2019年10月30日

奮闘記・第1090回 研修会のツボ/福岡県

●2019年● 福岡県福岡市

お茶の水ケアサービス学院

利用者の「自立生活支援」に向けた「訪問介護計画書作成」
及び「モニタリング」のための研修会



皆さまお久しぶりです!

今年度、佐藤はお茶の水ケアサービス学院さんからの依頼で、介護職員フォローアップ研修の講師を務めている。お茶の水ケアサービス学院さんは様々な研修を企画・運営しており、研修内容や対象者も多岐に渡っている。
(詳細はこちら https://www.o-careservice.com/

しかし、介護人材が不足している昨今では、なかなか現場で働く介護職員がこぞって外部研修に参加することは難しくなってきいるという。同学院もその状況を鑑み、なんと学院が開催している研修をそのまま録画し、会員に対してネット配信を行うという。

現在、佐藤が受け持っている研修は、介護記録の書き方、訪問介護のサービス提供責任者向け研修、通所介護計画の作成法などである。


研修は、ここまで福岡東京大阪広島名古屋と順調に進んでいる💛

久しぶりの研修会のツボでは、現在、福岡市内(福岡県消防会館)で訪問介護事業所に対してと、通所介護事業所に対しては、各計画書作成等に関する研修(後者)を、今まさに真っタダ中で行っていることもあり、速報で前者を紹介したい。


●博多に入り、筥崎宮に参拝●.jpg

●博多に入り、筥崎宮に参拝●


●一晩あけて水鏡神社へ参拝●.jpg

●一晩あけて水鏡神社へ参拝●


●11歳の広田弘毅元総理による揮毫●.jpg

●11歳の広田弘毅元総理による揮毫●


●会場の福岡県消防会館を眺む●.jpg

●会場の福岡県消防会館を眺む●



訪問介護事業所のサービス提供責任者向け研修は、すでに東京会場は収録済みである。テレビで司会者などがつけているような、集音マイクなんぞを胸につけ、研修をスタートした。佐藤の研修の特長は、参加者を巻き込んだ劇場型研修にある。だから研修を撮るカメラマンは大変であろう(笑)。

もちろん、その日は収録ということであったため、できるだけカメラ目線の視野を意識しながら話を進めた(つもり)。本当に協力的であったか否かは、編集してからのお楽しみである(笑)。

さて、今回は速報で訪問介護事業所のサービス提供責任者向け研修を行っており、佐藤が参加者と関わる中で気になったことも取り上げていこうと思う。

気になるのは、改正「老計第10号」は、訪問介護事業所のサービス提供責任者はもちろん、介護支援専門員に正しく理解されているのだろうか?である。
(※下方に詳細を転記している。)

改正前は「自立生活支援のための見守り的援助(自立支援、ADL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)」であった文言が、改正後は「自立生活支援、重度化防止のための見守り的援助(自立支援ADL、lADL、QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)」となったことにある。

これは場当たり的な改正しかできないお上にしては、画期的な改正であると言えるかもしれない。それは訪問介護のサービスが、重度化防止のための見守り的援助であり、IADLやQOLの向上を果たしているというのだから・・・。
を指すものであり、掃除・洗濯・買い物・調理が含まれている。

この掃除・洗濯・調理は、「生活援助」に分類されてしまう傾向がある。しかし、今回の改正では、訪問介護の支援内容が明確化され、そのような支援は「身体介護」と分類されるとしたのだ。

特にIADLとは、「手段的日常生活動作」そこで、その部分を利用者及び家族等に理解して頂けるように、訪問介護計画書に記載する必要がある。


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●研修風景(その1)●


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●研修風景(その2)●



利用者と一緒に手助けや声かけ、見守りをしながら行う掃除、整理整頓(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)。
こちらにこの支援のケア手順を想定する。
(1)あいさつをして体調を伺う。
(2)本日の支援内容について説明し、本人の意向を把握する。
(3)掃除の手順について相談する。
(4)間の片付けを行う。
(5)コタツの上にある、物品をどうするか相談して本人に指示して頂く。
(6)ヘルパーは、依頼された通りに物品を片付ける。
(7)掃除機をかけるために、本人にそばの椅子に移って頂く。着座を見守る。
(8)移動時には、そばに付き添い転倒しないように注意喚起を行う。歩き出したら、後方について転ぶことがないように見守る。
(9)掃除機をかける。本人の指示を仰ぎながら、丁寧に行う。
(10)本人が座った椅子の横にはゴミ箱がある。本人に持って頂くように依頼して、掃除機をかける。かけ終わったら、協力動作に感謝を伝え、ゴミ箱を元の位置へ戻して頂く。
(11)居間が終わったら、台所へ移動する。
(12)居間の掃除が終了したら、台所へ移動する。この時も転倒しないよう注意喚起を行い、転ぶことがないように見守る。
(13)台所についたら、椅子に座って頂く。着座を見守る。
(14)テーブルの上を片付ける。本人の意向に沿ってゴミを分別し、ゴミ箱に捨てる。
(15)床面はペーパーモップで拭く。下にゴミが落ちている時にはヘルパーが先に使用してゴミを集め拾う。その後、本人がモップを使用して手の届く範囲をかける。更に立ち上がってテーブルに捕まり移動しつつ、モップをかけるので、転ばないように注意喚起しつつ転ぶことが無いように見守る(本人から依頼がある場合にはヘルパーが本人の指示を依頼して依頼通りに行う)。この時に体調を伺い、痛みの訴え時には痛みに共感する。
(16)すべての掃除が終了したら、物品を元の位置へ戻して本人の了承を得る。下記に一例を示してみよう。
(17)居間に戻る。廊下を移動する時にはそばに付き添い、転倒しないように注意喚起を行い、転ぶことが無いように見守る。居間についたら好みの場所に座るので着座を見守る。
(18)振り返りを行う。本日の支援の中で本人が頑張ってしたことを称賛し労をねぎらう。また、本人が協力してくれたことに感謝を伝える。介護記録に本人の頑張ったことなどを記載して、サービス内容を記録する。
(19)忘れ物がないことを確認してサービスの終了を伝える。

これを訪問介護計画書に記載する。佐藤の計画書では、「ICF」(国際生活機能分類)を意識して作成している。


●福岡市内、中洲のイタリアン バンビーノでお昼●.jpg

●福岡市内、中洲のイタリアン バンビーノでお昼●


●研修風景(その3)●.jpg

●研修風景(その3)●



【利用者の「心身機能」(健康)に関する支援サービス内容のみ】
@ 訪問時、感染予防のための手洗い・うがいを行います。
A あいさつをして体調を伺いますので、その時々の具合をお知らせください。必要時には関係機関と連携し必要な手立てを講じます。
B 作業中は常に痛みや疲れ具合を気にかけ必要に応じて水分補給や休憩を依頼します。

【利用者の「活動」(ADL;日常生活動作)に関する支援】
@ 作業の前には、トイレ利用の有無について伺います。トイレを利用される際には、転倒することなくトイレ利用ができるように支援します。
A 室内を移動する時には転倒しないように注意喚起を行い、転ぶことがないように見守ります。
B 椅子に座る場合には、無事に座れるように見守ります。

【利用者の「参加」(役割や意思決定)に関する支援】
@ 本日することを説明して、作業手順を決めますのでご希望をお知らせください。
A その時々の状況に合わせて、本人の出来そうなことやしたいことを依頼しますので、無理のない範囲で協力をお願いします。
B その時々の作業をして頂いた時には、頑張って居る姿を称賛し、労をねぎらい感謝を伝えます。
C 本日の支援内容を振り返り、したことやできたことを共有し、更に新たな御希望の有無を伺います。

【「環境」に関する支援】
@ 支援の前には連絡帳を開いて内容を確認します。他のヘルパーと情報を共有する必要がある時には、その内容をサービス提供責任者に報告します。
A その時々に介護情報や、地域での集い等の情報を提供し、本人が興味を持てるように支援します。などなどなど。

このように、生活機能分類の言語を意識して、ヘルパーのしている支援を記載すれば、おのずと心身機能、活動、参加、環境という具合に各項目に沿ってモニタリングができ、各項目の評価(改善・維持・悪化)ができるのである。

研修に参加された皆さんは、お互いの存在を頼りに演習を終わらせ、清々しい顏で帰られた。

B サービス終了時には、本日の支援内容を振り返り、必要事項を連絡帳に記載します。


この内容を実践するのは皆さんお1人おひとりである。どうぞ他のヘルパーさんの能力を頼りに少しずつ作成して頂ければと思う。


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●研修風景(違う、そうじゃないw)●


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●研修風景(その4)●


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●研修風景(その5)●



下記、今回改正された老計第10号1−6「自立生活支援、重度化防止のための見守り的援助(自立支援ADL、lADL、QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)」の明確化された内容である。赤字が新たに追加されたもの。このサービス内容を具体的に書くことで、身体介護の報酬を得ることができると思う。皆さん頑張って文章を作成して頂きたい。

ベッド上からポータブルトイレ等(いす)へ利用者が移乗する際に、転倒等の防止のため付き添い、必要に応じて介助を行う。
認知症等の高齢者がリハビリパンツやパットの交換をする際に見守り・声かけを行うことにより、1人で出来るだけ交換し後始末が出来るように支援する。
認知症等の高齢者に対して、ヘルパーが声かけと誘導で食事・水分摂取を支援する。
入浴、更衣等の見守り(必要に応じて行う介助、転倒予防のための声かけ、気分の確認などを含む)。
移動時、転倒しないように側について歩く(介護は必要時だけで、事故がないように常に見守る)。
ベッドの出入り時など自立を促すための声かけ(声かけや見守り中心で必要な時だけ介助)。
本人が自ら適切な服薬ができるように服薬時において、直接介助は行わずに、そばで見守り、服薬を促す。
利用者と一緒に手助けや声かけ、見守りをしながら行う掃除、整理整頓(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)。
ゴミの分別が分からない利用者と一緒に分別をしてゴミ出しのルールを理解してもらう、または思い出してもらうよう援助する。
認知症の高齢者と一緒に冷蔵庫のなかの整理等を行うことにより、生活歴の喚起を促す。
洗濯物を一緒に干したりたたんだりすることにより、自立支援を促すとともに、転倒予防等のための見守り・声かけを行う。
利用者と一緒に手助けや声かけ、見守りをしながら行うベッドでのシーツ交換、布団カバーの交換等。
利用者と一緒に手助けや声かけ、見守りをしながら行う衣類の整理・被服の補修。
利用者と一緒に手助けや声かけ、見守りをしながら行う調理、配膳、後片付け(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)。
車椅子等での移動介助を行って店に行き、本人が自ら品物を選べるよう援助する。
上記のほか、安全を確保しつつ常時介助できる状態で行うもの等であって、利用者と訪問介護員等がともに日常生活に関する動作を行うことが、ADL・IADL・QOL向上の観点から、利用者の自立支援・重度化防止に資するものとしてケアプランに位置付けられたもの。


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●研修は大円団を迎えた●


●研修後、櫛田神社へ寄った。22:00まで営業中(?)●.jpg

●研修後、櫛田神社へ寄った。22:00まで営業中(?)●



さてさて、今回の福岡研修の速報はおわり。福岡県も魅力が満載です。筥崎宮や宗像大社、太宰府天満宮、そうそう大宰府政庁跡も良かったぁ。

最後に、今回西日本を中心とした研修会に各地で参加して頂きました皆さま、同学院の西日本で各地担当頂いたTさん、有り難うございました。またお会いできるのを楽しみにしております。舛木さん、会えて良かったです。

季節も変わり目、寒くなって参りました。どうか皆さま、くれぐれもご自愛ください!



(To Be Continued!)
posted by さとうはあまい at 15:06| 東京 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする