2010年10月05日

奮闘記・第637回 研修会のツボ/広島県

●2010年● 広島県広島市



広島シルバーサービス振興会

平成22年度介護キャリアパス支援研修

訪問介護計画作成と作成指導の仕方

人材育成のための研修計画の立て方





佐藤は、広島シルバーサービス振興会さんが、企画する研修で、今年は研修を「介護計画作成」と「人材育成の研修計画」についてを2日に分けて行いました。


もちろん、今までもサービス提供責任者の責務や、介護計画の作成手法についての研修を重ねてきたが、今回は規模を小さくして、より密度の濃い研修を行いたいという。


そこで、佐藤は、参加した人々とじっくり向かい合うことができるような、研修カリキュラムを作成。それに対応した資料を作成したのであった。


今回の会場は、なんとあの原爆ドームの前にある「広島商工会議所」である。皆さまはご存じであろうが、あの広島の原爆ドームこそが、以前の「広島商工会議所」であったのだ。


佐藤は会場の真ん前にひっそりと、そして戦争を語り続ける原爆ドームにそっと手を合わせた。長く長く、この街を見守って頂き、お疲れ様です。佐藤も頑張ります。祈念ののち、粛々と会場入りした。



●なんと会場は、原爆ドームの近く、新・広島商工会議所であった●.jpg

●なんと会場は、原爆ドームの近く、新・広島商工会議所であった●



●出番をうにうにと待つ佐藤●.jpg

●出番をうにうにと待つ佐藤●





【1日目】

 対象者はサービス提供責任者である。


■研修で行ったこと

・サービス提供責任者の役割を考える。

・アセスメントのポイントと計画への展開を考える。

・手順書への展開と的確な業務指示を考える。

・記録、報告からのモニタリングとスーパーバイズについて考える。




●サービス提供責任者の責務と役割を語る●.jpg

●サービス提供責任者の責務と役割を語る●



●手順は、ひとつ? 人それぞれ?●.jpg

●手順は、ひとつ? 人それぞれ?●





【2日目】

 対象者は管理者及びサービス提供責任者である。



■研修で行ったこと

・それぞれの職種に求められる役割と技能について考える。

・自事業所の振り返りと研修計画の立案を考える。

・職員参加型の研修計画の構築法を考える。




1日目は、まずは、サービス提供責任者の責務と役割についての講義から。パワーポイントと、指定基準を用いて解説した。


佐藤は参加者の方に、いつものようにサービス提供責任者の責務や役割について、就任前、管理者から説明があったかどうかを聞いてみる。


しかし、多くの参加者が、指定基準もよく知らない。サービス提供責任者に責務が課せられているということをも知らないのというのが現実であった。


このあたりは、訪問介護事業所の管理者や、運営母体の施設長や、社長さんに、しっかりと教育をしてほしいところであった。知らなくたってペナルティは容赦ない。


まぁ説明されていたとしても、本人たちが、「聞いていない」「知らない」のでは意味がない。当然その責務を遂行することは到底できない。これじゃ、介護保険制度で、訪問介護事業所が指定の取り消しがおこなわれるのも仕方がないような気がするなぁ〜。


でも、参加しているサービス提供責任者の方々は、指定基準の責務の認識がなくても、当然、自分の役割は自分の役割としての認識はあり、サービスマネジメントとしては展開されているのだ。




●会場を廻り成果を確認していく●.jpg

●会場を廻り成果を確認していく●



●身を乗り出して成果を書き出す●.jpg

●身を乗り出して成果を書き出す●




午後からは、いよいよひとつの事例を活用して「訪問介護計画書」を作成していく。佐藤は事例の説明を行う。基本情報・アセスメント内容・居宅サービス計画書が作成されていく過程を説明、サービス内容、そして、サービス内容を「老計第10号(訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等)」に記されている、一連の流れに沿って、その手順を細分化していく方法を伝えました。


参加者は、あたかも目の前に事例対象者がいるかのごとく、ケア手順を作り上げていく。いやぁ〜、どこの会場でおこなっても同じ現象が起こる。


これは、サービス提供責任者が、ある程度の情報を伝えて、手順の細分化方法を知りさえすれば、具体的な手順を考えることはできるということだ。もっとも、このような手順を想定できなければ、サービス提供責任者の仕事自体が務まらないだろう。


サービス提供責任者は、ヘルパー2級で3年間の経験がある方。ヘルパー1級、介護福祉士などもなることができる。


とはいえ、訪問介護計画書を作成するのは、養成校等を卒業したばかりの介護福祉士には少々難しい作業だろう。いや、ケアプランの原案を作るケアマネも、基本職がなんであれ、あの位の研修だけでよくケアプラン(もどきが多いが)を作れるものだ。いや、作れないから怒りが蓄積されるのだろう。


建前上、介護福祉士の養成校では、介護計画の作成演習は行うであろうが、自分の部屋すら掃除したことがない、自分のものでも洗濯したことがない、調理の手順がわからない人では、訪問介護のサービス提供責任者など、まずできない。ここらあたりも、管理者(人事担当者)の選抜能力にかかってくるところだ。


最後に、皆さんが模造紙に仕上げた手順書を発表。その後、佐藤が準備してあった、解答例を披露。皆さんには、訪問介護計画書の記載方法がかなり理解できたようだ。


だが、ひとつの課題が残る。そう、ここで学んだことを反映できる帳票が、職場にはない、ということだ。でみ、これは仕方がないだろう。「訪問介護計画書のソフト」を開発している会社が、現場に即した帳票ではなく、ソフトへの入力への便宜からか、安易なチェック方式の帳票を作成しているのだ。どうも先がくらい。


せめて、できるところから始めてほしい。利用者さんや、ヘルパーさんには、具体的なケア手順を伝え、サービスがスタートした後で、手順に差異が発生したら、援助方法を変えていくことを説明すればよいのだ。


最後に、記録、報告からのモニタリングとスーパーバイズについては、サービス提供責任者として、利用者ごとの経過記録(サービス提供責任者記録)をつけて、効果的に行うことの良さを説明した。


多くの事業所では、連絡帳や、付箋からの脱却はできつつある。しかし、中にはヘルパーからの報告も、ケアマネからの問い合わせも、利用者からの連絡も、一冊の連絡帳を活用したり、これら、報・連・相を付箋に記入し、サービス提供責任者の机に張り付けてやり取りをしたりしているところもあるのだ。


佐藤は、いつものように連絡帳や付箋での「やり取り」はやめ、利用者ごとの経過記録としてきちんと残すよう、強調した。


さて、2日目である。こちらは、主催者側とすれば、介護職員処遇改善交付金のキャリアパス制度を見越しての開催であったはずだが……。


参加者に管理者は少なく、圧倒的にサービス提供責任者の方が多い(想像はつきましたがね)。とはいえ、佐藤が作成した資料は、依頼どおり管理者向けのものであった。




●具体的な手順書ができた●.jpg

●具体的な手順書ができた●



●2日目は研修計画を立てた●.jpg

●2日目は研修計画を立てた●




もちろん、管理者とサービス提供責任者を兼務しているもいる。でも、管理者の参加が少ないのには、やはり違和感があった。


気を取り直し、研修をスタート! まずは、エゴグラム・ストローク表を作成。参加者の皆さんには自分のパーソナリティと他者とのかかわる傾向を見てもらった。


マズローや、アルダファなどの、理論を用いて、部下は、どのような状況に陥ると、皆さんにかかわって欲しいと思うのか、などを解説していきました。


午後からは、グループに分かれて、現在、行われている研修内容や、その手法について、情報交換をしてもらった。その結果、まったく研修が行われていない、というところはなかった。どうやら、情報の公表制度で求められているのであれば、研修を開催しょう、となったようです。


まあ、動機はどうであれ、ヘルパー教育はサービス提供責任者の責務の一つなんだから、行われていないと責務を果たしたことにならないからねぇ。


その後、研修計画の立案方法を伝授。これは、ヘルパーさんがいる事により、助かっていること(できていること)、困ること(できていないこと)をポストイットに書き出していく。


これはいわゆるブレイン・ストーミングである。脳を活発にさせ、思いついたことをどんどん表現していくのだ。ある程度集まったポストイットを仲間付け(関連付け)して、12のグループにする。


その分類が年間計画書となるのだ。


その後、各グループ内で仲間分けしたポストイットをみながら、研修名を考えてもらった。ただし、その研修名は、ありきたりの研修名ではなく、ヘルパーさんが参加したくなる名前にしてもらうここととした。


会場は、まるで日ごろのストレスを吐き出すかのように賑やか。なんと、模造紙に研修計画書が描かれ終わるころは、皆さん汗びっしょり(笑)。いかに、真剣に取り組んだかがわかる。




●こちらでも前のめりになり計画を立てた●.jpg

●こちらでも前のめりになり計画を立てた●




最後に各グループで作成した研修計画を披露。皆さんは、工夫されたネーミングをメモとして残したり、携帯電話で、写真を撮ったりしていた。


ふう、これにて2日間の研修は無事に終了! 参加された皆さんは、研修を通して、訪問介護計画書作成のヒントや研修計画書の立案方法のヒントを得る事ができたようだ。また、今回の研修手法は、各事業所でもできる手法です。どうぞ、積極的に活用してください!




P.S.

佐藤は、広島での研修にあたり、3日連続で、白神社をお参りした。以前にも紹介したが、こちらの神社では、参拝客が、拝殿に進むと中に控えている神職が、御幣を持ち、参拝客にお祓いをしてくれるのだ。時にその御幣が頭にあたったりして大変に有り難い。ましてや、今回は、おみくじが3回とも大吉であった(へへん、良かったな)。白神社の神様、ご自愛くださいまし(笑)。


研修後は、広島駅前のFukuyaにあるジュンク堂書店さんに行きました。品ぞろえはなかなか、佐藤の本もありました。皆さまよろしくお願いします!(笑)




●広島では白神社に参拝、連続で大吉!●.jpg

●広島では白神社に参拝、連続で大吉!●



●広島J堂書店で見つけたわが本、念を入れてくる(笑)●.jpg

●広島のジュンク堂書店で見つけた「わが本」、念を入れてくる(笑)●



(今日の出雲での研修も無事終了! 受講生の皆様、島根県社協の皆様、有り難うございました!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 20:13| 島根 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | サービス提供責任者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
6年ほどの介護職を経て、25年7月より新しい職場に就職し、サ責任の職務につきました。
どんな仕事?何をするの?責任者だから、大変な役割なの?とわからないながらにもがいているときに、知人から、佐藤さんの著作である、サービス提供責任者の業務実践マニュアルをいただき、全部読ませていただきました。
この一冊で、なるほど、こんな事をする仕事なんだとわかりました。
入社最初の1か月わわかならないことばかりで、職場にいても辛くて仕方がなかったですが、大変ながらにも、楽しみながら仕事ができています。
ありがとうございます。
ぜひまた、サ責任の研修会を開催していただきたいと思います。よろしくお願いいたしますm(__)m
Posted by 塚本あや at 2013年08月16日 10:13
塚本様 コメントをくださりありがとう。
また、中央法規「サービス提供責任者の業務実践マニュアル」を読んでくださりありがとうございました。あの本が少しでもお役に立てたならばうれしいです。
広島では、9月12日にシルバーサビス振興会にて、研修を行います。もしお近くにお住まいの方でしたら、ご検討くださいませ。
暑い日が続いておりますが、川沿いにはススキが穂を出しはじめトンボも飛ぶ季節となりました。涼しくなるまでもう少し。どうぞ、ご自愛されつつ、ご活躍願います。
Posted by さとうはあまい at 2013年08月20日 08:03
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック