2017年10月13日

奮闘記・第1044回 研修会のツボ/東京都

●2017年● 東京都足立区

足立区訪問介護部会

「足立区訪問介護部会サービス提供責任者研修」



いやいや、寒い、寒すぎる。しかも急にである。皆さまお元気でしょうか?

今回は、9月に行った、足立区訪問介護部会さんの主催による「足立区訪問介護部会サービス提供責任者研修」についてご報告したい。

足立区訪問介護部会さんでは、会員向けに、定期的に研修会を開催している。今回の研修開催については、今年度当初に担当者よりご相談を頂いた。

人材不足のおり、日々自分もヘルパーの仕事に出向く、サービス提供責任者は、なかなか、サービス提供責任者としての役割を果たしている際の「経過記録」が残せていないのではないか。というより、経過記録が必要と言うことを理解していない方もいるかも知れないな、と。

そこで研修時間は、サービス提供責任者が参加しやすい、夜間(18:30〜20:30)でお願いしたいとのこと。なるほど、サービス提供責任者の業務内容と、責務について説明しながら、記録の残し方を案内しましょうかね、ということになった次第です。

さて、一方、足立区では、定期的に区が主催して訪問介護事業書のサービス提供責任者向け研修を行っている(足立区は《介護先進地域》なのだ)。

とは言え、こちらは日中開催ということであり、なかなか、参加したくても参加できない方も多いのだ。年々参加人数も少なくなっているのも事実(何処も同じ、人手不足だからねぇ)。

今回の研修には、何と50名を超す人々が参加してくださり、会場は熱い熱気に包まれた。

さて、今回の研修目的は下記の通り。

『9月のサ責ネットワークのテーマは「記録の重要性」についてです。記録…と一口に言ってもサ責が残さねばならない情報は多岐に渡ります。なによりも利用者の状況・状態を、誰が読んでもその情報が正しく伝わるように的確に残さねばなりません。それは「適正なサービス提供」を「見える化」する作業とも言えます。

2018年には医療と介護の報酬の同時改定が実施されます。ますます「サービスの適正化」が求められてくることと思います。そこで、記録を残す必要性について、その根拠から改めて学んでみませんか?』(案内文より転記)/span>

■研修で行ったこと
「サービス提供責任者の仕事塾 〜サービス提供責任者がしている仕事の残し方〜」
(1)サービス提供責任者の業務と責務(指定基準を再確認)
(2)各帳票類の書き方残し方。経過記録の残し方。

まずは、自己紹介から。

各グループ内で、恒例の「1分間スピーチ自己紹介」をして頂いた。もちろん、参加者同士は、顔見知りの方も多いが改めて自己紹介をするとなると緊張していた。

ただし、このような関わりが参加者の緊張をほどき、皆さん笑顔がこぼれてくれば、こちらも仕事がしやすくなるというもの(笑)。こうして、お互いの存在を認め合ったのち、研修がスタートした。

サービス提供責任者研修でおさえておく必要があるのは、ズバリ、ケアマネジメントのPDCAである。ここでは、居宅介護支援事業所と、居宅サービス事業書の関係性とPDCAのサイクルのまわし方について案内した。

そして、ここで行う「サービス提供責任者の業務と責務」について、指定基準を用いて、その根拠を示したのであった。サービス提供責任者の業務と責務は、指定基準第24条訪問介護計画の作成と、第28条管理者及びサービス提供責任者の責務に明確にされている。こちらには、その他の重要なポイントのみ掲載する。

なぜならば、ここに転記したことも、PDCAのサイクルにとって外せない内容だからであるwww。

■指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準
最終改正:平成二八年二月五日厚生労働省令第一四号より。
イタリック書体は、佐藤加筆の重要ポイント)

(基本方針)
第四条  指定居宅サービスに該当する訪問介護(以下「指定訪問介護」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、入浴、排せつ、食事の介護その他の生活全般にわたる援助を行うものでなければならない。残存機能ではなく、「有する能力」であること。

(内容及び手続の説明及び同意)
第八条  指定訪問介護事業者は、指定訪問介護の提供の開始に際し、あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、第二十九条に規定する運営規程の概要、訪問介護員等の勤務の体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、当該提供の開始について利用申込者の同意を得なければならない。

あらかじめ・・・
「ここでは、訪問介護のサービスを開始する前には、あらかじめ、利用申込者のサービスの選択に資する援助(重要事項の説明)を行い、同意を得ておく必要があることが明記されている。」

そう、これは誰がするのか? もちろん管理者がしても良い部分だが、その多くはサービス提供責任者が行っているはず。しかも、この行為が介護支援専門員が開催する「サービス担当者会議」の後に行われているのが現実なのだ。

なぜ、そうなったのか? それは・・・介護支援専門員がこの「指定基準」をほとんど把握していないからに尽きる。まぁ、それ以上の責任、言い方は悪いが《戦犯》は、介護支援専門員の研修担当をしている諸先生達にあるだろう。教える側が知らない(まれにでたらめ)ではそりゃ教えられないだろう。

実は、この第8条は、この後に続く、《すべての居宅サービス事業所の指定基準》に「準用」されてるのだが、しかしまぁ「準用」とされると、あまり重要視されない部分なのかも知れない。

・・・まぁ良い。



●指定基準をひもとき解説する佐藤●.jpg

●指定基準をひもとき解説する佐藤●


●皆さんに問い合わせてみた●.jpg

●皆さんに問い合わせてみた●


■サービス提供責任者記録(個別の利用者に必要な経過記録の内容)
(1)『相談受付』を記録する。
とにかく、訪問介護事業書のでは、訪問介護の仕事に就いての依頼が来たときには、まずは、「相談受付」(帳票)に、相談を受け付けたことを記録する。

(2)『サービスの申込みにおける調整』を記録する。
サービス提供責任者は、「相談受付」から、ヘルパーの空き情報を把握し、「サービスを受けることができるかどうかを確認する。この行為が「指定基準第28条3項の一にある「サービスの申込みにおける調整」というわけだ。

このサービスの申込みにおける調整後、サービスを受託できる場合には、申込みを受け付けた介護支援専門員へ、「居宅サービス計画書(原案)」の提示を求めるように伝え、その「提示を求めた」ことを「内容欄」に記録するように助言した。

※「居宅サービス計画書」は、「課題抽出」→「目標の設定」→「サービス内容の抽出」→「サービス種別の選別」の順番に作成されているはずなので、訪問介護に利用申込みがあった場合には、原案はすでにできているからである。そこで、この「サービスの申込みにおける調整」以降には「居宅サービス計画書(原案)」を受け取ったということを記録しておく必要もある。

(3)「居宅サービス計画書(原案)」を受け取ったことを記録する。
こちらには、利用者氏名や住所、認定情報などが明記されている。それらを、基本情報に転記したことを記録する。

(4)『事前訪問』〈サービスの選択に資する援助〉を行ったことを記録する。
@「居宅サービス計画書(原案)」を受け取ったことを記録する。
A利用者に、事前訪問のアポ取りをしたことを記録する。
B契約行為を行ったことを記録する(第4条に示されている。サービスの選択に資する援助)。

『訪問介護計画作成』を作成すること及びその手順について説明したことを記録する。
@基本情報(フェースシート)を作成すこと。
Aアセスメント(利用者の状態及びその置かれている環境について)情報を収集する。
B訪問介護計画書を作成すること。
C介護支援専門員が開催するサービス担当者会議へ参加すること。
D定期的にモニタリングへうかがうこと。
E訪問介護計画は、居宅サービス計画が変更されるときと、必要に応じて変更すること。

※訪問介護計画の作成については、重要事項説明書及び契約書に記載されているはず。そこで、こちらには、実際に使用する、帳票類を示しながら説明すると良いでしょう。


●ICFについても説明●.jpg

●ICFについても説明●


(5)『訪問介護計画の作成』
訪問介護計画書を作成したことを記録する。

(6)『サービス担当者会議へ参加』したことを記録する
サービス担当者会議へ参加したこと。会議録を作成したこと。
「サービス担当者会議の要点(会議録)」の提示を受けたことなどを記録する。

(7)「訪問介護計画書」を説明し、同意を得て交付したことを記録する。
第24条に規定されている内容を行ったことを記録する。

※訪問介護のサービスが、先に提供される場合もあるようだが、その際にも必ず、この訪問介護計画書の説明及び同意、交付を行った記録を残す。

(8)『オリエンテーションを行った』ことを記録する。
第28条3項の四、訪問介護員等に対し、具体的な援助目標及び援助内容を指示するとともに、利用者の状況についての情報を伝達すること。とあるので、この行為を行ったことを記録する。

(9)同行訪問を行ったことを記録する。

(10)『モニタリング』を行ったことを記録する。

(11)※これ以降は、介護支援専門員や、他の関係機関との「報告・連絡・相談・確認」を行っていくことになる。これに関しても、その都度この「経過記録」に記載する必要があることを伝えた。


●前屈みになって、真剣に話しを聞く参加者●.jpg

●前屈みになって、真剣に話しを聞く参加者●



もっとも、(11)に関しては、すでに、皆さんの事業所内では、「連絡帳」(申し送りノート)などを利用して情報共有を図っているかも知れない。そこで、サービス提供責任者は、この連絡帳などでの情報の共有から、利用者別の経過記録にて、情報を共有できるように『システム』(仕組み)の変更を行う必要があることを伝えた。

さてさて、このブログに掲載している「サービス提供責任者の記録」は、最低限に必要なものである。もちろん、この他にもあると思う(なきゃおかしい)。

いずれにせよ、サービス提供責任者の仕事は、介護支援専門員のPCCAよりも、ボリュームがあり、奥が深いことも間違いない。なんせ、訪問介護の要(かなめ)なのだから・・・。

ケアマネジメントを行いつつ、ヘルパーとして援助も実行できる。まさしく利用者サイドに立って支援ができるのだ。

確かに、「記録のための記録」を書く時間は無いかも知れない。だからといって、それを理由に記録自体を残さない、必要以上に簡略化した記録であれば、他者からは、「あなたがサービス提供責任者の仕事をしていない」とみなすことになるでしょう。

その結果、その介護報酬の減算や、最悪は訪問介護事業所の指定取消になることもある。大変なことは、他のヘルパーや管理者の力も頼りにし、より良い経過記録を残せるように努めたいところである。

えっ? 管理者が頼りにならない?(笑) いや〜、そうかも知れないなぁ。だからといって無視するのは良くないな。何と言っても、あなたの上司で、何よりも管理者はサービス提供責任者の仕事を管理する責任があるはずですから。


●終了時間を迎えてクールダウンする●.jpg

●終了時間を迎えてクールダウンする●



さてさて、今回の研修では、あくまでもPDCAとその記録の必要性、その残し方についてご案内した。

そんでも本来はグループワークもしょうと考えており、机の配置などをグループ形成にして頂いたのだが、気つけば、もう終了時間(笑)、となっていた。今回の研修は修了。佐藤は、今後も、この足立区訪問介護部会さんのご活躍を応援しております。

皆さま、くどいようだが寒くなりました。くれぐれもご自愛くださいませ。ありがとう。ではまた!


(今回のブログ内の写真は、足立区訪問介護部会鈴木氏より提供)


(もし、選挙で「自〇党」にしか入れないのだったら、選挙年齢を下げたのはなんだったのか? そりゃ「今の若いモンは・・・」って言われ続けますわな!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 16:17| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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