれていたので、びっくり! こちらの神社の知名度の意外(?)な高さと、人気度を改めて知った。犬神家の一族うんうぬんではなく、有名らしい。

仁科神明宮は、杉木立の中にある。参道には、厳かな空気が漂っており、我々は、手水舎で手を清め、境内に入った。


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●仁科神明宮のご神木●


●仁科神明宮の参道●.jpg

●仁科神明宮の参道●



神社のホームページによれば、この神社は、古木が鬱蒼と繁る仁科の森に、平安の昔から鎮座する日本最古の神明造を持つ大町の神社だとある。祭神は、天照皇大神(あまてらす・すめおおかみ)で、本殿などいくつかの社殿が国宝に指定されている

ここは、むかし皇大神宮御領(信濃国内の御厨は全て伊勢神宮領)のひとつ、仁科御厨(神様の台所)を守る(正当性を主張する)ために、この地に勧請されたお社であり、信濃で一番古く、第31代の用明天皇(ようめいてんのう:587年ころ)とされる。

古族・仁科(にしな)氏が守っていた御厨、仁科御厨(神様の領地)は、信濃国以外の仁科氏はおおむね鎌倉時代、幕府に滅ぼされてしまったらしいが、400年の間、当地に生き残った仁科氏は終始その神役に従い、神明宮に奉仕していたが、1582年(天正10年)の織田(信長)氏の甲州征伐に遭い、武田氏ともども仁科氏も滅亡するのだが、なんだかねぇ・・・。

仁科氏が滅びてからは、松本藩主の小笠原貞慶以後、代々の松本藩主が当所を祈願所とし、式年造替も引き受けて奉仕し続けたが、1636年(寛永13年)の造替を最後に、その後はすべて新築ではなく修造(修理)に留め、現在に至っている。

そう、式年造替の資金が続かなかったのだ。皮肉なことに金がないゆえに、伊勢神宮よりも古い神明造の姿を残すこととなった。なにしろ、500年以上の長きにわたり、一度も欠かすことなく式年造替が奉仕されてきたのだから凄い。伊勢神宮はおおむね新築し続けたから新しい建物であるから古くても20年以上は遡れない(当たり前だ)。

現在の社殿は、寛永造替時のものと推定され、約300年前のもの。寛永14年からは黒印23石に改められ、かつ又徐地として村内ならびに一之瀬(八坂村) 堀之内(白馬)、借馬、野口(いずれも大町市)等に田畑山林、又青木湖一面等を有し、松本藩中最も多くの神領を保ったまま、明治維新を迎えたという。



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●拝殿の前●


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●いや〜、紅葉がきれい●


●帰りで参道を振り返る●.jpg

●帰りで参道を振り返る●



我々は、しばし境内にとどまり、ご神気を頂いた。本殿の屋根は、苔生しその苔が小雨の中でも神々しく輝いている。とにかくこの神社を取り囲む古木の神霊たちのパワーがものすごいのだ。

佐藤も拝殿前にて手を合わせた。

その後、恒例のおみくじタイム。なんと、某007所員は「大吉」であった。ここで今日が出たらまさに骨折り損のくたびれ儲けにあるところだった。危ない、危ない。私? まあまあ(笑)。

参拝を終え、参道の鳥居をくぐり、ごあいさつのために後ろを振り向く。そこには、鳥居の外の世界と、神域の違いが確かにあるように感じられた。

佐藤は、こちらを参拝できたことに感謝を伝えるべく、深々と頭を垂れ、その場を後にした。すると、どうであろうか。駐車場を出たあたりから、上空の雲が開き、太陽が顔を見せてくれたのだ。

この日、お日様に会えたのは、この時間、この場所だけ。やはり天照皇大神様が、お見送りに出てきてくれたのではないかと思えたのだ。

さてさて、この仁科神明宮がある安曇野の地域は、冬は雪深い場所となる。さすれば、春花盛りの頃、再びいけたらいいなぁ〜! 皆さま、くれぐれもご自愛ください。



●境内の紅葉●.jpg

  ●境内の紅葉●


(ドイツ鉄道が新・特急列車に「アンネ・フランク」と名付けようとしたが批判で、再考を迫られている。まぁ、かつて強制収容所への移送を担ったドイツ帝国鉄道は同社の前身ですからねぇ。ドイツ政府もたいがいだが、真面目過ぎるとね!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 12:00| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月13日

奮闘記・第1044回 研修会のツボ/東京都

●2017年● 東京都足立区

足立区訪問介護部会

「足立区訪問介護部会サービス提供責任者研修」



いやいや、寒い、寒すぎる。しかも急にである。皆さまお元気でしょうか?

今回は、9月に行った、足立区訪問介護部会さんの主催による「足立区訪問介護部会サービス提供責任者研修」についてご報告したい。

足立区訪問介護部会さんでは、会員向けに、定期的に研修会を開催している。今回の研修開催については、今年度当初に担当者よりご相談を頂いた。

人材不足のおり、日々自分もヘルパーの仕事に出向く、サービス提供責任者は、なかなか、サービス提供責任者としての役割を果たしている際の「経過記録」が残せていないのではないか。というより、経過記録が必要と言うことを理解していない方もいるかも知れないな、と。

そこで研修時間は、サービス提供責任者が参加しやすい、夜間(18:30〜20:30)でお願いしたいとのこと。なるほど、サービス提供責任者の業務内容と、責務について説明しながら、記録の残し方を案内しましょうかね、ということになった次第です。

さて、一方、足立区では、定期的に区が主催して訪問介護事業書のサービス提供責任者向け研修を行っている(足立区は《介護先進地域》なのだ)。

とは言え、こちらは日中開催ということであり、なかなか、参加したくても参加できない方も多いのだ。年々参加人数も少なくなっているのも事実(何処も同じ、人手不足だからねぇ)。

今回の研修には、何と50名を超す人々が参加してくださり、会場は熱い熱気に包まれた。

さて、今回の研修目的は下記の通り。

『9月のサ責ネットワークのテーマは「記録の重要性」についてです。記録…と一口に言ってもサ責が残さねばならない情報は多岐に渡ります。なによりも利用者の状況・状態を、誰が読んでもその情報が正しく伝わるように的確に残さねばなりません。それは「適正なサービス提供」を「見える化」する作業とも言えます。

2018年には医療と介護の報酬の同時改定が実施されます。ますます「サービスの適正化」が求められてくることと思います。そこで、記録を残す必要性について、その根拠から改めて学んでみませんか?』(案内文より転記)/span>

■研修で行ったこと
「サービス提供責任者の仕事塾 〜サービス提供責任者がしている仕事の残し方〜」
(1)サービス提供責任者の業務と責務(指定基準を再確認)
(2)各帳票類の書き方残し方。経過記録の残し方。

まずは、自己紹介から。

各グループ内で、恒例の「1分間スピーチ自己紹介」をして頂いた。もちろん、参加者同士は、顔見知りの方も多いが改めて自己紹介をするとなると緊張していた。

ただし、このような関わりが参加者の緊張をほどき、皆さん笑顔がこぼれてくれば、こちらも仕事がしやすくなるというもの(笑)。こうして、お互いの存在を認め合ったのち、研修がスタートした。

サービス提供責任者研修でおさえておく必要があるのは、ズバリ、ケアマネジメントのPDCAである。ここでは、居宅介護支援事業所と、居宅サービス事業書の関係性とPDCAのサイクルのまわし方について案内した。

そして、ここで行う「サービス提供責任者の業務と責務」について、指定基準を用いて、その根拠を示したのであった。サービス提供責任者の業務と責務は、指定基準第24条訪問介護計画の作成と、第28条管理者及びサービス提供責任者の責務に明確にされている。こちらには、その他の重要なポイントのみ掲載する。

なぜならば、ここに転記したことも、PDCAのサイクルにとって外せない内容だからであるwww。

■指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準
最終改正:平成二八年二月五日厚生労働省令第一四号より。
イタリック書体は、佐藤加筆の重要ポイント)

(基本方針)
第四条  指定居宅サービスに該当する訪問介護(以下「指定訪問介護」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、入浴、排せつ、食事の介護その他の生活全般にわたる援助を行うものでなければならない。残存機能ではなく、「有する能力」であること。

(内容及び手続の説明及び同意)
第八条  指定訪問介護事業者は、指定訪問介護の提供の開始に際し、あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、第二十九条に規定する運営規程の概要、訪問介護員等の勤務の体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、当該提供の開始について利用申込者の同意を得なければならない。

あらかじめ・・・
「ここでは、訪問介護のサービスを開始する前には、あらかじめ、利用申込者のサービスの選択に資する援助(重要事項の説明)を行い、同意を得ておく必要があることが明記されている。」

そう、これは誰がするのか? もちろん管理者がしても良い部分だが、その多くはサービス提供責任者が行っているはず。しかも、この行為が介護支援専門員が開催する「サービス担当者会議」の後に行われているのが現実なのだ。

なぜ、そうなったのか? それは・・・介護支援専門員がこの「指定基準」をほとんど把握していないからに尽きる。まぁ、それ以上の責任、言い方は悪いが《戦犯》は、介護支援専門員の研修担当をしている諸先生達にあるだろう。教える側が知らない(まれにでたらめ)ではそりゃ教えられないだろう。

実は、この第8条は、この後に続く、《すべての居宅サービス事業所の指定基準》に「準用」されてるのだが、しかしまぁ「準用」とされると、あまり重要視されない部分なのかも知れない。

・・・まぁ良い。



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●指定基準をひもとき解説する佐藤●


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●皆さんに問い合わせてみた●


■サービス提供責任者記録(個別の利用者に必要な経過記録の内容)
(1)『相談受付』を記録する。
とにかく、訪問介護事業書のでは、訪問介護の仕事に就いての依頼が来たときには、まずは、「相談受付」(帳票)に、相談を受け付けたことを記録する。

(2)『サービスの申込みにおける調整』を記録する。
サービス提供責任者は、「相談受付」から、ヘルパーの空き情報を把握し、「サービスを受けることができるかどうかを確認する。この行為が「指定基準第28条3項の一にある「サービスの申込みにおける調整」というわけだ。

このサービスの申込みにおける調整後、サービスを受託できる場合には、申込みを受け付けた介護支援専門員へ、「居宅サービス計画書(原案)」の提示を求めるように伝え、その「提示を求めた」ことを「内容欄」に記録するように助言した。

※「居宅サービス計画書」は、「課題抽出」→「目標の設定」→「サービス内容の抽出」→「サービス種別の選別」の順番に作成されているはずなので、訪問介護に利用申込みがあった場合には、原案はすでにできているからである。そこで、この「サービスの申込みにおける調整」以降には「居宅サービス計画書(原案)」を受け取ったということを記録しておく必要もある。

(3)「居宅サービス計画書(原案)」を受け取ったことを記録する。
こちらには、利用者氏名や住所、認定情報などが明記されている。それらを、基本情報に転記したことを記録する。

(4)『事前訪問』〈サービスの選択に資する援助〉を行ったことを記録する。
@「居宅サービス計画書(原案)」を受け取ったことを記録する。
A利用者に、事前訪問のアポ取りをしたことを記録する。
B契約行為を行ったことを記録する(第4条に示されている。サービスの選択に資する援助)。

『訪問介護計画作成』を作成すること及びその手順について説明したことを記録する。
@基本情報(フェースシート)を作成すこと。
Aアセスメント(利用者の状態及びその置かれている環境について)情報を収集する。
B訪問介護計画書を作成すること。
C介護支援専門員が開催するサービス担当者会議へ参加すること。
D定期的にモニタリングへうかがうこと。
E訪問介護計画は、居宅サービス計画が変更されるときと、必要に応じて変更すること。

※訪問介護計画の作成については、重要事項説明書及び契約書に記載されているはず。そこで、こちらには、実際に使用する、帳票類を示しながら説明すると良いでしょう。


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●ICFについても説明●


(5)『訪問介護計画の作成』
訪問介護計画書を作成したことを記録する。

(6)『サービス担当者会議へ参加』したことを記録する
サービス担当者会議へ参加したこと。会議録を作成したこと。
「サービス担当者会議の要点(会議録)」の提示を受けたことなどを記録する。

(7)「訪問介護計画書」を説明し、同意を得て交付したことを記録する。
第24条に規定されている内容を行ったことを記録する。

※訪問介護のサービスが、先に提供される場合もあるようだが、その際にも必ず、この訪問介護計画書の説明及び同意、交付を行った記録を残す。

(8)『オリエンテーションを行った』ことを記録する。
第28条3項の四、訪問介護員等に対し、具体的な援助目標及び援助内容を指示するとともに、利用者の状況についての情報を伝達すること。とあるので、この行為を行ったことを記録する。

(9)同行訪問を行ったことを記録する。

(10)『モニタリング』を行ったことを記録する。

(11)※これ以降は、介護支援専門員や、他の関係機関との「報告・連絡・相談・確認」を行っていくことになる。これに関しても、その都度この「経過記録」に記載する必要があることを伝えた。


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●前屈みになって、真剣に話しを聞く参加者●



もっとも、(11)に関しては、すでに、皆さんの事業所内では、「連絡帳」(申し送りノート)などを利用して情報共有を図っているかも知れない。そこで、サービス提供責任者は、この連絡帳などでの情報の共有から、利用者別の経過記録にて、情報を共有できるように『システム』(仕組み)の変更を行う必要があることを伝えた。

さてさて、このブログに掲載している「サービス提供責任者の記録」は、最低限に必要なものである。もちろん、この他にもあると思う(なきゃおかしい)。

いずれにせよ、サービス提供責任者の仕事は、介護支援専門員のPCCAよりも、ボリュームがあり、奥が深いことも間違いない。なんせ、訪問介護の要(かなめ)なのだから・・・。

ケアマネジメントを行いつつ、ヘルパーとして援助も実行できる。まさしく利用者サイドに立って支援ができるのだ。

確かに、「記録のための記録」を書く時間は無いかも知れない。だからといって、それを理由に記録自体を残さない、必要以上に簡略化した記録であれば、他者からは、「あなたがサービス提供責任者の仕事をしていない」とみなすことになるでしょう。

その結果、その介護報酬の減算や、最悪は訪問介護事業所の指定取消になることもある。大変なことは、他のヘルパーや管理者の力も頼りにし、より良い経過記録を残せるように努めたいところである。

えっ? 管理者が頼りにならない?(笑) いや〜、そうかも知れないなぁ。だからといって無視するのは良くないな。何と言っても、あなたの上司で、何よりも管理者はサービス提供責任者の仕事を管理する責任があるはずですから。


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●終了時間を迎えてクールダウンする●



さてさて、今回の研修では、あくまでもPDCAとその記録の必要性、その残し方についてご案内した。

そんでも本来はグループワークもしょうと考えており、机の配置などをグループ形成にして頂いたのだが、気つけば、もう終了時間(笑)、となっていた。今回の研修は修了。佐藤は、今後も、この足立区訪問介護部会さんのご活躍を応援しております。

皆さま、くどいようだが寒くなりました。くれぐれもご自愛くださいませ。ありがとう。ではまた!


(今回のブログ内の写真は、足立区訪問介護部会鈴木氏より提供)


(もし、選挙で「自〇党」にしか入れないのだったら、選挙年齢を下げたのはなんだったのか? そりゃ「今の若いモンは・・・」って言われ続けますわな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 16:17| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月07日

奮闘記・第1043回 研修会のツボ/東京都

●2017年● 東京都葛飾区

葛飾区高齢者総合相談センター 堀切

ケアマネジメント支援研修(第2回)


日本の政治家に足りないのは「大一大万大吉」の精神が大事ですよね! まぁ政治家に「希望」なんてなかなかありませんしねぇ・・・。「とう」がたっている政治家は特に。

さて、皆様、お元気でしょうか。今回は、先だっての葛飾区葛飾区高齢者総合相談センター 堀切さんで行っている研修会のツボの報告です。


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●グループは2つでスタート●



その葛飾区葛飾区高齢者総合相談センター 堀切さんでは、堀切地域内において事業展開をしている事業所で働く介護支援専門員向けに定期的に研修を開催している。

佐藤への依頼は、ズバリ「相談援助技術の向上」を目指す研修である。担当の方が当ホームページやブログをみて、研修内容を絞り込んだうえでの依頼である(全3回)。

第1回の研修の模様は、第1040回にて報告済み。今回は、第2回目の研修会の報告済み。

第2回は、マップ研修であった。これは、(株)ヒューマンスキル開発センターが開発したもので「チーム力がぐんぐん高まる!」チャレンジマップというツールを使用し、行う研修である。

これは、いわゆる《ゲームトレーニング》のひとつである。

ゲームトレーニングとは、グループで楽しみながらひとつの作業をする中で、様々な気づきや学びを得るために設計されたもの。ゲームという非日常の仕事や業務から離れた体験の中でも、参加者1人ひとりのゲームに対する参加態度や考え方、コミュニケーションの癖やパターンは色濃く現れてくる。

このトレーニング手法では、普段何気なく無意識に行ってしまっているこれらのパターンをゲームという“非日常”の場で、気づき、認識することによって、“日常”における、それらネガティブな感情をコントロールし、改善していくためのきっかけ作りにする。


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●本日の演習方法について説明する●



■研修で行ったこと
@マップ研修についてのご案内。
A各グループで与えられた作業をこなし、地図を完成させる。

多くの参加者は、前回の研修に参加して、自分の性格(エゴグラム)や、他者との関わる傾向性(ストローク)図表を作成し、自分と向き合ってきた人々である。

佐藤は、開始前に集まってきた人々に、前回から、今回の研修で気にかけてきたことなどをうかがってみた。

すると、「自分でも、前から、自分の性格や、他者とかかわる傾向性には気づいていたけど、あまりにも当たって居たので何とかしなければと思い、少し意識改革をしています。でも、なかなか、変えることって難しいですね(笑)」など。

まぁ、意識をすることだけでも、少し対応方法に変化が出ているのではないかな、と佐藤は思いましたが、さて・・・。

そんで、参加者が集合したところで、本日の研修の主旨を説明(上記)。その後、各グループにカードが配られ、ゲームはスタートした。ふふふふふ。

佐藤は、各グループでどのような手順で作成しても構わない。ただし、と、自分のカードを他者に見せたり、読みあげて頂くことはしないように注意を喚起しておいた。

佐藤と、主催者の柴崎さんたちは、見守り、励まし、応援することとなった(笑)。

しかし、いざ、カードが配られちゃうと、皆さんは、自分の手のうちに無我夢中なのだった(笑)。他者が、カードに書かれたことが読み上げてる際も、自分のカードに関係する箇所を見つけると、とたん他者の順番など全然お構いなしとなり、自分の言葉を重ねていくことになった。

こうなると、チームメンバーの頭の中はクエスチョンマークで埋め尽くされていった・・・。

やがて、時間経過とともに、誰ともなしに絵を描く出した。そうそう、情報を視覚的に処理するという態度、それは良いことですよ。なんでもかんでも、なんとかチャートを使わんでもなwww。
今回、「熱き」柴崎さんが用意してくれたのは、ホワイトボードのテーブル版みたいな、用紙に専用ペンで記入すると、ペーパーでも簡単に消せるというもの。

絵を描き始めた方は、とりあえず、皆が言うことを描き始めた。そうなると、この方が保持しているカード自体は表出の機会が少なくなるのだが・・・。

「ええと、南には海があり、島があります。街には、川が流れています」などなどの情報を得て、海岸線を描いたり、川の流れを描いたりしていく。

ううん、惜しい! 出てきた情報を確認しないで想像しながら記載していくと収拾がつかなくなる可能性もある。

佐藤は、演習開始から30分を待ち、簡単なヒントを出す。

「そもそも、地図ってどのようなルールがありましたか?」

すると、

「北が上で、南が下!」

「なるほどそうですね。皆さんはそのような情報を共有していましたか?」

まぁ、その点の情報は共有できていた様子。次に、演習開始後、30分が経過した時点で、“キイカード(Key Card)”の存在を伝えた。

まぁ、シュババババ〜とね。でも、キイカードであっても、受け取り方によっては、まったくキーカードの役目を果たさなくなるしなぁ・・・。

佐藤がキイカードを読み上げたとたん、そのカードを持っていた人が、「これが重要だったのかい!」とつぶやく。

実は、1つのグループでは、すでに参加者がこのカードを読み上げていた。そして、それを受け止めた方も、カードが伝える意味を他の方に語り、掛けていたように見えたのだが・・・。

他のメンバーがその内容を重視せず、どんどん話を進めて行ってしまった。その結果、彼が読み上げた内容は重要事項と認識されず、闇の中へと消えて行ったのだ。


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●立ち上がって全体を見渡す●


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●皆前かがみになって参加する●



このとき発表した彼も、

「もう少し粘って、他の方々に聞いてもらえるように関わる必要があったとのだろうと思いました」と。

また、このキ―カードにまつわるエピソードなども伝えたて、佐藤は2つのグループとも、このカードが示す内容を間違えないで受けっとてくれたのかを確認しながら、演習を先へといざなった。

その後、佐藤による、キ―カードの読み上げを境に、互いの情報を大事に取り扱い、その後は順調に該当箇所を埋めることができた。さすが、そこは、それ、介護支援専門員である。方向性が定まれば一致団結ができると思われる(笑)。

ただし、これが、実際の支援となると、利用者本人の意向や、その家族(息子や嫁、あるいは娘など)の意向を伺い、考えをまとめ、調整していかなければならない。

そのときに、「起きている事柄」を吟味せず、先へ進むと、今回のように収拾がつかなくなる場合も出てくる。自分の興味があることしか反応しない集まりならば、特に・・・。

だから、最初が肝心である。じっくりと現在起きている事柄を整理しないといけないのだ。


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●おお、情報を正しく記載しているねぇ●



さてさて、時間が経過すること、1時間半。2つのグループの地図が形を成できてきた。これは、皆さんが、諦めることなく(?)ゲームに集中した成果であり、大いに評価されることであろう。

佐藤は、まだ、時間にゆとりがあったため、最後に各カードに書かれていたことを、読み上げながら、地図が正確に描かれているかを再確認するように伝えた。

なんせ、介護支援専門員は、自分だけが理解していれば良いのではなく、サービス担当者会議で参加者に理解できるように、情報を伝える役割があるからね。

そこで、佐藤は、1つのグループが手がけた「橋の位置」について、もう少し丁寧に記載することを求めまた。

「大丈夫。みんな理解していますから!」という反応。はたしてそれで良いのだろうか?

百歩譲って、サービスを提供している現場の専門家に理解できても、利用者・家族には、正しく伝わっているのだろうか? 点検は点検で、まぁ大事だと思うのだが・・・。もう、くたびれちゃったのだろうなぁ(笑)。

もう一方のグループは、結構繊細に作り上げ、完成するまでには、他よりも時間がかかっていたが、それでも、川にかかる橋や寺院の位置などは詳細に描かれていた。

最後に、佐藤が各グループに正解図を渡して、作品の完成度を見て頂いた。すると、2つのグループの完成度は高く、皆さん満足していた。


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●出来上がりを比較検討●



同時に、言葉って伝え方や、受け取り方によって、ものの見方が違うんだな、という気づきも得ることができた・・・と思う。

佐藤は、最後に、地図が完成されるまでのエピソードと、併せて個別に率直な感想を交えて伝えた。

そして、時間はかかったとしても、利用者や家族に理解を得られる計画作成がいかに時間がかかるかもしれないが重要なことであるかを伝えた。


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●皆さんよくよく頑張りました●



今回の研修はこれにて終了。

佐藤は、皆さんが、最後まで飽きることなくゲームに集中してくださったことに感謝したいです。次回は、「コンセンサス(意見一致)を得る」という、これまたコミュニケーションに関する演習です。

今度は、自分の意見を他者に伝え、他者と議論しながら最終的にグループとしての方向性を示すというものです。次回は、自分の考えを表明し、他者と語り合い、意見をすり合わせるという体験をして頂きます。

これはこれで、結構楽しく、いろいろな体験ができると思いますよ。どうぞ、次回も楽しみに参加してくださいませ。

ではまた、ありがとう!

【追伸】
某ドン・キホーテで購入した「栗風味炊き込みご飯の素」(〜風味って何?)に、甘栗を混ぜて新米で栗ご飯をつくりました。甘栗が良い風味を醸しだしていて、美味しかったです。実りの秋、皆様もそれぞれの秋をご堪能くださいませ! ご自愛ください。



(フランシス・ベーコン先生いわく、「人生は道路のようなもの。1番の近道は、たいてい1番悪い道なんだ」ですと。そうそう、国道9号線が通る県がありまして、そこでは高速道路も兼ねていて・・・・(強制終了)!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 15:04| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月14日

奮闘記・第1042回 研修会のツボ/東京都

●2017年● 東京都町田市

町田市介護人材開発センター

2017年度 町田市介護人材開発センター主催研修会
職場の人間関係の在り方 ≪交流分析を通して≫
〜自己と他者との心理的交流傾向を知ることで良好な人間関係を築く〜


さてさて、稲刈りも終わり、彼岸花(曼珠沙華)が、咲く季節となりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

我が家では、毎年千葉県の農家さんから玄米を購入しており、先日精米して新米を頂きました。やはり、新米は一味違う。旨いですよねぇ。農家さんの手間に感謝しつつ頂きました。

今回は、先日のグランハート町田レンタルームトマトで行った研修会の報告です。

佐藤は、昨年もこのテーマで町田市介護人材開発センターさん主催の研修会に関わっている。

介護現場で働く職員は、利用者に対して行う援助も重要であるが、それより前に「職場での人間関係」の構築も、仕事を継続する上では重要なポイントとなのである。

また、組織からすれば、貴重な介護人材がいかに継続して働き続けるかは、事業所の存続問題にも直結することである。よりよい人間関係の構築が必要と捉えているところでもあるのだ。当日、会場には、様々な職種の方に参加して頂けた(研修前に下にあるバルでお茶をしましたwww)。


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●ケーキセットを頂く●



■研修で行ったこと

@自己理解・他者理解「自己覚知」の重要性。
A交流分析に挑戦。
B交流分岐の結果を、職場の人間関係に活かすコツ。

研修時間は2時間。この限られた時間を有効活用するために、今回は自己紹介はなしである。それでも「私は誰でしょう?」さんには登場して頂き、「ものごとの見方、とらえ方、感じ方」は人それそれで有ることを説明。皆さんを《佐藤ワールド》に引き込み研修をスタートさせた(笑)。


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●石原さんの挨拶で研修がスタート●


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●さあて、中身は誰?●



1.自己理解・他者理解「自己覚知」の重要性
はじめに、3分間(通常は6分間)自己と向き合い、自分は何者で有るかを書き出して頂いた。その上で、自分の書いた自分に対して、好きなところには〇(マル)印。これはちょっと嫌だなというところには☓(バツ)印、どちらともいえないというところには△(さんかく)印を付けて頂いた。

【そして、〇印の数と、☓印の数について解説】
ものごとを肯定的に評価する傾向の方は〇印が多く、厳しい見方(否定的)をする方は✕印をつける傾向が見られることを説明。これは対人関係にも現れるので、なるべくプラス思考でかかわれるように「振る舞う」ことが大切であることを伝えた。

2.交流分析に挑戦
ここでは、株式会社ヒューマンスキル開発「エゴグラム・ストローク表」を用いて、自己と向き合って頂いた。佐藤が読み上げる質問に対して、参加者は、ペーパーに該当する数字を書き込んでいくのだ。これがテンポよく行われるので、じっくり考えることはできない。参加者はそのときのインスピレーション(inspiration:ひらめき。ここでは自己概念)によって数字を記入していくのである。だから、答えは信ぴょう性には欠けてしまう(笑)。

それでも、この日の、自分の気持ちが表現されていることに間違いはない。

3.交流分岐の結果を、職場の人間関係に活かすコツ
そもそも、我々は、幼いころから、ある一定の年代まで、自分たちの両親、または親に代わる誰かに育まれて成長してきている。実はこの育み(親からのかかわられ方)が、現在の「その人らしさ」を形成しているということは過言ではない。

皆さんは、「あのような親にはなりたくない」と思っていたのが、いつの間にか「あれ、俺の言い方、あのおやじにそっくりだな」とか、「あらやだ、私母親と同じこと言っている」などと思われることが、少なからずあると思われる。

そこなんです!

我々は、この、親から頂いた「ものごとの見方、とらえ方、感じ方、行動の仕方」(価値観及び行動規範)を知らず知らず大人になった今でも、大切にしており、本人も気づかないうちに、対人関係の中で反応行動に現れることがあるのだ。

ただ、いつも、馴染みのある反応行動だけで済むのであれば良いのだが、そうでない場合もある。そこで、我々は成長段階で、他者と合わせていくことの大切さを学び、自我を抑えることも必要であることを体験して、大人になっていく(自分で考え行動する)のだ。

株式会社ヒューマンスキル開発「エゴグラム」では、一人の人間の中には、

(1)批判的な親と(2)保護的な親が混在していると説いている。批判的な親は「躾」を行い、保護的な親は「守る」役割をする。

これらの役割をする親からかかわられた子どもは、(3)自由活発な子ども、(4)順応な子ども、(5)独立心の強い子どもが現れる。

佐藤は、同社の「解説書」を用いて、(1)(5)までの特徴を説明し、皆さんに自分の傾向性をみて、最後に(6)大人(ものごとを論理的に処理するなど)としての自分の数値をみて頂く。

このグラフは、大人を中心になだらかな曲線を描くことが理想であること。あまりでこぼこしていない方が良いということを伝えると、会場は笑いの渦と化す。

そうそう、お互い、多かれ少なかれ、でこぼこしているものなのだ。そのでこぼこが、人間関係に関係しているわけだ。

そこで、皆さんには、他者とかかわるときには、OKな側面でかかわるように意識することが大事ということを伝えた。

次、ストロークについて。

これは、自分の存在価値・他者との存在価値を、どの位重要視してかかわっているのか。いうなれば「他者とのかかわる傾向性」をグラフとして見ることができるというもの。

@他者との関わる傾向はどうか。A働いている環境での居心地は良いのか。B自分が、自分のことを肯定的に捉えているのか否か。更には、C他者に対してどの位「肯定的にかかわる傾向性があのか」あるいは、Dどの位「批判的にかかわる傾向性」があるのか。さらにはどちらの傾向が強いのか。

また、E他者から肯定的に認めれもらったときに素直に受け取る傾向性はどうか。F自分から素直に他者に働きかけを行う傾向性はどうか。などなど。

こちらでも、佐藤が介護現場で見られる事例を用いて解説をしていった。


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●耳元でささやく(笑)●


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●こういう傾向があるかもねぇ●



特に管理者側の人々にとっては、部下とかかわる傾向性について、自分でも良いところと、悪いところに気づかれているようで、「なるほどねぇ」とつぶやかれている方もちらほらいた。また、職員や、若人からは、「ううん。この通りですよ。今回、改めて理解できました」などの声も聞かれた。

さてさて、研修は結果がわかったところで終了ではない。研修が目指すところは、「未来への行動変容を支援する」所にある。

皆さんも、忙しいときほど、OKが出ない側面が出てしまうということに気づかれたようであった。これからは、上司、部下とかかわるときにも、お互いに気持ちをフラットにして、かかわるようにしたいところである。


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●解説が続く●


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●マスコットとツーショット●



さて、次回は、町田市と合同研修の「相談援助技術:初級編」を3回シリーズで行います。こちらでも、エゴグラム、ストロークを導入して、相談援助における傾向性をより深く気付けるように案内していきますよ。3回目には、コミュニケーション演習も取り入れますからお楽しみに!ではまた。ご自愛ください!



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●帰路では、大きな虹に遭遇!●



(某中国ではかつて「焚書坑儒(本は焼かれ、著者は穴に・・・)」された(今も?)。第二次世界大戦直前の某ドイツ、自著が焚書となった。そのとき、ジグムント・フロイト先生がのたまった。「なんたる進歩だろう!本を焼くだけで済ませてくれるとは。中世だったら自分が焼かれていたな!」って・・・フロイト先生、危険過ぎますよ!To Be Continued!!)

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2017年09月02日

奮闘記・第1041回 研修会のツボ/長崎県

●2017年● 長崎県長崎市

長崎県社会福祉協議会 福祉人材研修センター

「記録の書き方研修」


お久しぶりです。良く分からないうちに気温が下がっていましたね。皆さま、いかがお過ごしですか。さて、今回は、先日伺った長崎県の研修報告ですよ。

今年春、長崎県社会福祉協議会の研修担当・山崎さんより、佐藤のブログ等や書籍をもとに、介護記録の書き方(初級・中級)や、施設編や居宅編なども講義していることを知り、ぜひ、佐藤に講義を!という熱い連絡を頂いた。

依頼内容は(初級編)として、書き方の基本的なことをとのこと。長崎県は特養・デイ・グループホームなどの高齢者施設が7割で、3割程度は生活介護などの障害者施設の介護職や支援員の参加者が多い傾向となっているらしい。

プログラムは、昨年の静岡県社会福祉協議会さんで開催した、「介護記録の書き方講座(施設編)」と同じくらいの内容でお願いしたいとのこと。

まぁ、さすがは人材育成機関というべきか。なかなかのリサーチ力である。佐藤の長文ブログを読み(笑)、その上で、このような文面を頂ければ、そりゃあこちらも嬉しくなりますわい。もちろん、快諾したのは言うまでもない。

研修前に、山崎さんとメールにて入念なやり取りを行い、当日を迎えた(今回は「ひゃ〜参謀」も同行)。

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●長崎空港に到着!●



ひとつでも多くの研修風景を紹介し、介護職が頑張っているということを伝えたいですからねぇ。

当日は、前日より借りている、レンタカーにて、以前にも来た、鎮西大社諏訪神社を参拝してから会場入り。ちなみにおみくじ結果は、「ひゃ〜参謀」大吉であるが、その他は不詳であった(笑)。まぁ、長崎はこの日も朝から、太陽がまぶしい。天照大御神さま、今日もよろしくお願いしますよ。


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●研修前に鎮西大社諏訪神社に参拝●


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●諏訪神社から見る長崎の街●



【介護記録の書き方研修】
■主な内容
1.介護記録の必要性とその根拠。
  それぞれの業務を通して記録を考える。
2.アセスメントモニタリングを意識した記録の書き方。
3.利用者のしていること、できていることを記録に残そう。
4.個人ワーク・グループワーク:生活場面ごとの事例をもとに記録を書いてみよう。

■研修で行ったこと
・自己紹介(グループ内含む)。
・講義介護記録の必要性とその根拠マニュアルを作成しよう。
  介護過程の展開(生活機能分類を意識した計画及び記録)。
  アセスメントとモニタリングとは何か。
  事例紹介。
・演習ものがたりを共有。介護記録に挑戦。
  グループ発表発表。
  解説・解答例。
  情報共有(今後すること・したいこと)。

まずは、佐藤の研修では定番となっている自己紹介から。各グループ内で各自に1分間スピーチで自己紹介をして頂く。他者の話を聞き、自分の思いを伝えるのだ。このたった1分間という時間が、参加者同士の距離を縮め、緊張感を和らげることになるのだ。だから、たかが1分といって、いい加減にやってはいけない。


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●国際生活機能分類について説明する●



午前中は、講義中心に行った。まずは「介護記録の必要性とその根拠。マニュアルを作成しよう」である。

今回、ここで話す内容は、「佐藤が求める」介護記録であり、必ずしも皆さんの事業所が求めている内容ではないかもしれない。私は、介護職が残す「介護記録」は、医療職が求めるだけの記録になってはならないことを説明した。

そして、ICF(国際生活機能分類)の概念図が示すところの「心身機能の記録」「活動の記録」「参加の記録」「環境(家族や地域)の記録」を意識し、分類することで、効果的な記録を残せることを、事例を用いて解説していった。

さて、宣伝にもなってしまい、好都合(笑)だが、この内容は、中央法規出版のさわやかなwww月刊誌、「おはよう21」10月号(平成29年8月26日発行)特集記事に、佐藤が書かせて頂き、より具体的に書き方についても掲載されている。ご興味のある方は、一読三嘆(笑)して頂ければ幸いである。

ここで、取り上げたのは施設入所されている「千野さん事例」である。

@基本情報、A課題整理総括表、B施設サービス計画書、C個別援助計画書、D個別援助計画書評価を用いて、介護過程の展開を説明した。ここでは、介護職員が作成する「個別援助計画書」の必要性について詳細に説いた。

参加者は、山崎さんからの事前情報のとおり、介護施設はもちろん、通所介護や訪問介護、障害者施設での生活介護などで活躍している方々であった。

佐藤が事例を解説していくと、時として、あまりポジティブではない方々から、自分は○○(よーするに門外漢)だからこのような事例はわからない等の否定的なエクスキューズを頂くこともある(ならなぜ参加したのかは不明だが)。

今回の参加者の方々は、それはそれは佐藤の説明に熱心に耳を傾けて聞いて頂けた。つまり、「大人」なのだ。「私の頭にすべて入っているから細かい記録は不要」とのたまった、どこかの「お子さん」とはわけが違う(笑)。この積極的な関わりは、最後まで崩れることはなかった。素晴らしい。

●お昼はお弁当を頂く●.jpg

●お昼はお弁当を頂く●


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●控室にはメッセージが・・・●



午後からは、演習「介護記録に挑戦」である。演習は、もちろんダイアローグ形式(語り合い)の物語である。最近またにわかに流行ってきた(笑)。佐藤はずーっと前からやってまっせ!(笑) これはもちろん、参加者の方に職員役を演じて頂き、佐藤が利用者その他解説を行うもの。


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●参加者に応援を依頼する●


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●4人のお手伝いを選抜する●


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●「現役」は演じるのがうまい●



まずは、やり方について。そして、心身機能の物語を題材に説明。その後、4名の方にお手伝いを頂き、「心身機能に対する援助場面」「活動に対する援助場面」「参加に対する援助場面」「環境(面会家族)に対する援助」を朗読する。

はじめに個人ワークをして頂いた。タイムは15分。佐藤は、皆さんが個人ワークをしている間に、会場をリサーチした。

個別に質問に答えたり、今している演習について説明をして歩いたのでした。やがて、「ブタさんのキッチンタイマー」が時間が来たことを知らせる。

皆さんからは、もう少し時間が欲しいとの声。おお、素晴らしいではないか。では、もう10分。会場には、参加者が走らせるペンの音が静かに流れていた。それにしても、皆さん真面目である。


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●話し合った内容を記述する●


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●こちらのスペースにも書いてください●


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●文章が作成できた●



皆さん、1人ひとり、事例をかみしめたところで、次にグループで取り組んで頂く場面を選択して頂いた。ホワイトボードには、1グループは活動、6グループは参加などを書き入れていく。バランスよく担当が決まったところで、グルーープワークがスタートする。

ここでは、先、話し合った内容を、ホワイトボードに書いて頂く方を決めてから、取り組んで頂いた。そして、約30分後、ホワイトボードは各グループでまとめていった、介護記録で埋め尽くされていく。

皆さんは、この時間的空間を経てから、

(1)一人ひとりが物語に向き合い内容を理解できたこと。
(2)自分が書きたい内容を書くあるいは思い描くことができたこと。
(3)自分と他者との考えが同じ、あるいは違いがあることに気づき、意見をすり合わせる必要があることなどを体験できたようである。

最後は、佐藤から、一連の物語の「介護記録」の解答例を読みあげた。実はこの介護記録には、「ですます調」のみで記載したもの、加えて、尊敬語や謙譲語を用いて記載したものと、両者を示した。


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●解答例を披露する●



もちろん、利用者や家族が読んで心地よいのは、医師や医療関係者のように患者側が「ある種の忖度」をもって許容しない限り、尊敬語や謙譲語を用いた記録である。悲しいかな、行政や介護・福祉関連の人間がこの態度をやれば、いきり立たれる場合も少なからずある。まぁ、人間の扱いが「雑」に見られますからね。

ただし、どうしても長文になってしまうのは否めない。したがって、記録を書く時間がない。あるいは記載するスペースがない等の場合であれば、このような記録を残すのは難しい。個々人としては、である。

その場合、重要となるのが、ズバリ事業所及び組織の取り組みなのだ。介護職員が残す記録を医療職員が読みやすいように「簡潔な記録」を求めたり、介護報酬において、求められている記録のみを書くように指導したりしていると、介護職は、自分の仕事を客観的に捉えることができなくなる。

だから、上層部から求められるような、利用者さんにも技術向上にも、もちろん、何か「有事」の際にも、さして(ほとんど)役に立たない記録を書くようになってくる。書くのが楽だからね。

介護記録は誰のため(なんのため)の記録なのか?

私の個人的な考えでは、「その方が、要介護状態となっても、そこに存在し、我々と同じように喜怒哀楽を表現し、その人らしく成長している証となるもの」と捉えている。なんせ、それがそのまま、自分を守る記録にも、自分の技術を進化させる記録にもなるのだから。

もちろん、介護記録といっても、介護職員はローテーションで働き、その場での関わりの「部分的な記録」に過ぎない。でも、それを振り返って読んでみると、その方の生きてきた道のりが紡がれて物語として残っているのだ。どう対応し、どう成功したか、また失敗したかも残っていることであろう。

最期の時を迎え、その看取り後に行われるグリーフケアにおいて、各介護職員の行ってきた介護(介護技術)を振り返り、お互いを励まし合うことができる記録であること。そんなことが重要なのではないかと考えている。後で呼んでも、何をやったかも、よくわからない記録なんて・・・・ね。

佐藤は、介護職が胸を張り、「これが自分たちがしている介護である」「これが自立支援に必要な記録です」と言える、できる(もうできているところもある)日を目指し、これからも奮闘しますよ(笑)。


●閉会を告げる山崎さん●.jpg

●閉会を告げる山崎さん●



今回の長崎県の研修で関わって頂いた、社協の皆さま、研修参加者の皆さま、有り難う! 季節が変わっても皆さま引き続きご自愛ください。

帰りは幕末好き「ひゃ〜参謀」の要望でシーボルト記念館に寄り、大村市で紙月夢兎(ペーパームーン)にて、美味しい本場の長崎チャンポンを頂き、長崎空港から帰りました。いや今回も楽しかった。カステラも美味しかったし(笑)。

さて、明日は、トンネル抜ければ〜、おれの話を聞けぇぇぇの横須賀で研修です。ではまた!



●シーボルト記念館に立ち寄る●.jpg

●シーボルト記念館に立ち寄る●


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●締めは長崎チャンポンですわ●


(襟裳の春は何もなかったかもしれないが、夏は某国のミサイルが通過した。そのうち、「⤴ この上空をミサイルが通りました」という立看板が立つかも知れない。さすが北海道人、強いな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 21:48| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月24日

奮闘記・第1040回 研修会のツボ/東京都

●2017年● 東京都葛飾区

葛飾区高齢者総合相談センター 堀切

ケアマネジメント支援研修


お元気ですか? 佐藤はただ今、暑い、もとい熱い方々の住まう、長崎県におりますよ! いやほんとに長崎県は暑いです。昨夜は稲佐山から、新・世界三大夜景のひとつの長崎の夜景を堪能しましたwww。それは後日報告する予定(笑)として、今回は近々に葛飾区で行いました研修を報告しましょう。

佐藤は、葛飾区高齢者総合相談センター 堀切さんから、介護支援専門員を対象とするケアマネジメント支援研修の依頼を頂いた。

この高齢者総合相談センターとは、地域包括支援センターを差しているのだ。葛飾区では、地域包括支援センターが、高齢者の総合相談窓口であることが容易にわかるように、「高齢者総合相談センター」という名称を使用しているのだそうだ。まぁ、おと・・・あんし・・・などよりは・・・、いや止めておこう(笑)。

さて、その地域包括支援センターの機能のひとつとして、介護支援専門員支援機能がある。あるにはあるが、できていないとことも多い。

できているところでは、地域の介護支援専門員が包括的・継続的ケアマネジメントを実践できるように直接的または間接的に支援を行っていく機能がある。

こちら葛飾区葛飾区高齢者総合相談センター 堀切さんでは、堀切地域で事業展開をしている事業所で働く介護支援専門員向けに定期的に研修を開催している。

佐藤への依頼は、ズバリ「相談援助技術の向上」を目指す研修であった。担当の方が当ホームページやブログをみて、研修内容を絞り込んだうえでの依頼である(全3回)。


(1)対人援助技術(自己理解・他者理解)
(2)マップ研修
(3)コンセンサスを得る


ひゃ〜(笑)。これらを絞り込んでオーダーをしてくると言うことは、担当者さんがブログをしっかりと読みこんでくれたことに相違ないのだ。いやいや有り難い。研修時間は2時間で、葛飾区葛飾区高齢者総合相談センター 堀切の会議室。

葛飾区には、訪問介護部会の研修で何回か来ており、もはや通い慣れた道である(近隣だし)。研修に先立ち、当研究所の置物・「ひゃ〜参謀」を車に押し込み、会場へ向かった。

途中、亀有香取神社を参拝。おみくじ結果は、大吉(笑)。香取の神様がノリノリでやってこいや!と送り出してくれた。


●亀有香取神社に立ち寄る●.jpg

●亀有香取神社に立ち寄る●



会場に着くと、担当の柴崎氏のお出迎えを受け、東京都で使用している「リ・アセスメント」について現状をうかがってみた。

すると、「ここで、新たな帳票が出てきたからと言って日々の業務において使用することは難しい。そこで、研修などを行い、使用勝手を伝えているにとどまっている」とのことであった。

そりゃそうでしょう。皆さんには日々の業務もある中で、リ・アセスメントの使用方法ばかりを考えてはいられませんものねぇ。しかし、まるで考えないというのも・・・(笑)。

そうこうしているうちに、会場には、介護支援専門員の方が集合した。


●研修がスタート●.jpg

●研修がスタート●



■研修で行ったこと
《1回目の副題:対人援助技術〜基本の“キ”援助者だって人間よ〜》
@自分とはどのような人間なのか
Aエゴグラム・ストロークから見えてくる自分とはどのような人間なのか

佐藤は、(株)ヒューマンスキル開発センターにて、交流分析を学び、そのセンターが開発したツールを使用し、自己理解・他者理解を深める研修も行っているのだ。皆さんには、自分とはどのような人間なのか。はじめに考えて頂いた。

1.自分とはどのような人間なのか
介護支援専門員は、利用者の「その人らしい生活」を維持・向上するために「居宅サービス計画」を作成している。そのため、利用者や家族に、「今後どのような生活をしていきたいですか」という意向をうかがい、把握しなければならない。

しかし、単刀直入に「今後どうのようにしたいですか?」などとうかがってもなかなか出てはこない。出て来るなら、こうまでして介護支援専門員を育成する必要もないだろう。

介護支援専門員は、利用者さんやご家族がその人らしさを思い浮かべることができるように「どのようなお仕事をされてましたか?」とたずね、あるいはご家族に対して、「どのような方でしたか」など、その方が大事にしていた価値観や習慣などを引き出し、その人らしさを導き出している。

はてさて、そのようなことを導き出している皆さんでも、「自分がどのような人間なのか」を考えたことはあるでしょうかね。

実際に他者から「あなたは、どのような人間で、今後どのような生活をしたいですか?」と聞かれれば、素直に表現できるでしょうか? 他者の援助に精一杯で、自分のことを考えるゆとりなんて無かったかも知れない。

まず、自分とは何者なのかを30秒にひとつで思い浮かべて、ひとつ書ければ、6分間で12個は書くことができるはず!(とばしますよ!!!)

皆さんには、12個を目指して書くように告げ、さらに12個書くことができた方は、時間が終了するまで、書き続けてくださいと案内した。こうして、参加者1人ひとりに、じっくりと自分と向き合って頂いた。

「ピンクのブタさん」のタイマーを6分にセットして、演習がスタート。「自分とは何者なのか?」を、思いのままを箇条書きに書き出して行くだけ・・・とも言える。

これを結構、難しくとらえちゃう方もいて、佐藤が会場を巡り皆さんの書いている文字を眺めるのだが、すらすら描ける人、頭を抱えてなかなか描けない人、様々である。

やがてピンクのブタさん(ヒソヒソ)は、6分経ったよと合図をくれた。そのとたん、皆さんからはため息が漏れた(笑)自分と向き合うことが結構大変だったようだ。

佐藤は、会場内を巡って、気づいたことをその都度伝えている。今回は、12と言う数字を示し、自分を書き出して頂く。書き出した文章にbつけている方は少なかったですねぇ。

介護支援専門員は、情報を取り扱うのが仕事ですから、箇条書きに書きだすときには、No.を付けると、のちに情報を識別しやすくなることをお知らせした。

次に、自分が書き出した「自分」を眺め、自分が好きだと思える内容には〇印を、この部分はダメと思う部分には☓印を、どちらとも言えない部分には△印をつけて頂いた。

結果は、☓印よりも〇印を付けた方が多かったが、まぁ、良かった(笑)。マイナス面ばかりが思い浮かんでしまったら、12個なんて書いた日には、罰ゲームにでもなりかねない。

2.エゴグラム・ストロークから見えてくる自分とはどのような人間なのか
次に、エゴグラムとストロークチェックリストという帳票を使用して、自己分析をして頂いた。佐藤が一定のリズムで問題を読み進め、皆さんは該当する数字をサクサクと記入していくのだ。これまた、自分との葛藤であるが、ここは結構楽しんでされていたようである。

【エゴグラムの解説】
自分らしさとは、親や兄弟と関わる中から作り出されてきたもので有ること。そして、成長段階において、おおらかで自由闊達な自分や他者の言うことを素直に聞く自分、あるいは、そんなことはない、自分はこうできる!など、独立心旺盛な自分などを、育成してきたと言うことと説いた。

【ストロークの解説】
こちらは、描いたグラフから、他者と関わる時の傾向を見ることができる。まぁ、俗にいう引っ込み思案な性格だとか、前向きな性格だとか言われる部分である。これも、幼いころの環境が関わって来る。厳しい親から、「まだまだだめだ」と言われて育った方は、なかなか自分の存在価値を認めることができず、自分の存在を値引きしてしまう。まぁ、日本的な見方をすれば謙虚であると行った方が良いのかも知れないが・・・。

ただ、我々介護支援専門員は、他者(利用者等)からすれば、「頼りにしたい人」のはず。その人が、自分自身を肯定的に見ることができない人であると知ったら、どう思われるか・・・。

もちろん、皆さんは、そのような人の前では、「大丈夫、任せてください!!!」と振る舞っていると思う。そうそう、この振る舞いこそが重要な部分なのだ。


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●自分は何者だろうか●


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実は、人は成長するにつれて、良くも悪くも、ときに、他者に合わせた生活を強いられ、自分を押し殺して他者に合わせて振る舞うことができるようになるのだ。なぜならば、誰もが、点を指摘されたくはないからねぇ。

さすれば、他者は、表面に現れた部分をみて、あなたを評価するしかない。いくら心の中で、自分はそんなことはできないと思って見ても、現実は、結構出来ていることも多いであろう。

そこで、再度、じっくりと質問内容を読み替し、今の自分は、本当にそうなのかを吟味してほしい旨を伝えた。そう、対人援助の基本の「キ」は、自分が思う自分と、他者がとらえる自分とが「自己一致」すると言うことが重要である。

そうはいっても、他者からの期待に応えることはなかなか難しい。その場合は、外見だけでも、そのように振る舞えば良い。結果、やがては、振る舞いが、自分らしさへと繋がっていくことであろう。

さてさて、まずは終了。


●個別に助言を行う●.jpg

●個別に助言を行う●


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●解説する●


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●自分の存在を大切にしよう●



やはり2時間では、なかなか、ご理解頂けない部分もあったと思うが、解説でもお読み頂き、さらに自己理解を深めて頂けたら幸いである。

次回は、ハハハ、マップ研修です。今度は、皆さんに話し合って頂きながら、地図を完成していく作業。ハラハラ、ドキドキ、イライラ、そして最後はスッキリを体験して頂きます。お楽しみに!


長崎市にくれば、ここゆめタウン夢彩都(ゆめさいと)だな!.jpg

●長崎市にくれば、ここゆめタウン夢彩都(ゆめさいと)だな!●


(某海で、商船に相次ぐ衝突事故をかます、米国の下手な海軍も問題だが、国政がそこらへんのゴ●ツキなみの中国政府が指摘してもなぁ!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 14:02| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月14日

奮闘記・第1039回 研修会のツボ/新潟県

●2017年● 新潟県長岡市&新潟市


新潟県ホームヘルパー協議会

訪問介護員スキルアップ研修/意欲を引き出す関わり
〜訪問介護の専門性・介護〜



お久しぶりです。

ただいま夏休み真最中、しかもお盆ということで帰省されている方も多いかと存じます。とは言え、東京から地方へ出るとなると、そりゃまぁ車の大渋滞は覚悟となりますから、そりゃもう大変です。

私の故郷も中央道沿線ですからねぇ・・・、この時期はなるべく帰らないようにしております(笑)。今回は、7月と8月に行った新潟県での研修会の報告です。


●新潟白山神社の奇跡の蓮(でかい)●.jpg

●新潟白山神社の奇跡の蓮(でかい)●


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●新潟白山神社は夏祭りであった●



新潟県ホームヘルパー協議会さんとは、かなり長く関わらせていただいている。通常はサービス提供責任者の研修であるが、今年度は新たに訪問介護員のスキルアップ研修の依頼をいただいた。

聞くところによれば、現場で働くヘルパーさん達は、介護保険制度と総合支援事業の狭間でご苦労され、疲弊されている方々もおられるため、「佐藤に励まして欲しい」とのご要望であった。

なるほど、確かに在宅を支えるヘルパーさんは、介護保険制度に振り回されているのは確かですね。まぁご自分で振り回されているキライもないではないが。

その原因のひとつには、介護支援専門員のアセスメント不足によるものと、サービス先行型のプランニングのあり方。もうひとつには、サービス提供責任者の説明不足が考えられでしょう。

そこで、今回は訪問介護員が抱えている課題を明らかにすること、総合支援事業等で求められている、利用者の意欲を出す関わり方に焦点をあてて研修を展開することとした。


●こちらは長岡会場●.jpg

●こちらは長岡会場●



■研修で行ったこと
(1)総合支援事業と訪問介護
(2)訪問介護のしているサービスとは
  ・自立を支援する関わり(共にする介護)とは
  ・ICFの視点を意識しよう
(3)今後自分たちが取り組むこと


1.総合支援事業と訪問介護
ますは、訪問介護の仕事について、常日頃困っていることや、要望を明らかにした。手法はKJ法(様々なデータを出し合い、それぞれ分別し解決策を見出す手法)である。自己紹介後、各グループに摸造紙、ポストイット、名前ペンを配布した。

まず導入部分はこんな文章から(私に対するお問い合わせより)。

《いつも思います。私たち訪問介護は、研修の中でアセスメントをしっかりと行い、利用者の「こうなりたい」「これができるようになりたい」という希望を聞き出して、短期目標を設定し、自立支援に向けた援助を行うということはまさにその通りであろう。》

しかし、ケアマネはどうだろうか?

《利用者より、腰痛・膝痛があり長時間の立位が困難なので、「ヘルパーさんに「調理」「掃除」をお願いしたい」という要望を受け、そのままをケアプランに落とし込み、依頼してくる。その中で私たちヘルパーはどうしたら良いのでしょうか?》

《ケアマネのケアプランが上記であっても、私たちの作る「訪問介護計画書」は細かく落とし込んでもいいのでしょうか?ケアマネがそこまで利用者にアセスメントをして了解してもらっていない現状の中で、私たちヘルパーはやりにくいと思っています・・・。》


●新潟会場の風景●.jpg

●新潟会場の風景●



さてさて、参加された皆様も多かれ少なかれこのような経験をお持ちかもしれない。そこで、ここからはこのようなことを明らかにしていきたいと思う。

(1)ヘルパーの困りごと。
(2)その困りごとをどうしたいのか、どうなりたいか。
(3)解決する手立てを考える。

ほんの一部をご紹介する。

●「困りごと」を書き出してみる●.jpg

●「困りごと」を書き出してみる●


●似た者同士を集めてみた●.jpg

●似た者同士を集めてみた●



1)ヘルパーの困りごと
@本人はヘルパー利用を希望しておらず、援助をしても文句ばかり言って困る。
A入浴介助に入るも、昼間は入りたくないと拒否されて困る
B洗濯物の中に家族の衣類も入っていることもあり困る。
C部屋がゴミ屋敷。どこから手をつけていいものやら困っている。
D子どもたちの意見がそれぞれ食い違い、ヘルパーの援助に対してそれぞれがクレームを出して来て困る。
E掃除の人が来たと言われ自分では何もしないで困る。
Fごみを野焼きしていることがあり困っている。
Gポータブルトイレへ移乗するが、機能的に難しく危険があり困っている
H訪問中お酒を飲まれていて、仕事にならなくて困る。
I介護者がそばにいて「していること」を見ていて、1つひとつ指図されて困る。

その他、写真のとおり、山のようにあった(笑)。これら様々な「困りごと」をグループ分けして、名前を付けてみた。

@家族に介護保険制度について理解がなくて困る。
Aサービス内容があっていなくて困る。
Bヘルパーの仕事を理解していないで困る。
Cヘルパー同士の連携が取れずに困る。
Dケアマネが提案などを聞いてくれなくて困る。

などなど。

2)その困りごとをどうしたいのか、どうなりたいのか
@家族にも介護保険制度について理解して欲しい。
Aサービスを見直して欲しい。
Bヘルパーの仕事を理解して欲しい。
Cヘルパー同士が話し合う場を持って欲しい。
Dケアマネに現実を知って欲しい。

などなど。

さらに、出た要望を同じような内容で「島」をつくってみた。

@介護保険制度の理解
Aケアマネ関係
Bサービス提供責任者関係
Cヘルパーの連携方法

3)解決する手立てを考える
さて、困りごとや要望を出すだけでは、「口」だけで終わってしまいがち。ここからはその意向を濃工夫するための解決策(案)を考えないといけない。

@利用者・家族に介護保険制度について理解していただくため、その都度説明する。
Aサービス提供責任者に「困りごと」を伝え、モニタリングをしていただき、ケアマネに報告して計画を見直していただく。
Bサービス提供責任者に、同行していただき、指示を仰ぐ。
Cヘルパー同士で話し合う機会を設け、工夫していることを伝え合う。

などなど。

実はこの工程で、「困りごと」を明確にする意向を出す提案(専門家の意見)するをすり合わせること=アセスメントと言う。

そうなのだ。アセスメントって、情報を収集するだけと思っていたあなた。このめんどくさい工程を「アセスメント」という、わざわざアローなんとかというものは全然不要である。

だから、ケアマネさん達も、説明を省いたり、専門家の提案を省いたり、利用者や家族の「困りごと」や「こうして欲しい」に振り回されてしまうのかもしれないなぁ・・・って共感してどうする!

ホント。それが仕事のケアマネさん達には、もっとしっかりやって欲しい、はい

そうそう、この演習を佐藤は1時間30分かけて行いました。その間、佐藤は、各グループをまわり参加者の話に耳を傾けたり、アドバイス等を順次行った。

そして、このように自分たちの現状を可視化することで、1人ひとりがいろいろな気づきを得ることができた。

2.訪問介護のしているサービスとは
さて、後半は、《ショート・スリラー》ならぬ、動画「勝浦さん事例」を見ていただき、ヘルパーのしている援助を書き出していただいた。

この動画の中で「ヘルパー」(役)の役をしている、「意欲を引き出すかかわり」についてをICFの共通言語とその内容を解説しながら講義を行った。

訪問介護の仕事は、生活援助身体介護に分類できる。生活援助では、掃除、洗濯、調理などを本人に代わって行う代行といわれるもの。代行なので、その行為を行えば援助は終了である。

もちろん、援助に入るわけなので、本人の健康状態を把握することも含まれてはいるのだが・・・。

一方、身体介護にある 「自立支援のための見守り的援助」となると、代行的に家事を行えばよいというわけではない。もちろん、本人のできることは本人にやって頂き、できない所をヘルパーが行うというような安易な援助でもない。

「本人のできる所は、本人ができるように励まし、できない所は、本人の意向を伺いながら、本人がした気持ちになれるようにヘルパーが行う」のですから。

へっ? どういうこと? わからないかなぁ(笑)。

3.今後自分たちが取り組むこと
では、具体的にヘルパーのしていることを可視化(文章)してご案内しょう。ああ、ここでもアローなんとかは不要である(笑)。

@訪問し、あいさつをして、体調をうかがう。
これは「心身機能」への支援である。具体的には体の痛みや、具合をうかがっているのだ。
A本人に本日のすることを説明して同意を得る(手順を確定する)。
これは「参加」への支援である。本人の意向を伺い、その中でご本人にできることを役割として依頼する。依頼するのだから、その行為を「して頂いた」時には、そりゃあ、もう感謝を伝える。
B排泄への気遣い、移動の支援。
これは「活動」への支援である。ヘルパーは作業に入る前に、利用者にトイレに行く必要性の有無をうかがう。そして、作業中や、屋内を移動する時には、転ぶことがないように注意を喚起し、危険がないようにそばに寄り添い、見守っている。
C洗濯物を干す支援。
これは「活動」「参加」への支援である。サービス内容に明記してある《メインテーマ》なのだ。ここでは、洗濯物を干す行為の中で、瞬時に、「できること」「できないこと」を把握し、必要な援助を行う。例えば、小さい洗濯物を自身で角ハンガーに干せるように、揺れてしまう、角ハンガーを押さえたり。あるいは、自身でピンチを開き、洗濯物を挟む行為を認めたら、「まだ、力がありますね!」「自分で干せて良かったですねぇ」などと、「している」行為を称賛するなど。
D連絡帳に記録を書く。
これは環境への「支援」である。家族への連絡帳に本人がしていたこと、できたことを記載して、安心していただこう。

つまり、ヘルパーのしている援助は、「洗濯物を干す」という行為ではなく、本人のそばに寄り添い、本人のしていることやできそうなことを継続できるように励まし、協力動作には、感謝を伝え、最後に本人が頑張ったことについて労をねぎらうという援助者として当然の行為である。

これらは、ヘルパーであれば、誰でもしている当然の行為なのであるが。それを文字化すると、「声かけ」「見守り」「安全確認」などとなるものだから、他者には伝わりにくくなる。ましてや、介護支援専門員は、ヘルパーのしていることに「意欲の向上」が含まれているなんて考えてもいないのだ(笑)。

なんせ、他者との交流は通所介護のような集団でなければ得られないと考えているのだから・・・。

ヘルパーならば誰もが知っていること。それは利用者さんがヘルパーの訪問を受けることで元気になるということであろう。はじめは、パジャマ姿であった方が、ある日は服を着替えていたり、ある日は、新聞をまとめてくれたり、ある日は玄関先で待っていてくれたり・・・。

これは利用者の中で、ヘルパーさんとの関わりを通して、社会性を取り戻し、他者を迎える楽しみや喜びを取り戻したと考えられる。

介護保険制度の改正(改悪)、総合支援事業への無資格者の参入、などなど。どうやら、ヘルパーの役割は狭まっているようだ。今こそ、自分たちヘルパーの役割を1人ひとりのヘルパーが発信すること。それが1番求められていることだと思うがいかがだろう。

さて、四季も移り変わり、箸で蝉を追いかける時期となりました。いまは百日紅が満開です。皆さん、ご自愛くださいませ。



●昼食をいただく●.jpg

●昼食をいただく●



(巨人・阿部選手の2000本安打達成に際し、DeNAの〇香選手のコメントは「(阿部さんの)打撃フォーム連続写真をおかずに何杯でもご飯を食べられる!」ってさ。〇香選手も2000本安打、頼みましたよ!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 16:23| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月24日

奮闘記・第1037回 見聞録/東京都

●2017年● 東京都府中市

『武蔵国風土記モドキ』外伝

「すもも」vs.「ケバブ」vs.「佐世保バーガー」の関係


いやいや、暑いですね。皆さまお元気でしょうか? 今回は、大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)を武蔵の国の守り神としてお祀りしている、大國魂神社の見聞録です。

「この大神は、出雲の大国主神と御同神で、大昔、武蔵の国を開かれて、人々に衣食住の道を教えられ、又、医療法やまじないの術も授けられた神様です。俗に福神様、又は縁結びの神様、厄除け・厄払いの神様としても著名な神様」云々。

これはもちろん神社側の立ち位置でのお話(笑)。

いろいろな神様をひとつにまとめて拝んでいる、武蔵の国の総社なのだが、ほんとうはなかなかを持って、一筋縄ではいかない神社である。しかし、本日はそういう、かたい「逆説シリーズ」(かたいか?)のような部分は抜きにして、お祭を楽しんでみたい。

厳密に言えば、こちらは、出雲大社というより、日御碕神社の方に因縁があるのだが(そもそも古代の杵築宮はともかく、出雲大社よりこちらの神社のほうが古いのだ)。

とりあえずは出雲の大国主大神ゆかりという話でもかまわない(笑)。そう、大国主大神かぁ、お懐かしい。いまは鳥取の大神山神社に戻られているという話もあるが、お元気かなぁ?

出雲でも伯耆でも、暑い日が続いているようですからねぇ、皆さまご自愛ください!

今年度は、国立市界隈で仕事が多いので、移動途中に、この大國魂神社を参拝しております。そして、「ひゃ〜参謀」との、おみくじ合戦(?)を楽しみにしているのだ。まぁ、こちらに関しては、全然、佐藤の勝ちであるがwww。

たまたま、先だっても仕事前に、こちらに参拝したところ、「きたる7月20日は《すもも祭》が催される。当日だけ、からす団扇(ないしは扇子)を領布する」と告知があった。お祭の日に再度来れたらいいなぁとは思っていた。


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●「すももまつり」に参拝●



その日の朝、車の中でラジオに耳を傾けていたら、なんと、実況中継で、すもも祭が紹介されているではないか。もう、こうなったらいてもたたってもいられん(神社&おまつり好き?)。というわけで、研究所でひと仕事を済ませ、「ひゃ〜参謀」を連れて、おまつり会場へ向かった。

そもそも、この《すもも祭》とは、源 頼義・義家父子が、奥州安倍氏平定(前9年の役)途中、大國魂神社に戦勝祈願をし戦に勝ち凱旋の帰途、戦勝御礼詣りのために祭が起こったのだという。

まさに、今の《野党連合軍》みたいなもんだな、仙台でも負けたし。まぁ、立ち場としては、逆(安倍さんが与党だかんね、加計忖度大将軍?)なんだがwww。

その際、神饌の1つとして李子(すもも)を供えたらしい。このことをきっかけに、境内にすもも市が立つようになったのが、この祭の名前の由来だそうな。

今では、夏の風物詩として定着し、近隣の方々はもちろん、ほんとうに地方の方からも参加者がたくさん見えるらしい。OH!つまり、駐車場が空いているか心配せねばならない。

やがて、駐車場に近づくと「空」の文字が点滅してる(笑)。こうして(あっさり?)めでたく車を駐車場に置けた(神の思し召しであろう)。佐藤の車の周りには、相模ナンバーはなんのその、名古屋ナンバーや関西ナンバーの車も停まっていた。

ううん、神々様も喜んでいるようだな。そして、車を降り、参道に向かう。そこには、屋台が所狭しと並んでいた。いや、神社は広いが、もともと参道は狭いのだ(笑)。


●参道は縁日で賑わっていた●.jpg

●参道は縁日で賑わっていた●



そこに、たこやき、広島風お好み焼き、巣鴨名物カステラ焼き、佐世保バーガー!!!、長野のおやき、すももあめ、肉の串焼き、ケバブ!!!(トルコ料理)いか焼き、ふりふりポテトなどなど。もう、屋台の世界は、どこの名物かわからないくらい、いろいろなものが大集合である。

それらを眺めながら、進み、手水舎で手水を使い、境内へ。さすがに境内には、屋台はない(当たり前・・・でもないか)。この神社は格別作法がうるさ・・・いや厳しいところで有名である。

もちろん、通常よりも参拝客も多いが、境内は《通常の静けさ》である。・・・それって、恐いでしょう(笑)。あの出雲大社だってあり得ない。


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●氷に入った和菓子が奉納されていた●


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●烏の団扇をゲット!●



我々は、参拝客の列に並び、やがてゆるゆるとお参りを済ませた。そして、すもも祭にだけ領布されるというカラスの団扇を手に入れた。この団扇(ないしは扇子)は《魔》を祓うのだ。へんな絵を描いたり、決して〇や□や△を矢印で結ぶなどで仕事で遊ぶヤツを許さない(「ひゃ〜参謀」談)らしい。・・・そう、そりゃあ良く分からんが?(笑)

これを家の玄関に飾って置くだけでも魔を祓い、幸福(特に、なぜか金運)を呼ぶらしい。家に飾って置くと、家族が誰も帰って来ない可能性を危惧しつつ(笑)、手に入れてみた。

そして、おみくじ。おお、結果は、やはり“大吉”である。もう御一方は吉で、その夜のナイターで、DeNAが巨人・菅野に完敗した。この時点で後に巨人が20連敗するとは誰も考えない(だってしないし・・・たぶん)。

さて、まじめに、この《からす扇(カラス団扇)》考察する。この起源は。大国魂神社のホームページを盛る、いや見る。

神代の昔、大地主神が田植えをなさる時に、早乙女や田夫らを労うために牛肉をご馳走したという。

それを、御歳神様の御子がご覧になっており、そのことを家に帰ってから御父にお告げになったという。当時は牛の肉は忌み嫌っていた。

仏教由来のインドでは牛は神様である。だから、ビーフカレーは存在しない。素戔嗚尊牛頭天王とされている以上、仏教系神様信仰では牛肉は食べない。だから、この大地主神は、きっとmade in Japanの神様の可能性が高い。

さて、これをお聞きになった本来、made in Japanのはずの御歳神様は、非常にご立腹なされ、田にイナゴを放ち、苗の葉をことごとく 喰い枯らせてしまったそうな。大人げないというか、なんというか・・・。まぁ、これも信州なら、おかずが一品増えただけかも知れんが(笑)。

大地主神は、大変に驚かれて、何か神の崇りであろうといって卜者を呼んで占わせてみた。すると、「これは御歳神様の崇りであるから宜しく白猪、白馬、白鶏を献じて お詫びするのがよろしい、されば怒りも解けるであろう」とお告げがあったという。猪・馬・鶏の肉なら良いのなら、食の嗜好の問題に過ぎないのだが・・・。

そこで、かわいそうな(?)大地主神は、その通りにしたところ、御歳神様のお怒りが解けたばかりではなく、蝗の害を駆除する方法も、いろいろと教えて下された。なんだかねぇ・・・。

その方法の中に「烏扇をもって扇げ」とお教えなさったというのだ(やっと出てきたな、団扇が)。

そこで、からす扇(からす団扇)は、その扇や団扇で稲や疫病を扇ぐと害虫は駆除され病気は平癒するという、蚊取り線香>農薬のような力を持つ団扇を得た。そんで「五穀豊穣・悪疫防除」の意味で深い信仰があるのだそうだ。はいはい、有り難うございました。神様大好き(笑)。

我々は、その団扇を手に、風を起こして、境内を後にした。そして再び屋台のある参道へ。境内近くの屋台では、プラムや、ソルダムなどが、それぞれ網に入れられ、赤や紫の色を放っていた。それぞれの網には1000円の札が付けられていた。


●まさに「すもも祭」じゃ●.jpg

●まさに「すもも祭」じゃ●



我々も、縁日にちなみ何かいただこうということで、すももカキ氷を狙ったが、品切れ。佐世保バーガーとケバブを天秤にかけ、今回はケバブが勝ち(笑)。その出店に行き、チキンサンドとやらを所望した。

薄皮のパンの中に、キャベツの千切りと、焼いたとり肉に独自のソースがかかりなんともうまい。うまいのだがやたら食べにくい。これはまさに法難規模であるがまぁ良い(笑)。これで、今年の夏も元気に過ごせそうだ!

これからが盛夏の時期。皆さま、神様、どうぞご自愛ください!



●流行の「ケバブ」をいただいた●.jpg

●流行の「ケバブ」をいただいた●


(まぁ総理もそうだけど、なんとか地方創生相のほうが品格のかけらも人間性も感じないんですけど。石破さん、出番ですよ!To Be Continued!!)
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2017年06月16日

奮闘記・第1036回 研修会のツボ/静岡県

●2017年● 静岡県静岡市


静岡県社会福祉協議会 静岡県社会福祉人材センター

「平成29年度 介護記録の書き方講座(入居・入所編)」



研修の目的:施設内の他の職員と情報を共有し、チームケアを実践するには、何をどう書けばいいか・要点をどうまとめて書けばいいのか。そんな悩みを解消し、「伝わる記録」をかうためのポイントを学ぶ。

さてさて、昨年(2016年)に引き続き、やってきました静岡県!本日の天気は梅雨の合間の晴れ。ただし、梅雨には変わりなく、富士山は雲に隠れて勇壮な姿をみることはできない、残念!!

佐藤は例のごとく、前日から研究所・マツダのデミオ、コードネーム、“カナメイシ君”(空は飛ばない)に、「ひゃ〜参謀」を押しこみ、静岡入りを果たしている。

もちろん、この間あちこち見聞したのだが、その報告は後日機会があれば・・・ということで、今回のブログは、静岡県で活躍している介護職員の方々との関わりを報告したい。

まずは朝の《猪出没注意》の張り紙のある、静岡浅間神社から参拝(まぁ、わが故郷の諏訪大社などは熊出没注意ですよ、ハハハ)。

朝から大吉をいただきました。あ、佐藤は、ですよwww。

●静岡浅間神社を参拝!●.jpg

●静岡浅間神社を参拝!●



さて、静岡県社会福祉人材センターさんでは、様々な、それはそれは研修を企画・運営している。佐藤が受け持ったのは、「介護記録の書き方(入居・入所編)」であった。ちなみに居宅編は8月に開催する予定となっている。

研修に先立ち、担当者と研修内容に対して、新担当者と相談を重ね、下記内容を行うこととした。

@アセスメントとモニタリングを意識した記録の書き方。
A利用者のしていること、できていることを記録に残そう。
B活動・参加・環境に対する支援も記録に残そう。
C終末期・ターミナルを迎えた方に対する支援と記録(多職種協働)。


■研修で行ったこと
【自己紹介】(グループ内含む)
1.ワーク:利用者の援助を行うために必要な情報とは何か
 「どのような情報を知っている必要があるか」
  自分で考え。グループでまとめる。
  グループで出された内容 を分析してみよう。
2.講 義:介護過程の展開・アセスメントとモニタリングとは何か
3.ワーク:介護記録に挑戦
  事例をひもとき、介護場面をダイアログで再現。介護を記録に残す演習。
  自分で考え。グループで考え。発表する。
  解説:解答例を案内。
4.講 義:終末期・ターミナルを迎えた方に対する支援と記録
5.ワーク:現状把握(持ちよった帳票と記録の書き方を共有)

研修は、最初からグループ方式で行う。この日は1グループ6名とした、A〜Gまでのグループができ、総勢42名の参加である(有り難うございました)。

はじめに各グループ内で自己紹介を行う。1人1分間である。自分の名前を案内した後で、上半期に起こった思い出深い出来事を伝えていただく。

そして、皆さんがお互いの事を知ることによって、徐々に緊張がとけていくのだ。なんせ、これからグループワークを行うのだから、互いの自己開示が必要なのですよ、ええ。


●援助に必要な情報を書き出した●.jpg

●援助に必要な情報を書き出した●



1.ワーク:利用者の援助を行うために必要な情報とは何か
介護職員が、利用者に必要な支援を行うためには、事前にその方がどのような人なのを知っている必要がある。そこで、まず皆さんに、支援に必要な情報とは、いったいどのようなモノなのかをワークシートに書き出して頂きました。

その手法は、まず自分で考え、その後、他者と情報を共有し、どのような内容が出されたかを分析するという方法である。

佐藤はいつものごとく《かえるくん》のタイマーを片手に、会場を歩き回る。そして、5分経過したのち、他者と語り合い、情報を共有するように伝えます。

ここからは、グループメンバーの積極性に関わってくる。多くは、最初にメンバーの中で口火を開いた者が、そのままグループのリーダーとなることが多い(笑)。もちろん、そのような人がいないグループでは、お互いの顔を見つつ、最終的にはジャンケンで役割を決めていたようです(笑)。

その10分後には、グループで出た内容をA3用紙にまとめていただいた。ただし、この用紙は、項目を以下4つに分けている。

@健康についての情報。
Aしていることやできることについての情報。
B他者との交流や、楽しみについての情報。
C地域や家族とのつながりについての情報。


まぁ、いうなれば、「ICF」(国際生活機能分類)概念図に当てはめていただいたわけですから。


●グループで説明する佐藤●.jpg

●グループで説明する佐藤●



その結果、各グループとも、4つの項目を埋めることができた。情報量として、

@健康についての情報。
Aしていることやできることについての情報。
B他者との交流や楽しみについての情報。
C地域や家族とのつながりについての情報。


となり、@に対して、Bが少ないという結果となった。実は、ここに挙がった内容は、即、常日頃の「介護記録の傾向」につながっており、皆さんの介護記録では、健康状態の記録が多いことがうかがえた。

2.講義:介護過程の展開・アセスメントとモニタリングとは何か
10分の休憩をはさんで、後半は、講義を行った。ここでは、施設サービス計画の作成法について簡単に説明し、アセスメントとモニタリングの違いについて説明しました。
アセスメントとは、「課題」=「ニーズを把握する」こと。

@利用者の現状を把握すること。
Aその現状においての困りごとを明確にすること。
Bその困りごとをどのようにしたいと思っているのか(要望)を明確にすること。


この結果が、課題(ニーズ)となる。


例)現 状:自分で車いすを操作してトイレへ行っている。
  困りごと:1人で便座に移れない。
  要望  :1人で便座に移れるようになりたい。
  ニーズ :トイレに行って用を足せる。
  目標@ :訓練室へ行き、移乗方法を体得する。
  目標A :生活リハビリを実施する(訓練を実践で活かす)。

こうして、介護職員は、この目標に向かって必要な援助を提供しているはずなのだが・・・。ご存知のように、利用者の生活状況も日々様々である。

計画作成時には、自分でトイレに行って、便座に移りたいと思っている人でも、いざ実践となると、あちこち痛いし、うまくできないし、めんどくさい。目標に向けた支援が難しいときもあるでしょう。

そんなときにも、1人ひとりの介護職員は、「それぞれが持つ対人援助技術」によって、なんとか対応しているのだ。

この「それぞれが持つ対人援助技術」とは、「説明方法,励まし方、感情の受け取り方、共感方法」など様々であるが、これらを記録として残しておく必要があるのだが・・・。そして、モニタリングとは、一定期間、計画に沿って援助を提供した結果である。

@利用者の現状が前回とどのように変化したか。
Aその現状においての困りごとがどのように変化したのか。
B要望がどのように変化したのか。


@〜Bを調査すること。

その結果、「改善・維持・悪化」の評価が可能となる。

@よくなった場合は「改善」。
A変化がない場合は「維持」。
B悪くなった場合は「悪化」。


そして、こられの情報をまとめるときに、先に示した「ICFの視点」でまとめると、なんとまぁ、まとめやすい(笑)ということを説明したのである。


●昼食になかなかのお弁当をいただく●.jpg

●昼食になかなかのお弁当をいただく●



3.ワーク:介護記録に挑戦
昼食後は、いよいよ事例を使用して、介護記録に挑戦していただいた。ここでは、佐藤が作成した「施設サービス計画」(ICFの視点で作成)をもとに、ご存じ物語(ダイアローグ形式)を作成。皆さんは、その場面に登場する介護職員になりきり、その介護を行ったことを想定して記録を書いていただいた。

今回「登場」した方は、要介護4の石山さんである。脳梗塞後遺症、右麻痺。

課題は(この方の)

@「心身機能」に対する援助の記録。
A「活動」(日常生活動作)に対する援助の記録。
B「参加」(他者との交流)に対する援助の記録。
C「環境(家族との関わり)に対する援助の記録。


である。佐藤は、ダイアローグ形式の演習課題を案内するときに、職員役を参加者から募集した。まぁ、そうはいってもどこでも、なかなか、たまにしか、手は上がりませんねぇ(笑)。

そこで、ジャンケンで勝った方に協力を依頼した次第です。4名の方々ご協力ありがとうございました。一通りの台本読みが終了した時点で、各グループに記録を書く「場面」を決めてもらった。各ループが挑戦する場面が決まったところで、いよいよ、記録を書いていただく。

なお、記録の書き方(マニュアル)には、記載方法を、適時、尊敬語や謙譲語で、丁寧に書くこと。利用者を「本人」、介護者を「自分」と記載すること。特記事項に気づきを記載することが定めてあると想定した。

自分で考える時間は当初5分と決めたが、5分では無理無理無理無理無理無理(笑)ということで、さらにサッカーのロスタイム的(笑)に5分追加してまとめていただく。

次にグループでまとめる。ここでは、研修担当・後藤氏の協力を得て、グループのまとめをA3用紙に記載する。グループでのまとめは、約15分。この間、自分たちの帳票を見せ合いながらのデスカッションが弾む。

その結果、各グループの介護記録が出そろった。いやいや、皆さんしっかりと書くことができているではないですか。

佐藤は、1枚1枚読んでいったが、尊敬語や謙譲語で示された記録は、読んでいても気持ちが良い。最後に佐藤が作成した解答例を配布し、解説した。


4.講義:終末期・ターミナルを迎えた方に対する支援と記録

ここでは、佐藤伸彦・著、『ナラティブホームの物語』(医学書院)を取り上げ、終末期を生きることへの支援で大切なこととして、「1人の人間の人生として、ものがたられる《いのち》を記録に残すこと」を案内しました。


●参加者の協力を得て物語をつむぐ●.jpg

●参加者の協力を得て物語をつむぐ●


●会場の雰囲気もよかった●.jpg

●会場の雰囲気もよかった●



そして、最後に「グリーフケア」(悲嘆の介護)という考え方について案内した。

グリーフケアとは、身近にいた人を亡くしたことで、出現する深い悲しみへの介護を指す。施設でも、死別後、遺族が悲嘆の過程を通過していくために、故人について語り合ったり、自分の感情を制圧せずに表現できるように促すような働きかけをしているところも多い。

もちろん、施設では、利用者が亡くなると、その時点でケアは修了するわけであるが、皆さんがすでに行っているこれらのグリーフケアもその方の「介護の記録」として、残すように心がけましょうと伝えた。これにてちょうど終了。

さてさて、今回の研修も皆さんの協力のもと、無事に終了することができました。どうもありがとう。皆さまどうぞ、お元気で!!


●介護記録の出き上がり!●.jpg

●介護記録の出き上がり!●


(某先進国の高層ビル火災は他人ごとではない、ひどすぎる。あれじゃまるで《ローソクビル》だものなぁ。・・・実際に火事や地震が来ないと防火システムが動くかどうかは神のみぞ知るだ!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 14:19| 島根 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月29日

奮闘記・第1033回 研修会のツボ/愛知県

●2017年● 愛知県名古屋市


名古屋市南区通所介護事業所交流会

「居宅サービス事業所が提供している“介護”とは何か」
〜ICF生活機能分類を意識したかかわりとは〜


隠岐の島の近海にミサイルが飛んでくる昨今、いかがおすごしでしょう。まことに心配だがいかんともしがたい。くだらない法律はサクサク通おそうとするくせに、肝心なことは無策。「断じて許すことはできない」のは無能政府も同じである。マスコミもおかしのカールの心配をしているどころではあるまいに。

さて、各種の怒りはともかく、今回は名古屋で行われた研修会のツボのお話。

この研修は、名古屋市南区の通所介護施設で活躍している人々の交流会及びスキルアップを図ることを目的に開催された。

佐藤は久しぶりに名古屋の方々と交流ができるということで、朝からウキウキ。何と、東京駅を7時台出発の新幹線に乗り込み、一路名古屋を目指した。今回は久々(?)に横には、神社解説担当の「ひゃ〜参謀」が鎮座していた。

もちろん、研修の開始時間は皆さんの仕事が終了する18:30からで、後からの新幹線でも十分間に合うのだが・・・。

まぁ、ではあるのだが、名古屋にただ着けばよいわけというわけではない。なんせ、名古屋にいらっしゃる神々様にできる限り。新刊完成のご報告と販売促進に尽力していただかないといけませんからねぇ。

ということで、研修までの間に、熱田神宮真清田神社津島神社を参拝した。ハハハ。神様との交信の様子は見聞録に譲るとして、今回はまずは研修の報告から。


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●桶狭・・・いや研修前に熱田神宮で参拝●



今回、この研修の依頼を受けた株式会社フィーリング・代表取締役の樽石氏。氏とは、かれこれ10年くらい前に、東京で仕事をさせていただいた経緯がある。

そして、この度は、名古屋市南区通所介護事業所交流会の研修と相成った。会場は、名古屋市南区にある通所介護事業所のホールである。


●ジャスミンの香りが漂う名古屋市南区役所●.jpg

●ジャスミンの香りが漂う名古屋市南区役所●



佐藤が到着した時には、すでに、通所介護のホールには、テーブルが部屋の片隅に寄せられ、参加者が座れるように椅子が配置されていた。

会場が、通所介護事業所となると、現場から常日頃の介護の雰囲気がびんびんと伝わってくる。また、契約書や重要事項説明書なども掲示されているため、おおよそのサービス内容もわかるというわけである。

そこから、こちらの事業所で、個別機能訓練が充実していることがわかった。壁には、利用者さんが作成した作品が展示されており、こういう雰囲気の中で行う研修って現場に即しておりなんだか落ちつきますねぇwww。

さてさて、会場には、仕事をおえた人々が続々とかけつけて、いつしか椅子は満席状態。結果、40〜50くらいの方が参加していただいたようである。


●通所介護事業所のホールで開催●.jpg

●通所介護事業所のホールで開催●


●熱心に耳を傾ける参加者●.jpg

●熱心に耳を傾ける参加者●



■研修会で行ったこと
(1)介護とは何か
(2)生活機能分類について:事例を通して考える。
(3)今後チャレンジしたいこと


佐藤は、自己紹介の後、皆さんに研究所の出張マスコットたちをご案内。はじめに、赤い胴に“金運”がトレードマーク研究所のマスコット、宇宙人ダルマの《スカンツ弟》(兄貴がいる)。次に、「すみ〇っこぐらし」代表(?)《富士山》(大山ではない)。

そして、このたびめでたく里帰りを果たした、名古屋市マスコットキャラクターの《はち丸君》を紹介した。おや、はち丸君の反応が薄いが大丈夫か名古屋!

とにかく、皆さんは、初めて見るそれらに興味津津www。いや〜ある意味強引な「すりこみ」(笑)を行った後、いよいよ本題に入る。

出た〜!「これ何だ?」さんである。佐藤得意のちょっとした、たとえ話であるな(笑)。


●参加者と語り合う佐藤●.jpg

●参加者と語り合う佐藤●



ある日、サトウおばあさんは、「これ、何だ」さんを抱えて、アナタに「これは恐いものなんだよ〜」とのたまう(「ひゃ〜参謀」《未熟な介護技術講師、しかも本を出す奴》をあげていたが無視)。

そしたらアナタはどのように応じてくれるだろう? どうするだろうか? 

「ねえねえ、これ怖いんだよ」

すると、心優しき職員さんが、「どうして怖いの?」「どこが怖いのかしら?」などなど、と手堅く応じてくれた。そうそう、佐藤は、この反応を待っていた(笑)。ありがとうねぇ〜!

そして、「これ何だ」さんの種明かし。「これ何だ」さんは、星の王子様に出てくるあのヘビさんであった(「ひゃ〜参謀」はなんだ《手あたりしだい手を付けるGHの種うま》かと思ったと言ってたがこれも無視)。


●研修を見守る樽石氏●.jpg

●研修を見守る樽石氏●


●今後チャレンジすることを考える●.jpg

●今後チャレンジすることを考える●


●「これ何だ」さんは、いつも同じとは限らない(笑)●.jpg

●「これ何だ」さんは、いつも同じとは限らない(笑)●



さすれば、ここからが本題。皆さんがしている介護ってなんであろうか? 魔法の呪文、声かけ声かけ声かけ声かけ声かけ声かけ声かけと、七回唱えましょう(嘘)。

余談ですが、他にも、その人らしくその人らしくその人らしくその人らしくその人らしくその人らしくその人らしくその人らしく、という呪文もありますwww。「介護の目的を曖昧にできる」素晴らしい呪文ですぜ(嘘)。まぁこういうお題目を多用する講師を信用するのは危険というもの(ホント)。

まずは、自分で考える。その後、隣近所で語り合って頂いた。佐藤は例のごとく《かえるくん》のストップウォッチを持ち、タイムを測っていた。常日頃を介護を提供している猛者でも、いざ考えると難しい。

皆さんが話している内容に耳を傾けてみると利用者さんがしていることを維持できるようにかかわること。その人らしく生活ができるように支援すること。他者と交流することで楽しみを持っていただくこと。

などなどなどなど。

そうそう、実は、それらは、皆さんが“介護”をした結果によるもの。じゃぁ介護って何だろう?

さてさて、ここからは、実質、介護の質を低下させるべく構成されている、社会保障審議会の資料や事例を通して、国際生活機能分類(ICF)について簡単に説明を行った。

なんせ、生活機能分類の種類は3000以上もあるのだ.そんなの説明できっこなかろう。あくまでも、佐藤は概念としての「心身機能・活動・参加・環境」を意識することを説いているに過ぎない。

【通所介護における、各生活機能に対する援助とは】
「心身機能」に対する援助
健康チェックと言われるもので、血圧、体温、体重測定などの数値の変動観察。その他に、食事量や、排せつ量、はたまた皮膚の状態の観察。服薬に関する援助など。

「活動」に対する援助
日常生活動作能力の維持や、向上に向けた取り組み。移動動作時の安全確保。入浴・排泄・食事など一連の行為における自立度の向上ん向けた支援。

「参加」に対する援助
他者との交流。利用者同士のコミュニケーションがうまくできるように言葉の橋渡し。エプロンたたみや、タオルたたみ、片づけなど、利用者にあわせた役割の提供。

「環境」に対する援助
送迎車に寄る送迎の実施。家族介護者に対する相談助言。地域の方々との交流。家族者教室へ案内。などなど、様々。

これらの内容を説明した後、実際に通所介護で行われている援助を、通所時から、退所時までの1日のスケジュールを用いて、《ひとり寸劇》を交えながら解説を行った。

すると、参加者からは、要所要所において、大きくうなづかれたり、すう〜と息をのみこまれたりと、様々な反応を見せつつ、話に参加していただいた。いや〜、この現場でいただく反応が何よりもありがたい。

ここで佐藤が説いたのは、《通所介護の介護》とは、

送迎時に、職員が、利用者の荷物を持って歩くことではなく、利用者が自分の荷物を持って所定の場所まで無事に着けることを見守ることであること。

食事の時には、テーブルについている利用者にお膳を運ぶことではなく、利用者が、自分のお膳を持って、自分の席に着けるようにそばに付き添い見守ること。

入浴時には、利用者自身が着替えを持って移動し、途中で、お手洗いによって、用を済ませることができるように援助すること。

また、タオルたたみや、エプロンたたみや、片づけなど、利用者ができることを依頼(お手伝い)して、協力をしてくれた時には「ありがとう」と感謝を伝え労をねぎらうこと。

【結果:通所介護においての介護とは】
@利用者が体の痛みを訴えたら、どこが痛いのかを伺い、痛みに共感し、無理をしないように伝えること。
A利用者のそばに付き添い、転ばないように注意を喚起すること。
B自分ができることを、している時には、うまくできたことを共に喜び称賛すること(自信が持てる・やる気につながる)。
C利用者の能力を把握した上で、できることを依頼し、協力動作には感謝を伝えること(感謝を伝えることが意欲の向上につながる)。
D家族介護者に対しては、できないことばかりを伝えるのではなく「できたこと」「頑張っていること」を伝えることである。

さてさて、皆さんが佐藤の話を傾聴して下さったため、あっという間に時間が経過した。最後20分かけて、本日の研修を受けて、気づいたことや、これからチャレンジしてみたいことについて再度グループで語り合った。

まずは、自分で考える。次に、お隣同士で語り合ってみる。佐藤は、この間、会場を巡り皆さんの感想を伺って歩いた。

すると、

@今までは、利用者の安全を優先するばかりに、ついつい手を出していたように思う。
A荷物を持つことが自分の仕事だと思っていました。
B利用者さんが、しようとすることを制止し、自分がしていたように思います。
Cただし、転ばれると困る。
D今まで、いくつもICFの研修に参加してわからなかったけど、今回は自分たちのしていることをもとに説明してもらったので良くわかった。これなら、個別の通所介護計画が書けそうです。
EICFって、難しいと思っていたけど、今日の話を聞いて、なんだ、自分たちがしていることだとわかり、安心しました。今後は意識することが必要だと思った。

などなど。いやはや、皆さん素晴らしい。もちろん、佐藤が話したことを、すぐに実行することは難しい。またいきなりでは、利用者さんも戸惑うであろう。

まずは、自分たちの支援をどのようにしたいのか。そのためには、何を変革すれば良いのか、考えてから、できる所から初めて欲しいと思う。

また、どこかで会えるといいなぁ〜。けっこうこれが逢うんですよwww。梅雨を迎える時期です。どうぞ、ご自愛くださいませ。



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●樽石氏より今後の取り組みについて案内がある●


(ケント・ギルバート氏いわく、「〇国には嘘が恥ずかしいという概念がないのか」、その他大勢、「ないでしょうねぇ…」って決まってるじゃないですか!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 15:06| 島根 | Comment(0) | TrackBack(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする