2018年08月03日

奮闘記・第1063回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都町田市

共催:町田市・町田市介護人材開発センター

2018年度 相談援助研修・初級編(第2回目)
『私のアセスメント・自己覚知 〜他者と交流し、自己理解を深める〜』



もう語るのもなんですが、暑いですね! 皆さま・・・大丈夫ですか(危ないのはこちらかも)。

さて、そんな中、この研修は、町田市町田市介護人材開発センターさんが共催して行っている研修である。しかも主任介護支援専門員の研修を受講するための通り道にある研修でもあるのだ。参加者は、相談員はもちろん、その多くが介護支援専門員である。

この研修は全3回シリーズで行われつつあり、今回はその第2回目第1回目の内容は前回のブログにて報告済み)。今回は、相談援助を行う自分自身をアセスメントして、自己覚知を深めようというものだ。

この日も、暑い暑い暑い暑い暑い中、会場には多くの方が集合してくださった。


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●いざ町田市へ!なーに都内ですからw●



【研修で行ったこと】
自己分析(交流分析のツールを使用して自己に気付く)。
自分で×とする部分を少しでも○に近づけるように意識する。


佐藤は、『[八訂]介護支援専門員基本テキスト』(介護支援専門員テキスト編集委員会 編)、長寿社会開発センター刊、2018 (第3巻)高齢者保健医療・福祉の基礎知識「高齢者福祉の基礎知識」のソーシャルワークとケアマネジメントの中の「相談面接技術」より一部を引用して資料を作成した。


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●町田市より激励を頂く●



そこには、対人援助を行う人の「価値観」が、その方が行う「相談面接過程を牽引している」とあった。

介護支援専門員のケアマネジメントのプロセスは、介護保険法の中で決められた多様な責務が継続するものであり、行わなければならないことが明確に規定されている。

しかし、相談援助自体は、行わなければならないことが、はじめから決められている(答えがある)のではなく、目的と関係性を熟慮して見つけ出していくものであろう。

ケアマネジメントのプロセスが業務として決定されているがゆえに、自分がなぜ、それを行っているのか、どのような方向へ向かっているかについて見落としがちになってしまう。

だからこそ、自分の中に、相談面接の全容を牽引する価値観を置くことによって、事務的な手続きも明確に行いながら、その本質をあるべき方向に向けて行くことが可能となる。

そのためには、自分を牽引する「エンジン」部分である価値観や倫理を、援助者自身が深く認識し、「エンジン」を常にメンテナンスする(常に見直していく)ことが大切なのだ。

そう、すべての対人援助を行う人は、はじめに自分の価値観(自分がどのような人間なのか)を認識しておく必要がある。確かに、相談面接の専門家と言われる「社会福祉士」の方々であれば、学校などで、様々な手法を体験し「自己覚知」に励んで来たはずである。

しかし、医療や福祉の現場で働き続けた人々に取っては案外この部分はスルーしている内容かも知れない。どちらも特殊な状態が一時的な場合であればしかたがないのかも知れないからだ。

そこで、今回は、自分の「価値観」を1人ひとりが意識できるように、(株)ヒューマンスキル開発センターが開発した交流分析ツール「エゴグラム・ストローク」表を使用して、皆さんに自己分析をして頂いた。


●用紙を配布する●.jpg

●用紙を配布する●



手始めとして、皆さんに「自分はどのような人間なのか」を、5分間自分と向き合って「私はこのような人間である」を箇条書きに書き出して頂いた。

例えば、私は優しい。何事にも控えめ。短期。人には親切にしてあげたい。1人仕事が好き。片付けられない。などなど。30秒に1個書ければ最低でも10個は書けるはず・・・ハハハ。

佐藤は皆さんが自分と格闘している間、会場をめぐりみなさんの書いた文字を見て歩いた。

ある方は、小さい文字で、点々と。ある方は大きな文字で、ずっしりと。またある方はb振りながら、書き進めていた。また、中にはなかなか書く事ができずに「難しい」とこぼす方もいた。

そうこうしているうちに、タイマーが終了時間を告げる。


そこで佐藤は、皆さんに、

「自分が書いた自分」を眺めて見て、「良いと思うところには○印。駄目、嫌いだと思う部分には×印、どちらとも言えないと思う部分には△印を付けてください」

と伝えた。そして、それぞれの数を数えて頂いた。

その上で○印×印のどちらが多いのかを、それぞれ挙手して頂く。すると、何と言うことか、自分が書いた自分に×印を付けた方が多かったのだ(笑)。ひゃ〜い。もしかしたら、物事を見る目が厳しい方が多いのかな。

ただねぇ、自分を表現する時に、×印の部分しか思い浮かばないっていうのは、つらいのではないか?

×(バツ)探しをする方は、知らない間に相手に対しても×(バツ)探しをしがちですからねぇ。それではもったいない。

昔から、長所と短所は裏表というように、自分が×印としてとらえた事柄を○印の言葉に置き換えてみることも重要なこと。また、常に、いいとこ探しをするように心がけることも対人援助職には必要なことなのだ。・・・人は、そうそう、いいことばかりないものなのかも知れないからね(笑)。


●では、自己と向き合いましょう●.jpg

●では、自己と向き合いましょう●



さてさて、その後エゴグラムや、ストロークの図表を作成して頂き、資料に基づき解説を行った。

皆さんが描いたエゴグラム表はどのようなものだったであろうか。親の影響を受けて自分の中に取り込んだ、批判的ペアレンツと、保護的ペアレンツの割合はいかがであろうか。

両者がバランスがとれているとよいのだが、いずれかが極端に高い、あるいは極端に低いと、高い方のエネルギーだけが働き、偏ったものの見方をしてしまうかも知れない。

また、チャイルドのエネルギーはいかがであったろうか。こちらも、緩やかなカーブを描いていればよいのだが、いずれかの子どもが突出していると、そのエネルギーが強く働き、歪んだ物事の見方とらえ方をしてしまうかも知れない。

ただ、この自分の中にあるペアレンツチャイルドのもつ特徴を理解しておくことも重要なこと。これらの特徴をつかむことによって、「なぜ、こうなってしまったのか」と悩むことは少なくなるかもしれないのだから。

さらに、唯一この親からの影響を受けないで、自分で育むことができるものがある。それが、アダルト(成人)なのだ。

佐藤は資料の中で、低い部分のはぐくみ方を説いた。成人の物事の見方とらえ方考え方を育むためのコツとしては、自分の「言いたいことやしたいこと」を文書にして書いてみる。

あるいは、他の人なら、「どう判断し行動するか」を考えてみる。または、相手の話を鵜呑みにしないで「相手の話の内容」を確認してみるなど。

さらに、感情に揺り動かされるのではなく、「計画を立てて行動する」ように意識してみる。または、「自分の行動に無駄がないか常にチェックする習慣を付ける」などなど。

さてさて、次はストローク表について。TA(交流分析)理論の中にストローク(Stroke)ディスカウント(Discount)の理論がある。ここではこのストロークとディスカウント理論をもとに、自分の傾向性をみて頂いた。


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●この部分は自分でそう思っているだけかも●



「ストローク」とは
「相手(あるいは自分)の存在・価値・行動を“認めている”ということを伝える、何らかの行動や働きかけ」である。つまり、自分が自分の存在・価値・行動を認めているかも自分が描いた図表から捉えることができる。

「ディスカウント」とは
「相手(あるいは自分)の存在・価値・行為について値引く」ことである。相手(あるいは自分)についてバカにしたり、軽く見たり、無視したり、否定したり、排除したりするこころのメカニズムと、それが表面化した言動すべてなのだ。

そう、このストローク表は、皆さん1人ひとりの、他者(自分自身)とのかかわり方を図表(数値)で表しているのだ。

他者と積極的にかかわる傾向性はどうか? 自分が現在働いている環境の中で、自分のことをどのくらい認めてもらっていると思っているか? また、自分自身が自分自身の存在価値をどのぐらい大事にしているか? はたまた、他者に対して「肯定的ストローク・否定的ストローク」を効果的に発信しているかどうか?

さらには、他者からのストローク(感謝及び苦情)を素直に受け取ることができるのか否か? さらには、自分の「できることやできないこと、あるいはして欲しいことなど」素直に他者に伝えることができているか? などなど。

皆さんが、図表を作成する間、佐藤は会場をめぐり皆さんが書かれた図表を眺めて見た。するとどうだろうか。自分自身の存在価値をディスカウントしている方が多くいることがわかった。

ちょっと、ちょっと、相談援助や、対人援助をする人が、自分が自分の存在価値をディスカウントしてどうするの? 利用者や家族は誰を頼りにすれば良いのか(笑)。

まぁ、日本には、「謙譲の美徳」という考え方もあり、自分より他者をたてるという考え方が根強く存在していますからねぇ。言葉の中にも、(使えるかはともかく)尊敬語・謙遜語があるし・・・。

ただ、これは物事の考え方や行動の仕方であって、根っこの所では、自分の存在を大事にした上で、他者を敬おうという考え方が存在しているのだと思う。

なかなか、そのような思いはやはり言葉として表現されていないので難しいことなのかも知れない。

だとしたら「自分の存在価値を認める」という考え方や働き方を意識しないとねぇ。そのためにも、自分が、いま、ここにいる自分自身を愛おしく思い、大事にしないとね。人間は自分を愛するしか分しか他者を愛することができないんですって!


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●これにて解説は終了●



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●最後にグループ内で語り合う●



さてさて、国はいずれは介護支援専門員の働きに対して、利用者から負担して頂くことを真剣に考えているようだ。そう、相談援助の分野にも明るい光が差し込んできているともいえるし、人によればそうでないとも。

いよいよ、介護支援専門員自身が、自分の能力「何がどのようにできて、何がどのように、なぜできないか?」を説明して選択して頂く時代がやって来るかもしれないのだ。

その時代を見据えて、今だからこそ、自分自身へのストロークを満杯にしておくことは大事なことであろう(「私はこういう人間だ」において、○印を増やすこと)。


さてさて、これにて第2回目の研修は終了です。

相談援助の研修という割には、佐藤が話している時間が多いような(反省)。

いやいや、大丈夫? 次回は皆さん1人ひとりが主人公。たっぷり、相談援助の醍醐味を味わって頂きますから。どうぞ、次回も楽しみに参加してくださいませませ!


迷走台風が去り、再び猛暑がやってきちゃいました。なんだか日の出が遅くなり、日の入りが早くなってきたような・・・。

暑くても、うっかり電車の座席の下にはさまらないようにご注意ください。危険は思いもよらないところにこそあります。皆さま、引き続きご自愛ください。ではまた!



(岐阜県多治見市で、今年3度目の40℃超。これはもう災害認定レベルに違いないのだが、熱中症対策が抜群の街で被害が少ないらしい。やはり人間ってすごいのかも!To Be Continued!!)

posted by さとうはあまい at 16:46| 島根 ☀| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする