2009年03月10日

奮闘記・第422回 その他/東京都

●2009年2月14日● 東京都千代田区・全国町村会館


保健・医療・福祉サービス研究会

09’介護報酬改定と訪問介護事業セミナー

2009年介護報酬改定とこれからの訪問介護事業

新報酬で見直される訪問介護サービス事業所経営の

安定化と「サービス提供責任者」の評価

およびヘルパーのキャリアアップを考える


 今回のセミナー担当の講師には、日本介護福祉士会名誉会長であり、社会保障審議会介護給付費分科会委員・田中雅子先生ほか。

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●会場でスタンバイ!●


 佐藤が、頂いた時間帯はしんがりの16:30から18:00……、よく言えばである。みんな残ってくれるのかな?

 セミナーのトップを飾った田中先生は、社会保障審議会分科会委員として、どのように分科会が展開されていったのかを踏まえ、「2009年介護報酬改定に伴う訪問介護事の将来」と題して、2009年以降の訪問介護サービスの効率化や、事業経営の安定化に向けた取り組みとヘルパーのキャリアアップを目指した処遇改善への課題等について、パワーポイントを活用して丁寧に説明された。


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●田中先生の講演も拝聴した●


 佐藤は、介護報酬改定でどう変わるサービス提供責任者の役割とヘルパーの人材育成「訪問介護計画書」に伴うヘルパーの訪問回数の見直し。求められるヘルパーの定着・人材育成に向けた新たな雇用体制を解説していった。

 まずは、今回の改正の基本的な考え方について簡単に説明。すでに、この部分の説明と解説は先に先生が話してくださってので、ここは簡単に解説した。


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●佐藤も雄気堂々、講演した!●


■介護報酬改定についての基本事項
 本年の通常国会で「介護従事者等の人材確保のための介護従事者の処遇改善に関する法律」が成立。こうした状況を踏まえて、平成20年10月30日に、政府与党において「介護従事者の処遇改善のための緊急特別対策」として、平成21年度介護報酬改定率を3.0%にすることが決定された。改定率は3%(在宅分1.7%・施設分1.3%)である。

●更に爆走!●.jpg

●更に爆走!●


■介護報酬改定についての基本的視点
 介護従事者は離職率が高い。そのため人材確保が困難をともなっている現状を改善し、質の高いサービスを安定的に提供するために、介護従事者の処遇改善を進める。その前提として、経営の効率化への努力が求められ、経営の安定を図る。

 1 各サービスの機能や特性に応じ、夜勤業務など負担の大きな業    務に対して的確に人員を確保する場合に対する評価
 
 2 介護従事者の能力に応じた給与を確保するための対応として、    介護従事者の専門性等のキャリアに着目した評価

 3 介護従事者の賃金の地域差への対応として、介護報酬制度にお
   ける地域差の勘案方法(地域区分ごとの単価設定)の見直しや
   中山間地域の小規模事業所等への対応



■介護報酬改定「訪問介護」

 1 初回加算(新規) → 200単位/月

 ※算定要件(介護予防訪問介護も同様)
  新規に訪問介護計画を作成した利用者に対して、初回に実施した
  訪問介護と同月内に、サービス提供責任者が、自ら訪問介護を行
  う場合又は他の訪問介護員等が訪問介護を行う際に同行訪問した   場合

 2 緊急時訪問介護加算(新規) → 100単位/回

 ※算定要件
  利用者やその家族等からの要請を受けて、サービス提供責任者が   ケアマネジャーと連携を図り、ケアマネジャーが必要と認めたと
  きに、サービス提供責任者又はその他の訪問介護員等が居宅サー
  ビス計画にない訪問介護(身体介護)を行った場合

 3 特定事業所加算

 ●特定事業所加算( I ) 所定単位数の20%を加算

 ※算定要件
  体制要件、人材要件(1及び2)、重度要介護者等対応要件の    いずれにも適合

 ●特定事業所加算(I I) 所定単位数の10%を加算

 ※算定要件
  体制要件、人材要件(1又は2)のいずれにも適合

 ●特定事業所加算(I I I) 所定単位数の10%を加算

 ※算定要件
  体制要件、重度要介護者等対応要件のいずれにも適合



【体制要件】
 1 すべての訪問介護員等に対して個別の研修計画を作成し、研修
   を実施又は実施を予定していること。

 2 利用者に関する情報、サービス提供に当たっての留意事項の伝
   達又は訪問介護員等の技術指導を目的とした会議を定期的に開    催すること。

 3 サービス提供責任者が、訪問介護員等に利用者に関する情報や
   サービス提供に当たっての留意事項を文書等の確実な方法によ
   り伝達してから開始し、終了後、適宜報告を受けていること。

 4 すべての訪問介護員等に対し、健康診断等を定期的に実施して
   いること。

 5 緊急時等における対応方法が利用者に明示されていること。



【人材要件】
 1 訪問介護員等の総数のうち介護福祉士が30%以上、又は介護福
   祉士・介護職員基礎研修課程修了者・1級訪問介護員の合計が
   50%以上であること。

 2 すべてのサービス提供責任者が3年以上の実務経験を有する介護
   福祉士又は5年以上の実務経験を有する介護職員基礎研修課程修
   了者・1級訪問介護員であること。ただし、居宅サービス基準
   上、1人を超えるサービス提供責任者を配置しなければならない   事業所については、2人以上のサービス提供責任者が常勤である
   こと。



【重度要介護者等対応要件】
 前年度又は前3月の利用者のうち、要介護4〜5・認知症日常生活自立
度V以上の利用者の総数が20%以上であること。

 ※特定事業所加算は( I )〜(I I I)のいずれかひとつのみを
  選択できる。

 身体介護(30分未満)231単位/回 → 254単位/回

 生活援助(30分以上1時間未満)208単位/回 → 229単位/回

 身体介護254単位に事業所加算Iを上乗せすると、254×1.2=304単
 位となり、身体介護254単位に事業所加算I I・I I Iを上乗せする
 と254×1.1=279単位となる。

 利用者にとって見ればかなりの負担増になるし、もしかすると、
 現在のサービスをそのまま活用していると、支給度額を超えての
 サービス提供となってしまう人も出る可能性があるということを
 話しました。


■介護従事者の処遇改善を進め、経営の効率化への努力を前提とし、経営の安定を図る取組み

 今回、単価があがったのは、身体介護1と生活援助2のみである。事業所加算を得なければ処遇改善は難しい。

 事業所加算や、初回加算、緊急時訪問介護加算は、すべて「加算」という形をとっているので、利用者には、利用金が上がってどうサービスが変わるのか(変わらないのか)わかりにくい。

 訪問介護事業所では、今回の介護報酬改定に伴い、重要事項説明書を書き換える必要がある。この重要事項説明書の改定部分は、利用者が理解しやすい文面で記載する必要がある。また、利用者に説明する場合には、利用者が理解できるように説明する必要がある。

 以上のことを伝えました。体制要件の「すべての訪問介護員に対して個別の研修計画をたてること」の考え方や手法について解説。必要な研修の帳票類についても帳票を用いて熱く解説しました(笑)。



■介護従事者の能力に応じた給与を確保するための対象として介護従事者の専門性等のキャリアに着目した評価への取組み

 事業所間の算定要件である、人材要件では訪問介護員の資格が介護福祉士や、介護職員基礎研修課程修了者、又はヘルパー1級に対しての評価がなされた。しかし、残念なのは、ヘルパー2級に対しての評価はされなかった。

 このことから、ヘルパー2級を取得し、頑張って働いている人々に対して処遇改善をすることは難しくなった。そうであれば、ヘルパー2級で頑張っている方々が、ヘルパー1級や介護職員基礎研修を、予算や時間の面で、受講しやすいようにサポートする必要がある。

 また、国家資格である介護福祉士の受験体制も平成24年度から大きく変化する。そのことを踏まえて、平成22年〜23年で、一定の経験者がみな、介護福祉士資格を取得できるように、介護福祉士受験対策講座などの諸対策を考える必要性についても考えを述べました。

 今回の介護報酬改定については、各サービスでの取組みはもとより、利用者と社会資源を結びつける役割を持つ「介護支援専門員」は利用者に対して、苦しい対応を迫れられざるを得ないと考えられる。

 国は、今回の介護報酬改定に際し、利用者に対して1割負担は変わらないとしか詳しいアナウンスはない、なんら具体的な説明をしていないのだ。

 介護支援専門員は、自身でもサービス事業所ごとに、加算があるのかないのかを調査する必要があるだろう。その上で利用料金を試算して、どのようなパターンで支給限度額をオーバーするのかしないかどうかを検証してゆく必要があると思う。

 いずれにせよ、4月から改定・介護報酬がスタートするのだ。それぞれのサービス事業所が適正な加算をして少しでも従業者の処遇改善が図られることを願う。それが今回の改定の主題であることを忘れてはいけないが、苦しい選択を迫られそうだ。

 さて、今回、会場に来て、最後まで聞いて頂いた皆様、ご清聴有り難うございました!


P.S.
 帰りに、日本橋にある、念願の「にほんばし島根館」に寄りました。ううん、品揃えは素晴らしかった。でも、お客が来ても店員さん同士でのおしゃべりが続てました。とても楽しそうでしたがお客には笑顔がないんだよね(苦笑)。

 みんながみんなではないがとても残念。頑張ればもっと売れるのにねぇ。佐藤は、頑張っている島根のかた、応援していますよ! 

 そのあと、日本橋でごはんを食べてとぼとぼ帰りました。ではでは!!


●にほんばし島根館に立ち寄ったが…●.jpg

●にほんばし島根館に立ち寄ったが…●


●グリル満天星 in日本橋三越店で夕食●.jpg

●グリル満天星 in日本橋三越店で夕食●



■お知らせ
 保健・医療・福祉サービス研究会さんでは、様々なセミナーを開催しています。4月18日、19日にサービス提供責任者向けの研修を企画しています。

「09年サービス提供責任者の役割と訪問介護計画作成の実務」
詳細は以下アドレスをご参照ください。

http://hifsk.co.jp/form/seminar/detail_new.jsp?id=757


(仕事は仕事、ボランティアとはまた違う。正しいお金は正しく頂こう!To Be Continued!!)


posted by さとうはあまい at 18:54| 島根 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。(*^_^*)
今日は家で仕事しています。
娘を寝かせながら見させていただいています。
またゆっくり寄らせていただきます。
ブログ応援してます(^_^)/
それでは。失礼します。
Posted by ★KEEP BLUE★ at 2009年03月12日 08:30
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