2020年01月12日

奮闘記・第1094回 研修会のツボ/千葉県千葉市

●2019年● 千葉県千葉市

千葉市社会福祉研修センター

令和元年 フォローアップ研修(2日目)
ICFを意識した介護記録の書き方講座
〜生活機能分類の項目を意識して記録を書いてみましょう〜


さて、今回は前回に引き続いて、フォローアップ研修、その2日目である。佐藤はまた宿泊先のそばにある千葉神社へ参拝後、会場へと向かった。会場には昨日からの参加者の他新たなメンバーも加わりさらに会場は賑やかであった。


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●千葉神社と「けろちゃん」●



今回の研修の題目は「ICFを意識した介護記録の書き方講座」である。昨日の研修に参加したかたは、このICFを意識することの重要性に気づかれていると思うが、本日から参加した方には急にその話をしても難しい。まぁ、ゆるゆると進めていきますわ。

■研修で行ったこと
(1)支援をするために必要な帳票(演習・講義)
(2)記録の書き方トレーニング(講義)
(3)手順について考える 生活の多様性について考え
(4)生活機能分類について(課題抽出法) ※事例参照
(5)記録の書き方トレーニング(演習)
(6)発表

記録と言っても利用者支援に必要な記録物って様々な種類がある。そのすべての帳票類に、何を、どのように、書けば良いのか知っているのだろうか? 

例えば、利用者の基本情報を記述する「フェースシート」それから計画作成に必要な「アセスメントシート」「個別援助計画書」「モニタリング記録」「会議録」「介護記録や支援経過記録」などなど。

ここでは、それらの帳票類はなぜ必要なのか? その根拠を書き出していただいた。まずは、自分で考えて、グループメンバーと語り合いからである。話し合い(談合ではない)はすべての基本であるからだ。

自分で考えているときは、「何となく必要だと思っていた帳票だけど、改めて考えてみるとそれなりの理由があることがわかった」らしい。ハハハ。

そうねぇ、例えば、基本台帳ひとつをとってみても、氏名や性別、年齢。障害の程度や、要介護度、生活歴や既往歴など、様々な情報が入っている。情報がなければ、利用者の名前を呼ぶことすらできない。それでほんとに呼ばないのがいるからねぇ・・・。まったく!


●なんのために記録するのか●.jpg

●なんのために記録するのか●



アセスメントシートもその方の現在の情報を知るためには必要なツールである。麻痺が「あるのか」「ないのか」、コミュニケーションは図れるのかなどなど、支援するのに即必要となる情報ばかりなのだ。

1.支援をするために必要な帳票(演習・講義)
そのような重要な帳票類であるが、皆さんの事業所にはこれらの帳票の書き方マニュアルはあるだろうか? 挙手を求めたが、残念ながらしっかり「はい」という方はいなかった。

前回にも述べたように本来、これらの帳票類には、書き方見本(凡例)というモノがあって、誰が書いても書いている内容が同じにならないといけないのだ。

そうであるならば、この帳票を用意した事業所が、書き方例を示すべきである。そこで必要になるのが、記録マニュアルなのだ。

なんでもマニュアル、マニュアルというわけではないが、マニュアルがないのは、たいがい「行き当たりばったりでやっている」か、「毎回違う方法で、同じやり方はできない」ことが多い。

介護技術を「理屈じゃない! 感覚で覚えるんだ!!」なんて言っている施設は、利用者さんを何回も転ばし続けることになるだろう。

むかしC市にでですな、マニュアルもなく、訓練もそこそこしかせずに開業し、3日目で3人ぐらい骨折者を出して、1か月で施設長が・・・。そういう所はともかく、マニュアルとは、それらの行為を十分に理解していないと書けないものなのだ。


●課題分析の情報源●.jpg

●課題分析の情報源●


●千葉のパティシエ(pâtissier)の「作品」を堪能する●.jpg

●千葉のパティシエ(pâtissier)の「作品」を堪能する●



さて、佐藤は、様々な場所で記録の書き方研修をしてきたが、参加者からは「書く時間がない」とか、「このように書くのは難しい」などといわれまくりなのだ(笑)。また、「簡潔な書き方はありませんか?」などといわれることも。そこで介護記録とは何か、そこで、必要となる内容はどのようなことなのか、いつ書けば良いのかなどを講義しながら、皆さんが中心になって、是非事業所独自のマニュアルを作成してみてはいかがでしょうかと提案しているのである。

2.記録の書き方トレーニング(講義)
ここでは、医療が求める記録と、介護が残す必要がある記録との違いについて話をした。

昭和62年に「社会福祉士及び介護福祉士法」が制定された後、我々、介護職を育成したのは、医療職(看護職)であった。むかしは医療報酬や加算が変わるたびに、看護師さんは医療と介護の現場を行ったり来たりさせられることも多かった。

しかし、今は、いったん介護現場で慣れてしまうと、医療現場にはなかなか怖くて戻れないという。それだけ医療の進化は凄まじいともいえる。

さて、そういうしがらみの中で、記録を指導するときには、「要点をまとめて簡潔に書くこと」が求められた。まぁ、いわゆる観察記録である。

しかし、平成の時代に入ると、介護保険法が制定され、介護に注目が及ぶようになる。いや、結局、医療費削減のため、医療と分離したはずの介護に再び医療を近づけたのだ。

したがって、いよいよ介護記録が重要視されるようになってきた。「お金が動く」ところではお役所は必ず、細かい記録を(誰も読まなくても)書かせたがるのだ。

でも、介護は、利用者の生活の多様性を支援する行為なのであり、「おむつ交換をしました」「風船バレーに参加しました」「腰痛の訴え有り」などという観察記録では、「どのような状態であったのか」がみえてこない。

いや、それだけでは「(介護職は)たいしたことやってないじゃないか」とお上に決めつけられかねないのだ。


●何を悩むのか? 千葉のハムレット・・・●.jpg

●何を悩むのか? 千葉のハムレット・・・●



ということで、もう少し詳細な記録、すなわち「関わりの記録」が求められるようになったのである。いや〜介護の自己防衛ですよ、これ。

佐藤は資料を用いて、各帳票がなぜ必要なのか、そこには何を書くのか、これらの帳票は更新する必要があることなどを説明した。皆さんは熱心にマーカーなどを使用して聞いていた。説明が終わると、このようなことははじめて聞いた。帳票を更新していないから更新しないと。などなど気づきを伝えてくれた。


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●介護職の関わりを表現できた●



3.手順について考える (生活の多様性について)(演習・講義)
ここでは1つひとつの介護には手順(介護技術を含む)があることそこでまず、皆さんが洗濯物を家で干す手順を書いていただいた。ただし、「その手順は、佐藤が皆さんの家に行って、その手順書をみれば洗濯物を干せるというような手順にして下さい」と伝え、演習はスタートした。

ここでは、訪問介護の方と施設職員の方の書き方に差が出ることになった(笑)。なぜならば、訪問介護の方々は、行為と手順は違うということをすでにご存知であったということである。もっとも、施設の方々利用者さんの洗濯物を干すようなことはなかなかしないからねぇ。

例えば、「洗濯機より洗濯物を取り出す」というのは行為である。手順とは、@洗濯機まで移動する(洗濯機は脱衣室にあるので、浴室のドアを手前に開ける)。A洗濯かごが洗濯機の上の棚にあるので、それを洗濯機の前におろす。B洗濯機の蓋を上に引き上げる。C洗濯機から、バスタオルを取り出してばさばさと揺すり軽くたたんでかごに入れいる。D大きな物を取り出したら、つぎに小物を取り出して、軽くパンパンとたたいてかごに入れる。などなど。

洗濯物を取り出す行為ひとつをあげてみても、その方の生活がみえてくるのだ。このような手順は、施設で行われる入浴や、排泄、食事、移動などの介助にも存在するはずだ。そのときに決して「うるさい利用者だから」という言葉をつけないでほしい(笑)。その方は自分の生活に主体的に関わっているのだから。

4.生活機能分類について(課題抽出法)※事例参照
さぁ、いよいよ本日の本題に入る。「アウトプット(課題の項目)」を統一するのだ。介護支援専門員の研修では、インプットは課題分析標準項目で行うこととして、統一しているが、アウトプットの出し方は統一されていない。

そこで、介護支援専門員自身の専門職カラーがうきぼりになってくる。例えば、医療職は健康状態に関することが優先され、介護福祉士は、日常生活動作が優先され、PT/OT/STなどの機能の訓練士たちは、訓練に関する内容が優先される傾向がある。そこで佐藤は、せっかく国際生活機能分類という考え方が承認されたのだから、その用語を使用することにした。

厚労省のホームページでは、計画作成の際にはICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)を意識して作成するようにとなっている。

そして、計画がそのように作成されれば、介護記録に記載する内容も項目を分類して書くことができる。後に記録を振り返り情報を得るときも、その項目を探せばみつかるというもの。ここでは、資料を用いてICFの構成要素「心身機能・活動・参加・環境」について、介護の現場でしていることを例題を用いて解説してみた。

5.記録の書き方トレーニング(演習)
今回の介護記録の演習課題は施設バージョンである。
施設には、介護職員の他に、看護師・介護支援専門員・相談員など様々な専門職が1人の利用者のために活躍している。

そこで、今回は、事例に相談員・介護支援専門員・看護師・介護職員に登場させて、1人の利用者にどのように関わって問題(?)を解決して行ったのか?というダイナミックな物語を想定して演習を行った。

佐藤が事例を読み上げる。次ぎにグループでどの場面の記録を書くかを相談する。グループで書く内容を決めたら、その後はその場面を各自で書いてみる。そして最後にグループでコンセンサスを得るという演習である。

佐藤が事例を読み上げる間、皆さんは興味津々に事例にマーカーをひいていた。そして、読み終わるとどこからともなくため息が(笑)。そうそう、このような問題は何処の施設でも起きるというしろもの。それを全体的に透視してみると、様々な葛藤がみえて来るはず。

皆さんはどの場面を選択して、どのような記録を書いてくださるか。もちろん記録を書くときには生活機能分類を意識して書くというルールは忘れないように。

もちろん、佐藤は演習の間、グループ内を見回り、あれこれアドバイスを伝えていった。しかし、驚いたことに、皆さんは事例をひもときながら、見事に関わりの記録を残しているではないか! 

約2時間半の演習後各グループで話し合いが行われ、ホワイトボードは介護記録で埋まっていく。実は、結果よりも、皆さんが語りあった内容が大事なのだ。なぜならば、そこではそう、しっかりと「ケースカンファレンス」が行われていたのだから。しかも、利用者にとっての最善策を考えていたし、素晴らしいと思う。

最後に佐藤から、解答例を示した。もちろん、解答例には、登場人物のそれぞれが残すであろう記録を書いて案内した。

1つのできごとを解決するために、様々な職種が連携していること。そんなことに気づいていただきき、さらにお互いにどのような記録が残っていると良いのかを理解していただければ良かったと思う。以上が千葉市で行われた研修である。


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●エンディング・・・To Be Continued!●



さて、本当はこの研修会のツボも昨年中にあげねばならなかったのですが、この時期になってしまいごめんなさいねぇ。

研修に参加された方々は、今も熱心にお仕事をされていると思います。どうぞ、皆さん、お元気でご活躍くださいませ! またどこかでお会いしましょう!!

(To Be Continued!)

posted by さとうはあまい at 21:15| 東京 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月07日

奮闘記・第1093回 研修会のツボ/千葉県

●2019年● 千葉県千葉市

千葉市社会福祉研修センター

令和元年 フォローアップ研修(1日目)
ICF視点で考える訪問介護計画書作成
〜訪問介護のサービスとその根拠とは〜


皆様、新年あけましておめでとうございます!

昨年は自然災害の多い年でしたが、何とか無事に過ごせました。
今年もトラブル無く過ごしたいと願っております。

もちろん、皆様にとっては幸多い年になりますよう祈念しておりますよ!

さてさて、2020年・年頭のブログは、昨年(2019年)12月に行った千葉市の研修会の報告からとなります💛

前日から千葉入りし、公園前の飲み屋さんで夕食。朝は千葉神社で挨拶から始まる。

●公園前の飲み屋さんでくつろぐ●DSCN1328.jpg

●公園前の飲み屋さんでくつろぐ●


●チーバ君とチーバ神社●DSCN1334.jpg

●チーバ君とチーバ神社●



そして、今年もやってきました、当然われわれの聖地となっている、千葉市ハーモニープラザである! この研修会場ともすでに10年来の付き合いである。

佐藤は、千葉市社会福祉研修センターの皆様とは、毎年七夕のごとく、年1回再会するのみなのだが、担当の山村氏とは常に交流しているような間柄と感じてしまう。存在感が凄いのだ。

だから、会場で出迎えて下さる姿をみても、懐かしいというよりも「また会えて良かった」という感じなのだ。お互い近況を伝え合う。それぞれが加齢に伴う悩みを抱えておりましたが・・・・はい。

さて、佐藤は、このフォロアップ研修では、2コマを担当している。本日は、介護計画作成で、明日は介護記録の書き方について、である。

まず今回は、介護計画作成の報告から。研修時間は9時半から16時半・昼食休憩は12時半から13時半である。


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●研修開始の案内をする●


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●待機する佐藤●



もちろん、その間にも順次休憩は取っていく。参加者は、訪問介護の関係者のみならず、通所介護やグループホーム、施設の職員など様々である。これが多様化ということなのだ。もちろん、訪問介護のベテランサービス提供者の方もいて、大いに心強かった。

佐藤は研修会のレジメを作成する際には、タイムテーブルを付けることにしている。これは参加者に対しての研修の進め方の案内とともに、自分自身で時間を管理できるようにするためである。

なんせ、脱線したら最後、話に夢中になって収集がつかなくなりますからねぇぇぇ、はい。もちろん、今回の研修にも、例の対人援助スキルアップ研究所のH参謀も同行している。

皆様、よろしくねぇ。

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●研修サポートグッズも待機(笑)●


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●グッズを持ちグループを移動する●



■今回の研修で行ったこと

(1)介護保険制度と訪問介護のPDCA(演習・講義)
(2)介護支援専門員とサービス提供責任者の役割(講義)
   サービス提供責任者が行う業務とその根拠 
(3)訪問介護がしているサービスとは何か(演習・講義)
(4)生活機能分類について(生活機能分類を用いた事例の理解)(講義)
(5)訪問介護計画書作成(演習)
(6)総括・質疑応答



1.介護保険制度と訪問介護のPDCA(演習・講義)
はじめに参加者に自己紹介をして頂き、どのようなメンバーが参加しているのかその情報を共有した。

佐藤からは、今日は訪問介護計画書を作成していくが、その内容はどの介護職にもあてはまるので、佐藤の言葉を自分のサービスに置き換えて参加して欲しい旨を伝えた。

まずは、PDCAという言葉について解説を行う。介護保険制度の仕組みはまさにこのPDCAにあるのだが、なかなか現場で活躍している介護職には浸透していかない部分でもあるのだ。とは言え、皆さんはすでにこの仕組みに基づいて、しっかりと働いているのであるから、この仕組みを理解して欲しいというものだ。

ただやるのではなく、キチンとした理論やメソッドに基づいて行われていないと、本来他者に教えることはできない。他者は、自分の頭の中の住人ではないからだ。
Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取ったものである。1950年代に、品質管理の父といわれるW・エドワーズ・デミングが提唱したフレームワーク(枠組み)なのだ。

この枠組みを介護保険制度にあてはめて考えてみる。介護保険制度は、介護支援専門員等が作成した居宅サービス計画に沿って、利用者の「生活全般の解決すべき課題」に対応すべくサービスのそれぞれが、

(P)個別援助計画を立てて、(D)必要な援助を行い、(C)一定期間を経たときに、モニタリング(振り返り)を行って利用者の状態の変化を測定し、(A)改善に至らなかった部分について再度検証を行い、再計画を立てているとことになる。

本来は、居宅サービス計画がこのPDCAに則って作成されていなければ、いかんのです
さて、PDCAとは、もちろん、Plan(計画)、がそれはまぁ、ここでは省くことにする。

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●アセスメントについて説明する●


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●演習に取り組む●



(P)とは、アセスメント(基本情報・課題分析)と目標の設定、訪問介護計画、その計画に沿ったケア手順を作成すること。

(D)とは、健康状態の維持向上・日常生活動作の維持・向上、本人に役割の提供を行い、意欲の向上につなげる。また、介護者や地域の方々や他事業所と連携を図ること。これらの支援を具体的に記録に残すことである。

(C)とは、定期的にモニタリング(振り返り)を行い、サービス開始時期より、本人の状態がどのように推移したのかを測ること。そして、モニタリングの結果から、利用者の状態がどのように推移したのかその結果を出すことだ。

 
なお、評価を行う時期は、短期目標の期間終了時と、長期目標の期間終了時期。利用者の認定期間終了時に行う必要がある。

これらの時期には、前回のモニタリングの終期の時期において、利用者の状態がどのように推移したのかを測り、その結果を(改善・維持・悪化)という評価の言葉で表す。

(A)とは、モニタリングの結果から、再アセスメントを行い、再計画の必要性を検討すること。

実は、この(C)と(A)は、常に、(D)の中に含まれている。なぜならば、利用者は常に初回(A)の状態の時と同じとは限らないからだ。しかし、軽微な状態の変化で計画を見直していたら、もう大変なこと! そこで、短期目標や、長期目標の期間で(C)を行うことが求められるということになる。

このサイクルを担っているのが、そうサービス提供責任者なのだ。皆さんには、訪問介護計画作成の手順(PDCA)を示し、その時々になぜ、そのような行為をするのか、その根拠を考えて頂き、グループで話し合って頂いた。そして、演習終了時には、佐藤が解答例を示して、解説した。

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●質問に応じる●



2.介護支援専門員とサービス提供責任者の役割(講義)
サービス提供責任者がおこなう業務とその根拠
ここでは、指定基準を読み説きながら、先ほど演習で行ったPDCAと絡めて、サービス提供責任者の業務と責務を解説した。

もちろん、通所介護の方々にも、同様なことが求められていること。さらに通所介護等には、平成27年に厚労省から「通所介護及び短期入所生活介護における個別機能訓練加算に関する事務処理手順及び様式例例の手順について」という通達が出されている。いわゆる、老振発0327第2号(平成27年3月27日)である。

ここでは、通所介護等は、事前に利用者宅を訪問して「居宅訪問チェックシート」をシートを作成し、利用者の「生活課題」を抽出することが求められたのだ。同時に「個別機能訓練加算(T)(U)」に対応する帳票案も示されているが、この帳票についてはすでに参加された方の中でも使用している方がいた。

3.訪問介護がしているサービスとは何か(演習・講義)
ここでは、1つの事例をもとにヘルパーのしている援助とは何かを考えて頂いた。その事例には、下線が引かれていて、下線の行為は下記の「ア・イ・ウ・エ」のどれにあてはまるのかを考えて頂いた。

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●学び舎の廊下●



そのア・イ・ウ・エの選択肢は下記の通り。

ア)健康に関する支援 
イ)日常生活動作に関する支援 
ウ)やる気、意欲に関する支援 
結果は、ヘルパーの支援では、「イ)の日常生活動作に関する支援」「ウ)やる気、意欲に関する支援」が圧倒的に多かったということになりましたね。そう、利用者の生活は多様性に富んでいる。そこで、医療がしている「治療」(心身機能に関する支援)とは異なる支援が主となるわけ。

そこで、そのような支援の情報を職員同士が共有する手段となるのが、介護記録である。ただ、現状では利用者の健康に関する情報のみの記述が多いように思われる。

えっ、どうしてそうなったのかって?

それは社会福祉士及び介護福祉士法が制定された昭和62年の段階において、その人々(介護職のたまご)の教育を担っていた多くの人々が、医療関係者(看護師など)だったということである。

そこで、当然、看護記録と同様な記録(観察記録)の書き方が指導されたというわけだ。誰もが自分の仕事や能力を基盤にしてしか、教えるこ
エ)他者と情報を共有するための支援
とは難しい。まだ、プロの介護職はこの時点では、ある意味、未完成の存在で有るから。

であるから、裏を返せば、医療職が必要とする記録を介護職に求めることにもつながっていく。その結果「記録は簡潔に」「尊敬語や謙譲語は不必要」「事実を客観的に書く」が中心になり、「本人の意向(こうして欲しい)」や「本人の価値観」は二の次になる。

そして、医療関係者は、正確さと速さが重要である。入院は短期間を想定しているから、多少不快でも、患者は大抵我慢する(させられる)。介護ではそうはいかない。不住になっても、それがもはや日常生活そのものなのだ。週2回のお風呂。お風呂好きのあなた、我慢できますか?

介護は、正確さと快適さが、本来求められて居るのだ。速さが大事なのは、介護が人手不足ということに過ぎない。

しかし、平成も30年が経過し、すでに令和という新しい時代になったのだから、そろそろ、「介護の記録」イ)やウ)に関する記録が増えて言っても良いのではないだろうか。

また、介護の主体はあくまでも本人である。近年、医療もカルテが開示されるようになるまで(これも裁判の結果で、である)、読まれることを想定して書かれていなかった。わざわざ外国語で書いたりもする。

よほど、読みにくい丁寧語はさておき、尊敬語や謙譲語は使用しても良いのではと佐藤は考えている。ということで、介護記録の書き方は明日研修で行いますので次回へまわしたい(笑)。

改めて、皆さんは介護という技術は「困っている部分を救済するだけではない」と言うことには気付かれたと思う。

佐藤はこの演習でも解答例を示し、解説した。そして、実はこのア・イ・ウ・エは、ICFの構成要素と同じ意味合いを持っていることを、ICF(国際生活機能分類)の相関図を示して説明した(ICF:International Classification of Functioning, Disability and Health)

心身機能:ア)健康に関する支援       
活  動:イ)日常生活動作に関する支援 
参  加:ウ)やる気、意欲に関する支援 
環  境:エ)他者と情報を共有するための支援


そうであるならば、居宅サービス計画も各項目別に課題抽出が成される必要があるのだが、現在の研修制度ではその域に達するのは、難しいのかも知れない。佐藤はずーとアウトプットをICFの言語で統一すれば良いのでは無いかと叫んでいるわけだが、なかなか・・・、聴く耳が・・・業界上層部に・・・・。ハイ、昼食休憩である。

4.生活機能分類について(生活機能分類を用いた事例の理解)(講義)
5.訪問介護計画書作成(演習)

さてさて、午後からは、約2時間半かけて、事例をひもときながら、介護計画を作成して頂いた。

はじめに佐藤が作成した「居宅サービス計画」(ICFバージョン)を用いて、先のICFを居宅サービス計画に結び付けて考えると、どのようになるのかを解説した。

そして、平成26年の社会保障審議会で示された居宅サービス事業所が果たす役割を示した図を用いて、居宅サービス事業所には、「利用者の心身機能の維持向上・活動の維持向上・参加の維持向上=介護者の負担の軽減」が求められていることを解説した。

ここでは、佐藤が作成した訪問介護計画書のひな形を使用して、皆さんには、具体的なサービス内容を考えて頂いた。

すでにひな形は、No.1No.2に分かれており、No.1は表紙で、サービス内容や訪問時間やサービス区分などが書いてある。

No.2は、4つの空欄があり、「課題」と「訪問介護の目標」と「具体的なサービス内容」と「備考欄」ある。

もちろん、課題は4つ。心身機能の課題・活動の課題・参加の課題・環境の課題である。そうそう、居宅サービス事業所の課題は、介護支援専門員が作成した「短期目標」となる。

そして、皆さんに考えて頂く内容は、もちろん、「心身機能に関する具体的なサービス内容」「活動に関する具体的なサービス内容」「参加に関する具体的なサービス内容」「環境(家族や地域)に関する具体的なサービス内容」となるわけである。

まずは自分で考えるzzz(いやぁ寝てはいけないぞzzz)
次にグループで話し合い、その内容をまとめて発表して頂く。

皆さんは、居宅サービス計画やアセスメント表などを見ながら、具体的なサービス内容を考えていく。そして、グループ演習では、お互いに現在使用して帳票などについても情報交換が出来た様子である。

もちろん、佐藤もグループ内に入り込んで、「声かけ」ってなにしているの?(H参謀には「肥えかけ」って聞こえるとか)。「見守りって」何をしているの?とあれこれ質問を投げかけてまわりました(笑)

すると、「え〜、声かけは声かけだよね。他のいい方って…。難しい!」ですと・・・。どうやら皆さんにはすっかり介護の専門用語が染みついちゃったみたいであった。

そして、最後はグループ演習でまとめた物をホワイトボードに書いて頂いた。今回は参加者同士が協力し合い、作り上げたサービス内容である。実際の現場でも他の職員(ヘルパーさん)を巻き込んでつくれると良いのだが。

さてさて、こちらには佐藤が考えた解答例(具体的なサービス内容のみ)を載せておこう。もちろん、参加した人々の中には、もっとリアルにかき上げた方がいたことは言うまでもない。

【心身機能に関する具体的なサービス内容】
@あいさつ後、感染予防のために洗面所にて手洗いうがいを行います。
A居間にて、再度あいさつをして体調をうかがいますので、体の調子をお知らせください。必要に応じて、娘さんに相談します。
B服薬カレンダーを見て、服薬が継続出来ていることを把握します。飲み忘れている場合には、飲めるように助言します。

【活動に関する具体的なサービス内容】
@これからすることを説明し、同意を得ます。作業に入る前には、トイレにお誘いします。身支度に乱れがあるときには、お伝えし整えられるように支援します。
A移動時や、作業時には、そばに付き添い転ばないように注意を喚起し、転ばないように見守ります。

【参加に関する具体的なサービス内容】
@通所リハビリの献立表を参考に一緒に献立を考えます。
A食材を取り出し、テーブルにおいて、本人のできそうなことを相談します。
B野菜は、洗って切りやすいように渡しますので、片手まな板を使用して切ってください。怪我をしないように注意喚起し、頑張っている姿を励まし、上手く出来たことを共有します。また、協力動作には労をねぎらい感謝を伝えます。
C調理終了時には、好みの器に盛り付けられるように支援します。

【環境に関する具体的なサービス内容】
@地域の情報を収集し、必要な情報を提供します。
Aその日の支援内容を娘さんとの連絡帳に記入して連携をはかります。

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●介護は奥が深いですねぇ●



皆さんは、サービス内容というよりも、自分たちの常日頃している介護を再度見つめる機会となったようであった。さてさて、これにて「本日の研修」は終了である。

次回は介護記録の書き方研修の報告としたい。ハハハ。ではまた!


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●寒い!ほんとうに寒い●


(To Be Continued!)

posted by さとうはあまい at 16:55| 東京 ☁| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする