2019年10月30日

奮闘記・第1090回 研修会のツボ/福岡県

●2019年● 福岡県福岡市

お茶の水ケアサービス学院

利用者の「自立生活支援」に向けた「訪問介護計画書作成」
及び「モニタリング」のための研修会



皆さまお久しぶりです!

今年度、佐藤はお茶の水ケアサービス学院さんからの依頼で、介護職員フォローアップ研修の講師を務めている。お茶の水ケアサービス学院さんは様々な研修を企画・運営しており、研修内容や対象者も多岐に渡っている。
(詳細はこちら https://www.o-careservice.com/

しかし、介護人材が不足している昨今では、なかなか現場で働く介護職員がこぞって外部研修に参加することは難しくなってきいるという。同学院もその状況を鑑み、なんと学院が開催している研修をそのまま録画し、会員に対してネット配信を行うという。

現在、佐藤が受け持っている研修は、介護記録の書き方、訪問介護のサービス提供責任者向け研修、通所介護計画の作成法などである。


研修は、ここまで福岡東京大阪広島名古屋と順調に進んでいる💛

久しぶりの研修会のツボでは、現在、福岡市内(福岡県消防会館)で訪問介護事業所に対してと、通所介護事業所に対しては、各計画書作成等に関する研修(後者)を、今まさに真っタダ中で行っていることもあり、速報で前者を紹介したい。


●博多に入り、筥崎宮に参拝●.jpg

●博多に入り、筥崎宮に参拝●


●一晩あけて水鏡神社へ参拝●.jpg

●一晩あけて水鏡神社へ参拝●


●11歳の広田弘毅元総理による揮毫●.jpg

●11歳の広田弘毅元総理による揮毫●


●会場の福岡県消防会館を眺む●.jpg

●会場の福岡県消防会館を眺む●



訪問介護事業所のサービス提供責任者向け研修は、すでに東京会場は収録済みである。テレビで司会者などがつけているような、集音マイクなんぞを胸につけ、研修をスタートした。佐藤の研修の特長は、参加者を巻き込んだ劇場型研修にある。だから研修を撮るカメラマンは大変であろう(笑)。

もちろん、その日は収録ということであったため、できるだけカメラ目線の視野を意識しながら話を進めた(つもり)。本当に協力的であったか否かは、編集してからのお楽しみである(笑)。

さて、今回は速報で訪問介護事業所のサービス提供責任者向け研修を行っており、佐藤が参加者と関わる中で気になったことも取り上げていこうと思う。

気になるのは、改正「老計第10号」は、訪問介護事業所のサービス提供責任者はもちろん、介護支援専門員に正しく理解されているのだろうか?である。
(※下方に詳細を転記している。)

改正前は「自立生活支援のための見守り的援助(自立支援、ADL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)」であった文言が、改正後は「自立生活支援、重度化防止のための見守り的援助(自立支援ADL、lADL、QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)」となったことにある。

これは場当たり的な改正しかできないお上にしては、画期的な改正であると言えるかもしれない。それは訪問介護のサービスが、重度化防止のための見守り的援助であり、IADLやQOLの向上を果たしているというのだから・・・。
を指すものであり、掃除・洗濯・買い物・調理が含まれている。

この掃除・洗濯・調理は、「生活援助」に分類されてしまう傾向がある。しかし、今回の改正では、訪問介護の支援内容が明確化され、そのような支援は「身体介護」と分類されるとしたのだ。

特にIADLとは、「手段的日常生活動作」そこで、その部分を利用者及び家族等に理解して頂けるように、訪問介護計画書に記載する必要がある。


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●研修風景(その1)●


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●研修風景(その2)●



利用者と一緒に手助けや声かけ、見守りをしながら行う掃除、整理整頓(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)。
こちらにこの支援のケア手順を想定する。
(1)あいさつをして体調を伺う。
(2)本日の支援内容について説明し、本人の意向を把握する。
(3)掃除の手順について相談する。
(4)間の片付けを行う。
(5)コタツの上にある、物品をどうするか相談して本人に指示して頂く。
(6)ヘルパーは、依頼された通りに物品を片付ける。
(7)掃除機をかけるために、本人にそばの椅子に移って頂く。着座を見守る。
(8)移動時には、そばに付き添い転倒しないように注意喚起を行う。歩き出したら、後方について転ぶことがないように見守る。
(9)掃除機をかける。本人の指示を仰ぎながら、丁寧に行う。
(10)本人が座った椅子の横にはゴミ箱がある。本人に持って頂くように依頼して、掃除機をかける。かけ終わったら、協力動作に感謝を伝え、ゴミ箱を元の位置へ戻して頂く。
(11)居間が終わったら、台所へ移動する。
(12)居間の掃除が終了したら、台所へ移動する。この時も転倒しないよう注意喚起を行い、転ぶことがないように見守る。
(13)台所についたら、椅子に座って頂く。着座を見守る。
(14)テーブルの上を片付ける。本人の意向に沿ってゴミを分別し、ゴミ箱に捨てる。
(15)床面はペーパーモップで拭く。下にゴミが落ちている時にはヘルパーが先に使用してゴミを集め拾う。その後、本人がモップを使用して手の届く範囲をかける。更に立ち上がってテーブルに捕まり移動しつつ、モップをかけるので、転ばないように注意喚起しつつ転ぶことが無いように見守る(本人から依頼がある場合にはヘルパーが本人の指示を依頼して依頼通りに行う)。この時に体調を伺い、痛みの訴え時には痛みに共感する。
(16)すべての掃除が終了したら、物品を元の位置へ戻して本人の了承を得る。下記に一例を示してみよう。
(17)居間に戻る。廊下を移動する時にはそばに付き添い、転倒しないように注意喚起を行い、転ぶことが無いように見守る。居間についたら好みの場所に座るので着座を見守る。
(18)振り返りを行う。本日の支援の中で本人が頑張ってしたことを称賛し労をねぎらう。また、本人が協力してくれたことに感謝を伝える。介護記録に本人の頑張ったことなどを記載して、サービス内容を記録する。
(19)忘れ物がないことを確認してサービスの終了を伝える。

これを訪問介護計画書に記載する。佐藤の計画書では、「ICF」(国際生活機能分類)を意識して作成している。


●福岡市内、中洲のイタリアン バンビーノでお昼●.jpg

●福岡市内、中洲のイタリアン バンビーノでお昼●


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●研修風景(その3)●



【利用者の「心身機能」(健康)に関する支援サービス内容のみ】
@ 訪問時、感染予防のための手洗い・うがいを行います。
A あいさつをして体調を伺いますので、その時々の具合をお知らせください。必要時には関係機関と連携し必要な手立てを講じます。
B 作業中は常に痛みや疲れ具合を気にかけ必要に応じて水分補給や休憩を依頼します。

【利用者の「活動」(ADL;日常生活動作)に関する支援】
@ 作業の前には、トイレ利用の有無について伺います。トイレを利用される際には、転倒することなくトイレ利用ができるように支援します。
A 室内を移動する時には転倒しないように注意喚起を行い、転ぶことがないように見守ります。
B 椅子に座る場合には、無事に座れるように見守ります。

【利用者の「参加」(役割や意思決定)に関する支援】
@ 本日することを説明して、作業手順を決めますのでご希望をお知らせください。
A その時々の状況に合わせて、本人の出来そうなことやしたいことを依頼しますので、無理のない範囲で協力をお願いします。
B その時々の作業をして頂いた時には、頑張って居る姿を称賛し、労をねぎらい感謝を伝えます。
C 本日の支援内容を振り返り、したことやできたことを共有し、更に新たな御希望の有無を伺います。

【「環境」に関する支援】
@ 支援の前には連絡帳を開いて内容を確認します。他のヘルパーと情報を共有する必要がある時には、その内容をサービス提供責任者に報告します。
A その時々に介護情報や、地域での集い等の情報を提供し、本人が興味を持てるように支援します。などなどなど。

このように、生活機能分類の言語を意識して、ヘルパーのしている支援を記載すれば、おのずと心身機能、活動、参加、環境という具合に各項目に沿ってモニタリングができ、各項目の評価(改善・維持・悪化)ができるのである。

研修に参加された皆さんは、お互いの存在を頼りに演習を終わらせ、清々しい顏で帰られた。

B サービス終了時には、本日の支援内容を振り返り、必要事項を連絡帳に記載します。


この内容を実践するのは皆さんお1人おひとりである。どうぞ他のヘルパーさんの能力を頼りに少しずつ作成して頂ければと思う。


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●研修風景(違う、そうじゃないw)●


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●研修風景(その4)●


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●研修風景(その5)●



下記、今回改正された老計第10号1−6「自立生活支援、重度化防止のための見守り的援助(自立支援ADL、lADL、QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)」の明確化された内容である。赤字が新たに追加されたもの。このサービス内容を具体的に書くことで、身体介護の報酬を得ることができると思う。皆さん頑張って文章を作成して頂きたい。

ベッド上からポータブルトイレ等(いす)へ利用者が移乗する際に、転倒等の防止のため付き添い、必要に応じて介助を行う。
認知症等の高齢者がリハビリパンツやパットの交換をする際に見守り・声かけを行うことにより、1人で出来るだけ交換し後始末が出来るように支援する。
認知症等の高齢者に対して、ヘルパーが声かけと誘導で食事・水分摂取を支援する。
入浴、更衣等の見守り(必要に応じて行う介助、転倒予防のための声かけ、気分の確認などを含む)。
移動時、転倒しないように側について歩く(介護は必要時だけで、事故がないように常に見守る)。
ベッドの出入り時など自立を促すための声かけ(声かけや見守り中心で必要な時だけ介助)。
本人が自ら適切な服薬ができるように服薬時において、直接介助は行わずに、そばで見守り、服薬を促す。
利用者と一緒に手助けや声かけ、見守りをしながら行う掃除、整理整頓(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)。
ゴミの分別が分からない利用者と一緒に分別をしてゴミ出しのルールを理解してもらう、または思い出してもらうよう援助する。
認知症の高齢者と一緒に冷蔵庫のなかの整理等を行うことにより、生活歴の喚起を促す。
洗濯物を一緒に干したりたたんだりすることにより、自立支援を促すとともに、転倒予防等のための見守り・声かけを行う。
利用者と一緒に手助けや声かけ、見守りをしながら行うベッドでのシーツ交換、布団カバーの交換等。
利用者と一緒に手助けや声かけ、見守りをしながら行う衣類の整理・被服の補修。
利用者と一緒に手助けや声かけ、見守りをしながら行う調理、配膳、後片付け(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)。
車椅子等での移動介助を行って店に行き、本人が自ら品物を選べるよう援助する。
上記のほか、安全を確保しつつ常時介助できる状態で行うもの等であって、利用者と訪問介護員等がともに日常生活に関する動作を行うことが、ADL・IADL・QOL向上の観点から、利用者の自立支援・重度化防止に資するものとしてケアプランに位置付けられたもの。


●研修は大円団を迎えた●.jpg

●研修は大円団を迎えた●


●研修後、櫛田神社へ寄った。22:00まで営業中(?)●.jpg

●研修後、櫛田神社へ寄った。22:00まで営業中(?)●



さてさて、今回の福岡研修の速報はおわり。福岡県も魅力が満載です。筥崎宮や宗像大社、太宰府天満宮、そうそう大宰府政庁跡も良かったぁ。

最後に、今回西日本を中心とした研修会に各地で参加して頂きました皆さま、同学院の西日本で各地担当頂いたTさん、有り難うございました。またお会いできるのを楽しみにしております。舛木さん、会えて良かったです。

季節も変わり目、寒くなって参りました。どうか皆さま、くれぐれもご自愛ください!



(To Be Continued!)
posted by さとうはあまい at 15:06| 東京 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月11日

奮闘記・第1088回 研修会のツボ/新潟県

●2019年● 新潟県新潟市


新潟県ホームヘルパー協議会

令和元年度 新潟県訪問介護職員資質向上等事業
サービス提供責任者研修



皆さま、お久しぶりです。いや〜、ハハハ、暑い。今回は文字通りホットな今回は先月行われた研修会の報告です。

さて、新潟県では、訪問介護事業所で働くサービス提供責任者を対象として、サービス提供責任者研修を実施してきている。新潟県ホームヘルパー協議会さんでは、その研修を新潟県からの委託事業所として毎年開催しているのだ。

佐藤は、約10年余り、サービス提供責任者の職には、まだついていない訪問介護員を対象に「訪問介護の展開・訪問介護計画作成」の研修を担当してきた。

こちらの研修は、参加者の移動を考慮して、新潟市と長岡市で同じ内容を4日間かけて行っていた。ただ、その研修は年々参加者が少なくなった(サ責がそれだけの期間、現場を空けられない)こともあり、残念だが昨年度で一旦終了することになった。

今年、今まで役員の方々が講師を務めていたサービス提供責任者研修を、役員も現場を持っていることから、3日間から4日間とし、佐藤が講師の依頼を頂いた(会場は新潟会場のみ)。

この件については、昨年まで事務局をなさっ頂いた勢能さんから、新潟県からの委託によって、正式に次期事務局から依頼について相談は頂いていた。その勢能さんも昨年度で事務局を退職された。ちなみに勢能さんはすでに新潟ユニゾンプラザ内のとある事務局にて活躍されており、また会うこともできた(嬉しかった💛)次第である。

今年度に入り、事務局にしてトップの石黒さん(新潟県ホームヘルパー協議会前会長)から、正式依頼を頂いた。早々に参加者が定員をオーバーし、70名を超えたとのこと。嬉しい次第であった。

さて、この研修は4日間研修である。しかし、参加者の都合を考慮し、前期を2日間、後期を2日間として、あいだに1週間の期間を入れ、開催された。

佐藤は、前期は、研究所の一匹狼「ひゃ〜参謀」を同行させ、研究所の名車・カナメイシ君にて会場へ入った。後期は、他の研修との絡みから、上越新幹線にて移動し、今度は佐藤が一匹悪・・・いや狼となり、会場入りした(ということで後期の研修の写真は少な目だが、総数としてはてんこ盛りであるw)。

この研修の目的は『介護保険制度における、在宅サービスの中心となる訪問介護サービスの質の向上のため、現に訪問介護事業務を行っているものを対象として、高齢者の多様化するニーズに対応した介護の提供のために必要な知識・技術に関する研修を行うことを目的とします。』とのこと。

佐藤は、新潟の研修前に、市内の新潟総鎮守・白山神社への参拝が慣例となっており、研修の無事を祈念した。

この日は東京は梅雨の真っ最中であったが、新潟は初夏の陽気に包まれており、境内の池には、古代ハスが、ピンクの花弁を誇らしげに開いていた。

また、手水舎の水面には、色とりどりの紫陽花の花が浮かべられ華やかさが添えられ、神門と境内には、たくさんの風鈴がつり下げられて涼やかな音色を響かせている。

いやいや、各地域の神社も頑張っているね。御朱印などもそうだがいろいろ工夫がなされている。これはほんとうにまさしく、夏の白山さんって感じ。まずは拝殿にて手を合わせ、おみくじをひき。その後大黒様のお社で手を合わせて再度おみくじをひいた。結果は「繁盛大黒」様が大吉をくださいました(笑)。

ちなみに、写真は怒涛のように載せていきますw。


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●白山神社の茅の輪くぐり●


●境内にも風鈴が飾られていた●.jpg

●境内にも風鈴が飾られていた●


●今年も見事な花を付けた古代ハス●.jpg

●今年も見事な花を付けた古代ハス●



ささ、研修会場の新潟ユニゾンプラザへ行きませう。

会場では、担当となる石黒さんとお手伝いをしてくださる役員さんに参加者を出迎えて頂いた。佐藤は用意されたテーブルにて研修の準備をしていると、先に書いたように、前・事務局の勢能さんがあいさつに来てくださったのだ!

我々は再会できたことをともに喜び、近況を語り合った。もちろん、「ひゃ〜参謀」も懐かしそうに(といっても昨年も会っているのだがw)会話していた。各地の会場でこのような気遣いは非常にありがたいねぇ・・・。


●研修会場は大賑わい●.jpg

●研修会場は大賑わい●


●いよいよ研修がスタート!●.jpg

●いよいよ研修がスタート!●


●昼食は恒例の1Fレストランにて頂く●.jpg

●昼食は恒例の1Fレストランにて頂く●


●グループ内にて話し合いに参加する●.jpg

●グループ内にて話し合いに参加する●


●問い合わせに応じる佐藤●.jpg

●問い合わせに応じる佐藤●



また、会場には、すでに訪問介護員の研修時に参加していて、佐藤のことを覚えていてくれた方もおり、「先生、また、よろしくお願いしますね💛」とか、「少しスマートになられたみたい。体は大丈夫ですか?」と老体を気遣ってくれた。

もちろん、佐藤は元気ですよ、ハハハ、たぶん。皆さんに再会できて、こちらこそ、うれしいですね。今回もよろしくお願いしますねぇ。こうしてあちらこちらで会話が弾む中、研修がスタートした。

■研修で行ったこと
【研修内容】
●前期
【1】介護保険制度・訪問介護事業の制度全般について理解を深める。
   ケアマネジメントと訪問介護(指定基準をもとに理解を深める)。 
【2】サービス提供責任者の役割・具体的な訪問介護計画作成業務を修得する。
   サービス提供責任者の業務と責務・老計第10号について。

なお、「指定基準」とは、「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」の略である。

●後期
【3】接遇・マナーの向上を図る(ストレスマネジメント)。
   自己理解・他者理解を深め、自分の他者とのかかわる傾向性を理解する。
【4】事例検討
   各自の事例を共有しながら、お互いに学びや気づきを深める。
   今回の研修学んだこと。今後の取組についてまとめる。

前半の1日目である。

【1】介護保険制度・訪問介護事業の制度全般について理解を深める。
主に、居宅サービス事業所の指定基準と、訪問介護のサービス行為ごとの区分等(老計第10号)を示しながら、サービス提供責任者に課せられている責務と業務について説明を行い、訪問介護のサービス内容について解説を行った。

はじめに「ケアマネジメントと訪問介護の理解」として、介護支援専門員の役割とサービス提供責任者の役割を案内していった。


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●討議に耳を傾ける●


●他のグループ内容を見学する●.jpg

●他のグループ内容を見学する●



(1)介護支援専門員とは、元々は保健・医療・福祉の各分野の専門職であるということ
介護支援専門員も、もとは保健・医療・福祉の専門職であり、いわゆるマネジメントの専門家では無い。その人々が、介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、介護支援専門員の実務研修を受講することで、介護支援専門員の証を受け取ることができるのである。

佐藤は約10年間この実務研修を担当したが、当然のことであるが、参加者の元資格が様々であることもあって、各サービス内容を詳細に理解しているかというと疑問があった。そこで、介護支援専門員になった方々には、その後、専門研修などの研修が定期的に行われているのである(この研修内容や範囲にはもろもろ不満があったが、それ自体を変えることは難しいから、内容を工夫していくしかなかったが)。

そしてまた、実務研修はその名の通り、実務に就くために必要な技術を指導する場所なのであるが、指導する先生の専門性も様々だ。いや、様々ならばまだいい。

指導者は大学の先生が多いせいか、医療面はその分野の専門家である医師や看護師が担当することが多い。もちろん、各先生方は、ケアマネジメント分野についてはテキストに基づいてしっかり指導している、とは思う。ただ、実際の実務の面はというと、実践経験が無かったり、少なかったりで事例を用いての案内に弱い部分もある。

それどころか、ケアプランを作ったことがない人が作り方を教えて居たりする。いくら派閥力学が働いていても、そこはねぇ・・・。

でも、いくら現役でもいい加減なプランを作って来た方よりはいいかも知れない。所詮は、その現場で、その利用者さんと会って見なければ、すべて机上の空論やアドバイスになりかねないからなぁ。

まぁそこで実践の部分は先輩の主任介護支援専門員が担当しているのだが、それはそれで・・・。最近は取るのも、更新するのも、(地域さはあるにせよ)随分厳しくなった感のある主任介護支援専門員の資格ではあるが、以前はゆるゆるであった。コネはあるが能力は・・・。今はかなり変わっているから、そういう方々には厳しいかも知れない。でもせっかくなったんだから頑張ってほしいな。

さらに国や介護支援専門員協会は、介護支援専門員の育成は、主任介護支援専門員が行うことが相応であるとして、介護支援専門員の育成は、その地域の主任介護支援専門員が担当するようになったのである。これ自体はよいことだと思う。目的の大部分は、経費節減であったとしても、だ。

問題は、そこでの間違った慣例が、まだ定着していることも少なからずあることだ。

それが、居宅サービス計画書原案の提示が、サービス担当者会議の席上であること、居宅サービス事業所が「事前訪問」をしていないこと、この2点なのだ。これじゃ、経験がある介護支援専門員が教えても、旧態依然で意味がない気もしないでもない(笑)。だって法令遵守じゃないのだからね。

リハビリでは「ご利用者の日常生活における活動の質の向上」を図るために行われる、リハビリテーションマネジメント加算により、S(Survey調査)・P(Plan計画)・D(Do実行)・C(Check評価)・A(Action改善)のサイクル構築と、リハビリテーションの継続的な管理に対して加算が設けられ、事前訪問としての、S(Survey調査)が導入され、リハビリテーションの提供を促進している。

リハビリも、「とにかく専門資格を作ればいい」くらいの感覚で作られた資格(草創者の方々の本を読めばわかる)であったが、進んだり、後退したりしながらも、今日の前進に至っている。これは関係者の努力によるものであろう。介護や福祉も「そこの点」は学ばねばならないだろう。




さて、この問題の2点については、居宅サービス事業所のケアマネジメントの担当者(サービス提供責任者や相談員)が指定基準及びマネジメントの理解に欠ける所にもその原因があると考えられる。

そこで、佐藤は資料をもとに、居宅サービス計画書原案がどのように作成されるのかをひもときながら、どの段階で、居宅サービス計画書を提示して頂き、事前訪問がなぜ必要なのかを説明した。

(2)居宅サービス計画の作成手順を理解する
介護支援専門員は概ね下記の要領で居宅サービス計画書を作成する。

T.生活全体の解決すべき課題を抽出する。
@利用者の現在の状態を明らかにする。
A現状についての困りごとを明らかにする。
Bその困りごとを今後どうしたいのか、どうなりたいのかを明らかにする。
C困りごとや要望を伺い、それに介護支援専門員の意見や提案をすり合わせ協議する。

U.課題に対して長期目標を設定する。

@課題に対して、ゆくゆくはどうなりたいかを相談する。
A長期目標は将来的に達成可能な内容とする。
B生活機能分類(心身機能・活動・参加・環境)を意識して作成する。※注意1

V.長期目標を達成するために短期目標を設定する。
@長期目標に対して、すぐにはどうなりたいかを設定する。
A短期目標は長期目標を細分化して達成可能な内容とする。
B生活機能分類を意識して作成する。

W.短期目標を達成するために必要なサービス内容を導き出す。
@短期目標を更に細分化して、必要なサービス内容を導き出す。
Aサービス内容はひとつのサービス事業所に偏らずすべての事業所にあてはまるように意識する。

X.サービス内容に適したサービス種別を選別する。
@各サービス内容の提供に適したサービス種別を導き出しその理由を説明する。
 (ここでは、利用者が希望していたサービス種別と異なる場合もある。)
Aサービス内容はひとつのサービス事業所に偏らず全ての事業所にあてはまるように意識する。
※例えば、心身機能のサービスは、体調に関することで、医療系のサービスを想定するが、福祉系のサービスでも、体調チェックなどを行うし、活動の支援である、移動の見守りは、医療系のサービスが滞在している間は必要なサービス内容でもある。また、参加では、全てのサービス種別において、本人の意向を確認するとか、相談助言などがある。さらに、環境として、家族や地域との連携は不可欠なのだ。

居宅サービス計画書原案は、こうした過程を通って作成されるのだ。

おのずと、Xの段階まで来なければ、サービス種別は選定されないのである。もちろん、利用者や家族の意向や要望、介護支援専門員の専門的な視点から、初回面談の段階から、このようなサービスが必要であるという予測を立てることは可能で有ろう。しかし、そこには根拠が伴わないのだ。

さて、介護の「王道」通り、居宅サービス計画書が作成されたとした場合は、WからXの段階で、居宅サービス事業所に、問い合わせがくる(はず)。これが、相談受付である。サービス提供責任者には、指定基準において、この相談受付の段階で行うことが責務として標記されている。

それが指定基準の第28条「管理者及びサービス提供責任者の責務」にある、「サービスの申込みにける調整」である。サービス提供責任者は、介護支援専門員からの問いあわせ時には、ヘルパーさんの空き情報を確認して、そのサービスが提供可能かどうかを吟味して、受託の可否を介護支援専門員へ伝えるのだ。

さらに、可能な場合には、「利用申込み書」などを渡して必要事項を記入して頂き、併せて居宅サービス計画書原案の提示を求めるというわけだ。

参加者からは、ケースバイケースだけど、なるべく事前訪問に伺うようにしているという話し聞くことができた。そう、お互いに情報交換を行うことで様々な不安を解消できるのである。

(3)利用者ファイルの綴じ方について
次に、「個別の利用者ファイルの綴じ方について」説明を行った。介護保険は、利用者の申請により、介護認定を受け要介護度のついた方が、ケアプラン(居宅サービス計画書)に沿ったサービスを、要介護認定の期間に限り利用できる仕組みである。

言い換えれば、利用者が要介護認定の更新手続きをしなければ、サービス提供は、期間の終了時に終わりとなる。

そうであるならば、利用者ファイルは、要介護認定の期間ごとに更新する必要がある。そこで、佐藤は、利用者ファイルに綴じる必要がある物を示し、それらは、更新時にはすべてひとまとめにして、他封筒に収納するか、同じファイルの後方に納めるようにすること。

ここで重要なことは、居宅サービス計画書の更新とともに、利用者のフェイスシートやアセスメントシートを更新することである。

いつまでも、利用者ファイルの先頭のページに「当初の受け付け時のフェイスシートを綴じておかないように」と説明した。


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●1日目の研修の終了を知らせる石黒さん●


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●本日の夕食は、もちろんグリル神田ですよw●


●市内にある弘願寺の弘法大師像、デカい!●.jpg

●市内にある弘願寺の弘法大師像、デカい!●


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●朱鷺メッセをバックに市内を散歩する●



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●ホテルにて朝食を頂く●



前半の2日目である。

【2】サービス提供責任者の役割・具体的な訪問介護計画作成業務を修得する。サービス提供責任者の業務と責務・老計第10号について。
サービス提供責任者の役割については昨日の時点で指定基準に併せて説明したので、2日目は主に『老計第10号』について説明した。

国は、平成30 年度介護報酬改定においては、訪問介護について、身体介護に重点を置いて報酬を引き上げるとともに、生活機能向上連携加算の見直し、「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化、訪問回数の多い利用者への対応を行うことにより、自立支援・重度化防止に資する訪問介護を推進・評価することにしている。

そこで、身体介護における「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化を行い、「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」(平成12 年3月17日老計第10 号)の改正を行った。

これは、介護保険制度始まって依頼の改正であり、訪問介護事業所にはこの改正に沿ったサービス提供が求められている。そこで、サービス提供責任者が、改正のポイントを熟知している必要があるため、下記内容について説明を丁寧に行った。

佐藤は、改正老計第10号において、今回特に明確化された、「1−6 自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助(自立支援、ADL・IADL・QOL向上の観点から安全を確保しつつ、常時介助できる状態で行う見守り等)」について、説明しやすいようにNo.を付けて解説を行った。


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●ほらほら、ヘルパーのしていることを言葉にしてみて●


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●新潟ユニゾンプラザからの風景●



明確化された1−6 自立支援・重度化防止のための見守り的援助(自立支援・ADL・IADL・QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)」
※No.は佐藤が加筆.

@ベッド上からポータブルトイレ等(いす)へ利用者が移乗する際に、転倒等の防止のため付き添い、必要に応じて介助を行う。
A認知症等の高齢者がリハビリパンツやパット交換を見守り・声かけを行うことにより、1人でできるだけ交換し後始末ができるように支援する。
B認知症等の高齢者に対して、ヘルパーが声かけと誘導で食事・水分摂取を支援する。
C入浴、更衣等の見守り(必要に応じて行う介助、転倒予防のための声かけ、気分の確認などを含む)。
D移動時、転倒しないように側について歩く(介護は必要時だけで、事故がないように常に見守る)。
Eベッドの出入り時など自立を促すための声かけ(声かけや見守り中心で必要な時だけ介助)。
F本人が自ら適切な服薬ができるよう、服薬時において、直接介助は行わずに、側で見守り、服薬を促す。
G利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行う掃除、整理整頓(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)。
Hゴミの分別が分からない利用者と一緒に分別をしてゴミ出しのルールを理解してもらう又は思い出してもらうよう援助。
I認知症の高齢者の方と一緒に冷蔵庫のなかの整理等を行うことにより、生活歴の喚起を促す。
K洗濯物を一緒に干したりたたんだりすることにより自立支援を促すとともに、転倒予防等のための見守り・声かけを行う。
L利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行うベッドでのシーツ交換、布団カバーの交換等。
M利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行う衣類の整理・被服の補修
N利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行う調理、配膳、後片付け(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)。
O車いすでの移動介助を行って店に行き、本人が自ら品物を選べるよう援助。
P上記のほか、安全を確保しつつ常時介助できる状態で行うもの等であって、利用者と訪問介護員等がともに日常生活に関する動作を行うことが、ADL・IADL・QOL向上の観点から、利用者の自立支援・重度化防止に資するものとしてケアプランに位置付けられたもの。

もはや、現在の訪問介護のサービスには、【指定介護予防訪問介護のサービス】は現存しない。だが、平成18年に介護予防のサービスがスタートしたときの介護予防訪問介護のサービスには、下記のような言葉が流行したのだ。

それが、

「利用者のしていることやできることは、本人にして頂き、ヘルパーは本人のできない部分を行います」

というものだ。

まさにエライ先生がたが、現場に「たまに」顔を出して、利用者さんも先生方も、「特別な顔」でニコニコしながら、歓談できるような関係でなければ、こんなきれいごとは言えないし、書けないだろう。

これを文章通りに受け取れば、ヘルパーは提供された時間に、利用者は自分のしていることやできることを行えば良いし、ヘルパーはできない部分のみを行えば良いという解釈になってしまうだろう(実際そうなった)。

その結果、ヘルパーからは、

「○○さんは、自分ができる▼■をしない」

などという報告が上がってきたのだ。

まぁ、誰が流行らせたのかは定かでは無いが(当時は誰もがみんな知っている、とも)、この流行言葉はヘルパーのサービス内容には不適切であったとしか言いようがないのだが。

本来の介護予防訪問介護のサービスとは、

「ヘルパーは、利用者のしている事やできることを、そばに寄り添い見守り、本人ができることを依頼し、本人がするように励まし、頑張っている姿に労をねぎらい、依頼に応じてくれたことに感謝を伝え、さらに、本人のできない部分を、本人の要望を伺いながら、本人がした気持ちになれるように支援する。さらに支援中は本人が怪我や転倒しないように注意喚起を行い、安全を見守る」

という内容が正しいのである。どう? 似て非なるものでしょう?

そこで、今回示された老計第10号の1−6であるが、そこには、「利用者と一緒に」という文言が随所に出てくる。その「利用者と一緒に」ヘルパーがしている「声かけ・見守り」を、計画のサービス内容には具体的に示す必要が出てくるのである。

ヘルパーが支援の中でしている「声かけ・見守り」とは、「本人のできることを依頼し、協力動作に感謝を伝え、労をねぎらい、励ます」あるいは「本人の頑張っている姿に敬意を示し、していることやできることを称賛し、さらに側に寄り添い、できるように励まし危険を回避できるように見守る」などである。

参加者は、佐藤が言葉で伝えた内容を一生懸命書き取っていた。


●本日はお肉を頂いた(ユニゾンプラザ1F・八彩茶屋)●.jpg

●本日はお肉を頂いた(ユニゾンプラザ1F・八彩茶屋)●



午後からは佐藤が作成した「新潟さん事例」を用いて、訪問介護計画の作成演習に挑戦である。

事例は、脳梗塞後遺症、左麻痺の方。本人は料理をするのが好きな方。ヘルパーは本人が福祉用具を使用して、少しでも自分がしたいように調理を行う手助けをするという老計第10号の1−6のサービスだ。

事例は、基本情報・課題整理総括表・居宅サービス計画書・訪問介護のアセスメント表・などを提示し、参加者には佐藤が示した訪問介護計画書のひな形を用いて、具体的なサービス内容を考えて頂いた。

ひな形は、4つの枠組みを設けてあり、心身機能・活動・参加・環境(家族・地域)に対する、それぞれの課題に、訪問介護の目標を示してある。

演習は、まずは自分で考える。次にグループで考える。最後に発表するという順番で行った。皆さんは熱心に事例と向き合い、具体的なサービス内容を思い思いの言葉で表現していた。

中には、分類が難しいとつぶやく人もいたのだが、それは当たり前のことであろう。ただ、わからないと投げることなく、知ろうと思う気持ちが大事。その方も、グループ演習で他者と語り合うときには、自分の考えを伝えていたから。良かったぁ(笑)。

さて、解答例として提示した具体的なサービス内容のみを記載しておこう💛
これがすべてではないが、ヘルパーは少なからずこのような支援をしていると思うのだ。

《心身機能に対する具体的なサービス》
@あいさつ後、感染予防のために洗面所にて手洗いうがいを行います。
A居間にて、再度あいさつをして体調を伺いますので、体の調子をお知らせください。必要に応じて、娘さんに相談します。
B服薬カレンダーを見て、服薬が継続できていることを把握します。飲み忘れている場合には、飲めるように助言します。

《活動に対する具体的なサービス》
@これからする事を説明し、同意を得ます。作業に入る前には、トイレにお誘いします。身支度に乱れがあるときには、お伝えし整えられるように支援します。
A移動時や、作業時には、そばに付き添い転ばないように注意を喚起し、転ばないように見守ります。

《参加に対する具体的なサービス》
@通所リハビリの献立表を参考に一緒に献立を考えます。
A食材を取り出し、テーブルにおいて、本人のできそうなことを相談します。
B野菜は、洗って切りやすいように渡しますので、片手まな板を使用して切って
ください。怪我をしないように注意喚起し、頑張っている姿を励まし、上手くできたことを共有します。また、協力動作には労をねぎらい感謝を伝えます。
C調理終了時には、好みの器に盛り付けられるように支援します。

《環境に対する具体的なサービス》
@地域の情報を収集し、必要な情報を提供します。
Aその日の支援内容を娘さんとの連絡帳に記入して連携をはかります。


さて、具体的な訪問介護計画書を作成したところで、前期の研修は終了である。佐藤は、皆さんから前期に提出して頂いた。事例(約60名分)を持ち帰り、後半までの期間に、1つひとつに目を通し、書いてある内容を添削して赤字を入れ、後半の研修に持参した。


●皆さんちょっと体をほぐしましょう●.jpg

●皆さんちょっと体をほぐしましょう●


●事務局の皆さんも真剣に事例を読み込む●.jpg

●事務局の皆さんも真剣に事例を読み込む●


●さてさて、まずは自分で考えてみましょう●.jpg

●さてさて、まずは自分で考えてみましょう●


●グループをめぐりながら直接助言する佐藤●.jpg

●グループをめぐりながら直接助言する佐藤●


●朱鷺メッセ・ばかうけ展望室から眺める弥彦山●.jpg

●朱鷺メッセ・ばかうけ展望室から眺める弥彦山●



3日目である。

【3】接遇・マナーの向上を図る(ストレスマネジメント)自己理解・他者理解を深め、自分の他者とのかかわる傾向性を理解する。
その約10日後、佐藤は再び新潟に移動した。今回は荷物の「ひゃ〜参謀」は置いて来たが、その代わり研究所の悟空やパイレーツが同行しております(笑)。

今回は、サービス提供責任者に求められる、指導者(スーパーバイザー)の能力についてから入り、その後は、1人ひとりが持参した事例検討を行う。

まずは資料を用いて、スーパーバイザーの役割について。その後、ストレスマネジメントという考え方をご案内。その後は、佐藤の研修ではおなじみの、自己理解・他者理解を深める研修である。

サービス提供責任者とはいえ、すべての方が、他者を指導できるかというと、そうではないのだ。しかし、サービス提供責任者となったからには、指導者としての振る舞いを身に付けて頂く必要がある。

そこで、まずは、自分とは何者で何ができて、何ができないのか、自分自身と向き合う時間を作ってみた。次に、2人で、自己紹介をしつつ、幼かった頃の楽しい思い出話しを語り合うという演習を行った。

そして、例のごとく、お互いが相手に抱いたイメージ、「あなたは、このような人に見えました」という感想を伝えあって頂いた。なかなか、日頃自分が思ったことをストレートに他者に伝える機会などないだろうし、他者から面と向かって「あなたはこのような人に見える」なんてこと言われたことも少ないであろう。まぁ「あんたは〇〇なんだよ!」とキレられたたりは・・・・ないよね。介護職は(笑)。

伝え合いの時間には、あっちでワーワーこっちでワーワーそれはそれは賑やかに語り合いが行われたなぁ。さすが、対人援助職の皆さんである。そう、本来は話好きで人好き。他者を思いやる気持ちがひしひしと伝わってきた。

余談だが、かつて介護・福祉業界に「お金を稼ぐためにやって来た」というツワモノがいた。しかし、そういう割には、仕事の基本は「話好きで人好き」のまさに介護・福祉向きの人間であった。そもそもまともな人間なら、お金を稼げる業界とは言いにくい(笑)。

さて、その後は、ヒューマンスキル開発センターさんが開発した、交流分析のツール「エゴグラム・ストローク表」を作成し、解説を参照して自己分析をして頂いた。皆さんは解説の通りだと感心されていたが、何事も表裏一体、他者と関わるときには、なるべく良い面を用いてかかわるように意識すると良いであろう。

その後、11時過ぎからは、提出して頂いた事例から、佐藤が選抜した事例を用いて、事例検討のデモンストレーションを行った。もちろん、事例提出者には、開講前に協力依頼した。

■事例検討の手法
(1)発表。
(2)質問をため込む。
(3)質問に答える。
(4)振り返り、共有・助言など。


事例検討の目的は、事例を通して、発表者はもちろん、他の参加者もその事例を通して、お互い気づきや学びを深めることだ。決して、こうした方が良いのはないかとか、そんなことはダメだよ、などと他者のしていることや行いを否定するような場になってはいけないのだ。

そのために、発表者は、警戒心を取り除き、あくまでも正直にオープンに積極的にかかわる気持ちが大切。

そして、参加者には守秘義務が課せられており、事例検討で出された内容は口外しないことが求められている。

デモンストレーションは、40分かけて行った。提供した方も、参加者もそれぞれ学びや、ヘルパーとしての気づきなどがあったようである。

午後からは、各グループ内で事例検討を行った。
1人ひとりの事例発表に約40分ずつ行ったが、各グループ内では、それはそれは有意義な検討が行われていた。

佐藤も、その都度、グループ内に留まり、事例検討の仲間入りをさせて頂いたが、まさしく今行っている出来事なので、それはリアルに展開されていくのだ。ただ、発表者は、自分が発表することで、自分が提出する際に抱いていた困りごとは、自分たちからの一方的な見方であったことに気付いたり、発表途中から、改善策を思いつくなど、面白い展開となった場面も見られた。

それは、参加者がお互いに、多かれ少なかれ、同じような事例に遭遇していることにより、新たな気づきや、助言を得ることにより、解決のヒントが得られる体験からくるものではないかなと思う。


●幼い頃の思い出を語り合う●.jpg

●幼い頃の思い出を語り合う●


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●演習を見守る仲間たち●



4日目いよいよ最終日である。

【4】事例検討
午前中は、今研修の振り返りと、今後の動向について資料を用いて解説した。社会保障審議会では、次回の介護報酬改正に向けて議論が行われていること。

そこでは利用者負担が1割から2割への議論と、要介護1及び要介護2の生活援助が地域支援事業へ移行するという議論や、居宅サービス計画書作成に付いて利用者負担を発生させるということなどが議題にのぼっていることを説明した。

それらを踏まえて、今訪問介護事業所がすべきことは、要介護1及び要介護2の方に提供している「生活援助」を老計第10号の1−6へ移行するように取り組むことではないかと伝えた。

その後は、まだ事例発表をしていない人についての検討会を再開した。もちろん、佐藤は各グループをまわり、追っかけ質問をしたり、助言などをしてまわっていく。

中には、話に夢中になってしまい、検討というより、座談会になっているグループもあったが、参加者がそれそれが前向きに議論しているので、それはそれで良かったと思う。

すべての人の事例検討をした後は、サービス提供責任者研修を通して、学んだことや気付いたことをまとめて頂いた。まずは自分で考え、次にグループで話し合い、まとめて頂いたのだ。

最後に、各グループで話し合った「学んだこと・気付いたこと」を1つずつ、ホワイトボードへ書き出して頂いたが、下記がその内容である。

1)身体介護と生活援助の見極め方が理解できた。
2)利用者の困りごとや要望を聞き取りながら提案をしても良いことがわかった。
3)情報収集の大切さとモニタリングの意味と意義がわかった。
4)「困りごと」を明確にすることを実銭していく。
5)本人・家族の価値観に沿うことの大切さが理解できた。
6)事前訪問時に、事業所の説明と、訪問介護のサービス内容を説明するのは、ケアマネではなくサービス提供責任者の役割であることがわかった。
7)アセスメントの重要性(帳票の余白の部分に書く内容がわかった)。
8)地域の情報をもっと知ることが大切。
9)サービス提供責任者の重要性と、ホームヘルパーが責任と誇りを持てる仕事であることを再認識できた。
10)利用者の能力を奪わない介護、質(介護技術の提供)を買って頂く。


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●他者の発表に耳を傾ける●


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●聞こえる位置に席を移動する●


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●気づきや学びを共有する●



さてさて、これにて、4日間の研修は終了。

ご多忙の中、参加して頂きました皆さま、また、同様にご多忙のおり、研修会を支えて頂いた石黒さんをはじめ新潟県ホームヘルパー協議会の皆さま、有り難うございました。また、勢能さんも顔を出してくれて有り難う!

今頃、参加した皆さんも、猛暑の中張り切っていると思います、とはいえ、今年の猛暑も半端では有りません。ご自分の体を大切にすることと、ヘルパーさんのお体も気遣いながら夏を乗り越えてくださいませ! またお会いできるのを楽しみにしております。重ねてご自愛ください。


(To Be Continued!)


posted by さとうはあまい at 00:54| 東京 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月31日

奮闘記・第1087回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 東京都千代田区


公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

2019年度 社会福祉法人等が経営する社会福祉施設・事業所職員向け合宿研修会
4日目「対人援助技術・介護記録の書き方トレーニング」
【第2部】



今回の研修は、2部構成である。第1部は、『対人援助技術』についてで、内容は前回の第1086回でにて報告済み。今回は第2部の『介護記録の書き方』についての報告である。

少し間があいたので、参加されている方について案内しておこう💛
この研修は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターさんが主催している合宿研修であり、受講するにあたっての条件を定めて、その条件をクリアした人々が、この会場に集っているのだ。

その条件はいくつかあるが、かいつまんで案内する。

『公益的な活動を実施し地域貢献に取り組んでいる、または公益的な活動を計画し地域貢献に取り組むことを予定している社会福祉法人等が経営する介護報酬指定施設・事業所で働く生活相談員・介護職員・介助員・介護支援専門員等』
『介護業務の経験が通算して3年以上でかつ本研修受講後も引き続き当該施設や事業書に勤務する意志を有する者』
『本研修会に参加経験のない者で、研修開催機関において研修会場の宿泊施設に宿泊できる者』

となっている。

事務局の好漢・S氏曰く、「今回の参加者は3年目から上は20年を越える方が参加しています」とのこと、すなわち経験豊富な方が揃っているということなのである。

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●思い出を語り合う●



■研修会で行ったこと
(1)自己理解・他者理解
(2)自分のパーソナリティーを知り、他者と関わる傾向に気づく
(3)介護記録には何を書くのか
(4)事例を把握し、介護記録に挑戦する


※(1)(2)は前回報告済み。今回は、その第2部は、(3)(4)を報告したい。

■第2部
3.介護記録には何を書くのか
ここでは、テキストを用いて、ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)について説明を行った。そして、この考え方は平成14年に日本語に翻訳されて、厚労省のホームページに掲載されている。

まぁこの翻訳自体はいろいろあって、実際専門家のPTさんたちの中には「原語」(WHOゆえに仏語版もあるだろうが、とりあえず英語版)で読んだほうがいいという方もいる。

われわれ門外漢はそこまでやらんでもいいとは思うのだが、素人が比べても言葉のニュアンスが本来の意図とは微妙に変わっているように思えるくらいに「手が入って」いる。

それはさておき、さらに平成26年には、サービス提供事業所の果たす役割は「利用者の心身機能能維持向上・活動の維持向上・参加の促進」これらの役割を果たすことで「家族の(環境)の負担軽減」に繋がる、ということを説明。


●グループの会話に耳を傾ける●.jpg

●グループの会話に耳を傾ける●


●他者に気遣い肩をもむ●.jpg

●他者に気遣い肩をもむ●



そうであるならば、介護職が、利用者の介護計画に沿って必要な援助を行い、モニタリングをして、利用者の生活機能(心身機能。活動・参加・環境)が維持・改善・悪化しているか適切な評価を行う必要があるはず。

そこで、介護記録には、利用者の生活機能を意識した記録が求められるということを説明した。

そして、実際の介護記録の場合、多くは、利用者の健康状態の推移は記載されているのだが、利用者が日常生活動作で「していること」や、職員のかかわりによって「できたこと」の記載が少ない傾向がまだあり、逆に「できなくなったこと」については記載されていることが多いことが上げられる。

さらに、参加の項に至ると、「○○に参加した」という記録は有るのだが、その時々の利用者の状況や職員の意図的な介入などについては特段明記されないため、実際介護職の支援が「どのように利用者の意欲の向上に繋がったのか」が見えてこない記録が多いことである。


例えば、医療職は、利用者の健康状態を掌握することが専門であり、その記録は体温や、血圧、飲水量や、排せつの状況など、数値の記録が重要な意味をもってくる。また、「頭が痛いと言う」「腹痛を訴える」などの簡潔な記録が求められている。


●昼食を頂く●.jpg

●昼食を頂く●


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●自分で考えるを見守る佐藤●



一方、介護職は、利用者の日常生活動作(活動)について、必要な援助をするたびに、利用者に対して、「これからすることを説明し、本人の意向を伺い、同意を得られた場合に必要な援助を行う」のだが、同意が得られない場合には、なぜ、それをしたくないのか理由などを聴いて、その方が必要な援助を受け入れて頂けるように「話し合う」のだ。

必要な援助を行うときには、その時々利用者の状況に合わせ(随時アセスメントし)、本人のしていることやできることは本人にして頂き(するように励まし)、本人のできない部分を、本人が希望する方法で行う。

これって、文章を読んだだけでも非常に手間のかかる作業なんだけど、経験を積んだ職員で有れば、このかかわりを瞬時に判断し、行ってしまうのである。

だから、職員にしたら当たり前の行為なので、そのためにした(行った)、「介護の手間」を省いてしまいがちである。その結果、文章は「車いすへ移乗すると、ひとりで食堂へ出られた」などとなってしまい、これではまるで「その方がひとりで車いすへ移乗し、食堂へ行った」かのようにとられてしまう記録ができ上がるのだ。

まあねぇ・・・、介護の手間の記録を書くと長くなりますからね。だったら、したことは、タイトルとして明記し、その下に介護技術を記載するようにしても良いのではないかなぁと思う。


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●発表者を選択●


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●記録を読み込む●



【タイトル】
『車いすへ移乗すると、ひとりで食堂へ出られた』
昼食のご案内に居室へ訪問する。本人はベッド上で、新聞を読まれていた。昼食の時間である旨を伝えると、「もうそんな時間か・・・」と言いながら時計を眺める。さらに「じゃあ起こしてくれるかな?」と言われたので、「もちろんです」と答える。そしてベッドサイドに車いすを置くと、自分で布団をめくり上げ、上半身を起こす。足をベッドサイドへ移動することを説明し、本人の動かし方に合わせて、両足を手前に引き寄せた。本人はサイドレールに手を置いて、体を回転させ、端座位をとった。車いすを所定の位置に置くと、自ら車いすのアームサポートに手をついて立ち上がると、向きを変えて車いすへ着座した。自分は、転ぶことが無いように注意を換気し、同時に転ぶことがないように見守った。

まぁ、これはほんの1例であるが、利用者のしていることやできること、さらに職員がしたことがリアルに伝わってくるのではないだろうか。

(文章が長くなるのは、これら例文の状況説明が「初めて語る」人々に向けて書かれていることにもよるだろう。初対面でいろいろな状況説明を省きまくるわけにもいかないからだ。これが同じ組織や団体の中で、ルール作りができて居れば、それ相応に短くできるはずである。)

職員は、利用者同士の交流や、家族や地域(環境)との交流の支援も行っている。これも、職員の意図的介入があってこそ、はじめて成り立つ支援と言える。

それが「○○さんと、七夕飾りをつくった」「園児との交流会に参加した」という記録(記載)にしてしまっては、「身近な観察者」としての職員の「存在の雰囲気」はわかるだろうが、「介護者としての職員の行動」は、読み手(他の職員や家族等)には伝わってこないだろう。

さらに、多くの施設では利用者の手段的日常生活動作(家事活動)を職員が代行していることが多い。それは、もしかしたら「利用者のできること」を奪っている可能性もある。

利用者の中には、そのような家事活動も個別によってできることや、(自分で)したいことなども有るはずだ(無い人もいる)。可能なことであれば、その作業に参加(役割の提供)して頂くことも重要なことではないかとも伝えた。ふう!

佐藤は、職員が利用者にしている「励まし」「注意喚起」「称賛」や、「協力動作を依頼する」「感謝を伝える」「労をねぎらう」など、これらの行動が一括りで「声かけ」という言葉に置き換えられ、明記されてしまうことが残念(書くのが楽だが、評価はされない)で仕方がない。 

加えて、「見守り」「放置」はイコールではないこと。見守りとは、「そばに付き添い、本人を励ましたり、できることを称賛する。また労をねぎらう」などの行動を指していることを伝えた。


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●仲間を励ます参加者●



4.事例を把握し、介護記録に挑戦する
午後からは、佐藤が得意としている、逐語文(ダイアローグ方式)のダイナミックな事例を元に皆さんに提供してみた。

皆さんにはその事例をひもといて、介護記録や相談員記録にチャレンジをして頂いた。今回の物語は、「お正月に外泊をしていた利用者が、予定より早く施設に戻ってくる」という内容である。まぁ、いわゆる想定外の出来事ですなぁ。

その出来事を、幅広い場所から捉える、いわゆる「鳥瞰」による説明と、相談員対家族、あるいは介護職対利用者による、「各場面設定」ごとの説明を行い、その上で実際の支援をし行っている場面を説明している。それらはタイムテーブルによって区切られているのだ。

簡単に案内してしまうと、お正月に外泊していた利用者が、予定を繰り上げて帰ってくる場面から物語が始まり、帰ってきた利用者の大腿部に打ち身と傷が・・・。

「やや、これはもしや娘宅で何かトラブルがあったのでは?」と思われるも、本人がなかなか素直に口を割らない(犯人かい!)。

そこで相談員や担当職員、看護師、介護支援専門員が密談し、それぞれの立場から利用者や家族にアプローチし、「いったい何があったのか?」と追い詰め、いや明確にしていくといった筋であり、まるで推理小説まがい(推理小説のまがい物とも)の事例なのである(笑)。

佐藤が「一人語り」で読み進める(ギターなどはなし)。
それでも最低15分はかかるのだ。いや〜、「また」大作をつくってしまった!(笑)

当然、この物語の登場人物の1人の介護記録をすべて書くことは無理。そこで、皆さんには、「時間別」に出来事を選択をして頂き、その場面で起こった内容について記録を書いて頂いた。

自分で考え、グループで語り合い、発表を行う。自分で考える時間は5分。

佐藤は皆さんが取り組んでいる間に会場をまわったが、皆さんは記録研修などいるのかいな?というくらい、ふつうに長文を書かいていた。

そこで「いつもこんな(長い)文章を書くの?」とたずねたら、「いつもは、『排泄介助・衣類着衣時痛みを訴える。医務室に連絡。』位かな?」ですとw。

「では、なぜ、今は長文なのか?」と畳みかけて質問すると、「ここに場面が書かれているからですよ。いつもは、自分がしていることを細かく覚えていないし(笑)、書く時間もないですから」

そうなんだ・・・。覚えてない(笑)って。これ、笑いごとではない。本来で有れば「ワンケア・ワン記録」が理想なのだから。

まぁ、職場内の環境にもよるが、常に書き込める環境で有って欲しいものである。また、記録は、手書きやパソコン入力であったり、中には、タブレットで入力をしている方もいた。機材については、まぁそれぞれ事業所の都合と言うところもあるだろうな。


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●ささ、質疑応答の時間ですよ●



さてさて、最後はグループ発表である。

発表したいチームに挙手を求めたが、(だいたいそうだがw)残念ながら手は上がらない。そこで、その日は7月4日だったので、7グループと、4グループ、最後は11グループに前にあるホワイトボードに板書を依頼した。

皆さんが選択した場面は、職員が実際に支援している排泄介助の場面で有る。それぞれ、必要事項を漏らさないように記載してあり、記録として何が求められているかは理解されている(ようであった)。

これは、ごくごく当たり前のことではあるが、職員は何を書くべきなのかを理解すればちゃんと記録はできるということでもある。まぁそこからが・・・これから・・・だね。

その上で、佐藤が作成した解答例を配布した。

佐藤は、例題に登場した専門職の、介護職員はもちろん、看護師・相談員・介護支援専門員の記録を解答例として作成しておいた。その記録は、各専門職が使用しているであろう帳票を用いて、今回の物語を、時系列に書いてある。

それらの記録物を、介護職員の記録を中心に、相談員や介護支援専門員の記録を案内した。特に介護職員の記録は項目欄(心身機能・活動・参加・環境)など、いわゆる生活機能分類の言葉を用いてその内容を記述した。

皆さんは実際に今自分たちが取り組んだ場面が細分化されて書かれていたことから、ため息混じりに「このような書き方もあるね・・・」などとつぶやく声も聞こえてきた(笑)。

まぁ、今回の記録の書き方は、あくまでも私が求めて(求め続けて)いる内容であり、このような記録があれば、職員同士に伝わる記録となる上、モニタリングやアセスメントもしやすくなると考える。第一、利用者や家族が読んでも「差し支えない」ものである。

佐藤は介護記録の研修を行う際に、声を大にして伝えていることがある。それは、各事業所に即した「介護記録のマニュアル」を作ることである。

皆さんから聞こえてくる声は、「時間がないから書けない」「上から簡潔に書けといわれている」「こんなに書けない」などなど。

そうであるならば、まずは各事業所に合った「介護記録マニュアル」を作ることから始めて欲しい。多くの事業所に「○○検討委員会」があれど、なぜか、「記録検討委員会」なるものの存在は聞かれない。

さらに、記録を書く時間がないのであれば、業務分担表に、記録の時間を設ければ良いはずだ。記録時間は5分程度である。忘れないうちに重要な要点を漏らさず書いておく。このように、まずはその段階で自分の事業所に適したマニュアルができていれば、さらに働きやすくなるのではないだろうか。

さてさて、最後に質疑応答の時間を5分間設けた。なぜならば、事務局の片倉氏からぜひ質疑応答の時間を取って欲しいと依頼されているし、卓上にそのように書かれたメモが置かれていたからだ(笑)。いつでも事務局さんに協力しないとね!

でも、「質問はないですか?」と前方から問われても、なかなか手をあげにくいのも人情である。そこで、佐藤は、会場をめぐりながら、特養にごとく、「いかがですか?」と促しつつ、たずねまわった。

すると、1人の方から「この項目に書かれている生活機能の言葉は、とらえ方によって項目も変わってくると思いますが、それはそれで良いですか?」という鋭い質問が出た。

そう、その通り! なぜならばICF(国際生活機能分類)の概念(概念図)には、相互作用がある。だから、その時々よって心身機能・活動・参加の項目が変化することもあるのだ。

佐藤は、質問の通りなので、その時々状況に合わせて利用するように、そしてそこに「この分類の概念」を使用したのは、心身機能に偏らない記録を求めているためである、ということを説明した。

さてさて、朝の9:00から、15:15までの長時間にわたる研修はこれにて終了。

最後に再度「これなんだ」さんが登場(何か?を飲み込んだうわばみの話)。これは、皆さんに、「同じ人」であっても、毎日「同じ状態」「同じ心境」ではないことを理解し、毎度新鮮な気持ちでかかわって欲しいということを伝えて、佐藤の研修の幕を閉じたので有る。

さてさて、参加者および主催者の皆様、お疲れ様でした。

長かった梅雨もドカンと明けて、一気に猛暑となってしまいました。皆様、どうぞ、ご自愛されながら、華やかな活躍を願いしますよ! ではまたいつかお会いしましょう!!



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●諏訪坂をおりて帰ります●


(To Be Continued!)
posted by さとうはあまい at 14:33| 東京 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月13日

奮闘記・第1086回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 東京都千代田区 研修会のツボ/東京都

公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

2019年度 社会福祉法人等が経営する社会福祉施設・事業所職員向け合宿研修会
4日目「対人援助技術・介護記録の書き方トレーニング」
【第1部】



今回の研修の主催者は、なんと、あの介護福祉士や社会福祉士や介護支援専門員の試験を掌っている法人(社会福祉振興・試験センターさん)であった。はじめメールを見たときには、「おや?自分の資格に何か問題でも?」と考えてしまったwww

メールを開いてみれば、なんということはない、研修講師の相談で有った(当たり前だ)。依頼文には、佐藤を紹介してくださった方の名前まで添えられていた。

それが、元介護保険指導室長にして、現NPO地域ケア政策ネットワークで活躍されている大物・氏であった。氏とは数度お仕事をさせて頂いたが、とても気さくで、話の随所にクレバーさを感じられるお人柄であった。

こうして佐藤のことを案内して頂いたとなれば、断る理由はない。実施日は1年も先のことであったため、日程は空いている(皆様もお待ちしております💛)。

さて、月日が流れ(笑)、研修当日。

あの九州豪雨の最終日、その前線が東京にも大雨を降らせる予想が出ている日であった。佐藤は、いつものように研究所のひゃ〜参謀を従え、朝の地下鉄南北線でうにうに激混みの永田町を目指した。

ところがこの朝のラッシュ時の地下鉄は、それはそれはすさまじく、ハンパなかった。なんせ、傘を持っている手と荷物を持っている手を持ち変えることはもちろん、体を動かすことすらままならない。

その上に、何でも前後の列車の時間間隔の調整を行うとやらで、各駅で少々駐車するのだからたまらない。しかも、駒込でも後楽園でも降りる人は少なく、その上に更に入って来る人がいるのだからたまらない。

目的地の永田町駅で車内から飛び出したときには、すでに息も絶え絶えであった、ハイ。

疲れた。近くで帰ろうかな・・・というつぶやきを聞きながら、佐藤は気分を切り替え、地上に出て、事務局の若き好漢・S氏が送ってくださった地図を頼りに会場を目指した。会場はホテルルポール麹町である。


「あっ、あった、ホントにあった。ここだね!」


と会場を確認しつつ、素通りした(笑)。

実は、ひゃ〜参謀のいい加減な調査によると、ご近所に平河天満宮があると言う。ご存知のように、我々は「神社検定参級」保持者、会場近くに神社があると知ったら、寄らないわけにはいかない。そこで、平河八幡宮へ立ち寄ったのだ。

雨に煙る神社の境内は非常に厳かで、趣がある。ここはかの早すぎた鬼才・高野長英先生の日本初の蘭学塾が近くにあったり、ヘレン・ケラーが慕ったという、いやそれがなくても天才国学者である塙保己一(はなわ・ほきいち)先生が大願をかけた神社である。


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●雨の平河天満宮を参拝●



雨の中を我々の他にも参拝客がいた。我々は、はじめてここに参拝させて頂いたお礼を伝えつつ、本日の仕事の無事を願うのであった。参拝後はおみくじタイム。佐藤は末吉だが、ひゃ〜参謀大吉であった。ふふふ、お後がよろしいようで。


さて会場へ行くのだ!

会場はホテルの2階。豪華なシャンデリアが光り輝いている。早速、出迎えてくださった若き好漢・氏とあいさつ。事務手続きや、資料の確認をした後、会場に入った。


●いざ研修会場へ!●.jpg

●いざ研修会場へ!●



会場には参加者が席につき始めているところである。

参加されている方について、簡単にご案内しょう。実はセンターでは、受講するにあたっての条件を定めており、その条件をクリアした人々が、この会場に集っているのである。

その条件はいくつかあるが、かいつまんで案内すると、

『公益的な活動を実施し地域貢献に取り組んでいる、または公益的な活動を計画し地域貢献に取り組むことを予定している社会福祉法人等が経営する介護報酬指定施設・事業所で働く生活相談員・介護職員・介助員・介護支援専門員等』
『介護業務の経験が通算して3年以上でかつ本研修受講後も引き続き当該施設や事業書に勤務する意志を有する者』
『本研修会に参加経験のない者で、研修開催機関において研修会場の宿泊施設に宿泊できる者』


としているのだ。

事務局のS氏曰く、「今回の参加者は3年目から上は20年を越える方が参加しています」とのこと。すなわち、経験豊富な方が揃っているということでもある(佐藤は、この経験豊富な参加者の協力を得られたことで、研修を無事に終了することができた)。

■研修会で行ったこと
研修は、2部構成であり、第1部は対人援助技術についてで、第2部は介護記録の書き方である。

(1)自己理解・他者理解
(2)自分のパーソナリティを知り、他者と関わる傾向に気づく
(3)介護記録には何を書くのか
(4)事例を把握し、介護記録に挑戦する

まずは佐藤本人の自己紹介。そして、対人援助の研修にはつきものの、「これなんだ?」さんが登場。佐藤は、その品物が「何に見えるか?」を皆さんに問いかける。すると、私が掲げたもののイラストを描いている方を発見。佐藤は、その方にお願いしてホワイトボードにその絵を描いて頂いた。これがなかなかの名人芸。

佐藤は会場をまわり、皆さんが書いた「何に見えるか?」を確認していく。亀・つちのこ・恐竜・色は薄茶色・ベージュ・肌色などなど、相変わらず多彩である。

そう、同じものを見ていても、1人ひとり、とらえ方、見え方、表現の仕方は違うのである。人は自分と同じ考え(価値観)の集団にいると落ち着く。

しかし違う考えといると落ち着かなくなる。そこで、異なる価値観の相手とは、はじめてコミュニケーションを試み、共通点(あるいは非共通点)を探し始めるのだ。

「なんで、亀に見えたの?」「なぜ、薄茶色なの?」「どこをみて恐竜と思ったの?」などなど。そう、対人援助の始まりは、他者の存在や言動に興味を示すことから始まる。その後、佐藤が「これなんだ?」さんの正体を明かし、次へ進む(「これなんだ?」さんは実は最後にも登場するのですよ・・・)。


●参加者と語り合う●.jpg

●参加者と語り合う●



次は、グループ内で自己紹介を行って頂く。

自己紹介は1分間スピーチで行う。1グループ6名・最後のグループのみ7名で有った。今回のお題は「この研修に参加してみてどうであったか」

佐藤は、豚さんのタイマーを片手に、グループ内を移動してはとどまり、話している内容に耳を傾ける。

すると、初めて東京に来たので不安だったけど、皆さんと知り合えて良かった。仕事を離れての座りっぱなしの研修はきつい(笑)。先生達からいろいろ教えてもらって良かった。帰ってからの報告が大変、などなど。ここでも多彩で、いろいろな思いを聞くことができた。

さてさて、グループ内が和んだところで、本題へ入る。


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●環境を気遣う事務局のS氏●



■第1部
1.自己理解・他者理解
@自己理解
皆さんに5分差し上げ、「自分はどのような人間なのか」を思い描き、その自分のイメージを箇条書きで書き出して頂く。次に自分書いた自分に○×△を用いて評価をして、×がどちらが多いのか挙手して頂く。

今回のメンバーは、圧倒的にの方が多いと答えていた。×の方が多かった方は数人派で有った。佐藤は×を書いた方に、その中で10個以上の自分をかけた方がいたかどうかをたずねると、手をあげた方はいなかった(ホッ!)。

なぜならば、自分のマイナスな部分にばかり意識が行くと、それを表現する言葉が思いつかなくなってくる。これはまぁ当然であろう。

逆にの多かった方は、サクサクサクサク書き進め、3分くらいで10個以上かけてしまうのだ。

そこで、対人援助をする方は、自分の良いところ探しをするようにやる。さらに自分に厳しい方は、他者にも厳しくなる傾向があるので、他者と関わるときには、プラス思考でふるまうように伝えた。

A他者理解
ここでは、皆さんに2人1組になって頂き、語り合って頂いた。佐藤は、「会場内」であれば、誰でもどこでも構わない。相手を探しペアを作って欲しいと伝えたのだが、皆さん省エネタイプの方が多かったようで動きがない。中にはせっかくだから他の方と話したいと席を立った方もいるにはいたが、結局、他のグループメンバーの相手を探すことはできなかったようだ。残念!

ここでは、参加者数か奇数だったので、事務局のS氏の協力を得た。ここでの語り合うテーマは「幼かった頃の楽しい思い出」である(定番ですな)。

佐藤は豚さんタイマーのスイッチを入れ、皆さんの語り合いを傍観してみた。

すると、皆さんはすぐに自己開示状態となり、賑やかに語りはじめたではないか。そして、ときに非言語的コミュニケーションであるボディランゲージを駆使し、語りを深めている。さすがにベテラン集団だけはある。ちなみに、初対面の場合や新任職員の場合は、なかなかこうはいかない。最低でも15分は必要なのだが・・・、まぁね。

佐藤は8分間で語り合いを終了。皆さんに話し合った相手についてのイメージを「あなたはこのように見えました」シートに書いて頂いた。

そして、今書いた言葉を相手に言葉として伝え、言われた方は「ありがとう」と素直に受け取るように伝え、実践した。

すると、どうだろう? 会場は熱い空気に包まれて、すべての参加者が笑顔になっていた。他者と交流したのであれば、このように笑顔になるのが1番なのだ。実は、この幼かった頃の思いでは次の交流分析にも通じていくのだ。

【自己理解と他者理解の解説】
人は、他者と関わるとき(仕事でも)自分が捉えているマイナスの部分は、なるべく他者からはそのように見られないように(気づかれないように)振る舞っているのだ。

つまり、他者は自分の表面に現れている部分を中心に見て(話したり、関わり合って)、あなたという人物はこのような人物であると捉えている。

でも、人はこういう自分のやり方に対して、自分でやっているのにも関わらず、根っこの部分では少なからず「否定的な部分」を持つものでもあり、他者の評価をやすやすと「ありがとう」と自身では素直に受け取ることができないのだ。

でももう、すでにその負の部分を表面に出さずに振る舞えているので有れば、その負の部分は過去の扉に仕舞って置き、今他者から見られている自分もまた、現在の自分であると認めること。それが人間的成長であろう、などなどと説いた。

2.自分のパーソナリティを知り、他者と関わる傾向に気づく
ここでは、(株)ヒューマンスキル開発センターが開発した「エゴグラム」「ストロークプロフィールチェックリスト」を使用して、自分のパーソナリティと他者と関わる傾向性に気づいて頂いた。ここでも、参加者のスキルがさえ、グラフ作成がスムーズに行え、だいぶ時間が短縮でき、十分な解説を行うことができたのだ。

交流分析とは、誰との交流を指すのだろうか。それは自分を育んでくれた親及び地域の人々、さらには文化や伝統などである。

我々は幼かった頃に身につけた文化や伝統、あるいは親からの言葉や関わり合いによって、その人らしさを作り上げて来た。だから、「あんな親にはなりたくない」と思っていた自分がいざ親になると、いつの間にか自身が「あんな親」になっているなんてことがしばしばある(笑)。

その自分らしさは、ときに他者と関わるときの弊害になることもある。その弊害は相手に向けられたり、自分自身に向けられたりする。

だから、対人援助をする人は、よくよく自分を知った上で、対人援助を行うときには、自分の素敵な価値観はいったん箱の中に仕舞い、援助を必要とするその人の価値観や考えに沿った援助を行う必要がある。これは在宅介護を生業(なりわい)とする訪問系支援者には理解できる言葉だと思う。

ただし、施設ではこうはいかない。施設内ですでに「こうあるべきだ」「こうしなければいけない」などの制約があるし、なかなか個別の利用者本位の支援が提供できないいいわけが常態化している所もあるだろう。

そこで、介護職の中には「こんなはずではない」「こうしてあげたい」などの気持ちがわき上がって来ることもしばしば。しかし、それは一朝一夕に「なんとかする」ことは無理である。であるならば、自分の理想とする施設となるように、中長期的な計画を立てて変革していくことこそが重要であろう。

まぁ研修では、ここまでは伝えることはできませんけどね・・・。


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●発表を聞く佐藤●



佐藤はテキストを用いて、それぞれのパーソナリティの説明や、ストロークディスカウントについての説明した。ふう。ここまでで第1部の研修報告はおしまいである。

長くなったし、原稿を書いてるのが新潟県の研修中でもあったこともあり(笑)、第2部は、次の機会に回させて頂く。さてさて、東京は今日もまた雨。皆様くれぐれも体調にご注意ください



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●他者と語り合う●


(To Be Continued!)
posted by さとうはあまい at 20:14| 東京 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月29日

奮闘記・第1085回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 東京都世田谷区 研修会のツボ/東京都

世田谷区福祉人材育成・研修センター

2019年度 サービス提供責任者研修
「自立支援につながる訪問介護計画書」



いやいや寒いんだか、暑いんだか。皆さまお久しぶりです💛

さて、今年度も、世田谷区社会福祉事業団 世田谷区福祉人材育成・研修センターさんより、佐藤に世田谷区で働く訪問介護事業所のサービス提供責任者向け研修依頼を頂いた。

この日の天気予報はあいにく1日雨。梅雨のさなかにご丁寧に北から低気圧が南下してくるために気温が21℃くらいしか上がらないというのだ。21℃!ハハハ。

この前まで30℃を超えて厳しい暑さになるという日も少なからずあったのに、今度は一気に気温が下降するというのだから、全くもって着るものの調整に困ってしまうなぁ、ブツブツブツ。

とにかく、佐藤は、研究所員のひゃ〜参謀と新宿駅で待ち合わせ、小田急線で成城学園前を目指した。この日はラッシュアワーを避けるため、時間にゆとりを持って出て来たのだ。

そこで、我々は、各駅停車でのんびり座って行くことにした。ところが、なんと電車の座席が硬くて、腰痛持ちの我々には座っていても腰に痛みが走るという厳しい道中となってしまった(笑)。小田急おそるべし。その後、常連のカフェにて態勢を立て直してから、会場に入った。


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●成城学園前駅のFORESTY CAFEにて朝食を頂く●



入口では、旧知の中村さんが笑顔で迎えてくれる。早速控え室にて事務手続きなどを行いながら、世田谷での現状把握を試みた。

すると、中村さんが開口一番、

「サービス提供責任者の方はなかなか参加していただけないんですよね。それに引き換え介護支援専門員研修は、すぐにいっぱいになるんですよ」

とのこと。

なぜ、介護支援専門員向け研修がすぐにいっぱいになるかというと、先の町田市の介護支援専門員の方々同様、介護支援専門員が、東京都の主任介護支援専門員研修を受講するためには、世田谷区より推薦を受ける必要があるためだ。

そこで介護支援専門員は、世田谷区が示す推薦要件にあてはまるように、積極的にせっせとスキルアップ(実績)を蓄えているわけだ。なお、世田谷区では、推薦要件が整ってれば、町田市のような、独自のテストや論文を書くことはないらしい。

最も、定員オーバーの場合は先着順となるらしいがwww・・・。業界でいうところの「スタンプラリー」方式であるな。

ひゃ〜参謀:「そういう方式(スタンプラリー)の方が(いらない人数を)減らしやすいからいいんじゃないの?論文なんか出させてたら、いきなり退場なんてさせにくいし。それにもうすぐケアマネさんが自分で集金しろってことになるから、けっこうやめてくんじゃないんですか?」

佐藤「」
(・・・・忘れてください。)


それはともかく、このような研修は各市区町村で行われており、何処の介護支援専門員も一様に

「介護支援専門員になっても、利用者の支援のスケジュールと、自分の法定研修のスケジュールを管理しないといけないので、なかなか大変ですよ」

とこぼされていた。佐藤も、そうだろうなぁと思う。これから生き残る介護支援専門員の皆さんは、より良き、主任となるように励んで頂きたいものである。

話を戻す。

まずは、この研修の目的から。

目的「一人ひとりに合った、自立支援に繋がるサービス提供を行うため、訪問介護計画書がとても重要になります。この研修では、訪問介護計画書の作成について基本から学びます。日々業務を振り返りながら、本人らしい自立した暮らしを支える訪問介護計画書について考えましょう。」である。


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●開会を伝える中村さん●



■研修で行ったこと
(1)訪問介護計画書の重要性(老計第10号をふまえて)
(2)訪問介護計画書の作成手順
(3)各手順について/ICFを活かした情報把握(アセスメント)・生活課題の特定など


まずは、恒例の自己紹介から。
佐藤が、介護職として働いた時代の話しを皆さんに伝えましたが、年号が変わっただけで、説明している自分自身が、自分が働いていた時代がずいぶん遠くにいってしまったなぁという実感がわいてくる。

佐藤の自己紹介の後は、恒例のグループ内で自己紹介である。自己紹介では、1分間の間に、自分の職場の良い所をアピールして頂いた。


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●自己紹介は1分間スピ−チである●



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●グループで語り合う●



1.訪問介護計画書の重要性(老計第10号をふまえて)
そもそも、訪問介護の介護報酬は「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(以下略)」(平成12年3月1日付厚生省老人保健福祉局企画課長通知)において、その具体的な取扱いを示した。その上で、さらに、平成12年3月17日老計第10号に、訪問介護におけるサービス行為ごとの区分及び個々のサービス行為の一連の流れを例示したものである。

それが、平成30年度介護報酬改定において、身体介護における「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化を行うため、「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」(平成12年3月17日老計第10 号)の見直しを行ったのである。

その結果、「自立生活支援のための見守り的援助」は、『自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助(自立支援、ADL・IADL・QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)』とされ、明確化された項目は、17項目にも及んでいる。

ここで、佐藤は早くも参加者に演習をして頂いた。それは、自分の家でした洗濯物を自分の家でいつもしているように干して頂くというもの。

もちろん、実際に干すのではなく、ノートに手順を書くのである。時間は5分。佐藤は、演習ノートにあらかじめ、「@洗濯機までいく」と記載しておいたのだ。なぜなら、佐藤が「洗濯物を干すを書いて」というと、いきなり、バスタオルはこうして、ああして、靴下はこうなどと、書き始める方々が必ず出て来るからである。

まぁ、それはそれで確かに洗濯物を干す手順ではある。しかし、私が表現して欲しいことは、あくまでも干す工程と各行為にかかる手間やその手順なのである。

佐藤が、その手順を書くと下記のようになる。もちろん、「あくまでも例示」である(笑)。

さて、@洗濯機までいく。A洗濯機の上の棚にある赤いバケツをそばにおろす。B洗濯機の蓋を開ける。C絡まっている洗濯物をほぐし、大きな物から取り出す。Dバスタオルは軽くたたんでパンパンと叩いて一番下に入れる。ETシャツを軽く四つ折りにする。Fパジャマ・靴下なども軽くたたんでパンパンと叩いておく。
G洗濯機の中が空になったことを目視で確認する。H赤いバケツを抱えて、階段を登り屋上へ行く。I赤いバケツを所定の位置へ置く。J屋上のドアを開けて、サンダルを履く。K屋上の踊り場にある棚から、使い捨てペーパータオルを取り出して、屋上にある竿まで移動して竿を拭く。
L再度踊り場まで戻り、拭いたペーパーを、棚のそばにあるゴミ箱へ入れる。Mピンチと角ハンガーと竿かけハンガーを持ち、物干し竿まで行き、角ハンガーを竿にかけたのち、そばにあるエアコンの室外機まで移動して、他の物品を室外機の上に置く。N再度踊り場まで戻り、赤いバケツを持って、同じく室外機まで移動してその上に赤いバケツを置く。

ふう、ここまで記載しても、まだまだ、洗濯物を干すことができないのだ(笑)。

一概に洗濯物を干すといっても、そこには様々な日常生活動作が隠れているのである。いや、そういう真っタダ中に入って行くのが仕事とも言える。

加えて、我々は自然(無意識)に行っていること(ドアを開けたり、移動したりする行為)は、当然行っている行為なので、あえて文字化していないのだ。

佐藤は、5分経過した後、グループ内でお互いの洗濯物の干し方について語りあって頂いた。すると、どうであろう? 発表者は一様に体を使って、自分がしていることをジェスチャーを交えて説明しているではないか。

しかも紙には書いていない、やれベランダの窓をあけて竿を拭くとか、やれバスタオルは縦に少しずらして左右をピンチで留めるとか。それはそれは賑やかに語っている。

佐藤はグループ内での発表が終了した時点で、ホワイトボードへ介護モジュールを描き、ヘルパーのしている支援を時系列に可視化して説明を行った。



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●洗濯物の干し方について伝え合う●


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●介護モジュールの描き方を説明する●



もちろん、皆さんが書いたのは間違いではない。

ただ、我々は見落としがちであるが、支援の間ヘルパーは、利用者の安全確保の見守りや、注意喚起を行っている(いなければいけない)のだ。

だから、当然移動できる軽度者に行っている「掃除・洗濯・調理」は、「自立生活支援のための見守り的援助」として今回その名称が変更された、『自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助(自立支援、ADL・IADL・QOL向上の観点から安全を確保しつつ、常時介助できる状態で行う見守り等)』となり、明らかに身体介護となるのである。

このような説明を加えたあと、資料に沿って老計第10号を案内した。この中で重要なことは、「声かけ・説明」をヘルパーのしている支援に変換することであろう。

例えば支援に入る前の「声かけ・説明」であれば、これからすることを説明(ないしは手順を相談)し、同意を得るとか。「利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行う掃除」であるならば、@利用者にできそうなことを依頼。本人が依頼に応えてくれた場合には、A協力動作に感謝を伝える。また、頑張っている姿があれば、B自分でできるようにそばに寄り添い、励ます。あるいは、C上手くしていることを称賛する。最後は、D上手くできたことをともに喜び、労をねぎらう。などなど。

そして、このようにヘルパーがしている「声かけ」「見守り」「説明・同意」を具体的に文字化することが重要であることを伝えた。

2.訪問介護計画書の作成手順
ここでは、介護保険制度とサービス提供責任者の業務の理解として、資料内にて、訪問介護計画書作成の手順を図表にしたものを利用して解説した。

はじめにサービス提供責任者は、介護支援専門員がどのようにして居宅サービス計画書を作成しているのか。その工程を理解している必要があるので、その部分をホワイトボードを使って説明した。

介護支援専門員が、サービス事業所へ空き情報を問い合せるタイミングは、まずはその利用者の「課題を抽出する」、「長期目標」と「短期目標」を設定する。その短期目標を達成するために必要な「サービス内容」導き出す。そして、そのサービスを提供するにふさわしい「サービス種別」を決めるのだ。

この種別の欄に「訪問介護」があがったときに、本来介護支援専門員は、皆さんの所に空き情報を問い合わせて来るわけだ(あくまでも本来・・・なのが悲しいが)。

これすなわち、居宅サービス計画書は、訪問介護のサービスが必要となった時点で作成されていなければ、ならないはずなのである。

こうして問い合わせがきたときに、サービス提供責任者がすることは、

@申込みにおける調整である。これはヘルパーの空き情報を確認して、サービス受託の可否を決める行為。
A受託可の場合には、利用申込み書とともに居宅サービス計画書を拝受する。
B事前訪問を行う。ここでは利用者のサービスの選択に資する援助を行う。すなわちパンフレットなどを用いて、自社サービスの説明及び契約に関する帳票を用いて説明を行う。さらに訪問介護計画書の作成方法を説明し同意を得る必要もある。その上でアセスメントを行い、帰社後情報をまとめて訪問介護計画書の原案を作成する。
Cサービス担当者会議へ参加し、他の事業所と統一した介護技術を提供できるように、支援方法を共有する。
D初回訪問では、まずはサービス提供責任者がやってみて、ケア手順などを明確にしておく。
Eヘルパーと同行訪問。ヘルパーに利用者の情報を提供し、介護計画などについて説明する。利用者に紹介後OJTを行う。OJT(On-the-Job Training)であるから、研修報告書が必要となる。そうサービス提供責任者はヘルパーを育成する役割もあるからねぇ・・・なんでもいかんでもあるからw。
F毎月月末には、実績をまとめ担当の介護支援専門員へ渡す。
G事業所によって異なるが、給付管理を行う場合もある。
H定期的に利用者宅を訪問しモニタリングを行い、計画の変更の必要性を検討する(必要な場合には担当者に助言する)。
I利用者の認定期間終了時には、居宅サービス計画書が更新される。
Bにもどり、再アセスメントを行う。この工程は終了になるまでくり返されることになる。

J利用者からの申出により事業所変更の希望があった場合や、長期入院や永眠された場合、そこでサービス終了となる。

佐藤は説明後、平成30年に改正された「居宅サービス等の事業の人員設備及び運営に関する基準」を資料として示し、特にサービス提供責任者に知っていて欲しい箇所を選択しながら説明した。ふう、これは、佐藤と参加者のため息なのだ(笑)。

本来で有れば、皆さん一人ひとりが、サービス提供責任者の職に任命された(した)ときに、管理者から、その仕事内容と仕事の進め方についての案内があることが望ましい、いやしない方がどうかしている。まぁされたとしてもピンと来ないかも知れないが。

それでも皆さんは熱心に佐藤の説明に付いてきてくれて、しきりにマーカーを入れたり、大きくうなずいていたから、多くは自分のやるべきことがわかっているようだ。

さて、午前中の講義演習は終了。

午後からはいよいよ事例をひもといて、ヘルパーのしている支援とは何か。訪問介護計画書を作成する。さぁて、あのハンバーガーにまた挑戦だな(笑)。


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●キリーズ・フレッシュのアボカドバーガー・・・でかい●



3.各手順について/ICFを活かした情報把握(アセスメント)・生活課題の特定など
平成26年の社会保障審議会介護給付費分科会では、居宅サービス事業所が果たす役割として、利用者の「心身機能の維持向上・活動の維持向上・参加の促進=家族介護者の負担の軽減」などが打ち出された。その結果、平成30年度には、自立生活支援・重度化防止に資するサービスを提供したら、インセンティブ(ご褒美💛)をつけるという議論がなされている。

この、「心身機能・活動・参加」とはICF(国際生活機能分類)で使われる言語である。佐藤は、このように、国がサービス提供事業所が果たす役割を明確化したのであれば、あらゆる計画の中で、生活機能が維持向上しているという評価ができる内容としている必要があると思う。

例えば、居宅サービス計画書である。

国は、すでに医療・福祉・保健の専門資格を持っている介護支援専門員が、それぞれの専門分野に偏ることなく、支援に必要な情報を収集できるようにと、「課題分析標準項目」を示している。でもインプットは統一してはいるが、課題抽出方法については、「このようにする(してくれ)」というアウトプットのやり方は示さなかった。

そこで、すでにサービス提供事業所側は、ご存知のように介護支援専門員のプランが統一性に欠けてしまうのである。

そこで、佐藤は、アウトプット(課題)をこの国際生活機能分類の言葉を利用することをずうっと提案し続けている。

すなわち、利用者の「心身機能に関する課題」「活動に関する課題」「参加に関する課題」「環境(家族や地域など)に関する課題」という具合に常に課題は4つとするということである。そうなれば、おのずと評価もしやすくなるというものだ。ハハハ。



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●シャジー君も応援に加わる●



そこで、ここでは、皆さんに演習用に用意した紙を利用して、「成城さん事例」
をひもときながら、ヘルパーのしている支援を「心身機能」「活動」「参加」「環境」に振り分けていただいたのであった。

(介護業界のブラック・ホールから、「君はしたい派かね?する派かね?」とか、「その人らしく云々」という、無責任な声が聞こえて来ても耳を傾けてはいけないのだ。)

さて、手法はというと、佐藤が用意した「成城さん物語」を読み、参加者はその物語を目で追いながら、下線などを引いて、心身・活動・参加・環境と書き入れ、解答用紙に転記していくのである。まずは自分で考えて、次にグループで考え、最後にホワイトボードに書き出して頂いた。

もちろん、生活機能はお互いに相互関係があるために、「これは活動」「これは参加」と明確に分類できないモノも多々あるだろう。それはそれで自分のとらえ方として、○○という理由から活動あるいは参加を選択した、など。その理由を伝えられれば良いのである。


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●事例検討で訪問介護計画を作成●



佐藤はホワイトボードに書き終わった頃、解答例を配布した。いやはや、さすが現役の皆さん。佐藤が見落とした内容もあるため、佐藤はその部分を解答例に追加をして頂いたしだいである。

さてさて、最後は、訪問介護計画書である。

これもあらかじめ、佐藤が作成した帳票を用いて、皆さんに空白の部分を埋めて頂くというモノ。その帳票には、課題(居宅サービス計画書の短期目標)と、訪問介護の目標を記載している。皆さんには具体的なサービス内容を書いて頂くのだ。

再度伝えるが、項目は4つだ。

心身機能に対する具体的なサービス内容・活動に対する具体的なサービス内容・参加に対する具体的なサービス内容・環境に対する具体的なサービス内容である。まぁ必要な援助をNo.を用いて箇条書きに書いて頂いた。

その後、グループ討議をするときには、皆さんに持参して頂いた、各事業所の帳票類や計画書を参照しながら、情報交換を兼ねて語り合いをして頂いたのだ。

そして、最後に佐藤が作成した解答例を配布して解説を行った。すると、会場からは、すごい、なるほど、こう作れるといいなぁ、などの感想が聴こえて着た。

そこで佐藤は、皆さんの所には介護ソフトが導入され、そのソフトを利用して計画を作成していると思うこと。ソフトを変えることはお金もかかるので大変であること。そこで、せめてケア手順を書くときに、今回の活動や参加及び環境に対する支援を意識して書いて欲しいと言うことを伝えた。

佐藤は演習の間に、皆さんの各テーブルに入って、持参された帳票を見せて頂いた。そこにはサービス提供責任者の経過記録の様式があり、サービス提供責任者がプロセスを管理している用紙が記述されていた。また、ケア手順では、それはそれは細かな手順が示されており、これならば利用者もヘルパーさんも安心するのではないかと思われた。

また、これ以前に世田谷区の研修で伝えて来たことが、実際に利用され、記録が蓄積されているのことを実感できてと良かった。佐藤は伝えるのが商売である。皆さんは実践するのが商売と言えよう。まさに実践とは毎日のことであり、大変ある。どうか自分の身体を大事に取り扱うこともお忘れ無きよう、引き続き活躍を祈念したい。

皆さま、くれぐれもご自愛ください。


(To Be Continued!)
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2019年06月22日

奮闘記・第1084回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 東京都町田市

町田市・町田市介護人材開発センター・共催

対人援助職に必要な能力
2019年度 相談援助研修・初級編(第3回)



3度目の報告で恐縮でありますが、町田市介護人材開発センターさんでは、町田市との共催で、町田市で働いている「相談援助業務」を行っている方々を対象に、スキルアップ研修を開催しているのだ。

この研修は全3回シリーズで行っており、今回はその第3回目、つまり最終回である(第1回目は、第1080回で、第2回は1083回にて報告済み)


さて、佐藤は、今回は時間が押していたこともあり、大國魂神社での茅の輪くぐりのあと、近場のコメダ珈琲店さんで昼食を済ませ、会場に入る前に、もはや恒例となった、町田健康福祉会館そばにひっそりと鎮座する、母智丘〈もちお)神社を参拝した。ふふふ、ひっそりの割には存在感が在り過ぎるのだが。


●いつもの立ち寄り地、大國魂神社の茅の輪●.jpg

●いつもの立ち寄り地、大國魂神社の茅の輪●


●お昼はコメダ珈琲店のハンバーガー●.jpg

●お昼はコメダ珈琲店のハンバーガー●


●本日も美しい母智丘神社の神明造りの本殿●.jpg

●本日も美しい母智丘神社の神明造りの本殿●



母智丘神社の境内にもある略記、及びホームページなどでは、この神社は、豊受姫大神を主祭神とし、大歳大神を併せてお祭りしている神社で五穀の神として崇められているという。

まぁ勧請してきた宮崎県都城市の母智丘神社は、豐受毘賣神大年神の表記であるが同じ神様である。本家はまさに火山の噴出によるのか、巨石群の中にうずもれていたりする。宮崎県らしいと言えばらしい神社である。

もともとは石峰稲荷明神という稲荷系のお社。豐受毘賣神 ・大年神の両祭神は明治になってから、地頭・三島通庸(みちつね)氏が荒れていた神社を再興し、合祀というかご祭神として届け出たものらしい。そりゃただのキツネさんというわけにもいかないのだろう。星の王子さまではないからな。

ちなみに「地頭」(じとう)とは、鎌倉&室町期に幕府が荘園・国衙領(公領)を管理支配するために設置した地頭職を指すと思われるが、もちろん明治期には存在しないが、江戸期でも地方の領主のことを地頭と呼んでいたというからその流れかと思われる。JRを国鉄というのにチトにているかも知れない(さして古くないか)。ハハハ。

さらに言うと、都城市の母智丘神社は、徳川時代中期頃までは、稲荷石とほら穴があっただけで、その後、お社ができたという。石器〜古墳時代を通じて人類が住居した遺跡がある場所にもかかわらず、「人格神」(人間体をもつ神)を必要としなかったのがいいな。

町田市の母智丘神社は、宮崎県都城市の母智丘神社のご分霊を勧請し(大正8年)、以後、いろいろ変遷を経て、近在の人々の崇敬を受けつつ、昭和21(1946)年・宗教法人の母智丘神社と改称し、今に至っている。

社殿は総檜、銅葺屋根で伊勢外宮に準えた唯一神明造の建物。神社の周囲は瑞垣とされ、透かし塀を以って囲ってあり、拝殿から、ぐるりと右奥へ回り込むと、その神明る造りを望むことができる。町中にこのような本殿を拝めるのはそうはないだろう。

佐藤は、拝殿前で手を合わせ、本日の研修の無事を祈願し、おみくじをひいた。

神の言葉が書かれ、つまるところ、
“こころを素直にし身持ちをただしくすればますます運よろしく何事も思うままになるでしょう。欲を離れて人のために尽くしなさい 大吉”
とありました。

そう、これで3連続の大吉ですよ。豊受姫大神は、わが研究所の守護神の1柱(もちろん、伊勢外宮のお札なのだ💛)でもある。


「長い」(笑)



むかし某県の神社の拝殿でご祈念をしていると、それを見ていた○潟天満宮の宮司の息子さんそう言われたことがある。もちろん大きなお世話である(笑)。

こうして、会場に入ると、すでに会場はできあがり、参加者も集まり賑やかであった。そして町田市の介護保健課の重鎮・高田氏も来ていらしていたので、あいさつする。

その後、町田市介護人材開発センターのボス・石原氏ともあいさつを交わした。石原氏は、私のブログを読んでくださり、「神社仏閣をまわるのが好きなんですか?」聞かれた。

佐藤は、あちこち出向いたときにその土地の文化や伝統を知ることで参加者と語りやすくなること(ホント)。研究所のひゃ〜参謀が熱心に調査して来ては、勝手に(笑)ブログにあげていることを伝えた。

ちなみに佐藤は、「神社検定参級」保持者なのである(実は忍者検定という噂もある)。


さてさて、話を研修に戻そう。

今回、研修開始時に町田市から報告があった。東京都では、介護支援専門員が主任介護支援専門員の研修を受講するためには、各市区町村より、推薦を受ける必要がある。

そこで、町田市では、推薦するにあたり、受講希望者を募り、希望者には試験と論文提出を課していた(ちなみに佐藤が担当しているこの研修も主任介護支援専門員になるための過程でもある)。

高田氏からは、今年度は、30名強の応募があり、17名の方を都に推薦できたという報告があった。推薦を受けられた方々。おめでとうございます。

今後は新たな研修もありますが、1つひとつが、自分を磨き上げるツールと思い、前向きにチャレンジしてくださいませ。なんせ、宝石は磨き続けることで輝きを増すものでもありますから。


●町田市介護保険課より主任介護支援専門員に関する報告があった●.jpg

●町田市介護保険課より主任介護支援専門員に関する報告があった●


●研修開始●.jpg

●研修開始●



■研修で行ったこと
(1)相談員の役割を体験から相談援助の展開(他者と語ろう)
(2)相談面接の実践。語り・記録し評価する
(3)総評



この研修は、佐藤の持ち時間は2時間だが、連絡事項があると時間が少なくなるのよねぇ、講師側もやりたいことがいっぱいある。でもしかたがないんだけどね(笑)。


1.相談員の役割を体験 〜相談援助の展開(他者と語ろう)〜
介護支援専門員をはじめ、相談業務につく人々は、相談面接の目的としっかりと理解している必要がある。

相談面接には、ただのコミュニケーションや意思疎通をはかるための代物ではなく、それを行う目的がある。その目的をきちんと認識していないと、その役割を十分に発揮できずに、かえってのちのちに自分が困ることになりかねない。

ただし、この目的は、それぞれが独立しているというわけではなく、相互に重複しているモノ。だから、相談面接を行いながら、自分はどの目的を果たしている段階なのかを認識している必要があるのだ。

まぁ、いうなれば、自分の相談面接場面の天井あたりに、自分の姿を客観的に捉えるビデオでも設置するようなモノかもしれない。また、相談面接の場面において、相手の趣旨に振り回されないためにも、自分で「今回の面談」の目的を設定していくと良いと思う。

◆相談面接の目的
@援助関係を構築する。
相談面接を行うためには、利用者や家族との専門職業的援助関係が不可欠であり、この関係を確立することが初期の面接での最大の目的となる。もちろん、この専門職業的援助関係は相談面接のためだけではなく、ケアマネジメント過程のすべてにおいて必須のものである。

A情報を収集する。
利用者が抱えている問題解決を援助するためには、それに関する情報を収集し理解する必要がある。この目的は、アセスメントの段階が中心になるが、すべてのケアマネジメントの過程で必要なことなのだ。情報を収集するための質問と、利用者や家族からの応答を通して、利用者や家族が問題に関する理解を深め、その解決に向かって進んで行くことを可能にしていく。

B問題解決に向けた援助を行う。
問題解決に向けた援助は、主にアセスメントケアプランの作成および実施、モニタリングにおける面接で行われる。利用者が自分の抱える問題を認識し、その解決に向けてどのような方法で対応するのかの決定を支援する。そして、その問題解決への対応がスムーズに進むように、利用者の環境を整備していく。同時に、専門的職業援助関係を基礎として、利用者が、自分の持つ問題解決能力や適応能力等を回復し、また向上できるように援助する。


2.相談面接の実践。語り・記録し評価する
ここでは、参加者の協力を得て、佐藤がこれから行う演習のデモンストレーションを行った。協力者はZ原さん(仮名:名前を公表して良いか聞かなかったw)。

なんと、彼女はこの研修のリピーターで、昨年に引き続き参加してくれている。この研修は、佐藤が以前、島根県の介護支援専門員の更新・専門研修などで行ってきた、一連のワークショップものである。当時も参加者から、「見本がみた〜い」(そんな甘ったれた言い方はせんがw)との声もあったことから今回も実施してみたのだ(笑)。

実は、これって、結構緊張するのだ。なんぜ、参加者は現役のプロの方々(都合上、ニンジンやカボチャと思ってくれとは言うがww)である。失敗はできんからね、ひゃ〜いだ。

さて、話す話題は「幼かったころの楽しい思い出」である。


●参加者の協力を得てデモる●.jpg

●参加者の協力を得てデモる●



佐藤:「さて、今回は、急にこのようなデモのお手伝いを依頼しました。きっと、協力してくださると思いますので、よろしくお願いしますね」

Z原:「はい。よろしくお願いします」

佐藤:「では、Z原さんの幼い頃の楽しかった思い出をお聞かせください」

すると、彼女は開口一番、
Z原:「私には楽しい思い出が無いんです」

と答えた(キタ〜、いきなりかい!)
とは、いや〜そこから無いとはな! 佐藤の心の声であった。

佐藤:「えー、楽しかった思い出が無いんですかぁ。それはなぜですか?」

Z原:「それはピアノをやらされていたからです」

佐藤:「ピアノ? なぜ、ピアノ?」

Z原:「それは当時ピアノが流行っていて、母が私にさせたくて無理矢理やらせたんです」

佐藤:「ということは、家にピアノがあったんですか?」

Z原:「そう、ピアノがありました。私が練習しているそばで母が仁王立ちして見て(聴いて?)いるんです」

佐藤:「なるほど、練習しているそばで仁王立ちして観ているとか。それは大変だぁ」

Z原:「そう、だからピアノは苦だけで、ちいとも楽しくなかったんです」

佐藤は、この段階から、ピアノについて、彼女が負の感情しか表現しないことを何とかプラスの表現に変えて行きたいと考えた。それで、家族状況などを伺いながら、さらに話を展開していく。

佐藤:「ところで、ピアノをやっていて、楽しかったこともあったんじゃ無いかしら? 例えば、発表会なんて。どう?」

Z原:「ああ、そうですね。発表会は良かったですねぇ〜」

佐藤:「(良かった!)なるほどね。舞台の上にピアノがあって。そこにおしゃれをしたZ原さんが座り、一生懸命練習した曲を弾く。そして終わると、まあ、これはお決まりなんだけど、奥から花束を持った方が来て花束をプレゼントしてくれる。その時の気持ちは・・・」

Z原:「そうですね。気持ちは良かったですよ」

ほっ! 少しは良かったことを思い出してくれたようである。
さらに佐藤は質問を続ける。

佐藤:「3歳から始めたピアノ。好きでもなく、楽しくもなかったことを、大学まで続けていたのはなぜなのかな?」

Z原:「私、中途半端は嫌いなんですよ、ええ。やるならとことんやるというか・・・」

佐藤:「なるほど、それって、幼い頃の仁王立ちのお母さんに負けたくないという気持ちが芽生えたのかしらねぇ」

Z原:「あ〜、確かに私負けじ魂強いですね(笑)」

佐藤:「ははは。それでその、(ピアノで)1番好きな曲はなあに?」

Z原:「それは、羽生選手がスケートで踊った曲です。私、最後の発表回で弾いたのですが、もう、あがっちゃって、ゆったりしたバラードのはずが、手指が先へ先へと走ってしまい、上手く行かなかったんですよねぇ・・・」

佐藤:「まあ、それは残念! そんでお母さんは喜んでくれましたか?」

Z原:「ええ(笑)、大学を卒業したときは、喜んでくれました」

佐藤:「それで、お母さんは何していますか?」

Z原:「母は、数年前に無くなったんです」

佐藤:「まあ、それば残念でしたね。それでその時はお母さんには《ありがとう》は言えたのかな?」

Z原:「ありがとうですか? 言えませんでしたねぇ・・・」

佐藤:「どう、いまなら言えそう」

Z原:「そうですね。言わないといけませんね!」

佐藤はさらに話を進め、今後の豊富などについても聞いてみた。すると、地域に根ざしたことをしていきたいとしっかりと口調で話してくれまた。

相談面接はこれにて終了。


面談の時間は8分でした。会話終了後、佐藤は彼女に感想をたずねた。Z原さんは、昨年同じ演習をしたときに、同じように「楽しかった思い出はない」と答えたら、聴き手の方はフリーズしてしまったそうな。

それで、うまく会話にならなかったという。今日は、「質問の仕方で、(相手の)答えも変わってくるんだ」と言うことを体験でき、楽しかった。それに昔を思い出せて良かったと笑顔で話してくれた。

さてさて、傍聴された皆さんはどのように感じたであろうか?
ということで、ここからは皆さんが主役である。


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●グループワークがスタート●



▼演習の目的
受け手が「十分に話を聞いてもらえた」と実感を得られること。

▼登場人物
聴き手 1名
受け手 1名
書 記 2名 ※@聴き手の語りを書記する。A受け手の語りを書記する。
観察者 2名

▼紙の取り扱い(参加者には前もって、A4判用紙が4枚配布されている。)
その白い紙4枚にそれぞれ自分の名前を書く。その紙は、自分が聴き手になったときに、書記及び観察者の方に1枚ずつ渡す。

▼演習問題
今回の演習課題は、「将来の夢」です。それは仕事でもプライベートでも構わないので、聴き手は相談援助技術を駆使して、受け手と「将来の夢」について語り合う。

▼時間配分
語り合い8分、グループ内振り返り2分。合計10分。


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●援助関係を構築する佐藤●



▼注意事項
受け手の方:聴き手(相談員役)の問い合わせに答える。その時々で話し安い場合は、話を続けて構わない。また、話したくない部分は伏せてもよい。ただし、なるべく聴き手に協力的な態度で応じること。

聴き手の方:8分間の内で、@援助関係を構築しながら、A情報収集を行い、B解決に向けた援助を行うこと(受け手が十分に話せた、あるいは聞いてもらえたという気持ちになれるように展開すること)。
書記の方 1:聴き手の話す内容を書き留めること。
書記の方 2:受け手の話す内容を書き留めること。ため息や笑い、感情表現なども書き留めておこう。
観察者の方:それぞれの視点で、効果的な質問や、態度行動で、良い所を書き留めておく。また、この部分はこうした方が良いのではというところがあれば助言を書く。

佐藤がその都度、「はじめてください」と言い、「終わり」の合図で終了し、振り返りを行う。最後に、書記と観察者の方の記録用紙を聴き手に戻す。

こうして、グループごとの演習が始まった。

はじめは、佐藤の説明が理解できなくて戸惑っていたグループもあったが、佐藤がグループに伺い演習方法を伝えると、理解して、演習をはじめることができた。


佐藤は、例のごとく《ぶたさんのタイマー》を抱えて、各グループをまわった。そして、聴き手に気付かれないように、聴き手の後方にいすを置いて、「ふたりの話」に耳を傾ける。もちろん、受け手やグループメンバーには佐藤の存在がばれているのだが(笑)。

でも、聴き手は、それどろこではない。
皆さん真剣に、受け手に質問をしている。中には、話しをどうやって展開しようと迷ってしまい、上手く質問ができない方や、聴き手が問いかけてもいないのに、自分のステージを繰り広げ話し続ける受け手などもいた(笑)。

佐藤は、その都度、そのメンバーや聴き手に助言をしてまわった。すると、佐藤の助言に涙ぐむメンバーもいて・・・・、おいおい私がいじめているように見えるじゃないかぁ。

その方は、ひとこと「私、いつも、うまく聞き出せないんです」とつぶやいた。こちらは演習を進めなければならんし、取り合えず、その場は先へ進んだ。

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●会場は皆さんの熱気に包まれた●


●聴き手の後ろに忍びこみ?話に耳を傾ける佐藤●.jpg

●聴き手の後ろに忍びこみ?話に耳を傾ける佐藤●



そして、研修終了後、佐藤は片付けているその方のそばへ伺い、「先ほどはごめんなさい」と謝った。

すると、その方は「いいえ、先生に気付いていただけただけでありがたかった」とまた涙。そして、「泣くなんていけませんよね」というので、「自分の感情をはき出すことは必要なこと。今は泣いて構わないから。我慢しないでね」と背中をなさすると、さらに涙があふれていました。

実は、これも相談面接には必要な技術でもある。相手の感情を表出させること、そうすると、その後は結構すっきりとして現実をみられるようになるからだ(むろん、そうでない者もいるから注意)。

私が、参加者全員の面接技術をみてあげることは不可能だけど、各グループメンバーはお互いの能力を頼りに演習に取り組み、最後は笑顔で終了することができたようだ。

これにて、佐藤が関わる研修は終了した。



●すべての研修を終えて講評する佐藤●.jpg

●すべての研修を終えて講評する佐藤●


●講評を見守る石原さん(三連続)●.jpg

●講評を見守る石原さん(三連続)●



皆さんにはこのあとさらに中級の研修があり、また、メンバーとの再会を楽しみにし、ご活躍くださいませ。

今月末は、いろいろな神社で大祓の儀が行われている。まぁ特にどの神様や仏様というのがないかたならば、お近くの神社で茅の輪くぐりなどが行われていたら、参加してみてはいかがでしょうか。ごっそり厄が落とせるかも、知れませんよ(取り扱い注意)。

ではまた! 皆さまご自愛ください。


(To Be Continued!)

posted by さとうはあまい at 12:24| 東京 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月04日

奮闘記・第1083回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 東京都町田市

町田市・町田市介護人材開発センター・共催

対人援助職に必要な能力
2019年度 相談援助研修・初級編(第2回)


町田市介護人材開発センターさんでは町田市と共催して、町田市で働いている「相談援助業務」を行っている方々を対象に、スキルアップ研修を開催している。

この研修は全3回シリーズで行っており、今回はその第2回目なのだ(第1回目の内容は当ブログ・第1080回で報告済み)。

さて、研修会の前に町田市内で昼を頂き、神社にもまわってみた。そこで江戸時代までの町田の歴史をさらっと書いてみたい。あまり真面目に読まないように(笑)。


●昼は市内のSALVATORE CUOMO & BAR 町田で頂きました●.jpg

●昼は市内のSALVATORE CUOMO & BAR 町田で頂きました●


●今日も町田市福祉会館が会場です●.jpg

●今日も町田市福祉会館が会場です●




これらの歴史が今の町田市の文化・風土の育成されて行く上で、多少なりとも繋がっていると考えるのだ。

町田市は、旧・武蔵国多摩郡の南端に位置している。645年に起きたと噂される乙巳の変(いわゆる大化改新。でも実態は不明)で、政権は全国を支配する体制を整えると言いはり、地方をそれぞれ国に分けた。現・町田市はほとんどが武蔵国に含まれてしまう。

1335年、北条時行ら北条氏が中先代の乱を起し、町田村の井出の沢の戦いで足利直義を撃破し、院政期に市域には小山田荘になる。古代から、鎌倉・院政期まで戦乱が続くと、村(当時は町田村)としても戦いに嫌気がさしてくるに違いない。

それらの史跡が誇らしげに語られ、武神が神社に祭られている八王子市近辺とは違い、戦禍で焼失したにしても、武将たちの名前や事件さえ語られないのは対照的だ。だから八王子の史跡郡と町田市の歴史が容易に結びついて来ないのだ。

16世紀末・天正年間には、町田村が農地拡大のために近隣を開拓し、「原町田村」として分村する。後に「本村」の町田村を「本町田村」と村名を変更することになる。やはりプライドがあったのだろう。

江戸時代初期では、ここらの村の多くは幕府直轄領(天領)である。しかし数度の地方直し政策で、江戸中期までに旗本知行地となってしまい、多くが旗本数家あるいは幕府等との相給となり、幕末期、幕府直轄領の村は韮山代官の支配下になる。まぁ幕府も大所帯になり、旗本にあげる土地がここらへんくらいしかなくなったのだ。

幕末の旗本は、もはや家康のころの旗本三千騎と言われた「武装集団」ではなく、読み・書き・そろばんが求められる「能吏」(行政手腕のある役人)の片腕となる官僚的な人物が揃えられていたのだ。だから、あっさりそれはそれは、あっさりとペリーの脅しに屈してしまうことになる。その代わり、近代的な官僚制度にはすぐに移行できたともいえる。

さて、時代を越え、佐藤は研修に先立って、町田天満宮を参拝した。

研究所のはぐれ旗本・ひゃ〜参謀のリサーチによると町田は、あの菅原道真公の信仰を中心に団結し、お仕えしていた人々の地である。菅原道真公をお祭りしている神社が三社ある。いや他の神様が見当らない。

もともとは多摩は中臣氏が治めていた地であり、北野天満宮から道真公を勧請してくるのは不思議ではない。

町田天満宮のホームページによると、創建は、谷保天神などを中心とした武蔵国の天神信仰の流布により、京都の北野天満宮より戴いた菅原道真公の尊像を家の守り神としてお祀りしていた云々とある。

先に書いたように、天正10年(1582年)に原町田村本町田村と分かれて独立する。分村で原町田地区の神社がなくなり、加えて農民一揆が各地で起こるなど、農民の領主に対する怒りが鬱積していた時期でもあり、それに拍車をかけることになる。

当時、この地域の領主・北条氏輝氏照の間違い?わざと?)の社寺政策によって村民を統治しており、元々古い祠のあったこの地にも菅原道真公をお祭りした。だから町田天満宮の起こりは天正年中の1580年前後と推測できる。

でも、もし北条氏輝が、氏照ならば、その後、豊臣秀吉の小田原征伐に遭い、天正18年(1590年)に切腹となっているのだ。これらの争乱でもやはり多摩全土が戦乱に巻き込まれている。

ここでまた、町田村の方々は戦さより学問を好む傾向が強くなり、文人の代表で有る道真公を主祭神とする神社が好まれ、戦さの神様で有る山王社飯縄社(戸隠)が摂社に収まっているのだと思われる。

資料が戦乱で焼失しても、古い年号が記されているのは、記録が「どこかには残ってはいる」はずである。武将名や事件を記さなくても、「年号」を書いておけば、わかる人にはわかるからだ。

相模から町田、八王子まで、古代から戦国時代まで、つねに戦乱の巻き添えになっている。

これらは、ほぼ戦乱の史跡を「残さない」町田市は、戦乱の史跡郡や武神を祭る神社が多彩な八王子市と比べて対照的な「反戦姿勢」であろう。同じように戦禍に見舞われた寒川神社のある神奈川県高座郡や相模原市もあえて戦乱期についての歴史は書き残そうとはしてはいない。もちろん隠しているわけではない。

町田について長く書いたが、この地域としての性格形成、今の「町田市」の文治的な、学問を好み、戦いを好まない性格が作られて来た重要な要素として、戦乱が頻発した地域であることは頭に置かねばならないからである。

だからこそ、好戦的な「東京都の一員」としての位置付けなど、ハナから興味がないことが伺えるのだ。まぁ歴史好きのただの憶測かもしれないが優秀な能吏を多く輩出するのもうなずける。


さて、初めての町田天満宮である。

初めて参拝する神社では、自己紹介をして、こちらに来た理由をお伝えする。その上で、これから関わる人々と、長くつきあうことが出来るようにお願いをするのだ。

そして、社務所におかれているおみくじ箱からおみくじをひく。結果は大吉であった。争いを好まない神様に受け入れられて良かった。良いことがおきそうな予感がする。

その後、研修会場へ移動。もちろん、今回も会場のすぐそばにある母智丘神社を参拝。なんと、こちらでも大吉!その前に寄った大國魂神社から三連続である。好戦的なひゃ〜参謀は今回は全滅であった。どこかに豊国神社を探してみたが、かけらもなかった(あるわけない)。


●良さげな神社を見つけた喜び(町田天満宮)●.jpg

●良さげな神社を見つけた喜び(町田天満宮)●


●会場の近所の母智丘神社にも参拝(大吉三連続!)●.jpg

●会場の近所の母智丘神社にも参拝(大吉三連続!)●



では、今回の研修会の具体的なテーマはこれだ。

「私のアセスメント・自己覚知」
〜他者と交流し、自己理解を深める〜


■研修で行ったこと
(1)自己理解
(2)他者理解
(3)エゴグラム・ストローク表の作成・解説



さてさて、今回の研修では「これなんださん」に登場して頂いた。正体は不明である(笑)。
佐藤と一度関わった方にとっては、すでに馴染みの「これなんださん」ではあるが、やはり初めての方には、衝撃的な出会いとなったようだ。

「これなんださん」のところでは、いつものように、ものの見方は人それぞれであるということ。だから、お互いに意見交換をすることが重要であると言うことを案内した。ハハン!



●前回の振り返りからスタート●.jpg

●前回の振り返りからスタート●


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●資料を確認する参加者●


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●「これなんださん」が登場●




(1)自己理解
ここでは、自分はどのような人間であるかを箇条書きにして頂いた。今回はなるべく自分の良い所を書き出して頂くように説明した。

それでもまだまだ、自分をネガティブに捉えてしまう方もいるのだが、対人援助をする人は、可能な限り、物事をポジティブに捉えるようにした方が良い。

なぜならば、相手と関わるときにも、そういう方は、ネガティブな考え方が先行してしまうから。そこで、相手はそれほど悪く思っていないことでも、かなり重く捉えてしまい、


「こんなにしているのに、わかってもらえない」



なんてことをつぶやくことになるかも知れない。長所と短所は紙一重と言われるが、ネガティブさが思い浮かんだら、その反対側の言葉を思い描くことと良いかも知れない。


「こんなになってしまった・・・」→「このくらいで済んで良かった!」ってな感じ。


ポジティブさとは能天気の中にこそ、あるものなのである。


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●参加者の答えを見守る●


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●一人ひとりが考える●


●「大事なものは目に見えないんだよ!」(笑)●.jpg

●「大事なものは目に見えないんだよ!」(笑)●



(2)他者理解
ここでは、二人一組になって頂き、とある関わり合いを通して、相手に対してのイメージ「あなたはこのようなひとに見えた」を描いて頂くのだ。

ここでの関わり合いは、「お互いの幼かった頃の楽しい思い出を語り合う」というシンプルなもの。

佐藤が、演習方法を説明すると、皆さん二人一組になって、思い思いに語りはじめて行った。この速やかに演習に入れるあたりが素晴らしいと思う。

さすが、対人援助を生業にしている人々と言える。佐藤は12分を計った。本来は15分かけるのだが、そんなにかけなくても良さそうである。

案の定、12分経過し佐藤が「終了で〜す」と言っても皆さんは.話しが盛り上がり、まだまだ話したい様子であった。


そうそう、この演習は語り合った後が大事なのだ。


お互いに自分の名前を書いた紙を交換して、今語りあった他者について、「あなたはこのように見えた」というイメージを箇条書きで書く。可能であればその理由も沿えて、である。

その後は、今書いた内容を相手に伝える。はじめに二人でじゃんけんをして勝ち負けを決めて頂く。そして、勝った人が、負けた人に、今書いた言葉をなるべく紙を見ないで直接伝える。負けた人は、相手が何を言っても、「ありがとうございました」と感謝を伝えるのだ。

佐藤が説明し終わると、会場がざわついた。

どうやら皆さんは、自分が思い描いた他者のイメージを、文字ではなく、直接言葉で伝えるのが恥ずかしいらしい。さすが文人の子孫である(笑)。

そう、我々は自分が感じたことを素直に表現することが苦手なのだ。さらに、言われる方は、どんなことを言われても、素直に受け取るのって、まぁ結構難しいのだ。

たった、これだけのことなのだが、「伝え合いの場面」に、会場は多いに盛り上がり、笑いの渦に埋まっていった。中には、他者に言われた言葉に涙ぐむ方もいたり・・・。

そう、その涙は、嫌なことを言われた悔し涙ではなく、自分のことを理解してくれたという感激の涙なのである。まぁ言うなれば、「よくまあ、そこまでわかってくれましたねぇ・・・ううう」ってことかな。


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●ん?何か問題でも(笑)●



(3)エゴグラム・ストローク表の作成・解説
最後は、交流分析のツールを利用して更に自己理解を深めて頂いた。
ここで使用するのは、ご存じ(株)ヒューマンスキル開発センターさんの心理テスト「エゴグラムとストローク表」である。

我々が描く、自分とはこういう人間だとか、あなたはこのような人だというそもそもの判断基準は何処にあるのであろうか。逆に、我々一人ひとりの価値観や、ものごとの見方やとらえ方考え方は、いつ身についたのであろうか。

それは、紛れもなく、我々が育って来た環境の中にある。

すなわち、お父さんや、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、そしてその地域の文化や伝統などの影響を受けて身についたのである。

佐藤は、皆さんにエゴグラム・ストロークの図表を作成していただいた後、資料を用いてそれぞれの傾向性を解説していった。もちろん、エゴグラムも、ストロークも現在の皆さんの図表である。

この図は、おかれた環境によって大きく変化するので、今回の結果がすべてではない。ただ、そういう傾向があるという気づきだけで良いのである。

エゴグラムについては、解説の中にある「負の部分」に自分でも気付いていて、そこを何とかしたいと思うのであるならば(それを行動変容という)、今回のテストで「0」や「1」しか入れられなかったところを意識して行動してみるといい。

あるいは、グラフの中で突出している部分が、PやCの部分であるならば、それら突出した問題に「3」と書いた部分を意識して、それらの行動をやや抑え気味にしても良いであろう。いずれにしても、エゴグラムは、Aを真ん中になだらかな曲線が良いと言われているのだから。

さて次は、ストロークに付いてである。

ただ、ここの解説は、佐藤の時間配分ミスで、時間がたりなくなってしまった。ごめんねぇ。

ストローク図表は、自分自身の存在価値、あるいは他者の存在価値をどのくらい大事に捉えているかを測るツールなのだ。

佐藤はグラフを用いて、他者とかかわる傾向性について、自分が今いる環境の中で他者とどのようにかかわっているのか。また、自分が、他者からどのように捉えられていると感じているかなどをグラフの傾向を見ながら説明した。

三番目の柱は、自分自身へのストロークについて。これは自分自身が、どのくらい自分のことを大事にしているかを客観的に把握している。佐藤は、ここでは、ワイングラスの絵を描いて、自分自身が自分自身の存在を大事にし、その存在価値を満たすことで、はじめて援助が成り立つとことを話した。

例えば表面張力しているグラスに、ワインを一滴加えると、グラスからワインが滴り落ちる(実際は口から迎えに行くがw)。実は、この滴り落ちる部分が「対人援助」なのである。

だから、対人援助を生業にしている人は、せめて、自分自身の存在を、自らがないがしろに扱ってはならないのである。

では、どうすれば、自分自身の存在価値を自分が認められるようになるのか? それは、毎日3行日記を書く、しかもできたことを思い描いて記録する。できないことを書くと真言密教の呪文のようになり、苦しくなる(こともないか)。

また、ある時は、他者から評価を得ることも良い。そのためには、自分から、他者に「いかに頑張っているか」を伝えたり、「自分の事をどのように捉えているか」などを聞いていく勇気も必要なのだ。

この自分から他者に評価を求められるかどうかは、グラフの1番下の「ストロークの求め方」にあらわれている。ここが、少ないのは、他者に聞くことが、恥ずかしかったり、どうせ良いことは言われないから聞きたくないと思ったりする気持ちのあわれでもあるからだ。

これらの考えや気持ちは、どこから来るかというと、それは、幼い頃に親や、まわりの大人達に、気持ちよく相手をしてもらえなかったという経験から来るものかも知れない。

例えば、自分が、テストで良い点を取った時に、「ほら、すごいでしょう?」「ねぇ、見てみて」と関わりを求めた時に、

「すごいじゃない」「頑張ったものね」とか、「ガッテン承知」(?)などと言われた経験が無く、

「なんだ、あと20点取れば100点じゃないか。もっと頑張らないと」「だめ」「あとで」「今更、何言っているの」などと、かかわりを拒否をされた経験があるからかも知れない(最初のやり方は超一流のアスリートなどには有効な手法とされる)。


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●エゴグラムの解説をする佐藤●



いずれにしても、自分はもう相手をしてもらえなかった子どもではなく、大人なのだ。だから、もはや親や周囲の人々に振り回される存在では無いはずだ。だったら、他者が、受け取りやすい時を見計らい、他者と関わって評価を得ても良いのでは無いだろうか、と思うのだ。

ストローク図表は、概ね10ポイント以上あって、なだらかに縦線が出来るのが望ましい。余り凸凹していないことが望ましいのだが・・・。

このストロークについてはもう少し説明したかった。その分、資料には丁寧に解説してあるから、どうか残りは後自分で分析して見て下され。

最後に、再度、「これなんださん」に登場して頂いた。この最後の大どんでん返しは、結構インパクトがあるようで、皆さんがハッとする瞬間でもある。我々も日々変化しているのですから、毎日を新鮮な気持ちで過ごさないと、もったいないと思う(笑)。


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●「ボア」(「これなんださん」)再び●



さて、次回は、6月20日でね。いよいよ、梅雨の季節を迎えます。ある意味、ちゃんと梅雨がくればいいのですが、今の日本は何が起こるかわかりません。体調を崩しやすい季節に変わりはないので、皆様、ご自愛くださいませ。

ではまた!


(To Be Continued!)
posted by さとうはあまい at 11:40| 東京 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月29日

奮闘記・第1082回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 東京都足立区

足立区社会福祉協議会

【2】サービス提供責任者の仕事術
〜サ責として大切なポイントをつかみ業務へ活かす〜


足立区社会福祉協議会主催の研修は連続して2回行われており、1回目はすでに 第1081回として報告済みである(上げたてのホヤホヤ)。

今回は訪問介護の要である、サービス提供責任者向け研修のご報告である。この研修は足立区で働くサービス提供責任者及び訪問介護員を対象に、13:30〜16:30の3時間で行われた。


●参加者同士で語り合う●JPG.jpg

●参加者同士で語り合う●



サービス提供責任者の仕事術 〜サ責として大切なポイントをつかみ業務へ活かす〜



■研修で行ったこと
(1)介護支援専門員のPDCAを理解する。
(2)サービス提供事業所のPDCAを理解する。
(3)利用者支援に必要な帳票類の取り扱いについて。
(4)訪問介護計画書の作成。



今回は、日中開催であったが、サービス提供責任者は、介護支援専門員と違って、自らがヘルパーとして働かなければならないこともあり、人材不足のおり、相変わらず研修に参加したくても参加できない環境にあることもあり、参加者は12名であった。

もちろん、佐藤は、参加人数が少ないからといって手を抜いたりしない。少なければ少ないだけ、親身一体となった研修を行っている。うん?もちろん多くても手抜きはなしだ!w ということで、まずは自己紹介である。

皆さんにはいつものように1分間スピーチをして頂きつつ、佐藤は参加者の話に耳を傾けていた。

皆さんの言葉から聞こえて来たのは、なんと、サービス提供責任者になって数日しかたっていない!やら、5月になったばかり!などなど、多くのサービス提供責任者が新人のサービス提供責任者であるということがわかった。もちろん、手抜きはしない(くどい?)。

そこに、陰の声が“おいおいおいおい、そんな新人さんばかりで大丈夫なのか”。いやいや、どうしてサービス提供責任者は成り立てでも介護の経験は豊富な方ばかりだから大丈夫であろう。


はじめに簡単に介護保険制度の流れを説明した。ここで、サービス提供責任者にとって重要なことは、介護支援専門員との関係性なのだ。

多くの法人が、複数の事業所を持っており、居宅介護支援事業所と、訪問介護事業所が同居しているなんてことが少なくない。

そこで、各居宅介護支援事業所の介護支援専門員が、計画作成のルールに則り、サービス提供をしてくれていれば良いのだが・・・。

居宅サービス計画原案の作成もそこそこに、サービス担当者会議を開催してサービスがスタートしているというようなケースもまだまだ多いのである。まぁ上司も先輩もやれてないところでは、そりゃぁやりようもない。

そこで、ここからは、介護支援専門員の支援の流れと、サービス提供事業所の支援の流れについて資料をもとに説明を行った。


(1)介護支援専門員のPDCAを理解する

@受付(エントリーの段階)。
ここでは、利用者に介護保険制度と居宅介護支援について説明する。

A初回面接(利用者の選択に資する援助)。
利用者及び支援する側の双方がスクリーニング(選別する段階)を行うために、双方がお互いに必要な情報を提供し合い、吟味する。

BAにおいて、問題無し。
契約を目的とした面接に移行する。介護支援専門員は、利用者に居宅介護支援の方法(居宅サービス計画の作成法を含む)を説明し、利用料金などを伝え同意を得る段階である。

Cアセスメントを行う。
利用者情報を得て、生活全般の解決すべき課題を抽出する段階である。

D居宅サービス計画をまとめる段階。
課題・長期目標・短期目標・サービス内容・サービス提供種別を選別する。

Eサービス提供事業所に連絡を入れて空き情報を把握し、提供可能な事業所をピックアップする。
その情報を、利用者に案内して利用者が事業所を選択し、居宅サービス計画原案に事業所名が記されることになる。

Fサービス提供可能な事業所に、居宅サービス計画書原案(1)(2)(3)を提示する。

Gサービス担当者会議を開催し、居宅サービス計画書原案(1)(2)(3)について説明する。
サービス提供事業所より専門家による見地からの意見などを伺いながら居宅サービス計画の承認を受ける。

H居宅サービス計画に沿ってサービスが提供される。

I毎月モニタリングを行い計画の妥当性や、利用者の状態の変化などを把握する。

J要介護認定の期間終了前には再アセスメントを行い計画を更新する。
→Fにもどる。このプロセスは、終結まで循環して継続する。


(2)サービス提供事業所のPDCAを理解する

@受付「サービスの申込みにおける調整」を行う段階。
ヘルパーの空き情報を確認して、サービス受託の可否を判断する。

A介護支援専門員へ、サービスの可否を伝え、可能な場合には、居宅サービス計画の提示を依頼する。

B事前訪問の準備。
介護支援専門員から基本情報の提供を受け、利用者宅へアポイントをとり、事前訪問の日程を決める。

C初回面接を行う。
訪問介護の特徴について説明し、サービスの導入の意向を確認する。意向が把握できたら、契約を目的とする面談へ移行する。

契約書及び重要事項説明書・個人情報の取り扱いなどについて書面を用いて説明し同意を得る。

Dアセスメントを行う。
提供されたサービスについて、利用者のしていることや、できること、できないことなどを把握して、訪問介護員が行う援助方法などを相談したり助言したりする。

E事業所へ戻り、訪問介護計画書原案を作成する。

Fサービス担当者会議へ参加して、他の事業所と支援方法について共有する。会議録を作成する。

G可能であれば訪問介護計画書を説明し、同意を得て交付する。

Hサービスを開始する。

I定期的にモニタリングを行い、利用者状況を把握する。
介護支援専門員へ定期的に状況を報告して情報を共有する。毎月、介護支援専門員へ実績を報告する。国保連へ実績報告を行う。

J短期目標の期間終了時には、モニタリング及び評価を行い、居宅サービス計画の変更の有無を検討しその内容を介護支援専門員へ伝える。

K利用者の要介護認定の期間終了時には、モニタリング及び評価を行い、目標の達成の度合いなどについて報告をする。

L介護支援専門員の居宅サービス計画の更新に伴い、再アセスメントを行い、訪問介護計画書を更新する。
→Fへ戻る。サービスの終結までFからLを継続する。


本来は、この(1)(2)の各事業所の展開法が正しいが、現在多くの介護支援専門員がしている居宅介護支援のプロセスの多くは、サービス担当者会議の席上で「初めて」居宅サービス計画が提示されたりしている。一方のサービス提供事業所も、「事前に原案を頂き、利用者宅を事前訪問すること」を知らない方もいる・・・ふう。

まぁ、この仕組みが正しく展開しない限り、サービス提供責任者側もその責務を全うできないという現実もあるのだけれど。現状無い物ねだりに近いかな。

そうそう、一方では、国が通所介護や通所リハビリに対して、個別援助計画の加算条件として、事前に利用者宅を訪問し、調査(アセスメント)を行うことを推奨し、具体的な帳票を示してからは、通所系サービスは事前訪問をしているようではある。

でも「推奨」って便利なことばだよな・・・。

また、サービス提供責任者自身が、訪問介護の指定基準を理解していないという現実もあり、なかなか難しい所でもある。

そもそも、サービス提供責任者の業務内容については、管理者がその方をサービス提供責任者に任命する時に、しっかりと説明をする責務があるのだが、この管理者も雇われ管理者であり、その管理者自身が指定基準を十分に理解していないという可能性も否めない。

そこで、佐藤は、参加者1人ひとりが、自分がいる事業所の指定基準を把握する必要があることを伝えた。まぁこの繰り返しであるのだが、時代が令和になっても一向に変わらないだろうな。

(3)利用者支援に必要な帳票類の取り扱いについて

ここからは、利用者支援に必要な帳票類とその取り扱いについて事例を用いて説明を行った。

《利用者支援に必要な記録の種類》
(利用者ごと管理する)
 @基本台帳(フェースシート)
 A居宅サービス計画(介護支援専門員や相談支援専門員等が作成する計画)
 B訪問介護のアセスメントシート
 C訪問介護計画書
 Dモニタリングシート
 D評価表など。
 E経過記録(上に示した業務と責務を遂行したという経過がわかる記録)
 Fサービス提供票(伝票)サービス実施記録兼介護記録



これらの帳票は、利用者の要介護認定の期間毎に更新していく。
そこで、要介護認定が更新された場合には、それまでの@ABCDEFをひとまとめにして後方へ移動する(あるいは別封筒に保管)。

その上で、利用者のフェースシートを更新しファイルの前面におき、再度新たなA〜Fを作成するように伝えた(Eの経過記録は必要な情報もあるだろうから、取り扱いについて事業所で決めれば良い)。

今回の参加者は、その多くが、サービス付き高齢者住宅に訪問する、訪問介護事業所のサービス提供責任者であった。

と書くと聞こえが良い(?)が、実は、サービス高齢者住宅の職員を兼務しているサービス提供責任者なのだ。

当然、働くヘルパーも、ある時間はサービス高齢者住宅の職員として働き、個別の利用者の、居宅サービス計画に則り、排泄介助や入浴介助、家事活動の支援に入っているのである。

まあまあ、一般の訪問介護事業所の皆さんには、なかなか、難しい環境なのだが、今回は、自分の働く環境や、自分のしている事について他の方と情報を交換したり、大変さを共有することができて、新たな気づきを得ることができたようだ。

(4)訪問介護計画書の作成

ここでは、佐藤が作成した「須藤さん」事例を用いて、訪問介護計画書の作成方法について説明を行った。

平成27年の介護報酬の改訂に際して、国がサービス提供事業所に求めたのは、利用者の「生活機能の維持向上」である。

そこで、佐藤は、生活機能(心身機能・活動・参加・環境)を意識して作成した「居宅サービス計画書」を用いて「生活機能」について説明したのであった。

実は、この事例の説明は、なかなか、高度な内容で有ったのだが、研修終了後のアンケートには「ICFについて理解できた」「ICFの説明が聞けて良かった」などの感想が寄せられており、佐藤はこの説明を行って良かったと思ったしだいである(意外なところのレベルが高合ったりする)。こうなると、時代が変わることを期待したいな。


●生活機能分類を支援に置き換え説明する●.jpg

●生活機能分類を支援に置き換え説明する●



いよいよ訪問介護計画の作成である。

ここでは、心身機能・活動・参加・環境のそれぞれに「課題(短期目標)訪問介護の目標・具体的なサービス内容・備考」の項目を設けた、訪問介護計画書の帳票を使用した。あらかじめ、佐藤が「課題と訪問介護の目標」を記載しておき、皆さんには、具体的なサービス内容を考えて頂いた。


●演習用紙を配布する●.jpg

●演習用紙を配布する●


●素敵な文章が書かれていた●.jpg

●素敵な文章が書かれていた●


●事例を解説する佐藤●.jpg

●事例を解説する佐藤●



ところがだ、ここまで皆さんが熱心に研修に参加してくださったので、介護計画の演習時間が少なくなってしまったw。それでも皆さん考えつつ、頑張って書いてくださった。

最後に佐藤が作成した、訪問介護計画書を読み上げ、今回の研修はこれにて終了である。


佐藤は、久しぶりにサービス提供責任者の業務と責務について説明を行ったが、現場のサービス提供責任者の皆さんは仕組みも自分の役割もわからないまま、仕事に就いている方が多いということを再認識した。


●参加者を見守る田嶋さん●.jpg

●参加者を見守る田嶋さん●



さて、訪問介護のサービス提供責任者は、介護福祉士か、ある一定の資格を持った方しか担当することができなくなりました。

そこで、法人では、施設や、通所介護で働く働いていた資格保持者を、サービス提供責任者に任命することが増えて来ました。

でも、その方々、介護技術の専門家であっても、いきなり在宅を訪問するヘルパーやサービス提供責任者の責務を果たせるとは限りません。そこは、法人内で、その方々働きやすい環境を整備する必要があるのでは無いでしょうか。

さてさて、これにて研修は終了です。

足りないところは、佐藤のブログ「寺子屋の休み時間」や、佐藤の書籍をひもといて頂けると(佐藤が)喜びますw。

季節外れの夏日もいったん落ちつくようです(でないと困る!)。それにしても気温の差が激しい季節。体調を崩さないようにご自愛くださいませ。ではまた!


(To Be Continued!)

posted by さとうはあまい at 15:17| 東京 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

奮闘記・第1081回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 東京都足立区

足立区社会福祉協議会

【1】介護記録のポイントについて
〜記録の重要性を学び、支援記録に活かす〜



足立区社会福祉協議会では、足立区で働く介護職員へ向けて年間を通して研修を行っている。その中で佐藤は、「介護記録の書き方」「サービス提供責任者の仕事術」を担当している。

今年度は、2つの研修を連続で行ったので、2回分を一挙に連続してアップしたいと思います。

 
介護記録のポイントについて 〜記録の重要性を学び、支援記録に活かす〜
 

「記録は身を助ける…」こんな言葉を聞いたことがないだろうか? 今回の研修では、普段の業務に追われ、つい二の次になりがちな「記録」に焦点を当てて、「なぜ記録するのか?」「何を記録するのか?」「どう記録するのか?」を整理したいと思う。

この研修は、毎年訪問介護員を対象に行ってきたのであるが、今年度は、施設で働く人々にも参加を呼びかけた。17時半からの開催ということもあってか、会場には40名弱の方に集結して頂いた💛


■今回の研修で行ったこと
(1)なぜ記録するのか?
(2)何を記録するのか?
(3)どう記録するのか?



佐藤の研修の多くは、グループワーク方式をとっている。今回も1グループ6名で開始した。まずは、1分間スピーチである。

この自己紹介は、グループ内の緊張をほぐすのに欠かせないものである。また、本来介護職は話好きであるし、そうでなければ難しい職業だろう。その後、早速演習に入るのだ。

今回の研修の目的は、(1)なぜ記録するのか?、(2)何を記録するのか?、(3)どう記録するのか? である。

そこで、演習はこの3つに焦点を当てて、話を進めていく。

(1)なぜ記録するのか?では、「記録がないと困ること」をあげて頂いた。
(2)何を記録するのか?では、その「困ることを解決するために書く内容」について説明を加え考えて頂いた。
(3)どう記録するのか?では、各事業所で、「具体的な記入ほ方法を定めること」が重要とし、マニュアル化を推奨した



そして、後半では、事例をもとに介護記録を作成してみた。


●介護記録に挑戦●JPG.jpg

●介護記録に挑戦●



(1)なぜ記録をするのか ?= 記録がないと困ることがある。

@その時々の利用者の状況がわからず適切な援助ができない。
結果、利用者の情報を共有し適切に援助するため(アセスメントの記録)。
具体的には、利用者の健康状態や、日常生活動作能力(していること、できること)、家事活動への参加(協力動作の有無や意欲)意思疎通の状況(コミュニケーション能力)、認知機能の状況(理解力や記憶力)、家族の状態(家族の介護力やその状況)、関係者(関係者の有無や変化)からの連絡や相談、注意事項などなど。

A記録が無いと、前回の支援の日から、今回の支援までの利用者の状態も変化を知らないと、その時の適切な援助方法がわからない。
結果、利用者の状況の変化を把握し適切に援助するため(モニタリングの記録)。
具体的には、利用者の支援は、計画に沿って行われている。その結果、利用者のしていることやできること、したいことなどに変化が現れてくる。その状況の変化を記録し、状況の変化を把握して、計画変更の必要性を検討する。

B記録がないと介護報酬を請求できない。
結果、サービスを提供した証を残し、適切な報酬を得るため(サービス内容の記録)。
具体的には、訪問介護であれば、身体介護・生活援助・介護予防などなど。訪問介護は提供する、サービ内容によって報酬が違う。そこで、報酬に見合った働きをしたという記録を残す必要がある。

C記録が無いと、自分が提供した援助が正しいか否かの証明ができない。
結果、自分が提供した援助の正当性を証明するため(介護技術の記録)。
具体的には、その時々に提供した介護技術を具体的に残すことで、援助の正当性を証明することができる。特に、訪問介護は1人で援助を提供しているので、物損や事故には十分注意して、何か気になること(ヒヤリ・ハットを含む)がある場合には、記録に残す。

(2)何を記録するのか? その資料に基づいて説明を加え、皆さんに「何を書くのか」を考えて頂く。

「介護職員が残す記録の意義 = 利用者の有する生活機能の推移を把握するため」
介護職員の残す記録は、ずばり介護技術の記録である。介護職員は、介護技術を用いて利用者の自立を支援している。

そこで記録には、その時々アセスメント(利用者の状態)の記録、自分が提供した技術などを記録するのだ。

そもそも、利用者の有する生活機能の推移を把握するというが、この「生活機能とは何か」
それは、平成13(2001)年5月、世界保健機関(WHO)総会において採択された、「ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)」を指す。

ここでは、生活機能を(心身機能・活動・参加)としを、現在「していることやできること」などプラス面からみるように視点を転換し、さらに環境因子等の観点を加えている。その上で、介護職員には、利用者の生活機能の維持向上に向けた支援が求められていることを図を用いながら説明した。

さらに、佐藤は、ICFの言語である「心身機能」「活動」「参加」「環境」を介護の現場に落とし込んで説明を行った。

@『心身機能』に関すること
心身機能に関する内容:体調・服薬・痛み・歯の問題・栄養の問題・排便・排尿・飲料・嚥下・精神的なこと(悲観的・うつ傾向など)。

介護職員が利用者に対して行う心身機能の支援は、「体調把握・確認」である。あいさつをして体調を把握する。

訪問介護員の場合、その時々によって支援する内容が違うが、服薬確認が必要な利用者に対しては、訪問時に「薬を飲めているか」を伺って、薬カレンダーや薬箱等を観て、薬の飲み忘れが無いかを把握している。

また、飲めていないことを把握した場合には、「薬を飲む必要性について説明をしたり、なぜ、飲まないのか(飲めないのか)など、本人の訴えを傾聴する。その上で、必要に応じて、サービス提供責任者に収集した情報を報告しているのである。

A『活動』に関すること
活動に関する内容ADL(日常生活動作能力)である。そこにはIADL(手段的日常生活動作能力)も含まれる。

日常生活動作には、移動(起き上がり・移乗・立位・歩行に関すること)、食事(食べる行為・飲む行為)、排泄(物品準備・トイレのドアを開けて、排泄行為を行いトイレのドアを閉めるまでの一連の行為)、入浴(物品準備・脱衣所のドアを開けて、衣類を脱ぎ、脱衣室から浴室へ行き、体等を洗い、浴槽へ入り、浴槽から出て、浴室から脱衣室へ戻り、体を拭き、衣類を着て、脱衣室から出るまでの一連の行為)、口腔ケア(物品準備・義歯の取扱・清潔動作・後始末に関する一連の行為)、更衣(季節に見合った服装を選択・着脱する更衣・汚れ具合によっては他の服に着替える・日常着から寝巻へ(逆も))などがある。

手段的日常生活動作の主なものは、家事活動である。掃除(掃除に関する一連の行為)、洗濯(洗濯に関する一連の行為)、買い物(買い物に関する一連の行為)、調理(献立を考え、材料を揃え、手順に沿って調理を行い、食器に盛り付け、片づけるまでの一連の行為)、その他、電話を受けたりかけたり、必要な要件を受けたり、伝えたりする行為。必要な手続きに関する一連の行為のなど様々なのだ。

まぁ、いうなれば活動は、それぞれの行為に関する、はじめから終わりまでの一連の流れについて何ができて何ができないのかを把握する必要があり、介護の肝といえる部分なのだ。

この家事活動は、特別養護老人ホームや、老人保健施設等では、施設職員等が行っている場合が多いと思う。

また、訪問介護の場合、ヘルパーが全面的に行う家事代行は生活援助に区分されており、ここでいう活動には含まれないのだ。

B『参加』に関すること
参加は、他者との交流や、趣味や楽しみを行うことを指す。意思疎通の可否や、コミュニケーション能力も含まれる。

一方では役割を果たすことも参加である。役割には、主婦の役割・男としての役割・妻としての役割などがある。

「利用者の参加に関する介護職のサービスとは何か」
訪問介護の場合、利用者が、ヘルパーとかかわることも参加のひとつになるであろう。例えば、利用開始直後は、パジャマを着ていた利用者も、訪問介護を継続して利用するうちに、日常着に着替えたり、訪問を待っていてくれたりするようになる。これは訪問介護を通して、利用者が社会性を取り戻した行動といえる。

その他に、介護職員ならば、利用者支援の最中に必ず下記のようなことをしている。それが「役割の提供」であり、参加に関するサービス(支援)である。

「これからすることを説明し、本人の意向を把握すること」
「利用者に協力動作を求め、協力が得られたら、感謝を伝えること」
「利用者が頑張っている姿を励まし、うまくできたら、称賛したり、うまくできたことを共感すること」
「時に、頑張ったけど、うまくできずに落ち込んでしまったりすることもある。そんな時には頑張ったことに対して労をねぎらうこと」
「何かを依頼して、手伝ってくれた時には、労をねぎらい感謝を伝えること」


などなど。

えっ、そんなこと、意識してサービス支援していなかったって? おいおいおいおいおいおい(笑)。介護職が利用者のそばに寄り添い、している援助のすべては、この参加への支援「意欲の向上」への支援として肝に銘じておいて欲しい。

特に、訪問介護の場合は、『訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について』老計第10号の「身体介護1−6 」、『自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助(自立支援、ADL・IADL・QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)』において、支援している内容はまさしくこの参加に関する支援となのだよ。ヘルパーさん頑張れ!

C『環境』に関すること
環境への支援は、利用者家族に対する支援だ。施設では、家族が面会に来た時に利用者の様子を伝えたり、季節の変わり目には、衣類交換を依頼したりしていると思う。

また、施設サービス計画更新時には、家族に、サービス担当者会議への参加を依頼して情報を共有しているはず。だからこそ、介護職員は、面会時に家族と話す機会を設けて、環境に向けた支援の記録を残すようにする必要があるのだ。

地域の園児訪問や、ボランティアさんとの関わりも、行事記録に残すだけではなく、個人の介護記録にも記入するように心がけよう。一方、福祉用具に関する記録も必要である。もっともこれは活動を広げるための道具として捉えるのであれば、活動の補助具として記録しても良いだろう。

(3)どう記録するのか?
ここでは、佐藤が作成した足立さん事例を読み上げて、皆さんには、介護職員の新田さんになって頂き、新田さんがした介護の記録を作成して頂いた。

あらかじめ、佐藤が介護記録の様式を配布しており、皆さんにはその様式に、ICFの視点(@心身機能・A活動・B参加・C環境)を意識して記録を作成して頂いた。こちらには、その枠組みを使用したものでは無く、白い空欄へ書く記録を掲載しておく。この記録を読んでどのような支援が行われたのか伝われば良いと思う。

2019年5月15日
本日の献立。そうめん。卵焼き、トマトの乱切り、キュウリのスライス。

@体調確認。体調良く痛いところもない。暑くなってきたので水分補給するように助言。
A排泄は済まされており、伝い歩きにて台所へ移動。転ぶことが無いようにそばに付き添い、注意を喚起する。所定の椅子に座って頂き、片手まな板を置く。本人が包丁を用いて、トマトは乱切りに、いんげんは、へたを切って、半分に切る。キュウリは受け皿付きのスライサーの使用を提案。卵はお椀に右手で割り入れる。うまく割れたことを認めると「シェフのようだ」と笑顔で話す。胡麻和えの材料をお椀に入れる。和える作業は、「疲れた」との訴えにより自分が行う。工夫したことは、いんげんは、輪ゴムを使用してばらけないようにした。スライサー使用時には切り安いように、受け皿を抑えた。C娘さんより水出し麦茶の提供があり水分補給をするように言われたとのこと。受け皿付きスライサーをひとりでも使用できるように100円均一にあるゴムの敷物の購入を提案。連絡帳にて娘に依頼する。 援助中は本人のできることを依頼し、協力動作に感謝を伝え、うまくできたことをともに喜ぶ支援を行い意欲の向上に努めた。(新田)


佐藤が事例(ダイアローグ方式)を読み上げて、足立さんの支援を可視化して行くと、会場からは、これを45分でするのは無理!との声が聞こえた(生活援助2は45分だからね)。

そうなんですよ。これは、身体介護2、つまり1時間の支援なのである。また、ダイアローグの中には、介護職員の丁寧な関わりが見え隠れしており、参加者からは、こういう介護しているかな(笑)との声もあった。

もちろん、佐藤は、皆さんはもっともっと丁寧な介護をしていると思っている。ただし、それはもう自然の所作として行われていることでもあり、意識されていないのかも知れないけれど。

介護記録の研修はこれにて終了。今後は、それらの技術を意識して伝わる記録を残してくださいませ!



●情報を共有する●.jpg

●情報を共有する●



(To Be Continued!)

posted by さとうはあまい at 14:54| 東京 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月18日

奮闘記・第1080回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 👊令和元年💨 東京都町田市


町田市・町田市介護人材開発センター・共催

対人援助職に必要な能力
2019年度 相談援助研修・初級編(第1回)



いやいや、皆さまお久しぶりです。町田市は令和に入っても熱い!(気温もだが) 

町田市介護人材開発センターさんでは町田市と共催して、町田市で働いている「相談援助業務」を行っている方々を対象に、スキルアップ研修を開催しているのだ。

この研修は「初級編」「上級編」があり、佐藤は、昨年に引き続き、導入部分である初級編を担当することになった。まずは街道筋(?)の大國魂神社へ寄り、令和元年の初大吉を頂き、町田市内では母智丘神社で挨拶を済ませて、会場の町田市健康福祉会館入りした。


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●令和元年の初大吉ゲット!(我が大國魂神社也)●


●母智丘神社にも参拝●.jpg

●母智丘神社にも参拝●


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●じゃ〜ん!おなじみ町田市健康福祉会館が会場である●



研修に先立ち、町田市介護人材開発センターさんの事務局の方と、日程調整やら研修内容やらを打ち合わせ、いよいよ参加申込みを開始すると、何と言うことか、定員が50名が60名となり、定員を超えることになった。

もちろん、佐藤は、会場が広い場所を確保して頂いているので、MAX 80名位までは可能ではないかと伝えていた結果、80名弱の申込みとなったのだ。

こんなに参加者が多いのは、町田市では、主任介護支援専門員を希望する方々には、この研修と上級編の参加することを条件としているからだろう。

であるから、当然介護支援専門員の方が多いのであるが、その中にあっても、通所介護や訪問介護、施設の職員など、幅広い職種の方の参加があった。

人材がいないので、参加したくても出せないという話もある中で、こんなに多くの方が参加する地域であるのは、すごいことである。介護福祉業界は、全国ですっかり温度差が開いてしまった感がある。


この研修の目的は、

『「相談業務」と一言で言っても様々な役割の中で仕事を進めていきます。相談援助者として何をすればよいのか。どのように進めていけばよいのか等、分からないことがいっぱいあります。面接等に際し「御用聞き」にならず、専門性のある相談援助をするにはどのようにすればよいのか、利用者にとって正しいアセスメントとはなど、一緒に考えてみませんか。自分の仕事を説明する力、判断する力を身に付けたい方、相談援助者としてご自身を振り返りたい方など、初心に戻れる機会にできればと考えます。』

というもの。実際「御用聞き」にすらなっていないところもあって問題は深いのだが。

研修は全3回シリーズで行われ、今回はその第1回目であり、テーマは「相談援助の展開(PDCA)と記録 〜バイステックの原則について〜」である。

研修に入る前に、町田市と介護人材開発センター、双方から参加者へエールが送られたw。


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●定員を超える人々が集合した●


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●開会を告げる山城氏●



■研修で行ったこと
(1)相談援助の展開と記録
(2)演習 1⃣ 自己紹介
(3)演習 2⃣ ロールプレイ



今回は、開始直後に事務連絡などもあり、スタート時点でタイムスケジュールが大きく崩れてしまった(笑)。まぁ、そういうときは臨機応変に対応するしかない。

まずは、資料を用いて、バイステックの原則を案内。相談業務に就く人であれば、一度は聞いたことがある原則である。

ただし、実際の相談援助をしているときに、この原則を意識することは難しい。まして、原則通りに振り舞えるようになるのは相当な訓練が必要であろう。

とりあえず、原則を読み上げて、さらに介護支援専門員には、「専門職業的援助関係を構築する」ことが含まれると言うことを付け加えた。

なんせ、本来の相談援助というのは、本人が、相談者に相手をしてもらいながら、自分と向き合い、自分が抱えている困りごとを、明らかにし、それをどうしていくのかを本人が導き出せるように支援することなので、援助者の役割は、本人が決定できるように寄り添い、本人の気持ちを受容し、感情を表出させて、本人が自己決定できるようすることである。

とは言え、介護支援専門員には、「本人の困りごと」を明確にし、その困りごとを「本人がどうしたいの」を考えられるように寄り添い、その上で介護支援専門員や、他の専門職の意見、本人のこうしたいを実現するためには「○○が必要である」という助言をする役割があるのだ。しかしどうも介護支援専門員は本人の困りごとのほうが深いようで・・・。

さて、そのためには「専門職業的援助関係を構築する」ことが重要で、いわゆる利用者および家族から信頼を得られなければ、そもそも支援は成り立たない。

その、利用者および家族から信頼を得るための過程が、ケアマネジメントのプロセスである。
今回は、介護支援専門員の他にサービス提供事業所の参加もあったので、ケアマネジメントの正しいプロセスを案内した(参考資料:ケアマネジメントのプロセスをマニュアル化しよう)

【参照】ケアマネジメントの正しいプロセス. p.204〜『八訂 介護支援専門員基本テキスト:第1巻 介護保険制度と介護支援』(介護支援専門員テキスト編集委員会・編)、一般財団法人長寿社会開発センター・発行、2018.


(1)受付「利用の申込みの段階」
(2)初回面接相談「説明と同意」
(3)アセスメント「課題分析」「解決すべき課題(ニーズ)の把握」「居宅サービス計画原案の組み立て」
(4)居宅サービス計画原案の作成「原案を、利用者及びサービス提供事業所へ送付する」
(5)サービス担当者会議の開催「居宅サービス計画原案の説明・承認」「居宅サービス計画の交付・同意」「サービス事業書に各介護計画の提出を依頼する」
(6)サービス利用票及び利用票別表の作成交付「各介護計画書を確認する」「サービス開始」
(7)モニタリング
(8)終結


このプロセスで重要な所は、(3)(4)である。
現在はと言うか、いまだにと言うか、居宅サービス計画原案がサービス担当者会議の席上で配布されることが多いと聞く。

その原因は、なぜか? それは、その方法が正しいと捉えられているということと(それ自体、お話にならないわけだが)、介護支援専門員が、利用者に利用したいサービスを聞いて、そのサービス事業所の空き情報を得て、利用出来そうとなると、そのままサービスに繋げてしまうからではないかと考えられる(しかしこれならAI次第で簡単に居場所が奪われることは請け合いである)。

本来は、(3)のところで十分に相談援助スキル駆使して、「生活全体の解決すべき課題」を導き出し、その後「長期目標」「短期目標」相談したうえで、短期目標を達成するために必要な「具体的なサービス内容」を導き出し、そのサービスの提供にふさわしい「サービス種別」を提案するのであるはずだが・・・(まぁできぬものはできぬのでしょう)

その段階を経て、ようやくサービス種別が確定したことで、該当するサービス提供事業所に空き情報を問いあわせることが出来るのだ。

この段階を十分にクリアしていれば、おのずと「居宅サービス計画原案」は出来ているはずで、サービス提供事業所にも「居宅サービス計画原案」を提示出来るはずなのである。

しかしねぇ、というかやっぱりというか。実際にこの段階が大変なのである。利用者は人それぞれだし、ましてや家族もそれぞれ違う。一方では利用者と家族の思いや考えが統一しているなんてことはまずない(笑)。

だからこそ、相談援助技術が必要になるのである。自分を守る手段としても。

そうそう、サービス提供事業所は、介護支援専門員から、サービス提供の問い合わせがきたら「サービスの申込みにおける調整」を行い、サービス提供の可否を介護支援専門員へ報告します。そして、サービス提供が可能な場合には、事前訪問を行い、ケアマネジメントの言うところの(2)がスタートする。

介護支援専門員が、(3)において、利用者及び家族の困りごとや意向を十分に引き出して、必要なサービスに付いての説明がなさられていれば、相談員等が行う説明は少なくても良いのだが、逆に、本人達の同意が得られていない場合には、それこそ、サービス利用を拒まれるなんてこともあるかも知れないのだ。

それでも、相談員が丁寧に事業所の特徴や売りの部分を説明することで、利用者が利用したい気持ちになれば良いのだから、相談員は、常に「自社の売り」を蓄えて事前訪問に出向くようにしましょうよ。


●皆さんの話に耳を傾ける佐藤●.jpg

●皆さんの話に耳を傾ける佐藤●


●佐藤の解説に耳を傾ける参加者●.jpg

●佐藤の解説に耳を傾ける参加者●



演習 1⃣ 自己紹介
初級の研修は全3回シリーズで行い、グループメンバーは交代しない。そこで、各グループの中で、メンバー同士の交流を深めて頂く意味も込めて、自己紹介を行った。

話す内容は、「自己PR (自己紹介及び役割)と、事業所の売りである。聞いている皆さんが、利用したい気持ちになるように説明する」こととした。まぁこれが他の地域なら、書いた時点で暗澹たる気持ちになることが多いのだが、まずは町田市で良かったw。


自己紹介の時間は、1人・2分30秒で行った。話す順番は決めない。話した人が次の人を決めるというご指名制である。

佐藤は、話す人が持ち時間を目一杯使って、話しが出来るか否かは、実は聞く人の態度によっても左右されると考えており、聞く方も、相手に興味を持って聞くようにと伝えた。

そして、まずは、初回に話す人を決めて頂き、演習をスタート。さすが、皆さん相談業務を生業にしている方であるため、話しもうまいし、聞く態度も素晴らしい(いやな〜に)。

中には、時間まで持たずに終了してしまう方もいたが、皆さん何とか自己PRが出来たようである。


●ひゃ〜参謀と参加したウナギいぬ君●.jpg

●ひゃ〜参謀と参加したウナギいぬ君●



演習 2⃣ ロールプレイ
ここでは、相談員役が、利用者と娘に初回面接を行うという設定のもと、相談員が、情報を提供し、必要な情報を得るというロールプレイを行った。

私が、過去に行った「介護支援専門員の実務研修」では馴染みの演習である。

演習の設定
介護支援専門員の方
町田さん(女性78歳)の長女(現・伊藤さん)から、けやき居宅介護支援事業所に電話があり、介護認定を受けた結果が、要介護3であったので、早速ケアプランを作成して欲しいとのことでした。事業所では、担当者を誰にするかを相談した結果、福士さん(男性32歳)が担当することになりました。福士さんは長女に連絡を取り、日程調整を行い、初回訪問を行うことにしました。

その他の方
(自分は◇◇◇事業所の相談員です。※相談員を読み替えてください。)けやき居宅介護支援事業所の福士さんより、サービス提供依頼があり、本日は事前訪問として、町田さん宅を訪問しました。

いきなりの演習は難しいこともあり(人生誰でも初舞台💛)、佐藤が初回面接の悪い例を資料を参照しながら案内した。そして、皆さんに初回面接ですることを説明したのち、演習をスタートした。


●参加者の演習を笑顔で見守る石原氏●.jpg

●参加者の演習を笑顔で見守る石原氏●



ここでは1人5分間かけて行う。最初は、ロールプレイのやり方がわからずにいたグループもあったが、徐々にするべき演習を理解し、最後には各グループが盛り上がって行った(笑)。

ロールプレイは、ドイツの文豪・ゲーテの戯曲『ファウスト』みたいなもの。やはり二部(後編)から盛り上がるのだw。

まぁ、他の方が観ている前で、利用者役や娘さん役の方に、自分の役割を説明したり、本人の困りごとを聞き出したり、娘さんの気持ちを聞き出したりするのですから、最初は緊張しますよね。それでも、2人、3人と進んで行くうちに、皆さんがそれぞれの役を演じるのがうまくなって行った。特に、本人や、娘さんの役が板に付いていた(笑)。

しばしば慣れとはそういうものであるが、現実の仕事や関係性に慣れてしまうのは感心しない。

さてさて、中には、「自分はなんでも出来る」「何が問題なんだ」と言い張る利用者もいて(笑)、相談員役は、本人の訴えを受け取りつつ、日常生活動作をひもときながら、本人の出来ることや出来ないことを具体的に聞いていく姿には、「さすがだなぁ〜」と感激した。これなら、まぁ、素晴らしいと言えるのだ。

こうして、会場は皆さんの熱気に包まれて行ったのだ。そして、最後の方が終わったと同時に気付けば、もう16:00、終了時間である。

今回は質疑応答の時間を取れずにごめんなさいねぇ〜、理由はあれこれにありますので(笑)。

次回は、他者と語りながら、自分と向き合う時間を多く取ろうと考えています。佐藤は再会を楽しみにしていますよ。


●ロールプレイは緊張しますねぇ●.jpg

●ロールプレイは緊張しますねぇ●



さてさて、一見過ごしやすい季節を迎えましたが、急に暑くなったり、朝夕は涼しかったりと、体調を崩しやすい季節でもあります。どうぞご自愛くださいませ!



(この地上で過ごせる時間には限りがある。本当に大事なことを本当に一生懸命できる機会は、2つか3つくらいしかないのだ。スティーブ・ジョブズ。The end is the beginning!)
posted by さとうはあまい at 12:31| 東京 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月22日

奮闘記・第1076回 研修会のツボ/群馬県

●2019年● 群馬県前橋市

群馬県健康福祉部 障害政策課 地域生活支援係

「平成30年度 サービス提供責任者現任研修」


皆さま、まだまだ寒いですね。「冬来たりなば春遠からじ」(シェリー/イギリスに詩人)の詩の精神で頑張らないといけませんねぇ。もし今悪いことばかりあっても、それを乗り切れば幸せがやって来るよということ。

ちなみに原文では「If Winter comes, can Spring be far behind ?」ですが、「冬が来たからといって、春が遠いのか?いやあ、そうではあるまいて(遠くないだろう)」という反語で使うらしいが難しいですねぇ(笑)。

さて、今回は先日群馬県で行った、訪問介護(居宅介護・重度訪問介護・行動援護・同行援護)事業所のサービス提供責任者向けの研修報告である。この研修は2日間続けて行うものである。

佐藤は、いつものように研究所のゆるキャラ(どこが?)「ひゃ〜参謀」と共に群馬県に入り、群馬の神々様を巡っている。まさに巡礼の旅であった。その見聞録は「おそらく」後日報告することと思う(笑)。

その前段階にいろいろ天気に不安があった。2月に入り、東京でも妖しく雪が降り、雪が積もる、積もる、積もると言われていた週であったのだ。

ところがどっこい。関東平野の天気は、あ・ま・り・に・も、読みにくい。だから「積もる」「いや、積もらない」とニュースも二転三転であった。ここら北区(東京都)では、雨であっても、箱根(神奈川県)や町田市(東京都)ではドカドカ振っていたりする。

まぁ、近くの昭島市の大将は新宿へ出るのに「ちょっと東京に行ってくる」とのたまうし、国立市のドンは「東京は雪降ってましたか?」と聞いて来たりする。どちらも東京都ですがな・・・。

それはそれ、佐藤は高速道路でチェーン規制にあったらどうしようかと不安を抱いた。もちろん、タイヤはスタッドレスを履いているには履いている。だが、例のスリップ渋滞以来、高速でもチェーン規制が行われていると聞いた。

でも、そう言われても簡単に撒くことができない、こちらにはこちらの運転の歴史があるんだよ!(怒)と怒りを覚えながらそのまま出た。

しかし、東京都近辺の積雪もほんのり白くなっただけで道路には影響が無かった。いや〜、おかげさんで無事にやり過ごすことができた次第である。気象神社って効きますねぇww。


研修当日は、常宿にて朝食を摂った。いや、ここで初めて頂いた。そう、このホテルいつの間にか微妙にリニューアルをしていたらしく、良い意味で変わっていた。

今までも特に何もないホテルであったが、とてもなんというか、お気に入りのホテルであった。しかし、それがことさら愛おしいホテルに進化していた。その1つが朝食なのだ(笑)。これまでは外で摂っていたのをホテルで摂ることにした。


●同じホテルなのか?朝食が充実していた(笑)●.jpg

●同じホテルなのか?朝食が充実していた(笑)●



朝食後、一路上野国総社神社を目指した。そう、群馬県のすべての神々様が祭られている神社だから行かないといけない。

その通い慣れた道をナビ様を頼りに行く。でも、県庁への道は、「蟻のなんとか詣で」のごとく、車の渋滞が続くので注意して出なければならない。

神社では研修では参加者の協力を得て無事に済みますようにと願った。早朝おみくじの結果は、なんと「ひゃ〜参謀」大吉で、佐藤は・・・。ふん。まぁ、良いわ。昨日、貫前神社大吉を頂いているのだからさ(捨てゼリフ)。


●上野国総社神社を参拝●.jpg

●上野国総社神社を参拝●



その後、車に戻り県庁を目指した。


県庁では、佐藤係長が駐車場に出迎えて下さっていた。お互い、初対面なのだが、あの方かな?と思い近づくとやはりそうであった(笑)。

県庁で働いている方ですもの。立ち振る舞いでピンと来ちゃうのだ。群馬県庁の管理職って・・・、○○れの方がいないのが凄い。もちろん、担当者も、だが。お世辞と思われるかもしれないが、いくらなんでも人材が「イマ●チ」なら話題にはあげない。

そんなこんなで、今回も研修会場は、県庁のすぐ近くで、某政党の県連の隣りのぐんま男女共同参画センターである。

会場に着くと、すでに参加者が会場が開くのを並んで待っていた。中には以前受講された方もいらして会釈を頂いた。こちらも会釈をし、よろしくねぇとご挨拶。

そして、講師控え室にて、今回の研修を担当している地域生活支援係の高橋さんと、先ほど案内してくださった佐藤係長と名刺交換を行った。

この研修を佐藤が担当して、かれこれ10年は経過している。この間、担当者が替わり、係長も交代している。その中から地域生活支援係に配属された方(主に若手)は、群馬県の障害者施設で体験実習をするという話を伺っていた。

そこで、高橋さんにも話を聞いてみた。「ええ、何もわからないし、迷惑ばかり掛けてきました」などと苦笑いをしながら語ってくれた。

体験実習とはいえ、少しでも「現場を知っている」というのは、彼の人生の中で、確かな強みになり、より血の通った県庁人になるに違いない。他県ではなかなかそうもいかないだろう(もちろんやってるところはやっているだろうが)。さてさて、このような経過を経て、研修がスタートした。


●ここが研修会場のぐんま男女共同参画センター●.jpg

●ここが研修会場のぐんま男女共同参画センター●



◆研修目的
居宅介護サービスのキーパーソンであるサービス提供責任者等を対象に、居宅介護計画の作成及び事例検討の方法について研修することにより、適切な居宅介護計画に基づく、居宅サービス計画を提供するために必要な知識・技能等を有する、質の高いサービス提供責任者を育成することを目的にする。

◆研修で行ったこと

《1日目》
【1】障害者総合支援法について
(1)障害者総合支援法(共生型・改正を見据えて)
(2)相談支援専門員が行うこと「サービス等利用計画の作成」
(3)サービス提供責任者が行うこと「指定基準で定められていること」

【2】居宅介護計画の作成
(1)アセスメント手法 ICFの考え方
(2)居宅介護計画の作成(演習・持参事例で考える)
(3)ケア手順について
(4)モニタリングについて
(5)サービス担当者会議への参加

【3】事例検討
はじめに、佐藤係長の開講のご挨拶から。訪問介護の要であるサービス提供責任者に向けて熱いメッセージが伝えられた。

会場には5つのグループができていた。今回の研修はこの仲間と共に演習などを行っていくことになる。まずは、佐藤が自己紹介を行い、各グループ内でも自己紹介をして頂くことを伝えた。そして、自己紹介1分間スピーチについてルールを説明した。

自己紹介では、1人1分間スピーチにて「自分が働く事業所の売り」を伝えて頂いた。とはいえ、急に1分間話せと言われても緊張するだろう。皆さん「えーっ」と嘆きつつも(笑)、佐藤が得意の「ブタさんタイマー」にて1分を測る。

「はい、終わり。次の方を指名してください!」

と伝えても、なかなか終わらない(笑)。1分間ではなかなか話がし尽くせないようであった。

やはりサービス提供責任者の方々は、自己開示が早く、すぐに仲間と打ち解けていた。そこが素晴らしい! こうして会場が穏やかな空気に包まれたところで本題に入っていく。


●開講の挨拶。新担当となられたお二人、相変わらず群馬県庁は層が厚い●.jpg

●開講の挨拶。新担当となられたお二人、相変わらず群馬県庁は層が厚い●


●開講はお互いに緊張する●.jpg

●開講はお互いに緊張する●



【1】障害者総合支援法について

(1)障害者総合支援法(共生型・改正を見据えて)
今年度は、介護保険制度と障害者総合支援法が改正された。そこで、資料を用いて改正内容を案内した。

1番の大きな所は「共生型サービス」が実施されるという所である。これは、改正前では、障害者の方が65歳になると、障害者総合支援法から外れ、介護保険制度に移行するとされていた部分であるが、その利用者が利用している事業所が「共生型」の指定を受けることで、その利用者は、馴染みのサービス「場所や人」を利用できるということになのだ。

さらに、今回の改正で訪問介護の部分の改正としては、重度訪問介護の訪問先が拡大された。対象者は日常的に重度訪問介護を利用している最重度の方が、医療機関に入院した方(区分6を予定)

(医療機関とは、病院診療所、介護保健施設、介護医療院。)

「サービス内容」
@ 利用者ごとに異なる特殊な体位交換などの介護方法について、医療従事者に的確に伝達し、適切な対応に繋げる。
A 強い不安や恐怖などによる混乱(パニック)を防ぐため、本人にあった環境や生活習慣を医療従事者伝達し、病室等の環境調整や対応の改善繋げる。

(2)相談支援専門員が行うこと 「サービス等利用計画の作成」
次は、相談支援専門員が行う事を説明するのだが、その前に利用希望者がサービスを利用するまでの工程を資料を用いて説明した。

「利用者が、サービスを利用するまでの工程」
@ 申請・市町村へサービスにかかる利用申請書を提出する。
A 市町村から利用計画案提出依頼がある。
B 指定特定相談支援事業所・指定障害児相談支援事業所と契約する。
C 市町村による障害支援区分認定調査と障害支援区分の認定を受ける。
D サービス等利用計画案・障害児支援利用計画案の提出。
E サービス利用の支給決定と受給者証の交付。
(市町村は、提出された計画案を参考に、サービスの支給決定を行い、サービス受給者証を申請者に交付する。)
F サービス等利用計画・障害時支援利用計画の作成。
(指定特定相談支援事業所等は、支給決定の内容を踏まえ、サービス提供事業書等関係者とサービス担当者会議を開催し計画を決定申請者に交付する。)
G サービス利用の開始。
申請者は、交付された計画を市町村に提出し、サービス利用を開始する。
H モニタリングの実施。
指定特定相談支援事業所等は、一定期間ごとに、サービス等の利用状況等の確認を行い、必要に応じ計画の見直しを行う。

介護保険制度も同様な工程を経るが、大きく違うのは、要介護認定を得るために訪問調査が先にあり、要介護度を得た後に、居宅介護支援事業所(要支援者は地域包括支援センター)と契約をするというあたりである。

さて、上記の経過を経てサービスがスタートするのであれば、サービス提供責任者はいつ利用者と面談を行えば良いのであろうか?

それは、サービス担当者会議の前に事前訪問を行い、事業所の特徴などを説明し、利用者に「サービスの選択に資する援助」をしなければならないのである。しかし、なかなかそうはいかず、何処もサービス担当者会議の後で自己紹介やら、サービス事業所の特徴などを説明しているのが現状なんだと思われる。

なぜ、そんなことが起きるのか? それは残念なことに、サービス提供責任者も指定基準を把握していないということ。さらに、相談支援専門員や介護支援専門員がサービス提供事業所の指定基準を把握していないという所に原因があると思われる。

(3)サービス提供責任者が行うこと 「指定基準で定められていること」
佐藤は資料に、介護支援専門員のプロセスの展開とサービス提供責任者のプロセスの展開を並行して示し、皆さんにサービス提供責任者が何処で何をするのか説明をした。

「相談支援専門員や介護支援専門員が、計画を作成する手順」
@ 課題分析(現状把握・アセスメントを行い課題を抽出する)
A 長期目標(課題を克服するための長期目標を設定する)
B 短期目標(長期目標を達成するために細分化された短期目標を設定する)
C 短期目標を達成するために必要なサービス内容を抽出する。
D サービス内容を担当するサービス種別を設定する。
E Dで選別したサービス種別を利用者に説明する。利用したい事業所の有無を伺う。希望が無い場合には利用者が選別できるように地域にある事業所を案内する。(必要に応じて見学などして頂く)
F 利用者が希望している事業所に空き情報を確認する。空きがある場合には利用申込み書を送る。
G サービス担当者会議を開催して、各サービス計画に付いて承認を得る。

「サービス提供責任者が行うこと」
相談支援専門員や介護支援専門員より、

@ 相談受付(サービス利用の相談を受ける)
A サービスの申込みにおける調整を行う(ヘルパーの空き情報を確認してサービス受託の可否を決める)。
B 介護支援専門員と連携(可能な場合には、その旨を伝え利用申込み依頼を得る・利用者の基本情報などを得る)。
C 利用者にサービスの選択に資する援助を行う(事前訪問)。
 重要事項説明書やパンフレットなどを用いて、訪問介護事業所が行える援助内容を説明する。
 利用者等はヘルパーは何でもしてもらえると思っている方が多いので誤解を修正する。
D 訪問介護計画書等(案)を作成する。アセスメントを行い、具体的なサービス内容等を導き出す。
E サービス担当者会議へ参加して、他のサービス事業所等と計画(具体的な援助方法などに付いて話し合い統一した援助を提供できるようにする)。
H ヘルパーに利用者情報を伝達する。同行訪問を行う。
I 一定期間後にモニタリングを行い利用者の状態の変化を把握し、必要に応じて計画を変更する。
J 受給者証及び要介護認定の更新の時期にはモニタリング及び評価を行い、介護計画の更新に必要な手立てを講じる。

さてさて、なぜ、事前訪問が必要なのか?

それは、援助を必要とする人々は、それまでの人生があるから。我々と同じように1人ひとりが価値観を持ち、生活にこだわりを持ち、自分らしく生きているからである。

特に在宅に出向いて、必要な援助を行うヘルパーは、自分の価値観を利用者等に押し付けてしまったら、即刻出入り禁止になるに違いない。サービス提供責任者は、ヘルパーを守る役割もある。ヘルパーが苦情をもらわないように、介護事故を起こさないように、事前に丁寧な情報収集を行う必要があるのである。

「訪問(居宅介護)計画作成の視点」
ここでは、居宅サービス事業所に求められている役割。
利用者の心身機能の維持向上・活動の維持向上・参加の促進・介護者の負担の軽減が求められているということについて説明した。

ここで用いられている心身機能・活動・参加・環境は、生活機能分類(ICF)であること。そこで、サービス提供責任者は、計画作成をするときに、健康に関する援助内容・日常生活動作に関する援助内容・役割や自己選択に関する援助内容及び家族介護者及び地域(民生委員や・友人など)に関する援助内容を区分して考えるように助言した。


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●日常生活動作とは・・・●


●メンバーと語り合う●.jpg

●メンバーと語り合う●


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●お弁当もすごい!味もハンパなし●



【3】事例検討
14:30〜17:00までかけて、グループ内で事例検討をして頂いた。
事例検討の方法。@ 発表。A 質問を溜める。B 質問に答える。C 発表内容を共有する。1人の持ち時間は20分。もちろん、佐藤も皆さんの中に入って皆さんの活躍ぶりを伺った次第である。

この時間は、皆さん水を得た魚のようにそれはそれは賑やかにまた有意義な事例検討を行っていたようであった。

佐藤も仲間に入れて頂いたが、行動援護などは長時間利用者と行動を共にするために、行く場所の選定や行く手立てなど様々な思考を凝らして援助している様子が伝わってきた。

また、障害者を支援している家族も高齢となり、本人と家族の両者を支援する必要もあり、制度の狭間でもがいている家族の様子などもうかがうことができた。

本当に他者を支援するというのは、はじめて会うサービス担当者会議で共有するなんて、そんな簡単な事ではできませんって。今後はちょっと勇気を出して、事前訪問にもチャレンジしてみてくだされ。


●他者と語り合う●.jpg

●他者と語り合う●


●さて、話した相手のイメージは・・・●.jpg

●さて、話した相手のイメージは・・・●


●夕食は、ラ・ピッツェリア。またロボット君はいなかった●.jpg

●夕食は、ラ・ピッツェリア。またロボット君はいなかった●



《2日目》
【1】サービス提供責任者とリーダーシップ 「対人援助職に必要な能力」
自己理解・他者理解
【2】緊急時対応及びリスクマネジメント 事故・苦情を共有する
【3】ヒヤリハットから対応策を考える (グループ演習)KJ法を用いて取組む
発表・質疑応答


佐藤が会場に入ると、各グループでは、すでに参加者同士が集まり賑やかに情報交換をされていた。いや〜、良い雰囲気である。昨日事例検討において、お互いにお互いのしていることを共感し合った仲間であるからね。さて、今日もよろしくお願いしますよ。


●群馬県で見る山々は360°楽しめる(写真は榛名山)●.jpg

●群馬県で見る山々は360°楽しめる(写真は榛名山)●



【1】サービス提供責任者とリーダーシップ 「対人援助職に必要な能力」自己理解・他者理解
本日は、サービス提供責任者に必要なリーダーシップスキルを磨くこととする。サービス提供責任者は、訪問介護の要であり、ヘルパーのリーダーとしての働きが求められる。

そこで対人援助職に必要な「自己覚知」を得るという研修を行った。佐藤は自己覚知を「交流分析のツール」を用いて行っている。

@ 自己理解
自分はどのような人間なのか。5分間自分と向き合い、思い当たる文章を書き出して頂いた。
その上で、自分の好きなところには○印。自分の嫌いなところダメと思うところには×印を付けて頂いた。そして、佐藤が「×印より○印が多かった方」「○印より×印が多かった方」と挙手を求めた。

すると、自分に×印を付けた方が多かった(笑)。どうやら、会場には、物事を見るときに厳しい視点をお持ちの方が多いようであるな・・・。

A 他者理解
2人一組になって頂いて、今年1月半の間の出来事で楽しかったことを語り合って頂いた。佐藤が「終了です」と言ったら終わりにしてくださいと伝えて演習がスタート。

いや〜、皆さんはすぐに打ち解けて会場が壊れるくらいの賑やかさに包まれた(笑)。良いことである。

佐藤は場がある程度和んだところで終了を告げた。通常であれば15分はかけるのだが、今回は8分程度であった。それだけ場が盛り上がっていたのである。

そして、今話し合った相手とじゃんけんをして、勝ち負けを決めて頂いた。その上で、今語り合った「あなたはどのような人にみえたか」を1つ2つ程度思い描いて頂いたのだ。

そして、勝った人が負けた人に、今思い描いたことを素直に伝え、負けた方は言われたことに付いて、「ありがとう」と答えるという演習をした。

実はこれ、簡単なようで結構難しい。

なぜなら、人間は物事を素直に伝えたり受け取ったりすることが苦手なのだ(笑)。もちろん、年を重ねることにできるようになるのである。ふつうはね・・・。

皆さんは、自分の思ったことを相手に伝え、相手から伝えられた内容を、何とか素直に受け取ることができたようだ。この演習で更に会場は熱気に包まれて行った。

B エゴグラム・ストローク表にチャレンジ
ここからは、株式会社ヒューマンスキル開発センターの「エゴグラムとストローク」という心理テストのツールを利用して、各自に自分と向き合って頂いた。

エゴグラムでは、自分のパーソナリティーを。ストロークでは、他者との関わる傾向を見ることができる。

皆さんにグラフを作成して頂いた後、佐藤は、簡単な解説書を付けて、エゴグラムとストロークについて説明した。

私たちは、幼い頃から誰かに育まれて生きてきた。その過程の中で、親や、教育者などから
「人には親切にしてあげなさい」「困った人を助けましょう」などと言われて、我々は素直にそれに従って生きてきたように思う。

その結果、対人援助をする人々は特にであるが、自分より他者が大事という隠れたメッセージまで受け止めてしまったと思われる。だから、ストローク表では「自分自身に肯定的なストロークを与える傾向」が少なくなっていたのだろう。

実は、「この人には親切に」の言葉には、本来は「あなたに余力があったら」という言葉が隠れているだ。

親は、あなたに余力が無いのに人を助けなさいとは、ふつうは言わない。なぜならば、あなた自身がかけがえの無い人間なのだから。そうは思ってくれない親が、どこかにおりましたが・・・、悲しいよね。

対人援助を行う人であれば、自分に余力がなかったら、他者に素直に良い援助ができなくなる。時に、「待ってって言っているじゃない!」と待ってくれないことを相手のせいにしたり、

「私は、このように援助したいのに、○さん(利用者だったり、ヘルパーだったり)は聞いてくれないんです」と不平をつぶやいたりしてしまう。

これは、きっとあなた自身が目指してる援助では無いはずだ。さすれば、サービス提供責任者は、常に「客観的な物事の見方やとらえ方、感情の出し方」などを気にかける必要があるわけで・・・。佐藤は会場をまわりながら、グループごとに解説をして、メッセージを伝えてまわった。

皆さんは、佐藤からのメッセージを受け取り、1人ひとりが様々な気づきを得ることができたようであった。

【2】緊急時対応及びリスクマネジメント 事故・苦情を共有する
ここでは、内閣官房社会機能に関する分科会(第7回)の資料を用いて、「事業継続計画」について解説をしました。事業継続計画(Business continuity planning, BCP)とは、災害などの緊急事態が発生したときに、企業が損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るための計画をいう。すでに新型インフルエンザに対してのBCP計画は出ている。

まぁ、これを機会に、各事業所での優先業務と縮小業務について職員と語り合っても良いと思うし、また、最低限ヘルパーが訪問せざるを得ない方の居場所についての地図などを作成するのも良いのでは無いだろうか。

【3】ヒヤリハットから対応策を考える (グループ演習)KJ法を用いて取組
さてさて、事業継続計画も必要な計画ですが、ヘルパーとして、目の前にあることから事故を未然に防ぐ対策を立てることも重要なこと。

ここではヒヤリハットを起こさない対策を考えて頂いた。手段はKJ法を用いた。

@ 名刺大の付箋に各自が遭遇したヒヤリハットを書く。
A 書いた付箋を模造紙に広げておく。ヒヤリハットをたくさん書いて模造紙を付箋で埋め尽くす。
B 付箋を眺めながら、同じ内容の物をまとめて島を作る。
C その島にふさわしい名前を付ける。
D その島を放置することによって起こる事故を考える。
E そのヒヤリハットを起こさない手立てを考える。


つまり、ヒヤリハットを未然に防げば、事故の発生を未然に防ぐことができると言うもの。佐藤は皆さんがヒヤリハットを付箋に書いている内容を読んでびっくりであった(笑)。

あの、もしもし、利用者さんが椅子から滑り落ちていたらもう事故なんですから! それから煮物を焦がしても事故、しりもちを付いてしまっても事故、エトセトラ、エトセトラ。大丈夫かなぁ(ため息)。

もうここからは皆さんがしたいように付箋をまとめて頂いた(笑)。最終的には、手立てを考えることもできた。

皆さん最後の力を振り絞りそれはそれは賑やかにワークをしていた。実は、ここで出ている会話が重要であり、「そんなことがあったの」「それでどうした?」「そうそう、うちも同じ」「だからね。こうしてああしてね・・・」などなど。

もう佐藤の助言よりも、お互いの助言の方が効果がありそう(笑)。佐藤は演習を静かに見守り仕上げのタイムだけを知らせてした。まぁそれでも事故は事故。ヒヤリハットでは断じてないが・・・。

この作業は1時間半かけて行い、最後に発表をして頂いた。


●発表って緊張する●.jpg

●発表って緊張する●


●島を描いたのは絵心がありました●.jpg

●島を描いたのは絵心がありました●


●みんなを見守る高橋さん●.jpg

●みんなを見守る高橋さん●


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●最後まで頑張りました●



この発表各グループに10分程度でしていただくつもりが思いの外、語るのが好きなようであった(笑)。最後は「巻き」で伝えて頂いた。

さてさて、最後は群馬県から皆さんに修了証書が渡されてこれにて研修会は終了である。

参加してくださった皆さま、自分の存在価値を大切にしつつ、他者の援助をしてくださいませ! ではまたね、みんなありがとう!

ご多忙中、良い研修になるために支えてくれた、担当の高橋さんや佐藤係長、応援に来てくれた皆さまに感謝します。くれぐれもご自愛ください!!



●帰りはもちろん、寄居星の王子さまPAである(笑)●.jpg

●帰りはもちろん、寄居星の王子さまPAである(笑)●



(群馬県を歩いていると、某国の前身の渡来系の人々と、ふつうに関わってきた歴史を垣間見ることができる。でも、もはやそんなふうには関われないことが分かる。日常的にウソもつき、レーザー照射も平気でやれるなんて、古代の渡来人はどう思うのだろうな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 13:20| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月15日

奮闘記・第1075回 見聞録/和歌山県

●2019年● 和歌山県御坊市


(株)ネクストビジョン 社内研修
【職員向け研修・編】
〜日本中、何処だって熱く繋がれるのだ!〜



皆さまお久しぶりです!

2月に入ったと思ったら、バレンタインデーとやらも過ぎました。確かブログって日記のような物だった気がするんですけど(笑)・・・。まぁ豚コレラにも気をつけながら、日々記録を付けるように頑張らんといけませんねぇ。

さて、今回も遅くなりましたが、今年の1月中旬に訪れた和歌山県で行ったある事業所での研修会の報告ですよ。


この「熱い依頼」は、実は以前に紹介した、長崎県五島市で電気自動車の充電中のときであった。充電しているとスマホから着信音が! そこには懐かしい方の名前が表示されていた。

電話を頂いた彼とは、もうかれこれ15年くらい会っていなかった。それはそれは佐藤が独立した直後なのだ。う〜ん、若いかったなぁぁ懐かし過ぎるぞwww。

挨拶もそこそこで話を伺うと、その頃とは別の会社で新たな事業を立ち上げたとのこと。そちらでの職員研修を依頼であった。もちろん、断る理由はない。

その後、メールでやり取りを重ね、無事に研修当日を迎えた。研修は場所にもよるが移動にゆとりを持ちたい性分なので、今回も前日から和歌山入りしていた。ふふん。


●よいっしょ!南紀白浜空港に到着●.jpg

●よいっしょ!南紀白浜空港に到着●


●研修風景(管理者向け)●.jpg

●研修風景(管理者向け)●



今回は、存在感はあまりないがよろずなんでも来いの所員・「ひゃ〜参謀」(冬場は「さやえんどう参謀」になる)もいちおう同行している。

研修内容は、交流分析のツールを使って自己に気づき、行動変容を促すことが目的。今回のの修は管理者向けと職員向けに分けて開催したが、以下は夕方から行った職員向け研修の報告である。研修会場には、昼間は利用者で賑わう通所介護事業所のフロアで行われた。


●ここが能楽の「娘・道成寺」でも有名なお寺である●.jpg

●ここが能楽の「娘・道成寺」でも有名なお寺である●


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●御坊市の須佐神社を見つけたぁw●



■研修テーマ:介護職員としての心構え〜自己理解を深め、他者との関わりを見つめ直す〜
(1)自己理解・他者理解
(2)自己理解を深める「エゴグラム・ストロークを理解する」


はじめに「これなんだ?」さんに登場して頂き、皆さんに問うてみた。

「これは何でしょう?」


参加された方々はどんな研修なんだと内心ドキドキ。それが、開口一番、得体の知れないものを見せられ、「何か?」とたずねられたのだ。まさに眼が点であろう。それでも一生懸命に考えている(参加者の心をわしづかみ?)。

人は自分の視覚でとらえた物が、みんなと一緒の物だと思うと安心するのだ。むしろ、違っていたら恥ずかしいのかも知れない。だからそれが正体のわからない物(得体の知れない物)だと不安になるし、考えるのって面倒なのだ。

でも・・・である。

人は、自分と同じ人がいないのと同じように、物事の見方、とらえ方、考え方、表現の仕方、受け取り方は千差万別である。そこでお互いに、どう見て、どうとらえて、何を考え、どう表現するのか。はたまたどのように受け取るのか。コミュニケーションが計られていくと言うわけだ。

さらに、対人援助をする人々は自分自身でも気づいていない「ものの見方、考え方、とらえ方、行動の仕方」によって拘束を受ける。それだけではなく、他者(自分)に様々な影響を与えていく、いや与えてしまうということを認識している必要がある。

さてさて、ここらで「これなんだ?さんの正体とその物語を伝えた」そうそう、「星の王子さま」が登場し、場が和んだところで本題に入る(いや〜まさかバルタン星人がねぇw・・・終了)。


■自分とはどのような人間か?
ここでは、皆さん1人ひとりが、自分と向き合い、「自分はどのような人間なのか?」を考えて書いて頂く。時間は5分。30秒に1つ書ければ、5分で10個の私を書き出すことができるわけだ。ハハハ。

佐藤は、そう言って「豚コレさんのタイマー」のスイッチを入れた。そして書いている皆さんの周りをうにうにと歩いて書いている文字をあるときはチラリと、あるときはジックリと眺めます。ハイ。

すると、始まってすぐにサラサラと書き進め、すぐに5個くらいかける方と、2個くらい書いたと思うと、「ふううう」とため息混じりになかなか進まない方もいる。

実はもうこの時点で物事の見方(ポジティブ、ネガティブ)が現れているのだが・・・。誰だって嫌なところばかり書きたくないからねぇ。やがて、豚コレさんタイマーが、会場にピッピッピッと鳴り響き、5分経過が告げられる。

そして、佐藤から皆さんに次の指示を出した。今、自分で書いた自分を眺めて頂き、自分の良いところや好きなところには○印。嫌いなところ、ダメなところには✕印を付けて頂いた。

皆さんは素直に佐藤の指示を聴いてくれる。ややややややややや、✕印を付ける人が多いな(笑)。その上で、○印と✕印どちらが多いかを聴いてみた。


「◯印の方が多い方」
「は〜い」

「✕印の方が多かった方」
「は〜い」



あれあれあれあれ多くの方が×印の方に手を上げてしまったではないか残念!いやいや、そうですかそうですか。自分に厳しい方が多いんだなぁ。問題は、そーいう人は他人にも厳しい方が多いことなのだ。

つまり、「今日の参加者」は物事を見るときに、《厳しい判定》をする傾向にあるということなのだ。


●夕方から全体で職員研修●.jpg

●夕方から全体で職員研修●


●研修風景(その1)●.jpg

●研修風景(その1)●



では、なぜ、そのようなことが起きるのだろうか? それは、その方を育んて来てくれた方の言霊による(愛の言霊?)。自分を育ててくれた方が、常にそのような言葉を使って「関わってくれた」ということである。

例えば、「まーったく、あんたは気が短いんだから!」とか、「もう!わがままで困った子だね!」などなど。

すると、→自分は短期 (✕印)
    →私はわがまま(✕印)

となるわけだ。でも・・・である。これとらえ方を変えると○印になるのだ。例えば、「自分はすぐに行動できる」「私は自分に正直に生きる」などだ。

つまり、関わり方や物事の見方、考え方、表現の仕方は、皆さんを育んで来た環境に原因があると言うわけ。では、そろそろ、そのルーツを探る旅に出発しょう。ここからはおなじみ、《ヒューマンスキル開発センター》が開発した、エゴグラムとストローク表を作成していく。

(カッパの女王はおカッパ!)


●研修風景(その2)●.jpg

●研修風景(その2)●


●研修風景(その3)●.jpg

●研修風景(その3)●



■チャレンジ・エゴグラム
これは(株)ヒューマンスキル開発センターによる心理テストである。自分のパーソナリティが測れるものである。

佐藤はそれを使用して、問題を読み、皆さんに答えを書いて頂き、それをグラフにして頂いて解説した。

先ほど、皆さんが書いた自分。その自分を表現した言葉は、実は皆さんを育んでくれた親、あるいは両親に変わる誰かから言われた言葉を、自分の物として取り込み、それを価値観や人柄としてとらえているものである。

批判的ペアレンツ(お父さん的役割)・保護的ペアレンツ(お母さん的役割)・アダルト(大人)・自由な子ども・順応な子ども・反発の子どもなどなど。

皆さんが該当箇所に点を入れ、折れ線グラフを作成。ここまで作成したら次の作業に移る。


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●研修風景(その4)●


■チャレンジ・ストローク
これも(株)ヒューマンスキル開発センターが開発した心理テストである。自分の他者(自分)との関わる傾向を測ることができる。

こちらも佐藤が問題を読み、皆さんに答えを書いて頂いてグラフ化した。「ストローク」とは自分の存在価値、他者の存在価値を認めて関わること。そして、その反対側には、ディスカウント(否定的に関わる)があるということを説明した。


■解説
最後は資料を使って解説した。すると、皆さんはお互いの図表を見つめて、「うんうん、あたっているねぇww」「そうか。そういう風にみえないけどwww」

ワイワイ、ガヤガヤ、お互いに感想を伝え合ったところで研修も終了した。最後に定番であるが「これなんだ?」さんが再登場する。

佐藤は再び皆さんに尋ねる。皆さん「これなんでしょう?」と。

すると、皆さんは「えっ?・・・・○○でしょう?」とさっき眼にしたことを口々に漏らす。ほらほら、みんなと同じだと安心してしまう。いかんね、いかんよ(笑)。

そこで佐藤は皆さんに「あなたはだあれ?と聞いてくださいな」と言った。すると、皆さんいっせいに「あなたは誰ですか?」と聞いてくれた(そこは素直)。

佐藤はおもむろに《その方》を紹介した。すると、会場は笑いの渦となった。


そうそう、我々は外見を見ただけで、「○○だ!」と決めてしまう。しかし、私たちが日々気持ちが変わるように、利用者さんも日々変わっていく。どうか明日からは、利用者さんに興味を持ち、挨拶をするときにも一言添えてくだされ。

「おはようございます。今日の○○さんはお元気ですか?」

なんてね。そうすると、そこから意外な関わりが始まるかも知れませんぞ。

さてさて、研修会はこれで終了。

その夜は皆さんと美味しいお酒を頂きました。御坊市も穏やかで良いところでした。研修前には、島根から勧請したという由来を持つ須佐神社や、「安珍清姫」の悲恋物語で有名な道成寺(どうじょうじ)も参拝しました。

帰りには、熊野那智大社那智の大瀧を参拝して、帰路に着きました。和歌山もまだまだ見どころがあります。皆さまもぜひ行ってみてください。

遅くなりましたが、五味さんや研修に参加し、協力して頂いた(株)ネクストビジョンの皆さま有り難うございました。くれぐれもご自愛しつつ、ご活躍ください!



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●これぞ、名瀑・那智の大瀧!●



(韓国の一連の暴挙についての抗議など、外相の重要な公務を考えない野党はどこの国の政党か?って意見もあるが、辻元氏を退けられない立憲民主党あたりに何を望むのかは知らんが枝野氏自体がもう退場してよって感じだから、政党ごと韓国に亡命・・・ああ石破氏もご一緒に!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 14:51| 島根 | Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月22日

奮闘記・第1073回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都町田市

町田市・町田市介護人材開発センター・共催
法令遵守研修 訪問介護におけるアセスメントのポイント

〜自助・共助・公助の観点から〜



皆さまお久しぶりですね! ずいぶん寒くなりました。今回のブログは先だって町田市で行った研修会のツボです。


この日、朝から、あちこちの神々様に今年1年の感謝を述べてまわり、最後に会場近くにある母智丘神社を参拝した。この母智丘神社(もちおじんじゃ)は、伊勢神宮の外宮の神様である豊受姫大神を主祭神とし、大歳神様と併せてお祀りしている神社で、創建は大正8年、五穀豊穣の神である。

会場の町田市健康福祉会館には、何回も来ているのだが、すぐ近くに神社があるとは知らなかった。

今回は「ひゃ〜参謀」が小耳にはさみ、


「親方! 近くに良い神社がありますよ」


と案内された。ほんとうに近くだった。

細い参道を通り抜け境内に入った。そして、参拝をしていると、今通ってきた参道から風が巻き起こり佐藤の後ろから体を撫でながら空へ吹き抜けていった。神社を参拝していると、たまにこのような現象に遭遇する。良いことがあるといいなぁ・・・。


●会場近くで見つけた母智丘神社に参拝●.jpg

●会場近くで見つけた神社に参拝●


●会場入り前に肉ダイニングで夕食を頂く●JPG.jpg

●会場入り前に肉ダイニングで夕食を頂く●


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●会場の町田市健康福祉会館●



夕食後会場入りし、時間が迫ったので、我々は近くのセブンイレブンで飲みものを購入して、会場へ向かった。駐車場前に開発センタ−の切れ者のセンター長・石原さんが待っていてくれた。

なんでもセブンイレブンに我々を認め、待っていてくれたとのこと(やはりただものではない)。このような心遣いは有り難いねぇ。


こうして、石原さんの案内で会場に入ると、そこには以前大変お世話になった上 静子さんが座っていたのだ! おお!!

佐藤は懐かしさから、上さんに駆け寄り握手をした。上さんは、介護福祉士の育成に力を注いでおられ、私が親しくして頂いていたのは、介護福祉士実務者講習会が盛んな頃であった。彼女はその他にも初任者研修など様々な講師を勤めていた。現在も介護保険関係の仕事をされているとのこと。素晴らしい! 私も頑張らないと。

さらに、なんと! 是枝祥子先生までも駆けつけてくれたのだ。彼女は現在はこの「一般社団法人町田市介護サービスネットワーク 町田市介護人材開発センター」の代表であり、知る人ぞ知る、東京都介護福祉士会の初代会長であり、大妻女子大学名誉教授なのだ。

佐藤が特別養護老人ホームで働いていたときに、小笠原祐次先生を囲んでの福祉寮母の会という研究会があった。その会に参加させて頂いたことがきっかけで、その後様々なご縁を通して、折に触れて佐藤を助けてくださった師匠のお1人であり、数年前、某・かいごの○〇のイベントで、佐藤のTAを見に来て頂いて以来かな? 佐藤は、是枝先生との再会を激しく喜んだ次第である。

●なんと!是枝先生にお会いできました●.jpg

●なんと!是枝先生にお会いできました●



目的
介護保険法改正が行われ、サービス提供責任者の役割も多大になりました。「地域包括ケアシステム」の深化・推進が求められ、地域支援事業・介護予防・認知症施策の推進、地域共生社会の実現をめざし、訪問介護事業所、ケアマネジャー、高齢者支援センター等に加えて住民が参加、協働するネットワークの構築も求められています。そのためには各サービス事業所のアセスメント力が求められてきます。適正なサービスを提供していくために、訪問介護でのアセスメントは何を基本に聞き取っていけば良いのか学びを深めることを目的とします。

ふむ。今回の研修の主な対象者は、訪問介護事業所のサービス提供責任者である。町田市には、市が推奨している訪問介護のアセスメントシート及び訪問介護計画書がある。

今回はその帳票を使用して帳票の書き方を踏まえながら、訪問介護が行うアセスメントについて案内するのだ。

さて、研修は18:30から20:30まで。会場には仕事を終えたサービス提供責任者や介護支援専門員の方々が集まってきた。まずは区役所の担当の責任者から熱きご挨拶を頂き、その後、訪問介護事業所連絡会の会長さんよりご挨拶を頂く。どこでも同じなのだが、人材不足が話題となっていた。

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●主催者からの熱きメッセージ●



研修で行ったこと
(1)居宅サービス事業所のサービスが果たす役割について
(2)町田市推奨のアセスメントシートの記入方法


今回は訪問介護アセスメントについての研修である。佐藤は研修には3種類の資料を作成した。

1.基本資料
2.介護支援専門員が作成する帳票
3.サービス提供責任者が作成する帳票

である。佐藤はこのような計画作成にかかる研修には、事例をひとつ作って説明するようにしている。もちろん、訪問介護計画とは、居宅サービス計画に沿って作成されるものなので、ケアマネが作成する帳票も作成しているのだ。

ただし、その帳票を一度に渡してしまうと、だいたいがその帳票を観ることに夢中になってしまい、私の話を聞いてもらえないことが多い。それでは寂しいので、資料は小出しにすることにした(笑)。


●会場の外は寒いけれど、会場では熱く語る佐藤●.jpg

●会場の外は寒いけれど、会場では熱く語る佐藤●



1.居宅サービス事業所のサービスが果たす役割について
まずは、基本資料とサービス提供責任者が作成する帳票である。はじめに基本資料を用いて、「居宅サービス事業所が果たす役割」を説明した。

居宅サービス事業所は利用者の「心身機能の維持向上」「活動の維持向上」「参加の促進」これらを果たすことで「介護者の負担の軽減」につながるとしている。

ちなみにこれ図表になっており、しかも平成27年の介護保険制度改正前に社会保障審議会で示された図なので、皆さんは十分に理解されているはずなのだが会場は静まり返っていたのがねぇ・・・。

そこで資料にもあるのだが、佐藤はホワイトボードを利用して、その内容を解説した。

「心身機能の維持向上」とは、利用者の健康状態に対する支援である。

訪問介護のサービスで言うところの、あいさつをして体調を伺う。服薬確認。栄養状態の把握(食事内容、水分量)排泄状況、排便の有無。体温測定や血圧測定を行い、数値を記録するなど。医療連携に関する支援である。

「活動の維持向上」とは、日常生活動作すなわちADLに対する支援である。

訪問介護の行為ごとの区分等(老計第10号)に示されている一連の行為に関する支援である。もちろん、掃除・洗濯・調理・買物などの家事活動もこの活動に入る。ただし、要介護1や2の方々はこの何気なくこなしている動作が思うようにできないのである。さすれば、その方々の家事活動はどこに入るかというと、「参加」に入るということになる。

「参加の促進」とは、他者との交流、生きがい、楽しみ、役割の提供などである。

訪問介護のサービスで、軽度者に対する家事活動の支援は役割の提供である。したがって、介護予防のときに流行った、本人ができることは本人にして頂き、できないところをヘルパーが行うなど、一見自立のようだが、いわゆる放置のような支援ではない。

役割の提供とは、ヘルパーと本人が相談しつつ、本人がしていることやできることを認め、ヘルパーがそのしていることやできることを本人に依頼する。そして、本人の側に付き添い、依頼した内容を本人にして頂けるように励まして、できたときには、協力動作に感謝を伝え、さらにうまくできたときには、その成果を共に喜び、労をねぎらうという支援なのである。

「家族介護者の負担の軽減」(環境への支援)
在宅へ訪問して行う訪問介護のサービスは、家族とのかかわりが重要なポイントになっている。家族の価値観、その方の価値観に沿った妻、夫、息子や嫁、娘など、介護者の今までしてきた介護に添うように支援すること。その結果、情報収集を行うときには、今までの在宅介護の流れを壊さないよう意識して支援に必要な情報を収集するのだ。

そう、ここで示された「心身機能」「活動」「参加」「環境」というのは、ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)、つまり、国際生活機能分類の中の言葉である。

この言葉を意識する必要があると言うことを伝え、いよいよ本日のメインであるアセスメントに付いてである。

●今日は座学が中心であった●.jpg

●今日は座学が中心であった●


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●会場に60人ほど参加して頂いた●


2.町田市推奨のアセスメントシートの記入方法
ここでは、基本資料に書く内容を示し、佐藤が事例として書き込んである帳票を用いて案内していった。

そもそもアセスメントとは何か。多くの方が、情報を収集することと捉えているようだが、アセスメントとは情報収集だけではない。

確かに現状把握は重要である。ただ、現状を把握しただけではアセスメントをしたとは言えない。アセスメントとは集めた情報を分析することなのである。

介護保険の利用者はアセスメントの段階が3回ある。

1回目は、認定調査である。ここでは、利用者の現状から要介護度を導き出している。
2回目は、介護支援専門員によるアセスメントである。介護支援専門員には、このアセスメント時に情報収集する内容を国が
定めている。それがいわゆる「課題分析標準項目」である。介護支援専門員は、ここから居宅サービス計画書を作成している。
3回目は、各サービス提供事業所によるアセスメントである。こちらには国が示した項目は無い。

ただし、通所介護には平成27年の法改正のときに「興味関心シート」と「通所介護計画の帳票」などが示されている。各サービス事業所はここから個別援助計画書を作成しているのだ。

ここ町田市では、訪問介護に対して、このアセスメントシートと、訪問介護計画書及び評価表の推奨版を出しているのである。市区町村では、監査に入りいろいろと指導はするが、なかなかそのような帳票を示すところは希有であると聞く。その分町田市のやる気が伝わって来るというもの。

佐藤は、アセスメントシートと解説を示しながら何処に何を記入すれば良いかを説明していった。


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●研修風景●



そして、いよいよ情報分析の段階である。アセスメントシートの裏面には、「情報」「情報の解釈(根拠)」「課題(必要な介護)」の欄が設けられいる。

「情報」には、健康状態・日常生活の状況・楽しみ・生活環境・生活習慣の項目がある。これって、まさしく「(国際)生活機能分類」ではないか。素晴らしい!!

でもここには、各項目は記載されているが、その他は白い空欄が広がっているのよねぇ・・・。佐藤の経験上、介護職も介護支援専門員までもが、白い空欄が広がっている所には、何を書いて良いのかわからなくなるみたいなのだ。

そこで、もしかしたら、佐藤が書き入れた内容が、何かのヒントになればと思い、事例を作成しているというわけ。まあ、書き方見本として参照して頂ければと思う。

情報の空欄には、各項目別に書く内容が示されているので、情報収集をしていく段階で重要だと思った情報を項目別に整理して記入していけば良い。この時の記入のポイントは、No.を付けて書いていくということ。

この情報欄で付けたNo.は、その後の「情報の解釈」や「必要な介護」の所で、同じNo.として流れていくからである。

例えば、日常生活の状況(ADL・IADL)(活動)

【情報】※bヘその上の健康状態から連動しているためBとなっている。
B腰や膝の痛みのために、移動につかまり所が必要。室内歩行器・屋外は押し車を使用している。痛みと付き合いながら本人のペースに沿った支援が必要。
Cトイレは自立。移動に時間がかかり漏れる程度の失禁はある。パッドを交換し、必要時には着替えている。

【情報の解釈(根拠)】
B自分のペースで動きたい気持ちが強い。
C自分でも早めに意向と思っているが間に合わないことがあるとのこと。

【課題(必要な介護)】
《活動の課題》
@歩行器を使用して転ばないで生活する。
A失敗しないためにも早めにトイレに行く
《必要な介護》
B転ばないように注意喚起が必要。移動時にはそばに付き添い、転倒しないように見守る。
C支援の前にはトイレ誘導が必要。

となるのである。そうそう、佐藤は訪問介護サービスの課題についても案内している。
訪問介護の課題となるのは、居宅サービス計画の「短期目標」である。

なぜならば、居宅サービス計画は、生活全般の解決すべき課題→長期目標→短期目標を導き出し、その短期目標を改善するための必要なサービス内容を決め、そのサービスを担当するサービス種別を決めるのである。

したがって、訪問介護の課題は、「短期目標」となり、モニタリングのときには、この短期目標の達成の度合いをモニターすることになるのだ。

佐藤は、この段階で、事務局に手伝って頂き、介護支援専門員が作成する帳票を配布して頂いた。ここで、問題となるのは、介護支援専門員が作成する「居宅サービス計画書」の課題が、必ずしも、国際生活機能分類を意識して作成されていない所である。

もちろん、佐藤が国際生活機能分類を意識し、作成した居宅サービス計画を示している。

したがって、心身機能の短期目標、活動の短期目標、参加の短期目標、環境(家族や地域)の短期目標が明記してある。そこで、この課題(必要な介護)欄の課題には短期目標を転記して、その下に具体的な援助方法を記入すれば良いということを伝えた。

ここまできたら、会場からため息混じりに「すごいね!」という声が聞こえてきた。そう、実際ヘルパーのしている介護は凄いことなのだ(笑)。

さてさて、もう残り時間が少なくなってきた。本日はここまで。

佐藤は、このアセスメントから導き出した、訪問介護計画書も作成してあり、すでに皆さんの手には渡っている。今回はそこまで説明ができなかったが・・・。

研修後記
指定基準・第24条には、サービス提供責任者は、「利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて、指定訪問介護の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した訪問介護計画を作成しなければならない。」とある。

そこで、町田市推奨の訪問介護計画書の帳票に示されている、「援助目標」「長期目標」「短期目標」には、このアセスメントシートから導かれた、訪問介護の長期目標と短期目標を記載してある。その文面を転記しておく。

《長期目標》
@薬を確実に飲み、体重が目標数値まで減量できるように励ます。
A痛み具合を相談しつつ、現在していることやできること維持できるように支援する。
B本人の意向に沿った掃除を行い、バランスの良い献立を考え調理できるように励ます。
Cその時々の困りごとを解決できるように相談助言を行う。

《短期目標》
@体重を意識しながらバランスの良い食事を摂り、確実に服薬ができるように支援する。
Aトイレに間に合うようにお誘いし移動時には側に付き添い転ばないように支援する。
B一緒に掃除ができるように支援する。また、一緒に献立を考え調理する。
C他の支援者たちと情報を共有し、統一した支援を行う。

となる。もちろん、ここに示した数字は、@心身機能 A活動 B参加 C環境である。

さてさて、最後に理事の沼田裕樹氏(日本社会事業大学)より、皆さんに励ましのあいさつが有った。

この帳票の作成に自分の事例をあてはめて、まずは作って見ましょう。難しそうと思ったら前には進まない。でひチャレンジしてみてください云々。

そうそう、その通り、皆さんは現役のサービス提供責任者。実施の利用者さんが目の前にいるんですもの。ヘルパーさんや、利用者さんや家族を頼りに、どうぞ、これからも活躍してくださいませ。ど素人ではなく、プロフェッショナルですから、難しいからやらないはできませんもの。

参加して頂いた皆さま、町田市介護人材開発センターほか、ご協力頂きました皆さま、有り難うございました。

佐藤も、介護業界で学ばせて頂いたことを、次世代に伝えて行けるよう、まだまだ頑張ります。皆さまもご自愛ください!


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●外は真っ暗。石原さん、皆さまお疲れ様でした●



(介護保険改革、来年から議の本格化により、とうとうケアプラン有料化がテーマのひとつになります・・・って、もともとタダで作ってたわけじゃない。これからケアマネはコミュ力を発揮するかが問われますな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 20:33| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月30日

奮闘記・第1071回 研修会のツボ/長崎県

●2018年● 長崎県五島市

社会福祉法人五島会 主催・介護職員研修

「介護記録の書き方」


皆さま、お久しぶりです。朝夕は寒いし、昼間は暑いしで、着る物に困りますね。今回のブログは先だって研修を行った、長崎県の福江島にある、社会福祉法人五島会さんの主催による「介護記録の書き方研修」を報告しましょう。


さて、ここ福江島は、長崎県五島列島にある1番大きな島である。

佐藤は例のごとく、研究所員の「ひゃ〜参謀」と共に、前日に羽田空港から長崎空港、JALとANAを乗り継いで福江空港に降り立ち、無事に島に入れた。


●福江空港から入ります●.jpg

●福江空港から入ります●


●研修前に島内の五社神社に参拝●.jpg

●研修前に島内の五社神社に参拝●



そして電気自動車をレンタルして島内を見聞してみた。乗り心地は静かで穏やかにして、燃費というか距離があまり・・・。その内容は、おそらく書類に埋もれてなければ、後日見聞録にてたっぷり(さて?)報告する予定にして未定として、まずは研修会の報告からである。


目的:この研修は、社会福祉法人 五島会で働く介護職員を対象に、介護記録に求められる役割とは何か。その役割を残すために求められる介護記録とその書き方について、共通認識を図ることを目的とし、その上で、介護職員が記録を書くことに意欲と自信が持てるように支持する。

研修は、介護老人保健施設 五島福寿園さんにて開かれた。時間は18:30〜20:30。この日は夕方から雨が降り始めていた。そんな中、会場には、老人保健施設の介護職員の方々はもちろん、五島会さんが運営する、複数のグループホームの職員総勢70名余りが集まっていた。


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●バラモンくんも参加●



■研修会で行ったこと
(1)大事なものは目に見えない「目配り・気配り・心配り」とは。
(2)記録が無いと困ること。実際どうしているか。
(3)演習問題から記録を考える。


今回の資料は、

 @基本資料(演習課題)
 A介護記録の書き方(演習の回答例)
 B提供して頂いた介護記録から

以上3本である。

@基本資料(演習課題)とA介護記録の書き方(演習の回答例)には、2017年10月に中央法規出版「おはよう21」の特集記事で掲載した内容をベースにした。

B提供して頂いた介護記録からは、施設長谷川氏)が、事前に各事業所で書いた記録を選抜し、コピーしたものを郵送して頂き、その記録内容を、佐藤が添削・改善例を作成し示したものである。


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●佐藤の話を集中して聞く●


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●記録には何を書くのか●



1.大事なものは目に見えない「目配り・気配り・心配り」とは
さてさて、「大事なものは目に見えないんだ(L'essentiel est invisible pour les yeux.)」
うん? どこかで聞いたセリフである。

そう、サン=テグジュペリの小説『星の王子さま(Le Petit Prince)』の中でのキツネさんのセリフである。佐藤は星の王子さまの本の中から、「ヒツジの絵に関する項目」の一部分を皆さんに伝えた。

お話の中で、僕(サン=テグジュペリ)は、不時着しておかしくなった飛行機を一生懸命直していた。

なんせ直さないと生きて帰れないからねえ。切羽詰まっていたのだ。
そんなところに、王子さまが現れていきなり「ヒツジの絵を描いて!」というのだ

僕は、飛行機を直すのに夢中になっていると、さらに大きな声で「ねえねえ、ヒツジの絵を描いてったら!!」というのだ。

そこで、僕は機械いじりの手を休め、ヒツジの絵を描いた。
すると、「これは、だめ! こういうのを描いて」という。

僕が、他のヒツジを描くと、「それもダメ!」という。
僕は、もう一匹のヒツジを描くが「それもダメ!!」という。
僕は、早く飛行機の修理に戻りたかったので、四角い箱に空気穴を付けた。

「君のヒツジはこの箱の中にいるよw」と箱の絵を描いて渡した。

すると、王子さまは、先ほどまでふさぎ込んでいた顔を上げて、箱をのぞき込み
「わー! 僕が欲しかったヒツジはこれだよ」というのである。

ここで、佐藤は、先ほど購入した四角い箱を取り出して、そう「大事なものは目に見えない」だからこそ、我々はその方と語り合ったり、そばに寄り添い、知ろうとすることが重要だという話をした。


次に、会の理念「私たちは、社会福祉法人五島会の全事業所における介護サービスの提供にあたって、利用者中心であることを基本とし、サービスを受ける利用者の満足、サービスを提供する職員の満足を追求するために、目配り・気配り・心配りの理念に基づいてサービスの提供を行うこととする。」とある。

まさしく「この目配り・気配り・心配り」というものこそ、目に見えないものではないか!
では、その目には見えないこれらの「目配り・気配り・心配り」であるが、皆さんが実際にしていることとはどのようなことなのかをを考えて頂いた。

演習「目配り・気配り・心配り」とは何か
まずは自分で考える(3分)。次に、お隣同士で考える(5分)を行った。

目配りとは、「体調が悪くないか、観察する」あるいは「転ばないかと見守る」、または「きちんと食べられたか把握する」など。

気配りとは、「寒くないかな」「トイレに行きたいのかな」「気持ちいいかな」等と気遣うことなど。

心配りとは、「辛いのかな」「楽しくしているかな」とか気分(精神的変化)を伺うなどなど。


皆さん自分で考え、他の方と語り合うことで、自分たちがしている「目配り・気配り・心配り」について確信が持てたようであった。

一方では、目配り・気配り・心配りのサービスを改めて考えると奥が深いなどとの意見も聞くことができた。


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●課題に取り組む参加者●


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●意見を交換する●



2.記録が無いと困ること。実際どうしているか
次に、「記録が無いと困ること。実際どうしているか」をワークのページを用いて書き込んで頂いた。

佐藤は先ほどから会場内を歩き回り、皆さんが書いている文章を見て歩いている。その時に思ったのは、皆さんがまじめに取り組んでいるということだ。

もちろん、研修に参加しているんだがら、「当たり前でしょう」と思うだろうが・・・。

いやはや、会場をめぐっていると、実際、佐藤の問い合わせの箇所に、全く何も書いていなかったり、他者とおしゃべりをしているなんてこともざらにあるのだ(笑)。

それが、ここでは皆さんは与えられた時間の中で一生懸命課題に取り組んでいる。

さてさて、「記録が無いと困ること」にあがってきたのは、下記内容(これは想定通り(笑))
・体温・血圧・その日の体調・食事量・入浴の可否・排便の有無などなど。

中には、「拒否のある方にどうやって食事を食べて頂けたのか」などの記述もあった。

ここからが、本題である。
佐藤は、介護保険の理念は「自立支援」であること。そのためには、利用者の生活機能を維持・向上する必要があることを説明した。

この生活機能とは、
「心身機能」「活動」「参加」を指していること。

「心身機能」とは、まさしく「体温・血圧・その日の体調・食事量・入浴の可否・排便の有無」等で利用者の健康に関する支援であること。
「活動」とは、「拒否のある方にどうやって食事を食べて頂けたのか」あるいは、「転倒予防」のためにしている具体的な援助方法であったり、さらには「していることやできること」に対する介護技術などであり、すなわち、日常生活動作に関する支援であること。
「参加」とは、レクリエーションの提供やお手伝いなど、他者との交流や、役割の提供、社会性の維持に関する支援であること。

しかし、介護記録を読むと、どうしても「心身機能」に重きをおいた記録が多くあるのだ。

もちろん、介護職にとっても、心身機能に対する支援も重要だが、その支援の専門家は介護職ではなく、医療職なのだ。

介護職の専門分野は、本来は活動や参加のはずであろう。すなわち、利用者の日常生活動作(活動)に対しては、利用者のしていること、できることを維持向上するために、介護職は、

「うまくできるようにもう少しだよと励ましていたり」
「転ばないように注意を喚起したり」
「うまくできるように見守っている」

のだ。さらには、例えばトイレにお連れしたときに「手すりにつかまってください」と協力動作を依頼し、本人がつかまり立ちをしてくださったことで、ズボンをうまくはけた場合などは「ありがとう」と感謝を伝えたりしている」のわけ。

また、Aさんと、Bさんが、うまくかかわることができるように間をとりもって、「言葉の橋渡し」などをしている。作品作り等をしていた時、うまくできたら「すごい!」「素晴らしい」「さすが」などと本人がしたことを認め称賛したりしてもいる・・・であろう。

つまり、記録には、これら介護職が「活動」に対してしている支援や、「参加」に向けて「提供した介護技術」についてを書く必要があるのだ。

また、利用者の生活機能には、背景因子といわれる、環境因(家族や地域の人々)と個人因子(価値観)がある。

特に、家族とのかかわりや、地域(ボランティア)とのかかわりは、「家族が来ました」や「○○さんと話していた」などの観察記録ではなく、自らその中に入り、話題を振ったり関われるように振る舞ったりし、どのようにしていたのかを具体的に書く必要があることを伝えた。

佐藤は、この部分を熱く熱く語ったので、皆さんも、時々大きくうなずかれたり、思い出し笑いをされたりしていた(うーん、まことに良い反応である)。


●いよいよ記録ですよ●.jpg

●いよいよ記録ですよ●



3.演習問題から記録を考える
いよいよ演習問題である。

演習問題
心身機能・活動・参加・環境にに対する支援内容が、物語として書かれている。研修の残り時間は約1時間である。

佐藤は、グループホームの職員には、「参加」に関する問題を。施設の職員には「活動」に関する問題を取り組んで頂くことにした。

そして、それぞれの物語を読み上げた。皆さんは、佐藤が読み上げる文章を目で追いながら、実際の支援の場を思い出されているようであった。

それぞれを読み上げいよいよ記録を書いて頂く。

まずは自分で考える(5分)。隣同士で考える(5分)とした。

もちろん、佐藤は再度会場をめぐり皆さんが書いた内容を読んでいく。いやぁ。すると、皆さんのノートには、ちゃんと文章が描かれているではないか! これ、すごいことですよ。

なんせ、よく見かける「○○○」と声をかけたとか、転倒しないように見守るなどという簡素な、というかコピペ文章ではない。

それは「これから車いすへ移ることを説明し・・・」とか「壁飾り制作にお誘いすると・・・」などなどである。

すなわち、その場で介護職員が利用者に対して、何をしているのかがしっかりわかるように表現できていたのだ。


最後は、参加者からノートをお借りして、そこに書かれた文章を読み上げた。それは素晴らしい内容であった。これだけ書くことができれば良いのでは(笑)。会場からも拍手がおこった。

最後は、時間の許す限り「提供して頂いた介護記録から」を用いて、解説した。

皆さんが書いた記録は「事実を客観的に書いた」そのものの記録である。もちろん、事実が記載されているのだからこれが間違いというわけではない。

ただ、事実だけで、介護職がしている「目配り・気配り・心配り」が見えてこないのである。そこで、佐藤がその場面を想定して、文章に肉付けを施し「改善例」とした。

合計15個の改善例を作成した。もちろん、場面設定は佐藤が考えているので多いに違っていると思いますが・・・。

これにて、佐藤の研修は終了! 最後に職員が中心になって「介護記録の書き方マニュアル」を作成することも良いのでは無いかと提案した。


最後に質疑応答である。

司会者が参加者に質問を求めると、何と数人の方が手をあげられた(これもすごい)。なかなか、質問をといっても質問なんて出ないことがほとんどですからねぇ。

まぁそもそも、自社の研修風景をブログに載せてもよいですか?と尋ねると、「どうぞどうぞ」である。これも自信がなければできない。

以前の指導者なら、やれ、ああだこうだと、載せる前に原稿を見せろだの、都合の良い赤字を入れさせろだのという、ちょっと勘違いしていた方もいた(他者のブログに手を入れるなんて聞いたことがない)。しかも「大したレベルじゃなかったし」(ひゃ〜参謀)というのと比べて、現代の指導者層は進化している。


●皆さんからの質問に答える●.jpg

●皆さんからの質問に答える●



佐藤は出された質問をため込み、一気に答えていく。

中でも「利用者からの乱暴な言葉」や「利用者同士の言い争いのときの言葉」(暴言対暴言)はどうしたら良いかという質問。

これは利用者の感情の表出として捉え、そのまま記述するように伝えた。さらに、重要なことは、そのようなことがあったときの職員のかかわり方が重要であるということ。

利用者から職員に向けられた暴言は、その言葉を出すにいたる原因があるはず。だから、その原因を書いてどのように対処したのかを書く必要があること。もしかしたらその暴言は「苦情」である可能性もあるので、暴言は慎重に取り扱う必要があることを伝えた。

また、利用者同士の暴言は、その多くは、職員が自分を看てくれないことから来る八つ当たり、あるいは焼きもちであったりする場合が多いことを説明。すると、他の参加者も大きくうなずいている。

まぁ、我々はどうしてもも手のかかる(依頼が細かい方や諦めない方。通称やかましい方)を優先してしまう。その半面、余り要望を言わない(表情に出さない穏やかな人)には、「ちょっと待っててください」といい、その仕事が終了した後で、もうそのことを忘れてしまった等ということもままあるだろう。

そして、そのようなことが蓄積していくと、あるとき「自分はずーと待っているんだ、バカ野郎」などとドカーンと怒り出すこともあるのだ(なくてそのまま蓄積されるのはさらにこわい)。

それをこちらの取り方で「暴言」と言い切ってしまうのも良くないだろう。

いずれにしても利用者の発した言葉はそのまま記載して良いこと。問題はそのことに対しての職員の対応(かかわり方)も、具体的に書く必要があると返答した。

さてさて、これにて研修は終了である。


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●熱心に語り合う●



次の日、施設長からメールを頂き、可能であれば、さらにステップアップした研修をとも書かれていましたし、お話もありました。こちらこそ、有り難いことです。

依頼を頂ければ、駆けつけます。また、鬼岳に登りたいなぁ(笑)。

東京からは西国に位置するとはいえ、寒い季節になります。皆さま、くれぐれもご自愛くださいませ!



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●ジョイフル 長崎五島店で夕食●


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●福江港から帰ります●



(広島カープの丸選手が予想通りFAで巨人に移籍らしい。これで広島の強さはもう少し伸びるかも知れない。何十億はともかく、6年契約なんて、呼んでくれた監督がいるかわからない。監督が代われば要らなくなることもあるからね!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 20:45| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月24日

奮闘記・第1070回 研修会のツボ/新潟県

●2018年● 東京都長岡市&新潟市


新潟県ホームヘルパー協議会

《訪問介護計画作成研修(団結の後期)》


皆様お疲れ様です。さて、前期研修から2週間、今回のブログでは研修はいよいよ後期研修へと突入するところです。

そんなわけで、佐藤は長野を爆走して走り抜けて、上越から中越を弥彦山💛を眺めつつ、新潟市入りを果たした。まずは新潟白山神社にご挨拶し、うにうにまわってホテル入りした。



●やってきました新潟♪●.jpg

●やってきました新潟♪●


●まずは新潟白山神社にご挨拶●.jpg

●まずは新潟白山神社にご挨拶●


●そして夜はぐりるかんだ三昧(笑)●.jpg

●そして夜はぐりるかんだ三昧(笑)●



今回も新潟市と長岡市で2日ずつで移動するのだ。そんな研修会場の写真やその間ところどころに、朝夕立ち寄った神社や食事処をはさんでいきます。今回も写真も多めなので、基本的に「新潟会場」→「長岡会場」の順で写真が流れでガンガン入れて行きますから、ご注意ください(笑)。


●当日の朝はホテルのバイキング♪♪(新潟市)●.jpg

●当日の朝はホテルのバイキング♪♪(新潟市)●


●聖地・新潟ユニゾンプラザも、もはや秋の気配(新潟会場)●.jpg

●聖地・新潟ユニゾンプラザも、もはや秋の気配(新潟会場)●


●後半戦がスタート(新潟会場)●.jpg

●後半戦がスタート(新潟会場)●



さて、

「前期研修で学んだことを後期研修までに実践できましたか?」

という佐藤の問いかけに、参加者からは、

・利用者との再会が新鮮に思えた。
・今までと違った視点(自立支援)で対応するように心がけた。


などなど(あっさり・・・)。まぁでも仕事に前向きに取り組んで来た様子を伺うことができました。いや〜、この素直さは素晴らしい!

一方では、前期に完成しなかった「ICFの視点を用いた訪問介護計画書」を完成してくるように、宿題を出してあった。なぜならば、後期は、皆さんが持参している事例を用いて、各グループで事例検討をすることになっているからだ。

課題と向き合い、作成できた方はテーブルにスルスルと広げはじめる。逆にできなかった人は、「うわ。すごいね」と他者の書いてきた用紙を関心して眺めている(笑)。まぁ、しおしおになることはないし、介護支援専門員の実務研修じゃないんだから、作成できなくても仕方ないけどね、そもそも介護支援専門員も怪しいんだから・・・。

そして、事例検討が終了したら、その後に、各グループ内で1事例を選抜し、みんなで訪問介護計画を作成し発表するのである。


◆後期研修で行ったこと
(1)事例検討。
(2)苦情対応について。

はじめに、事例検討のデモを行う。佐藤は、皆さんからあらかじめ提出して頂いた事例を全件赤ペンチェックしていたことは前回のブログで報告した。その中から1事例を選抜し、事例作成者に、前もって後期研修にて、事例検討のデモに使わせて頂くことについて説明し、その同意いやさ了承を得ていた。

そして、その事例をこの研修にはなくてはならない《スーパー事務局》勢能さんが全員分コピーしてくださっていた。皆さんにその事例を配布したところで事例検討のデモがスタートした。

佐藤の事例検討の特徴は「質問をため込む」という手法だ。今の国会審議では無いが、矢継ぎ早に質問が続くと、答える方は「自己防衛」に走る。結局は後味の悪い結果に陥るという可能性もあるのだ。

まぁ国会は、与野党とも、自己防衛も何も、とにかく相手を口撃することしか頭にない。真っ先にAIがとって代われる仕事は国会議員なのではないだろうか・・・(平和になるだろうな、どこの国も)。

さてそこで、まずは発表し、次に質問を受け付け、その質問をホワイトボードに蓄えて、ある程度溜まったところで発表者に答えて頂くのだ。最後に発表者および参加者が事例を共有したり、助言をし合ったりするのだ。

グループ内での事例発表は1人40分かけて行うことにしているが、デモは約1時間20分ほどかけてぐいぐいと行った。

まず、事例作成者に佐藤の隣に座って事例を読み上げて頂く。他の皆さんは、配布された事例を帳票を見ながら、質問事項を考えて行く。

新潟会場・長岡会場とも、事例発表者は自らの事例を丁寧に説明することができた。これって結構緊張するものだけど、皆さんはずでに各グループに力強い助っ人がいるからねぇw。

ひと通り読み上げたところで、佐藤が会場より質問を募った。

「はい、○○さんの事例について質問を出してください」

と呼びかけると、数人がこちらを見る。実はこの顔を上げる人こそ、質問を抱えている人なのだ。

佐藤は、挙手は無いものの、その方々にマイクを向けると、元気よく質問があふれ出された。質問は、発表者と同じグループの方に書記を依頼してホワイトボードに書いて頂く。

いや〜、出るわ、出るわ。皆さんの質問の多くはその方の健康状態に関する質問である。やはり、支援するには病気などの情報は必須だからなぁ。次に多かったのは家族構成である。ヘルパーさんは在宅を訪問するから家族の存在は大きいのかも知れない。

皆さんの質問がで終わったところで、佐藤からの質問である。当然、佐藤からはホワイトボードに記載されていない部分を聞き出すことになる。

「この方は、どこで生まれ、どのような仕事をされてきましたか?」
「この方の家事活動でしていることや、できることはありますか?」


などなど。やがて、発表者は出された質問について粛々と答えていく。当然、発表者は、質問が蓄えられていく間に、冷静に答えを考えたり、探したりすることができる(はず)。だから、答えるときにも、どこぞの大臣のようにしどろもどろにならずに、きっちりと答えられるのだ。とくにまぁ女性大臣のあの方は・・・いや、やめとこう。

また、佐藤はその答えにかぶせ質問(関連質問)がある場合は、具体的な質問をして内容を膨らませていった。

当然、皆さんは、同様な経験を少なからずしている。だから、内容が深まっていくと、同調のうなずきや、そうそうなどの言葉が聞こえてくるのである。そして、佐藤が講評を述べる。

このときには、提出された、ケアプランおよびアセスメント、訪問介護計画書なども用いて「ここにこのようなことが書かれていると良かった」「ここは具体的に記載されていて良かった」などと解説。


最後は事例発表者から、発表を終えての感想を伝えて頂く。

すると、

「自分では気にしていなかったところが重要だということに気づいた」
「まだまだ知らないところがあったので今後深めて行きたい」
「時間に追われて本人のしていることやできることまで、ヘルパーがしてきたように思う。今後は本人のしていることやできることを認めて、ゆとりを持って援助していきたい」


など、多くの気づきや学びを得ることができたという。もちろん、参加者も事例を通して、同じように自分のケアを振り返ることができたのではないかと思う。

午後からは、各グループ内で、同様に事例検討を展開して頂くのだが・・・。

そこでは、各自の事例の投票はその方が持っているものだけなので、どうしても井戸端会議のようにワイワイガヤガヤになってしまう傾向があるため、いくつかの注意喚起を行った。


@発表者はみんなに帳票が見える位置に移動して発表すること。
A発表途中で質問しないこと。
B質問はため込み、その後に答えるようにすること。
C司会はとにかく議事進行を行うこと。



なんせ、顔を突き合わせての発表となると、発表途中で質問をしたくなったり、質問が出たらすぐに答えたくなるのは仕方が無い。司会者にはそのようなことがないように議事進行に専念して欲しいものだ。

さて、午後からは各グループで発表の順番を決めて事例検討がスタートした。佐藤は、それぞれのグループに入り、事例検討に参加した。

もちろん、佐藤は全件の事例を把握しているから、事前の評価を手元に持ちながら、各グループをまわり、助言をしていく。すると、参加者から、

「すべての事例を覚えているんですか?」

と聞かれた。

「もちろん、皆さんがつくってくれた事例ですもの無駄にはしたくないものね」


さて、1人40分かけての事例検討だが、なかなかルールを守るのは難しい(苦笑)。まぁ、それも仕方ないよね。お互い似たような事例を持っているから、ついつい話したくなっちゃうのだろうか。

それでも、佐藤が、グループに入ると、ルールに沿って展開するから、やはりまじめなんでしょう(笑)。こうして、あっという間に1日目の研修は終了してしまった。

2日目いよいよ研修ラストの日。今回は前期・後期と分けてしているが、いやいや、参加者同士の連帯感を素晴らしい。朝会場で会ったとたん、いろいろな情報が飛びかっているのだから。


【苦情対応について】
まずは1時間「苦情及び事故の取り扱い」について、テキストを用いて説明をした。当たり前のことではあるが、ヘルパーは、苦情や事故を起こそうと思って仕事はしていない。どこぞの大量なんとかをしでかした看護師とは違うのだ。

だけど、様々な人間模様の中で、こちらがそうは思っていないようなところが苦情となってしまっていたり、注意していても事故はポン!と起きてしまうもの。減らすことはできるが無くすことはまずできない。

そんな苦情や事故に遭遇したヘルパーに対して、事業所側はどのような対応をすれば良いのか? 佐藤は自分の体験談を熱く語った。

「苦情事例」(ファイル2101)
ある日、「ヘルパーがポータブルトイレを片付けてくれないから代えて欲しい」このような電話が入った。

この方のケアには複数のヘルパーが入っていたが、ベテランのAさんの日だけが、な・ぜ・だ・か、トイレを片付いていないというのだ。

この方は、途中で体調が悪化しており、トイレまで行くことが難しくなって、家具調のポータブルトイレ(←ここ大事)を購入した。

そこで、サービス提供責任者(佐藤)は、ケア手順に「ポータブルトイレ清掃」を追加して、担当しているヘルパーに伝えていたのだ。しかし・・・。

苦情を受けて、佐藤が訪問して事情を伺うと、

「Aさんが来たときだけ、ポータブルトイレが掃除されない。彼女を代えてください!!!」

とのたまう。まぁそりゃあお怒りはごもっとも。でも理由は確かめないといけない。そこで、佐藤は当該ヘルパーに同行して、一緒にケアをしてみた。

本来、この方は丁寧に仕事をする方で、この日も丁寧にケアがずんずんと進んで行った。最終的に記録を書く段階となった。うん? しかし、確かに彼女はポータブルトイレの掃除をしない・・・のだ。

そこで、そのヘルパーに、

「あの、ポータブルトイレの掃除が追加になっているはずですが、どうされましたか?」

すると、ヘルパーは

「ええ、ええ。でも、ポータブルトイレが見あたらないので娘さんが片付けたのかと・・・」

なるほど、そうか・・・。

そこで私は家具調のポータブルトイレのある場所・・・・、そこにはそのヘルパーが座って介助している。その椅子の座面を上げてバケツを取り出した。

ヘルパーは、

「ひゃ〜、それがトイレだったんですかぁ! 申し訳ありません! 私あの白いポータブルトイレだとばかり思ってましたので・・・」

とのこと。佐藤はヘルパーに、

「自分が同行して伝えなかったからいけなかった。ごめんなさいね」


と誤ったのだ。そう、これは佐藤の指導ミスが原因であった。誰もがお互いの「頭の中の住人」ではない。だからちゃんと説明しないと考えていることは必ずしも相手に伝わらない。あらかじめ知識の共有度を確認しなければいかなかったのだ。

その後、娘さんにそうなった原因を伝え、ヘルパー交代をせず、引き続き訪問させる旨を説明。すると娘さんも「原因がわかって良かった。○さんは丁寧にしてくれるのにおかしいなと思っていたんですよ、ほほほ。もちろん、引き続きよろしくお願いしますね」といってくださった。

事業所としては採るべきことは、まずは苦情にならないように最善策を講じることだ。「ヘルパーだから」「常勤だから」大丈夫などと思い込まないことであろう。

また、苦情が出たときであっても、本人に理由も告げずに、ヘルパー交代をさせないこと。なぜならば、ヘルパーは理由がわかれば、振る舞いを修正することができるが、理由を告げないと、同じことを繰り返すかも知れないし、いつまでも自分に自信が持てなくなる一因となり兼ねない。

そうなると、また、次の苦情が発生することになり、まさに苦情地獄である。

すると、他のヘルパーも「あの人は困った人」などと言い出す結果になったろ、そして本人は働きづらくなって辞めてしまうなんてことになるかもしれないのだ。この人で不足の中で辞められるのは本当にツライであろう。

そのような結果になるのは、もしや当の管理者やサービス提供責任者が困った人だからなのかも知れませんからね!

管理者や、サービス提供責任者は、ヘルパーを守ってあげないといけない。でもここで守るのは、甘やかしやごまかしでは無い。「ヘルパーは悪くないったら悪くない!」

これでは、自ら敵を作りまくり、事業所のお客さんを減らしているだけの「駄目ボス」である。


●事例提供者が大活躍(新潟会場) ●.jpg

●事例提供者が大活躍(新潟会場) ●




●質問はため込まないといけない(新潟会場)●.jpg

●質問はため込まないといけない(新潟会場)●


●お昼は人気上昇中の八彩茶屋(新潟会場)●.jpg

●お昼は人気上昇中の八彩茶屋(新潟会場)●


●メンバーの1人となる(新潟会場)●.jpg

●メンバーの1人となる(新潟会場)●


●恒例の肩もみですよ(新潟会場)●.jpg

●恒例の肩もみですよ(新潟会場)●


●皆さん断りは入れましたか?(新潟会場)●.jpg

●皆さん断りは入れましたか?(新潟会場)●


●行きつけの湊稲荷神社で狛犬さんがグルグルですよ(笑)●.jpg

●行きつけの湊稲荷神社で狛犬さんがグルグルですよ(笑)●



必要なのは「躾(しつけ)」をするということ。わが事業所のカラーに染まって頂くように躾ける(ある意味自分の「頭の中の住人」になって頂く)ことが重要だと説明した。

また、苦情や事故報告書は、本人と面談しながら作成することが、お互いの成長につながるということを説明。

参加者はいろいろな場面を思い起こして、頷いたり、顔を見合わせたりして、いろいろな気づきを得たようである。

その後、事例検討は無事に終了し、みんなで考える事例を選抜。約1時間半ぐらい頭を突き合わせて、意見交換を行い、どのグループも仕上げることができた。各グループで仕上げた作品は、事務局の勢能さんが、参加人数分をコピーしてくださり、皆さんにお返した。


●苦情や事故は波及的に進むと説明(新潟会場)●.jpg

●苦情や事故は波及的に進むと説明(新潟会場)●.


●ICFの視点で計画を作り上げた(新潟会場)●.jpg

●ICFの視点で計画を作り上げた(新潟会場)●


●縁の下の助っ人勢能さん(新潟会場)●.jpg

●縁の下の助っ人勢能さん(新潟会場)●


●佐渡島からも参加(新潟会場)●.jpg

●佐渡島からも参加(新潟会場)●


●さて新潟会場は終了。新潟市から長岡市へ移動●.jpg

●さて新潟会場は終了。新潟市から長岡市へ移動●


●こちらでお馴染みの長岡金峯神社(大吉)●.jpg

●こちらでお馴染みの長岡金峯神社(大吉)●



最後はみんなの前で発表。さらに1人ひとりに自己紹介と研修の感想を伝えて頂く。

ここでは、皆さんが作り上げた作品のほんの一部だが案内したい。こちらでは、枠組みを取り、縦に案内しますが、できあがりは写真のように横書きに書いた。

訪問介護の指定基準では、訪問介護計画の所にはこのように記されている。

第二四条 サービス提供責任者(第五条第二項に規定するサービス提供責任者をいう。以下この条及び第二十八条において同じ。)は、利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて、指定訪問介護の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した訪問介護計画を作成しなければならない。

ここで用いている「心身機能」「活動」「参加」は生活機能を表す言葉であり、「環境」は背景因子を表す言葉であり、「心身機能」は利用者の健康状態に対する支援である。また、「活動」は利用者の日常生活動作に対する支援であり、「参加」は、他者と交流や役割の提供に対する支援である。そして、「環境」は家族や地域の方々や、家事代行に関する支援として理解して読み進めて頂きたい。

下記の援助は、老計第10号の1−2−3 全身浴と1−6 自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助(自立支援、ADL・IADL・QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行う調理、配膳、後片付け(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)である。生活機能分類を意識して作成すると、サービス内容が具体的になり、利用者や家族がどのような援助を受けることが出来るかがわかると思いますがいかがだろうか?


訪問介護計画 サービス内容「入浴介助・共に行う調理」○時〜○○時まで身体2のサービス。

●心身機能
「課題(短期目標)」
体調管理に注意し、規則正しい生活を送る。

「訪問介護の目標」
健康状態を維持し、できるように支援します。

「具体的なサービス内容」
@挨拶後、ヘルパー名を告げて、感染予防のための手洗いを洗面所で行います。
A挨拶をして体調を伺い、体温を計って頂きます。体温の記録を残します。
B異常があった際はデイサービスの看護師に伝え、早期発見に努めます。

「備考」
居住スペースがデイサービスと併用しているので看護師に報告後は記録に残す。

●活動
「課題(短期目標)」
ヘルパーの援助を受け、シャワーを使い、身体を清潔にすることができる。

「訪問介護の目標」
入浴時にシャワーを使用できるように支援します。移動時は側に付き添い、転ばないように支援します。

「具体的なサービス内容」
@これからすることを説明し、同意を得ます。
A本人様がお風呂の道具を準備していますので、準備ができているかを確認します。足りないものがあるときには、助言し困ることがないように支援します。
Bシルバーカーを押し移動する際は、側に付き添い、注意を喚起し、転ばないように見守ります。
C本人様がシャワーの使い方がわからないため、使用方法を説明します。
Dご自身で洗身・洗髪は行えますが、手の届かない所は支援します。
Eできたことを共に喜び称賛します。

「備考」
一つひとつ説明をしながら入浴します。
移動時にある段差に注意を本人様に促します。

●参加
「課題(短期目標)」
掃除や調理の援助を受けながら日常生活を継続したい。

「訪問介護の目標」
@一緒にテーブル拭きや、ゴミ集めができるように支援します。
A一緒に献立を考え、調理します。

「具体的なサービス内容」
@ご本人様にゴミを集めて頂き、テーブルを拭いて頂いてる間にヘルパーは掃除機をかけさせて頂きます。
A冷蔵庫の食材を見ながら一緒に献立を考えます。食材の賞味期限を確認し、献立が決まったらできる作業を提案します。このときにもやり方については見本を示し、その都度説明を加えて行い、協力動作に感謝を伝え労をねぎらいます。常に疲労の確認をしながら無理のない範囲でできるように支援します。

「備考」
調理は、献立と手順を考え時間がかかる物を先に行います。

●環境
「課題(短期目標)」
息子の支援を受けられる。

「訪問介護の目標」
息子様の情報を交換して共有する。

「具体的なサービス内容」
@活動記録を通して、本人様のしていることなどをお知らせします。
Aご本人様の希望する品物があれば、メモなどにて息子様にお伝えします。
B生活の中で困りことがある場合には、関係機関に報告し解決ができるように支援します。

「備考」
その日の支援内容は記録のファイルにて記載します。活動記録を記入しますので、確認後印鑑を押して頂きます。


●これぞ大橋佳子氏の介護モジュールですよ(長岡会場)●.jpg

●これぞ大橋佳子氏の介護モジュールですよ(長岡会場)●


●こちらは長岡会場のハイブ長岡●.jpg

●こちらは長岡会場のハイブ長岡●


●長岡会場も盛大でした●.jpg

●長岡会場も盛大でした●


●皆さんの協力を得てデモを行う(長岡会場)●.jpg

●皆さんの協力を得てデモを行う(長岡会場)●


●JR長岡駅の主(ぬし)?・良寛さんに会いに行く●.jpg

●JR長岡駅の主(ぬし)?・良寛さんに会いに行く●


●今日は回転しない?回転寿司を頂く(長岡駅前)●.jpg

●今日は回転しない?回転寿司を頂く(長岡駅前)●


●FCが盛り上げ賑やかでした(長岡会場)●.jpg

●FCが盛り上げ賑やかでした(長岡会場)●


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●長岡の締めはラーメンで!●



さてさて、以上で研修は終了。最後は、新潟県ホームヘルパー協議会より修了証が発行された。

さて、佐藤は、皆さんが、初日に会場に来たときと、今こうして修了証を受け取ったときでは、明らかに大きく成長したことを知っています。もう、新たな知識として注入された言語や考え方は、少しのことでは消えていかないでしょう。今意識できる言葉や振る舞い方をなるべく継続してくれると嬉しいです。


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●ありがとう勢能さん!(長岡会場)●



やはり、新潟に研修は写真がてんこ盛りですねwww。まぁしかたないけど。

さて、新潟県は、そろそろハンパない雪の頼りが聞こえて来そうです。皆さんの車もスタッドレスに履き替えているのでは無いでしょうか。
ヘルパーさんも冬に備えて、健康には十分に注意をしてください。

またどこかで会えることを楽しみにしています。ではまた。お元気で!
 


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●越後国一の宮・弥彦神社の菊まつりを観て帰ります!●



(ゴーン容疑者は「謙虚な人」と同情する声が外国であるようだ。でも謙虚かどうかではなく、犯罪をやったかやらないかが問われているのだ。好き嫌いの問題はない!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 17:52| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月30日

奮闘記・第1068回 研修会のツボ/新潟県

●2018年● 新潟県長岡市&新潟市


新潟県ホームヘルパー協議会

《訪問介護計画作成研修(怒涛の前期研修)》



皆さま、お元気でしょうか。暖かい(?)新潟から帰って参りました。でもなんか物足りない。さてなんだろう? 
こう、なんというか・・・。あれよあれ!なにかが足りない。ドカっと・・・こう、いや止めておきましょう。
どうも言霊はこわい。来週早々にも・・・。うーん!


それはともかく、この研修は、新潟県からの委託事業として新潟県ホームヘルパー協議会さんが開催している研修である。

この研修の目的は『新潟県訪問介護資質向上推進事業は、介護保険制度における在宅サービスの中心になる訪問介護サービスの資質向上のため、現に訪問介護保険業務を行っているものを対象に、高齢者の多様化するニーズに対応した介護の提供のために必要な知識技術的に関する研修を行うものである。』としている。

佐藤がこの研修に携わらせて頂いて、はや10年余りが経過している。有り難いことである。当初、この研修は4日間の連続研修で新潟会場のみ。

その後、研修会場を長岡会場新潟会場の2箇所で開催することになった。もちろん、会場には、新潟県ホームヘルパー協議会の会員皆様をはじめ、会員で無い方も参加していた。

とは言え、年々4日間連続しての研修参加が難しくなっているとの意向を受け、今年は、前半2日後半2日間で行うことになった。もちろん、佐藤は、長岡駅から新潟駅を移動して計4日間(前・後泊を含め、6日間)連続して滞在することに変わりはない。ハハハ。


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●JR長岡駅の良寛さんに再会!●


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●長岡花火の花火玉、街中にいろいろなものがある(JR長岡駅にて)●



今回は前期研修の報告である。会場には、ホームヘルパー協議会の事務局を一手に引き受けている勢能さんが出迎えてくれた。どこの団体も、この事務局の力がないと研修は開催できないのだ。事務局は大切にしないとねぇ!

この研修では、参加者の方から1事例を提出して頂いている。勢能さんはその事例を取りまとめて佐藤に送ってくれ、佐藤は送られてきた事例を一つひとつ丁寧に読み込み、赤字で添削を行い、シュルシュルと当日持参した。

いや〜、事例といえど、皆さんが張り切って仕事をしていることが伝わって来る。佐藤にとってはかけがえのない、有意義な時間であった。

余談だが、せっかくの有意義な時間のあと、東京に帰って来ると、まぁ変なのに、某書類の文章を変なふうに書き替えられることがあって、晴れていた気分が塞いでしまった(笑)。そういうときこそ、「そうだ。新潟に行こう!」である。


●佐藤と応援する仲間たち●.jpg

●佐藤と応援する仲間たち●



さて、前期の研修は長岡会場新潟会場の順番で行われた。

◆前期研修で行ったこと

【第1日目】
(1)介護保険制度とサービス提供責任者の業務の理解
(2)訪問介護サービスの内容に関する管理及び指導業務(演習)
(3)訪問介護サービス内容(生活機能分類と訪問介護)

【第2日目】
(1)訪問介護計画の作成と展開(老計第10号について)
(2)緊急時対応と及びリスクマネジメント
(3)訪問介護サービス内容に関する管理及び指導業務(講義)


●長岡会場の研修風景●.jpg

●長岡会場の研修風景●



【第1日目】

1.介護保険制度とサービス提供責任者の業務の理解
訪問介護員であるならば「介護保険制度」について正しい知識を蓄えていて欲しい。そこで、はじめに、介護保険制度の歴史と、利用者さんが介護保険制度を利用するまでの仕組みを説明した。

@介護保険制度を利用するまでの道のり
ステップ 1
利用者が介護保険制度は申請制度により、利用する人々が、市区町村(保険者)に申請(利用を希望することを表明する)ことからスタートする。

申請を受け付けた保険者は、パンフレットなどを用いて、利用希望者に介護保険制度の仕組みを説明する(はず)。その上で、要介護認定を受ける必要があることを説明し、要介護認定申請書の提出を支援する。

ステップ 2
利用希望者は要介護認定の申請を行い、認定調査員による調査を受けた後、やがて(おおむね1か月)判定結果が届くのである。その要介護認定の結果は、新たな介護保険証と共に利用者に交付されるのだ。

その通知には、居宅介護支援事業所一覧(見たってわからんだろうに)が同封されており、介護保険制度を利用するためには、居宅サービス計画を作成する必要があること、その計画は居宅介護支援事業所の介護支援専門員が作成するので、自分で居宅介護支援事業所を選択するよう云々などと書かれているのだ。

ステップ 3
要介護認定が降りたのちには、居宅サービス計画を作成しないと介護保険はまぁ、利用できない。そのため、利用者は、居宅介護支援事業所に介護保険を利用したいということを相談する。現在は地域包括支援センターへの相談が多いようだが・・・。

相談を受けた居宅介護支援事業所は、介護保険の利用方法について説明し、介護保険制度を利用する意向の有無を確認する。

次に、介護支援専門員の役割について説明する。そして、利用者が居宅介護支援事業所を選択できるように支援するのだ(自社を選んで来たとしても、この時点で他の事業所も選択できることを説明しないといかんですよ)。

その上で、利用者の意向を受け、当該事業所の重要事項などを説明し、利用料金等について説明するのだ。

今は、居宅介護支援事業所の利用料金は、全額保険給付されているが、やがては利用料金が発生するような議論がなされているからね。お上は下々が困ることならなんでも導入するくらい考えておかないといけない。

本音はさておき、いくらかかるかをしっかり伝えないとね。もちろん、居宅サービス計画は自分でも作成できるということも説明しないと。

「ここまで」が利用者の介護保険制度を利用する際のいわゆる「入り口」の部分にあたる。

A介護支援専門員の役割
さて、新潟県が北陸地方ではなく、中部地方であるのと同じくらい、知っているようで、正しく理解されていないのが、介護支援専門員の役割ではないだろうか。でも岐、・・・やめておこう。

介護支援専門員は、利用者に居宅サービス計画を作成する。そして利用者とサービス事業所を結び付け、給付を管理するのが役割である。そこで介護支援専門員は、利用者等が市区町村へ「居宅サービス計画作成依頼書」を提出するように支援するのだ。

もちろん、市区町村への提出は利用者等の依頼を受けた介護支援専門員が代行できることを説明するのである。

市区町村へ「居宅サービス計画作成依頼書」が提出されると、担当する「居宅介護支事業所の名称」が記載された介護保険証が利用者宅に届くのである。結果、その居宅介護支援事業所が該当する利用者の給付管理ができるというか、まぁ「全振り」に近いのだが。

B居宅サービス計画作成の手順
契約が締結したら、介護支援専門員は利用者の家を訪問して、居宅サービス計画の作成方法について説明する。

介護支援専門員は、フェイスシートやアセスメントシートなどを用いて、国が定めた課題分析標準項目に沿って、利用者の現在の状態を把握する。

その上で、利用者及び、家族それぞれの困りごとを明確にしていく。そして、その困りごとをどうしたいのか? どうなりたいのか?の意向や要望を把握する。さらに、支援の専門職としての意見を伝え、それらをすり合わせて、生活全般の解決すべき課題を導き出すのである。

実は、この課題を導き出す方法が、介護支援専門員によって様々なのである(またはデ●ラメとも)。

なぜならば、国はインプット(課題分析標準項目)の内容は統一したが、アウトプット(課題を導き出す視点)を統一しなかったのである。わが国は全く・・・。

ここで、佐藤は、平成14年に「かなりわかりにくい」が、一応日本語訳にはなっている「生活機能分類」について説明した。まぁ聞く耳はともかく、この訳がもっとわかりやすかったら、もう少し普及していたかも知れない。

さて、平成27年度の介護報酬改定において、居宅サービス事業所が果たす役割として「心身機能の維持向上」「活動の維持向上」「参加の促進」生活援助(家事代行)介護負担の軽減が示されたことについても説明した。

であるならば、「生活全般の解決すべき課題」 「心身機能の課題」「活動の課題」「参加の課題」「環境(家事代行・家族・地域)などの課題」と分類することで、アウトプットが統一できるのではないか?と説明した。

さてさて、こうして「生活全般の解決すべき課題」を明確にしたのちには、「長期目標」を設定し、長期目標を達成するために「細分化された短期目標」を設定するのだ。

そして、その短期目標を達成するために「必要なサービス内容」を導き出す。その上で、そのサービス内容を担当するにふさわしい「サービス種別」を選出するのである。

介護支援専門員は、この時点で利用者に「サービス事業者一覧」などを示し、利用者がサービス事業者を選択できるように支援することを説明した。

いや〜、利用者がサービスを利用するまでは、このように本当に長い道のりがあるんですよ。お上は、よほど「使わせたくないんじゃないか?」と思ったほど。

でも、「持続可能な介護保険制度について、(少しでも)念頭にありましたか?」と聞いてみたくなるほど、ジャブジャブと介護保険を使わせたんだから、「使わせたくない」わけではなかったのだろう、ただ、医療保険の二の舞になっただけで・・・。

さてさて、利用者がサービス事業者を選択したら、介護支援専門員はその事業者にサービス提供が可能か否かの問い合わせを行う。

訪問介護事業所では、サービス提供責任者(サ責)が受託可能かどうか、「サービスの申し込みにおける調整」を行い、受託の可否を担当の介護支援専門員へ伝える。そして、受託可能な場合には「居宅サービス計画(原案)」を提示して頂くのである。

Cサービス提供責任者の役割
C−@サービス内容の説明及び選択に資する援助
さてさて、ここからがサービス提供責任者の業務と責務の説明である。
ここからは「居宅サービス等の事業の人員設備及び運営に関する基準」を用いて説明した。

本来であれば、管理者がサ責をはじめ、訪問介護員へ説明する責務があるのだが、なかなか浸透していない。まぁ無駄かも知れないが管理者の責務を全うして頂きたいと切に願う次第である。

居宅サービス計画(原案)を受け取ったのちは、利用者に事前訪問を行うための連絡を取る。そしてサ責として事前訪問を行い、利用者の選択に資する援助を行うのである。

サ責は、事前訪問にて重要事項説明書などを用いて、訪問介護の人員やサービス内容及び費用について説明を行い、利用者の選択に資する援助を行う。その上で、利用者からの選択(契約)を受けて、訪問介護計画の作成方法を説明するというわけである。

C−A訪問介護計画の作成の手順を説明する
サ責は、居宅サービス計画内で、提供された「サービス内容」に沿って「利用者のしていることやできることできないこと」を利用者と共に明らかにする(アセスメント)

そして、ヘルパーが行う「具体的なサービス内容(援助方法)」を明確にする。その上で事業所へ戻り、訪問介護計画を作成するのだ。

Dサービス担当者会議へ参加する
そして、居宅介護支援専門員が開催するサービス担当者会議に参加し、他のサービス事業者と情報を共有した上で、居宅サービス計画の承認が行われる。

サ責が、サービス担当者会議へ参加するのは責務のひとつである。ただし、サ責がサービス担当者会議へ参加しても、そのための介護報酬なぞはついていない。だから、会議は速やかに進め、スルスルと迅速に終了して頂きたい。

そのためには、事前準備が必要となる。

そこで2回目以降は、モニタリング後、担当ヘルパーとケアカンファレンスも行い、短期目標の達成の度合いをなんとか把握し、居宅サービス計画が更新されるように支援する必要がある。

そこで、モニタリング時には、利用者の「心身機能」「活動」「参加」「環境」について情報をまとめて参加するように心がけることを伝えた。

なんせ、生活機能を意識しないと、医療関係者に忖度し過ぎなのか?サービス担当者会議の検討する項目が、利用者の健康状態の推移に始終しかねないのだ。

Eサービスが開始される
サービス提供は、サ責がヘルパーにオリエンテーションをはじめることからスタートである。もちろん、サ責は初回訪問を行い、ケア手順などを明確にしておく必要はあるのだが・・・。

ヘルパーに対する利用者情報伝達の手立てには、「居宅サービス計画」「利用者の基本情報」「訪問介護計画」「ケア手順」である。

サ責が、ヘルパーと同行訪問を行い、利用者にヘルパーを紹介する。そして、サービスの提供方法を実践しながらヘルパーに注意事項などを伝達するのだ。ここまでできて、いわゆるOJT(実践研修)となる(これは研修であるからにして、ヘルパーには研修報告を書いて頂くことになる)。

Fその後定期的にモニタリングを行い利用者の状態の変化を把握して介護支援専門員へ報告をする
そして、利用者の状態の変化に応じて、居宅サービス計画が更新されるように支援する。その後、居宅サービス計画の更新ごとに、訪問介護サービス計画も更新されていくのだ。

この時点で、参加者は、介護支援専門員の役割やサービス提供責任者の役割を知って、介護保険を利用することがいかに時間を要することなのかを理解されたようである。

2.指導業務(演習)
ここでは対人援助をする人々に対して、「自己理解」を深めて頂いた。手法はもちろん交流分析である。皆さんは自分と向き合い、自分のパーソナリティや、他者と関わる傾向を数値やグラフで知り、一人ひとりが「なにか」に気づかれたようであった

3.訪問介護サービス内容(生活機能分類)とは何か
ここでは、再度生活機能分類について説明を行った。

心身機能の課題とは、健康状態についての課題であること。活動の課題とは、ADL日常生活動作。IADL手段的日常制活動作の課題であること。参加の課題とは、利用者の役割・他者との交流・趣味活動に関する課題であること。

そして、介護保険制度を利用している人々は、IADL(手段的日常制活動作)が必ずしも一人できるとは限らない。そこで、利用者に可能な範囲を手伝って頂きながら、一緒に掃除や洗濯や調理をするのであれば、それは利用者に役割を提供していることとなる。そこで、一緒に行う支援(役割の提供)は参加となるのだ。

環境の課題とは、家族や地域、及び家事代行に関する課題である。そもそも、家事代行(生活援助)は家族が担う部分である。

それが、一人暮らしや家族が病気などで家事ができない場合に、訪問介護の生活援助が提供されるのである。さすれば家事代行は環境整備の課題となるであろう。

また、介護には家族の力が不可欠であるし、利用者は地域の中の一員であるならば、地域とのかかわりも課題となる。

生活機能分類は、馴染みのうすい言葉でもあり、最初は抵抗があるかも知れないが、この程度に納めておけば、常日頃皆さんが支援している内容となるので、比較的理解しやすいのではないだろうか。


【第2日目】

1.訪問介護計画の作成と展開(老計第10号について)
ここでは、老計第10号について今年の介護報酬改定で見直された内容と、テキスト(拙著『よくわかり、すぐ使える 新訪問介護計画のつくりかた』(日本医療企画・刊)を併用して解説した。

そもそも「老計第10号」とは、平成12年3月17日付で、厚生省老人保健福祉局老人福祉計画課長から、各都道府県の各都道府県介護保険主管部(局)長宛に通知された訪問介護のサービス行為ごとの区分等である。

これが、現役の訪問介護員である皆さんも知らないということに、佐藤は驚いてしまった(だいたい知ってたけど)。介護支援専門員が知らないのは有名(これで介護保険の番人とは!)であるが、現役の皆さんまでが知らないとは・・・。

ここでも管理者にはしっかり説明して頂きたいのだが、まぁ管理者も知らなかったりする方が多いから、なんともなんとも・・・。

実は、このstrong>老計第10号が、<今回の介護報酬改定で、なんと設定以来、はじめて見直しが成されたのである。いや、長年「無かったこと」とされ、忘れ去られていたものが、突然発見されて、世界遺産になったようなものである。当然無視していた人々は驚愕(おおげさ?)しただろう。

つまり、平成30 年度介護報酬改定においては、訪問介護について、身体介護に重点を置いて報酬を引き上げるとともに、生活機能向上連携加算の見直し、「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化。訪問回数の多い利用者への対応を行うことにより、自立支援・重度化防止に資する訪問介護を推進・評価することとしたのだ。

ここでは、佐藤が作成した「須藤さん事例」をもとに、生活機能を意識して作成した居宅サービス計画と訪問介護計画を説明した。その上で、佐藤が添削した皆さんの事例をこの段階で皆様にお戻した。すると、皆さんは、佐藤からのメッセージを、それはそれは、真剣に読まれていた(笑)。

次に佐藤が作成した「須藤さん事例」の訪問介護計画書を参考に、皆さん一人ひとりが持参した事例をもとに訪問介護計画書を「生活機能分類」を意識した計画に作成仕直して頂いた。

といいつつも、演習時間が短かったこともあり、結局宿題となってしまったのだが。参加者の皆さ〜ん! 日々のお仕事も大変だとは思いますが、ぜひ宿題を仕上げて後半に持参願いしますよ!!

午後からは、2つの項目をKJ法を用いて、わいわいがやがやと取り組んで頂いた。

2.緊急時対応と及びリスクマネジメント
リスクとは、文字通り「危険」なことを指す。訪問介護ならば、いわゆる介護事故であろう。まぁ、恐ろしいのは、介護職のヒヤリ・ハットは、たいがいがすでに「アウト」なのだが・・・。

そこで、訪問介護事業所では、リスク(介護事故)を回避するために「ヒヤリ・ハット」を残しヘルパー同士が共有できるようにしている。は、ヒヤリ・ハットの段階でヒヤリを未然に防ぐということをしていないからと考えられる。

そこで、ここではヒヤリ・ハットからそのヒヤリを未然に防ぐ手立てを考えて頂いた。そもそも、ヒヤリ・ハットは、「転倒したが怪我が無かった」などというものでは無い。怪我が無くても、側に付いていて、転倒したらそれはすでにアウト! そうもう事故なのである。

そこで、「ヘルパーならでは」のヒヤリ・ハットが続々と出てきた。例えば「ネズミの糞を見つけてヒヤリとした」「スズメバチが巣を作っていてヒヤリとした」など。

あるいは、「洗う前のお茶碗にヒビが入っていてヒヤリとした」とか。まぁ、出るわ出るわ。
一人の意見にみんなが重ねて、みるみる模造紙は、付箋でいっぱいになっていった。

佐藤は、付箋が出そろったところで次の作業を伝えた。

@皆さんが出した内容で似たような仲間を集めてひとまとまりとする。
Aそのヒヤリを眺めて、放置したら、考えられる「介護事故」を書き出す。
Bそのヒヤリや事故を未然に防ぐ手立てを考えて、介護事故の下に書く。

この作業をはじめると、皆さんジーッとはしていられなくなり、ついつい立ち上がる。この常日頃では体験できないところがいいよねぇ。

皆さんが作成した模造紙はホワイトボードに掲示して、それぞれにスマホ等のカメラで写して、各自お持ち帰りをして頂いた。


●「ヒヤリ」を書き出す●.jpg

●「ヒヤリ」を書き出す●


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●想定される事故と対応策●


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●「ヒヤリ」が勢揃い●


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●長岡会場の紅葉●


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●ヒヤリハットを共有●


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●研修計画を作成し発表した●


●JR長岡駅でレルヒさんがお見送り!ん?●.jpg

●JR長岡駅でレルヒさんがお見送り!ん?●




3.訪問介護サービス内容に関する管理及び指導業務(講義・演習)
しかし、「ヒヤリ・ハット」を共有しても、事故を完全に防ぐことは難しい。しかし、減らすことはできるはずだが、できていない。その原因

さーて、2日目最後は、指導業務(スーパービジョン)について簡単に講義を行った。そして、皆さんは対人援助の専門職なので、一人ひとりがある時はスーパーバイジーであったり、またある時はスーパーバイサーになり得ることを説明した。

次に、各グループで研修計画を作成した。ここでも模造紙と付箋が大活躍。模造紙を12等分にして、いざ研修計画作成研修のスタートである。

付箋に書き出すこと
@ヘルパーが行くことで利用者が助かっていること。
A訪問介護員同士、お互いの支援に対して困っていること。

その次は、付箋を眺めて同じような内容に分類する。この時に12個にまとめるように指示を出した。そして、12等分した枠内に付箋を収めるように伝えた。

まず、模造紙に線を引き、12か月を入れ込み、付箋を眺めて、研修名を書くのだが、ありきたりの研修名では、ヘルパーさんの参加が見込めない。

そこで、ヘルパーさんが参加したくなるような「キャッチ・コピー」を考えるのだ。皆さんは、すでに先ほどのヒヤリ・ハット(のブレインストーミング)で頭を使い切っているようだ。

そのせいか、なかなか付箋が増えていかない。もしかして飽きてしまったのか?(笑) なんせ、フリーチャイルド(FC)は、まぁ瞬発力はあるが継続がなかなかできないからねぇ・・・。自己理解!自己理解!自己理解!

それでも「ブタさんタイマー」が時を刻むに連れ、模造紙は付箋でいっぱいになっていった。終了30分前には、見事に研修計画を作成できたのだ。


●さて、こちらは新潟会場●.jpg

●さて、こちらは新潟会場●


●自分の事例で計画を作成する●.jpg

●自分の事例で計画を作成する●


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●夢中になると立ち上がるらしい●


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●メンバ−4人でも頑張れる●


●新潟会場のヒヤリハット●.jpg

●新潟会場のヒヤリハット●



佐藤は、ラスト30分を使って、皆さんにグループ発表をして頂いた。最初は会場の参加者に向けて、自分がどこから来たのか自己紹介を行う。その後、研修計画を発表するというわけだ。

ラストにマイクを持った人が、「ええ、まさか自分が発表者なのお?」という感じで他のメンバ−から押し出されて発表をするのだが・・・。どの方も、堂々としており、上手に発表されたのが印象深かった。これにて研修の前半戦が終了である。


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●みんなで発表ドキドキ●


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●男性が大活躍!●




皆さま、次回は11月6日からスタートです。今度は新潟会場から始まります。新潟の方々、宿題をやる期間が短いですが、どうぞ張り切ってくださいね。長岡の皆さま、宿題をする時間が新潟の方より少し長いです。どうぞ、頑張って仕上げてくださいませ!

佐藤は皆様との再会を楽しみにしています。ではでは!



(どこかの某国がまた暴走している。うるさいから一刻も早くビザを復活して、互いに入国制限の上、入国審査の厳格化がいい。そうすればお互い会わなくて済むし、互いに嫌な音楽も聞かなくて済むからな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 13:07| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月21日

奮闘記・第1067回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都葛飾区


葛飾区高齢者総合相談センター

ケアマネジメント支援研修
〜 課題分析標準項目の書き方研修 〜



皆さまお久しぶりですね。気づけば、10月も20日が過ぎてしまいました。こういうのが歳をとる秘訣なんだよなwww。

佐藤はこのところの気温の変化ですっかり風邪をひいてしまったようですね。鼻声となり、しかも耳の聞こえも悪くなり(前から?)、マイクを通して聞こえてくる自分の声が聞きにくく難儀しております。

そのような中で、葛飾区で活躍している介護支援専門員の方々と関わって来ましたので早速ご報告しましょう。


【課題分析標準項目の書き方研修】
「あの、白い空欄には、いったい何を書けばいいのか?」
〜 書くことがわかれば、質問の方法もわかるというもの 〜


今回のお題は標記の通り、「課題分析標準項目」の、あの白い空間には何を書けば良いのかという研修です。

いつもどおり、亀有香取神社で必勝祈願した。ん? 境内にはおしゃれなカフェが出来ていた。ケーキがおいしいお店ですぞ。


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●今日も亀有香取神社に立ち寄り●


●境内には、なんとカフェが!●.jpg

●境内には、なんとカフェが!●




それはさておき、佐藤はむかし、某県で介護支援専門員の実務研修を長らく担当していた。

某県の実務研修では、参加者は前期終了後に実習を行い、課題を作成する。その課題を決められた期日までに仕上げて、事務局へ提出することになっていた。

事務局では、提出された課題をまとめて佐藤の所に郵送し、佐藤は送られてきた課題を全件チェックして添削をしていたのだ。まぁ、良くも悪くも、参加者の作成した課題を全件チェックする講師など皆無に等しいであろう(笑)。

実はこの全件チェック、自分の講義が参加者にどのくらいわかりやすく伝わったのか? それを把握できるツールにもなっていたのだ。

そして、全件チェックをしていると、介護支援専門員の試験に合格したからといって、この課題分析標準項目がすらすら書ける物ではないということがわかった。まぁケアマネ業務もそうなのだが。

なぜあの試験ができるとケアマネ業務ができると思うのか? 国の考えもよくわからないのだが(笑)。

それはそれ。もちろん、記入方法はテキストに沿って伝えた。でも、いくら書く内容が理解できたとしても、その材料を入手しなければ書くことはできない。

その入手方法が、利用者及び家族とのコミュニケーション(相談援助や対人援助)なのだ。


●スタート前に現状把握する●.jpg

●スタート前に現状把握する●



●自分が持参した帳票を確認して頂く●.jpg

●自分が持参した帳票を確認して頂く●



■研修で行ったこと
(1)課題分析とはどうすることなのか。
(2)各項目を収集する視点について。
(3)資料を用いて書く内容を説明。
(4)参加者同士で情報共有。



研修時間は2時間。参加者は40名とのこと。主催した方々はこんなに参加することは珍しいと話されていた(昨年も全3回シリーズで研修をしたこともあり、皆さんが参加しやすかったのではとのこと)。佐藤は簡単に自己紹介の後、その後、一気に話に入った(笑)。


1.課題分析とはどうすることなのか
課題分析=真のニーズを見つけ出すということ。その手法は下記のような状態となる。重要な点は、@〜Cは重なり合っていることにある。

 @ 利用者の現状を把握する。
   A 現状においての困りごとを把握する(改善・維持・悪化の判断材料)。
     B 困りごとをどうしたいか・どうなりたいかを把握する(目標の把握)。
       C 介護支援専門員等の意見を記入する(必要な手立てを提案する)。


そこで、介護支援専門員が利用者の現在の状態を把握する時に、それぞれが偏った情報収集をしないように、国が情報収集する項目として定めた物がこの「課題分析標準項目」なのだ。


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●説明に耳を傾ける参加者●



2.各項目を収集する視点について
この課題分析標準項目は、「基本情報に関する項目」と「課題分析(アセスメント)に関する項目」とに分かれている。

まずは、基本情報に関する項目や、アセスメントにに関する項目は、どのような内容なのかをしっかりと把握しておく必要がある。そして、これからする事を利用者やご家族に、この課題分析標準項目が記載された帳票をみせて、これらの情報を伺うことを、丁寧に説明する必要がある。

断りもなくいきなり紙を出して、メモられるほど不愉快なこともない。もちろん、利用者や家族は、ここまで来る過程で、そのような失礼な取り扱いにはうんざりするほど突き合って来ている。

介護支援専門員が、帳票をみせてこのような情報を入手したいと、丁寧に依頼すれば、利用者や家族も協力してくれるだろう。なんせ、ことを早く終わらせたいのはお互いさまなのだ。

すでに住所や氏名などは、ここまでに来る段階で入手しているであろう(なきゃこれないし、それ以前の問題だが)。それらの情報は前もって転記しておくと良いであろう。もちろん、書類を開いた段階で「これは○×包括支援センターの○○さんより伺いましたが・・・」などと説明しても良いのだが。

その後は自分が知りたい情報から入手する。この時に、落としどころ(生活全体の解決すべき課題)を見極めている必要がある。そう、この落としどころこそ、自立支援の視点と生活機能分類の視点なのである。

自立支援の視点は、本人のしていることやできることを奪わないということ。

もちろん、本人や家族は「できないこと」を中心に訴えて来る。時には怒涛のように訴えてくる。なんせ、困っているのだ。

そのできないことに振り回されず、その中でも「していること」「できること」を把握すること。その上で困りごとを具体的に聞き出し、「それをどうしたいと思うか」を把握するということである。
合わせて、家族のしていることやできることも奪わないことが重要。支援をしていると、介護者(妻や夫、娘や息子)などが、それはそれは丁寧な介護をしている場合がある。そのような方は、「介護が大変だ」という方と、「自分が介護をしたいから大丈夫」という方などとそれはそれは様々なのだ。

もちろん、家族は、介護支援専門員に介護の大変さを訴える。でも、それは代わりの物品がただ欲しくて訴えているというわけでは無い(中には物品やヘルプ自体を求める方もいる)。その多くの方は、「自分のがんばりを認めて欲しい、聞いて欲しい」と思っている。

介護支援専門員は、人さまの話を伺うこと(聞くこと)も商売のうちである。

聞くということは、すなわち、傾聴・共感・受容・感情の表出を支援するということ。間違っても、初回面接時に「そんなに大変ならばショートステイを利用したらいかがでしょうか?」なんて、いきなり御用聞きに変貌してはいけない。なんでも順序よいうものがある。


◆生活機能分類の視点とは
心身機能の課題・活動の課題・参加の課題・環境の課題を意識するということ。介護支援専門員の多くは、サービスを入れ込む視点はお持っているのだが、課題を振り分ける視点となると難しいようだ(笑)。

もちろん、研修でも、「関係性がある物はまとめましょう」とは言うには言うのだが。介護支援専門員の主観も入りまくるから、課題が多かったり少なかったりしてしまう。だったら、生活機能分類の4つの視点を持つことで、情報も得やすくなるというもの。

特に着目して欲しいのが「ADL」と「IADL」だ。

「ADL」は、主に基本的日常生活動作BADL、つまりBasic ADL)。「IADL」は、手段的日常生活動作である。

基本的日常生活動作は、生活機能分類では「活動」に分類される。手段的日常制活動作は、別名家事活動ともいわれ同じく「活動」に分類されている。

ここで、介護保険制度を利用している方々は、この家事活動に不自由さが出てくるのだ。ただ、ただ、自分の思いどうりにいかない、まどろっこしさや不自由さからは他者のやることに対して「不満」が出やすくなる。

そこで、ヘルパーさん達などに「こうして欲しい」「ああやって」「違うわよ! こうして欲しいの!!」などと要望を伝えてくることになる。

そこで「賢い方」は、その要望を出すということを利用者の役割として設定するのだ。役割は、生活機能分類ではいわゆる「参加」に分類される。

当然、利用者は自分の要望を伝えるときには、ヘルパーさんの側に付いてくる。そうなると、ヘルパーは一つひとつ確認したり、時には「どうやるのですか?」と伺ってお手本を示して頂いたりする。

このような支援は、「老計第10号(訪問介護のサービスごとの区分等)」の1−6自立支援のための見守り的援助となり、報酬区分は「身体介護」となるわけだ。

一方、重度の利用者さんは、自分の身体のことでもう精一杯。だから家事活動に要望を伝えることなんぞ諦めている。

そのような方に対しての支援は、生活援助(家事代行)となるであろう。その家事代行が「生活機能分類の何処に入るか?」というと、実は何処にも含まれないのだ。

そこで、本来は家族や支援をする方がいれば、必要の無い支援であり、環境に入れても良いであろう。


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●体を張って伝える佐藤(平常運転?)●



3.資料を用いて書く内容を説明
さて、落としどころを意識することを伝えたので、ここからは資料を用いて項目に沿って説明した。

実はここの内容は、2012年に出した摂著、『ケアマネジャー最強のアセスメント力養成講座』に基づいて再校正をかけて内容を展開した。ここではその内容は省略する。

皆さんは、マイク越しに響く佐藤の声を聞きながら、時々うなずき、時々「うーん」とうなりながら最後まで静聴して頂いた。限られた時間であるから、泣く泣くはしょったが、資料は良いできだと自負している。引き続き困ったら引っ張り出して確認して頂ければ幸いである。


4.参加者同士で情報共有
さてさて、今回は皆さんに自分が使用しているアセスメント用紙を持参して頂いている。そこで、残り30分はお互いに現実どうしているのかを語り合って頂いた。

佐藤もグループ内を渡り歩き、質問を伺ったり、答えたりした。持参されたものの中には「課題整理総括表」「リ・アセスメントシート」なども散見された。ウ〜ンさすが現役のケアマネさんだ。カッコいいね。


●グループからの質問に答えてまわる●.jpg

●グループからの質問に答えてまわる●



会場内を周りながら聞こえてきたのは、「ソフトに入っているのは、チェックを入れるだけなのよね。困りごとや、要望なんてかけないのよ」とのつぶやきや、「課題分析標準項目のシートだけでは、ニーズを引き出すことは無理よねぇ。だって現状だけでは根拠にならないもの」とか。

「すいません。別の質問なんですが、いいですか?」
「はいはい。いいですよ」
「居宅サービス計画原案は、サービス担当者会議の前に事業所に渡すと」
「はいそうですよ」
「そして、サービス事業所が、アセスメントを行うということですか?」
「はい、そうですね」
「そんなこと、相談員さんやサービス提供責任者さんができるのですか?」
「そうですね。指定基準ではそうなっているんですが」


など個別に対応。そして、残り5分になったところで、今、伺った質問内容を皆さんにもお返した。


(1)課題分析標準項目だけでは、現状把握に留まってしまう。
そこで、意図的に、困りごとや要望を聞き出して記録すること。まぁ、過去に使用した「アセスメントチェックポイントシートは使いやすかったですね」と補足した。

(2)サービス担当者会議の前に、居宅サービス計画原案を配布する事について。
各サービス事業所には「あらかじめ」利用者や家族に、サービス内容や重要事項(費用も含む)を説明の機会をとって頂く必要があること。その時には、利用者に対して「サービスの選択に資する援助をしてい頂くことが必要であることを説明しました(介護支援専門員は、居宅サービス事業所の指定基準も遵守しないと!)。

ちなみに、サービス担当者会議の前に、居宅サービス計画原案を配布することは、『八訂 介護支援専門員基本テキスト1巻 介護保険制度と介護支援』pp.204〜208にイラストで案内されているのでご確認くだされ。

さてさて、本日の研修はこれにて終了!


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●さて、〆の時間です●



次回は「支援経過記録の書き方」について行います。ご自分の支援経過記録をお持ちくださいませ! くれぐれも皆さまご自愛ください。

追伸
新潟県のサ責の皆さま! 佐藤は、来週は長岡市・新潟市に研修で出没予定ですぞ! まさか雪はまだ降らない・・・ことを祈りつつ、お会いできるのを楽しみにしております!!



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●アリオのポムズファームでお昼●



(ドタキャンでもジュリーは意外と好印象。なんせ、さいたまスーパーアリーナは自分には大きすぎると事前に言ってたらしい。いろいろあるけど、ジュリーを見てケンタッキー・フライド・チキンが食べたくなったなというのがもっぱらの噂だぜ!To Be Continued!!)
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2018年08月27日

奮闘記・第1064回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都町田市

共催:町田市・町田市介護人材開発センター

2018年度 相談援助研修・初級編(第3回目)
『相談員の役割を体験 〜相談援助の展開(他者と語ろう)〜』



いやいや、日本中、どこにいても激しい雷雨に襲われる今日この頃、いかがおすごしでしょうか? 関東はとりわけ本当に暑くなりました。雷も凄かった(汗)。と言いつつ、今回も町田市での研修会のお話。


この研修は、町田市町田市介護人材開発センターさんの共催で行っている研修である。しかも主任介護支援専門員の研修を受講するための通り道にある研修なのだ。

参加者は、相談員は、もちろんその多くが介護支援専門員である。研修は全3回シリーズで行われている。今回は、いよいよその3回目である(第1回・第2回はすでに当ブログに掲載済み)

今回は、「相談員の役割を体験」として、皆さんが相談員になって他者と語ろうというものだ。ひと口に、他者と語ると言っても、これは世間話で済むような簡単なことではない(まぁそういうときもあるにはあるのだが)。まずは今回もなぜか大國魂神社に寄ってから会場入りした。


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●何度目の正直(?)大國魂神社に参拝●



はじめに、佐藤は『[八訂]介護支援専門員基本テキスト』(介護支援専門員テキスト編集委員会 編)、長寿社会開発センター刊、2018 (第3巻)高齢者保健医療・福祉の基礎知識「高齢者福祉の基礎知識」のソーシャルワークとケアマネジメントの中の「相談面接技術」より一部を引用して資料を作成し、それについて解説していった。


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●石原会長のあいさつからスタート●


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●参考書籍を案内する●



「相談面接」の目的
相談面接には3つの目的がある。この目的は、それぞれが独立しているわけではなく、相互に重複している。そこで相談員は、これらの目的を認識し、個々の面接の実施前に具体的な目的を設定する必要があるわけだ。

1.援助関係を構築する
相談面接を行うためには、利用者や家族との専門的援助関係が不可欠である。この関係を確立することが初期の面接での、最大の目的と言えよう。もちろん、この専門的援助関係は相談面接のためだけではなく、ケアマネジメント過程のすべてにおいて必須のものなのだ。

2.情報を収集する
利用者が抱えている問題解決を援助するためには、それに関する情報を収集し理解していく必要がある。

この目的は、アセスメントの段階が中心となるが、すべてのケアマネジメントの過程で必要なことと言える。情報を収集するための質問と、利用者や家族からの応答を通して、利用者や家族がその問題に関する理解を深め、その解決に向かって進んで行くことを可能にする。

3.問題解決に向けた援助を行う
問題解決に向けた援助は、主にアセスメントケアプランの作成および実施、モニタリングにおける面接で行われる。利用者が自分の抱える問題を認識し、その解決に向けてどのような方法で対応するのかを決定することを支援する。

そして、その問題解決への対応がスムーズに進むように、利用者の環境を整備していく。同時に、専門的援助関係を基礎として、利用者が、自分の持つ問題解決能力や適応能力等を回復または向上できるように援助していく。

実は「相談面接」とは、このようにかなり込み入ったものなのだ。したがって、今回は演習時間も8分と短いため、このような「込み入った」相談面接ではなく、その手前くらいにあるコミュニケーションを他者とはかっていただこうと考えた。

なにしろ、コミュニケーションとで言っても、これまた奥は広く深いのである。


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●「ひゃ〜参謀」も応援する●



ちなみに(株)ヒューマンスキル開発センターでは、「効果的なコミュニケーションの要素」を5つあげている。

相談員が、

(1)しっかりとした自己概念をもっていること。
(2)良い聞き手であること。
(3)自分の考えていることやアイデアをはっきりと表現すること。
(4)感情を効果的に取り扱うこと。
(5)真実を持って相手に自己を開示すること。

をあげている。

本来であれば、これもエゴグラムストロークと同様に「心理テスト」があるわけで、それを行えば、まぁ自分の弱みや強みを認識できるのだが・・・。

今回は諸事情で省かせていただいた。その代わりに、参加者には、再度、自分のエゴグラム(価値観)ストローク(他者とのかかわる傾向)を思い出しながら演習を進めて頂いた。

この演習は、自分の「コミュニケーション」(質問技法)を他者に披露する場であり、同じく、自分が他者の「コミュニケーション」(質問技法)を観察することができる場でもある。

具体的には、相談員役が、グループメンバーの前で、限られた時間内に、利用者役の方に、質問を行い、与えられた課題を明らかにしていく。しかも、相談員役と利用者役には、それぞれ書記役が付いており、語り合った内容が記録されるとした。

グループ内での役割分担は、相談員役1名。利用者役1名相談者の書記1名。利用者の書記1名。観察者1名となる(4名の場合は観察者を抜く)。

ちなみに、この手法は、私が某県で介護支援専門員の実務研修や、専門課程研修の時に取り入れて、結構おもしろがられていた演習である。


【演習課題:利用者役の幼い頃の楽しかった思い出を明確にする 〜あなたの楽しかった思い出話をお聞かせください〜】

演習で行う面接時間は8分間とし、演習をふり返る時間を2分とり、合計10分で行う。


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●演習方法を案内する●



《演習方法》
@自分が相談員役になったときに、先に自分の名前を記入した用紙を、書記2名。観察者1名に配布する。

A司会(佐藤)が始めてくださいの合図で演習を開始する。

B書記の方は相談員役及び利用者役、それぞれが発した言葉をなるべく詳細に記録し、ため息や、笑い声、沈黙も記録する。

C利用者役は、相談員役の問い合わせに答えること。その時々の話によって、話し安い場合には、話を続けて構わない。逆に、「話したくない」部分は避けてもかまわない(できるだけ相談員役に協力的な態度で応じること)。

D相談員役は、(1)援助関係を構築しながら、(2)情報収集を行い、(3)課題を明確にする(相談者が十分に話せた。あるいは聞いてもらえたという気持ちになれるように展開していく)。

E観察者は、相談員役の手法を観察しながら、効果的な質問や、相談員役のとる態度行動の中で、良い所を書き留めること。また、この部分はこうした方が良いのではというところがあれば助言を書いて置く。

F相談員役の演習が終了したら、書記観察者が記載した記録用紙のすべてを相談員役に戻すこと。その用紙は各自持ち帰り、自分の質問傾向をふり返って見ても良いでしょう。


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●演習スタート!●



さてさて、こうして各グループの演習がはじまった。佐藤は、タイムを切りながら、各グループをめぐり、相談員役の後方に静かに座り、相談技法に耳を傾けた。

もちろん、他のメンバーは、佐藤メンバー(?)の侵入に気がつくのだが、相談員役の方は、演習に真剣に挑んでいるため、気づく方は少ないのだ。


「〜で、あなたの楽しい思い出は○○ということですか?」

「それは楽しかったでしょうね?」



などなど聞こえてくる。

佐藤は、心の中で「おいおい、質問者が利用者の感情を決めつけてどうするのよ?」とつぶやくのだが。

また、他のグループでは利用者役が開口一番「私には楽しかった思い出はありません!」と口火を切ってしまい、その後気まずくなり、質問がぎくしゃくしてしまうなんて場面もあった。

そんなときには、ふり返りの場面で、「相手が思い出した感情を決めつけないこと。そのような場合には、『その時あなたはどのような気持ちになりましたか?』とさらに質問を重ねてみること。

また、相手が楽しかった思い出がないと言ったときには、『よろしかったら、楽しかった思い出がないという理由をお聞かせください』などと、その気持ちを深く掘り下げてみても良いのでは無いかと助言した。


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●どう? 話は深まりましたか●



あるグループでは、「私は夏休みにおばあちゃんの家に行き、農作業を手伝うのが楽しかった」という答えが出たときに、『どんな農作業をしたのか?』『お弁当には何を持っていったのか?』、あるいは『その場には誰がいたのか?』などなど、その方が、楽しかった場面を打ち出してくれたのであるならば、その場面を更に広く広げることも大事であるということを説明した。

そう、今回の「(利用者役の幼い頃の)楽しかった思い出を明確にする 〜あなたの楽しかった思い出話をお聞かせください〜」では、楽しかった思い出「場面」だけではなく、思い出を明確にすること、及び思い出話を聞くことが目的なのだから・・・。

「○○が楽しかった」「○×が面白かった」だけでは、保育園や幼稚園子どもたちの感想と大して変わらないではないか(笑)。

せめて小学生の絵日記にもあるように、なぜならば「〜○×だったから」までを引き出せるようなコミュニケーションをはかっていただきたいものである。


●石原さんも興味津々●.jpg

●石原さんも興味津々●


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●演習に耳を傾ける佐藤●



まぁ、皆さんにとっては、(多くが)初めての体験で、それはそれは緊張されたことと思う。

そこで、最後に佐藤が参加メンバーの協力を得て、その方の「幼い頃の思い出」を引き出すことを試みた。

ここでは、自己紹介において、その方の「名前」(薔薇の名前?)がとても素敵であったため、ついつい、その名前の由来を明らかにする質問となってしまった(笑)。私は8分間の中で、様々な角度からその内容を掘り下げていった。

結果、その由来を明らかにする中でも、たくさんのエピソードがあふれ、隠れていた。私はもちろんだが、答えてくれたご本人も、2人の関わりを聞いていた参加者も、すべての人がほっこりとした気分になれたかなと思う。皆さんは佐藤の「面談デモ」を見ながら、少なからずこの演習の意義を理解していただけたようである。


●参加者の協力を得てデモってみた●.jpg

●参加者の協力を得てデモってみた●


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●利用者さんは同じようで同じではない●



後日、担当者から届いたアンケート結果は、

「他者の質問技法を観ることができて良かった」
「同じ言葉でも違った意味があることを知った」
「自分の話を書き留められることに抵抗があったが、終わってみてふり返ることができて良かった」
「事業所でも取り入れてみたい」


などなど。好評を得られて、佐藤としても良かったと思われました。

さてさて、これにて、相談員研修は終了です。今年は残暑と言うより猛暑が続いております。皆さんどうぞご自愛しつつ、ご活躍ください。


(米フロリダ州で、今度はビデオゲーム大会で敗れた参加者が乱射し、三人死亡のニュースが出た。銃規制に問題はその国の問題だが、自衛手段として規制しないのに、犯人に打ち返した市民の例はあまり聞かないが、気のせいだろうか? まぁアメリカでもふつう、家にはともかく、外に銃なんて持ち歩かないだろうけどな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 22:17| 島根 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月03日

奮闘記・第1063回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都町田市

共催:町田市・町田市介護人材開発センター

2018年度 相談援助研修・初級編(第2回目)
『私のアセスメント・自己覚知 〜他者と交流し、自己理解を深める〜』



もう語るのもなんですが、暑いですね! 皆さま・・・大丈夫ですか(危ないのはこちらかも)。

さて、そんな中、この研修は、町田市町田市介護人材開発センターさんが共催して行っている研修である。しかも主任介護支援専門員の研修を受講するための通り道にある研修でもあるのだ。参加者は、相談員はもちろん、その多くが介護支援専門員である。

この研修は全3回シリーズで行われつつあり、今回はその第2回目第1回目の内容は前回のブログにて報告済み)。今回は、相談援助を行う自分自身をアセスメントして、自己覚知を深めようというものだ。

この日も、暑い暑い暑い暑い暑い中、会場には多くの方が集合してくださった。


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●いざ町田市へ!なーに都内ですからw●



【研修で行ったこと】
自己分析(交流分析のツールを使用して自己に気付く)。
自分で×とする部分を少しでも○に近づけるように意識する。


佐藤は、『[八訂]介護支援専門員基本テキスト』(介護支援専門員テキスト編集委員会 編)、長寿社会開発センター刊、2018 (第3巻)高齢者保健医療・福祉の基礎知識「高齢者福祉の基礎知識」のソーシャルワークとケアマネジメントの中の「相談面接技術」より一部を引用して資料を作成した。


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●町田市より激励を頂く●



そこには、対人援助を行う人の「価値観」が、その方が行う「相談面接過程を牽引している」とあった。

介護支援専門員のケアマネジメントのプロセスは、介護保険法の中で決められた多様な責務が継続するものであり、行わなければならないことが明確に規定されている。

しかし、相談援助自体は、行わなければならないことが、はじめから決められている(答えがある)のではなく、目的と関係性を熟慮して見つけ出していくものであろう。

ケアマネジメントのプロセスが業務として決定されているがゆえに、自分がなぜ、それを行っているのか、どのような方向へ向かっているかについて見落としがちになってしまう。

だからこそ、自分の中に、相談面接の全容を牽引する価値観を置くことによって、事務的な手続きも明確に行いながら、その本質をあるべき方向に向けて行くことが可能となる。

そのためには、自分を牽引する「エンジン」部分である価値観や倫理を、援助者自身が深く認識し、「エンジン」を常にメンテナンスする(常に見直していく)ことが大切なのだ。

そう、すべての対人援助を行う人は、はじめに自分の価値観(自分がどのような人間なのか)を認識しておく必要がある。確かに、相談面接の専門家と言われる「社会福祉士」の方々であれば、学校などで、様々な手法を体験し「自己覚知」に励んで来たはずである。

しかし、医療や福祉の現場で働き続けた人々に取っては案外この部分はスルーしている内容かも知れない。どちらも特殊な状態が一時的な場合であればしかたがないのかも知れないからだ。

そこで、今回は、自分の「価値観」を1人ひとりが意識できるように、(株)ヒューマンスキル開発センターが開発した交流分析ツール「エゴグラム・ストローク」表を使用して、皆さんに自己分析をして頂いた。


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●用紙を配布する●



手始めとして、皆さんに「自分はどのような人間なのか」を、5分間自分と向き合って「私はこのような人間である」を箇条書きに書き出して頂いた。

例えば、私は優しい。何事にも控えめ。短期。人には親切にしてあげたい。1人仕事が好き。片付けられない。などなど。30秒に1個書ければ最低でも10個は書けるはず・・・ハハハ。

佐藤は皆さんが自分と格闘している間、会場をめぐりみなさんの書いた文字を見て歩いた。

ある方は、小さい文字で、点々と。ある方は大きな文字で、ずっしりと。またある方はb振りながら、書き進めていた。また、中にはなかなか書く事ができずに「難しい」とこぼす方もいた。

そうこうしているうちに、タイマーが終了時間を告げる。


そこで佐藤は、皆さんに、

「自分が書いた自分」を眺めて見て、「良いと思うところには○印。駄目、嫌いだと思う部分には×印、どちらとも言えないと思う部分には△印を付けてください」

と伝えた。そして、それぞれの数を数えて頂いた。

その上で○印×印のどちらが多いのかを、それぞれ挙手して頂く。すると、何と言うことか、自分が書いた自分に×印を付けた方が多かったのだ(笑)。ひゃ〜い。もしかしたら、物事を見る目が厳しい方が多いのかな。

ただねぇ、自分を表現する時に、×印の部分しか思い浮かばないっていうのは、つらいのではないか?

×(バツ)探しをする方は、知らない間に相手に対しても×(バツ)探しをしがちですからねぇ。それではもったいない。

昔から、長所と短所は裏表というように、自分が×印としてとらえた事柄を○印の言葉に置き換えてみることも重要なこと。また、常に、いいとこ探しをするように心がけることも対人援助職には必要なことなのだ。・・・人は、そうそう、いいことばかりないものなのかも知れないからね(笑)。


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●では、自己と向き合いましょう●



さてさて、その後エゴグラムや、ストロークの図表を作成して頂き、資料に基づき解説を行った。

皆さんが描いたエゴグラム表はどのようなものだったであろうか。親の影響を受けて自分の中に取り込んだ、批判的ペアレンツと、保護的ペアレンツの割合はいかがであろうか。

両者がバランスがとれているとよいのだが、いずれかが極端に高い、あるいは極端に低いと、高い方のエネルギーだけが働き、偏ったものの見方をしてしまうかも知れない。

また、チャイルドのエネルギーはいかがであったろうか。こちらも、緩やかなカーブを描いていればよいのだが、いずれかの子どもが突出していると、そのエネルギーが強く働き、歪んだ物事の見方とらえ方をしてしまうかも知れない。

ただ、この自分の中にあるペアレンツチャイルドのもつ特徴を理解しておくことも重要なこと。これらの特徴をつかむことによって、「なぜ、こうなってしまったのか」と悩むことは少なくなるかもしれないのだから。

さらに、唯一この親からの影響を受けないで、自分で育むことができるものがある。それが、アダルト(成人)なのだ。

佐藤は資料の中で、低い部分のはぐくみ方を説いた。成人の物事の見方とらえ方考え方を育むためのコツとしては、自分の「言いたいことやしたいこと」を文書にして書いてみる。

あるいは、他の人なら、「どう判断し行動するか」を考えてみる。または、相手の話を鵜呑みにしないで「相手の話の内容」を確認してみるなど。

さらに、感情に揺り動かされるのではなく、「計画を立てて行動する」ように意識してみる。または、「自分の行動に無駄がないか常にチェックする習慣を付ける」などなど。

さてさて、次はストローク表について。TA(交流分析)理論の中にストローク(Stroke)ディスカウント(Discount)の理論がある。ここではこのストロークとディスカウント理論をもとに、自分の傾向性をみて頂いた。


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●この部分は自分でそう思っているだけかも●



「ストローク」とは
「相手(あるいは自分)の存在・価値・行動を“認めている”ということを伝える、何らかの行動や働きかけ」である。つまり、自分が自分の存在・価値・行動を認めているかも自分が描いた図表から捉えることができる。

「ディスカウント」とは
「相手(あるいは自分)の存在・価値・行為について値引く」ことである。相手(あるいは自分)についてバカにしたり、軽く見たり、無視したり、否定したり、排除したりするこころのメカニズムと、それが表面化した言動すべてなのだ。

そう、このストローク表は、皆さん1人ひとりの、他者(自分自身)とのかかわり方を図表(数値)で表しているのだ。

他者と積極的にかかわる傾向性はどうか? 自分が現在働いている環境の中で、自分のことをどのくらい認めてもらっていると思っているか? また、自分自身が自分自身の存在価値をどのぐらい大事にしているか? はたまた、他者に対して「肯定的ストローク・否定的ストローク」を効果的に発信しているかどうか?

さらには、他者からのストローク(感謝及び苦情)を素直に受け取ることができるのか否か? さらには、自分の「できることやできないこと、あるいはして欲しいことなど」素直に他者に伝えることができているか? などなど。

皆さんが、図表を作成する間、佐藤は会場をめぐり皆さんが書かれた図表を眺めて見た。するとどうだろうか。自分自身の存在価値をディスカウントしている方が多くいることがわかった。

ちょっと、ちょっと、相談援助や、対人援助をする人が、自分が自分の存在価値をディスカウントしてどうするの? 利用者や家族は誰を頼りにすれば良いのか(笑)。

まぁ、日本には、「謙譲の美徳」という考え方もあり、自分より他者をたてるという考え方が根強く存在していますからねぇ。言葉の中にも、(使えるかはともかく)尊敬語・謙遜語があるし・・・。

ただ、これは物事の考え方や行動の仕方であって、根っこの所では、自分の存在を大事にした上で、他者を敬おうという考え方が存在しているのだと思う。

なかなか、そのような思いはやはり言葉として表現されていないので難しいことなのかも知れない。

だとしたら「自分の存在価値を認める」という考え方や働き方を意識しないとねぇ。そのためにも、自分が、いま、ここにいる自分自身を愛おしく思い、大事にしないとね。人間は自分を愛するしか分しか他者を愛することができないんですって!


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●これにて解説は終了●



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●最後にグループ内で語り合う●



さてさて、国はいずれは介護支援専門員の働きに対して、利用者から負担して頂くことを真剣に考えているようだ。そう、相談援助の分野にも明るい光が差し込んできているともいえるし、人によればそうでないとも。

いよいよ、介護支援専門員自身が、自分の能力「何がどのようにできて、何がどのように、なぜできないか?」を説明して選択して頂く時代がやって来るかもしれないのだ。

その時代を見据えて、今だからこそ、自分自身へのストロークを満杯にしておくことは大事なことであろう(「私はこういう人間だ」において、○印を増やすこと)。


さてさて、これにて第2回目の研修は終了です。

相談援助の研修という割には、佐藤が話している時間が多いような(反省)。

いやいや、大丈夫? 次回は皆さん1人ひとりが主人公。たっぷり、相談援助の醍醐味を味わって頂きますから。どうぞ、次回も楽しみに参加してくださいませませ!


迷走台風が去り、再び猛暑がやってきちゃいました。なんだか日の出が遅くなり、日の入りが早くなってきたような・・・。

暑くても、うっかり電車の座席の下にはさまらないようにご注意ください。危険は思いもよらないところにこそあります。皆さま、引き続きご自愛ください。ではまた!



(岐阜県多治見市で、今年3度目の40℃超。これはもう災害認定レベルに違いないのだが、熱中症対策が抜群の街で被害が少ないらしい。やはり人間ってすごいのかも!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 16:46| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月16日

奮闘記・第1062回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都町田市


町田市・町田市介護人材開発センター:共催

2018年度 相談援助研修・初級編
『利用者の自立支援とは』



暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか? いや書くだけでも暑い!

佐藤は、昨今、寄る年波で文庫本の文字を追うのが一苦労となっておりますが、なんと先日行きつけの本屋で、前野ウルド浩太郎氏の『バッタを倒しにアフリカへ』(光文社新書)を手に入れて読みふけっております。

車を運転中に某TBSラジオから、前野氏の話が流れてきました。話を来ている内に興味津々となり、早速手に入れたと言うわけです。

お目当ては「サバクトビバッタ」(砂漠飛蝗、学名:Schistocerca gregaria)の集団。しかし、いざそいつらを探そうとすると安易に見つけることができない。そして、ようやく見つけたは良いが、それは自分がめざしていた大集団ではなかった。

つまり、サバクトビバッタの大群はそうやすやすとは見つからないのです。読み進める内にグイグイと物語の中に引き込まれていく。いやぁ前野氏の奮闘ぶりがリアルに伝わって来てワクワクしながら読んでおりますよ、はい。皆さんは夢中になっている書籍はありますか。熱中症にならないように涼しいところで、好きな本でも読み、体力を温存しつつ、頑張りましょう。

さて、今回のブログは、35℃の関東、先だって東京都の町田市で行った、相談業務を生業にしている人々を対象に行った研修報告です。当日は、昼を府中のマンマパスタで頂き、ちょい大國魂神社に参拝し、会場は向かいました。


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●昼を頂いてから会場へ(マンマパスタ府中店)●



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●大國魂神社で大吉(摂社住吉・大鳥神社)●



この研修は、町田市町田市介護人材開発センターさんの共催で行われた。会場には、60名を超す参加者が集合。参加者の職種は、相談員やサービス提供責任者など若干名を除き、ほとんどが介護支援専門員である。

この研修は、相談援助研修の初級編として、下記の目的で開催される。

「研修目的:「相談業務」と一言で言っても皆様は、様々な役割の中で仕事を進めていきます。相談援助者として何をすればよいのか。どのように進めていけばよいのか等、分からないことがいっぱいあります。面接等に際し「御用聞き」にならず、専門性のある相談援助をするにはどのようにすればよいのか、利用者にとって正しいアセスメントとはなど、一緒に考えてみませんか。

この研修は、自分の仕事を説明する力、判断する力を身に付けたい方、相談援助者としてご自身を振り返りたい方など、初心に戻れる機会を提供します」
というもの。

研修は全3回のシリーズで行う予定で、開催時間は平日の14:00〜16:00までの2時間である。



その《第1回目》相談援助とは何か 〜相談援助の展開(PDCA)と記録〜 


研修で行ったこと
(1)自己紹介
(2)ケアマネジメントのPDCAについて(利用者の選択に資する援助)
(3)情報共有

佐藤の研修は、グループワーク中心である。たまに、研修に参加する方から、「自分はグループワークは苦手」と言われることがある。

まぁ、そのような人がいるのも当たり前なのであるが、講義形式の座学で学べるものは、多くが独学でも習得可能な技術や知識が多いし、集団で受ける意味を特にないであろう。もちろん、ものにもよるのだが。

しかし、対人援助を生業にしている人であるならば、他者との交流術も重要な技術のひとつである。というか、人と話すのが苦手では対人援助のエキスパートになるのはなかなか至難の道ではなかろうか?


以前は、講義形式が好きで、知っている人以外とは話すのはイヤという、能力はあっても、対人(相談)援助職はちと難しいかなというような、適正に疑問のある方でも、なまじ能力があるため、しぶしぶ組織から(対人援助職を)やらされている方も多かった。しかし、最近そういう方々は減って来てはいると思う。

そこはそれ、仕事と割り切って積極的に参加して欲しい。グループワークとは「他流試合」でもある。そこで、他者と手合わせをすることによって、自分の弱点を知り、また良き点を認識することが大事なのではないだろうか? こればかりは座学だけでは体験できない。

ということで、まずは自己紹介から!


(1)自己紹介
自己紹介は「1分間スピーチ」というカタチを取る。まずはグループメンバーの中から、はじめに話す方を決めて頂く。話す人が決まったら本日のお題(伝えること)を伝える。

今回のお題は「自分の仕事について」であった。まぁ、これが難しい場合は、自事業所の宣伝でも構いませんよ、ということで、1番目の方が語りはじめる。ココの時点では、皆さんすでにご存じの方もいると思うが、会場には凛とした空気が流れるのだ。

佐藤は、例によってピンクの子ぶた君のタイマーを利用して、タイムを切っていく。1人目が終わったら、その方に次の方を指名して頂く。

さすが、今回は、(生業として)相談援助業務をしている方々である。自己PRが上手であり、しっかり持ち時間の1分を使い切っていた。実は、ここで自己開示ができない人だと、この1分間が結構辛くなる。

佐藤は、タイマーのメモリを徐々に伸ばして、6番目の方には1分15秒間ほど、長めに話をして頂くのだ。

そして、自己紹介終了後には、佐藤が話す時間を徐々に伸ばしていたこと。最後は1分15秒あったことを伝えると、会場がざわつく。

「えっ? だんだん時間が短くなっていると思っていたのに!」

そうなのだ。参加者同士の自己開示が進むと時間的感覚は短く感じるものらしい。相談業務は、まず相談に来られた方から「充分に話を聞いてもらえた」と思って頂くことが重要である。案件自体はなかなか困難を極めるとしても、だ。

そのためには、限られた時間の中で、相談に来た方がいかに速やかに自己開示ができるのかがカギとなる。そこで相談援助職は自らが正当な自己開示を行える技術を蓄えておく必要があるというわけである。

(2)ケアマネジメントのPDCAについて(利用者の選択に資する援助)
さて、次は、平成30年の介護報酬改定から。ここからは居宅介護支援事業所の改定に特化して話を進めた。

平成30年の介護報酬改定において、「居宅介護支援」分野では下記の内容が示された。

[改定事項]
 @医療と介護の連携の強化
 A末期の悪性腫瘍の利用者に対するケアマネジメント
 B質の高いケアマネジメントの推進
 C公正中立なケアマネジメントの確保
 D訪問回数の多い利用者への対応
 E障害者福祉制度の相談支援専門員との密接な連携


今回はこの中の、「C公正中立なケアマネジメントの確保」につい皆さんに考えて頂いた。この改定の概要では、「利用者との契約時における説明等」として、利用者の意思に基づいた契約であることを確保するため、利用者やその家族に対して、

1)「利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めること」が可能であること。
2)「当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めること」が可能であることの説明を行うことが義務付けられた。その上で、これらに違反した場合は報酬を減額するとしている。


であるならば、参加された皆様は、いつの段階で上記の内容を説明しているのか? とりあえず、皆さんが現在行っているPDCAの順番を、言葉や図を用いて描いて頂いた。この時には、自分が行っている「利用者の選択に資する援助」を、いつ行っているのか意識して書いて頂いた。

考える時間は10分。

そこで、PDCAをすべて書かなくても、サービス担当者会議までにしていることを書いて頂けば結構と案内した。すると、どうだろうか?

あるグループから「先生、PDCAって何ですか?」という質問が出たのだ。これには佐藤もびっくり! もちろん、以前実務研修の講師を務めていた時にも、同様な質問が出てきて、「PDCAのサイクルを知らずにケアマネになったのぉぉぉぉぉ」と驚いた(怒ったりは決してしません)が、まぁ、実務研修の受講者ですから仕方ないかなと思った。

しかしですよ、しかし、現役のケアマネさんからこの言葉を聞くとは思わなかった。ハハハ。東京都の実務研修はこのままで大丈夫なのだろうか?と心配になる。

もっとも、佐藤も東京都の研修を受講しているが、参加者が多過ぎて、細部にまで講義が届かないと言うこと。つまり、現場に登場する介護支援専門員は、研修は受けているが、実践はしていないということなのだ。

そうであるならば、即戦力となるケアマネを育成するのはやはり雇っている事業所が行うことが当然なのだろうなぁ。だから主任介護支援専門員が管理者になるんだっけな。

ただ、その主任さんも大丈夫か? その能力を疑いたくなる方もいないわけではない。いや、そもそも、日本の資格は、医師・看護師でも、古株の技能の再検査などはほとんどなく、新制度が出来てもスルーされることが多いだろう。主任介護支援専門員も、初期は甘々で取れたわけだから、その方々が指導するとなれば、そうそう期待はできないのだが。

だからこそ、主任介護支援専門員の皆さんも新たなテキストを片手に指導できるように自己研鑽に励んでほしい。

元々、政府は得意のアリバイ作り(ちゃんと研修やってますよ!)なのだから、そのうち司法取引ならぬ、研修取引(お金を出せば、受けたことにしますよ)みたいにならなければ良いが・・・。しかも研修は、ただ増やせば良いわけではない。要は質とタイミング(いつ、何をやるか)で有ろう。

ということで、佐藤は、問い合わせのあったグループに潜り込み、「ケアマネジメントには、エントリーやインテークの段階、ケアプラン原案を作成する段階、モニタリングや再計画など、各段階がありますよね。それらをPDCAのサイクルというのです。皆さんが各段階において、いつ、利用者さん等に選択に資する援助をしているかを書いて欲しい」と説明した。

その後も佐藤は他のグループを周り皆さんが書いている文字をみて廻った。中にはPDCAのサイクルをフローチャートで見事に描ける猛者もいた。職種を伺うと、地域包括支援センターの職員さんであった。

やはり、(真剣に)地域包括支援センターで働く方々は、常日頃からエントリーの段階の方々とかかわる分、その苦労がにじみ出ていると思った。いや、ほんと、とても真剣とは思えないところ(地域包括支援センター)がありましてね・・・。どことは言えないが。

それはともかく、こちらでは佐藤が求めていた解答をすらすらと描けるのだ。まぁ実際問題、他の通常の居宅介護支援事業所の介護支援専門員さんもこれらをスラスラ書けないと困るのであるが。介護支援専門員とは、ある種「事務のエキスパート」でもあるからだ。

さて、タイマーが鳴り、自分で考える時間の終了を告げた。今度はグループ内でどのようにしているかその情報を共有する時間である。

皆さん、ここぞとばかり、水を得た魚のごとく、ワイワイ、ガヤガヤと話に没頭した。そうそう、介護支援専門員のふだんの苦労を分かち合えるのは、働く場所は違えども同じ職種、仲間であるからこそである。

佐藤もお邪魔にならない程度にグループに入り情報を共有した。そして、最後は佐藤から別紙(解答例)を用いて、PDCAのサイクルについて説明を行った。

佐藤は、今研修の資料を作成する前に、『八訂 介護支援専門員基本テキスト』(一般財団法人長寿開発センター)を購入した。ちなみにこのテキストを「受験テキスト」ととらえ、合格後は購入しない介護支援専門員が多くいるようだ。

まぁ、仕方がない面もある。以前のはほんとうに、●どかった(笑)。間違いとか何とかいうよりも、そこから試験のい出ることが唯一の勝ちであったが、独禁なんたらに引っかかるから、どんどん出題数も落ち、とうとう使わなくても受かる者が増えてきた。でも、これじゃ売れないだろうに・・・。

しかし、前回の改定ぐらいからか、執筆者の顔ぶれが変わってきた。また、介護支援専門員だけではなく、介護保険周りの知識の取得に有効なものになって来たのだ。

介護保険制度の改正ごとに更新され、保険者側の旬の情報がぎっしりと詰まっており、まさに現役の介護支援専門員に必要なバイブル・・・に近くなって来た(まだまだ不満はあるが他にまとまった代替書はない)。皆さんも、手にとってじっくりご賞味くだされ。

とはいえ、本体価格が6300円もするのだから、とりあえず事業所で1セット購入して頂いてもよいのではないだろうか。


●介護支援専門員基本テキストを紹介する●.jpg

●介護支援専門員基本テキストを紹介する●



ということで、演習の解答は、「第1巻介護保険と介護支援」より、「介護保険制度におけるケアマネジメント」(p.204〜208)から一部引用、佐藤が加筆したものを作成した。

ここはそのPDCAの一部分を案内したい。
(※なお、詳細は当ホームページの連載「介護支援専門員の仕事塾」に掲載。)


利用者の選択に資する援助として重要なポイント
(順番はフローチャートにするとわかりやすいと思う。)

@エントリーの段階 利用者の選択に資する援助(その1):介護保険制度を利用するかどうか。

利用者になり得る方が、皆さんの前に登場した段階である。ここでは、介護保険制度の仕組みについて行政が作成しているパンフレットなどを用いて説明する。

要介護認定を受ける必要があること。要介護認定で行われる手順について説明する。そして、結果によって、介護予防および居宅サービス計画(いわゆるケアプラン)を作成する必要があることを説明する。

ちなみに、近頃は、この段階の説明は、地域包括支援センターがしていることが多くなっているようである。とはいえ、介護支援専門員も、行政が出しているパンフレットなどを用いて、一通りの説明ぐらいしたいところである。

ただし、この段階に利用者等に説明したという記録がされていないことが多いようだ。その理由は、「この段階はまだ利用者になってないから!」といいうわけが多いが、利用者になり得る方が、問い合わせてきたのだ。

ここは、すでに支援ははじまっている段階と考えた方がいい。まぁ、相談したら「やはり他(の事業所)の介護支援専門員がいい」と頻繁に断られるような事業所では、かなり無駄になるかも知れないのだが。

さて、そこで「相談受付」などの帳票を用いて、支援の記録を開始する。受付簿があれば、その後に問い合わせがあった場合も、継続した支援につなげることができるし、どのように関わったのか記録も蓄積し情報を共有できる。

そうすれば、この相談受付の帳票は、その後の契約が成立するまでの経過記録となるわけだ。介護保険制度を十分理解して頂き、利用者が介護保険制度を利用する意向を表明したら、居宅介護支援事業所を案内する。

これは先の算定要件にある、1)「利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めることが可能」であることを実践する場面である。

ここでは、行政が出している居宅サービス事業所一覧などを用いて、事業所を選択できることを説明する。

その上で、利用者が、当該事業所を選択した場合には、その旨を記録するが、この段階はまだ契約には至っていない。契約は次の段階である。


●書いている内容を見守る●.jpg

●書いている内容を見守る●



Aインテークの段階 利用者の選択に資する援助(その2):自社を利用するかどうか。
この段階は、契約を目的とした面談を行うことを指している。

介護支援専門員(相談員等)が利用者宅を訪問して、自社サービスに付いて説明し、同意を得て契約を行う段階である。

この頃は、地域包括支援センター経由で自社サービスを選択された上で、地域包括支援センターや、利用者等から連絡が来るらしい。

その場合は、利用者には、下記内容を説明する段階で、再度、居宅サービス事業所は選択することができるということを案内しょう。

さて、インテーク面接(契約を目的にした面接)にて、重要なポイントは「居宅介護支援(ケアマネジメント)の仕組みや、介護支援専門員の役割について丁寧に説明をするということである。

言い換えれば、「居宅サービス計画を作成すること」やその手法についての説明をするということ。

担当者は、この段階で、ケアマネジメントのPDCAのサイクルを再度説明し、介護支援専門員の役割について理解を得る必要がある。なんせ、介護支援専門員は、ことあるごとに利用者宅を訪問し、結果、毎月一度は訪問者となるのだから。

そこで、支援に必要となる、アセスメント様式[リ・アセスメント支援シート(東京都の場合)・課題整理総括票]などや、居宅サービス計画書(1)(2)(3)、利用票及び利用票別表、サービス担当者会議の説明、モニタリングや評価票などについて様式を用いて、利用者等が理解できるように説明する、

また、この居宅サービス計画書(ケアプラン)は、自分で作成することも可能であり、その際には居宅介護支援事業所との契約は必要ないことを案内する。


●素直な参加者と向き合う●.jpg

●素直な参加者と向き合う●



これらを説明した後に、結果、利用者等から当該事業所にお願いしたいという意向の確認ができたら、契約書や重要事項説明書など契約に必要な帳票を用いて説明し、同意を得る。契約書を説明する際には、費用について「かからない」という案内はしないように!

確かに、現在は全額給付であり、利用者負担はない。しかし、居宅介護支援事業所には、その方を支援すれば、該当する報酬の金額が振り込まれてくるだから、いわゆる「ただ働き」をしているわけではない。「あなたを担当することで事業所には毎月これだけの金額が入ります」という説明を行う必要があるだろう。

契約終了後は、速やかに「居宅サービス計画作成依頼書」の申請手続きを支援する。


●大丈夫かと見守る石原さん●.jpg

●大丈夫かと見守る石原さん●



Bケアプラン原案を作成する段階 利用者の選択に資する援助(その3):サービス提供事業所を選別する

ここは、先の算定要件にある、2)「当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めること」が可能であることの説明を行う場面である。

うん? ケアプランに位置づけた理由は、利用者さんが「○○サービスを利用したい」と言ったからですって! サラダ記念日じゃあるまいし。

それは、御用聞きプランといって、「位置づけた理由」にはならない。なぜなら、サービス提供事業所(種別)はケアプランの作成段階に浮上してくるものだからである。

ここでは、アセスメント(課題分析)を行い、居宅サービス計画書(ケアプラン)原案を作成する。

「生活全体の解決すべき課題」を導き出し、「長期目標・短期目標」を設定する。次ぎに短期目標を達成するために必要な「サービス内容」を確定する。そしてそのサービス内容を提供するのに「適したサービス種別」を検討するのだ。

このサービス種別を検討する際に、利用者が必要としていたサービス種別であれば、問題は無いであろう。

ただし、アセスメントの結果、利用者等が希望していたサービス種別より、他のサービス種別が必要だという場合も出てくることもある。

例えば、利用者は、「訪問介護」に来てもらいたいと訴えていたが、アセスメントの結果「訪問看護が必要」となったり、または「通所介護」へ行きたいと訴えていたが、現時点では「訪問リハビリが必要である」ととらえた場合などである。

いずれも、利用者と一緒にケアプランを作成していれば、会話の中でその職種が必要な理由を伝えていると思うが・・・。

この段階でなぜ、そのサービス種別が必要ととらえたのかを充分に説明し理解を得るようにしたい。また、理解を得られない場合には、とりあえずケアプランに記載しておいて保留としても良いであろう。

さて、利用者等と協議の結果「サービス種別」が確定したら、その地域の「サービス事業所一覧」などの表を提示しながら、サービス事業所が選別できるように案内しょう。

その上で、担当者は、利用者が選別した事業所に連絡し、空き情報を確認し、利用者に可否の結果を伝え、否の場合には再度選択して頂こう。

こうして、提供可能な事業所が見つかったら、ケアプランにサービス事業所名を記載して、居宅サービス計画原案とします。ここが介護支援専門員の腕(能力)の見せどころ、多いに相談援助を駆使したいところである。


●この間にしていることは?●.jpg

●この間にしていることは?●



C利用者とサービス提供事業所が契約をできるように支援する。

利用者が利用するサービス事業所を選択できるように支援する

居宅サービス計画書(ケアプラン)原案を作成し、その事業所にケアプラン原案を提示します。

その上で、サービス提供事業所に「事前訪問を依頼」して、利用者とインテーク面接(契約を目的とした面接)をして頂く。

つまり、利用者と契約ができるように支援を行うのだ。せっかく案内しても、実際に会ったら、「この事業所はイヤだ」ということもある。そのようなことが後々起きないように、この時点でサービス提供事業所が、自社サービスを説明する機会を設けるのである。

「えっ、それはサービス担当者会議で行うことではないの?」

キタ〜。まぁ、今まではそれがまかり通っていたようであるが、本来は、サービス提供事業所にも「サービス内容に付いて説明すること」が求められている(指定基準第四節 運営に関する基準・内容及び手続の説明及び同意を参照ください)。

ちなみにこの事前訪問では、同時に、サービス提供に必要なアセスメントをして頂き、原案に対する専門的な見地からの意見をまとめて頂こう。

その結果、サービス提供事業所は事前訪問を行い、サービス内容等の説明し、利用者と契約行為を行うことが可能となる。そして、個別援助計画書の原案を作成するための情報収集を行うのだ。

同時に、サービス担当者会議において専門家としての意見を伝えられるように内容を吟味する。また、サービス種別によっては見学なども必要になるであろう。

さてさて、こうして、利用者さんは、自分を支援してくれるすべてのサービス提供事業書の方々から、それぞれのサービス内容を伺うことができ、今後の自分たちの生活について再考できたことであろう。


●問い合わせに応じる佐藤●.jpg

●問い合わせに応じる佐藤●



Dサービス担当者会議の段階である。

サービス担当者会議を開催する前には、根回しが必要である。事前訪問をした事業所では、個別援助計画の原案を作成して送ってくださる場所もあるかも知れません。もちろん、ケアプランが確定するまではその義務はありませんがね・・・。

また、介護支援専門員として、専門的見地からの意見を収集しておく必要もある。同時に開催日程を調整する。もっとも、これまでの段階で、もう日程が決まっているとは思うのだが・・・。その上で、サービス担当者会議の検討する項目をまとめる。

サービス担当者開催連絡(参加依頼)を出す。

この時に検討する項目を伝えて、意見などを出して頂けるように根回しをする。

サービス担当者会議では、サービス提供事業所間において、各サービス内容の提供方法についての調整を行う。利用者はすでにすべてのサービス事業所と会っているわけだから、話もスムーズに進めることができるであろう。

結果、利用者及びサービス提供事業所に時間的負担をかけることが少なくて済むと思われる。

さてさて、ここまでが長いが、PDCAの「P」と「D」の説明である。

この後に「C」定期的なモニタリングと、「A」評価と再アセスメントとつながっていくのだが、今回の研修はここまでである。

今回の研修は、

1)「利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めること」が可能であること。
2)「当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めること」が可能であることの説明をどの時点で行うのかを焦点に説明を行ってきた。

参加者は一様に情報を共有することができて良かったようである。

さて、次回は、「私のアセスメント・自己覚知 〜他者と交流し、自己理解を深める〜」と題して、相談援助の要といえる、自分の価値観について向き合って頂きますぞ。

まだまだ、いやこれから、ガンガン暑い日が続きます。どうぞご自愛くださいませ!



(連日、東京の気温も35℃の猛暑日である。しかし、都道府県や市区町村の温度計は比較的涼しいところに設置されているから3〜6℃くらいはサバが読まているから信用できん。なんせ車の車外温度計はいつだって37℃を割らないのだ。ああもうだめ!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 14:00| 島根 | Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする