2018年07月16日

奮闘記・第1062回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都町田市


町田市・町田市介護人材開発センター:共催

2018年度 相談援助研修・初級編
『利用者の自立支援とは』



暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか? いや書くだけでも暑い!

佐藤は、昨今、寄る年波で文庫本の文字を追うのが一苦労となっておりますが、なんと先日行きつけの本屋で、前野ウルド浩太郎氏の『バッタを倒しにアフリカへ』(光文社新書)を手に入れて読みふけっております。

車を運転中に某TBSラジオから、前野氏の話が流れてきました。話を来ている内に興味津々となり、早速手に入れたと言うわけです。

お目当ては「サバクトビバッタ」(砂漠飛蝗、学名:Schistocerca gregaria)の集団。しかし、いざそいつらを探そうとすると安易に見つけることができない。そして、ようやく見つけたは良いが、それは自分がめざしていた大集団ではなかった。

つまり、サバクトビバッタの大群はそうやすやすとは見つからないのです。読み進める内にグイグイと物語の中に引き込まれていく。いやぁ前野氏の奮闘ぶりがリアルに伝わって来てワクワクしながら読んでおりますよ、はい。皆さんは夢中になっている書籍はありますか。熱中症にならないように涼しいところで、好きな本でも読み、体力を温存しつつ、頑張りましょう。

さて、今回のブログは、35℃の関東、先だって東京都の町田市で行った、相談業務を生業にしている人々を対象に行った研修報告です。当日は、昼を府中のマンマパスタで頂き、ちょい大國魂神社に参拝し、会場は向かいました。


●昼を頂いてから会場へ(マンマパスタ府中店)●.jpg

●昼を頂いてから会場へ(マンマパスタ府中店)●



●大國魂神社で大吉(摂社住吉・大鳥神社)●.jpg

●大國魂神社で大吉(摂社住吉・大鳥神社)●



この研修は、町田市町田市介護人材開発センターさんの共催で行われた。会場には、60名を超す参加者が集合。参加者の職種は、相談員やサービス提供責任者など若干名を除き、ほとんどが介護支援専門員である。

この研修は、相談援助研修の初級編として、下記の目的で開催される。

「研修目的:「相談業務」と一言で言っても皆様は、様々な役割の中で仕事を進めていきます。相談援助者として何をすればよいのか。どのように進めていけばよいのか等、分からないことがいっぱいあります。面接等に際し「御用聞き」にならず、専門性のある相談援助をするにはどのようにすればよいのか、利用者にとって正しいアセスメントとはなど、一緒に考えてみませんか。

この研修は、自分の仕事を説明する力、判断する力を身に付けたい方、相談援助者としてご自身を振り返りたい方など、初心に戻れる機会を提供します」
というもの。

研修は全3回のシリーズで行う予定で、開催時間は平日の14:00〜16:00までの2時間である。



その《第1回目》相談援助とは何か 〜相談援助の展開(PDCA)と記録〜 


研修で行ったこと
(1)自己紹介
(2)ケアマネジメントのPDCAについて(利用者の選択に資する援助)
(3)情報共有

佐藤の研修は、グループワーク中心である。たまに、研修に参加する方から、「自分はグループワークは苦手」と言われることがある。

まぁ、そのような人がいるのも当たり前なのであるが、講義形式の座学で学べるものは、多くが独学でも習得可能な技術や知識が多いし、集団で受ける意味を特にないであろう。もちろん、ものにもよるのだが。

しかし、対人援助を生業にしている人であるならば、他者との交流術も重要な技術のひとつである。というか、人と話すのが苦手では対人援助のエキスパートになるのはなかなか至難の道ではなかろうか?


以前は、講義形式が好きで、知っている人以外とは話すのはイヤという、能力はあっても、対人(相談)援助職はちと難しいかなというような、適正に疑問のある方でも、なまじ能力があるため、しぶしぶ組織から(対人援助職を)やらされている方も多かった。しかし、最近そういう方々は減って来てはいると思う。

そこはそれ、仕事と割り切って積極的に参加して欲しい。グループワークとは「他流試合」でもある。そこで、他者と手合わせをすることによって、自分の弱点を知り、また良き点を認識することが大事なのではないだろうか? こればかりは座学だけでは体験できない。

ということで、まずは自己紹介から!


(1)自己紹介
自己紹介は「1分間スピーチ」というカタチを取る。まずはグループメンバーの中から、はじめに話す方を決めて頂く。話す人が決まったら本日のお題(伝えること)を伝える。

今回のお題は「自分の仕事について」であった。まぁ、これが難しい場合は、自事業所の宣伝でも構いませんよ、ということで、1番目の方が語りはじめる。ココの時点では、皆さんすでにご存じの方もいると思うが、会場には凛とした空気が流れるのだ。

佐藤は、例によってピンクの子ぶた君のタイマーを利用して、タイムを切っていく。1人目が終わったら、その方に次の方を指名して頂く。

さすが、今回は、(生業として)相談援助業務をしている方々である。自己PRが上手であり、しっかり持ち時間の1分を使い切っていた。実は、ここで自己開示ができない人だと、この1分間が結構辛くなる。

佐藤は、タイマーのメモリを徐々に伸ばして、6番目の方には1分15秒間ほど、長めに話をして頂くのだ。

そして、自己紹介終了後には、佐藤が話す時間を徐々に伸ばしていたこと。最後は1分15秒あったことを伝えると、会場がざわつく。

「えっ? だんだん時間が短くなっていると思っていたのに!」

そうなのだ。参加者同士の自己開示が進むと時間的感覚は短く感じるものらしい。相談業務は、まず相談に来られた方から「充分に話を聞いてもらえた」と思って頂くことが重要である。案件自体はなかなか困難を極めるとしても、だ。

そのためには、限られた時間の中で、相談に来た方がいかに速やかに自己開示ができるのかがカギとなる。そこで相談援助職は自らが正当な自己開示を行える技術を蓄えておく必要があるというわけである。

(2)ケアマネジメントのPDCAについて(利用者の選択に資する援助)
さて、次は、平成30年の介護報酬改定から。ここからは居宅介護支援事業所の改定に特化して話を進めた。

平成30年の介護報酬改定において、「居宅介護支援」分野では下記の内容が示された。

[改定事項]
 @医療と介護の連携の強化
 A末期の悪性腫瘍の利用者に対するケアマネジメント
 B質の高いケアマネジメントの推進
 C公正中立なケアマネジメントの確保
 D訪問回数の多い利用者への対応
 E障害者福祉制度の相談支援専門員との密接な連携


今回はこの中の、「C公正中立なケアマネジメントの確保」につい皆さんに考えて頂いた。この改定の概要では、「利用者との契約時における説明等」として、利用者の意思に基づいた契約であることを確保するため、利用者やその家族に対して、

1)「利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めること」が可能であること。
2)「当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めること」が可能であることの説明を行うことが義務付けられた。その上で、これらに違反した場合は報酬を減額するとしている。


であるならば、参加された皆様は、いつの段階で上記の内容を説明しているのか? とりあえず、皆さんが現在行っているPDCAの順番を、言葉や図を用いて描いて頂いた。この時には、自分が行っている「利用者の選択に資する援助」を、いつ行っているのか意識して書いて頂いた。

考える時間は10分。

そこで、PDCAをすべて書かなくても、サービス担当者会議までにしていることを書いて頂けば結構と案内した。すると、どうだろうか?

あるグループから「先生、PDCAって何ですか?」という質問が出たのだ。これには佐藤もびっくり! もちろん、以前実務研修の講師を務めていた時にも、同様な質問が出てきて、「PDCAのサイクルを知らずにケアマネになったのぉぉぉぉぉ」と驚いた(怒ったりは決してしません)が、まぁ、実務研修の受講者ですから仕方ないかなと思った。

しかしですよ、しかし、現役のケアマネさんからこの言葉を聞くとは思わなかった。ハハハ。東京都の実務研修はこのままで大丈夫なのだろうか?と心配になる。

もっとも、佐藤も東京都の研修を受講しているが、参加者が多過ぎて、細部にまで講義が届かないと言うこと。つまり、現場に登場する介護支援専門員は、研修は受けているが、実践はしていないということなのだ。

そうであるならば、即戦力となるケアマネを育成するのはやはり雇っている事業所が行うことが当然なのだろうなぁ。だから主任介護支援専門員が管理者になるんだっけな。

ただ、その主任さんも大丈夫か? その能力を疑いたくなる方もいないわけではない。いや、そもそも、日本の資格は、医師・看護師でも、古株の技能の再検査などはほとんどなく、新制度が出来てもスルーされることが多いだろう。主任介護支援専門員も、初期は甘々で取れたわけだから、その方々が指導するとなれば、そうそう期待はできないのだが。

だからこそ、主任介護支援専門員の皆さんも新たなテキストを片手に指導できるように自己研鑽に励んでほしい。

元々、政府は得意のアリバイ作り(ちゃんと研修やってますよ!)なのだから、そのうち司法取引ならぬ、研修取引(お金を出せば、受けたことにしますよ)みたいにならなければ良いが・・・。しかも研修は、ただ増やせば良いわけではない。要は質とタイミング(いつ、何をやるか)で有ろう。

ということで、佐藤は、問い合わせのあったグループに潜り込み、「ケアマネジメントには、エントリーやインテークの段階、ケアプラン原案を作成する段階、モニタリングや再計画など、各段階がありますよね。それらをPDCAのサイクルというのです。皆さんが各段階において、いつ、利用者さん等に選択に資する援助をしているかを書いて欲しい」と説明した。

その後も佐藤は他のグループを周り皆さんが書いている文字をみて廻った。中にはPDCAのサイクルをフローチャートで見事に描ける猛者もいた。職種を伺うと、地域包括支援センターの職員さんであった。

やはり、(真剣に)地域包括支援センターで働く方々は、常日頃からエントリーの段階の方々とかかわる分、その苦労がにじみ出ていると思った。いや、ほんと、とても真剣とは思えないところ(地域包括支援センター)がありましてね・・・。どことは言えないが。

それはともかく、こちらでは佐藤が求めていた解答をすらすらと描けるのだ。まぁ実際問題、他の通常の居宅介護支援事業所の介護支援専門員さんもこれらをスラスラ書けないと困るのであるが。介護支援専門員とは、ある種「事務のエキスパート」でもあるからだ。

さて、タイマーが鳴り、自分で考える時間の終了を告げた。今度はグループ内でどのようにしているかその情報を共有する時間である。

皆さん、ここぞとばかり、水を得た魚のごとく、ワイワイ、ガヤガヤと話に没頭した。そうそう、介護支援専門員のふだんの苦労を分かち合えるのは、働く場所は違えども同じ職種、仲間であるからこそである。

佐藤もお邪魔にならない程度にグループに入り情報を共有した。そして、最後は佐藤から別紙(解答例)を用いて、PDCAのサイクルについて説明を行った。

佐藤は、今研修の資料を作成する前に、『八訂 介護支援専門員基本テキスト』(一般財団法人長寿開発センター)を購入した。ちなみにこのテキストを「受験テキスト」ととらえ、合格後は購入しない介護支援専門員が多くいるようだ。

まぁ、仕方がない面もある。以前のはほんとうに、●どかった(笑)。間違いとか何とかいうよりも、そこから試験のい出ることが唯一の勝ちであったが、独禁なんたらに引っかかるから、どんどん出題数も落ち、とうとう使わなくても受かる者が増えてきた。でも、これじゃ売れないだろうに・・・。

しかし、前回の改定ぐらいからか、執筆者の顔ぶれが変わってきた。また、介護支援専門員だけではなく、介護保険周りの知識の取得に有効なものになって来たのだ。

介護保険制度の改正ごとに更新され、保険者側の旬の情報がぎっしりと詰まっており、まさに現役の介護支援専門員に必要なバイブル・・・に近くなって来た(まだまだ不満はあるが他にまとまった代替書はない)。皆さんも、手にとってじっくりご賞味くだされ。

とはいえ、本体価格が6300円もするのだから、とりあえず事業所で1セット購入して頂いてもよいのではないだろうか。


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●介護支援専門員基本テキストを紹介する●



ということで、演習の解答は、「第1巻介護保険と介護支援」より、「介護保険制度におけるケアマネジメント」(p.204〜208)から一部引用、佐藤が加筆したものを作成した。

ここはそのPDCAの一部分を案内したい。
(※なお、詳細は当ホームページの連載「介護支援専門員の仕事塾」に掲載。)


利用者の選択に資する援助として重要なポイント
(順番はフローチャートにするとわかりやすいと思う。)

@エントリーの段階 利用者の選択に資する援助(その1):介護保険制度を利用するかどうか。

利用者になり得る方が、皆さんの前に登場した段階である。ここでは、介護保険制度の仕組みについて行政が作成しているパンフレットなどを用いて説明する。

要介護認定を受ける必要があること。要介護認定で行われる手順について説明する。そして、結果によって、介護予防および居宅サービス計画(いわゆるケアプラン)を作成する必要があることを説明する。

ちなみに、近頃は、この段階の説明は、地域包括支援センターがしていることが多くなっているようである。とはいえ、介護支援専門員も、行政が出しているパンフレットなどを用いて、一通りの説明ぐらいしたいところである。

ただし、この段階に利用者等に説明したという記録がされていないことが多いようだ。その理由は、「この段階はまだ利用者になってないから!」といいうわけが多いが、利用者になり得る方が、問い合わせてきたのだ。

ここは、すでに支援ははじまっている段階と考えた方がいい。まぁ、相談したら「やはり他(の事業所)の介護支援専門員がいい」と頻繁に断られるような事業所では、かなり無駄になるかも知れないのだが。

さて、そこで「相談受付」などの帳票を用いて、支援の記録を開始する。受付簿があれば、その後に問い合わせがあった場合も、継続した支援につなげることができるし、どのように関わったのか記録も蓄積し情報を共有できる。

そうすれば、この相談受付の帳票は、その後の契約が成立するまでの経過記録となるわけだ。介護保険制度を十分理解して頂き、利用者が介護保険制度を利用する意向を表明したら、居宅介護支援事業所を案内する。

これは先の算定要件にある、1)「利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めることが可能」であることを実践する場面である。

ここでは、行政が出している居宅サービス事業所一覧などを用いて、事業所を選択できることを説明する。

その上で、利用者が、当該事業所を選択した場合には、その旨を記録するが、この段階はまだ契約には至っていない。契約は次の段階である。


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●書いている内容を見守る●



Aインテークの段階 利用者の選択に資する援助(その2):自社を利用するかどうか。
この段階は、契約を目的とした面談を行うことを指している。

介護支援専門員(相談員等)が利用者宅を訪問して、自社サービスに付いて説明し、同意を得て契約を行う段階である。

この頃は、地域包括支援センター経由で自社サービスを選択された上で、地域包括支援センターや、利用者等から連絡が来るらしい。

その場合は、利用者には、下記内容を説明する段階で、再度、居宅サービス事業所は選択することができるということを案内しょう。

さて、インテーク面接(契約を目的にした面接)にて、重要なポイントは「居宅介護支援(ケアマネジメント)の仕組みや、介護支援専門員の役割について丁寧に説明をするということである。

言い換えれば、「居宅サービス計画を作成すること」やその手法についての説明をするということ。

担当者は、この段階で、ケアマネジメントのPDCAのサイクルを再度説明し、介護支援専門員の役割について理解を得る必要がある。なんせ、介護支援専門員は、ことあるごとに利用者宅を訪問し、結果、毎月一度は訪問者となるのだから。

そこで、支援に必要となる、アセスメント様式[リ・アセスメント支援シート(東京都の場合)・課題整理総括票]などや、居宅サービス計画書(1)(2)(3)、利用票及び利用票別表、サービス担当者会議の説明、モニタリングや評価票などについて様式を用いて、利用者等が理解できるように説明する、

また、この居宅サービス計画書(ケアプラン)は、自分で作成することも可能であり、その際には居宅介護支援事業所との契約は必要ないことを案内する。


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●素直な参加者と向き合う●



これらを説明した後に、結果、利用者等から当該事業所にお願いしたいという意向の確認ができたら、契約書や重要事項説明書など契約に必要な帳票を用いて説明し、同意を得る。契約書を説明する際には、費用について「かからない」という案内はしないように!

確かに、現在は全額給付であり、利用者負担はない。しかし、居宅介護支援事業所には、その方を支援すれば、該当する報酬の金額が振り込まれてくるだから、いわゆる「ただ働き」をしているわけではない。「あなたを担当することで事業所には毎月これだけの金額が入ります」という説明を行う必要があるだろう。

契約終了後は、速やかに「居宅サービス計画作成依頼書」の申請手続きを支援する。


●大丈夫かと見守る石原さん●.jpg

●大丈夫かと見守る石原さん●



Bケアプラン原案を作成する段階 利用者の選択に資する援助(その3):サービス提供事業所を選別する

ここは、先の算定要件にある、2)「当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めること」が可能であることの説明を行う場面である。

うん? ケアプランに位置づけた理由は、利用者さんが「○○サービスを利用したい」と言ったからですって! サラダ記念日じゃあるまいし。

それは、御用聞きプランといって、「位置づけた理由」にはならない。なぜなら、サービス提供事業所(種別)はケアプランの作成段階に浮上してくるものだからである。

ここでは、アセスメント(課題分析)を行い、居宅サービス計画書(ケアプラン)原案を作成する。

「生活全体の解決すべき課題」を導き出し、「長期目標・短期目標」を設定する。次ぎに短期目標を達成するために必要な「サービス内容」を確定する。そしてそのサービス内容を提供するのに「適したサービス種別」を検討するのだ。

このサービス種別を検討する際に、利用者が必要としていたサービス種別であれば、問題は無いであろう。

ただし、アセスメントの結果、利用者等が希望していたサービス種別より、他のサービス種別が必要だという場合も出てくることもある。

例えば、利用者は、「訪問介護」に来てもらいたいと訴えていたが、アセスメントの結果「訪問看護が必要」となったり、または「通所介護」へ行きたいと訴えていたが、現時点では「訪問リハビリが必要である」ととらえた場合などである。

いずれも、利用者と一緒にケアプランを作成していれば、会話の中でその職種が必要な理由を伝えていると思うが・・・。

この段階でなぜ、そのサービス種別が必要ととらえたのかを充分に説明し理解を得るようにしたい。また、理解を得られない場合には、とりあえずケアプランに記載しておいて保留としても良いであろう。

さて、利用者等と協議の結果「サービス種別」が確定したら、その地域の「サービス事業所一覧」などの表を提示しながら、サービス事業所が選別できるように案内しょう。

その上で、担当者は、利用者が選別した事業所に連絡し、空き情報を確認し、利用者に可否の結果を伝え、否の場合には再度選択して頂こう。

こうして、提供可能な事業所が見つかったら、ケアプランにサービス事業所名を記載して、居宅サービス計画原案とします。ここが介護支援専門員の腕(能力)の見せどころ、多いに相談援助を駆使したいところである。


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●この間にしていることは?●



C利用者とサービス提供事業所が契約をできるように支援する。

利用者が利用するサービス事業所を選択できるように支援する

居宅サービス計画書(ケアプラン)原案を作成し、その事業所にケアプラン原案を提示します。

その上で、サービス提供事業所に「事前訪問を依頼」して、利用者とインテーク面接(契約を目的とした面接)をして頂く。

つまり、利用者と契約ができるように支援を行うのだ。せっかく案内しても、実際に会ったら、「この事業所はイヤだ」ということもある。そのようなことが後々起きないように、この時点でサービス提供事業所が、自社サービスを説明する機会を設けるのである。

「えっ、それはサービス担当者会議で行うことではないの?」

キタ〜。まぁ、今まではそれがまかり通っていたようであるが、本来は、サービス提供事業所にも「サービス内容に付いて説明すること」が求められている(指定基準第四節 運営に関する基準・内容及び手続の説明及び同意を参照ください)。

ちなみにこの事前訪問では、同時に、サービス提供に必要なアセスメントをして頂き、原案に対する専門的な見地からの意見をまとめて頂こう。

その結果、サービス提供事業所は事前訪問を行い、サービス内容等の説明し、利用者と契約行為を行うことが可能となる。そして、個別援助計画書の原案を作成するための情報収集を行うのだ。

同時に、サービス担当者会議において専門家としての意見を伝えられるように内容を吟味する。また、サービス種別によっては見学なども必要になるであろう。

さてさて、こうして、利用者さんは、自分を支援してくれるすべてのサービス提供事業書の方々から、それぞれのサービス内容を伺うことができ、今後の自分たちの生活について再考できたことであろう。


●問い合わせに応じる佐藤●.jpg

●問い合わせに応じる佐藤●



Dサービス担当者会議の段階である。

サービス担当者会議を開催する前には、根回しが必要である。事前訪問をした事業所では、個別援助計画の原案を作成して送ってくださる場所もあるかも知れません。もちろん、ケアプランが確定するまではその義務はありませんがね・・・。

また、介護支援専門員として、専門的見地からの意見を収集しておく必要もある。同時に開催日程を調整する。もっとも、これまでの段階で、もう日程が決まっているとは思うのだが・・・。その上で、サービス担当者会議の検討する項目をまとめる。

サービス担当者開催連絡(参加依頼)を出す。

この時に検討する項目を伝えて、意見などを出して頂けるように根回しをする。

サービス担当者会議では、サービス提供事業所間において、各サービス内容の提供方法についての調整を行う。利用者はすでにすべてのサービス事業所と会っているわけだから、話もスムーズに進めることができるであろう。

結果、利用者及びサービス提供事業所に時間的負担をかけることが少なくて済むと思われる。

さてさて、ここまでが長いが、PDCAの「P」と「D」の説明である。

この後に「C」定期的なモニタリングと、「A」評価と再アセスメントとつながっていくのだが、今回の研修はここまでである。

今回の研修は、

1)「利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めること」が可能であること。
2)「当該事業所をケアプランに位置付けた理由を求めること」が可能であることの説明をどの時点で行うのかを焦点に説明を行ってきた。

参加者は一様に情報を共有することができて良かったようである。

さて、次回は、「私のアセスメント・自己覚知 〜他者と交流し、自己理解を深める〜」と題して、相談援助の要といえる、自分の価値観について向き合って頂きますぞ。

まだまだ、いやこれから、ガンガン暑い日が続きます。どうぞご自愛くださいませ!



(連日、東京の気温も35℃の猛暑日である。しかし、都道府県や市区町村の温度計は比較的涼しいところに設置されているから3〜6℃くらいはサバが読まているから信用できん。なんせ車の車外温度計はいつだって37℃を割らないのだ。ああもうだめ!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 14:00| 島根 | Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月06日

奮闘記・第1061回 研修会のツボ/東京都

●2018年● 東京都世田谷区

世田谷区福祉人材育成・研修センター

職務別研修 サービス提供責任者研修【現任2】
「介護が伝わる言葉を学ぶ 〜サービス内容を適切に伝えるために〜」



皆様、お久しぶりですね。お元気でしょうか? 7月に入ったばかりだというのに、関東地方は、もう梅雨が明けてしまいました。しばらくは、東京の空は夏休みのような青空が広がっておりましたが、梅雨明け後のここ数日はかえって雨空です。

やはり、《四季》というものはキチンと存在して欲しいものなのですねぇ。そのために梅雨という、ある種の「儀式」も必要なんでしょうが、いきなり全開の夏はキツイですよね。まぁ長すぎる梅雨もなんですけど・・・。

とはいえ、東西(南北?)に長い形の日本列島では、竜巻が発生したり、豪雨に見舞われたりする地域もあります。九州は台風の勢いがあるまま、とりあえず来るので被害が凄くなります。

特に長崎・福岡・佐賀は直近で行ったから大変心配ですね。その他にも大変な地域が有りすぎ。せめて被害が拡大しないこと、皆様の無事を祈っております。


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●夕食を食べてから会場入り●



さて、今回は、世田谷区福祉人材育成・研修センターさんで行った、訪問介護事業所サービス提供責任者研修【現任2】の研修会のツボです。この研修は、実技を通して学び合う研修として、18:30〜20:30の時間帯で行われました。会場には5台のベッドを設置し、1グループ5名で開催されました。以下、その報告です。


■研修の目的
「伝える」技術は、サービス提供責任者の業務を行う上でとても重要である。この研修では、介護内容を適切に言葉にするスキルを学び、ヘルパーへの指導や訪問介護計画書及ぶ手順書の作成に活用することをめざしている。


●中村さんからエールをいただく●.jpg

●中村さんからエールをいただく●



■研修で行ったこと
(1)介護内容を言葉にする意味 利用者及びヘルパーに通じる言葉。
(2)介護内容を言葉にする前に/介護内容の手順方法などの再確認。
(3)介護内容を言葉にしてみよう。


すでに、ご存知のように、平成30年度介護報酬改定において、訪問介護に関しては、身体介護に重点を置き、報酬を引き上げるとともに、「生活機能向上連携加算の見直し」「自立生活支援のための見守り的援助の明確化」「訪問回数の多い利用者への対応」を行うことにより、自立支援・重度化防止に資する訪問介護を推進・評価することにしている。

そのため、訪問介護事業所では、この自立支援・重度化防止に資する訪問介護の提供をしているということを計画及び記録で示すことが求められ、同時に、各ヘルパーさんは「自立支援・重度化防止に資する訪問介護とは何か」を理解している必要があるのだ。

そうなれば、サービス提供責任者は、各ヘルパーに対して、「あなたが担当しているこの方の、どの部分が、自立支援・重度化防止に資する介護技術であるか」ということを伝えなければならない。

佐藤は、介護報酬改定によって示された「自立生活支援のための見守り的援助」を題材に、演習問題を作成、研修会をスタートした。

ちなみに佐藤は、利用者に対して、必要な援助を提供する際には、ユマニチュード(Humanitude)のかかわり」を意識すると良いと思う。



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●手順を語り合う●



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●笑顔で見守る●



■『ユマニチュードを意識したかかわり(技術)を言葉(文章)にすること
あなたは、ユマニチュードというかかわり方をご存知だろうか? 一時期、かなり話題になってテレビなどでも取り上げられたのでご存知かも知れない。いや、老計10号も知らない介護職がいるのだ。常識は疑ってかからなければいけない。

介護職員は、常にこのかかわり方を意識して、利用者とかかわれれば、自立支援も重度化防止も叶えることができるのではないか。ユマニチュードでは、利用者とかかわる時には「見る」こと、「話す」こと、「触れる」こと、「立つ」ことが重要だとする。

《「見る」こと》
これは、利用者に支援者を認めていただくことからはじまる。認めていただくこと、つまり支援者は利用者の視野に入る必要があるのだ。利用者の視野に入るためには、職員はおのずとかがむ姿勢を取る必要であろう。そこで、ここで職員が語りかけの場面では常に利用者の視野をとらえて話しているとご理解いただきたい。

《「話す」こと》
これはケアをしている時には、常に職員が何をするのか、しているのかを語りかける(説明)ことを意味している。ここでは、1ケアごとにNo.をつけて案内しているが、この場面は括弧ごとに途切れるのではなく、支援は言葉とともに穏やかに流れるように進んでいるとご理解していただきたい。

《「触れる」こと》
これは、支援が利用者の体に触れながら進んでいることを意味している。決して握るとか、持ち上げるとかではない。サポートする意味での触れることとご理解いただきたい。

《「立つ」こと》
日常生活動作には、立つことや移動することが不可欠である。そこで、上記の3つのポイントを駆使して、利用者に立つ気持ちになっていただけるように支援する。


●うまいじゃないの!●.jpg

●うまいじゃないの!●



●今度は私の番ね!●.jpg

●今度は私の番ね!●



■演習問題
(1)ベッド上からポータブルトイレ等(イス)へ利用者が移乗する際に、転倒等の防止のために付き添い、必要に応じて介助を行う。
(2)認知症等の高齢者がリハビリパンツやパット交換を見守り・声かけを行うことにより、1人でできるだけ交換し、後始末ができるように支援する。


参加者の多くは介護福祉士の資格取得者であり、資格取得の時に介護技術講習を受講された方も多かったという。さすれば、皆さんこれらの支援はお得意なはずであろう(?)。

佐藤が「各グループで順番を決めて実践してみてください」と伝えると、さすが現役である。躊躇することなく問題を実践していかれた。素晴らしい!

でも、専門家ゆえに、技術(手の置き場所や、立ち位置など)に論を唱えることに始終してしまいがちで、ヘルパーがしている本来の自立支援・重度化予防の言葉感謝を伝える言葉や、励まし、称賛の言葉、さらには協力動作に感謝を伝える言葉)が抜けてしまうのが残念であった。


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●言葉によってつながっている●



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●佐藤がやってみる●



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●シャジ―君とまた会えました!●



そこで、佐藤は各グループにシュバっと入り込み、ええ、ええ、介護技術は皆さんのおっしゃる手順で間違えはありませんが・・・、本来のヘルパーがしている大事な援助が抜けてしまっているようにも思うのですが。いかがでしょう?

例えば、1人で起き上がった時にはどのような言葉をかけているのか?

すると「すごい、1人でできたじゃない」とか、「今日は元気そうで良かった」とか。そうそう、その言葉が重要なのに、今の演技の中ではそのような言葉が無かったのはなぜか?

また、他のグループでは、1人でイスに座る時に、そばに付き添ってはいるが、寡黙に立っているだけで、「どう? できそう? 大丈夫?」などと気遣う言葉が無かったのはなぜか?

さらには、「1人でズボンをはけますか?」と本人ができるかどうかを伺いながら、本人がするのをひたすら待っていたが、「自分でやろうという気持ちがあるのは素晴らしい。はけるようになってすごいじゃない!」など励ましの言葉が無かったのはなぜか?

などなど。あちこちで助言をしていった。すると、参加者は、一同に「そういえば、そう言っているわ! うまくできたら拍手もしているし」また、うまくできたら「良かったとか、こうしてくださいとお願いして、答えてくれればありがとう」も言っている、などなど。

こうして、皆さんは、お互いの身体を使いながら、介護技術のおさらいと、かかわっている時の「言葉」を意識することができたようであった。

最後は佐藤が解答例を示して解説した。


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●ええと、例えば…●



【1】ベッド上からポータブルトイレ等(いす)へ利用者が移乗する際に、転倒等の防止のため付き添い、必要に応じて介助を行う。

(1)その時々のあいさつと、自己紹介を行い、体調を把握する。
  「○○さん、おはようございます。ヘルパーの○○です。お体の具合はいかがですか?」
  「そうですか。あまりよく休めなかったと。蒸し暑い日が続いていますからねぇ」
  などなど。

(2)これからする事を説明し同意を得る。
  「そろそろ、お食事になりますがお手洗いはどうされますか?」
  「では、起き上がりましょう。ご自分で起き上がれますか?」

(3)掛け布団を外すことを依頼する。
  「掛け布団を外せますか?」

(4)問いかけに、応じて動き出したら、続けてできるように応援する。
  「そうです! だいぶ力が戻ってきたみたいですね。自分でできて良かったです」
  「ありがとうございます。1人で外せるようになって良かったです」

(5)起き上がりを支援する。
  「自分で起き上がれそうですか」
  「無理をしない程度に起きてみましょう」

(6)問いかけに、応じて動き出したら、うまく起き上がれるように励ます。うまくできたら称賛する。
  「そうです、そうです! うまいですね。」
  「自分で起き上がれるようになりましたね。素晴らしい」

(7)起き上がり後は気分の確認を行い、倒れないように依頼する。
  「ふらふらしませんか?」
  「倒れないように左手で手すりをつかんでいてください。しっかりつかまってくださりありがとうございます」

(8)ポータブルトイレを手前に近づける(ベッドサイドに置くこと)ことを説明し、倒れないように注意を喚起する。
  「ポータブルトイレを近づけます(お持ちする)」
  「自分はそばを離れますので倒れないようにご注意ください」

(9)ポータブルトイレの位置を伝え、了承を得る。協力動作に感謝を伝える。
  「トイレは、ここでよろしいでしょうか?」
  「お待ちいただきありがとうございます」

(10)転倒しないように注意を喚起し、立ち上がりを見守る。
  「では、転ばないように気をつけながら、立ち上がりましょう」

(11)下着衣をおろすように伝え、必要に応じて介助することを伝える。
  「ご自分でズボンなどおろせますか? 難しい場合はお手伝いさせてください」

(12)便座へ着座するように伝える。
  「では腰を後方へ押し出すようにして、ゆっくりと腰をおろしてください」

(13)座り心地を把握し、プライバシーに配慮して腰部にバスタオル等をかける。
  「座り心地はいかがですか? よろしければバスタオルをかけます」

(14)終わったら、呼んで頂くように依頼してそばを離れる。
  「私は外にいますので、終わりましたら呼んでください」

などなど。介護技術の先生には、まだまだ足りないと言われそうだが・・・。ぜひ皆さんは、ご自分の対象の利用者さんを例にあげて、佐藤のたりないところを補いつつ詳細な手順を示してほしい。結果。自立支援・重度化防止に資する援助だということが証明できると思う。


《佐藤の着目点》
「常時介助できる状態で行う見守り等」とは、利用者のそばに寄り添っている状態を指す。また、ここで言われている「見守り」とは、単に目視で確認していることではない。利用者のそばに寄り添い、見守るということは、そこには何かしらのコミュニケーション(会話)が行われるはずである。

ここでは、職員が常時介助できる状態でしている行動を文字化した上で、職員が利用者にどのようなことを語りかけているのかを括弧を用いて言葉を例示した。

ポイントは、重度化予防・自立支援・意欲の向上である。「倒れないように注意を喚起する」こと、本人に「選択肢を示す」(〜できますか?)また、本人ができるように「応援する」こと、「協力動作に感謝を伝える」ことなどが、そのポイントを抑えている文章となるだろう。


●まとめに加筆する佐藤● .jpg

●まとめに加筆する佐藤●



【2】認知症高齢者等がリハビリパンツやパッドの交換を見守り・声かけを行うことにより1人でできるだけ交換し後始末ができるように支援する。

※利用者がリハビリパンツを交換する時は、おおむね排泄介助時や衣類交換のと時などが想定される。今回は排泄後にトイレにてリハビリパンツの交換を行うとして案内している。


(1)本人のそばに寄り添い本人の視線を捉えて挨拶をして、自己紹介を行う。
  「こんにちは、〇〇さん。○×です」

(2)本人の視線をとらえて、お手洗いへお誘いする。
  ここでの注意点は、自分でトイレに行けると思っている方に、いきなり他者からトイレへ誘われるということは、気分を害することである  と言うこと。そこで、なぜ、トイレに行く必要があるのか。その理由を伝えることが重要である。

  例えば、
  「食事の前ですのでトイレによりましょう」
  「お部屋に戻る前にトイレに行きましょう」
  「お風呂場に行く前に行く前にトイレよりましょう」など。

  どうしても拒否がある場合には、しばし時間を空け、気分が落ち着いたら再度お誘いする。

(3)物品準備を行う。
  リハビリパンツやパッドなど、交換する物品を用意する。所定の位置より、リハビリパンツを出す。

(4)視点を捉えて立つことを依頼して協力動作に感謝を伝える。
  立ち上がる方法を伝え本人ができるように見守る。
  「私が側に付きますから立ちましょう」と立つことを依頼する。

  本人が応じてくれたら、
  「ありがとうございます」と感謝を伝える。

(5)気分を把握する。
  本人が立ち上がったら、気分を把握する。
  「ふらふらしませんか? 大丈夫ですね?」など。

(6)これからトイレまで一緒に付きそうことの断りを入れ、転倒しないように見守る。
  「ご一緒させてください。転ばないようにご注意ください」
  先に用意した新しいリハビリパンツを持参する。

(7)トイレのドアを開けることができるように支援する。
  「トイレにつきましたよ」
  「ご自分で、ドアを開けて中に入りましょう」

  本人が開けられない場合には、自分が開けることの断りを入れてから開ける。
  「私が開けますね。はい、どうぞ」

(8)トイレに入ったら、座位での排泄ができるように向きを変えていただくように伝える。
  「○○さん、便器に腰掛けますのでこちらを向いてください」
  「ありがとうございます」

  リハビリパンツをトイレ内の棚などに置く。

(9)下着衣を降ろすように支援する。
  1人でできる場合には、外にいることを伝えそばを離れる。1人でできない場合は、断りを入れてから、降ろす介助を行う。
  「1人でできそうですね」
  「ちょっと難しそうですから、私がズボンを下げましょう」

(10)便座に座れるように支援する。
  「後方に便座がありますのでお座りください」

  不安がる場合には、目視で確認していただく。
  「後方に便座がありますので、ちょっと見て下さい」
  「ほら、イスみたいに座れますよ」
  「腰掛けてみましょう」
  「あるいはそちらに座りましょう」などなど。

  本人が座ることを躊躇する場合には、体に触ることを伝えて、座れるように支援する。
  「○○さん、ちょっと、お手伝いします。腰を触りますが驚かないでくださいね」

※座位介助を行う時には、向かい合わせになり、自分の腰をかがめ、腸骨に両手を当てて前方へ押し出すようにして着座を支持する(利用者は腰を後方へ行く形になる)。



(11)座り心地を把握する。
  「うまく座れましたね。大丈夫そうですね」
  「良かった。これでゆっくりできますね」

(12)排泄時は羞恥心に配慮して外で待機することを説明しそばを離れる。
  「自分は外にいますから、用が済みましたらおしらせください」

  本人が呼べない場合もあるので、情況を把握する。
  本人の声がしたら中に入る。あるいは様子をうかがいながら中に入る。
  「終わりましたね。入りますよ」

(13)後始末ができたか把握する。
  「うまく拭けましたね」
  「温かいおしぼりをお持ちしました。汚れた所を拭かせて下さい」など、必要に応じた支援行う。

  「あったかくて気持ちが良いですね」
  「さっぱりしましたね」などなど。本人の気分を代弁する。

(14)本人に新しいリハビリパンツに履き替える必要性を伝えて。履き替えられるように支援する。
  「下履きを新しいのに履き替えましょう」あるいは「こちらのパンツに履き替えましょう」など。

(15)パンツが脱げるように支援する。
  パンツ等は膝下にまとまっているので、本人が前屈みになって足を使用するなどして脱げるようであれば脱ぐのを見守る。
  この時も、なるべく腰を下ろして見守る。
  「自分で脱げそうですね。もう少しです」など、本人のしていることを認め励ます。

  1人で脱げない場合には手伝う。
  「難しそうなので手伝させて下さい」と依頼して、手伝わせてくれたことに
  「ありがとう」と感謝を伝える。

(16)新しいパンツが履けるように見守る。
  リハビリパンツを渡して、履けそうであれば転ばないように見守る。
  「どうそ、はいてください」
 
  膝までくくりあげられたら、立って引き上げるように説明する。
  腰部にかけてあったバスタオルを外して立ち上がりを支持する。
  「立った方がパンツを持ち上げやすいと思いますので立ちましょう」

  手すりがある場合には、手すりをつかんで立ち上がりを支援する。無い場合には、職員が利用者の手に触れて、
  本人がつかんで立ち上がれるように支援する。
  「立てましたね。パンツを上げますよ」
  「新しいパンツは気持ちが良いですね」などなど、新しいパンツに履き替えた爽快感を言葉に出して伝える。

(17)ズボン等を整える。
  パンツの履き心地を伺いながらズボンも引き上げて履き心地を伺う。
  「ズボンも上げられますか?」
  「うまく履けましたね。良かったです」

(18)一連の行為が無事に済んだことを伝え、労をねぎらい、感謝を伝える。
  「リハビリパンツを履き替えることができましたね。さすがです」
  「○○さんが協力してくださったので無事に交換できました。良かったです、ありがとう」

(19)トイレから出るように説明しで出られるように支援する。転ばないように注意を喚起する。
  「では、手洗いをしますので外へ出ましょう」
  「転ばないようにゆっくりと洗面所へ行きましょう」

(20)洗面所へお誘いして手を洗うように伝える。一緒に手洗いを行う。
  「〇〇さん一緒に手を洗いましょう」「自分でできそうですね」
  「私が水を出しますから、石けんを付けて洗いましょう」
  「冷たくて気持ちが良いですね」
  「さっぱりしますね」
  「タオルで手を拭きましょう」などなど。

(21)居間まで、転ぶことが無いように注意を喚起して居間に着くまで転ぶことが無いように見守る。
  「さあ、お部屋に戻りましょう。くれぐれも転ばないようにご注意ください」
  「足がふらつかなくなりましたね。安心しました」

(22)イスに座っていただく。
  「こちらのイスに座りましょう」


●やはり現職は熱いぜ●.jpg

●やはり現職は熱いぜ●



《佐藤の着目点》
認知症高齢者への支援は、その方の病気の度合いや、理解度によってコミュニケーションの取り方を見極めることが重要となる。「見る」「話す」「触れる」「立つ」などを意識しながらケアを進めていく。常に介護は利用者の同意を得ながら行うことが大前提である。

そこで、職員は、利用者に開かれた質問(意向を確認)を行う。ただし、利用者の中には、開かれた質問(意向を確認)をすると、「あんたに任せる」「わからない」等と答える方もいるので注意する。

特に、認知症高齢者は、開かれた質問(意向を把握)をすることで、一連の流れが止まってしまい、急に不穏になる場合もある。そこで、支援の途中に本人の意向を把握するような「開かれた質問」(意向を把握する)をされると、継続された行為が止まってしまい不穏になる場合もあるかも知れない。

そこで、介護者は先々の行動ができるように導こう(案内する)。また、うまくできた時には、できたことを共感し、「うまくできましたね」さらに感情を言葉にして伝え、「新しいのにしたらさっぱりしましたね。気持ちいいですね」などなどである。

このように成功体験を通して得た、ポジティブな感情を体験することで、拒否反応が少なくなることもある。さてさて、これにて、本日の研修は終了である。

今年の夏は長くなりそうです。皆様ご自愛くださいませ!



●成城学園駅に着く。お疲れ様でした●.jpg

●成城学園駅に着く。お疲れ様でした●



(「あおり運転」で死人が出れば、それはもう殺人である。そもそも、車の免許のペーパー試験が簡単すぎるだろうし、自転車も免許制にしたい。どちらもバ○では取れないようにして欲しい。まずは大阪のあおり殺人容疑の×ズは容疑者こそ「しまい」にしてやってくれ!To Be Continued!!)
posted by さとうはあまい at 22:13| 島根 ☔| Comment(0) | 研修会のツボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする