2010年09月14日

奮闘記・第630回 研修会のツボ/福島県

●2010年● 福島県郡山市


福島県社会福祉協議会

平成22年度 訪問介護テーマ技術向上研修 II

介護記録の必要性・重要性の理解

〜介護記録の書き方・活かし方〜



佐藤は研修会のため、朝に東京駅を立ち、郡山駅へ向かった。新幹線の郡山駅のホームから、たしか磐梯山が見えるはず。ん? ……見えん。まぁ、そういう日もあるわな。


佐藤はタクシーに乗り、ビッグパレットふくしまへ向かう。ビッグパレットふくしまは、財団法人福島県産業振興センターにより運営されている、福島県郡山市にある多目的ホールだ。見本市をはじめ、会議、研修、スポーツ興行、コンサート、同人誌即売会など様々なイベントで使用されている。


佐藤はすでに、こちらに何回も呼んで頂いている。有り難いことである。来るたびに思うが、周りの開発が進んでいて、ファミレスやコンビニなどが増えた気がする。ただ、ファミレスやコンビニは便利であるが、すぐできてもすぐ潰れたりするので、街の発展に一概に繋がっていかないから難しい。


さて、館のなかでは、事務局の方が温かく出迎えてくれる。すでに会場には150名あまりの参加者がいらしているとうかがう。いやいや感激しますねぇ。


でもまた佐藤にとっては緊張する瞬間でもあります。佐藤の担当は10:30から16:30まで。時間が来て講義がスタートしました。



●ビッグパレットふくしまを埋める熱心な方々●.jpg

●ビッグパレットふくしまを埋める熱心な方々●



●いつものように巡回中(笑)●.jpg

●いつものように巡回中(笑)●




■研修でした行ったこと


・自分の見方と、他者の見方とでは差異がある。

・今年の出来事で印象深かったことを語り合う。

・語り合ったことを記録に残す。

・利用者への援助行為のポイントを書き残す。

・良い記録を書くために必要な相談援助技術について理解する。




はじめに、私たちは、一人ひとりが、同じではないように、物事の見方や捉え方にも一人一人に違いがあることを説明しました。たとえば、同じある物体を見ても、みなが同じように捉えないこともある。たとえば、「象を飲み込んだヘビ」とか(そりゃ、一部限定の人しかわからん)。


効果的な記録を残すためには、まず、物事に興味を持つこと。なぜ、そのようなことが起きたのか? どうしてそうなったのか? いつ、そうなってしまったのか? など。




●昼は講師控え室で、またまた豪華なお弁当を頂く●.jpg

●昼は講師控え室で、またまた豪華なお弁当を頂く●




記録とは、実はその方とのかかわった事柄を残すものなのだ。だから、かかわり方や、語り方、質問力も重要になってくる、ということを説明しました。


参加者の中には「なるほど」と頷く人、他者とニコニコ笑顔で会話をする人、なども出てきました。そう、会場の緊張が解けてきたのでしょうね。


次は2人1組に頂き、今年の出来事で印象深かったことを語り合って頂きそれを記録として書き残して頂きました。2人で語り合って頂いたのはわずか15分。はじめは、お互いにけん制(笑)し合っていた皆さんも、5分も過ぎると語り合えるようになって来るのです。


それが、10分を経過するころには、笑顔があふれ、時々ジェスチャーを交えたりして、会場はにぎやかになってきます。へへんだ!


さすが、ヘルパーさんたち。自己開示が速い! やがて、15分経つと、佐藤が「そろそろよいでしょうか?」と呟いても(ちゃんといえよ)、聞いても返事はない。というか、会場はお互いの声が響き合い、さわがしいのです。佐藤の声が響かない(確信犯だろ)。


「そろそろ終わりにしたいのですが!!!」と2、3回伝える(怒鳴る?)と、ようやく静かになった(笑)。そうはいっても、皆さんにとっては、


「これから話がはずむところなのに〜」と言ったところだったことでしょう。


あんのじょう会場からは「もっと話したかったのに」との声もちらほら(笑)。続きは後で深めて頂くことにしました。さて、課題は「記録」だ。




●ビックパレット福島の外観、まさにひゃ〜●.jpg

●ビックパレット福島の外観、まさにひゃ〜●



●勝浦さん事例−ああ、若き日は帰らない……(苦笑)●.jpg

●勝浦さん事例−ああ、若き日は帰らない……(苦笑)●




皆さんに、相手は、何を話してくれたのか? それを記録として書いてみて頂いた。佐藤は、その間、会場を巡り皆さんの記録内容をチェック。するとワークシートにはびっちりと文字が書かれているではないですか!(またまた確信犯。誰?)


つまりすでに皆さんは、素晴らしい「記録力」をお持ちだったのです。ほぼ、書き終えたところで、お互いにワークシートを交換して頂きました。自分が語りたかったことが記録として残されているかをチェックしました。


その後、記録について講義。佐藤は、先ほど会場をまわった時に、このような記録を発見していた。その記録をもとに、佐藤が考える「効果的な記録の書き方」について解説しました。


その方が書いた記録です。


「孫たちと、お弁当を持って○○の花火をみた」

「みんなで、河川敷に行って、お弁当を食べながらみた花火が印象深かった」



十分、その方が話した内容が伝わるでしょ? 佐藤は、この記録をみて、二人に次のような質問をした。


「なるほど、お孫さんと一緒にお弁当を食べたわけですね。ところで、話をしているときに、お弁当の中身について、たずねましたか?」


すると、両者が私をみて、

両人:「そういえば、お弁当の中身の話にはならなかったわね」

という。


佐藤:「彼女は、お弁当の中身についても話したかったのではないかしら?」


すると、彼女。


「そうですね。孫と一緒に食べれると思って、一生懸命作りましたから」

という。


そこで「もし、失礼でなければ、お弁当の中身を教えてくださいますか?」

と言う。すると、


本人:「そうね、ウインナーを楊枝に刺したり、唐揚げをあげたり、おにぎりをつくったりしたわね」


佐藤:「おにぎりや、唐揚げを持って、食べながらみたわけですね」


本人:「そうなんですよ。外ですからね、持ちやすいようにしたんです」



そうすると、記録には、

“孫たちと河川敷にて、花火を見た。お弁当には、手作りの唐揚げや、楊枝にさしたウインナーやおにぎりを持参。みんなで、おにぎりや唐揚げを食べながらみた花火が印象深かった。”


このように、記録とは、こちらからのかかわり方、今回であれば質問のしかたによっても内容は変化するらしい。佐藤は、結果を受けて効果的な記録を残すためには、質問力も必要だということを、資料を使って説明した。



●大勢の中で話すのは相変わらず緊張する●.jpg

●大勢の中で話すのは相変わらず緊張する●




午後からは、懐かしの動画、「勝浦さん事例」を活用して、場面ごとの記録を書くことに挑戦。佐藤は、動画を見ながら、ヘルパーさんが提供する援助には、様々な場面があること。その場面ごとにも、かかわり記録が存在していることを伝えました。


それを受けた皆さんはワークシートを活用しながら、ヘルパーのしている援助を文字化して行きます。実はこれが結構難しいのです。


シートには「声かけ・見守り・安全確認」の文字が目立ちます。佐藤は、一人ひとりのそばに寄り添い、

「この逐語文を手で隠した時に、この記録を読んで他者が何があったのかわかりますか?」

とささやく。


すると、その方は、緊張した面持ちになり、「声かけ」と書いた部分に、

「○○が○○したことを伝え、○○するようにうながした」

と書いた。


そうそう、どんな援助が行われたのか、しっかりとわかっているじゃないですか。と伝える。

「え? これでいいんですか。簡潔にかかないといけないと思ってました」と言われる。


そこで、

「今、書いた文章も十分簡潔だと思いますよ」

とまた、ささやく。すると、本人がほっとしたように笑顔になった。


後半、席の前後でグループを作って頂き、お互いで書いた内容を点検しました皆さんは、ここでも、人の見方捉え方は違うということを体験できた(笑)。


続いて、動画の「記録例」を紹介しながら、場面ごとの援助のポイントと記録の書き方を示しました。しかし、場面ごとの記録を残すとこりゃ壮大な量になってしまう。


そこで、総合的な記録例を提示します。皆さんは、最後まで熱心に読んでくれていました。さて、これにて記録演習は終了です。


余談ですが、

研修会の参加者から「丁寧な記録を書いたら、上司に簡潔に書きなさいと指導された」とか。「そもそも、介護記録にこれほどの量の記録を残すスペースがない」などの声があった。


さてさて、良い記録を求める管理者の皆様。皆さんは、ヘルパーさんにどのような記録を求めているのかしら? 誰か、佐藤にそうっと教えてくだされ。「記録って、何の記録?」。まぁそういう管理者がいないことを望みます。ではでは!



●郡山の隠れ家的な串焼きやさんで一杯●.jpg

●郡山の隠れ家的な串焼きやさんで一杯●



(帰りの郡山駅からは、きれいでスケールの大きな磐梯山が佐藤を見送ってくれた。やはり神様が宿る山は違うぜ!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 22:12| 島根 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 訪問介護員 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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