2019年07月13日

奮闘記・第1086回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 東京都千代田区 研修会のツボ/東京都

公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

2019年度 社会福祉法人等が経営する社会福祉施設・事業所職員向け合宿研修会
4日目「対人援助技術・介護記録の書き方トレーニング」
【第1部】



今回の研修の主催者は、なんと、あの介護福祉士や社会福祉士や介護支援専門員の試験を掌っている法人(社会福祉振興・試験センターさん)であった。はじめメールを見たときには、「おや?自分の資格に何か問題でも?」と考えてしまったwww

メールを開いてみれば、なんということはない、研修講師の相談で有った(当たり前だ)。依頼文には、佐藤を紹介してくださった方の名前まで添えられていた。

それが、元介護保険指導室長にして、現NPO地域ケア政策ネットワークで活躍されている大物・氏であった。氏とは数度お仕事をさせて頂いたが、とても気さくで、話の随所にクレバーさを感じられるお人柄であった。

こうして佐藤のことを案内して頂いたとなれば、断る理由はない。実施日は1年も先のことであったため、日程は空いている(皆様もお待ちしております💛)。

さて、月日が流れ(笑)、研修当日。

あの九州豪雨の最終日、その前線が東京にも大雨を降らせる予想が出ている日であった。佐藤は、いつものように研究所のひゃ〜参謀を従え、朝の地下鉄南北線でうにうに激混みの永田町を目指した。

ところがこの朝のラッシュ時の地下鉄は、それはそれはすさまじく、ハンパなかった。なんせ、傘を持っている手と荷物を持っている手を持ち変えることはもちろん、体を動かすことすらままならない。

その上に、何でも前後の列車の時間間隔の調整を行うとやらで、各駅で少々駐車するのだからたまらない。しかも、駒込でも後楽園でも降りる人は少なく、その上に更に入って来る人がいるのだからたまらない。

目的地の永田町駅で車内から飛び出したときには、すでに息も絶え絶えであった、ハイ。

疲れた。近くで帰ろうかな・・・というつぶやきを聞きながら、佐藤は気分を切り替え、地上に出て、事務局の若き好漢・S氏が送ってくださった地図を頼りに会場を目指した。会場はホテルルポール麹町である。


「あっ、あった、ホントにあった。ここだね!」


と会場を確認しつつ、素通りした(笑)。

実は、ひゃ〜参謀のいい加減な調査によると、ご近所に平河天満宮があると言う。ご存知のように、我々は「神社検定参級」保持者、会場近くに神社があると知ったら、寄らないわけにはいかない。そこで、平河八幡宮へ立ち寄ったのだ。

雨に煙る神社の境内は非常に厳かで、趣がある。ここはかの早すぎた鬼才・高野長英先生の日本初の蘭学塾が近くにあったり、ヘレン・ケラーが慕ったという、いやそれがなくても天才国学者である塙保己一(はなわ・ほきいち)先生が大願をかけた神社である。


●雨の平河天満宮を参拝●.jpg

●雨の平河天満宮を参拝●



雨の中を我々の他にも参拝客がいた。我々は、はじめてここに参拝させて頂いたお礼を伝えつつ、本日の仕事の無事を願うのであった。参拝後はおみくじタイム。佐藤は末吉だが、ひゃ〜参謀大吉であった。ふふふ、お後がよろしいようで。


さて会場へ行くのだ!

会場はホテルの2階。豪華なシャンデリアが光り輝いている。早速、出迎えてくださった若き好漢・氏とあいさつ。事務手続きや、資料の確認をした後、会場に入った。


●いざ研修会場へ!●.jpg

●いざ研修会場へ!●



会場には参加者が席につき始めているところである。

参加されている方について、簡単にご案内しょう。実はセンターでは、受講するにあたっての条件を定めており、その条件をクリアした人々が、この会場に集っているのである。

その条件はいくつかあるが、かいつまんで案内すると、

『公益的な活動を実施し地域貢献に取り組んでいる、または公益的な活動を計画し地域貢献に取り組むことを予定している社会福祉法人等が経営する介護報酬指定施設・事業所で働く生活相談員・介護職員・介助員・介護支援専門員等』
『介護業務の経験が通算して3年以上でかつ本研修受講後も引き続き当該施設や事業書に勤務する意志を有する者』
『本研修会に参加経験のない者で、研修開催機関において研修会場の宿泊施設に宿泊できる者』


としているのだ。

事務局のS氏曰く、「今回の参加者は3年目から上は20年を越える方が参加しています」とのこと。すなわち、経験豊富な方が揃っているということでもある(佐藤は、この経験豊富な参加者の協力を得られたことで、研修を無事に終了することができた)。

■研修会で行ったこと
研修は、2部構成であり、第1部は対人援助技術についてで、第2部は介護記録の書き方である。

(1)自己理解・他者理解
(2)自分のパーソナリティを知り、他者と関わる傾向に気づく
(3)介護記録には何を書くのか
(4)事例を把握し、介護記録に挑戦する

まずは佐藤本人の自己紹介。そして、対人援助の研修にはつきものの、「これなんだ?」さんが登場。佐藤は、その品物が「何に見えるか?」を皆さんに問いかける。すると、私が掲げたもののイラストを描いている方を発見。佐藤は、その方にお願いしてホワイトボードにその絵を描いて頂いた。これがなかなかの名人芸。

佐藤は会場をまわり、皆さんが書いた「何に見えるか?」を確認していく。亀・つちのこ・恐竜・色は薄茶色・ベージュ・肌色などなど、相変わらず多彩である。

そう、同じものを見ていても、1人ひとり、とらえ方、見え方、表現の仕方は違うのである。人は自分と同じ考え(価値観)の集団にいると落ち着く。

しかし違う考えといると落ち着かなくなる。そこで、異なる価値観の相手とは、はじめてコミュニケーションを試み、共通点(あるいは非共通点)を探し始めるのだ。

「なんで、亀に見えたの?」「なぜ、薄茶色なの?」「どこをみて恐竜と思ったの?」などなど。そう、対人援助の始まりは、他者の存在や言動に興味を示すことから始まる。その後、佐藤が「これなんだ?」さんの正体を明かし、次へ進む(「これなんだ?」さんは実は最後にも登場するのですよ・・・)。


●参加者と語り合う●.jpg

●参加者と語り合う●



次は、グループ内で自己紹介を行って頂く。

自己紹介は1分間スピーチで行う。1グループ6名・最後のグループのみ7名で有った。今回のお題は「この研修に参加してみてどうであったか」

佐藤は、豚さんのタイマーを片手に、グループ内を移動してはとどまり、話している内容に耳を傾ける。

すると、初めて東京に来たので不安だったけど、皆さんと知り合えて良かった。仕事を離れての座りっぱなしの研修はきつい(笑)。先生達からいろいろ教えてもらって良かった。帰ってからの報告が大変、などなど。ここでも多彩で、いろいろな思いを聞くことができた。

さてさて、グループ内が和んだところで、本題へ入る。


●環境を気遣う事務局のS氏●.jpg

●環境を気遣う事務局のS氏●



■第1部
1.自己理解・他者理解
@自己理解
皆さんに5分差し上げ、「自分はどのような人間なのか」を思い描き、その自分のイメージを箇条書きで書き出して頂く。次に自分書いた自分に○×△を用いて評価をして、×がどちらが多いのか挙手して頂く。

今回のメンバーは、圧倒的にの方が多いと答えていた。×の方が多かった方は数人派で有った。佐藤は×を書いた方に、その中で10個以上の自分をかけた方がいたかどうかをたずねると、手をあげた方はいなかった(ホッ!)。

なぜならば、自分のマイナスな部分にばかり意識が行くと、それを表現する言葉が思いつかなくなってくる。これはまぁ当然であろう。

逆にの多かった方は、サクサクサクサク書き進め、3分くらいで10個以上かけてしまうのだ。

そこで、対人援助をする方は、自分の良いところ探しをするようにやる。さらに自分に厳しい方は、他者にも厳しくなる傾向があるので、他者と関わるときには、プラス思考でふるまうように伝えた。

A他者理解
ここでは、皆さんに2人1組になって頂き、語り合って頂いた。佐藤は、「会場内」であれば、誰でもどこでも構わない。相手を探しペアを作って欲しいと伝えたのだが、皆さん省エネタイプの方が多かったようで動きがない。中にはせっかくだから他の方と話したいと席を立った方もいるにはいたが、結局、他のグループメンバーの相手を探すことはできなかったようだ。残念!

ここでは、参加者数か奇数だったので、事務局のS氏の協力を得た。ここでの語り合うテーマは「幼かった頃の楽しい思い出」である(定番ですな)。

佐藤は豚さんタイマーのスイッチを入れ、皆さんの語り合いを傍観してみた。

すると、皆さんはすぐに自己開示状態となり、賑やかに語りはじめたではないか。そして、ときに非言語的コミュニケーションであるボディランゲージを駆使し、語りを深めている。さすがにベテラン集団だけはある。ちなみに、初対面の場合や新任職員の場合は、なかなかこうはいかない。最低でも15分は必要なのだが・・・、まぁね。

佐藤は8分間で語り合いを終了。皆さんに話し合った相手についてのイメージを「あなたはこのように見えました」シートに書いて頂いた。

そして、今書いた言葉を相手に言葉として伝え、言われた方は「ありがとう」と素直に受け取るように伝え、実践した。

すると、どうだろう? 会場は熱い空気に包まれて、すべての参加者が笑顔になっていた。他者と交流したのであれば、このように笑顔になるのが1番なのだ。実は、この幼かった頃の思いでは次の交流分析にも通じていくのだ。

【自己理解と他者理解の解説】
人は、他者と関わるとき(仕事でも)自分が捉えているマイナスの部分は、なるべく他者からはそのように見られないように(気づかれないように)振る舞っているのだ。

つまり、他者は自分の表面に現れている部分を中心に見て(話したり、関わり合って)、あなたという人物はこのような人物であると捉えている。

でも、人はこういう自分のやり方に対して、自分でやっているのにも関わらず、根っこの部分では少なからず「否定的な部分」を持つものでもあり、他者の評価をやすやすと「ありがとう」と自身では素直に受け取ることができないのだ。

でももう、すでにその負の部分を表面に出さずに振る舞えているので有れば、その負の部分は過去の扉に仕舞って置き、今他者から見られている自分もまた、現在の自分であると認めること。それが人間的成長であろう、などなどと説いた。

2.自分のパーソナリティを知り、他者と関わる傾向に気づく
ここでは、(株)ヒューマンスキル開発センターが開発した「エゴグラム」「ストロークプロフィールチェックリスト」を使用して、自分のパーソナリティと他者と関わる傾向性に気づいて頂いた。ここでも、参加者のスキルがさえ、グラフ作成がスムーズに行え、だいぶ時間が短縮でき、十分な解説を行うことができたのだ。

交流分析とは、誰との交流を指すのだろうか。それは自分を育んでくれた親及び地域の人々、さらには文化や伝統などである。

我々は幼かった頃に身につけた文化や伝統、あるいは親からの言葉や関わり合いによって、その人らしさを作り上げて来た。だから、「あんな親にはなりたくない」と思っていた自分がいざ親になると、いつの間にか自身が「あんな親」になっているなんてことがしばしばある(笑)。

その自分らしさは、ときに他者と関わるときの弊害になることもある。その弊害は相手に向けられたり、自分自身に向けられたりする。

だから、対人援助をする人は、よくよく自分を知った上で、対人援助を行うときには、自分の素敵な価値観はいったん箱の中に仕舞い、援助を必要とするその人の価値観や考えに沿った援助を行う必要がある。これは在宅介護を生業(なりわい)とする訪問系支援者には理解できる言葉だと思う。

ただし、施設ではこうはいかない。施設内ですでに「こうあるべきだ」「こうしなければいけない」などの制約があるし、なかなか個別の利用者本位の支援が提供できないいいわけが常態化している所もあるだろう。

そこで、介護職の中には「こんなはずではない」「こうしてあげたい」などの気持ちがわき上がって来ることもしばしば。しかし、それは一朝一夕に「なんとかする」ことは無理である。であるならば、自分の理想とする施設となるように、中長期的な計画を立てて変革していくことこそが重要であろう。

まぁ研修では、ここまでは伝えることはできませんけどね・・・。


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●発表を聞く佐藤●



佐藤はテキストを用いて、それぞれのパーソナリティの説明や、ストロークディスカウントについての説明した。ふう。ここまでで第1部の研修報告はおしまいである。

長くなったし、原稿を書いてるのが新潟県の研修中でもあったこともあり(笑)、第2部は、次の機会に回させて頂く。さてさて、東京は今日もまた雨。皆様くれぐれも体調にご注意ください



●他者と語り合う●.jpg

●他者と語り合う●


(To Be Continued!)
posted by さとうはあまい at 20:14| 東京 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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