2010年09月27日

奮闘記・第634回 研修会のツボ/東京都

●2010年● 東京都大田区



大田区訪問介護事業者連絡会

第1回 研修会

訪問介護計画書の作り方と記録について

― 訪問介護員の援助のポイント ―




大田区では、今年の3月に大田区訪問介護事業者連絡会が発足。この時の定期総会では、サービス提供責任者の役割〜コンプライアンスから学ぶ〜とした研修が行われている。


今回は大田区訪問介護事業者連絡会さんが開催する研修会として「第1回目」なのだという。佐藤に提供された時間は、1時間半(笑)。




●会長より挨拶●.jpg

●会長より挨拶●



●徳永副会長より近況報告●.jpg

●徳永副会長より近況報告●




参加者の皆さんが仕事を終え、集まりやすい時間を考慮して開催しているではあるが、「何かをやろう」としれば、まことにタイトな時間である。それでも、参加者は100名を超えるというのだから、素晴らしいことだ。




■研修で行ったこと

1)ケアマネジメントについての理解。介護支援専門員とサービス提供責任者と訪問介護員、それぞれの役割についての理解を持つ。

2)手順について考える。コーヒーの入れ方、洗濯物の干し方などもひとそれぞれ。

3)動画を見ながら、「している援助」を明らかにする。

4)この動画の介護記録を書いてみよう。




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●会場には100名を超える人が!●



まずは、資料を活用して、介護支援専門員が計画を作成するときの思考回路を説明する。介護支援専門員は、利用者と社会資源を結びつけるコーディネーターである。だから、利用者・家族がその人らしい生活をするために、誰が、何を、どのようにできて、誰が、何を、どのようにできないのかをアセスメントすること。


そして、主治医に病状などを聞いて、さらに、介護支援専門員の専門的知識を使い、課題(ニーズ)を明確にする。その課題に対して、改善の可能性を利用者・家族等と一緒に考え、必要な社会資源を提案する。





■介護支援専門員が改善の可能性を考える視点

1)「できるところ」を維持する。

2)「できないこと」を改善する。

3)「できていること」「できていないこと」を悪化させない。

4)「自分達でしたような気持ちになれる」という尊厳を保持する。




●会場内に侵入(笑)●.jpg

●会場内に侵入(笑)●




次にサービス提供責任者の思考回路


まずは、居宅サービス計画に記載されている「長期目標」を達成するために導かれた「短期目標」を達成できるようにするための「具体的な援助方法」を利用者・家族等と考える。


次に提供されたサービス内容=行為のなかで、利用者・家族が、「その人らしい生活」をするために、誰が、何を、どのようにできて。誰が、何を、どのようにできないのかを明確にする。




■援助を具体的に提供するために、誰が、何をどのようにできるのかを導き出す

1)「できるところ」を維持するための援助方法(ケア手順)

2)「できないところ」を改善するための援助方法(ケア手順)

3)「できないところ」を悪化しないための援助方法(ケア手順)

4)「どのように援助」を提供することで、尊厳を保持する援助方法(ケア手順)
 (自分でしたような気持ち)になれる。


最後に訪問介護員がサービスを提供しているときの思考回路を説明した。




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●そばに寄り添い一緒に考える●





■具体的に導かれた援助方法を提供しながら考える

1)本人・家族のできることが具体的に維持されているのか。

2)本人・家族のできないところが、具体的に改善されているのか。

3)本人・家族のできないところが、自分達がしたような気持ちになれているか。




■一定期間のサービス提供後におけるモニタリングの視点(重要ポイント)は、目標の達成に向けた具体的な援助方法に日々差異は発生していないかを考える


1)利用者・家族のできることを維持していく援助の過程では何か変化していないかどうか。

2)利用者・家族のできないことを改善していく援助の過程では何か変化していないかどうか。

3)利用者・家族のできないことを自分でしたような気持ちになれる援助では、何か変化していないかどうか。

4)自分の気配りや・目配り・心配り・思いやり・腹配りに過不足は発生していないか。



すなわち、援助課程における一番重要なところは、訪問介護員がしている、「気配り・目配り・心配り・思いやり・腹配り」であること。これらは、接遇や、気遣いと言われる部分では、他者からは視覚的に増えたのか減ったのかを観ることができない。


だから、この見えない部分を見える形に文字化する必要があることを強調したのであった。そうはいっても、簡単ではない。だから視点をかえて、様々な行為における手順を考えて見た。まずは、コーヒーを入れる手順。皆さんには、なるべく他者がわかるように書いて頂いた。


同じコーヒーを入れる手順でも、人それぞれ、だ。たとえば、換気扇を回したり、手洗いを済ませたり、バラの描かれたマグカップを使ったり、ケーキと一緒に飲んだり、テレビを見ながら飲んだりする。


これらひとぞれぞれのやり方は、本人とかかわりにおいて、丁寧に「聞く」しかない。つまり、詳細な情報収集をする必要があるのだ。


後半、例の動画「勝浦さん事例」をもとに、ケア手順を書いた。そして、最後には介護記録を書いてもらった。皆さんには、あわただしい時間だったと思うが、それでも、最後まで張り切って書いていた姿が印象的であった。


最後に質疑応答である。


目標達成の考え方。事前訪問の考え方。この2点の質問が出た。たとえば、長期目標「体の清潔が保持できる」、短期目標「ヘルパーの援助を受けて週2回入浴する」だが、すでに、ヘルパーの援助を受けて週2回入浴できているのだが、この場合はどうしたらよいか。


その方は、ヘルパーの援助を受けて週2回入浴する必要があるのでしょう。この場合は、まだ、自分で入浴することができないのであれば、短期目標は「達成された」のではなく、「維持されている」と考えた方が良いでしょうと答えました。


もちろん、ヘルパー導入後にモニタリングを行い、詳細なアセスメントの結果。本人の「したい入浴」がでてきたら、それができるような目標設定にする必要がある。もちろん、その情報は、介護支援専門員へ伝える必要があるでしょう。




●質疑応答で質問を受ける●.jpg

●質疑応答で質問を受ける●





次に事前訪問についてあった。

資料の1ページに介護支援専門員の「支援の展開」と、訪問介護の「介護の展開」についての違いを解説。
また、コンプライアンスに基づいても「事前訪問」が必要であることを強調しました。



研修終了後、数人の方が、佐藤のそばに来て、

「また、お話を聞くことができて良かった」

「いましていることを点検することができました」


などなど、感想を伝えてくださった。私は、方法論を伝えているだけ。その方法を活用し、実践されている方々の力は素晴らしいと思う。


佐藤は、参加者とのかかわりの中から、厚生労働省は、サービス提供責任者が作成する「訪問介護計画」に対して、真剣に「介護報酬」をつけることを考えてほしいと思いました。でも報酬がつくんなら今以上の結果を求められるでしょう。また、頑張らないとね。ではでは!




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●質疑応答で質問に答える●


(今日から浜田に入りました……。出雲は晴れ、しかし浜田は……うううう!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 20:05| 島根 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | サービス提供責任者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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