2019年07月31日

奮闘記・第1087回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 東京都千代田区


公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

2019年度 社会福祉法人等が経営する社会福祉施設・事業所職員向け合宿研修会
4日目「対人援助技術・介護記録の書き方トレーニング」
【第2部】



今回の研修は、2部構成である。第1部は、『対人援助技術』についてで、内容は前回の第1086回でにて報告済み。今回は第2部の『介護記録の書き方』についての報告である。

少し間があいたので、参加されている方について案内しておこう💛
この研修は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターさんが主催している合宿研修であり、受講するにあたっての条件を定めて、その条件をクリアした人々が、この会場に集っているのだ。

その条件はいくつかあるが、かいつまんで案内する。

『公益的な活動を実施し地域貢献に取り組んでいる、または公益的な活動を計画し地域貢献に取り組むことを予定している社会福祉法人等が経営する介護報酬指定施設・事業所で働く生活相談員・介護職員・介助員・介護支援専門員等』
『介護業務の経験が通算して3年以上でかつ本研修受講後も引き続き当該施設や事業書に勤務する意志を有する者』
『本研修会に参加経験のない者で、研修開催機関において研修会場の宿泊施設に宿泊できる者』

となっている。

事務局の好漢・S氏曰く、「今回の参加者は3年目から上は20年を越える方が参加しています」とのこと、すなわち経験豊富な方が揃っているということなのである。

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●思い出を語り合う●



■研修会で行ったこと
(1)自己理解・他者理解
(2)自分のパーソナリティーを知り、他者と関わる傾向に気づく
(3)介護記録には何を書くのか
(4)事例を把握し、介護記録に挑戦する


※(1)(2)は前回報告済み。今回は、その第2部は、(3)(4)を報告したい。

■第2部
3.介護記録には何を書くのか
ここでは、テキストを用いて、ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)について説明を行った。そして、この考え方は平成14年に日本語に翻訳されて、厚労省のホームページに掲載されている。

まぁこの翻訳自体はいろいろあって、実際専門家のPTさんたちの中には「原語」(WHOゆえに仏語版もあるだろうが、とりあえず英語版)で読んだほうがいいという方もいる。

われわれ門外漢はそこまでやらんでもいいとは思うのだが、素人が比べても言葉のニュアンスが本来の意図とは微妙に変わっているように思えるくらいに「手が入って」いる。

それはさておき、さらに平成26年には、サービス提供事業所の果たす役割は「利用者の心身機能能維持向上・活動の維持向上・参加の促進」これらの役割を果たすことで「家族の(環境)の負担軽減」に繋がる、ということを説明。


●グループの会話に耳を傾ける●.jpg

●グループの会話に耳を傾ける●


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●他者に気遣い肩をもむ●



そうであるならば、介護職が、利用者の介護計画に沿って必要な援助を行い、モニタリングをして、利用者の生活機能(心身機能。活動・参加・環境)が維持・改善・悪化しているか適切な評価を行う必要があるはず。

そこで、介護記録には、利用者の生活機能を意識した記録が求められるということを説明した。

そして、実際の介護記録の場合、多くは、利用者の健康状態の推移は記載されているのだが、利用者が日常生活動作で「していること」や、職員のかかわりによって「できたこと」の記載が少ない傾向がまだあり、逆に「できなくなったこと」については記載されていることが多いことが上げられる。

さらに、参加の項に至ると、「○○に参加した」という記録は有るのだが、その時々の利用者の状況や職員の意図的な介入などについては特段明記されないため、実際介護職の支援が「どのように利用者の意欲の向上に繋がったのか」が見えてこない記録が多いことである。


例えば、医療職は、利用者の健康状態を掌握することが専門であり、その記録は体温や、血圧、飲水量や、排せつの状況など、数値の記録が重要な意味をもってくる。また、「頭が痛いと言う」「腹痛を訴える」などの簡潔な記録が求められている。


●昼食を頂く●.jpg

●昼食を頂く●


●自分で考えるを見守る佐藤●.jpg

●自分で考えるを見守る佐藤●



一方、介護職は、利用者の日常生活動作(活動)について、必要な援助をするたびに、利用者に対して、「これからすることを説明し、本人の意向を伺い、同意を得られた場合に必要な援助を行う」のだが、同意が得られない場合には、なぜ、それをしたくないのか理由などを聴いて、その方が必要な援助を受け入れて頂けるように「話し合う」のだ。

必要な援助を行うときには、その時々利用者の状況に合わせ(随時アセスメントし)、本人のしていることやできることは本人にして頂き(するように励まし)、本人のできない部分を、本人が希望する方法で行う。

これって、文章を読んだだけでも非常に手間のかかる作業なんだけど、経験を積んだ職員で有れば、このかかわりを瞬時に判断し、行ってしまうのである。

だから、職員にしたら当たり前の行為なので、そのためにした(行った)、「介護の手間」を省いてしまいがちである。その結果、文章は「車いすへ移乗すると、ひとりで食堂へ出られた」などとなってしまい、これではまるで「その方がひとりで車いすへ移乗し、食堂へ行った」かのようにとられてしまう記録ができ上がるのだ。

まあねぇ・・・、介護の手間の記録を書くと長くなりますからね。だったら、したことは、タイトルとして明記し、その下に介護技術を記載するようにしても良いのではないかなぁと思う。


●発表者を選択●.jpg

●発表者を選択●


●記録を読み込む●.jpg

●記録を読み込む●



【タイトル】
『車いすへ移乗すると、ひとりで食堂へ出られた』
昼食のご案内に居室へ訪問する。本人はベッド上で、新聞を読まれていた。昼食の時間である旨を伝えると、「もうそんな時間か・・・」と言いながら時計を眺める。さらに「じゃあ起こしてくれるかな?」と言われたので、「もちろんです」と答える。そしてベッドサイドに車いすを置くと、自分で布団をめくり上げ、上半身を起こす。足をベッドサイドへ移動することを説明し、本人の動かし方に合わせて、両足を手前に引き寄せた。本人はサイドレールに手を置いて、体を回転させ、端座位をとった。車いすを所定の位置に置くと、自ら車いすのアームサポートに手をついて立ち上がると、向きを変えて車いすへ着座した。自分は、転ぶことが無いように注意を換気し、同時に転ぶことがないように見守った。

まぁ、これはほんの1例であるが、利用者のしていることやできること、さらに職員がしたことがリアルに伝わってくるのではないだろうか。

(文章が長くなるのは、これら例文の状況説明が「初めて語る」人々に向けて書かれていることにもよるだろう。初対面でいろいろな状況説明を省きまくるわけにもいかないからだ。これが同じ組織や団体の中で、ルール作りができて居れば、それ相応に短くできるはずである。)

職員は、利用者同士の交流や、家族や地域(環境)との交流の支援も行っている。これも、職員の意図的介入があってこそ、はじめて成り立つ支援と言える。

それが「○○さんと、七夕飾りをつくった」「園児との交流会に参加した」という記録(記載)にしてしまっては、「身近な観察者」としての職員の「存在の雰囲気」はわかるだろうが、「介護者としての職員の行動」は、読み手(他の職員や家族等)には伝わってこないだろう。

さらに、多くの施設では利用者の手段的日常生活動作(家事活動)を職員が代行していることが多い。それは、もしかしたら「利用者のできること」を奪っている可能性もある。

利用者の中には、そのような家事活動も個別によってできることや、(自分で)したいことなども有るはずだ(無い人もいる)。可能なことであれば、その作業に参加(役割の提供)して頂くことも重要なことではないかとも伝えた。ふう!

佐藤は、職員が利用者にしている「励まし」「注意喚起」「称賛」や、「協力動作を依頼する」「感謝を伝える」「労をねぎらう」など、これらの行動が一括りで「声かけ」という言葉に置き換えられ、明記されてしまうことが残念(書くのが楽だが、評価はされない)で仕方がない。 

加えて、「見守り」「放置」はイコールではないこと。見守りとは、「そばに付き添い、本人を励ましたり、できることを称賛する。また労をねぎらう」などの行動を指していることを伝えた。


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●仲間を励ます参加者●



4.事例を把握し、介護記録に挑戦する
午後からは、佐藤が得意としている、逐語文(ダイアローグ方式)のダイナミックな事例を元に皆さんに提供してみた。

皆さんにはその事例をひもといて、介護記録や相談員記録にチャレンジをして頂いた。今回の物語は、「お正月に外泊をしていた利用者が、予定より早く施設に戻ってくる」という内容である。まぁ、いわゆる想定外の出来事ですなぁ。

その出来事を、幅広い場所から捉える、いわゆる「鳥瞰」による説明と、相談員対家族、あるいは介護職対利用者による、「各場面設定」ごとの説明を行い、その上で実際の支援をし行っている場面を説明している。それらはタイムテーブルによって区切られているのだ。

簡単に案内してしまうと、お正月に外泊していた利用者が、予定を繰り上げて帰ってくる場面から物語が始まり、帰ってきた利用者の大腿部に打ち身と傷が・・・。

「やや、これはもしや娘宅で何かトラブルがあったのでは?」と思われるも、本人がなかなか素直に口を割らない(犯人かい!)。

そこで相談員や担当職員、看護師、介護支援専門員が密談し、それぞれの立場から利用者や家族にアプローチし、「いったい何があったのか?」と追い詰め、いや明確にしていくといった筋であり、まるで推理小説まがい(推理小説のまがい物とも)の事例なのである(笑)。

佐藤が「一人語り」で読み進める(ギターなどはなし)。
それでも最低15分はかかるのだ。いや〜、「また」大作をつくってしまった!(笑)

当然、この物語の登場人物の1人の介護記録をすべて書くことは無理。そこで、皆さんには、「時間別」に出来事を選択をして頂き、その場面で起こった内容について記録を書いて頂いた。

自分で考え、グループで語り合い、発表を行う。自分で考える時間は5分。

佐藤は皆さんが取り組んでいる間に会場をまわったが、皆さんは記録研修などいるのかいな?というくらい、ふつうに長文を書かいていた。

そこで「いつもこんな(長い)文章を書くの?」とたずねたら、「いつもは、『排泄介助・衣類着衣時痛みを訴える。医務室に連絡。』位かな?」ですとw。

「では、なぜ、今は長文なのか?」と畳みかけて質問すると、「ここに場面が書かれているからですよ。いつもは、自分がしていることを細かく覚えていないし(笑)、書く時間もないですから」

そうなんだ・・・。覚えてない(笑)って。これ、笑いごとではない。本来で有れば「ワンケア・ワン記録」が理想なのだから。

まぁ、職場内の環境にもよるが、常に書き込める環境で有って欲しいものである。また、記録は、手書きやパソコン入力であったり、中には、タブレットで入力をしている方もいた。機材については、まぁそれぞれ事業所の都合と言うところもあるだろうな。


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●ささ、質疑応答の時間ですよ●



さてさて、最後はグループ発表である。

発表したいチームに挙手を求めたが、(だいたいそうだがw)残念ながら手は上がらない。そこで、その日は7月4日だったので、7グループと、4グループ、最後は11グループに前にあるホワイトボードに板書を依頼した。

皆さんが選択した場面は、職員が実際に支援している排泄介助の場面で有る。それぞれ、必要事項を漏らさないように記載してあり、記録として何が求められているかは理解されている(ようであった)。

これは、ごくごく当たり前のことではあるが、職員は何を書くべきなのかを理解すればちゃんと記録はできるということでもある。まぁそこからが・・・これから・・・だね。

その上で、佐藤が作成した解答例を配布した。

佐藤は、例題に登場した専門職の、介護職員はもちろん、看護師・相談員・介護支援専門員の記録を解答例として作成しておいた。その記録は、各専門職が使用しているであろう帳票を用いて、今回の物語を、時系列に書いてある。

それらの記録物を、介護職員の記録を中心に、相談員や介護支援専門員の記録を案内した。特に介護職員の記録は項目欄(心身機能・活動・参加・環境)など、いわゆる生活機能分類の言葉を用いてその内容を記述した。

皆さんは実際に今自分たちが取り組んだ場面が細分化されて書かれていたことから、ため息混じりに「このような書き方もあるね・・・」などとつぶやく声も聞こえてきた(笑)。

まぁ、今回の記録の書き方は、あくまでも私が求めて(求め続けて)いる内容であり、このような記録があれば、職員同士に伝わる記録となる上、モニタリングやアセスメントもしやすくなると考える。第一、利用者や家族が読んでも「差し支えない」ものである。

佐藤は介護記録の研修を行う際に、声を大にして伝えていることがある。それは、各事業所に即した「介護記録のマニュアル」を作ることである。

皆さんから聞こえてくる声は、「時間がないから書けない」「上から簡潔に書けといわれている」「こんなに書けない」などなど。

そうであるならば、まずは各事業所に合った「介護記録マニュアル」を作ることから始めて欲しい。多くの事業所に「○○検討委員会」があれど、なぜか、「記録検討委員会」なるものの存在は聞かれない。

さらに、記録を書く時間がないのであれば、業務分担表に、記録の時間を設ければ良いはずだ。記録時間は5分程度である。忘れないうちに重要な要点を漏らさず書いておく。このように、まずはその段階で自分の事業所に適したマニュアルができていれば、さらに働きやすくなるのではないだろうか。

さてさて、最後に質疑応答の時間を5分間設けた。なぜならば、事務局の片倉氏からぜひ質疑応答の時間を取って欲しいと依頼されているし、卓上にそのように書かれたメモが置かれていたからだ(笑)。いつでも事務局さんに協力しないとね!

でも、「質問はないですか?」と前方から問われても、なかなか手をあげにくいのも人情である。そこで、佐藤は、会場をめぐりながら、特養にごとく、「いかがですか?」と促しつつ、たずねまわった。

すると、1人の方から「この項目に書かれている生活機能の言葉は、とらえ方によって項目も変わってくると思いますが、それはそれで良いですか?」という鋭い質問が出た。

そう、その通り! なぜならばICF(国際生活機能分類)の概念(概念図)には、相互作用がある。だから、その時々よって心身機能・活動・参加の項目が変化することもあるのだ。

佐藤は、質問の通りなので、その時々状況に合わせて利用するように、そしてそこに「この分類の概念」を使用したのは、心身機能に偏らない記録を求めているためである、ということを説明した。

さてさて、朝の9:00から、15:15までの長時間にわたる研修はこれにて終了。

最後に再度「これなんだ」さんが登場(何か?を飲み込んだうわばみの話)。これは、皆さんに、「同じ人」であっても、毎日「同じ状態」「同じ心境」ではないことを理解し、毎度新鮮な気持ちでかかわって欲しいということを伝えて、佐藤の研修の幕を閉じたので有る。

さてさて、参加者および主催者の皆様、お疲れ様でした。

長かった梅雨もドカンと明けて、一気に猛暑となってしまいました。皆様、どうぞ、ご自愛されながら、華やかな活躍を願いしますよ! ではまたいつかお会いしましょう!!



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●諏訪坂をおりて帰ります●


(To Be Continued!)
posted by さとうはあまい at 14:33| 東京 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月13日

奮闘記・第1086回 研修会のツボ/東京都

●2019年● 東京都千代田区 研修会のツボ/東京都

公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

2019年度 社会福祉法人等が経営する社会福祉施設・事業所職員向け合宿研修会
4日目「対人援助技術・介護記録の書き方トレーニング」
【第1部】



今回の研修の主催者は、なんと、あの介護福祉士や社会福祉士や介護支援専門員の試験を掌っている法人(社会福祉振興・試験センターさん)であった。はじめメールを見たときには、「おや?自分の資格に何か問題でも?」と考えてしまったwww

メールを開いてみれば、なんということはない、研修講師の相談で有った(当たり前だ)。依頼文には、佐藤を紹介してくださった方の名前まで添えられていた。

それが、元介護保険指導室長にして、現NPO地域ケア政策ネットワークで活躍されている大物・氏であった。氏とは数度お仕事をさせて頂いたが、とても気さくで、話の随所にクレバーさを感じられるお人柄であった。

こうして佐藤のことを案内して頂いたとなれば、断る理由はない。実施日は1年も先のことであったため、日程は空いている(皆様もお待ちしております💛)。

さて、月日が流れ(笑)、研修当日。

あの九州豪雨の最終日、その前線が東京にも大雨を降らせる予想が出ている日であった。佐藤は、いつものように研究所のひゃ〜参謀を従え、朝の地下鉄南北線でうにうに激混みの永田町を目指した。

ところがこの朝のラッシュ時の地下鉄は、それはそれはすさまじく、ハンパなかった。なんせ、傘を持っている手と荷物を持っている手を持ち変えることはもちろん、体を動かすことすらままならない。

その上に、何でも前後の列車の時間間隔の調整を行うとやらで、各駅で少々駐車するのだからたまらない。しかも、駒込でも後楽園でも降りる人は少なく、その上に更に入って来る人がいるのだからたまらない。

目的地の永田町駅で車内から飛び出したときには、すでに息も絶え絶えであった、ハイ。

疲れた。近くで帰ろうかな・・・というつぶやきを聞きながら、佐藤は気分を切り替え、地上に出て、事務局の若き好漢・S氏が送ってくださった地図を頼りに会場を目指した。会場はホテルルポール麹町である。


「あっ、あった、ホントにあった。ここだね!」


と会場を確認しつつ、素通りした(笑)。

実は、ひゃ〜参謀のいい加減な調査によると、ご近所に平河天満宮があると言う。ご存知のように、我々は「神社検定参級」保持者、会場近くに神社があると知ったら、寄らないわけにはいかない。そこで、平河八幡宮へ立ち寄ったのだ。

雨に煙る神社の境内は非常に厳かで、趣がある。ここはかの早すぎた鬼才・高野長英先生の日本初の蘭学塾が近くにあったり、ヘレン・ケラーが慕ったという、いやそれがなくても天才国学者である塙保己一(はなわ・ほきいち)先生が大願をかけた神社である。


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●雨の平河天満宮を参拝●



雨の中を我々の他にも参拝客がいた。我々は、はじめてここに参拝させて頂いたお礼を伝えつつ、本日の仕事の無事を願うのであった。参拝後はおみくじタイム。佐藤は末吉だが、ひゃ〜参謀大吉であった。ふふふ、お後がよろしいようで。


さて会場へ行くのだ!

会場はホテルの2階。豪華なシャンデリアが光り輝いている。早速、出迎えてくださった若き好漢・氏とあいさつ。事務手続きや、資料の確認をした後、会場に入った。


●いざ研修会場へ!●.jpg

●いざ研修会場へ!●



会場には参加者が席につき始めているところである。

参加されている方について、簡単にご案内しょう。実はセンターでは、受講するにあたっての条件を定めており、その条件をクリアした人々が、この会場に集っているのである。

その条件はいくつかあるが、かいつまんで案内すると、

『公益的な活動を実施し地域貢献に取り組んでいる、または公益的な活動を計画し地域貢献に取り組むことを予定している社会福祉法人等が経営する介護報酬指定施設・事業所で働く生活相談員・介護職員・介助員・介護支援専門員等』
『介護業務の経験が通算して3年以上でかつ本研修受講後も引き続き当該施設や事業書に勤務する意志を有する者』
『本研修会に参加経験のない者で、研修開催機関において研修会場の宿泊施設に宿泊できる者』


としているのだ。

事務局のS氏曰く、「今回の参加者は3年目から上は20年を越える方が参加しています」とのこと。すなわち、経験豊富な方が揃っているということでもある(佐藤は、この経験豊富な参加者の協力を得られたことで、研修を無事に終了することができた)。

■研修会で行ったこと
研修は、2部構成であり、第1部は対人援助技術についてで、第2部は介護記録の書き方である。

(1)自己理解・他者理解
(2)自分のパーソナリティを知り、他者と関わる傾向に気づく
(3)介護記録には何を書くのか
(4)事例を把握し、介護記録に挑戦する

まずは佐藤本人の自己紹介。そして、対人援助の研修にはつきものの、「これなんだ?」さんが登場。佐藤は、その品物が「何に見えるか?」を皆さんに問いかける。すると、私が掲げたもののイラストを描いている方を発見。佐藤は、その方にお願いしてホワイトボードにその絵を描いて頂いた。これがなかなかの名人芸。

佐藤は会場をまわり、皆さんが書いた「何に見えるか?」を確認していく。亀・つちのこ・恐竜・色は薄茶色・ベージュ・肌色などなど、相変わらず多彩である。

そう、同じものを見ていても、1人ひとり、とらえ方、見え方、表現の仕方は違うのである。人は自分と同じ考え(価値観)の集団にいると落ち着く。

しかし違う考えといると落ち着かなくなる。そこで、異なる価値観の相手とは、はじめてコミュニケーションを試み、共通点(あるいは非共通点)を探し始めるのだ。

「なんで、亀に見えたの?」「なぜ、薄茶色なの?」「どこをみて恐竜と思ったの?」などなど。そう、対人援助の始まりは、他者の存在や言動に興味を示すことから始まる。その後、佐藤が「これなんだ?」さんの正体を明かし、次へ進む(「これなんだ?」さんは実は最後にも登場するのですよ・・・)。


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●参加者と語り合う●



次は、グループ内で自己紹介を行って頂く。

自己紹介は1分間スピーチで行う。1グループ6名・最後のグループのみ7名で有った。今回のお題は「この研修に参加してみてどうであったか」

佐藤は、豚さんのタイマーを片手に、グループ内を移動してはとどまり、話している内容に耳を傾ける。

すると、初めて東京に来たので不安だったけど、皆さんと知り合えて良かった。仕事を離れての座りっぱなしの研修はきつい(笑)。先生達からいろいろ教えてもらって良かった。帰ってからの報告が大変、などなど。ここでも多彩で、いろいろな思いを聞くことができた。

さてさて、グループ内が和んだところで、本題へ入る。


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●環境を気遣う事務局のS氏●



■第1部
1.自己理解・他者理解
@自己理解
皆さんに5分差し上げ、「自分はどのような人間なのか」を思い描き、その自分のイメージを箇条書きで書き出して頂く。次に自分書いた自分に○×△を用いて評価をして、×がどちらが多いのか挙手して頂く。

今回のメンバーは、圧倒的にの方が多いと答えていた。×の方が多かった方は数人派で有った。佐藤は×を書いた方に、その中で10個以上の自分をかけた方がいたかどうかをたずねると、手をあげた方はいなかった(ホッ!)。

なぜならば、自分のマイナスな部分にばかり意識が行くと、それを表現する言葉が思いつかなくなってくる。これはまぁ当然であろう。

逆にの多かった方は、サクサクサクサク書き進め、3分くらいで10個以上かけてしまうのだ。

そこで、対人援助をする方は、自分の良いところ探しをするようにやる。さらに自分に厳しい方は、他者にも厳しくなる傾向があるので、他者と関わるときには、プラス思考でふるまうように伝えた。

A他者理解
ここでは、皆さんに2人1組になって頂き、語り合って頂いた。佐藤は、「会場内」であれば、誰でもどこでも構わない。相手を探しペアを作って欲しいと伝えたのだが、皆さん省エネタイプの方が多かったようで動きがない。中にはせっかくだから他の方と話したいと席を立った方もいるにはいたが、結局、他のグループメンバーの相手を探すことはできなかったようだ。残念!

ここでは、参加者数か奇数だったので、事務局のS氏の協力を得た。ここでの語り合うテーマは「幼かった頃の楽しい思い出」である(定番ですな)。

佐藤は豚さんタイマーのスイッチを入れ、皆さんの語り合いを傍観してみた。

すると、皆さんはすぐに自己開示状態となり、賑やかに語りはじめたではないか。そして、ときに非言語的コミュニケーションであるボディランゲージを駆使し、語りを深めている。さすがにベテラン集団だけはある。ちなみに、初対面の場合や新任職員の場合は、なかなかこうはいかない。最低でも15分は必要なのだが・・・、まぁね。

佐藤は8分間で語り合いを終了。皆さんに話し合った相手についてのイメージを「あなたはこのように見えました」シートに書いて頂いた。

そして、今書いた言葉を相手に言葉として伝え、言われた方は「ありがとう」と素直に受け取るように伝え、実践した。

すると、どうだろう? 会場は熱い空気に包まれて、すべての参加者が笑顔になっていた。他者と交流したのであれば、このように笑顔になるのが1番なのだ。実は、この幼かった頃の思いでは次の交流分析にも通じていくのだ。

【自己理解と他者理解の解説】
人は、他者と関わるとき(仕事でも)自分が捉えているマイナスの部分は、なるべく他者からはそのように見られないように(気づかれないように)振る舞っているのだ。

つまり、他者は自分の表面に現れている部分を中心に見て(話したり、関わり合って)、あなたという人物はこのような人物であると捉えている。

でも、人はこういう自分のやり方に対して、自分でやっているのにも関わらず、根っこの部分では少なからず「否定的な部分」を持つものでもあり、他者の評価をやすやすと「ありがとう」と自身では素直に受け取ることができないのだ。

でももう、すでにその負の部分を表面に出さずに振る舞えているので有れば、その負の部分は過去の扉に仕舞って置き、今他者から見られている自分もまた、現在の自分であると認めること。それが人間的成長であろう、などなどと説いた。

2.自分のパーソナリティを知り、他者と関わる傾向に気づく
ここでは、(株)ヒューマンスキル開発センターが開発した「エゴグラム」「ストロークプロフィールチェックリスト」を使用して、自分のパーソナリティと他者と関わる傾向性に気づいて頂いた。ここでも、参加者のスキルがさえ、グラフ作成がスムーズに行え、だいぶ時間が短縮でき、十分な解説を行うことができたのだ。

交流分析とは、誰との交流を指すのだろうか。それは自分を育んでくれた親及び地域の人々、さらには文化や伝統などである。

我々は幼かった頃に身につけた文化や伝統、あるいは親からの言葉や関わり合いによって、その人らしさを作り上げて来た。だから、「あんな親にはなりたくない」と思っていた自分がいざ親になると、いつの間にか自身が「あんな親」になっているなんてことがしばしばある(笑)。

その自分らしさは、ときに他者と関わるときの弊害になることもある。その弊害は相手に向けられたり、自分自身に向けられたりする。

だから、対人援助をする人は、よくよく自分を知った上で、対人援助を行うときには、自分の素敵な価値観はいったん箱の中に仕舞い、援助を必要とするその人の価値観や考えに沿った援助を行う必要がある。これは在宅介護を生業(なりわい)とする訪問系支援者には理解できる言葉だと思う。

ただし、施設ではこうはいかない。施設内ですでに「こうあるべきだ」「こうしなければいけない」などの制約があるし、なかなか個別の利用者本位の支援が提供できないいいわけが常態化している所もあるだろう。

そこで、介護職の中には「こんなはずではない」「こうしてあげたい」などの気持ちがわき上がって来ることもしばしば。しかし、それは一朝一夕に「なんとかする」ことは無理である。であるならば、自分の理想とする施設となるように、中長期的な計画を立てて変革していくことこそが重要であろう。

まぁ研修では、ここまでは伝えることはできませんけどね・・・。


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●発表を聞く佐藤●



佐藤はテキストを用いて、それぞれのパーソナリティの説明や、ストロークディスカウントについての説明した。ふう。ここまでで第1部の研修報告はおしまいである。

長くなったし、原稿を書いてるのが新潟県の研修中でもあったこともあり(笑)、第2部は、次の機会に回させて頂く。さてさて、東京は今日もまた雨。皆様くれぐれも体調にご注意ください



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●他者と語り合う●


(To Be Continued!)
posted by さとうはあまい at 20:14| 東京 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする